JP4871745B2 - レトルト食品容器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リジッドで立体的なレトルト食品容器の製造方法に関し、更に詳しくは透明性が良好で酸素ガスバリヤー性に優れたレトルト食品容器の製造方法に関するものである。
近年、常温流通可能な食品としてレトルト食品が全盛期を迎え、コンビニエンスストアー、スーパー、デパート等で販売されている。これらのレトルト食品の容器としては、軟らかで可撓性のある容器として平パウチやスタンディングパウチが用いられている。これらのパウチの材質構成としては、一般的に、外側から耐熱基材層/酸素ガスバリヤー基材層/シーラント基材層となっており、これら各基材層はドライラミネートにより積層された後、平パウチやスタンディングパウチに加工されたものである。
そして、耐熱基材層としては、レトルト温度に耐えられる耐熱性と、ヒートシールに耐えられる耐熱性とを有しているPETフィルムが用いられている。酸素ガスバリヤー基材層としては、PVDCフィルム、EVOHフィルム、MXD6−NYフィルム、ポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー・糖類の混合ポリマーをコートしたPETフィルムやO−NYフィルム、SiOx蒸着したPETフィルムやO−NYフィルム、Al蒸着したPETフィルムやO−NYフィルム、Al箔が用いられている。シーラント基材層としては、シール出来ることと、レトルト温度にも耐えられる耐熱性を有していることからPPフィルムが用いられている。
また、レトルト食品の容器として、リジッドで立体的なレトルト食品容器も用いられており、このようなレトルト食品容器としては、外側から耐熱基材層/酸素ガスバリヤー基材層/耐熱基材層からなる積層シートを加熱成形したものが用いられており、外側と内側に配置された耐熱基材層としては、加熱成形でき、かつレトルト温度に耐えられるPPシートが用いられていた(特開2004−82708、特開2005−41519)。
また、酸素ガスバリヤー基材層としては、加熱成形して伸ばされても耐えられるPVDCフィルム、EVOHフィルム、MXD6−NYフィルムが用いられていた。なお、SiOx蒸着したPETフィルムやO−NYフィルム、Al蒸着したPETフィルムやO−NYフィルムは、加熱成形によって蒸着層にクラックが入りバリヤー性能が低下し、またAl箔は切れてしまうので用いることが出来なかった。そして、PVDCフィルム、EVOHフィルム、MXD6−NYフィルムは、外側と内側のPPシートと接着樹脂を介して共押出法で積層されたり、ドライラミネートで積層されていた。
特開2004−82708号公報 特開2005−41519号公報
しかしながら、耐熱基材層としてPPシートを用いたリジッドで立体的なレトルト食品容器は、PPシートの透明性が悪いため、容器も全体として透明性が劣るものとなっていた。
本発明は、以上の問題点を解決し、透明性に優れるとともに、酸素ガスバリヤー性にも優れたリジッドで立体的なレトルト食品容器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上述した課題を解決すべく鋭意検討し、高透明性を有するA−PET(非晶性ポリエチレンテレフタレート)シートやOPSシートに着目し、これらのシートの耐熱性を改善することにより、レトルト温度にも耐え得る耐熱基材層として使用できると考えた。
しかしながらOPSシートは、残留モノマー、ダイマーやトリマー、添加剤の溶出による安全衛生性上の懸念があり、食品安全衛生性に優れているA−PETシートの耐熱性を改善することを検討した。
本発明者らは、以上の検討の結果、A−PETの耐熱性を改善することについて鋭意検討し、A−PETシートを延伸による配向結晶化と熱固定による結晶化によって結晶化度を上げることにより、レトルト温度の130℃にも耐え得る高耐熱性を付与することが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
請求項1に係るレトルト食品容器の製造方法は、酸素ガスバリヤー基材層と、該酸素ガスバリヤー基材層の両側に積層された一軸延伸A−PETシート層とを有する積層シートを加熱成形した後熱固定して成形するものであって、該一軸延伸A−PETシート層が、A−PETシートを90〜120℃に加熱してMD方向(縦方向)に2〜5倍一軸延伸した後、延伸温度より5〜20℃高い温度で熱固定したものであることを特徴として構成されている。
請求項2に係るレトルト食品容器の製造方法は、請求項1記載のレトルト食品容器の製造方法において、加熱成形が、真空、圧空又は真空・圧空成形法により積層シートを80〜130℃で加熱成形するものであり、前記熱固定が、該加熱成形した同じ金型内において160℃以上で熱固定するものであることを特徴として構成されている。
請求項3に係るレトルト食品容器の製造方法は、請求項1又は2記載のレトルト食品容器の製造方法において、積層シートがドライラミネートにより作製されたものであることを特徴として構成されている。
請求項4に係るレトルト食品容器の製造方法は、請求項1、2又は3記載のレトルト食品容器の製造方法において、酸素ガスバリヤー基材層が、PVDCフィルム、EVOHフィルム、MXD6−NYフィルム、バリヤー性を有する各種コート剤がコートされたPETフィルム及びO−NYフィルムであることを特徴として構成されている。
請求項1に係るレトルト食品容器の製造方法においては、一軸延伸A−PETシート層が、A−PETシートを90〜120℃に加熱してMD方向に2〜5倍一軸延伸し、延伸温度より5〜20℃高い温度で熱固定しているので、下記の式で示される結晶化度を22〜30%にコントロールでき、その結果、加熱成形することができる。さらに、加熱成形により延伸された後、熱固定されることにより、結晶化度を30%以上とすることができるので、レトルト温度にも耐えうる高耐熱性を得ることができる。したがって、透明性が高く、かつ高耐熱性を有するレトルト食品容器を得ることができる。
Figure 0004871745
また、酸素ガスバリヤー基材層により、良好な酸素バリヤー性を確保することができる。
請求項2に係るレトルト食品容器の製造方法においては、加熱成形が、真空、圧空又は真空・圧空成形法により積層シートを80〜130℃で加熱成形するものであるので、積層シートは加熱成形の際延伸されており、さらに、熱固定が、該加熱成形した同じ金型内において160℃以上で熱固定するものであるので、一軸延伸A−PETシート層結晶化度を確実に30%以上とすることができる。したがって、レトルト温度に耐えうる高耐熱性を有するレトルト食品容器を得ることができる。
請求項3に係るレトルト食品容器の製造方法においては、一軸延伸A−PETシート層/酸素ガスバリヤー基材層/一軸延伸A−PETシート層からなる積層シートがドライラミネートで作製されているので、積層シートは各層が強固に固定されている。
請求項4に係るレトルト食品容器の製造方法においては、酸素ガスバリヤー基材層にPVDCフィルム、EVOHフィルム、MXD−6NYフィルム、バリヤー性を有する各種コート剤がコートされたPETフィルム及びO−NYフィルムを用いているので、加熱成形による伸びにも追従することができる。したがって、酸素ガスバリヤー性を確保することが出来る。
本発明のレトルト食品容器の製造方法は、酸素ガスバリヤー基材層の両側に一軸延伸A−PETシート層が積層された積層シートを加熱成形した後熱固定して成形されたものであり、一軸延伸A−PETシート層は、A−PETシートをMD方向(縦方向)に一軸延伸した後、熱固定したものである。
この一軸延伸A−PETシート層に用いるA−PETは、非結晶状態にあり、その結晶化度は大略5〜7%のものである。A−PETシートとしては、一般に市販されているA−PETシートを用いることができ、A−PETシートに用いる樹脂は、固有粘度(IV値)が高いものであることは必要ではないが、固有粘度が0.6dL/g以下の樹脂や、回収PETボトルのフレークを用いた樹脂から成形したシートだと表面性が良好でない場合があるので特別な前処理が必要である。
A−PETシートを一軸延伸した後、熱固定して一軸延伸A−PETシートを作製する工程は、まず、A−PETシートを加熱して一軸延伸する。このA−PETシートは、予め成形して得たものを用いても、Tダイ成形機で成形直後のA−PETシートをインラインで延伸装置に送り込んでもよい。延伸装置としては、例えば、加熱ロールを用いた延伸装置を用いることができるが、この加熱ロールの短区間の1段延伸でも、2段延伸以上の多段延伸であってもよい。
延伸温度は、90〜120℃が好ましく、95〜110℃がより好ましい。延伸温度が90℃未満であると、A−PETシートが延伸される際に張力が掛かりすぎて延伸ムラを起こして一軸延伸A−PETシートの偏肉が起こり易くなり、また、120℃を超えると、白濁気味となり表面肌あれも発生し、透明で良好な一軸延伸A−PETシートが得られない。
延伸倍率は、2〜5倍が好ましく、2.6〜3.7倍がより好ましい。延伸倍率が2倍未満であると、示差走査熱量計(DSC)測定から冷結晶化点が観測され、結晶化度が22%未満となって後述する熱成形で成形体が白化してしまう。また、5倍を超えると延伸時に延伸ロールでスベリが起こり易くなり、滑った部分と滑らない部分があるためシートに横波模様が発生したりして、良好な一軸延伸A−PETシートが得られない。
一軸延伸後の熱固定の温度は、アニールによる配向緩和をさせる観点から延伸温度より5〜20℃高い温度が好ましく、熱固定温度が、延伸温度より5℃より高くないと、一軸延伸A−PETシートの熱収縮率が大きくなる。また、延伸温度より20℃より高いと、表面に肌荒れが起こり、白化気味となる。なお、上記熱固定温度の範囲において、一軸延伸A−PETシートの加熱収縮率が小さくなり、加熱成形してレトルト食品容器を成形する際に変形を少なくできるので、高めの熱固定温度とすることがより好ましい。なお、熱固定ロールの速度はシートの配向緩和に合わせるため加熱延伸ロール速度より0.5から10%程度遅めにする。
以上のようにして作製された一軸延伸A−PETシートは、下記の式で示される結晶化度が、22%以上30%未満であることが好ましい。結晶化度が22%未満であれば、冷結晶化点が存在するので、加熱成形の際、白化する恐れがある。また、30%以上であると、加熱成形が困難となり、金型の再現性が得にくくなる。
Figure 0004871745
そして、一軸延伸A−PETシートを酸素ガスバリヤー基材とニ液型のウレタン接着剤を用いてドライラミネート法で積層し、一軸延伸A−PETシート層/ウレタン接着剤層/酸素ガスバリヤー基材層/ウレタン接着剤層/一軸延伸A−PETシート層からなる積層シートが作製される。
酸素ガスバリヤー基材層としては、PVDCフィルム、EVOHフィルム、MXD−6NYフィルム、酸素ガスバリヤー性を有する各種コート剤をコートしたPETフィルム及びO−NYフィルムが挙げられる。酸素ガスバリヤー性を有する各種コート剤としては、ポリ(メタ)アクリル酸素ポリマー・糖類の混合ポリマーやPVDCコート剤等が挙げられる。
以上のような積層シートを加熱成形した後、熱固定してレトルト食品容器が成形される。加熱成形時の加熱成形温度は、80〜130℃が好ましく、90〜120℃がより好ましい。加熱成形温度が80℃未満であると、レトルト食品容器に波打ちが発生する。また、130℃を超えると、積層シートのドローダウンが大きくなり、成形された時にレトルト食品容器にシワが発生する。
加熱成形後の熱固定の温度は、160℃以上が好ましく、170℃以上がより好ましい。熱固定温度が160℃未満であると、150℃の耐熱性を確保できない恐れがある。また、熱固定温度の上限は特に無いが、220℃を超えて長時間熱固定すると、半透明になり白濁する恐れがある。金型内での熱固定時間は、少なくとも10秒程度保持することが好ましく、熱固定時間が10秒程度より短いと成形されたレトルト食品容器に波うち状のシワが発生するものである。
以上のように、積層シートは加熱成形時に延伸されることになるので、一軸延伸A−PETシート層も延伸されており、この加熱成形に伴う延伸により、下記の式で示される結晶化度が、30%以上であることが必要で、結晶化度が30%未満であると、十分な耐熱性を得ることができない。
Figure 0004871745
加熱成形方法は特に限定されず、真空成形、圧空成形、真空・圧空成形いずれでもかまわない。
本発明のレトルト食品容器は、透明でレトルト殺菌温度に耐えられる耐熱性を有し、酸素ガスバリヤー性を有するので食品の長期保存ができ、電子レンジで加熱出来る容器となる。
本発明によるレトルト食品容器の製造方法の工程について図面を参照して説明する。
図1は一軸延伸A−PETシートの製造装置の概略図、図2はレトルト食品容器の製造に用いる熱成形装置の概略図である。
図1において、1はA−PETシート、2は予熱ロール、3はニップロール、4は加熱ロール、5は延伸ロール、6は熱固定ロール、7は縦一軸延伸A−PETシートであり、A−PETシート1を、まず予熱ロール2で70〜90℃に予熱した後、加熱ロール4で90〜120℃に加熱する。そして、この加熱されたA−PETシート1を延伸ロール5により、縦方向に2〜5倍延伸する。さらに、この一軸延伸されたA−PETシート1は熱固定ロール6で、加熱ロール4で加熱した温度より5〜20℃高い温度で加熱されて熱固定され、縦一軸延伸A−PETシート7が完成する。
図2において、11は熱成形上部加熱ヒータ板、12は熱成形下部加熱ヒータ板であり、熱成形する前に一軸延伸A−PETシート層/酸素ガスバリヤー基材層/一軸延伸A−PETシート層からなる積層シート8を加熱するためのものである。また、13は熱成形上金型、14は熱成形下金型、15は熱成形下金型埋め込みヒータ、16は熱成形体(レトルト食品容器)である。そして、このような装置で、まず、熱成形上部加熱ヒータ板11と熱成形下部加熱ヒータ板12との間に積層シート8を設置し、積層シート8の表面温度が80〜130℃となるように加熱する。さらに、この加熱した積層シート8を熱成形上金型13と熱成形下金型14とで加熱成形し、そのまま10秒程度保持した後取り出す。この時、熱成形下金型14は熱成形下金型埋め込みヒータ12で160℃以上に加熱されているので、熱成形体16は160℃で熱固定される。
[実施例1]
アテナ工業(株)製0.5mm厚みのA−PETシート(結晶化度6.1%)を、日本製鋼所(株)製T−17型ロール延伸装置で延伸して一軸延伸A−PETシートを製造した。すなわち、予熱ロール温度80℃、加熱ロール温度(延伸温度)95℃、延伸ロール温度80℃、熱固定ロール温度100℃に設定し、A−PETシートを3m/minで繰り出して、加熱ロールと延伸ロールとの間で2.6倍に1段で延伸し、0.19mm厚みの一軸延伸A−PETシートを得た。
この一軸延伸A−PETシートは、シワも無く透明であり、DSC測定値から求めた結晶化度は24%で冷結晶化ピークは消えており、高結晶化されていた。
次いで、中島精機エンジニアリング(株)製ドライラミネート機LX−3にヘリオ彫刻によるスクリーン線数95線のグラビアロールをセットし、東洋モートン(株)製ウレタン接着剤(主剤;TM−569、硬化剤;CAT−RT37、溶剤;酢酸エチルエステル)を、ポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー・糖類の混合ポリマーがコートされたPETフィルム(呉羽化学(株)製「ベセーラET−130R」)に加工速度28m/minで塗布し、熱風温度40℃、65℃、55℃の3ゾーンの乾燥後、一軸延伸A−PETシートとニップ圧18kg−cmの線圧で貼合した。
さらに、この貼合したシートのポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー・糖類の混合ポリマーコートされたPETフィルム面に、前記と同様にウレタン接着剤を塗布し、前記と同様に乾燥した後、一軸延伸A−PETシートを前記と同様に貼合し、一軸延伸A−PETシート層/ポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー・糖類の混合ポリマーコートPET層(酸素ガスバリヤー基材層)/一軸延伸A−PETシート層からなる積層シートを作製した。この積層シートを46℃の恒温室で3日間エージングを行って容器成形用シートとした。
この容器成形用シートを、加熱ヒーターで表面温度90℃になるように加熱して軟化させた後、(株)浅野研究所製「FKC型」真空・圧空成形機で上部径100mmφ、底部径80mmφ、深さ35mmの雌型アルミ金型を用い、アルミ金型の温度を180℃に設定し、0.5MPaの圧空をかけながら真空・圧空成形し、レトルト食品容器を得た。なお、金型を閉じている熱固定時間は10秒とした。
得られたレトルト食品容器は、硝子のような透明性があり、金型通りの成形体であった。このレトルト食品容器の一軸延伸A−PETシート層(加熱成形により二軸延伸された状態となっている。)の結晶化度は30.5%であり、加熱成形前の一軸延伸A−PETシートの結晶化度の24%より高くなって高結晶化されていた。
このレトルト食品容器に水を満注充填した後、PETフィルム層(12μm)/O−NYフィルム層(15μm)/イージーピール層(35μm)からなる蓋材をヒートシールを行って密封した。
この水を充填したレトルト食品容器を熱水・静置方式のレトルトで昇温10分―130℃、30分加熱―冷却15分のレトルト殺菌を行った。蓋材を剥がして水を取り出し容器の外観を観察したところ、レトルト前の硝子のような透明性を維持しており、変形も起こらなかった。
次いで、このレトルト殺菌したレトルト食品容器を乾燥した後、酸素バリヤー性を測定したところ、0.5ml/m.D.atmであった。酸素バリヤー性の測定は、MOCON(登録商標)社製、酸素透過度測定器「OX−TRAN(登録商標)、MODEL2/21」を用い、温度30℃、湿度80%RH下で行った。
以上のように、実施例1で得られたレトルト食品容器は、130℃のレトルト温度にも耐えられる高耐熱性があり、硝子のような透明性があり、レトルト後の酸素バリヤー性が0.5ml/m.D.atmという優れた食品保存性があるものであった。
[実施例2]
酸素ガスバリヤー基材層としてPVDCフィルム(旭化成(株)製「サランUB、25μm」を用いた他は、実施例1と全く同様に行って、レトルト食品容器を得た。このレトルト食品容器を実施例1と全く同様にレトルト殺菌を実施し、酸素バリヤー性を測定したが、レトルト後の外観は、透明性を有しており、変形もなかった。また、レトルト後の酸素バリヤー性は、0.8ml/m.D.atmであった。
以上のように、実施例2で得られたレトルト食品容器も、130℃のレトルト温度にも耐えられる高耐熱性があり、硝子のような透明性があり、レトルト後の酸素バリヤー性が0.8ml/m.D.atmという優れた食品保存性があるものであった。
[実施例3]
酸素ガスバリヤー基材層として、ポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー・糖類の混合ポリマーコートされたO−NYフィルム(呉羽化学(株)製「ベセーラAR」)を用い、このフィルムに東洋インキ(株)製レトルト用水性グラビアインキ「JW250 アクアエコール」の白色、黄色、赤色、青色、黒色の5色を用いて、皿に盛られたカレイの煮付けの絵柄と説明文等の文字を印刷した。
この印刷したO−NYフィルムを用いた他は、実施例1と全く同様に行って、レトルト食品容器を得た。このレトルト食品容器を実施例1と全く同様にレトルト殺菌を実施し、酸素バリヤー性を測定したが、レトルト後の外観は、印刷部はきれいに印刷されて、無地部はきれいな透明であり、美粧性に優れており、変形もなかった。また、レトルト後の酸素バリヤー性は、0.6ml/m.D.atmであった。
以上のように、実施例3で得られたレトルト食品容器も、130℃のレトルト温度にも耐えられる高耐熱性があり、硝子のような透明性があり、レトルト後の酸素バリヤー性が0.6ml/m.D.atmという優れた食品保存性があるものであった。
本発明による一軸延伸A−PETシートの製造装置の概略図 本発明によるレトルト食品容器の製造に用いる熱成形装置の概略図
符号の説明
1 A−PETシート
2 予熱ロール
4 加熱ロール
5 延伸ロール
6 熱固定ロール
7 縦一軸延伸A−PETシート
8 積層シート
11 熱成形上部加熱ヒータ板
12 熱成形下部加熱ヒータ板
13 熱成形上金型
14 熱成形下金型
15 熱成形下金型埋め込みヒータ
16 熱成形体(レトルト食品容器)

Claims (4)

  1. 酸素ガスバリヤー基材層と、該酸素ガスバリヤー基材層の両側に積層された一軸延伸A−PETシート層とを有する積層シートを加熱成形した後熱固定して成形するものであって、該一軸延伸A−PETシート層が、A−PETシートを90〜120℃に加熱してMD方向(縦方向)に2〜5倍一軸延伸した後、延伸温度より5〜20℃高い温度で熱固定したものであることを特徴とするレトルト食品容器の製造方法
  2. 前記加熱成形が、真空、圧空又は真空・圧空成形法により積層シートを80〜130℃で加熱成形するものであり、前記熱固定が、該加熱成形した同じ金型内において160℃以上で熱固定するものであることを特徴とする請求項1記載のレトルト食品容器の製造方法
  3. 前記積層シートがドライラミネートにより作製されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のレトルト食品容器の製造方法
  4. 前記酸素ガスバリヤー基材層が、PVDCフィルム、EVOHフィルム、MXD6−NYフィルム、バリヤー性を有する各種コート剤がコートされたPETフィルム及びO−NYフィルムであることを特徴とする請求項1、2又は3記載のレトルト食品容器の製造方法
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