JP4870637B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、熱源により加熱される加熱部材と、加熱部材との間で用紙(記録シート)を挟む弾性変形可能な加圧ローラとを備えた画像形成装置に関する。
一般に、レーザプリンタなどの画像形成装置には、感光体から用紙に転写した現像剤像を熱定着させるための定着装置が設けられている。このような定着装置としては、熱源により加熱される加熱部材と、加熱部材へ向けて押圧される加圧ローラとを備えたものが知られている。
ところで、通常、加圧ローラは、加熱部材に用紙を確実に押し付けるために表層が厚みのある弾性体により構成されているため、加熱部材と加圧ローラとの間で定着を行うたびに経年劣化してしまう。このように、加圧ローラが経年劣化すると、その表層の硬度が低下して、加熱部材と加圧ローラとが摺接する幅(ニップ幅)が増大する。このようにニップ幅が増大した状態で加熱ローラの温度が一定のままであると、加熱ローラと加圧ローラとの間で用紙が過剰に加熱されて、消費電力が大きくなってしまうといった問題があった。
この問題に対し、従来、加圧ローラの経年劣化の度合いとして用紙の累積印刷枚数を検知して、この累積印刷枚数が所定枚数に達する度に、加熱部材の温度(熱源の温度)を段階的に下げる技術が考案されている(特許文献1参照)。このような技術によると、加圧ローラの表層の硬度低下に伴って加熱部材の温度が段階的に下げられるので、用紙を過剰に加熱することが抑制され、前記した問題が解消される。
特開2005−301070号公報
しかしながら、印刷する用紙の種類によって加熱部材の温度を変化させる構成の定着装置においては、従来技術のように用紙の累積印刷枚数を検知するだけでは、加熱部材の経年劣化の度合いを正確に把握することができないため、加熱部材の温度を最適に制御することができなかった。すなわち、例えば厚紙の場合において加熱部材の温度を所定の第1温度とし、薄紙の場合において加熱部材の温度を第1温度よりも低い第2温度とする場合には、同じ累積印刷枚数であっても、厚紙のみを印刷した場合と薄紙のみを印刷した場合とでは、加熱部材の経年劣化の度合いが異なる。そのため、単純に加圧ローラの経年劣化の度合いと累積印刷枚数とを1対1に対応させている上述の従来技術では、加熱部材の経年劣化の度合いを正確に把握することができず、加熱部材の温度を最適に制御することができなかった。
そこで、本発明は、印刷する用紙の種類によって加熱部材の温度を変化させる場合であっても、加熱部材の経年劣化の度合いを正確に把握して加熱部材の温度を最適に制御することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明は、熱源によって加熱される加熱部材と、内部に熱源が設けられず前記加熱部材からの熱のみにより加熱され、前記加熱部材との間で記録シートを挟む弾性変形可能な加圧ローラと、記録シートの種類に応じた目標温度に前記熱源の温度を制御する制御装置と、を備えた画像形成装置であって、前記制御装置
は、複数種類の各記録シートの累積印刷枚数と、各記録シートの種類に対応した目標温度に基づいて前記加圧ローラの消耗度を推定し、この消耗度に基づいて前記目標温度を下げることを特徴とする。
本発明によれば、制御装置が、複数種類の各記録シートの累積印刷枚数と、各記録シートの種類に対応した目標温度に基づいて加圧ローラの消耗度を推定するので、正確に加圧ローラの経年劣化の度合い(消耗度)を把握することができる。そして、このように正確に把握された加圧ローラの消耗度に基づいて、熱源の目標温度が下げられるため、加熱部材の温度を最適に制御することができる。
本発明によれば、制御装置が、複数種類の各記録シートの累積印刷枚数と、各記録シートの種類に対応した目標温度に基づいて加圧ローラの消耗度を推定するので、印刷する用紙の種類によって加熱部材の温度を変化させる場合であっても、加圧ローラの経年劣化の度合いを正確に把握して加熱部材の温度を最適に制御することができる。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、本発明の一実施形態に係るレーザプリンタを示す側断面図である。なお、以下の説明においては、まず、レーザプリンタの全体構成を簡単に説明した後、本発明の特徴部分の詳細を説明することとする。
<レーザプリンタの全体構成>
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1は、本体ケーシング2内において記録シートの一例としての用紙3を搬送するためのフィーダ部4や、用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
<フィーダ部の構成>
フィーダ部4は、公知の構造であり、主に、3つの給紙トレイ6、用紙押圧板7および各種ローラ11を備えている。そして、フィーダ部4では、ユーザからの印刷指示により3つの給紙トレイ6のうちのいずれか1つの給紙トレイ6が選択され、選択された給紙トレイ6内の用紙3が、用紙押圧板7によって上方に寄せられ、各種ローラ11によって画像形成部5に搬送される。
ここで、「印刷指示」とは、レーザプリンタ1の外表面に設けられる操作盤やレーザプリンタ1に接続されるコンピュータの操作によって、後述する制御装置100に入力される信号であって、用紙3の印刷枚数や用紙3の種類(給紙トレイ6の種類)を含んだ信号をいう。また、本実施形態においては、各給紙トレイ6には、それぞれ厚紙、普通紙、薄紙といった種類の異なる用紙3が収容されている。なお、以下の説明においては、便宜上、最上部に位置して厚紙を収容する給紙トレイ6を「第1給紙トレイ6A」とも呼び、中間に位置して普通紙を収容する給紙トレイ6を「第2給紙トレイ6B」とも呼び、最下部に位置して薄紙を収容する給紙トレイ6を「第3給紙トレイ6C」とも呼ぶこととする。
<画像形成部の構成>
画像形成部5は、スキャナユニット16、プロセスカートリッジ17、定着部18などを備えている。
<スキャナユニットの構成>
スキャナユニット16は、主に、レーザ発光部(図示せず。)や、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡(符号略)などを備えた公知の構造となっている。そして、スキャナユニット16内において、レーザビームは図の鎖線で示す経路を通って、プロセスカートリッジ17の感光体ドラム27の表面上に高速走査にて照射される。
<プロセスカートリッジの構成>
プロセスカートリッジ17は、フロントカバー2aを適宜開放することで、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着される構造となっている。そして、このプロセスカートリッジ17は、現像カートリッジ28とドラムユニット51とで主に構成されている。
現像カートリッジ28は、主に、公知の現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33およびオーガ34を備える他、トナーカートリッジ35が着脱自在に装着されている。そして、トナーカートリッジ35内のトナーは、アジテータ36で攪拌された後、供給ローラ33により現像ローラ31に供給され、このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32と現像ローラ31との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
ドラムユニット51は、公知の感光体ドラム27、スコロトロン型帯電器29および転写ローラ30を主に備えている。そして、このドラムユニット51内において、感光体ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、画像データに基づく静電潜像が形成される。ここで、「静電潜像」とは、一様に正帯電されている感光体ドラム27の表面のうち、レーザビームによって露光されて電位が下がっている露光部分をいう。次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されているトナーが、感光体ドラム27に対向して接触するときに、感光体ドラム27の表面上に形成される静電潜像に供給される。そして、トナーは、感光体ドラム27の表面上で選択的に担持されることによって可視像化され、これによって反転現像によりトナー像が形成される。
その後、感光体ドラム27と転写ローラ30とは、用紙3を両者間で挟持して搬送するように回転駆動され、感光体ドラム27と転写ローラ30との間を用紙3が搬送されることにより、感光体ドラム27の表面に担持されているトナー像が用紙3上に転写される。
<定着部の構成>
定着部18は、熱源の一例としてのハロゲンヒータHHと、ハロゲンヒータHHによって加熱される加熱部材の一例としての加熱ローラ41と、加熱ローラ41との間で用紙3を挟む弾性変形可能な加圧ローラ42とを備えている。そして、定着部18では、用紙3上に転写されたトナー像を、用紙3が加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させている。この際、ハロゲンヒータHHは、後で詳述する制御装置100によって適宜所定の目標温度に制御される。なお、定着部18で熱定着された用紙3は、定着部18の下流側に配設される排紙ローラ45によって排紙トレイ46上に送り出される。
<制御装置の詳細構造>
次に、制御装置100の詳細構造について説明する。参照する図面において、図2は制御装置の構成を示すブロック図である。図3は第1マップを示す図であり、図4は第2マップを示す図であり、図5は第3マップを示す図である。図6は目標温度と加圧ローラの硬度の低下の度合いとの関係を示すグラフである。
図2に示す制御装置100は、CPU、ROM、RAM、通信機器などの公知のハードウェア(図示せず)が設けられている。なお、図2に示す各ブロックは、前記したハードウェアや、ROMからプログラムを読み込んだCPUなどを、それぞれ機能的に示したものである。
制御装置100は、記憶装置101、消耗度取得手段102、マップ選択手段103、目標温度算出手段104、ヒータ制御手段105、印刷制御手段106および消耗度更新手段107を備えて構成されている。
記憶装置101は、初期値として「0」が設定される消耗度を記憶している。なお、この消耗度は、消耗度更新手段107により更新可能となっている。また、記憶装置101は、図3に示す加圧ローラ42の硬度と消耗度τとの関係を示す第1マップと、図4に示す加圧ローラ42の硬度とニップ幅との関係を示す第2マップと、図5に示すニップ幅と目標温度との関係を示す第3マップを記憶している。
ここで、各マップは、実験やシミュレーションなどを行うことによって予め作成しておくものであり、レーザプリンタ1の種類ごとに異なるマップが作成される。具体的に、図3に示す第1マップは、所定の種類の用紙3を所定枚数印刷した後に、加圧ローラ42の硬度を計測することで得ることができる。なお、横軸の消耗度τは、所定種類の用紙3を所定枚数印刷するごとに、後述する計算式(1)によって算出する。また、加圧ローラ42の硬度の計測は、例えば、周知のアスカー硬度計を用いて常温で測定すればよい。
また、図4に示す第2マップは、加圧ローラ42の硬度を前記した方法で計測した後、ニップ幅を計測することで得ることができる。ここで、ニップ幅とは、加圧ローラ42を加熱ローラ41へ押し付けることにより、加圧ローラ42の表面に生じる凹み部分の曲面に沿った長さ(または、加熱ローラ41のうち凹み部分に接する部分の円周長さ)をいう。なお、ニップ幅の測定方法としては、例えば、全面を黒く印刷した用紙(以下、「黒用紙」と呼ぶ。)を利用する方法が挙げられる。具体的に、この方法では、黒用紙を加熱ローラ41と加圧ローラ42の間で所定時間保持した後、取り出すことで、黒用紙のうち2つのローラ41,42で保持された部分が他の部分に比べ光沢状となる。そして、この光沢状となった部分をノギス等で測ることによって、ニップ幅Nが測定されることとなる。
また、図5に示す第3マップは、所定のニップ幅において、加熱ローラ41の温度(詳しくは、ハロゲンヒータHHの温度)を複数パターンの設定温度に変化させ、各設定温度毎に用紙3を印刷し、トナー像が用紙3に良好に定着されたときの設定温度のうち、最も低い設定温度を目標温度とすることで作成される。具体的には、例えば、ニップ幅がNである場合、各設定温度P1〜P9毎に用紙3の印刷を行うとともに、印刷された各用紙3に対して所定の定着評価を行うことでトナー像が用紙3に良好に定着されたか否かを判断する。そして、良好に定着されたときの温度のうち、最も低い設定温度P4を目標温度とする。ここで、定着評価としては、例えば、用紙3の印字部分を手で擦っても印字部分が削れないときに、トナー像が用紙3に良好に定着されたと評価する手法や、所定条件下において、物で印字部分を摺っても印字部分が削れないときに、トナー像が用紙3に良好に定着されたと評価する手法などを採用することができる。
なお、第3マップは、用紙3の種類に対応して複数設定されており、本実施形態においては、厚紙用、普通紙用、薄紙用の3種類分用意されている。ちなみに、図5に実線で示す普通紙のマップに対し、厚紙のマップは図の二点鎖線で示すような曲線を描き、薄紙のマップは図の一点鎖線で示すような曲線を描く。そして、このように用紙3の種類に対応して複数の第3マップが用意されることによって、制御装置100が、各用紙3の種類に対応した目標温度にハロゲンヒータHHの温度を制御することが可能となっている。
図2に示すように、消耗度取得手段102は、図示せぬ操作盤やコンピュータから出力されてくる印刷指示を受け取ると、記憶装置101から消耗度を取得する機能を有している。ここで、印刷指示には、用紙3の枚数を示す情報と、用紙3の種類として給紙トレイ6の種類、すなわち第1給紙トレイ6A、第2給紙トレイ6B、第3給紙トレイ6Cのいずれであるかを示す情報とが含まれている。そして、消耗度取得手段102は、コンピュータ等から受け取った印刷指示と、記憶装置101から取得した消耗度とをマップ選択手段に出力する。
マップ選択手段103は、消耗度取得手段102から出力されてくる印刷指示のうち給紙トレイ6の種類に基づいて、記憶装置101に記憶されている複数種類の第3マップ(図5参照)の中から所定の第3マップを選択する。例えば、印刷指示に含まれる給紙トレイ6の種類が、厚紙を収容する第1給紙トレイ6Aである場合には、マップ選択手段103は、厚紙用の第3マップを選択する。そして、マップ選択手段103は、消耗度取得手段102から受け取った印刷指示および消耗度と、記憶装置101から取得した第3マップとを目標温度算出手段104に出力する。
目標温度算出手段104は、マップ選択手段103から出力されてくる消耗度を受け取ると、まず、記憶装置101から第1マップ(図3参照)を取得して、この第1マップと消耗度とに基づいて加圧ローラ42の硬度を算出する。目標温度算出手段104は、加圧ローラ42の硬度を算出すると、記憶装置101から第2マップ(図4参照)を取得して、この第2マップと加圧ローラ42の硬度とに基づいてニップ幅を算出する。ニップ幅を算出すると、目標温度算出手段104は、マップ選択手段103から受け取った第3マップ(図5参照)とニップ幅とに基づいて目標温度を算出する。そして、目標温度算出手段104は、算出した目標温度と、マップ選択手段103から受け取った印刷指示および消耗度とをヒータ制御手段105に出力する。
ヒータ制御手段105は、目標温度算出手段104から目標温度を受け取ると、この目標温度になるようにハロゲンヒータHHに供給する電流を制御する。ここで、ヒータ制御手段105による制御としては、例えばハロゲンヒータHHの温度を検出する温度センサからの信号に基づいて電流を制御する方法などを採用すればよい。そして、ヒータ制御手段105は、ハロゲンヒータHHの温度を目標温度に制御した後、目標温度算出手段104から受け取った印刷指示、目標温度および消耗度を印刷制御手段106に出力する。
印刷制御手段106は、ヒータ制御手段105から受け取った印刷指示に基づいて、公知の方法により適宜フィーダ部4および画像形成部5を制御することで、所定種類の用紙3を所定枚数だけ印刷する。例えば、印刷指示に含まれる用紙3の枚数を示す情報が「5枚」であり、用紙3の種類を示す情報が「厚紙(第1給紙トレイ6A)」である場合には、印刷制御手段106は、フィーダ部4によって第1給紙トレイ6Aから5枚の厚紙を順次取り出し、各厚紙を画像形成部5に搬送させることで、5枚の厚紙の印刷を実行する。そして、印刷制御手段106は、印刷指示に基づく印刷が完了すると、ヒータ制御手段105から受け取った印刷指示、目標温度および消耗度を消耗度更新手段107に出力する。
消耗度更新手段107は、複数種類の各用紙3の累積印刷枚数と、各用紙3の種類に対応した目標温度に基づいて消耗度を推定し、推定した消耗度を記憶装置101に記憶されている消耗度に上書きすることで、消耗度を更新する機能を有している。具体的に、消耗度更新手段107は、印刷制御手段106から受け取った目標温度と、その目標温度で印刷された用紙3の累積印刷枚数(印刷指示内に含まれる枚数の情報)との積を累積することで消耗度の算出を行う。すなわち、消耗度更新手段107は、印刷制御手段106から受け取った印刷指示、目標温度および消耗度(前回値)と、以下の式(1)とを用いて消耗度の算出を行う。
τ = τn−1 + ( 目標温度 × 印刷枚数 ) ・・・ (1)
(τ:今回算出された消耗度、τn−1:消耗度の前回値)
なお、上述の式(1)は、図6に示すような目標温度と加圧ローラ42の硬度の低下の度合いとの関係に基づいて導き出されている。ここで、図6のグラフは、所定の目標温度で1000枚印刷した後の加圧ローラ42の硬度の低下の度合いを測定した実験結果を示しており、これにより、目標温度が高くなる程、加圧ローラ42の硬度の低下の度合いが大きくなることが確認されている。そして、このように目標温度と加圧ローラ42の硬度の低下の度合い(すなわち消耗度)とが比例関係にあることから、上述の式(1)のように、所定の目標温度で印刷した枚数を順次積算していくことで信頼性の高い消耗度が算出される。
次に、制御装置100の動作について説明する。参照する図面において、図7は制御装置の動作を示すフローチャートである。ここで、上述した消耗度の初期値τは、「0」に設定されているものとする。
<初期使用時>
最初に、レーザプリンタ1がユーザによって初めて使用される場合における制御装置100の動作について説明する。なお、この初期使用時における印刷指示は、用紙3の種類を示す情報として「厚紙(第1給紙トレイ6A)」、印刷枚数を示す情報として「10枚」が設定されているものとする。
図7に示すように、制御装置100は、印刷指示を受信したか否かを判断し(S1)、受信していないと判断した場合には(No)、このフローによる動作を終了させる。ステップS1において印刷指示を受信したと判断した場合(Yes)、制御装置100は、記憶装置101から消耗度(初期値τ=0)を取得する(S2)。
ステップS2の後、制御装置100は、印刷指示の用紙3の種類を示す情報「厚紙」に基づいて、記憶装置101内に記憶された複数種類の第3マップ(図5参照)の中から厚紙用の第3マップを選択する(S3)。ステップS3の後、制御装置100は、上述したように、取得した消耗度の初期値τと、第1マップ、第2マップおよび第3マップ(図3〜5参照)とに基づいて目標温度を算出する(S4,S5,S6)。ここで、算出された目標温度は「210℃」とする。
ステップS6の後、制御装置100は、算出した目標温度になるようにハロゲンヒータHHを制御する(S7)。ここで、レーザプリンタ1の初期使用時においては、ハロゲンヒータHHの温度は常温であるため、制御装置100は目標温度「210℃」になるまでハロゲンヒータHHの温度を上げる。
ステップS7の後、制御装置100は、印刷指示に基づいて、第1給紙トレイ6Aから10枚の厚紙を搬送して、各厚紙に対して印字・定着処理を施すことで印刷を実行する(S8)。ステップS8の後、制御装置100は、上述した式(1)から消耗度を算出する(S9)。すなわち、1回目に算出される消耗度τは、以下のような値となる。
τ = 0 + ( 210 × 10 ) =2100
ステップ9の後、制御装置100は、記憶装置101に記憶していた消耗度τを、算出した消耗度τに更新する(S10)。
<2回目の印刷時>
続いて、2回目の印刷時における制御装置100の動作について説明する。なお、この2回目の印刷時における印刷指示は、用紙3の種類を示す情報として「厚紙(第1給紙トレイ6A)」、印刷枚数を示す情報として「20枚」が設定されているものとする。
制御装置100は、ステップS1において印刷指示を受信したと判断すると(Yes)、記憶装置101から前回の印刷時に更新された消耗度τを取得する(S2)。その後、制御装置100は、印刷指示の用紙3の種類を示す情報「厚紙」に基づいて、記憶装置101内に記憶された複数種類の第3マップ(図5参照)の中から厚紙用の第3マップを選択する(S3)。
ステップS3の後、制御装置100は、上述した動作と同じ動作で消耗度τと、第1マップ、第2マップおよび第3マップ(図3〜5参照)とに基づいて目標温度を算出する(S4〜S6)。このとき、前回の消耗度τよりも大きな値となる消耗度τと、第1マップ(図3参照)とに基づいて算出される加圧ローラ42の硬度は、前回値よりも小さな値となる。また、このように前回値よりも小さい硬度と、第2マップ(図4参照)とに基づいて算出されるニップ幅は、前回値よりも大きな値となる。そして、このように前回値よりも大きいニップ幅と、第3マップ(図5参照)とに基づいて算出される目標温度は、前回値よりも下げられることとなる。ここで、算出された目標温度は前回値よりも低い「200℃」とする。
その後、制御装置100は、前回値よりも低い値となる目標温度まで、すなわち210℃から200℃になるまで、ハロゲンヒータHHの温度を下げる(S7)。ステップS7の後、制御装置100は、上述と同様の印刷動作を実行するとともに(S8)、消耗度の再算出・更新を行う(S9,S10)。すなわち、2回目に算出される消耗度τは、以下のような値となる。
τ = 2100 + ( 200 ×20 ) = 6100
なお、3回目以降は、上述と同様に、消耗度が印刷の度に更新され、次の印刷時において、更新された消耗度で目標温度が算出されることで、前回の消耗度に対応する目標温度よりも低い目標温度になるように、ハロゲンヒータHHが制御される。ここで、上述の説明では、用紙3の種類が厚紙の場合のみを説明したが、用紙3の種類が普通紙、薄紙であっても、上述と同様の制御がなされる。すなわち、例えば、消耗度の初期値τと各マップとに基づいて算出される普通紙に対する目標温度が190℃である場合、消耗度がτになったときには、普通紙に対する目標温度は190℃よりも小さな値(例えば180℃)まで下がる。また、消耗度の初期値τと各マップとに基づいて算出される薄紙に対する目標温度が170℃である場合、消耗度がτになったときには、薄紙に対する目標温度は170℃よりも小さな値(例えば160℃)まで下がる。
ここで、3回目の印刷指示において、用紙3の種類を示す情報として「普通紙(第2給紙トレイ6B)」、印刷枚数を示す情報として「10枚」が設定されている場合には、以下のような制御が実行される。制御装置100は、消耗度τと、第1マップおよび第2マップと、普通紙用の第3マップとに基づいて、目標温度を算出する(S2〜S6)。このとき、目標温度としては、上述した消耗度τに対応した目標温度180℃よりも小さな値(例えば170℃)が設定される。その後、制御装置100は、200℃から170℃までハロゲンヒータHHの温度を下げて印刷を行った後、再度消耗度τの算出・更新を行う(S7〜S10)。すなわち、3回目に算出される消耗度τは、以下のような値となる。
τ = 6100 + ( 170 × 10 ) = 7800
なお、4回目の印刷指示において、例えば再び「厚紙」が設定され、その目標温度が170℃よりも大きくなった場合には(例えば190℃)、制御装置100は、ハロゲンヒータHHの温度を170℃から190℃に上げる。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
制御装置100が、複数種類の各用紙3の累積印刷枚数と、各用紙3の種類に対応した目標温度に基づいて加圧ローラ42の消耗度を推定するので、印刷する用紙3の種類によって加熱ローラ41(ハロゲンヒータHH)の温度を変化させる場合であっても、加圧ローラ42の経年劣化の度合いを正確に把握して加熱ローラ41の温度を最適に制御することができる。ここで、加熱ローラ41の温度が低すぎると、用紙3にトナーが確実に定着されずに、用紙3からトナー像が剥がれやすくなるといった問題が生じ、加熱ローラ41の温度が必要以上に高すぎると、消費電力が無駄に消費されるといった問題が生じる。しかし、本実施形態によれば、加熱ローラ41の温度を最適に制御することにより、用紙3に良好にトナーが定着されるとともに、消費電力を無駄に消費されることが防止される。
制御装置100が、目標温度と、その目標温度で印刷された用紙3の累積印刷枚数との積を累積することで、消耗度を算出するといった、簡単な算出式で消耗度を算出するので、制御装置100の構成を簡略化しながらも、目標温度を適切に算出することができる。
制御装置100が第1〜第3マップに基づいて、加圧ローラ41の硬度と消耗度とを対応させ、加圧ローラ41の硬度とニップ幅とを対応させ、ニップ幅と目標温度とを対応させ、それらの対応に基づいて目標温度を算出しているので、目標温度を精度よく算出することができる。
また、第3マップの作成時において、目標温度として、良好に定着されたときの温度のうち最も低い設定温度を選択したので、消費電力の無駄がより防止される。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、加熱部材として加熱ローラ41を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばガイドによって摺動可能に支持される円筒状の定着フィルムであってもよい。
前記実施形態では、熱源の一例としてハロゲンヒータHHを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば誘導加熱方式のIH(Induction Heating)ヒータや発熱抵抗体などを採用してもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、厚紙、普通紙、薄紙などの用紙3を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートやはがきであってもよい。
前記実施形態では、ユーザ操作により出力される印刷指示によって、制御装置100に用紙3の累積印刷枚数と種類とが入力されることとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、用紙の通過回数を検出することで印刷枚数を検出するセンサと、用紙の種類を検出するセンサ(例えば各給紙トレイに設けられ、各給紙トレイから排出される用紙の通過を検出するセンサ)とを制御装置に接続することで、用紙の累積印刷枚数と種類を示す情報が制御装置に入力されるように構成されてもよい。
前記実施形態では、目標温度と、その目標温度で印刷された用紙3の累積印刷枚数との積を累積することで消耗度の算出を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、以下の式(2)で消耗度を算出してもよい。
τ = τn−1 + α×[印刷枚数×log(目標温度)] ・・・ (2)
(τ:今回算出された消耗度、τn−1:消耗度の前回値、α:補正係数)
前記実施形態では、目標温度を3つのマップから算出するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前記実施形態における第1マップと第2マップとを1つのマップ(すなわち、消耗度とニップ幅との関係を示すマップ)にまとめることで、2つのマップのみで目標温度を算出するようにしてもよい。
前記実施形態では、レーザプリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタを示す側断面図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 第1マップを示す図である。 第2マップを示す図である。 第3マップを示す図である。 目標温度と加圧ローラの硬度の低下の度合いとの関係を示すグラフである。 制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 レーザプリンタ
3 用紙
6 給紙トレイ
6A 第1給紙トレイ
6B 第2給紙トレイ
6C 第3給紙トレイ
41 加熱ローラ
42 加圧ローラ
100 制御装置
101 記憶装置
102 消耗度取得手段
103 マップ選択手段
104 目標温度算出手段
105 ヒータ制御手段
106 印刷制御手段
107 消耗度更新手段
HH ハロゲンヒータ

Claims (3)

  1. 熱源によって加熱される加熱部材と、
    内部に熱源が設けられず前記加熱部材からの熱のみにより加熱され、前記加熱部材との間で記録シートを挟む弾性変形可能な加圧ローラと、
    記録シートの種類に応じた目標温度に前記熱源の温度を制御する制御装置と、を備えた画像形成装置であって、
    前記制御装置は、
    複数種類の各記録シートの累積印刷枚数と、各記録シートの種類に対応した目標温度とに基づいて前記加圧ローラの消耗度を推定し、この消耗度に基づいて前記目標温度を下げることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記目標温度と、その目標温度で印刷された記録シートの累積印刷枚数との積を累積することで前記消耗度を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記加圧ローラの硬度と前記消耗度との関係を示す第1マップと、前記加圧ローラの硬度とニップ幅との関係を示す第2マップと、前記ニップ幅と前記目標温度との関係を示し、かつ、記録シートの種類に対応して複数設定される第3マップとを記憶した記憶装置を備え、
    前記消耗度、前記第1マップ、前記第2マップおよび前記第3マップを用いて目標温度を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
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