JP2011064831A - 画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

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幸雄 乙▲め▼
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Abstract

【課題】印刷効率の低下を抑制すると共に、高精度なトナー付着量の制御を行う。
【解決手段】印刷開始時において像担持体の画像形成領域に第1の基準画像と前記像担持体の画像形成領域外に第2の基準画像とを形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された第1の基準画像及び第2の基準画像の画質に関する物理量を測定する測定手段と、前記測定手段により測定された前記第1の基準画像と前記第2の基準画像との前記物理量の差を用いて、予め設定された画質に関する物理量の目標値を補正する補正手段と、前記補正手段により補正された目標値に近づくように、印刷中において前記画像形成手段により前記像担持体の画像形成領域外に形成される第3の基準画像の画像形成条件を制御する制御手段と、前回の印刷停止時からの経過時間に対応させて前記第1の基準画像及び前記第2の基準画像を形成する基準画像形成条件を変更する変更手段とを備えることにより上記課題を解決する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
従来から、連続紙プリンタは、帳票へのコンピュータ出力印刷に使用され、最近では、高速可変情報印刷としての機能を活かし、例えばダイレクトメール、請求書、マニュアル、書物等の印刷にも使用される。特に、書物等のBOOK市場は、拡大の傾向にあり、高速且つ高画質なプリンタの開発要求が高まっている。
しかしながら、静電プロセスを用いる電子写真方式の画像形成装置は、例えば温度・湿度等の環境条件や、現像剤、像担持体(感光体、中間転写体)等の経時劣化に影響を受けることにより、像担持体上のトナー付着量が変動し、画質の劣化が発生する。
このような画質の劣化を抑えるために、印刷用の画像データに基づき形成する出力画像の他に、比較的小さな基準画像(例えば、パッチ等)を像担持体上に形成し、センサによって測定した基準画像のトナー付着量と、目標トナー付着量との差に応じて、現像バイアス、トナー補給量等の制御値を制御する方法が知られている。
なお、カット紙に画像を形成する画像形成装置では、像担持体上の出力画像が形成される画像形成領域において頁間に空間が存在するため、その空間の中央部に基準画像を形成することが可能である。一方、連続紙等のウェブに画像を形成する画像形成装置では、画像形成領域の頁間に空間が存在せず、基準画像でウェブを汚してしまうことから、基準画像の形成位置を画像形成領域外にすることが多い。
しかしながら、像担持体上の出力画像を形成する画像形成領域内と基準画像が形成される画像形成領域外とでは、例えば像担持体の経時劣化、トナー消費量の差等によってトナーとキャリアの比率等が異なり、トナー付着量に差が生じてしまう。したがって、画像形成領域外に形成した基準画像のトナー付着量を用いて、画像形成領域内に形成される出力画像のトナー付着量を精度良く制御できなかった。
そこで、従来例として、例えばウェブ幅方向の両端部に基準画像を形成し、基準画像の測定値に基づいて出力画像の形成条件を制御する一方、基準画像の測定値が許容範囲外の値になった時には測定精度を高めるため、基準画像の形成位置を出力画像の頁間のウェブ幅方向の中央部に切り替える方法が知られている。例えば、特許文献1(特開2006−084796号公報)が挙げられる。
一方、例えば印刷開始時に、像担持体の幅方向の中央部と端部に基準画像を形成し、基準画像のトナー付着量の比率を算出しておき、連続印刷時に、像担持体の幅方向の端部に基準画像を形成して、この基準画像のトナー付着量と、印刷開始時に算出したトナー付着量との比率から、像担持体の幅方向中央部のトナー付着量を算出して、これに基づいて出力画像の形成条件を制御する方法が提案されている。例えば、特許文献2(特開2008−009379号公報)が挙げられる。
また、前回の画像形成から次回の画像形成までの停止時間を検出し、所定値以上の停止時間を検出すると、画像形成における印刷枚数の枚数結果に応じて現像器に印加するバイアス電圧を補正する方法が知られている。例えば、特許文献3(特開2009−053397号公報)が挙げられる。
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、ウェブ上の中央部と両端部に形成された基準画像を測定値に基づいて切り替えて用いるため、出力されたウェブの両端部に基準画像が印刷されたページと、ウェブの中央部に基準画像が印刷されたページとが混在することになる。
そのため、基準画像の形成位置の履歴情報を記憶しておき、この履歴情報に基づいて、ウェブの裁断処理も切り替える必要がある。したがって、プリンタと裁断処理機との連動性が必要となり、連動していない場合は、裁断処理の切り替え作業等により印刷効率が低下する。また、上述した中央部における基準画像の印刷領域を確保するため、出力画像の印刷領域に制限を設ける必要がある。
また、上記特許文献2に記載の方法では、例えば像担持体の幅方向の中央部と端部においてトナー付着量に差が生じても印刷を停止させずに出力画像のトナー付着量の制御を行うことが可能である。しかしながら、例えば印刷を停止してから所定の時間が経過すると、トナーの帯電量の低下により像担持体上のトナー付着量が増大し、像担持体の幅方向の中央部と端部においてトナー付着量の差が一時的に小さくなる。
そのため、印刷開始時に測定した像担持体の幅方向の中央部と端部におけるトナー付着量の差が小さいのに対して、印刷中にトナーの帯電量が復帰した場合には像担持体の幅方向の中央部と端部におけるトナー付着量の差が大きくなってしまう。
したがって、このような場合には、上述した印刷開始時に算出した中央部と端部におけるトナー付着量の比率から、印刷中の像担持体の幅方向中央部のトナー付着量を算出するときに誤差が生じ、出力画像のトナー付着量制御の精度が低くなる場合もある。
また、上記特許文献3に記載の従来技術の方法では、制御が非常に複雑となってしまい、その上制御に時間がかかるため、必ずしも印刷効率を上げることができるとは限らないという課題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、印刷効率の低下を抑制すると共に、高精度なトナー付着量の制御を行う画像形成装置、及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、印刷開始時において像担持体の画像形成領域内に第1の基準画像と前記像担持体の画像形成領域外に第2の基準画像とを形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された第1の基準画像及び第2の基準画像の画質に関する物理量を測定する測定手段と、前記測定手段により測定された前記第1の基準画像と前記第2の基準画像との前記物理量の差を用いて、予め設定された画質に関する物理量の目標値を補正する補正手段と、前記補正手段により補正された目標値に近づくように、印刷中において前記画像形成手段により前記像担持体の画像形成領域外に形成される第3の基準画像の画像形成条件を制御する制御手段と、前回の印刷停止時からの経過時間に対応させて前記第1の基準画像及び前記第2の基準画像を形成する基準画像形成条件を変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、印刷開始時において像担持体の画像形成領域内に第1の基準画像と前記像担持体の画像形成領域外に第2の基準画像とを形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された第1の基準画像及び第2の基準画像の画質に関する物理量を測定する測定手段とを備える画像形成装置によって実行される画像形成方法であって、前記測定手段により測定された前記第1の基準画像と前記第2の基準画像との前記物理量の差を用いて、予め設定された画質に関する物理量の目標値を補正する補正手順と、前記補正手順により補正された目標値に近づくように、印刷中において前記画像形成手段により前記像担持体の画像形成領域外に形成される第3の基準画像の画像形成条件を制御する制御手順と、前回の印刷停止時からの経過時間に対応させて前記第1の基準画像及び前記第2の基準画像を形成する基準画像形成条件を変更する変更手順とによって実行されることを特徴とする。
本発明によれば、印刷効率の低下を抑制すると共に、高精度なトナー付着量の制御を行うことが可能となる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 本実施形態に係るトナー付着量検出機構の概略構成を示す図である。 本実施形態に係る画像形成装置の制御部のブロック図である。 印刷開始時に形成する基準画像形成条件を変更する流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る現像バイアスの切り替え制御を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<本発明について>
本発明は、例えば印刷開始時において中間転写ベルトや感光体といった像担持体の画像形成領域内と画像形成領域外にそれぞれ基準画像を形成するときの基準画像形成条件を、前回印刷を停止したときからの経過時間に応じて変更するものである。基準画像形成条件は、例えば基準画像を形成するときの現像バイアス電圧によって設定され、基準画像形成条件が変更されると、印刷停止後の時間に応じて切り替えられた現像バイアス電圧によって、基準画像が形成される。
このように、基準画像形成条件が変更された基準画像が、上述した印刷開始時の像担持体の画像形成領域内と画像形成領域外に形成され、この基準画像のトナー付着量の差を用いて、印刷中における出力画像のトナー付着量を制御する。
<画像形成装置の全体構成>
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。図1に示すように、画像形成装置100は、画像を形成するための画像形成手段として、像担持体である感光体ドラム1と、その周囲に配置された帯電器2と、露光装置3と、現像機4とを備える。また、画像形成装置100は、後ほど詳細に説明するが、制御部20を備える。
感光体ドラム1の表面は、帯電器2より電荷が付与されて一様に帯電され、露光装置3より印刷データに基づく露光パターンが照射されて、感光体ドラム1上には、静電潜像が形成される。
感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像機4により現像されて、感光体ドラム1上には、この静電潜像に対応するトナー像5が形成される。
感光体ドラム1上に形成されるトナー像5に対向する位置には、測定手段としてのトナー付着量センサ6が配置されている。トナー付着量センサ6は、例えば反射型の光学センサであり、感光体ドラム1上に形成されたトナー像5のトナー濃度をトナー付着量に変換して出力する。
なお、トナー付着量センサ6によって測定されたトナー付着量の結果に応じて、トナー像5の画像形成条件が制御される。
また、画像形成装置100は、記録媒体としての例えば帯状の連続紙であるウェブ7と、ウェブ搬送装置8及び9と、コロナ転写器10と、プレヒータ11と、加熱ローラ12とバックアップローラ13からなる定着機14とを備える。
ウェブ7は、ウェブ搬送装置8及び9により転写部に搬送される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像5は、コロナ転写器10によってウェブ7上に転写される。ウェブ7上に転写されたトナー像6は、プレヒータ11を通過時に、トナー樹脂の転移温度付近まで加熱された後、ヒータを内蔵した加熱ローラ12と、バックアップローラ13からなる定着機14によりウェブ7に溶融固着される。
<トナー付着量検出機構>
次に、図2を用いて、感光体ドラム1上に形成されるトナー像のトナー付着量検出機構について説明する。図2は、本実施形態に係るトナー付着量検出機構の概略構成を示したものである。
図2に示すように、感光体ドラム1上には、トナー付着量を測定するためのトナー像5として、第1の基準画像である基準画像5aと第2の基準画像である5bとが形成される。基準画像5a、基準画像5bは、現像ロール4aによってトナーが感光体ドラム1に搬送されることにより形成される。なお、基準画像とは、例えば、一般的に知られているパッチ等を指す。
基準画像5aは、例えば感光体ドラム1上における最大用紙幅1aに対応する領域内(以下、「内領域1a」とする。)に形成される。ここで、内領域1aとは、感光体ドラム1上の画像形成領域を示す。また、基準画像5bは、感光体ドラム1上における内領域1aに対応する領域の外の領域1b(以下、「外領域1b」とする。)に形成される。外領域1bとは、感光体ドラム1上の画像形成領域外を示す。また、内領域1aは、予め画像形成領域、且つ通紙を行う領域と決めたものである。一方、外領域1bは、予め通紙を行わない領域と決めたものである。外領域1bは、通紙を行なわないため、ここで、用紙に印刷することはない。また、外領域1bは内領域1aの外の両側に設ける必要はなく、例えば、図2に示すように、どちらか一つの側に設ければよい。
なお、本実施形態では、基準画像5aは、感光体ドラム1上の内領域1aに対応する領域内における例えば感光体ドラム1の幅方向中央部に形成されているが、本発明において特に幅方向中央部に限られず、内領域1aに対応する領域内に形成されていれば良い。
また、図2に示すように、トナー付着量センサ6a、トナー付着量センサ6bが、それぞれ感光体ドラム1上に形成される基準画像5a、5bに対向するように配置されている。ここで、トナー付着量センサ6aは、例えば基準画像5aのトナー付着量を測定し、トナー付着量センサ6bは、例えば基準画像5bのトナー付着量を測定する。なお、印刷中には、第3の基準画像として基準画像5cが、上述した外領域1bに形成され、トナー付着量センサ6bによって基準画像5cのトナー付着量が測定される。
<画像形成装置のブロック図>
図3は、本実施形態の画像形成装置の制御部のブロック図である。図3に示すように、画像形成装置100の制御部20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、I/O部24と、補正手段25と、変更手段26とを備えるように構成される。
CPU(Central Processing Unit)21は、ROM(Read Only Memory)22に保持された各種プログラム及び各種データを利用して、装置全体を制御する。
例えば、CPU21は、I/O部24を介して、印刷中にトナー付着量センサ6から取得した基準画像5cのトナー付着量の情報から、基準画像5cのトナー付着量が、後述する補正手段25によって補正されたトナー付着量の目標値に近づくように、画像形成条件を設定する。また、CPU21は、基準画像5cのトナー付着量が、補正された目標値に近づくように設定された画像形成条件に基づいて、I/O部24を介して、例えば現像機4に、制御信号を送信する。制御信号に基づいて、現像機4の現像バイアス電圧の制御が実行される。これにより、印刷中に感光体ドラム1上に形成される出力画像のトナー付着量を制御する。
ROM22は、CPU21が実行する処理手順に対応したプログラムや、各種情報を保持する。例えば、本実施形態において、例えばトナー付着量の目標値を補正するためのプログラム、画像形成条件を設定するプログラム等を格納する。また、I/O部24を介してトナー付着量センサ6から取得したトナー付着量の情報、補正手段25によって補正されたトナー付着量の目標値、変更手段26によって用いられる基準画像形成条件等の情報を格納する。
RAM(Random Access Memory)23は、CPU21による演算処理のワークエリアとして使用される。
I/O部24は、例えば入出力ポートから構成され、トナー付着量センサ6又はその他のセンサからの入力、又は帯電器2、露光装置3、現像機4等に対する各種制御出力を行う。
トナー付着量センサ6は、例えば反射型の光学センサから構成され、トナー付着量センサ6a及びトナー付着量センサ6bを備える。トナー付着量センサ6は、感光体ドラム1上に形成された基準画像の画質に関する物理量として、例えばトナー付着量を測定する。トナー付着量センサ6aは、印刷開始時に感光体ドラム1の画像形成領域内に形成される基準画像5aのトナー付着量を測定し、トナー付着量センサ6bは、印刷開始時に画像形成領域外に形成される基準画像5bのトナー付着量、又は印刷中に画像形成領域外に形成される基準画像5cのトナー付着量を測定する。
補正手段25は、I/O部24を介してトナー付着量センサ6から取得した基準画像5a及び基準画像5bのトナー付着量の情報を用いて、基準画像5a及び基準画像5bのトナー付着量の差を算出する。また、補正手段25は、算出したトナー付着量の差を用いて、予め設定されたトナー付着量の目標値を補正する。
例えば、補正手段25は、基準画像5aのトナー付着量よりも、基準画像5bのトナー付着量の方が多い場合、トナー付着量の目標値に算出したトナー付着量の差を加算し、基準画像5aよりも、基準画像5bの方が少ない場合、トナー付着量の目標値から算出したトナー付着量の差を減算する。
変更手段26は、CPU21によって計測される前回の印刷の停止後から、次回の印刷開始までの時間を取得し、前回の印刷の停止後から経過する時間に対応させて、予め設定された基準画像形成条件を変更する。なお、変更方法については、後ほど詳しく説明する。
ここで、基準画像形成条件とは、次回の印刷開始時において、トナー付着量の目標値を補正するための基準画像を形成する画像形成条件を示す。基準画像形成条件は、例えば現像バイアスの電圧によって予め設定され、あるいはトナー補給量、又はトナー補給量と現像バイアスとの組み合わせによって設定されても良い。
なお、変更手段26によって基準画像形成条件が変更されると、CPU21は、変更された基準画像形成条件に基づいて、次回の印刷開始時に、上記基準画像5a及び基準画像5bを形成する。また、補正手段25は、変更された基準画像形成条件に基づいてCPU21によって形成された基準画像5a及び基準画像5bのトナー付着量をトナー付着量センサ6から取得し、両者の差を算出して、予め設定されたトナー付着量の目標値を補正する。更に、CPU21は、印刷中に形成される基準画像5cのトナー付着量が、補正手段25によって補正された目標値に近づくように画像形成条件を制御する。これにより、印刷中の出力画像に対する高精度なトナー付着量の制御を実現する。
<印刷中のトナー付着量の制御方法>
ここで、出力画像印刷中におけるトナー付着量の制御方法について説明する。
まず、ウェブ印刷開始時、すなわちウェブ連続印刷の開始前の時点において、上述した図2に示す感光体ドラム1上の内領域1aに基準画像5a、及び最大用紙幅の領域内1bに基準画像5bを形成する。
トナー付着量センサ6a及びトナー付着量センサ6bは、基準画像5a及び基準画像5bのトナー付着量を測定する。補正手段25は、トナー付着量センサ6によって測定された基準画像5a及び基準画像5bのトナー付着量から、基準画像5aと基準画像5bのトナー付着量の差を算出する。
次に、補正手段25は、算出した基準画像5aと基準画像5bのトナー付着量の差を用いて、印刷する際のトナー付着量の目標値として予め設定された値を補正する。
具体的には、補正手段25は、外領域1bに形成した基準画像5bのトナー付着量が、内領域1aに形成した基準画像5aのトナー付着量よりも少ない場合は、その差分(絶対値)をトナー付着量の目標値から減算する。
また、外領域1bに形成した基準画像5bのトナー付着量が、内領域1aに形成したトナー付着量よりも多い場合は、その差分(絶対値)をトナー付着量の目標値に加算する。
上述した方法により、補正手段25は、予め設定されたトナー付着量の目標値を補正する。
次に、CPU21は、補正手段25によって補正されたトナー付着量の目標値を用いて、印刷中における画像形成条件を制御する。具体的に述べると、CPU21は、ウェブ連続印刷中に、感光体ドラム1上の画像形成領域外である領域外1bに基準画像5cを形成する。CPU21は、トナー付着量センサ6bによって測定された基準画像5cのトナー付着量を参照しながら、基準画像5cのトナー付着量が、補正手段25によって補正されたトナー付着量の目標値に近づくように、画像形成条件を設定する。
CPU21は、上述した画像形成条件として、例えば帯電器2の帯電電圧、露光装置3の露光量、現像機4の現像バイアス電圧等を設定する。CPU21は、このように設定した画像形成条件に基づいて、例えば帯電器2、露光装置3、現像機4等を制御する。
これにより、印刷中において感光体ドラム1の画像形成領域内である内領域1aに基準画像を形成せずに、感光体ドラム1上の画像形成領域に形成される出力画像のトナー付着量を制御し、出力画像のトナー付着量を予め設定したトナー付着量の目標値に近づくよう制御することが可能となる。
なお、例えば、上述した制御方法によって印刷中の出力画像のトナー付着量が制御された後、印刷が一旦停止し、印刷が再開される場合には、その印刷開始時に、以下の基準画像形成条件変更方法を用いて、上述した基準画像5a及び基準画像5bを形成する。
<印刷開始時に形成する基準画像形成条件の変更方法>
次に、図4を用いて、印刷が再開されるときの印刷開始時において形成する基準画像形成条件の変更方法について説明する。すなわち、上述した印刷開始時に基準画像5a及び基準画像5bを形成する場合には、前回の印刷停止時から印刷を再開するまでに経過した経過時間に応じて基準画像の画像形成条件を変更する。
ここで、図4に示す時間t1、t2、t3は、印刷を停止してから経過した経過時間を示し、例えば時間t1を60分、時間t2を120分、時間t3を1440分とする。また、条件A、条件B、条件C、条件Dは、印刷開始時にトナー付着量の目標値を補正するための基準画像5a、及び基準画像5bを形成する基準画像形成条件である。
基準画像形成条件は、予め、例えば現像バイアスによって設定しておく。なお、基準画像形成条件は、例えばトナー補給量によって設定しても良く、あるいは現像バイアスとトナー補給量の組合せによって設定しても良い。また、予め設定する基準画像形成条件A〜Dの現像バイアスは、予め目標とするトナー付着量の目標値によって異なってくる。
例えば、基準画像形成条件A〜Dの一例として、現像バイアスの差を順番に25Vずつ小さくした値に設定すると、例えば基準画像形成条件A=B+25V=C+50V=D+75Vとして設定することができる。ここで、例えば、A=300Vとする。なお、基準画像形成条件Aは一番バイアスが高く、基準画像形成条件Dは一番バイアスが低いものとする。
なお、印刷を停止してから経過した経過時間t1〜t3と、現像バイアスA〜Dのそれぞれの値は、印刷に使用するトナーの種類によっても異なる。
次に、変更手段26によって、印刷開始時に形成する基準画像形成条件を変更する流れについて説明する。図4は、印刷開始時に形成する基準画像形成条件を変更する流れを示すフローチャート図である。
図4に示すように、変更手段26は、印刷停止から時間t1が経過したか否かを判定する(S10)。変更手段26は、印刷停止から時間t1が経過していないと判定した場合(S10において、NO)、印刷開始時の基準画像形成条件として条件Aを設定する(S11)。
変更手段26は、印刷停止から時間t1が経過していると判定した場合(S10において、YES)、印刷停止から時間t2が経過したか否かを判定する(S12)。変更手段26は、印刷停止から時間t2が経過していないと判定した場合(S12において、NO)、印刷開始時の基準画像形成条件として条件Bを設定する(S13)。
また、変更手段26は、印刷停止から時間t2が経過していると判定した場合(S12において、YES)、印刷停止から時間t3が経過したか否かを判定する(S14)。変更手段26は、印刷停止から時間t3が経過していないと判定した場合(S14において、NO)、印刷開始時の基準画像形成条件として条件Cを設定する(S15)。
また、変更手段26は、印刷停止から時間t3が経過していると判定した場合(S14において、YES)、印刷開始時の基準画像形成条件として条件Dを設定し(S16)、処理を終了する。
なお、上述した処理が終了した後、上述した印刷中のトナー付着量の制御方法を用いながら印刷処理が行われる。
上述したように、印刷を停止してから経過した時間t1、t2、t3に応じて印刷開始時に、トナー付着量の目標値を補正するための基準画像を形成する画像形成条件をA、B、C、Dと変更する。このように、例えば印刷停止からの経過時間に応じて基準画像形成条件を変更して、経過時間に応じて現像バイアス電圧を下げていくことで、印刷停止後のトナーの帯電量の低下によって増大するトナー付着量の増大分を吸収する。これにより、上述した印刷中における高精度なトナー付着量の制御を可能とする。
<現像バイアスの切り替え制御について>
次に、図5を用いて、変更手段26によって変更された基準画像形成条件に基づき現像バイアスを切り替える切り替え制御方法について説明する。図5は、本実施形態に係る現像バイアスの切り替え制御を説明するための図である。なお、図5の縦軸は印刷停止から経過した時間が0のとき(印刷停止時間から時間が経過していないとき)を示す。
図5には、例えばトナーの種類の違い(T1〜T3)によりそれぞれ異なる基準画像形成条件によって制御される方法が示されている。例えば、トナーの種類(T1〜T3)ごとに、経過時間t1〜t3に対して異なる現像バイアスA〜Dが設定されている。
例えば、図5に示すように、CPU21は、トナーの種類T1の場合、変更手段26によって変更された基準画像形成条件に基づき、印刷停止から時間t1が経過するまでは、現像バイアスAを設定し、時間t1を経過すると現像バイアスBを設定し、時間t2を経過すると現像バイアスCを設定し、時間t3を経過すると現像バイアスDを設定するよう経過時間に応じて現像バイアスを切り替える。
また、トナーの種類T2については、印刷停止から経過した時間が0のときの現像バイアスが例えば325Vであり、トナーの種類T3については印刷停止から経過した時間が0のときの現像バイアスが例えば350Vである。変更手段26によってトナーの種類T1と同様に変更され、現像バイアスの切り替え制御が行われる。
このように、CPU21は、印刷停止から経過した時間t1、t2、t3に応じて、変更手段26によって変更された基準画像形成条件に基づき、基準画像画像形成時の現像バイアスを切り替える。
ここで、印刷を停止してから任意の時間経過後における印刷開始動作について、従来技術と本実施形態とを比較する。まず、上述した感光体ドラム1の幅方向におけるトナー付着量の差は、現像ロール4a、感光体ドラム1の幅方向の傾斜、トナー濃度の幅方向のむら、感光体ドラム1の帯電むら等により生じる。なお、トナー付着量が多いほど、この差は小さくなる。したがって、印刷を停止してから所定の時間が経過した場合、トナーの帯電量の低下により、トナー付着量が増大するため、感光体ドラム1の幅方向のトナー付着量の差が一時的に小さくなる。
従来技術では、一旦印刷を停止した後、再度印刷を開始するときに測定した感光体ドラム1の幅方向における中央部と端部のトナー付着量の差が小さく、例えば印刷中にトナーの帯電量が復帰して感光体ドラム1の幅方向における中央部と端部のトナー付着量の差が大きくなる場合であっても、印刷開始時に測定したトナー付着量の差に基づいて、印刷中の出力画像に対するトナー付着量の制御を行うため、その制御の精度が低下する場合がある。
一方、本実施形態では、印刷を停止してから経過した時間に応じて、印刷開始時にトナー付着量の目標値を補正するために形成する基準画像の基準画像形成条件を変更し、経過した時間に応じて、例えば、現像バイアスを下げることでトナーの帯電量の低下によるトナー付着量の増大分を吸収する。これにより、印刷を停止してから所定の時間が経過した場合でも高精度なトナー付着量制御が可能となる。
上述したように、本発明の実施形態によれば、印刷効率の低下を抑制すると共に、高精度なトナー付着量の制御を行うことを可能とする。
なお、以上で説明した基準画像形成条件A〜D、経過時間t1〜t3、トナー種類T1〜T3の印刷停止から経過した時間が0のときの現像バイアスの数値については、あくまで一例であり、本発明はこれらに限定されないものとする。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本
発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能である。
1 感光体ドラム
2 帯電器
3 露光装置
4 現像機
5 トナー像
6 トナー付着量センサ
7 ウェブ
8,9 ウェブ搬送装置
10 コロナ転写器
11 プレヒータ
12 加熱ローラ
13 バックアップローラ
14 定着部
20 制御部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 I/O部
25 補正手段
26 変更手段
100 画像形成装置
特開2006−084796号公報 特開2008−009379号公報 特開2009−053397号公報

Claims (6)

  1. 印刷開始時において像担持体の画像形成領域内に第1の基準画像と前記像担持体の画像形成領域外に第2の基準画像とを形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により形成された第1の基準画像及び第2の基準画像の画質に関する物理量を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定された前記第1の基準画像と前記第2の基準画像との前記物理量の差を用いて、予め設定された画質に関する物理量の目標値を補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された目標値に近づくように、印刷中において前記画像形成手段により前記像担持体の画像形成領域外に形成される第3の基準画像の画像形成条件を制御する制御手段と、
    前回の印刷停止時からの経過時間に対応させて前記第1の基準画像及び前記第2の基準画像を形成する基準画像形成条件を変更する変更手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画質に関する物理量は、
    前記基準画像のトナー付着量であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記変更手段は、
    前記基準画像形成条件を前記画像形成手段に印加される現像バイアスの電圧によって変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記変更手段は、
    前記基準画像形成条件を前記画像形成手段に印加される現像バイアス電圧及びトナー補給量の組み合わせによって変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記補正手段は、
    前記第1の基準画像の前記物理量よりも、前記第2の基準画像の前記物理量の方が多い場合、前記物理量の目標値に前記物理量の差を加算し、前記第1の基準画像の前記物理量よりも、前記第2の基準画像の前記物理量の方が少ない場合、前記物理量の目標値から前記物理量の差を減算することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 印刷開始時において像担持体の画像形成領域内に第1の基準画像と前記像担持体の画像形成領域外に第2の基準画像とを形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された第1の基準画像及び第2の基準画像の画質に関する物理量を測定する測定手段とを備える画像形成装置によって実行される画像形成方法であって、
    前記測定手段により測定された前記第1の基準画像と前記第2の基準画像との前記物理量の差を用いて、予め設定された画質に関する物理量の目標値を補正する補正手順と、
    前記補正手順により補正された目標値に近づくように、印刷中において前記画像形成手段により前記像担持体の画像形成領域外に形成される第3の基準画像の画像形成条件を制御する制御手順と、
    前回の印刷停止時からの経過時間に対応させて前記第1の基準画像及び前記第2の基準画像を形成する基準画像形成条件を変更する変更手順とによって実行されることを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017146452A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置、濃度調整装置、濃度調整プログラム、および濃度調整方法
JP7275586B2 (ja) 2019-01-11 2023-05-18 株式会社Jvcケンウッド 映像処理装置および映像処理方法

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