JP4869620B2 - 熱風炉送風システム - Google Patents
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従来の熱風炉送風システムは、図6に示すように、4基の熱風炉1,2,3,4と、4基の熱風炉1,2,3,4へ空気を供給するための送風部5と、送風部5に接続された送風本管部6と、送風本管部6に分岐部を介して接続され、4基の熱風炉1,2,3,4へ気体を導くための送風支管部7と、4基の熱風炉1,2,3,4から高炉へ熱せられた気体を導くための熱風送風管部8とを備えている。
また、送風本管部6には、送風部5から送られる空気の流量を測定するための送風本管流量計21が配設されており、送風支管部7には、4基の熱風炉1,2,3,4を通過する空気の流量を測定するための送風支管流量計31,32,33,34がそれぞれ配設されている。
さらに、送風本管流量計21および送風支管流量計31,32,33,34には、各流量計で発生する信号を処理するためのデータ処理部14が接続されている。
しかし、熱風炉の送風本管部6や送風支管部7にオリフィス式流量計やアニューバ式流量計を配設すると、測定部が詰まるおそれがあり、パージ機構、測定部を保守するための装置、および保守デッキが必要となる。さらに、装置を設置した後に測定部が詰まるため、測定部の清掃が必要となるなど、保守に大変手間が掛かるとともに保守コストが上昇するという問題があった。
さらに、各熱風炉入口の送風支管部7は配管径が大きく、かつ直管の長さが短いため、送風支管部7の空気流量を精度よく測定することは難しかった。
従来の熱風炉送風システムの他の例は、4基の熱風炉1,2,3,4と、4基の熱風炉1,2,3,4へ空気を供給するための送風部5と、送風部5に接続された送風本管部6と、送風本管部6に分岐部を介して接続され、4基の熱風炉1,2,3,4へ気体を導くための送風支管部7と、4基の熱風炉1,2,3,4から高炉へ熱せられた気体を導くための熱風送風管部8とを備えている。
さらに、送風本管部6には、送風部5から送られる空気の流量を測定するための送風本管流量計21が配設されており、送風本管流量計21には、送風本管流量計21で発生する信号を処理するためのデータ処理部14が接続されている。
る。
すなわち、本発明の熱風炉送風システムは、製鉄工場の高炉へ熱風を供給する熱風炉送風システムにおいて、シングル送風またはパラレル送風される複数の熱風炉と、該複数の熱風炉へ気体を供給する送風部と、該送風部に接続された送風本管部と、該送風本管部に分岐部を介して接続され、前記各熱風炉へ気体を導く送風支管部と、前記複数の熱風炉から高炉へ熱せられた気体を導く熱風送風管部と、前記送風本管部において、前記送風部と前記分岐部との間、および相異なる前記分岐部間に配設された挿入型熱式マスフローメータからなる、気体の流量を測定する複数の気体流量計と、前記気体流量計それぞれで測定された値を、送風本管部における測定流量と補正流量との関係を示す送風本管流量補正折れ線に基づいて補正して気体流量計それぞれを通過する気体流量を求め、次に、前記各熱風炉の送風状態に基づいて、該求められた気体流量、または該気体流量それぞれの差分を求めて前記各熱風炉へ供給される気体の流量を算出するデータ処理部と、を具備し、該データ処理部は、前記送風部と前記分岐部との間に配設された気体流量計で測定された気体流量f0を基準にし、相異なる前記分岐部間に配設された気体流量計それぞれについて、シングル送風またはパラレル送風される各熱風炉の送風状態に応じた送風管路に基づき、各気体流量計の収集したデータを比較して補正することにより、前記送風本管流量補正折れ線を導出することを特徴とするものである。
本発明の熱風炉送風システムでは、熱風炉に配設する気体流量計として挿入型熱式マスフローメータを用いることにより、気体流量計を容易に取り付けることができるとともに、空気流量を容易に測定することができる。
本発明の熱風炉送風システムは、図2に示すように、熱風炉の送風の気体流量計として、挿入型熱式マスフローメータを用いている。挿入型熱式マスフローメータは、小型であるため取り付けが簡単であるとともに、パージ機構等の補助装置が不要である。さらに、温圧補正をする必要もない。
また、送風本管流量計21,41,42,43を送風本管部6に取り付けているので、流量補正が可能となり、流量計測を向上することができた。
流速センサ(ヒータ)53の温度が周囲温度に対して常に一定温度差となるように制御すると、流速センサ(ヒータ)53から奪われる熱量は質量流量と相関があるため、加熱電力量から質量流量を求めることができる。したがって、挿入型熱式マスフローメータ51では温圧補正が不要となる。
図2に示すように、配管54にタップ(図示せず)を設け、タップから挿入型熱式マスフローメータ51を差し込むことで、配管54に対して挿入型熱式マスフローメータ51を取り付けることができる。
実施例1に係る熱風炉送風システムは、図1に示すように、4基の熱風炉1,2,3,4と、4基の熱風炉1,2,3,4へ空気を供給する送ための送風部5と、送風部5に接続された送風本管部6と、送風本管部6に分岐部を介して接続され、4基の熱風炉1,2,3,4へ気体を導くための送風支管部7と、4基の熱風炉1,2,3,4から高炉へ熱せられた気体を導くための熱風送風管部8とを備えている。
また、送風本管部6には、送風部5から送られる空気の流量を測定するための送風本管流量計21と、4基の熱風炉1,2,3,4を通過する空気の流量を測定するための送風本管流量計41,42,43がそれぞれ配設されている。
さらに、送風本管流量計21,41,42,43には、各流量計で発生する信号を処理するためのデータ処理部14が接続されている。
実施例1に係る熱風炉送風システムでは、送風本管流量計21,41,42,43からの信号をデータ処理部14に取り込み、4基の熱風炉1,2,3,4を通過する送風支管流量の算出を行う。
以下の説明において、送風本管流量計21を通過する空気量を送風本管流量f0とし、送風本管流量計41を通過する空気量を送風本管流量f1とし、送風本管流量計42を通過する空気量を送風本管流量f2とし、送風本管流量計43を通過する空気量を送風本管流量f3とする。また、熱風炉1を通過する空気量を送風支管流量f21とし、熱風炉2を通過する空気量を送風支管流量f22とし、熱風炉3を通過する空気量を送風支管流量f23とし、熱風炉4を通過する空気量を送風支管流量f24とする。
f21=f0−f1 ・・・ (1)
f22=f1 ・・・ (2)
ステップ63では、熱風炉2および熱風炉3が送風状態であるか否かを判断し、熱風炉2および熱風炉3が送風状態である場合にはステップ64に進み、熱風炉2および熱風炉3が送風状態でない場合にはステップ65に進む。
f22=f1−f2 ・・・ (3)
f23=f2 ・・・ (4)
ステップ65では、熱風炉3および熱風炉4が送風状態であるか否かを判断し、熱風炉3および熱風炉4が送風状態である場合にはステップ66に進み、熱風炉3および熱風炉4が送風状態でない場合にはステップ67に進む。
f23=f2−f3 ・・・ (5)
f24=f3 ・・・ (6)
ステップ67では、熱風炉1および熱風炉4が送風状態であるか否かを判断し、熱風炉1および熱風炉4が送風状態である場合にはステップ68に進み、熱風炉1および熱風炉4が送風状態でない場合には処理を終了する。
f21=f0−f3 ・・・ (7)
f24=f3 ・・・ (8)
実施例1に係る熱風炉送風システムでは、熱風炉1から熱風炉4を順番に切り替えているが、その他の順番で熱風炉を切り替えて送風を行う場合にも、前述した考え方を応用することができる。
送風本管部における測定流量と補正流量とは、図5に示すような関係がある。したがって、送風本管流量(f1、f2、f3)を補正するには、それぞれに図5に示す送風本管流量補正折れ線を用いて、送風本管流量計41,42,43から出力される送風本管流量(f1、f2、f3)の信号をX軸とし、補正した送風本管流量をY軸として、送風本管流量を補正することができる。
送風本管部における気体流量を補正するには、図4 に示すように、まず、ステップ81において、熱風炉1および熱風炉2が送風状態であるか否かを判断し、熱風炉1および熱風炉2が送風状態である場合にはステップ82に進み、熱風炉1および熱風炉2が送風状態でない場合にはステップ85に進む。
ステップ83では、ステップ82で収集したデータがf2=f3=0となっているか否かを判断し、f2=f3=0でない場合にはステップ84に進み、f2=f3=0である場合には補正を行わずに処理を終了する。
ステップ85では、熱風炉2および熱風炉3が送風状態であるか否かを判断し、熱風炉2および熱風炉3が送風状態である場合にはステップ86に進み、熱風炉2および熱風炉3が送風状態でない場合にはステップ89に進む。
ステップ87では、ステップ86で収集したデータがf0=f1、f3=0であるか否かを判断し、f0=f1、f3=0でない場合にはテップ88に進み、f0=f1、f3=0である場合には補正を行わずに処理を終了する。
ステップ89では、熱風炉3および熱風炉4が送風状態であるか否かを判断し、熱風炉3および熱風炉4が送風状態である場合にはステップ90に進み、熱風炉3および熱風炉4が送風状態でない場合にはステップ93に進む。
ステップ91では、ステップ90で収集したデータがf0=f1=f2であるか否かを判断し、f0=f1=f2でない場合にはステップ92に進み、f0=f1=f2である場合には補正を行わずに処理を終了する。
ステップ93では、熱風炉1および熱風炉4が送風状態であるか否かを判断し、熱風炉1および熱風炉4が送風状態である場合にはステップ94に進み、熱風炉1および熱風炉4が送風状態でない場合には処理を終了する。
ステップ95では、ステップ94で収集したデータがf1=f2=f3でなければ、ステップ96に進み、f1=f2=f3であれば、補正をしないで処理を終了する。
ステップ96では、図5に示す補正曲線に基づいてf1、f2、およびf3の値を補正し、処理を終了する。
5 送風部
6 送風本管部
7 送風支管部
8 熱風送風管部
11 送風バタ弁
12 送風弁
13 熱風弁
14 データ処理部
21,41,42,43 送風本管流量計
31,32,33,34 送風支管流量計
51 挿入型熱式マスフローメータ
52 周囲温度センサ
53 流速センサ(ヒータ)
54 配管
Claims (1)
- 製鉄工場の高炉へ熱風を供給する熱風炉送風システムにおいて、
シングル送風またはパラレル送風される複数の熱風炉と、
該複数の熱風炉へ気体を供給する送風部と、
該送風部に接続された送風本管部と、
該送風本管部に分岐部を介して接続され、前記各熱風炉へ気体を導く送風支管部と、
前記複数の熱風炉から高炉へ熱せられた気体を導く熱風送風管部と、
前記送風本管部において、前記送風部と前記分岐部との間、および相異なる前記分岐部間に配設された挿入型熱式マスフローメータからなる、気体の流量を測定する複数の気体流量計と、
前記気体流量計それぞれで測定された値を、送風本管部における測定流量と補正流量との関係を示す送風本管流量補正折れ線に基づいて補正して気体流量計それぞれを通過する気体流量を求め、次に、前記各熱風炉の送風状態に基づいて、該求められた気体流量、または該気体流量それぞれの差分を求めて前記各熱風炉へ供給される気体の流量を算出するデータ処理部と、を具備し、
該データ処理部は、前記送風部と前記分岐部との間に配設された気体流量計で測定された気体流量f0を基準にし、相異なる前記分岐部間に配設された気体流量計それぞれについて、シングル送風またはパラレル送風される各熱風炉の送風状態に応じた送風管路に基づき、各気体流量計の収集したデータを比較して補正することにより、前記送風本管流量補正折れ線を導出することを特徴とする熱風炉送風システム。
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