JP4869607B2 - 時刻同期システム及び時刻同期方法 - Google Patents

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Description

本発明は、計算機システムの時刻管理方法に関し、特に屋内測位など高精度な時刻同期が必要とされるシステムの時刻管理に関するものである。
組み込み装置は取得した情報や処理状況の時刻を記録するために装置内に時計機能を内蔵している。しかし発信器精度などの要因で基準の時刻からずれていく。内蔵時計の時刻を保証するためには、定期的に基準時計から正確な時刻情報を取得し、誤差の補正が必要となる。
そこで従来、複数の時計を同期させるための技術として以下のものがあった。
公知の従来技術として、基準時計をもつ時刻マスターから無線通信を用いて現在の時刻情報を送信する方式がある。
また、特許文献1の方式は、次のとおりである。
すなわち、第一の装置時刻を基準とし、第二の時計に設定する場合に、まず第二の時計の時刻読取要求を第二の装置へ送信し、第二の装置が時刻読取要求を受信したら第二の時計の時刻Taを読み取るとともに、受信完了信号を第一の装置へ送信する。次に受信完了信号を受信したら第一の時計の時刻Toを読み取るとともに、時刻Toを第二の装置へ送信する。そして、時刻Toを受信したら第二の時計の時刻Taを時間差(Ta−To)により補正し、第二の時計に第一の時計の標準時刻Tsを設定する。
更に、特許文献1の方式では、内部時計の読み取りにかかる極めてわずかな時間を考慮に入れて、更に高精度の時刻同期を目指している。
特開2001−021676号公報
無線を使った通信方式では、通信の混雑程度や空間ノイズレベルにより、通信過程において予測不可能な遅延が発生する。よって基準時計をもつ時刻マスターから無線通信を用いて現在の時刻情報を送信するだけでは、送信および受信時の予測不可能な遅延によって情報の到着にばらつきが生じ、この結果補正した時刻でさえ、時刻マスターとの間に時刻誤差が発生する。
また、特許文献1の方式では、第二の時計が第一の時計と時間にずれがない場合、Ta=Toであるとしているが、厳密に言えば第二の装置が受信完了信号を送信した時刻と、第一の装置が受信完了信号を受信した時刻は異なる。
また、本方式では、時刻読取りにかかる時間は固定遅延として考えているが、温度条件やCPUの負荷状況によって変動する場合がある。これらの変動要因は(Ta−To)の補正だけでは解決できない時間ずれとして残るため、時刻同期の精度を向上させる上で課題となる。
本発明は、例えば上記のような課題を解決し、高精度の時刻同期を実現することを目的とする。
本発明の時刻誤差計算装置は、
第一の時計で測定した同期信号の送信時刻を記憶する送信時刻記憶部と、
第二の時計で測定した上記同期信号の受信時刻を記憶する受信時刻記憶部と、
上記同期信号を送信した送信装置から上記同期信号を受信した受信装置への上記同期信号の伝播時間を記憶する伝播時間記憶部と、
上記受信時刻記憶部が記憶した受信時刻から上記伝播時間記憶部が記憶した伝播時間を減じて、上記同期信号の送信時刻を計算する送信時刻計算部と、
上記送信時刻記憶部が記憶した送信時刻と上記送信時刻計算部が計算した送信時刻との差から、上記第一の時計が示す時刻に対する上記第二の時計が示す時刻の誤差を計算し、時刻誤差とする時刻誤差計算部と、
を有することを特徴とする。
本発明では、同期信号の伝播にかかる時間を考慮に入れた時刻同期を行うので、極めて高精度な時刻同期できるとの効果を奏する。
実施の形態1.
実施の形態1を、図1〜図7を用いて説明する。
図1は、この実施の形態における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)のハードウェア構成の一例を示す。
図2は、この実施の形態における送信装置300及び受信装置200a〜200cのハードウェア構成の一例を示す。
図1及び図2において、共通サーバ400及び送信装置300及び受信装置200a〜200cは、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)911を備えている。
共通サーバ400のCPU911は、バス912を介してROM(Read OnlyMemory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、CRT(Cathode Ray Tube)表示装置901、キーボード(K/B)902、マウス903、FDD(Flexible Disk Drive)904、磁気ディスク装置920、コンパクトディスク装置(CDD)905、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続されている。
また、送信装置300及び受信装置200のCPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、時計951、センサー952、不揮発性メモリ953と接続されている。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
共通サーバ400の通信ボード915は、FAX機、電話器、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線通信部954等に接続されている。また、送信装置300及び受信装置200a〜200cの通信ボード915は、無線通信部954等に接続されている。
例えば、通信ボード915、K/B902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力部の一例である。
また、例えば、通信ボード915、CRT表示装置901などは、出力部の一例である。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム(OS)921、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923は、CPU911、OS921、ウィンドウシステム922により実行される。
また、送信装置300及び受信装置200は、装置を小型化するため、磁気ディスク装置920を備えていない。その代わり、プログラム群923やファイル群924を不揮発性メモリ953が記憶している。また、制御に必要なプログラムの一部は、ROM913が記憶している。
上記プログラム群923には、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、以下に述べる実施の形態の説明において、「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」として説明するものが、「〜ファイル」として記憶されている。
また、以下に述べる実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータの入出力を示し、そのデータの入出力のためにデータは、RAM(Random Access Memory)914、磁気ディスク装置920、FD(Flexible Disk)、光ディスク、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(Digital Versatile Disk)等のその他の記録媒体に記録される。あるいは、信号線やその他の伝送媒体により伝送される。
また、以下に述べる実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、ハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
また、以下に述べる実施の形態を実施するプログラムは、また、RAM(Random Access Memory)914、磁気ディスク装置920、FD(Flexible Disk)、光ディスク、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(Digital Versatile Disk)等のその他の記録媒体による記録装置を用いて記憶されても構わない。
図3は、この実施の形態におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成を示す。
送信装置300はシステムの標準時刻を示す第一の時計101を有している。受信装置200a〜200cは、それぞれが第二の時計201を有している。
なお、この実施の形態では、第一の時計101がシステムの標準時刻を示すこととしているが、第二の時計201のうちの一つをシステムの標準時刻を示す時計としてもよい。
共通サーバ400は、受信装置200a〜200cと通信できる。
例えば、受信装置200a〜200cは、センサー952が何らかの事象を観測すると、観測した事象及びその観測時刻を共通サーバ400に送信する。
共通サーバ400では、受信装置200a〜200cからの情報を総合して、全体の状況を把握する。
しかし、各受信装置から送信される観測時刻は、それぞれが内部に有している時計により測定されるので、それぞれの時計が同期していない場合には、全体の状況を把握することができない。
ところが、各装置は、小型、低コストである必要から、高精度な時計を持っていないので、各装置の有している時計は徐々にずれていってしまう。
そこで、定期的に各装置の有している時計を同期する必要がある。
図4は、送信装置300及び受信装置200a〜200cにおける処理の流れを示すフローチャートである。この実施の形態では、このような処理をソフトウェアによって実現しているが、同等の機能を有するハードウェアによって実現してもよい。
送信装置300は、第一の時計101のほか、時刻同期開始判別部321と送信部311とを備えている。
時刻同期開始判別部321は、常に第一の時計101が示す時刻を読み出し、あらかじめ定められた送信時刻になると、時刻同期処理を開始する。
送信部311は、時刻同期開始判別部321からの指示により、同期信号を送信する。
受信装置200a〜200cは、第二の時計201のほか、受信部212、受信時刻測定部202、受信時刻送信部213を備えている。
受信部212は、送信装置300が送信した同期信号を受信する。
受信時刻測定部202は、受信部212が同期信号を受信すると、第二の時計201が示す時刻を読み出し、記録する。
記録した同期信号の受信時刻についての情報は、その後、受信時刻送信部213が無線通信により、共通サーバ400に対して送信する。
なお、この実施の形態では、同期信号の受信時刻についての情報を無線通信によって送信しているが、有線通信でも構わない。
共通サーバ400は、無線通信部421と装置位置情報記憶部415と時刻差演算部430とを備えている。
無線通信部421は、受信装置200a〜200cが送信した同期信号の受信時刻について情報を受信する。
装置位置情報記憶部415は、送信装置300及び受信装置200a〜200cが存在する場所を、三次元空間座標で表した三次元空間座標情報を記憶している。
そして、時刻差演算部430が、同期信号の受信時刻と、三次元空間座標に基づいて、第一の時計が示す時刻に対して、各装置の第二の時計が示す時刻がどれくらいずれているかを計算する。
図5は、送信装置300及び受信装置200a〜200cにおける同期信号送受信のタイミングを示す。
送信装置300は、第一の時計101が示す時刻があらかじめ定められた時刻TSに達すると、同期信号を送信する。
同期信号は、同期専用のパルス信号であってもよいし、パケット通信によるパケットでもよい。
送信装置300から送信された同期信号は、その伝播にかかる伝播時間TTi(i=1〜3)がそれぞれ経過したのち、受信装置200a〜200cに到達し、受信される。
受信装置200aでは、同期信号を受信した時刻TR1を受信時刻測定部202が記録する。記録された同期信号の受信時刻は、その後、受信時刻送信部213が送信する。
共通サーバ400では、これを無線通信部421が受信し、受信時刻記憶部412が記憶する。
しかし、この時刻は、あくまで受信装置200aが有する第二の時計201で測定したものなので、正確な時刻ではない。いま仮に、第二の時計201が示す時刻が第一の時計が示す時刻よりTD1だけ進んでいたとする。すると、第二の時計201で測定する限り、同期信号が送信された時刻は、TSではなく、TS+TD1である。
同様に、受信装置200b及び200cが有する第二の時計201も、それぞれTD2、TD3だけ進んでいる。したがって、各時計で同期信号が送信された時刻を測定すると、それぞれTS+TD2、TS+TD3となる。
なお、この例では、受信装置200bが有する第二の時計201は、送信装置300が有する第一の時計101よりも遅れているので、TD2は負の値である。
受信装置200a〜200cの有する第二の時計201で、直接、同期信号が送信された時刻を測定することはできない。しかし、その伝播にかかる伝播時間TTiがわかっていれば、受信装置200a〜200cが同期信号を受信した受信時刻TRiから同期信号の伝播時間TTiを減じて計算した時刻TRi−TTiが、同期信号の送信時刻である。
図6は、この実施の形態における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)の内部構成を示す。
送信時刻計算部402は、受信時刻記憶部412が記憶した同期信号の受信時刻TRiから伝播時間記憶部413が記憶した同期信号の伝播時間TTiを減じて、同期信号の送信時刻を計算する。
こうして得た送信時刻は、あくまで、受信装置200a〜200cの有する第二の時計201で測定したものである。したがって、実際の送信時刻と比べると、TDiのずれがある。
実際に同期信号を送信する時刻TSは、あらかじめ定められており、送信時刻記憶部411が記憶している。
したがって、計算で求めた送信時刻TS+TDiから実際の送信時刻TSを減じれば、第一の時計が示す時刻に対する第二の時計が示す時刻の誤差である時刻誤差TDiが求められる。すなわち、TDi=TRi−TTi−TSである。
そこで、時刻誤差計算部401は、送信時刻計算部402が計算した同期信号の送信時刻TRi−TTiから、送信時刻記憶部411が記憶した同期信号の送信時刻TSを減じて、時刻誤差を計算する。
このように、同期信号の伝播時間を考慮に入れて時刻同期を行うので、高精度の時刻同期ができる。
同期信号の伝播にかかる伝播時間は、あらかじめ測定しておいて記憶していてもよい。
しかし、同期信号の伝播距離と伝播速度がわかれば、伝播時間を計算により求めることができる。すなわち、伝播速度がvであれば、距離Lだけ離れた場所にはL/vの時間だけ遅れて到達する。すなわち、伝播時間をTTとすれば、TT=L/vである。
同期信号の伝播距離は、無線通信により伝達される場合には、送信装置と受信装置との間の直線距離である。ただし、両者の間に障害物等がない場合に限る。障害物等がある場合には、反射波を受信する可能性があり、必ずしも直線距離とは限らない。
もちろん、両者の間に障害物等がない場合でも、反射波を受信する可能性がある。いわゆるゴースト現象である。
しかし、直線距離を通って受信部に到達した直接波は、常に一番早く受信部に到達する。また、反射波はかなり減衰して到達するのに対し、直接波はあまり減衰しない。
したがって、直線距離を通って直接到達した同期信号と、それ以外の経路を辿った同期信号を二重に受信した場合であっても、それらを区別することができる。
また、同期信号が有線通信により伝達される場合には、通信線の長さがそのまま同期信号の伝播距離となる。
同期信号の伝播速度は、主にその伝播媒体によって決まる。例えば、電気信号による有線通信や、赤外線あるいは電波による無線通信であれば、光速で伝播する。また、超音波による無線通信であれば、音速で伝播する。
音速は温度によって変化するが、温度センサー等を備えれば、観測した温度から伝播速度を計算により求めることができる。
この実施の形態では、受信装置200a〜200cがセンサー952により状況を観測している。この観測には、超音波や赤外線が用いられることがある。例えば、物体の位置を観測するために、超音波を発信し、その反射波を観測する場合や、人体等の発熱する物体を検知するために、赤外線を観測する場合である。
このような場合には、それぞれ超音波や赤外線によって通信を行えば、受信装置における設備を軽減することができるので、受信装置が小型・低コストとなり、好ましい。
また逆に、そのような観測を行わない場合には、電波によって通信を行うほうが、受信装置における設備を軽減することができるので、受信装置が小型・低コストとなり、好ましい。
共通サーバ400では、伝播距離記憶部414が同期信号の伝播距離Liを記憶している。また、同期信号の伝播速度vもあらかじめわかっている。
そこで、伝播時間計算部403が、伝播距離記憶部414が記憶した同期信号の伝播距離Liを、同期信号の伝播速度vで除して、同期信号の伝播時間を計算する。伝播時間計算部403が計算した同期信号の伝播時間は、伝播時間記憶部413が記憶する。
このように、同期信号の伝播距離と伝播速度から、計算により同期信号の伝播時間を求めれば、同期信号の伝播時間をあらかじめ測定しておく必要がなく、好ましい。
同期信号の伝播距離Liは、あらかじめ測定しておき、伝播距離記憶部414が記憶しておいてもよい。
しかし、同期信号が無線通信により伝達される場合には、上述したように、同期信号の伝播距離は、送信装置と受信装置との間の直線距離である。したがって、両者の三次元空間座標のX、Y、Z値がわかれば、ピタゴラスの定理により、両者の間の直線距離を求めることができる。
図7は、送信装置300及び受信装置200a〜200cの位置関係を示す。ここで、各装置の位置は、水平方向にX軸及びY軸、垂直方向にZ軸をとった三次元直交座標により表される。
ここで、送信装置300の三次元空間座標を(X、Y、Z)、各受信装置の三次元空間座標を(X、Y、Z)とすれば、送信装置300と各受信装置との間の直線距離Lとの間に、L =(X−X+(Y−Y+(Z−Zという関係が成り立つ。
この実施の形態では、送信装置300及び受信装置200a〜200cは、あらかじめ定められた場所に固定して設置されている。その設置位置をあらかじめ計測しておき、装置位置情報記憶部415が記憶している。
これに基づき、伝播距離計算部404が同期信号の伝播距離を計算し、伝播距離記憶部414が記憶する。
このように、装置の三次元空間座標情報から同期信号の伝播距離を求めれば、同期信号の伝播距離をあらかじめ測定しておく必要がなく、好ましい。また、装置の設置位置が変わった場合や、新たに装置を追加した場合でも、その設置位置がわかれば、同期信号の伝播距離を求めることができ、好ましい。
以上のようにして求められた時刻誤差は、時刻誤差記憶部419が記憶する。
なお、図4において、第一の時計を読み出してから、実際に同期信号を送信するまでには、時間Tαがかかる。また、同期信号を受信してから、実際に第二の時計を読み出すまでにも、時間Tβがかかる。
したがって、Tα及びTβをあらかじめ測定しておき、時刻誤差の計算の際、Tα+Tβだけ補正する構成とすれば、更に正確な同期ができるようになる。
以上説明したように、この実施の形態では、固定された設置環境において、複数の装置がお互いに無線通信で交信する無線ネットワークシステムにおいて、各装置が内蔵する時計により刻む時刻を基準時刻に同期させるために、以下の手順を行う。
手順1:時刻の基準となる装置が定期的に時刻同期用信号を発信する。
手順2:時刻同期対象の各装置において、手順1の信号を受信した際の無線信号の到着時刻を装置の内蔵時計から読み出し、共通サーバ400へ送信する。
手順3:共通サーバ400において、時刻同期対象の各装置から手順2にて受信した時刻情報と、手順1の発信者と受信者の距離を無線伝播速度で割った無線伝播時間に手順1の発信時刻を加えた時刻の差から、時刻同期対象の各装置の基準時刻からのずれを計算する。
そして、上記の手順を実現するために、この実施の形態における時刻同期システムは、以下の各部を備える。
基準となる装置において、定期的に時刻同期を開始する時刻同期開始部。
基準となる装置において、時刻同期開始部が時刻同期を開始した場合に、無線信号を発信する時刻同期信号送信部。
時刻同期対象の各装置において、同期信号を受信した際に無線信号の到着時刻を装置の内蔵時計を元に記録する受信時刻記録部。
受信時刻記録部にて記録した受信時刻を、無線通信を用いて共通サーバへ伝達する時刻情報通信部。
共通サーバにおいて、時刻同期対象の各装置の位置関係を把握するための装置位置情報記憶部。
共通サーバは、時刻同期対象の各装置から受信した時刻情報と、装置位置情報記憶部が記憶した情報に基づき、時刻同期信号の発信者と同信号の受信者の距離をもとに、時刻同期対象の各装置の基準時刻からのずれを計算する時刻差演算部。
実施の形態2.
実施の形態2を図1〜図8を用いて説明する。
この実施の形態において、システムの全体構成及び各装置の内部構成は、実施の形態1と共通するので、ここでは説明を省略する。
ただし、各装置には、図8に示す構成が付け加わっている。
共通サーバ400において、無線通信部421は、時刻誤差記憶部419が記憶した時刻誤差を時刻誤差情報として送信する。
受信装置200a〜200cにおいて、共通サーバから送信された時刻誤差情報は、時刻誤差受信部214が受信する。
更に、この時刻誤差情報に基づいて、時計補正部241が第二の時計201が示す時刻を補正し、第二の時計201が示す時刻を第一の時計101が示す時刻に同期させる。
このように、共通サーバ400で計算した時刻誤差を受信装置に送って第二の時計を補正する構成とすれば、各装置の有する時計を正確に同期させることができる。
実施の形態3.
実施の形態3を図1〜図7及び図9を用いて説明する。
この実施の形態において、システムの全体構成及び各装置の内部構成は、実施の形態1と共通するので、ここでは説明を省略する。
ただし、各装置には、図9に示す構成が付け加わっている。
受信装置200a〜200cは、センサー952が何らかの事象を観測すると、観測した事象を共通サーバ400に送信する。また、時刻測定部203がその時刻を第二の時計201で測定し、測定時刻送信部215が共通サーバ400に送信する。
共通サーバ400では、受信装置200a〜200cからの情報を総合して、全体の状況を把握する。
この実施の形態では、実施の形態2と異なり、共通サーバ400で計算した時刻誤差を受信装置200a〜200cに送ることをしない。したがって、受信装置200a〜200cが有する第二の時計201は、狂ったままである。
しかし、共通サーバ400の時刻誤差記憶部419は、時刻誤差を記憶しているので、どの時計がどれだけ狂っているかを把握している。
したがって、無線通信部421が受信した時刻情報を、時刻誤差記憶部419が記憶した時刻誤差に基づき、時刻誤差補正部441が補正することで、正確な時刻を求めることができる。このようにして求められた正確な観測時刻は、観測時刻記憶部451が記憶する。
このように、時刻誤差を受信装置に送らずに、共通サーバ400の中で保持し、観測データが送られてくるたびに、共通サーバの中で補正して、正確な時刻とする構成とすれば、各受信装置に時計補正機能を持たせる必要がないので、受信装置が小型・低コストとなり、好ましい。
実施の形態4.
実施の形態4を図1〜図2及び図10〜図12を用いて説明する。
この実施の形態において、共通サーバ400及び送信装置300及び受信装置200a〜200cのハードウェア構成は、実施の形態1と共通するので、ここでは説明を省略する。
図10は、この実施の形態におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成の一例を示す。
図11は、この実施の形態における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)の内部構成の一例を示す。
図12は、送信装置300及び受信装置200a〜200cにおける処理の流れを示すフローチャートである。この実施の形態では、このような処理をソフトウェアによって実現しているが、同等の機能を有するハードウェアによって実現してもよい。
送信装置300は、第一の時計101、時刻同期開始判別部321、送信部311、送信時刻測定部303、送信時刻送信部314を有する。
時刻同期開始判別部321は、常に第一の時計101が示す時刻を読み出し、あらかじめ定められた送信時刻になると、時刻同期処理を開始する。
送信部311は、時刻同期開始判別部321からの指示により、同期信号を送信する。
送信時刻測定部303は、送信部311が同期信号を送信した時刻を、第一の時計101で測定する。
送信時刻送信部314は、その後、送信時刻についての情報を共通サーバ400に対して送信する。
共通サーバ400において、無線通信部421が送信時刻についての情報を受信し、送信時刻記憶部411が記憶する。
その他の部分については、実施の形態1と共通なので、ここでは説明を省略する。
実施の形態1において、より正確に時刻同期を行うため、図4に示すTα+Tβだけ補正する必要がある。
実施の形態1では、これらは固定の時間として、あらかじめ測定しておく構成となっている。しかし、これらの時間は、温度条件やCPUの負荷状況によって変動する場合がある。
そこで、この実施の形態では、同期信号をあらかじめ定められた送信時刻に送信するものの、実際に送信した時刻を改めて測定する構成としている。
このような構成によれば、同期信号を実際に送信した時刻を測定するので、より正確な時刻同期が可能となる。
この実施の形態によってもなお、実際に同期信号を送信した時刻と、第一の時計101から読み出した時刻では、図12に示すTα’のずれが生じる。
したがって、より高精度な時刻同期を実現するには、時刻誤差の計算の際、Tβ−Tα’だけ補正する必要がある。
しかし、Tα’とTβとはほぼ等しいので、補正をせずとも、高精度な時刻同期が可能である。
また、Tβ−Tα’をあらかじめ測定しておいて、補正をする構成としてもよい。温度条件等により、Tβが変動する場合には、Tα’も同様に変動するため、Tβ−Tα’の変動は極めて小さく、高精度な時刻同期が可能である。
実施の形態5.
実施の形態5を図1〜図2及び図13〜図16を用いて説明する。
この実施の形態において、共通サーバ400及び送信装置300及び各受信装置100、200d、200eのハードウェア構成は、実施の形態1と共通するので、ここでは説明を省略する。
図13は、この実施の形態におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成の一例を示す。
図14は、送信装置300、第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eにおける処理の流れを示すフローチャートである。この実施の形態では、このような処理をソフトウェアによって実現しているが、同等の機能を有するハードウェアによって実現してもよい。
送信装置300は、第三の時計301を有している。その他の部分については、実施の形態1における送信装置と共通なので、ここでは説明を省略する。
第一の受信装置100は、システムの標準時刻を示す第一の時計101を有している。それ以外の部分は、実施の形態1における受信装置と共通なので、ここでは説明を省略する。
第二の受信装置200d、200eは、実施の形態1における受信装置と同じ装置なので、ここでは説明を省略する。
なお、この実施の形態では、第一の時計101がシステムの標準時刻を示すこととしているが、第二の時計201のうちの一つをシステムの標準時刻を示す時計としてもよい。
図15は、この実施の形態における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)の内部構成の一例を示す。
共通サーバ400の時刻差演算部430は、実施の形態1で説明したのとまったく同じ方法で、第一の時計で測定した同期信号の送信時刻を、第一の送信時刻計算部が計算し、また同様に、第二の時計で測定した同期信号の送信時刻を、第二の時刻計算部が計算する。
時刻誤差計算部401は、両者の差から時刻誤差を計算し、時刻誤差記憶部419が記憶する。
図16は、送信装置300及び第一の受信装置100及び受信装置200d、200eにおける同期信号送受信のタイミングを示す。
送信装置300は、第三の時計301が示す時刻があらかじめ定められた時刻に達すると、同期信号を送信する。
送信装置300から送信された同期信号は、その伝播にかかる伝播時間TTi(i=1〜3)がそれぞれ経過したのち、第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eに到達し、受信される。
ここで、送信装置300が実際に同期信号を送信した時刻は不明である。この時刻を送信装置300が有する第三の時計301で測定することもできるが、第三の時計301が示す時刻が狂っている可能性もあるので、測定した送信時刻が本当に同期信号を送信した時刻であるとは限らない。
しかし、この同期信号は、システムの標準時刻を示す第一の時計101を有する第一の受信装置100が受信する。したがって、この受信時刻をもとにして計算で求めた同期信号の送信時刻(第一の送信時刻)TSが、真に同期信号を送信した時刻である。
したがって、第二の受信装置200d、200eにおける受信時刻をもとにして計算で求めた同期信号の送信時刻(第二の送信時刻)は、それぞれが有する第二の時計201で測定した送信時刻であるから、これと第一の送信時刻TSとの差を求めることにより、第一の時計が示す時刻に対して、第二の時計が示す時刻の誤差である時刻誤差TDiが求められる。
時刻誤差計算部401は、第二の送信時刻計算部が計算した第二の送信時刻から、第一の送信時刻計算部が計算した第一の送信時刻を減じることにより、時刻誤差を計算し、計算された時刻誤差は、時刻誤差記憶部419が記憶する。
この実施の形態においてもなお、実際に同期信号を受信してから、第一の時計あるいは第二の時計が示す時刻を読み出すまでには、図14に示すTβ1及びTβ2の時間がかかるため、極めて高精度な時刻同期を目指すのであれば、時刻誤差の計算の際、Tβ2−Tβ1だけ補正する必要がある。
しかし、同期信号の受信から時計の読み出しにかかる時間は、第一の受信装置においても、第二の受信装置においても、そのプロセスがまったく同じである。これは、この機能をソフトウェアを用いて実現した場合であっても、ハードウェアを用いて実現した場合であっても、第一の受信装置100と第二の受信装置200d、200eが同じ実現手段を用いている限りは、変わらない。
したがって、常にTβ1=Tβ2であるから、Tβ2−Tβ1=0であり、補正をする必要がない。
なお、Tβ1及びTβ2が温度条件等により変動する場合には、厳密にいえばTβ1=Tβ2となるとは限らない。第一の受信装置100と第二の受信装置200d、200eとが、同一の温度条件下にあるとは限らないからである。
しかし、第一の受信装置100と第二の受信装置200d、200eとが、同一の室内に設置されているような場合であれば、両者はほぼ同一の温度条件下にあるといえるので、Tβ1=Tβ2であると考えて問題ない。
このように、受信装置同士の時計を同期することにより、極めて高精度な時刻同期ができるようになる。
実施の形態6.
実施の形態6を図1〜図2及び図14〜図17を用いて説明する。
この実施の形態において、共通サーバ400及び送信装置300及び各受信装置100、200d、200eのハードウェア構成は、実施の形態1と共通するので、ここでは説明を省略する。
図17は、この実施の形態におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成の一例を示す。
ここで、送信装置300は、実施の形態1における送信装置としての機能と、実施の形態1における受信装置としての機能を併せ持っている。
第一の受信装置100も、同様に、実施の形態1における送信装置としての機能と、実施の形態1における受信装置としての機能を併せ持っている。
したがって、送信装置300と第一の受信装置100は、事実上、まったく同じ構成を有していることになる。
唯一異なっている点は、送信装置300が有している第三の時計301がシステムの標準時刻を示していることである。
しかし、第一の時計101を、システムの標準時刻を示す時計としてもよいし、第二の時計201のうちの一つを、システムの標準時刻を示す時計としてもよい。
その他の部分については、実施の形態5と共通するので、ここでは説明を省略する。
実施の形態5によれば、極めて高精度な時刻同期ができる。しかし、時刻同期ができるのはあくまで受信装置同士であって、送信装置300が有する第三の時計301を同期させることはできなかった。
そこで、この実施の形態では、受信装置のなかに送信装置としての機能を持つ装置を設け、そこから第二の同期信号を送信することにより、送信装置300の有する第三の時計301と、他の時計101、201とを同期するものである。
なお、この実施の形態では、送信装置としての機能を有する受信装置は1つであるが、このような機能をもつ受信装置を複数設けてもよい。その場合、同期信号を送信する装置は、あらかじめ決められていてもよいし、同期手順ごとに順番に変えていってもよい。あるいは、共通サーバ400からの指示によって決める方法をとってもよい。
次に動作手順について説明する。
最初に、送信装置300が同期信号を送信する。実施の形態5で説明した手順により、第一の時計101が示す時刻に対する第二の時計201が示す時刻の誤差が求まる。
しかし、第一の時計101はシステムの標準時刻を示す時計ではないので、これはあくまで仮に同期が取れたに過ぎない。
次に、第一の受信装置が第二の同期信号を送信する。やはり、実施の形態5で説明した手順により、第三の時計301が示す時刻に対する第二の時計201が示す時刻の誤差が求まる。
さらに、2回の同期手順により求めた時刻誤差に基づいて、第三の時計301が示す時刻に対する第一の時計101が示す時刻の誤差もわかるので、送信装置300、第一の受信装置100、第二の受信装置200d、200eすべてが有する時計101、201、301の時刻を同期させることができる。
なお、ここでは、2回の同期信号を上記の順番で送信したが、この順番である必要はない。したがって、逆の順番で送信してもよい。
このように、2回の同期信号を、異なる装置から送信することにより、システムを構成するすべての装置が有する時計を、極めて高精度に同期させることができる。
以上説明したように、この実施の形態では、基準となる装置を時刻同期対象の装置の中から選別し、基準となる装置を変えて時刻同期手順を2回実施することで、基準となる装置を含めた時刻同期対象の装置の基準時刻からのずれを算出する。
同期信号を送信できる装置が3以上ある場合は、状況に応じて基準となる装置を選択できる基準選択部を設けてもよい。
実施の形態7.
実施の形態7を図1〜図2及び図14〜図20を用いて説明する。
この実施の形態におけるシステムの全体構成及び各装置のハードウェア構成及び内部構成は、実施の形態6と共通するので、ここでは説明を省略する。
図18は、共通サーバ400の内部構成を示す。
共通サーバ400において、実施の形態6と異なる点は、座標計算部409を有することである。その他の部分については、実施の形態6で説明したので、ここでは省略する。
送信装置300は、システムの標準時刻を示す第三の時計301を有している。この標準時刻は、GPS(Grobal Positioning System:全地球測位システム)などにより取得すれば、正確なものとなる。
しかし、送信装置300にGPS受信機能等を設けると、装置自体が大きくなり、固定した場所に設置することが難しくなる。
これに対し、他の受信装置は、固定した場所に設置した装置である。これらは、小型・低コストである必要性から、高精度な時計を持つことができず、定期的に同期をとる必要がある。
図19は、送信装置300及び第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eの位置関係を示した図である。ここで、各装置の位置は、水平方向にX軸及びY軸、垂直方向にZ軸をとった三次元直交座標により表される。
ここで、送信装置300の三次元空間座標(X,Y,Z)は不明である。これに対し、第一の受信装置の三次元空間座標(X,Y,Z)及び第二の受信装置の三次元空間座標(X,Y,Z)(i=2〜n:nは第一の受信装置を含めた受信装置の総数)はあらかじめわかっている。
実施の形態1で説明したように、各装置が固定した場所に設置してある場合には、共通サーバ400の装置位置情報記憶部415が記憶している各装置の三次元空間座標情報に基づいて、同期信号の伝播距離、伝播時間を計算で求めることができ、各時計を高精度に同期させることが可能である。
しかし、この実施の形態では、第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eの設置位置はわかっているものの、送信装置300の設置位置が不明のため、同期信号の伝播時間を求めることができず、時刻誤差を計算することができない。
ここで、送信装置300と各受信装置100、200d、200eとの間の直線距離Lと、送信装置300の三次元空間座標(X,Y,Z)との関係は、
=(X−X+(Y−Y+(Z−Z(ただしi=1〜n)で表される。
また、第一の受信装置と第二の受信装置との間の直線距離L’(ただしi=2〜n)も同様の式で表せるが、両者の三次元空間座標が既知であるため、計算により求めることができる。
図20は、送信装置300及び第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、eにおける同期信号送受信のタイミングを示す。
第三の時計301が示す時刻に対する第一、第二の時計が示す時刻の誤差をTD(ただしi=1〜n)、実際に同期信号を送信した時刻をTS、各装置がそれぞれの有する時計によって測定した同期信号の受信時刻をTR(ただしi=1〜n)とすると、同期信号の伝播時間TT(ただしi=1〜n)は、TT=TR−TS−TD(ただしi=1〜n)である。
同期信号の伝播速度をvとすると、L=v×TT(ただしi=1〜n)であるから、
{v(TR−TS−TD)}=(X−X+(Y−Y+(Z−Z(ただしi=1〜n)である。
第二の同期信号に関しては、実際に第二の同期信号を送信した時刻をTS’、第二の受信装置がそれぞれの有する時計によって測定した第二の同期信号の受信時刻をTR’(ただしi=2〜n)とすると、同期信号の伝播時間TT’(ただしi=2〜n)は、TT’=TR’−TS’−(TD−TD)(ただしi=2〜n)である。L’=v×TT’(ただしi=2〜n)であるから、L’=v{TR’−TS’−(TD−TD)}(ただしi=2〜n)である。
また、送信装置が第三の時計で測定した第二の同期信号の受信時刻をTR’とすると、TT=TR’−TS’+TDであるから、{v(TR’−TS’+TD)}=(X−X+(Y−Y+(Z−Zである。
このように、1回の同期手順で、その同期信号を受信した装置の数と同じn個の式が立つ。同期手順を2回行うので、式の数は2n個である。
次に、この式を連立方程式として解くことを考える。式の数が2n個であるから、未知数の数が2n個以下であれば、この連立方程式は解くことができる。
ここで、実際に各同期信号を送信した時刻TS及びTS’は不明である。また、各受信装置の有する時計の時刻誤差TD(ただしi=1〜n)も不明である。したがって、未知数は少なくともn+2個ある。
さらに、送信装置の設置位置も不明であるから、その三次元空間座標(X,Y,Z)がすべて不明であれば、未知数の数はn+5個となる。
したがって、n≧5であれば、この連立方程式を解いて、送信装置の設置位置を求めることができる。
すなわち、第二の受信装置を4以上有するシステムであれば、送信装置の設置位置を求めることができる。
共通サーバ400の座標計算部409は、実際にこの連立方程式を解くことにより、送信装置300の三次元空間座標(X,Y,Z)を求める。
装置位置情報記憶部415は、座標計算部409が求めた送信装置300の三次元空間座標(X,Y,Z)を記憶する。
送信装置300の三次元空間座標(X,Y,Z)がわかったので、実施の形態6で説明した方式により、時刻誤差を求めることも可能である。
このように、高精度の時計を有する装置の設置場所をあらかじめ決めておかなくても、他の装置の設置場所がわかっていれば、連立方程式を解くことにより、システムを構成するすべての時計を、極めて高精度に同期することができる。
また、一度この手順により送信装置300の設置場所が判明すれば、これを装置位置情報記憶部415が記憶するので、送信装置300の場所を動かさない限り、次の同期手順からは、上述した方程式を解く必要はない。
実施の形態8.
実施の形態8を図1〜図2及び図14〜図20を用いて説明する。
この実施の形態におけるシステムの全体構成及び各装置のハードウェア構成及び内部構成は、実施の形態7と同じなので、ここでは説明を省略する。
実施の形態7では、システム全体として、第二の受信装置が4以上必要だった。
しかし、システム全体として第二の受信装置の数がもっと少ない場合もあり得る。受信装置の数は4以上あったとしても、設置位置のわからない受信装置は第二の受信装置として利用することはできないからである。
そこで、連立方程式で求めるべき未知数の数がもっと少なければ、第二の受信装置の数が少なくても、解を求めることができる。
例えば、室内におけるセンサーネットワークシステムであって、送信装置300は床置きするものであるとする。
その場合、床の高さはあらかじめわかっているので、送信装置300の三次元空間座標(X,Y,Z)のうち、高さ方向成分であるZの値は、あらかじめ知ることができる。
受信装置の総数をn個とすると、未知数の数は、実施の形態7で説明したものよりも1つ少なくなり、n+4個となる。
したがって、n≧4であれば、この連立方程式を解いて、送信装置の設置位置を求めることができる。
すなわち、第二の受信装置を3以上有するシステムであれば、送信装置の設置位置を求めることができる。
このように、送信装置の設置場所が完全にはわからなくても、その高さ方向成分がわかる構成とすれば、設置位置があらかじめわかっている受信装置の数が少なくても、システムを構成するすべての装置が有する時計を、極めて高精度に同期させることができる。
更に、こうして各装置が有する時計を同期したことにより、それまで設置位置が不明だった受信装置の位置を測位することも可能となる。そうすれば、次回の同期手順からは、送信装置の設置場所を限定する必要がない。
もちろん、三次元空間座標のうち高さ方向成分が既知となる構成ではなく、X方向成分あるいはY方向成分が既知となる構成としてもよい。
送信装置300の三次元空間座標の高さ方向成分を知る方法は、上述した方法に限られない。
例えば、次のような構成が考えられる。
送信装置300は、レーザー水準器を有し、水平方向にレーザーを照射できる構成を備える。第一の受信装置あるいは第二の受信装置あるいはその両方に、このレーザーが当たったことを検知するセンサーを備え、送信装置が真横に設置されたことを検知する。
送信装置が真横に設置されたことを検知すると、通信により共通サーバ400に通知し、共通サーバ400はこの通知を受け、送信装置及び各受信装置に同期手順の開始を指示する。
このように、送信装置が第一の受信装置あるいは第二の受信装置の真横に設置された場合に同期手順を開始する構成とすれば、水平な床面が存在しない場所であっても、システムを構成するすべての装置が有する時計を、極めて高精度に同期させることができる。
実施の形態9.
実施の形態9を図1〜図2及び図14〜図20を用いて説明する。
この実施の形態におけるシステムの全体構成及び各装置のハードウェア構成及び内部構成は、実施の形態7と同じなので、ここでは説明を省略する。
実施の形態8は、送信装置300の三次元空間座標のうち、高さ方向成分が既知である構成だった。
この実施の形態は、逆に、送信装置300の三次元空間座標のうち、水平方向成分が既知である構成である。
このような構成にすることにより、送信装置300の三次元空間座標(X,Y,Z)のうち、水平方向成分であるX及びYの値を、あらかじめ知ることができる。
受信装置の総数をn個とすると、未知数の数は、実施の形態7で説明したものよりも2つ少なくなり、n+3個となる。
したがって、n≧3であれば、この連立方程式を解いて、送信装置の設置位置を求めることができる。
すなわち、第二の受信装置を2以上有するシステムであれば、送信装置の設置位置を求めることができる。
このように、送信装置の設置場所が完全にはわからなくても、その水平方向成分がわかる構成とすれば、設置位置があらかじめわかっている受信装置の数が少なくても、システムを構成するすべての装置が有する時計を、極めて高精度に同期させることができる。
送信装置300の三次元空間座標のうち、水平方向成分を知る方法には、以下のようなものが考えられる。
例えば、第一の受信装置あるいは第二の受信装置の下にフックを設ける。送信装置300は紐でぶら下げられる形にしておき、そのフックに引っ掛ける。
そうすれば、送信装置300は、第一の受信装置あるいは第二の受信装置の真下に設置される。第一の受信装置及び第二の受信装置の三次元空間座標は、あらかじめわかっているので、送信装置300の三次元空間座標のうち、水平方向成分を知ることができる。
あるいは、実施の形態8で例示したのと同じく、送信装置300は、レーザー水準器を備える構成も考えられる。ただし、この実施の形態では、垂直方向にレーザーを照射する。第一の受信装置あるいは第二の受信装置あるいはその両方に、このレーザーが当たったことを検知するセンサーを備え、送信装置が真下に設置されたことを検知する。
送信装置が真下に設置されたことを検知すると、通信により共通サーバ400に通知し、共通サーバ400はこの通知を受け、送信装置及び各受信装置に同期手順の開始を指示する。
このように、送信装置が第一の受信装置あるいは第二の受信装置の真下に設置された場合に同期手順を開始する構成とすれば、設置位置があらかじめわかっている受信装置の数が少なくても、システムを構成するすべての装置が有する時計を、極めて高精度に同期させることができる。
以上説明したように、この実施の形態のおける時刻同期方法は、基準となる装置を時刻同期対象の装置の1つの直下に設置し、基準となる装置が同期信号を送信する同期手順と、時刻同期対象の装置の1つが同期信号を送信する同期手順を実施することで、基準となる装置の高さ情報および時刻同期対象の装置の基準時刻からのずれを算出する。
このように装置を配置することは、比較的容易かつ自由度の高い設置条件である。
共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)のハードウェア構成を示す図。 送信装置300及び受信装置200a〜200cのハードウェア構成を示す図。 実施の形態1〜実施の形態3におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成を示す図。 実施の形態1〜実施の形態3における送信装置300及び受信装置200a〜200cにおける処理の流れを示すフローチャート図。 実施の形態1〜実施の形態3における送信装置300及び受信装置200a〜200cにおける同期信号送受信のタイミングを示す図。 実施の形態1〜実施の形態3における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)の内部構成を示す図。 送信装置300及び受信装置200a〜200cの位置関係を示す図。 実施の形態2におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の構成の一部を示す図。 実施の形態3におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の構成の一部を示す図。 実施の形態4におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成の一例を示す図。 実施の形態4における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)の内部構成の一例を示す図。 実施の形態4における送信装置300及び受信装置200a〜200cにおける処理の流れを示すフローチャート図。 実施の形態5におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成の一例を示す図。 送信装置300、第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eにおける処理の流れを示すフローチャート図。 実施の形態5における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)の内部構成の一例を示す図。 送信装置300及び第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eにおける同期信号送受信のタイミングを示す図。 実施の形態6〜実施の形態9におけるセンサーネットワークシステム(時刻同期システムの一例)の全体構成の一例を示す図。 実施の形態7〜実施の形態9における共通サーバ400(時刻誤差計算装置の一例)の内部構成の一例を示す図。 実施の形態7〜実施の形態9における送信装置300及び第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eの位置関係を示す図。 実施の形態7〜実施の形態9における送信装置300及び第一の受信装置100及び第二の受信装置200d、200eにおける同期信号送受信のタイミングを示す図。
符号の説明
400 共通サーバ(時刻誤差計算装置の一例)、300 送信装置、100 第一の受信装置、200a〜200c 受信装置、200d〜200e 第二の受信装置、901 CRT表示装置、902 K/B、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、907 スキャナ装置、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、951 時計、952 センサー、953 不揮発性メモリ、954 無線通信部、101 第一の時計、102 第一の受信時刻測定部、111 第二の送信部、112 第一の受信部、113 受信時刻送信部、121 時刻同期開始判別部、201 第二の時計、202 第二の受信時刻測定部、203 時刻測定部、212 第二の受信部、213 受信時刻送信部、214 時刻誤差受信部、215 測定時刻送信部、301 第三の時計、302 第三の受信時刻測定部、311 送信部、312 第三の受信部、313 受信時刻送信部、321 時刻同期開始判別部、401 時刻誤差計算部、402 送信時刻計算部、403 伝播時間計算部、404 伝播距離計算部、409 座標計算部、411 送信時刻記憶部、412 受信時刻記憶部、413 伝播時間記憶部、414 伝播距離記憶部、415 装置位置情報記憶部、419 時刻誤差記憶部、421 無線通信部、430 時刻差演算部、441 時刻誤差補正部、451 観測時刻記憶部。

Claims (18)

  1. 時計を有し、第一の同期信号を送信す送信装置と、
    それぞれが時計を有し上記送信装置が送信した第一の同期信号を受信、上第一同期信号を受信した受信時刻を、それぞれが有する時計を用いて測定複数の受信装置とを有し
    上記複数の受信装置のうち第一の受信装置は、更に、第二の同期信号を送信し、
    上記送信装置及び上記複数の受信装置のうち他の受信装置は、更に、上記第一の受信装置が送信した第二の同期信号を受信し、上記第二の同期信号を受信した受信時刻を、それぞれが有する時計を用いて測定し、
    更に、
    上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標を記憶する装置位置情報記憶部と、
    上記複数の受信装置それぞれが測定した上記第一の同期信号の受信時刻と、上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれが測定した上記第二の同期信号の受信時刻と、上記装置位置情報記憶部が記憶した上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標とに基づいて、上記送信装置の三次元空間座標を計算する座標計算部と、
    上記座標計算部が計算した上記送信装置の三次元空間座標と、上記装置位置情報記憶部が記憶した上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標とに基づいて、上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまでの直線距離を計算し、計算した直線距離を、上記第一の同期信号の伝播距離とする伝播距離計算部と、
    上記伝播距離計算部が計算した上記第一の同期信号の伝播距離に基づいて、上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまでの上記第一の同期信号の伝播距離を上記第一の同期信号の伝播速度で割った商を計算し、計算した商を、上記第一の同期信号が上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間とする伝播時間計算部と、
    上記伝播時間計算部が計算した上記第一の同期信号の伝播時間に基づいて、上記第一の同期信号が上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間を、上記複数の受信装置それぞれが測定した上記第一の同期信号の受信時刻から減じた時刻を計算し、計算した時刻を、上記複数の受信装置それぞれが有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻とする送信時刻計算部と、
    上記送信時刻計算部が計算した上記複数の受信装置それぞれが有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻に基づいて、上記第一の受信装置が有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻と、上記他の受信装置が有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻との差を計算し、計算した差を、上記第一の受信装置が有する時計が示す時刻に対する、上記他の受信装置が有する時計が示す時刻の誤差とする時刻誤差計算部とを有ることを特徴とする時刻同期システム。
  2. 上記送信装置は、上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横する場合に、上記第一の同期信号を送信し、
    上記第一の受信装置は、上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置する場合に、上記第二の同期信号を送信し、
    上記座標計算部は、上記装置位置情報記憶部が記憶した三次元空間座標のうち、上記送信装置が真下もしくは真横に位置する受信装置の三次元空間座標を利用して、上記送信装置の三次元空間座標を計算することを特徴とする請求項に記載の時刻同期システム。
  3. 上記時刻同期システムは、更に、
    上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置することを検知するセンサーを有し、
    上記送信装置は、上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置することを上記センサーが検知した場合に、上記第一の同期信号を送信し、
    上記第一の受信装置は、上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置することを上記センサーが検知した場合に、上記第二の同期信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の時刻同期システム。
  4. 上記座標計算上記送信装置の三次元空間座上記複数の受信装置がそれぞれ有する時計が示す時刻誤差との関係を表わす関係式を、連立方程式として解くことにより、上記送信装置の三次元空間座を求めことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の時刻同期システム
  5. 上記座標計算部は、上記関係式として、次の2n個(nは、上記複数の受信装置の数。)の関係式を用いて、上記送信装置の三次元空間座標を求めることを特徴とする請求項4に記載の時刻同期システム。
    {v(TR−TS−TD)}=(X −X+(Y −Y+(Z −Z (iは、1以上n以下の整数。)
    {v’(TR ’−TS’−TD )} =(X −X +(Y −Y +(Z −Z (jは、0または2以上n以下の整数。)
    ただし、vは上記第一の同期信号の伝播速度、v’は上記第二の同期信号の伝播速度、TR 上記第一の受信装置が測定した上記第一の同期信号の受信時刻、TR (kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれが測定した上記第一の同期信号の受信時刻、TR ’は上記送信装置が測定した上記第二の同期信号の受信時刻、TR ’(kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれが測定した上記第二の同期信号の受信時刻、TSは上記第一の同期信号の送信時刻で未知数、TS’は上記第二の同期信号の送信時刻で未知数、TD は上記送信装置が有する時計が示す時刻の誤差、TD 上記第一の受信装置が有する時計が示す時刻誤差で未知数、TD (kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれが有する時計が示す時刻の誤差で未知数、X 、Y 、Z は上記送信装置の三次元空間座標で未知数、X 、Y 、Z は上記第一の受信装置の三次元空間座標、X 、Y 、Z (kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれの三次元空間座標を表わす。)
  6. 上記伝播距離計算部は、更に、上記座標計算部が計算した上記送信装置の三次元空間座標と、上記装置位置情報記憶部が記憶した上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標とに基づいて、上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまでの直線距離を計算し、計算した直線距離を、上記第二の同期信号の伝播距離とし、
    上記伝播時間計算部は、更に、上記伝播距離計算部が計算した上記第二の同期信号の伝播距離に基づいて、上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまでの上記第二の同期信号の伝播距離を上記第二の同期信号の伝播速度で割った商を計算し、計算した商を、上記第二の同期信号が上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間とし、
    上記送信時刻計算部は、更に、上記伝播時間計算部が計算した上記第二の同期信号の伝播時間に基づいて、上記第二の同期信号が上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間を、上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれが測定した上記第二の同期信号の受信時刻から減じた時刻を計算し、計算した時刻を、上記送信装置及び上記複数の受信装置それぞれが有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻とし、
    上記時刻誤差計算部は、更に、上記送信時刻計算部が計算した上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれが有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻に基づいて、上記送信装置が有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻と、上記他の受信装置が有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻との差を計算し、計算した差を、上記送信装置が有する時計が示す時刻に対する上記複数の受信装置が有する時計が示す時刻の誤差とすることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の時刻同期システム。
  7. 上記送信装置は、超音波または赤外線または電波による無線通信を用いて上記第一の同期信号を送信することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれかに記載の時刻同期システム。
  8. 上記第装置は、超音波または赤外線または電波による無線通信を用いて上記第二の同期信号を送信することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれかに記載の時刻同期システム。
  9. 上記時刻同期システムは、更に、
    上記時刻誤差計算部が計算したに基づいて、上記複数受信装置それぞれが有する時計が示す時刻補正る時刻誤差補正部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の時刻同期システム。
  10. 時計を有する送信装置と、それぞれが時計を有する複数の受信装置と、上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標を記憶する装置位置情報記憶部と、座標計算部と、伝播距離計算部と、伝播時間計算部と、送信時刻計算部と、時刻誤差計算部とを有する時刻同期システムが、上記複数の受信装置それぞれが有する時計が示す時刻を同期する時刻同期方法において、
    上記送信装置が、第一の同期信号を送信し、
    上記複数の受信装置それぞれが、上記送信装置が送信した第一の同期信号を受信して、上記第一の同期信号を受信した受信時刻を、それぞれが有する時計を用いて測定し、
    上記複数の受信装置のうち第一の受信装置が、第二の同期信号を送信し、
    上記送信装置及び上記複数の受信装置のうち他の受信装置それぞれが、上記第一の受信装置が送信した第二の同期信号を受信し、上記第二の同期信号を受信した受信時刻を、それぞれが有する時計を用いて測定し、
    上記座標計算部が、上記複数の受信装置それぞれが測定した上記第一の同期信号の受信時刻と、上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれが測定した上記第二の同期信号の受信時刻と、上記装置位置情報記憶部が記憶した上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標とに基づいて、上記送信装置の三次元空間座標を計算し、
    上記伝播距離計算部が、上記座標計算部が計算した上記送信装置の三次元空間座標と、上記装置位置情報記憶部が記憶した上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標とに基づいて、上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまでの直線距離を計算し、計算した直線距離を、上記第一の同期信号の伝播距離とし、
    上記伝播時間計算部が、上記伝播距離計算部が計算した上記第一の同期信号の伝播距離に基づいて、上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまでの上記第一の同期信号の伝播距離を上記第一の同期信号の伝播速度で割った商を計算し、計算した商を、上記第一の同期信号が上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間とし、
    上記送信時刻計算部が、上記伝播時間計算部が計算した上記第一の同期信号の伝播時間に基づいて、上記第一の同期信号が上記送信装置から上記複数の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間を、上記複数の受信装置それぞれが測定した上記第一の同期信号の受信時刻から減じた時刻を計算し、計算した時刻を、上記複数の受信装置それぞれが有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻とし、
    上記時刻誤差計算部が、上記送信時刻計算部が計算した上記複数の受信装置それぞれが有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻に基づいて、上記第一の受信装置が有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻と、上記他の受信装置が有する時計による上記第一の同期信号の送信時刻との差を計算し、計算した差を、上記複数の受信装置のうち第一の受信装置が有する時計が示す時刻に対する、上記複数の受信装置のうち他の受信装置が有する時計が示す時刻の誤差とすることを特徴とする時刻同期方法。
  11. 上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置する場合に、上記送信装置が、上記第一の同期信号を送信し、
    上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置する場合に、上記第一の受信装置が、上記第二の同期信号を送信し、
    上記座標計算部が、上記装置位置情報記憶部が記憶した三次元空間座標のうち、上記送信装置が真下もしくは真横に位置する受信装置の三次元空間座標を利用して、上記送信装置の三次元空間座標を計算することを特徴とする請求項10に記載の時刻同期方法。
  12. 上記時刻同期システムは、更に、センサーを有し、
    上記センサーが、上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置することを検知し、
    上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置することを上記センサーが検知した場合に、上記送信装置が、上記第一の同期信号を送信し、
    上記送信装置が上記複数の受信装置のうちいずれかの受信装置の真下もしくは真横に位置することを上記センサーが検知した場合に、上記第一の受信装置が、上記第二の同期信号を送信することを特徴とする請求項11に記載の時刻同期方法。
  13. 上記座標計算部が、上記送信装置の三次元空間座標と、上記複数の受信装置がそれぞれ有する時計が示す時刻の誤差との関係を表わす関係式を、連立方程式として解くことにより、上記送信装置の三次元空間座標を求めることを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれかに記載の時刻同期方法
  14. 上記座標計算部が、上記関係式として、次の2n個(nは、上記複数の受信装置の数。)の関係式を用いて、上記送信装置の三次元空間座標を求めることを特徴とする請求項13に記載の時刻同期方法。
    {v(TR −TS−TD )} =(X −X +(Y −Y +(Z −Z (iは、1以上n以下の整数。)
    {v’(TR ’−TS’−TD )} =(X −X +(Y −Y +(Z −Z (jは、0または2以上n以下の整数。)
    (ただし、vは上記第一の同期信号の伝播速度、v’は上記第二の同期信号の伝播速度、TR は上記第一の受信装置が測定した上記第一の同期信号の受信時刻、TR (kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれが測定した上記第一の同期信号の受信時刻、TR ’は上記送信装置が測定した上記第二の同期信号の受信時刻、TR ’(kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれが測定した上記第二の同期信号の受信時刻、TSは上記第一の同期信号の送信時刻で未知数、TS’は上記第二の同期信号の送信時刻で未知数、TD は上記送信装置が有する時計が示す時刻の誤差、TD は上記第一の受信装置が有する時計が示す時刻の誤差で未知数、TD (kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれが有する時計が示す時刻の誤差で未知数、X 、Y 、Z は上記送信装置の三次元空間座標で未知数、X 、Y 、Z は上記第一の受信装置の三次元空間座標、X 、Y 、Z (kは2以上n以下の整数。)は上記他の受信装置それぞれの三次元空間座標を表わす。)
  15. 上記伝播距離計算部が、更に、上記座標計算部が計算した上記送信装置の三次元空間座標と、上記装置位置情報記憶部が記憶した上記複数の受信装置それぞれの三次元空間座標とに基づいて、上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまでの直線距離を計算し、計算した直線距離を、上記第二の同期信号の伝播距離とし、
    上記伝播時間計算部が、更に、上記伝播距離計算部が計算した上記第二の同期信号の伝播距離に基づいて、上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまでの上記第二の同期信号の伝播距離を上記第二の同期信号の伝播速度で割った商を計算し、計算した商を、上記第二の同期信号が上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間とし、
    上記送信時刻計算部が、更に、上記伝播時間計算部が計算した上記第二の同期信号の伝播時間に基づいて、上記第二の同期信号が上記第一の受信装置から上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれまで伝播するのにかかる伝播時間を、上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれが測定した上記第二の同期信号の受信時刻から減じた時刻を計算し、計算した時刻を、上記送信装置及び上記複数の受信装置それぞれが有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻とし、
    上記時刻誤差計算部が、更に、上記送信時刻計算部が計算した上記送信装置及び上記他の受信装置それぞれが有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻に基づいて、上記送信装置が有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻と、上記他の受信装置が有する時計による上記第二の同期信号の送信時刻との差を計算し、計算した差を、上記送信装置が有する時計が示す時刻に対する上記複数の受信装置が有する時計が示す時刻の誤差とすることを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれかに記載の時刻同期システム。
  16. 上記送信装置が、超音波または赤外線または電波による無線通信を用いて上記第一の同期信号を送信することを特徴とする請求項10乃至請求項15のいずれかに記載の時刻同期方法。
  17. 上記第一の受信装置が、超音波または赤外線または電波による無線通信を用いて上記第二の同期信号を送信することを特徴とする請求項10乃至請求項16のいずれかに記載の時刻同期方法。
  18. 上記時刻同期システムは、更に、時刻誤差補正部を有し、
    上記時刻誤差補正部が、上記時刻誤差計算部が計算した誤差に基づいて、上記複数の受信装置それぞれが有する時計が示す時刻を補正することを特徴とする請求項10乃至請求項17のいずれかに記載の時刻同期方法。
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