JP4869510B2 - 気水分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レナード効果(滝効果)を利用して空気中に負イオンを発生させる負イオン発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、健康志向が高まるなか、室内空気の清浄化はもとより更なる付加価値として空気イオンの利用が注目されている。空気イオンは、我々の仕事の能率や情緒に対して、明らかに影響をあたえる。特に負イオンは、精神を安定させ、呼吸器の機能を高める効果を持つといわれている。
【0003】
水滴が空中で分裂するとき、より正確には、水滴が障壁である金属板に衝突して微細水滴に分裂するとき、付近の空気中に負イオンが発生し、微細水滴が負イオンと等量の正電荷を得る。この現象は、レナード効果(Lenard’effect)として古くから知られている。その後、水滴が空気中で分裂するだけでレナードと同様な効果が起こり得る事がシンプソン(Simmpson)によってたしかめられた。
【0004】
レナード効果を利用して空気中に負イオンを発生させる装置は、例えば特公平5−587555号(先行例1)に記載され、また、このような負イオン発生装置を一般家庭用又は事務所用として小型化をしたものは、例えば実開平4−126717号公報(先行例2)に空気清浄機として開示されている。
【0005】
図7に先行例2の構成を示す。図7おいて、レナード効果を利用した負イオン発生装置は、要するに噴射部101と、気水分離部102と、水槽103との組合わせからなるものである。水槽103内の水は、ポンプ104で汲み出されて噴射部101に供給され、噴射部101のノズル105から高圧で噴出され、噴射部101の筒の内壁106に衝突して微細水滴に分裂し、空気中に負イオンを生ずる。
【0006】
一方、噴射部101内には、送風機107から吸引された外気が吹込まれ、噴射部101に発生した負イオンを含む微細水滴は、空気の旋回流によって気水分離部102に送風され、気水分離部102内で、旋回しつつ上昇する間に、旋回流によって生じた遠心力作用をうけて気液分離され、水滴は水槽103内に戻され、負イオンを含む空気が送気口108から外気中に送気される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記構造によるときには、噴射部101と、気水分離部102とが、別個の筒状部分によって構成されるため、装置の小型化を進める上での大きな制約があった。また、送風機107で吸引した空気は、噴射部101内を旋回しつつ下降し、その下降端で反転して接線方向に送り出されて気水分離部102内に吹込まれ、気水分離部102内を旋回しつつ上昇して送気口108より排出されることになるため、圧損が大きく、大きな出力の送風機107を必要とする。
【0008】
本発明の目的は、一本の筒体内に噴射部と、気水分離部とを組み込んで小型化および圧損の少ない気水分離部を実現するとともに、メンテナンス性および量産性を考慮し樹脂成形品による気水分離装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するため、本発明による気水分離装置においては、水を噴射し微細水滴を発生させる噴射部と気液を分離する気水分離部を備えた空気清浄部と、気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備え、前記気水分離板は樹脂で成形され、表面にシボ加工を施した親水性のものであり、中央部に凹部と回収水落下用穴が設けられ、前記回収水落下用穴は回収水が一定量常時凹部に溜まり水膜を形成する構成としたものである。
【0010】
本発明によれば気水分離板上で分離した水滴をあるいは水をスムーズに回収することができる負イオン発生装置が得られる。また、気水分離板を樹脂で成形し、表面にはシボ加工を施したものであるため、軽量で気水分離板の清掃が容易な負イオン発生装置を提供できる。また、回収水用穴は回収水が一定量常時凹部に溜まり水膜を形成する形状または穴径を有したものであるため、回収した水が落下するときに、水の落下方向と逆向きとなる風の流れによる影響を小さくし、スムーズに回収水が落下する負イオン発生装置を提供できる。
【0013】
また他の手段は、気水分離板の上方部に取手を備えた構造であるため、気水分離板の清掃のときに容易に筒体より取り出すことができる。
【0014】
また他の手段は、気水分離板は中心から遠心方向に延びる複数枚の水切り部を持ち、水きり部の付け根となる中心部に回収水用穴が設けられており、回収水が落下する方向の面の前記回収水用穴と水切り部の付け根をリブで結んだものである。
【0015】
本発明によれば、気水分離板の裏面についた水滴が低い位置にある中央部に導かれた後、水切り部の付けのリブにより気水分離板の中心部に導かれるため、気水分離板が複数枚重なり気水分離部を構成する場合は下方に位置する気水分離板の回収用穴付近に落下するため、水の回収が容易となる。
【0016】
また他の手段は、気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備えかつ気水分離板と空気清浄部の筒が接する構造であり、気水分離板の外周に凸部を設けた構造のものである。
【0017】
本発明によれば気水分離板の外周にも受けられた凸部により気水分離板と筒とは全周シールされ、一方接触箇所が一部分であるため、気水分離板の取り外しも容易となる負イオン発生装置が提供できる。
【0018】
また他の手段は、気水分離板は中心から遠心方向に延びる複数枚の水きり部を有し、気水分離板の外周は水きり部の一部を保持するリング形状である外周リングを備えたものであるため、外周リングの幅により気水分離板を複数枚重ねることが可能となり、重ねる気水分離板の枚数を変えることにより気水分離性能を調整することができる負イオン発生装置が提供できる。
【0019】
また他の手段は、外周リングは水切り部の端面の一部が見える形状で開口される開口部を備え、開口部の端面が前記外周リングの凸部を形成するため、遠心力により分離された水滴が開口部を通り筒体内壁に衝突し、壁面を伝い落下する負イオン発生装置を提供できる。
【0020】
また他の手段は気水分離板の外周リングの片側には位置合わせ用凸部が水きり部の枚数と同数個設けられ、一方前記外周リングの反対側の端面に前記位置合わせ用凸部と嵌合してなる形状の位置合わせ用凹部を設けたものである。
【0021】
本発明によれば、複数枚気水分離板を重ねた場合各々の気水分離板の位置関係により気水分離性能が異なるため、正確な位置合わせが必要となり、位置合わせ用の凸部、凹部により気水分離板の正確な位置あわせができ、組立て上の性能誤差の出ない負イオン発生装置を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は筒と筒内に設けられ周囲に水を噴射し微細水滴を発生させる噴射部と気液を分離する気水分離部を備えた空気清浄部と、空気清浄部内の微細水滴発生領域内に空気を送風し微細水滴混合空気とする送風手段と、噴射部に水を送水する送水手段を備え、気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備え、気水分離板の表面は親水処理を施したものであり、親水処理により水滴の表面張力を低減し、気水分離板表面との馴染みを良くしたものであり、水滴のまま存在させることなく、気水分離板表面に付いた水滴または水を気水分離板表面に広がらせて確実に回収することができ、気水分離板の表面から水滴等の水を再飛散させないという作用を有する。
【0023】
また筒と前記筒内に周囲方向に水を噴射し微細水滴を発生させる噴射部と気液を分離する気水分離部を備えた空気清浄部と、空気清浄部内の微細水滴発生領域内に空気を送風し微細水滴混合空気とする送風手段と、噴射部に水を送水する送水手段を備え、気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備え、気水分離板は中央部に凹部と回収水落下用穴が設けられ、回収水用穴は回収水が一定量常時凹部に溜まり水膜を形成する形状または穴径を有したものであり、回収水用穴は気水分離板により回収された水を下部に落下させるための穴であり、凹部に一定の水を溜めることにより水膜を形成させるようにしたものであり、水の落下と反対方向に向かう空気による回収水の再飛散の防止および回収水が落下しない状況の回避をすることができる。
【0024】
また気水分離板は上方部に取手を備えたものであり、取手を引き上げることにより筒体から気水分離板を容易に取り外すことができ、気水分離板の清掃、メンテナンスが容易となる。
【0025】
また気水分離板は中心から周囲方向に延びる複数枚の水切り部を有し、水切り部の付け根となる中心部に回収水用穴が設けられ、水が落下する方向の面の回収水用穴と水きり部の付け根をリブで結んだ構成となっており、気水分離板上で回収される水滴が水切り部の裏面に回りこんだとき、気水分離板は逆円錐形状のため中央付近に誘導され、水きり部の付け根のリブにより、下方に位置する気水分離板の回収水用穴付近に落下する作用を有する。
【0026】
また気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備えかつ気水分離板と空気清浄筒の筒が接する構造で、気水分離板の外周に凸部を設けたものであり、外周の凸部により気水分離板と筒体は全周シールされ下方から流れ込む空気を防止することにより水滴飛散を防ぎ、一方筒体と気水分離板は一部でしか接触しないため容易に気水分離板を筒体より取り外すことが可能となる。
【0027】
また、気水分離板の外周は水切り部の一部を保持するリング形状である外周リングを備えたものであり、気水分離板を複数枚重ねることが可能となるため、気水分離板の数により気水分離性能を調節することができる。
【0028】
また外周リングは水切り部の端面の一部が見える形状で開口される開口部を備え、開口部の端面が外周リングの凸部を形成しているため、気水分離板により起こされる旋回流によって遠心分離作用が働き、水滴は開口部を通過して壁面に衝突し、内壁に沿って回収することができる。
【0029】
また気水分離板の外周リングの片側には位置合わせ用凸部が水切り部の枚数と同数個設けられ、一方外周リングの反対側の端面に位置合わせ用凸部と嵌合してなる形状の位置合わせ用凹部を設けた構造であるため、組立てのときに常に同じ位置関係で複数枚の気水分離板を重ねることができるため気水分離性能が維持できる。
【0030】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図によって説明する。図1、2において、本発明による負イオン発生装置は、空気清浄部2の内部を噴射部101と、気水分離部102とに区画形成したものである。噴射部101の形成領域の下端に対応する筒受け16の胴部外周には、送風口108が筒受け16に開口され、空気清浄部2の構成要素の筒1の上部は負イオンの吹出口17を有し、筒1の上部の内部空間には、送風手段3が内蔵されている。この実施例においては、空気清浄部2の下方には水封管18が備えられ、水封管18は空気清浄部2の下方に備えられた水槽103に導かれている。さらにその下方に区画形成された空間内に送水手段4を設置している。水槽103は、噴射部101に給水すべき水を蓄えるタンクである。送風手段3によって、空気清浄部2内には、外気が送風口108から吹出口17に至る空気の流通路が形成される。すなわち、外気が送風口108を通して筒1内に吸引され、吸引された空気は筒1内を上昇し、噴射部101、気水分離部102を経て吹出口1から外部に排出されるものである。噴射部101は、噴射された水を分裂させて微細水滴を発生させ空気中に負イオンを発生させる部分であり、この微細水滴発生領域内に外気が導入され微細水滴混合空気となり、気水分離部102は、分裂によって発生した空気中に含まれる水滴を捕捉させる部分である。噴射部101には、水噴射用ノズル19を備えた噴射塔20が空気清浄部2つまりは筒1の中心に立ち上げられている。噴射塔20は、送水手段4に接続され、水槽103内の水は、送水手段3で汲み上げて噴射塔20に供給され、各ノズル19から噴射され微細水滴が発生する。気水分離部102には、1または2以上の気水分離板5が組み込まれている。気水分離板5は、図に示すように、旋回する空気の流通口21を形成する開口と、分裂によって発生した空気中に含まれる水滴を捕捉させる水切り部22とを有するものである。気水分離板5は、樹脂成形品であり、表面にシボ加工を施した親水性のものであり、上面が開放された中空逆円錐体であり、筒1の中心から筒1の内周面に向けて角度をなして立ち上がる斜面23を有し、水切り部22及び流通口21は斜面23に設けられているものであるが、水切り部22は、扇形をなし、中空逆円錐体の斜面23により上方に立ち上げて空気流通口21の上方を覆うように中空逆円錐体の斜面23に対し鋭角な角度に折曲された角度で取り付いている。また、水切り部22の開放端には、さらに中空逆円錐体の斜面23側に斜面とほぼ平行となるように折曲されて空気流通口21を通過してきた空気の旋回流を衝突させる衝突面24を備えている。
【0031】
気水分離板5の中空逆円錐体の中心には、回収水落下用穴7を開口し、回収水落下用穴7は水切り部22の中心付け根に設けた凹部の底面最下点の中心に設けられている。回収水落下用穴7は、水切り部22に捕捉された水滴を落下させる穴であり、水切り部22に沿う中空逆円錐体の斜面23の両面の板面は、水切り部22に捕捉された水滴を回収水落下用穴7に導く誘導面となる。
【0032】
実施例において、気水分離部102には、一定間隔をおいて、1または、2以上の気水分離板5を定位置に固定して上下段に組合わせて配置する。気水分離板5は一定幅の外周リング12を備えており外周リング12には上面に位置合わせ用凸部14を水切り部22の数だけ有しており、一方外周リング12の下面には位置合わせ用凸部14に嵌合してなる形状の位置合わせ用凹部15を有している。気水分離板5a,5bは位置合わせ用凸部14と位置合わせ用凹部15を嵌合することより重ね合わせられるため、常に一定の気水分離板5のスパンで上下の組み合わせ角度も一定となり、気水分離性能が維持できる組み合わせで重ねあわせができる。また気水分離板5の重ね合わせ枚数による気水分離性能の調整も容易にできる。
【0033】
次に送水手段4を駆動して水槽103内の水を汲み上げ、これを噴射塔20に供給し、各ノズル19から噴射部101の筒1の内壁面に向けて噴出する。一方、送風手段3により送風口108から外気が空気清浄部2つまりは筒1内に吸引され、吸引された空気は、筒1内を吹出口17に向けて旋回しつつ上昇する。噴射部101においては、各ノズル19から噴出された水が筒1の内壁に衝突し、或いは筒1内を上昇する空気に巻き込まれて微細水滴に分裂し、空気中に負イオンを発生させる。この微細水滴発生領域内に空気が導入され微細水滴混合空気となり空気は発生した負イオンを伴って気水分離部102に向かう。気水分離部102においては、空気は、1または2以上を組合わせて上下2段以上配置された各段の気水分離板5により旋回流を引き起こし、微細水滴を旋回による遠心力作用により筒体1の内壁に振り切りつつ各流通口21内を旋回流の流線を崩すことなく通過するが、に示すように各段の気水分離板5においては、旋回流の流線を殆ど崩さずに空気の旋回流を筒体1の全円周から受入れ、さらに、下段側の気水分離板5aの流通口21と上段側の気水分離板5bの各流通21間が旋回流の流通路となって、空気が流動し、各気水分離板5a、5bの各水切り部22に順次接触して空気の旋回流中に含まれた水滴が板面に捕捉される。なお、水切り部22は中空逆円錐体の外周側の面積が大きい扇形であり、したがって、外周側の流通21の開口面積が自ずから大きくなっているので、遠心力作用によって、筒体1の内周側に振り切られながら旋回する多量の空気流がスムースに受入れられ、流通口21を通過する際に大きな流動抵抗は生じない。また、外周リング12は水切り部22および斜面23の端面の一部が見える形状で開口された開口部25を有しており、空気旋回流は開口部25を通り筒1の内壁に衝突し水滴は衝突分離および遠心力による遠心分離される。気水分離板5の外周リング12には筒1内壁と外周リング用凸部で接して全周シールされており、分離された水滴は外周リング内面を伝い落下する。また開口部25付近は空気旋回流により最も流速が早く開口部25の角部では衝突による小さな乱流が起こり圧縮膨張による水滴分離現象も起こる。
【0034】
各段の気水分離板5a、5bの流通口21を通過した空気の旋回流は、気水分離板5a、5b毎に水切り部22の衝突面24に衝突し、流線が下側に曲げられるとともに衝突面24により空気の旋回流のピッチが狭くなり、この結果、気水分離部102での空気流の行程が増大し、気液分離効率を高めることができる。気水分離部102を通過して水滴が除去された負イオンを含む空気は、吹出口17から外部に送出される。
【0035】
一方水切り部22の板面に付着した水滴はシボ加工を施した水切り部22の表面に広がるため、気水分離部102内を通過する旋回流の影響を受けにくく再飛散せずに捕捉される。捕捉された水滴は、中空逆円錐体の中心に導かれ気水分離板5の中心部に設けられた凹部6に回収され凹部6の底面に導かれる。凹部6は略40mmの径を有している。凹部6の底面には溜まった回収水が溢れない程度の径の回収水落下用穴7を有しており、回収水落下用穴7に水膜を作りつつ回収水落下用穴7内を落下して水槽103に戻される。回収用穴7は水膜が作れる程度に風量、風速等を加味して適宜設計される。回収水落下用穴7は外径略15mmの穴の中央を外径略10mmの円形状の平板でふさいだ形状となっている。回収水落下用穴7は水膜を作るため気水分離部102内を上昇する空気の影響を受けにくく、凹部6に溜まった水および中央に導かれた水滴の再飛散を起こさない。なお、気水分離部102内では空気は旋回し、空気の旋回流は、その殆どが筒体1の内周面に沿って上昇するため、筒体1の中心部は負圧となり、中空逆円錐体の中心に集められた水滴は、回収水落下用穴7内を通して積極的に吸引され、噴射塔20を伝わって水槽103内に戻され、繰返し噴射部101に供給される。
【0036】
一方水切り部2の裏面を伝い回収される水は、水切り部2の傾斜とともに中心付近に導かれ、気水分離板5の裏面つまりは回収水が落下する方向には水切り部2の付け根と回収水落下用穴7を結ぶリブ10が設けられており、リブ10を伝い気水分離板中心付近より落下する。気水分離板5bから落下した水は気水分離板5aの中心部つまりは凹部6に落ちるため再び気水分離板aの回収水落下用穴より下に落ちることとなる。回収水が中心付近より落下しない場合は空気旋回流により再飛散する虞がある。
【0037】
気水分離板5は水に接するため表面にカルシウム分が付着する等の問題もあり、定期的な清掃が必要となる。気水分離板5の外周リング12の筒1と接する面には外周リングの凸部13が設けられており、筒1の内壁とは一部でしか接触していないため、気水分離板5を安易に取り外すことができる。
【0038】
また気水分離板5の凹部6の上面には取手8が設けられているため、取手8をつかみ上部に引き上げることで容易に気水分離板5を取り外すことができる。取手8は凹部に設けられた2つの穴を介して上下に可変するものである。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、気水分離板の表面を親水処理することにより、水と気水分離板の表面との馴染みが良くなり、気水分離板上で分離した水滴をあるいは水をスムーズに回収することができる負イオン発生装置を提供できる。
【0040】
また、気水分離板を樹脂で成形し、表面にシボ加工を施すことにより、親水化処理による水と気水分離板の表面との馴染みが良くなり、軽量で気水分離板の清掃が容易な負イオン発生装置を提供できる。
【0041】
また、気水分離板の中央部に凹部と回収水用穴が設けられ、回収水用穴は回収水が一定量常時凹部に溜まり水膜を形成する構成にしたことにより、回収水用穴が水膜により塞がれ、回収した水が落下するときに、水の落下方向と逆向きとなる風の流れによる影響を小さくし、スムーズに回収水が落下する負イオン発生装置を提供できる。
【0042】
また、気水分離板の上方部に取手を備えた構造であるため、気水分離板の清掃のときに容易に筒体より取り出すことができる負イオン発生装置を提供できる。
【0043】
また、気水分離板は中心から周囲方向に延びる複数枚の水切り部を持ち、水切り部の付け根となる中心部に回収水用穴が設けられており、回収水が落下する方向の面の前記回収水用穴と水切り部の付け根をリブで結ぶことにより、気水分離板の裏面についた水滴が低い位置にある中央部に導かれた後、水切り部の付け根のリブにより気水分離板の中心部に導かれるため、気水分離板が複数枚重なり気水分離部を構成する場合は下方に位置する気水分離板の回収用穴付近に落下するため、水の回収が容易となる負イオン発生装置を提供できる。
【0044】
また、気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備えかつ気水分離板と空気清浄部の筒が接する構造であり、気水分離板の外周に凸部を設けた構成にすることにより、気水分離板の外周に設けられた凸部により気水分離板と筒とは全周シールされ、一方接触箇所が一部分であるため、気水分離板の取り外しも容易となる負イオン発生装置が提供できる。
【0045】
また、気水分離板は中心から周囲方向に延びる複数枚の水切り部を有し、気水分離板の外周は水切り部の一部を保持するリング形状である外周リングを備えたものであるため、外周リングの幅により気水分離板を複数枚重ねることが可能となり、重ねる気水分離板の枚数を変えることにより気水分離性能を調整することができる負イオン発生装置が提供できる。
【0046】
また、外周リングは水切り部の端面の一部が見える形状で開口される開口部を備え、開口部の端面が前記外周リングの凸部を形成することにより、気水分離板をメンテナンスあるいは清掃をするために取り外すことが容易となり、気水分離性能を維持することができる負イオン発生装置を提供することができる。
【0047】
また、気水分離板の外周リングの片側には位置合わせ用凸部が水切り部の枚数と同数個設けられ、一方前記外周リングの反対側の端面に前記位置合わせ用凸部と嵌合してなる形状の位置合わせ用凹部を設けることにより、複数枚気水分離板を重ねた場合各々の気水分離板の位置関係により気水分離性能が異なるため、正確な位置合わせが必要となり、位置合わせ用の凸部、凹部により気水分離板の正確な位置あわせができ、組立て上の性能誤差の出ない負イオン発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による負イオン発生装置一実施例を示す平面図
【図2】同気水分離部の上方斜視図
【図3】同気水分離部の下方斜視図
【図4】同気水分離部の側面図
【図5】同気水分離方式略式図
【図6】同一実施例を示す図
【図7】従来のイオン発生装置(空気清浄装置)の概略図
【符号の説明】
1 筒
2 空気清浄部
3 送風手段
4 送水手段
5 気水分離板
6 凹部
7 回収水落下用穴
8 取手
10 リブ
12 外周リング
13 外周リングの凸部
14 位置合わせ用凸部
15 位置合わせ用凹部
16 筒受け
19 ノズル
20 噴射塔
21 流通口
22 水切り部
23 斜面
24 衝突面
25 開口部
101 噴射部
102 気水分離部
103 水槽

Claims (7)

  1. 筒と前記筒内に設けられ周囲に水を噴射し微細水滴を発生させる噴射部と気液を分離する気水分離部を備えた空気清浄部と、前記空気清浄部内の微細水滴発生領域内に空気を送風し微細水滴混合空気とする送風手段と、前記噴射部に水を送水する送水手段を備え、前記気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備え、前記気水分離板は樹脂で成形され、表面にシボ加工を施した親水性のものであり、中央部に凹部と回収水落下用穴が設けられ、前記回収水落下用穴は回収水が一定量常時凹部に溜まり水膜を形成する構成としたことを特徴とする負イオン発生装置。
  2. 前記気水分離板は上方部に取手を備えたことを特徴とする請求項1記載の負イオン発生装置。
  3. 前記気水分離板は中心から周囲方向に延びる複数枚の水切り部を有し、前記水切り部の付け根となる中心部に回収水用穴が設けられ、回収水が落下する方向の面の前記回収水用穴と前記水切り部の付け根をリブで結んだことを特徴とする請求項1記載の負イオン発生装置。
  4. 前記気水分離部は少なくとも1つ以上の気水分離板を備えかつ前記気水分離板と前記空気清浄部の筒が接する構造で、前記気水分離板の外周に凸部を設けたことを特徴とする請求項1記載の負イオン発生装置。
  5. 前記気水分離板は中心から周囲方向に延びる複数枚の水切り部を有し、前記気水分離板の外周は前記水切り部の一部を保持するリング形状である外周リングを備えたことを特徴とする請求項1記載の負イオン発生装置。
  6. 外周リングは水切り部の端面の一部が見える形状で開口される開口部を備え、前記開口部の端面が前記外周リングの凸部を形成することを特徴とする請求項記載の負イオン発生装置。
  7. 気水分離板の外周リングの片側には位置合わせ用凸部が水切り部の枚数と同数個設けられ、一方前記外周リングの反対側の端面に前記位置合わせ用凸部と嵌合してなる形状の位置合わせ用凹部を設けることを特徴とした請求項記載の負イオン発生装置。
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