JP4869196B2 - 回転式拡散装置および光電変換装置の製造方法 - Google Patents

回転式拡散装置および光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽光発電等に使用される光電変換装置に用いられる結晶シリコン粒子への不純物の拡散方法、および光電変換装置、ならびに光発電装置に関する。
従来、光電変換装置としての太陽電池は、光電変換効率等の性能面の良さ、資源の有限性への配慮、あるいは製造コストの低さ等といった市場ニーズを捉えて開発が進められている。太陽電池の材料としては、単結晶または多結晶のシリコン等の大きなバルクを切断して基板を作製して用いている。しかしながら、この方法では、切断ロスが多いという点で省資源に対して問題がある。このことから、今後の市場において有望な光電変換装置の一つとして、結晶シリコン粒子を用いた光電変換装置がある。
結晶シリコン粒子を作製するための原料としては、例えば単結晶シリコンを粉砕した結果として発生するシリコンの微小粒子や、流動床法で気相合成された高純度シリコン等が用いられている。これらの原料から結晶シリコン粒子を作製するには、それらの原料をサイズあるいは重量によって分別した後に、赤外線や高周波を用いて坩堝等の容器内で溶融し、その後自由落下させる方法(例えば、特許文献1,2参照)、また高周波プラズマを用いる方法(例えば、特許文献3参照。)によってシリコンを球状化することによって行なう。
上記方法で得られた第1の導電型の結晶シリコン粒子の表面に、第2の導電型の半導体層を形成する方法としては、高温の石英管中で不純物を拡散する熱拡散法や、第2の導電型の薄膜層を形成するなどの方法がある。特許文献4においては、シリコン球の上下に拡散源を設置し、熱拡散する方法が提示されている。
国際公開第99/22048号パンフレット 米国特許第4188177号明細書 特開平5−78115号公報 米国特許第5223452号明細書
しかしながら、結晶シリコン粒子は小さな粒子であるため、シリコンウエハのように石英ボートに立てた状態で多数枚整列させ搭載して熱拡散することはできず、また特許文献4に示す拡散方法では、量産性が乏しく大面積を要する光電変換装置の生産には適していないという問題があった。
したがって、本発明は、上記従来の技術の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、大量の結晶シリコン粒子に対して均一に第2の導電型の半導体層を形成することのできる製造方法を提供し、さらに低コストかつ高性能で信頼性の高い光電変換装置を提供することを目的とする。
本発明の回転式拡散装置は、内部に多数の第1の導電型の結晶シリコン粒子を収容するための空間を有するとともに前記空間に酸素を含む第2の導電型用の不純物ガスを導入するための入口を端部に有する筒状体が横置きされた拡散管と、前記入口を介して前記空間内に前記不純物ガスを導入するガス導入部と、前記拡散管に付加され、回転力が加わることによって前記拡散管を回転させるチャッキング部と、前記チャッキング部に前記回転力を加える駆動部とを有していることを特徴とする
本発明の光電変換装置の製造方法は、本発明の回転式拡散装置によって第1の導電型の結晶シリコン粒子の表面に第2の導電型のシリコン層を有する結晶シリコン粒子を多数個製造する工程と、導電性基板の一主面に、前記多数の結晶シリコン粒子を接合する工程と、前記多数の結晶シリコン粒子の隣接するもの同士の間に絶縁物質を介在させる工程とを具備することを特徴とする。
本発明の回転式拡散装置によれば、全ての結晶シリコン粒子の表面に不純物を含有した珪酸ガラスを形成させることができる
本発明の光電変換装置の製造方法によれば、大量の結晶シリコン粒子に対して不純物を安定的に拡散処理することができ、処理能力が増大することにより、光電変換装置を安価に量産性よく製造することができる。そのため、光電変換装置の製造の高効率化および低コスト化を図ることができる。
本発明の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる回転式拡散装置および光電変換装置について図面に基づいて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる回転式拡散装置について実施の形態の一例を示すものであり拡散管の断面図である。図2は、従来の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる拡散装置の一例を示すものであり拡散管の断面図である。図3は、本発明の光電変換装置について実施の形態の一例を示す断面図である。
本発明の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる回転式拡散装置について説明する。まず、坩堝にシリコン原料を投入して、抵抗加熱ヒーターでシリコン原料全体を溶融させ、溶解したシリコン融液の上部をアルゴンガスなどで例えば0.5MPa以下で加圧し、ノズルのノズル孔から押し出すことにより、シリコン融液を噴出して多数の滴状にする。多数の滴状とされて噴出したシリコン融液は、自由落下すると、落下中に凝固して単結晶シリコン粒子または多結晶シリコン粒子となって容器に収容される。
このようなシリコン粒子は、太陽電池等の光電変換装置を作製するために使用される。したがって、溶解させるシリコンには、所望の半導体とするための不純物を含有させておく。所望の抵抗値になるように、第1の導電型とするためのドーパント、例えばp型ドーパントがドーピングされている。p型ドーパントとしてはホウ素,アルミニウム,ガリウム,インジウムがあるが、シリコンに対する偏析係数が大きい点やシリコン溶融時の蒸発係数が小さい点からは、ホウ素を用いることが好ましい。
自由落下しながら固化した結晶シリコン粒子は、この時点ではほぼ球形状のものの他にも涙形状、流線形状、複数個が連結した形状などの多結晶シリコンである。このままで太陽電池を作製した場合、良好な光電変換特性を得られない。この原因は、この多結晶シリコン中に含まれるFe、Cr、Ni、Mo等の金属の不純物と、結晶粒界における再結合効果によるものである。これを改善するために、温度制御した加熱炉の中で再溶融させて、酸素、窒素雰囲気下で降温することにより作製された、不純物を抑えた単結晶シリコン粒子を用いる。
図3に示した本発明の光電変換装置は、このようにして得られた結晶シリコン粒子21を用いて作製されたものである。図3の光電変換装置においては、導電性基板22の一主面(この例では上面)に、p型の結晶シリコン粒子21を多数個、その下部を例えば接合層23によって導電性基板22に接合し、結晶シリコン粒子21の隣接するもの同士の間に絶縁物質24を介在させるとともにそれら結晶シリコン粒子21の上部を絶縁物質24から露出させて配置し、これら結晶シリコン粒子21にn型の半導体層25および透光性導体層26が設けられた構成となっている。
また、第1の導電型の結晶シリコン粒子21はp型でもn型でもよい。例えば、半導体材料に添加してp型を呈するB、Alを1×1014〜1018atoms/cm程度添加したものである。この結晶シリコン粒子3の粒径は10〜500μmが好ましく、さらには50〜400μmが好ましい。
第2の導電型の半導体層25を形成するには、接合に先立って工程コストの低い熱拡散法により形成する。ドーパントとしては、V族のP、As、Sb、III族のB、Al、Gaなどを用い、石英からなる拡散炉にドーパントを導入しながら表面に第2の導電型の半導体層25を形成する。例えば、オキシ塩化リンPOCl3や塩化ホウ素BCl3ガスを酸素と同時に炉に導入する方法がある。
図2に従来の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる拡散装置の一例を示している。石英製の平板ボート15上に結晶シリコン粒子13を互いに重ならないように置き、大口径の石英または炭化シリコンから成る拡散管11の中にゆっくりと挿入する。拡散管11の周りには発熱体が装備され、不純物が結晶シリコン粒子13表面に拡散する温度に昇温させることができるようになっている。平板ボート15および結晶シリコン粒子13が拡散温度になった後、一方より、酸素を含む第2導電型用の不純物ガスを導入し、結晶シリコン粒子13表面に不純物を含む珪酸ガラスを形成するとともに結晶シリコン粒子13表面より内部へ不純物を拡散させる方法を用いていた。
しかしながら、この方法では、結晶シリコン粒子13が層を成す場合、結晶シリコン粒子13の層はせいぜい2層までが限界で、を3層以上に積層すると下層側結晶シリコン粒子13の拡散深さが必要とする深さに至らない。そのため、平板ボート15に結晶シリコン粒子13を載せるとき、結晶シリコン粒子13が少なくとも2層以下の層を成すようにする必要があった。これは、不純物を含んだガスが3層以下に浸透せず、結晶シリコン粒子13の表面に不純物を含有した珪酸ガラスが形成されないためと考えられる。このため、拡散の処理能力が低いという問題があった。
本発明の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる回転式拡散装置は、この問題を解決したもので、横置きとされた石英からなる回転式の拡散管12内に多数の結晶シリコン粒子13を入れて回転させることで攪拌させながら、酸素を含んだ不純物ガスを導入することで、全ての結晶シリコン粒子13表面に不純物を含有した珪酸ガラスを形成させる。拡散管12は円筒状または俵型である。結晶シリコン粒子13は互いに重なって多層を成すようになっていても、回転による攪拌で全てが表面に現れるため、珪酸ガラスが形成できる。拡散管12の入口側にチャッキング部14を付加し、石英棒でチャッキング部14を外部から回転させることで回転を制御する。
拡散管12の回転速度は、2〜60rpm程度がよく、2rpm未満では、多数の結晶シリコン粒子13が固まった状態で崩れる現象が発生し、結晶シリコン粒子13全ての表面に均一な珪酸ガラスが形成されにくくなる。60rpmを超えると、遠心力により拡散管12の内面に近い結晶シリコン粒子13が滞留してしまい、珪酸ガラスが形成されにくくなる。
また、結晶シリコン粒子13表面に形成される珪酸ガラスは、0.01〜1μm程度の厚みであればよい。0.01μm未満では、結晶シリコン粒子13への拡散元素が不足して充分な表面濃度が得られにくくなる。1μmを超えると、珪酸ガラスの形成時間がかかりすぎて生産性を大きく阻害してしまう。
結晶シリコン粒子13表面の珪酸ガラスに含まれる不純物の濃度は、1017〜1022atoms/cm程度がよい。1017atoms/cm未満では、充分な表面濃度が得られないので、フェルミ準位が不足して光電変換装置の解放電圧が低下し易くなる。1022atoms/cmを超えると、結晶シリコン粒子13表面に五酸化リンが現れ、拡散が不均一となり易い。
また、結晶シリコン粒子13の表面の珪酸ガラスが形成され内部に第2の導電型用の不純物が拡散しない温度とは、500〜750℃程度の温度である。また、拡散管12を回転させずに第2の導電型用の不純物の拡散温度に加熱する際の温度とは、750〜1000℃程度の温度である。
しかしながら、従来の平板ボートに代えて、拡散管12に結晶シリコン粒子13を入れて拡散温度で回転させながら拡散すると、結晶シリコン粒子13表面に粒子同士の衝突によって欠損や傷が発生する。例えば、シリコンウエハと多数の結晶シリコン粒子13を拡散管12に入れて拡散温度で回転させると、シリコンウエハ表面に多数の傷や欠損が確認される。実際、結晶シリコン粒子13だけを拡散温度で回転させながら回転して作製した光電変換装置であっても、拡散層の欠損のためにリーク電流が大きく、高い光電変換効率を得ることはできなかった。このため、本発明においては、拡散温度に達しない温度で不純物ガスを分解して結晶シリコン粒子13表面に珪酸ガラスを形成し、次いで拡散温度に上げて回転させずに拡散させる2段階方式を採用し、この問題を解決した。
次に、図3に示す本発明の光電変換装置について説明する。導電性基板22は、少なくとも表面に導電性の金属層が形成されていればよく、金属基板であっても良い。例えば、ガラス、セラミック等の絶縁基板上に金属層を形成したものでも良いので選択肢を広げることができる。導電性基板22として好ましくは、銀、アルミニウム、銅等の高光反射性の金属から成るのがよく、さらに好ましくは、少なくとも表面にアルミニウム層が形成されている導電性基板22である。アルミニウム製の導電性基板22または表面にアルミニウム層が形成された導電性基板22の場合、シリコンから成る結晶シリコン粒子21の接合により、接合部にアルミニウム−シリコン共晶が形成され、アルミニウムが良好なp型ドーパントであるため界面にp+層が形成されることでBSF(Back Surface Field)効果が発現される。また、結晶シリコン粒子21と導電性基板22との強い接合強度が実現できる。
次に、導電性基板22上に結晶シリコン粒子21を多数個配置する。次に、これを還元雰囲気中で全体的に加熱して、アルミニウム(Al)−シリコン(Si)の共晶温度577℃以上に加熱することにより、結晶シリコン粒子21の接合部にAl−Siの共晶部が形成され、結晶シリコン粒子21を導電性基板22に接合層23を介して接合させる。なお、この接合層23は、例えばアルミニウムとシリコンの合金から成る層である。
次に、結晶シリコン粒子21の隣接するもの同士の間に介在するように、導電性基板22上にポリイミド樹脂の絶縁物質24を配設し、結晶シリコン粒子21間をムラ無く、また全面にコーティングする。絶縁物質24の絶縁材料としては、例えば酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化鉛(PbO)、酸化硼素(B)、酸化亜鉛(ZnO)等を任意成分とするガラスも選択可能であるが、ポリイミドは熱処理温度を低く抑えることが可能で弾性係数も小さく、導電性基板22と絶縁物質24の熱膨張差をより吸収するのに好ましい材料である。
絶縁物質24の厚みはその絶縁材料の絶縁抵抗により異なるが、ポリイミドの場合0.001mm以上であることが好ましい。また、絶縁物質24は、少なくとも結晶シリコン粒子21の天頂部が露出するように形成されることにより、上部に形成される透光性導体層27やアモルファスシリコン膜と結晶シリコン粒子21の有効な接触を可能とする。一方、結晶シリコン粒子21間の絶縁物質24の表面形状は、隣接する結晶シリコン粒子21同士の間において、それらの結晶シリコン粒子21側が高く結晶シリコン粒子21間の中央部が低い凹形状をしており、光電変換モジュールの封止樹脂との屈折率の差により、結晶シリコン粒子21の無い非受光領域における光の乱反射を促進することができる。
さらに、その上から透光性導体層26を形成し、各結晶シリコン粒子13で発生した光電流を収集できるようにする。この透光性導体層26は、錫ドープ酸化インジウム膜、酸化スズ膜、酸化亜鉛膜等からなり、厚みを850Å程度に制御することで反射防止効果を有している。透光性導体層26は、量産に適した信頼性の高い膜質を得るにはスパッタリング法で形成するのが通常であるが、CVD法、ディップ法、電析法により形成することもできる。透光性導体層26は、第2の導電型の半導体層25上に上部電極として形成されるとともに、絶縁物質24上にも形成され、多数の結晶シリコン粒子13から形成された光電変換素子を並列に接続することができる。
その後、直列抵抗値を低くするために、透光性導体層26上に銀ペースト等を一定間隔のくし状に塗布してグリット電極とすることで光電変換素子が得られる。このようにして、導電性基板22を一方の電極(下部電極)にし、透光性導体層26をもう他方の電極(上部電極)とすることにより、太陽電池としての光電変換装置が得られる。この光電変換装置は、低コストかつ高光電変換効率であることに加えて、表面が耐候性樹脂フィルムでラミネートされた光電変換モジュールとすれば、クラックが入るなどの破壊モードが回避できるため、軽量かつ高耐候性の光電変換システムが作製できる。さらには、設置架台やコンバーターを有するトータルシステムにおいても効果を発揮し得るものである。
本発明の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる回転式拡散装置および光電変換装置の実施例について以下に説明する。
まず、結晶シリコン粒子を以下のようにして作製した。アルゴンの不活性雰囲気中で坩堝へシリコン原料を充填し、1450℃の温度に昇温し溶解した。坩堝は、石英から成り、高周波誘導加熱のための高周波電力が10kVAの電力を入力できる高周波誘導加熱装置を付加したものとした。シリコン原料を溶融状態に維持しながら、レーザ加工により開口された直径100μmのノズル孔を有するノズルより、シリコン原料上部へ上方よりアルゴンガスのガス圧力をかけて、一気に全量噴出して排出し自由落下させ固化させることにより、400μm程度の均一な直径を有する多数の球状の結晶シリコン粒子13を作製した。
次に、この結晶シリコン粒子13を石英ガラス製の台板上に一つの層を成すように多数個載置し、雰囲気加熱炉内で室温から酸素ガスと窒素ガスの反応性ガスをアルゴンガス雰囲気中に導入して酸窒化被膜を形成しながら昇温し、シリコンの融点以上の1450℃まで加熱し5分間保持して、結晶シリコン粒子13表面のシリコン酸窒化膜の内側のシリコンを溶融させた後、降温して固化させることで単結晶化させた。
この結晶シリコン粒子13を回転式の拡散管12に入れて、SiC製の管の中に導入し、500℃の温度領域で、チャッキング部14に結合された石英棒でもって拡散管12を毎分3回転の速度で回転させながらPOCl3を酸素でバブリングさせてSiC管に送り込み、20分で結晶シリコン粒子13表面に約100nmの厚さのリン珪酸ガラスを形成した。拡散管12の回転を停止させた後、内部を900℃の拡散温度領域にゆっくりと昇温し、900℃で20分間保持して1μmの厚さのn層を結晶シリコン粒子13表面に形成した。その後、拡散管12からゆっくりと引き出した。
この結晶シリコン粒子13を500μm厚の純アルミニウム製の導電性基板22上に最密六方状に多数個配設し、600℃の窒素あるいは窒素水素の還元雰囲気炉中で結晶シリコン粒子13を導電性基板22上に接合させた。このとき、導電性基板22と結晶シリコン粒子13との界面には、Al−Si共晶から成る接合部が形成されていた。結晶シリコン粒子13のアルミニウムの導電性基板22と接触している部分にはアルミニウムとシリコンの共晶が形成されており、強い接着強度を呈していた。
次に、ロールコーターで導電性基板22上に突出した結晶シリコン粒子13の上半分をレジスト層で被覆し、フッ硝酸エッチング液にて結晶シリコン粒子13のレジスト層で覆われていない露出した部分の表面のn型半導体層を取り除き、レジスト層を除去した。
次に、結晶シリコン粒子13が配設された導電性基板22上にポリイミド樹脂からなる絶縁物質24を塗布し、窒素雰囲気中で熱乾燥させた。絶縁物質24の粘度を制御することで結晶シリコン粒子13同士の間の隙間に毛管現象によって隙間無く塗布することができた。この導電性基板22上に透光性導体層26として、スパッタリング法で錫ドープ酸化インジウム膜を全面に厚み85nmで形成した。
最後に、透光性導体層26上に銀ペーストをディスペンサーでグリッド状にパターン形成してフィンガー電極およびバスバー電極の電極27を形成し、大気中200℃で焼成し、光電変換装置を作製した。
この光電変換装置の電気特性をAM1.5のソーラーシミュレーターで評価した結果、14%の高い光電変換効率を得ることができた。
なお、本発明は、以上の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
本発明の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる回転式拡散装置について実施の形態の一例を示すものであり拡散管の断面図である。 従来の結晶シリコン粒子へ不純物を拡散させる拡散装置の一例示すものであり拡散管の断面図である。 本発明の光電変換装置について実施の形態の一例を示す断面図である。
符号の説明
11・・・石英管
12・・・拡散管
13・・・結晶シリコン粒子
14・・・チャッキング部
21・・・結晶シリコン粒子
22・・・導電性基板
23・・・接合層
24・・・絶縁物質
25・・・半導体層
26・・・透光性導体層

Claims (2)

  1. 内部に多数の第1の導電型の結晶シリコン粒子を収容するための空間を有するとともに前記空間に酸素を含む第2の導電型用の不純物ガスを導入するための入口を端部に有する筒状体が横置きされた拡散管と、前記入口を介して前記空間内に前記不純物ガスを導入するガス導入部と、前記拡散管に付加され、回転力が加わることによって前記拡散管を回転させるチャッキング部と、前記チャッキング部に前記回転力を加える駆動部とを有していることを特徴とする回転式拡散装置。
  2. 請求項1記載の回転式拡散装置によって第1の導電型の結晶シリコン粒子の表面に第2の導電型のシリコン層を有する結晶シリコン粒子を多数個製造する工程と、
    導電性基板の一主面に、前記多数の結晶シリコン粒子を接合する工程と、
    前記多数の結晶シリコン粒子の隣接するもの同士の間に絶縁物質を介在させる工程と
    を具備することを特徴とする光電変換装置の製造方法。
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