以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1から図5を参照して、本発明についての第1の実施の形態に係る画像形成システムS1について説明する。
図1は、画像形成システムS1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、画像形成システムS1は、LANやUSB接続等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR1と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC1、PC2と、スケジュール管理およびプリントサーバを兼ねるサーバSA1が接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや情報処理装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR1はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
また、本実施の形態では、サーバSA1がスケジュール管理およびプリントサーバを兼ねているが、それぞれの機能を別個のサーバで行うようにしてもよい。
さらに、ネットワークNは、インターネットに接続されるようにしてもよい。
ここで、サーバSA1は、図1に示すように、各種演算処理を行うCPU100と、各種プログラムやデータを格納したROM101と、CPU100の作業領域等の役割を果たすRAM102と、各部の同期を図るためのRTC(リアルタイムクロック)103と、各種プログラムやデータを格納するHDD(ハードディスクドライブ)104と、ネットワークNを介して各種データ等の授受を行うネットワーク通信制御部105と、キーボードやマウス等のポインティングデバイスが接続されて各種データの入力や設定等を行う操作インターフェイス部106とから構成されている。
ROM101またはHDD104に格納されるデータには、所定の会議の出席者の名簿(リスト)、会議の開催に関する各種データ、各出席者(各個人)の所望の印刷設定情報などが含まれている。
次に、図2を参照して、サーバSA1における会議スケジュール管理構造の例について説明する。
各会議のデータは、1〜Nの登録ナンバーが付され、会議名、開催日時、開催場所、出席者情報アドレス(メモリのアドレスやIPアドレスなど)が含まれている(図2(A)参照)。
また、出席者情報アドレスには、図2(B)に示すように、出席者数、出席者1〜N(氏名等)などの情報が含まれる。
次に、図3を参照して、サーバSA1における所望の印刷設定情報の構造の例について説明する。
例えば、出席者のA氏については、視覚情報:老眼、拡大/縮小:A4→A3拡大、カラー:原稿依存、・・・両面印刷:常に有効、集約印刷(例えば、1枚に2ページ分印刷するなど):禁止などの設定がなされている。
また、出席者のC氏については、視覚情報:色弱、拡大/縮小:原稿依存、カラー:赤→黒変換、・・・両面印刷:常に有効、集約印刷:原稿依存などの設定がなされている。
また、出席者のZ氏については、視覚情報:正常、拡大/縮小:原稿依存、カラー:原稿依存、・・・両面印刷:原稿依存、集約印刷:原稿依存などの設定がなされている。
このように、印刷物を配付する各出席者(各個人)の視覚情報や希望に適応した設定で印刷を行うことができ、利便性を向上させることができる。
なお、各出席者に関する情報としては、視覚情報等に限らず、年齢情報、性別情報、国籍情報、使用言語情報などを含むようにすることができ、これらの情報に基づいて、各出席者(各個人)に適応させた印刷物(資料)を提供するようにしてもよい。
次に、図4を参照して、上記構成の画像形成システムS1における動作の概要について述べる。
まず、端末装置PC1、PC2から出席者の問い合わせがスケジュール管理サーバとしてのサーバSA1に対して行われ、出席者通知が端末装置PC1、PC2に対して行われる。
次いで、端末装置PC1、PC2からプリントサーバとしてのサーバSA1に対して、上述のように各出席者の視覚情報や希望に適応した設定で印刷依頼が行われ、サーバSA1から各印刷指示がプリンタPR1に送信されて、各出席者に対応する印刷物の印刷が実行される。
次に、図5のフローチャートを参照して、サーバSA1における出席者管理処理の処理手順について説明する。
ステップS10では、端末装置PC1、PC2からの会議情報の問い合わせありか否かが判定され、「No」の場合には待機し、「Yes」の場合にはステップS11に移行する。
ステップS11では、問い合わせられた情報に基づいて一致する登録情報があるか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS12に移行して、会議出席者名を端末装置PC1,PC2に通知して処理を終了する。
また、「No」の場合にはステップS13に移行して、会議情報を登録する処理に移行して良いか確認する画面を表示してステップS14に移行する。
ステップS14では、会議情報を登録するか否かが判定され、「No」の場合にはそのまま処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS15で会議情報を登録してからステップS12に移行する。
(第2の実施の形態)
図6から図9を参照して、本発明についての第2の実施の形態に係る画像形成システムS2について説明する。
図6は、画像形成システムS2の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、画像形成システムS2は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR2、PR3と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC1、PC2と、スケジュール管理サーバSA2が接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや情報処理装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR2、PR3はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
また、本実施の形態では、プリンタPR2、PR3はサーバ機能を内蔵し、プリンタPR2、PR3は互いに遠隔地(例えば、東京、大阪)に設置されているものとする。
次に、図7を参照して、スケジュール管理サーバSA2における会議スケジュール管理構造の例について説明する。
各会議のデータは、1〜Nの登録ナンバーが付され、会議名、開催日時、開催場所、出席者情報アドレス(メモリのアドレスやIPアドレスなど)が含まれている(図7(A)参照)。
また、出席者情報アドレスには、図7(B)に示すように、出席者数、出席者1〜N(氏名等)などの情報が含まれる。
次に、図8を参照して、上記構成の画像形成システムS2における動作の概要について述べる。
まず、端末装置PC1から出席者の問い合わせがスケジュール管理サーバとしてのサーバSA1に対して行われ、出席者通知が端末装置PC1に対して行われる。
次いで、端末装置PC1からプリントサーバ機能を備えるプリンタPR2(東京に設置)とプリンタPR3(大阪に設置)に対して、各出席者(例えば、東京ではア氏、キ氏、大阪ではイ氏、ク氏)の希望等に適応した設定で印刷依頼が行われ、各出席者に対応する印刷物(資料)の印刷が実行される。
次に、図9のフローチャートを参照して、画像形成システムS2で実行される印刷処理の処理手順について説明する。
ステップS20では、印刷指示があるか否かが判定され、「No」の場合には待機し、「Yes」の場合にはステップS21に移行する。
ステップS21では、プリンタ設置場所と参加会場は一致するか否かが判定され、「No」の場合にはそのまま処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS22に移行する。
ステップS22では、該当者の所望の設定登録はあるか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS23に移行して、所望の設定による印刷を実行し、「No」の場合には印刷指示に従った印刷を行って処理を終了する。
これにより、各出席者(各個人)に対して会議の参加会場および所望の設定に対応させて印刷物(資料)を出力して提供することができ、印刷指示者が会議に出席する者の情報(参加する会議の会場や所望の設定等)を逐次確認する手間を省いて利便性を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
図10から図12を参照して、本発明についての第3の実施の形態に係る画像形成システムS3について説明する。
図10は、画像形成システムS3の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、画像形成システムS3は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR4と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC3、PC4と、スケジュール管理とプリントサーバを兼ねるサーバSA3が接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや情報処理装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR4はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
また、本実施の形態では、端末装置PC3は会議運営責任者用、端末装置PC4は会議資料作成者用であるものとする。
そして、会議運営責任者用の端末装置PC3は、サーバSA3に対して印刷する資料の格納とファイル名の指定を行う役目を果たす。
また、会議資料作成者用の端末装置PC4は、会議資料の作成とサーバSA3へ会議資料を転送する役割を担う。
また、サーバSA3には会議に出席する出席者の名簿(リスト)も格納されている。
なお、本実施の形態では、サーバSA3がスケジュール管理およびプリントサーバを兼ねているが、それぞれの機能を別個のサーバで行うようにしてもよい。
次に、図11を参照して、上記構成の画像形成システムS3における動作の概要について述べる。
まず、会議資料作成者用の端末装置PC4からサーバSA3に対して会議用資料の転送が行われる。
次いで、会議運営責任者用の端末装置PC3から印刷指示(例えば、会議名、印刷資料指定、印刷時刻(例えば、会議開催30分前等)を含む)がサーバSA3に送信される。
そして、サーバSA3は、この印刷指示に基づいて、例えば会議開催時刻の30分前に各出席者についての印刷指示をプリンタPR4に送り、プリンタPR4から各出席者に対応した印刷物(資料)が出力される。
次に、図12のフローチャートを参照して、画像形成システムS3のサーバSA3で実行される印刷管理処理の処理手順について説明する。
ステップS30では、端末装置PC3からの印刷指示があるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS31に移行して、端末装置PC4からの印刷データを格納して待機し、「Yes」の場合にはステップS32に移行する。
ステップS32では、印刷時刻待ちか否かが判定され、端末装置PC4からの印刷データを格納して待機し、「Yes」の場合にはステップS34に移行する。
ステップS34では、印刷データの有無が判定され、「No」の場合には印刷データが無い旨のアラームを発して処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS35に移行して、プリンタPR4に印刷指示を送信して処理を終了する。
これにより、会議資料作成者と会議運営責任者が離れた場所にいても、資料作成者は指定された場所に資料を格納し、会議運営責任者は会議名、印刷資料、印刷時刻を指定すれば、サーバSA3の管理により自動的に配布用資料を印刷することができ、会議運営責任者等の利便性を向上させることができる。
(第4の実施の形態)
図13から図19を参照して、本発明についての第4の実施の形態に係る画像形成システムS4について説明する。
図13は、画像形成システムS4の構成を示すブロック図である。
図13に示すように、画像形成システムS4は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR5と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC5と、電子メールの管理を行うメールサーバMS1と、プリントサーバPS1が接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや端末装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR5はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
図14は、画像形成システムS4の機能ブロック図である。
端末装置PC5は、電子メールの送受信を行うメーラ部150と、ネットワークNを介して各種データ等の授受を行うネットワークインターフェイス部151とを少なくとも備えている。
メーラ部150は、送付先(メールアドレス)指定入力部150aと、電子メールに添付させる会議資料データの格納部150bを備えている。
メールサーバMS1は、特には限定されないが、SMTPサーバ200a、POP3200b等を備えている。
プリントサーバPS2は、ネットワークNを介して電子メールを送信するメール送信部300と、ネットワークNを介して電子メールを受信するメール受信部301と、個人の属性情報(個人についての視覚に関する情報、年齢情報、性別情報、国籍情報、使用言語情報、会議の出席予定地の情報等)を管理する個人属性管理部302と、個人属性の情報を入力する個人属性入力部303と、メールアドレスから個人属性を検索する個人属性検索部304、個人属性の情報を設定する個人属性設定部305とを備えている。
次に、図15を参照して、プリントサーバPS2に格納される印刷設定情報(個人登録情報)の構造の例について説明する。
図15に示す例では、ユーザ名、ユーザID、メールアドレス、カラー印刷の要否、枚数制限の有無、所望の印刷設定に関する情報が入力されている。
この設定情報に基づいて各ユーザ(各個人)の印刷を行うことにより、各ユーザに適応した印刷物(資料)を提供することができる。
なお、メールで受信したデータは出力しないなどの設定とすることもできる。
次に、図16のフローチャートを参照して、プリントサーバPS2において実行される管理処理の処理手順について説明する。
まず、ステップS40では、クライアント(端末装置PC5)からデータが添付された電子メールを受信してステップS41に移行する。
ステップS41では、受信した電子メールから送信先のメールアドレスを抽出してステップS42に移行する。
ステップS42では、抽出したメールアドレスとプリントサーバPS2に格納されている個人登録情報とを比較し、ステップS43で一致する個人登録情報があると判定された場合(「Yes」の場合)にはステップS44に移行して、登録されている個人の属性情報を読み出し、ステップS45で添付データに属性情報を付加してプリンタPR5に送信して処理を終了する。
また、ステップS43で「No」と判定された場合には、ステップS46でデフォルト情報を付加して処理を終了する。
次に、画像形成システムS4を所定の会議における資料印刷に使用した場合の動作例について述べる。
例えば、会議主催者は会議出席予定者に対して会議開催通知を行うために、メールで宛先を選択し、会議資料を添付する。
また、その会議資料を出力するため、プリンタPR5宛てにも送信する。
プリンタPR5に送信する方法としては、以下のような方法がある。
1.あて先にプリンタPR5のメールアドレスを入力する。
2.プリンタPR5のドライバをインストールする際などに、添付メール送信時に「プリンタPR5に対してメールを送信しますか」というようなポップアップを行うメーラ向けのプラグインをインストールする。
3.プリンタPR5のプリンタに送信するためのツールをインストールしてアイコンを作成し、送信済みの会議開催通知をそのアイコンにドラッグアンドドロップする。
プリントサーバPS2がプリンタPR5宛のメールを受信すると、個人属性検索部304が受信したメールから送信先を抽出し、そのメールアドレスと一致する属性情報を検索する。
一致する属性情報が見つかった場合には、個人属性設定部305はメールに添付されたファイルに対してその情報を付加し、プリンタPR5に送信する。
添付されたファイルに属性情報を付加する方法としては、プリントサーバPS2に予めアプリケーションとプリンタPR5のプリンタドライバをインストールしておくことで実現できる。
プリンタPR5でダイレクトプリントできるファイル形式については、プリントサーバPS2は個人属性設定部305で所望の印刷設定情報を付加してプリンタPR5に送信する。
プリンタPR5は、個人属性設定部305により設定された個人の属性にあったモードでプリント出力する。その際に、個人を特定するための情報を付加して出力する。
ユーザ情報が未登録など、個人属性が一致しない場合は、以下のような方法で処理する。
1.個人の情報として、メールアドレスを付加したシートとともにデフォルト設定で出力する。
2.それらのメールアドレスについてメールサーバからクライアントに対してメールで通知する。
3.エラーレポートを出力する。
なお、本実施の形態ではプリントサーバPS2で属性情報を管理する場合について説明したが、プリントサーバPS2の代わりにプリンタPR5で属性情報を管理することで、プリントサーバPS2を経由しないようにしてもよい。
これにより、会議主催者が会議向け資料を会議参加者の所望の設定で印刷する場合に、会議資料をメール添付してプリンタ宛にメール送信することで、対象のプリンタが各個人の所望の設定でプリントアウトしてくれるため、会議主催者が会議参加者をいちいち入力して所望の設定内容との関連付けを行う必要が無く、作業負担を軽減することができる。
また、ノート型のパーソナルコンピュータなどでメールを受信し、そのままそのパーソナルコンピュータを会議開催場所に持ち込むユーザについては、「メールで受信したデータは出力しない」という設定を予め行っておくことで、無駄な出力を行わずに済むので、省資源、省エネルギーに資することができる。
また、図17に示すように、「会議資料は主催者側で出力するため、持参する必要はありません」等のメッセージを伝達することにより、無駄な出力を防ぐこともできる。
また、個人属性情報が登録されていない場合でも、デフォルト設定で印刷することができるため、資料が不足することもない。
次に、図18のフローチャートを参照して、他の管理処理の処理手順について説明する。
まず、ステップS50では、クライアント(端末装置PC5)からデータが添付された電子メールを受信してステップS51に移行する。
ステップS51では、受信した電子メールから送信先のメールアドレスを抽出してステップS52に移行する。
ステップS52では、抽出したメールアドレスとプリントサーバPS2に格納されている個人登録情報とを比較し、ステップS53で一致する個人登録情報があると判定された場合(「Yes」の場合)にはステップS54に移行して、登録されている個人の属性情報を読み出し、ステップS55で添付データに属性情報を付加してプリンタPR5に送信して処理を終了する。
また、ステップS53で「No」と判定された場合には、ステップS56でアドレスは登録されたメーリングリストであるか否かが判定される。
ここで、メーリングリストとは、特には限定されないが、例えば図19の(A)、(B)に示すような構成のものをいう。
次いで、ステップS57では、メールサーバMS1に対して登録メンバー一覧取得メールを送信し、ステップS58で一致する個人登録情報があるか否かが判定される。
「No」の場合にはステップS59でデフォルト情報を付加して処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS54に移行する。
ここで、この管理処理を所定の会議における資料印刷に適用した事例について述べる。
最近、会議の開催通知はメンバー登録されたメーリングリストなどでやりとりされることが多くなってきている。
図19に示すようなユーザIDがメーリングリストを示す場合に、プリントサーバPS2からメールサーバMS1に対して、登録メンバーの一覧を取得するコマンドを送信する。
メンバー一覧を取得するコマンドは、属性情報を登録時にメーリングリストに応じて、件名、宛先、本文に入力する情報も登録しておく。
プリントサーバPS2は受けとったメンバーリストから、メールアドレスを抽出し、個人属性検索部304がそのメールアドレスと一致する属性情報を検索する。
一致する属性情報を見つけると、個人属性設定部305はメールに添付されたデータに対してその情報を付加しプリンタPR5に送信する。
プリンタPR5は、個人属性設定部305により設定された個人の属性にあったモードでプリント出力する。
これにより、会議の出席者が多く、メーリングリストでグルーピングされている場合に、会議主催者は印刷するために各個人のアドレスを入力する必要がないため、作業負担を軽減して利便性を向上させることができる。
また、メールで会議の開催通知を出すと同時に、各個人の所望の設定で印刷を行えるため、作業負担を軽減して利便性をさらに向上させることができる。
(第5の実施の形態)
図20から図23を参照して、本発明についての第5の実施の形態に係る画像形成システムS5について説明する。
図20は、画像形成システムS5の構成を示すブロック図である。
図20に示すように、画像形成システムS5は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR6と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC5と、電子メールの管理を行うメールサーバMS2と、プリントサーバPS3が接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや端末装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR6はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
なお、画像形成システムS5の機能構成は前述の画像形成システムS4と同様である(図14参照)。
次に、図21を参照して、プリントサーバPS3に格納される印刷設定情報(個人登録情報)の構造の例について説明する。
図21に示す例では、ユーザ名、ユーザID、メールアドレス、カラー印刷の要否、枚数制限の有無、所望の印刷設定に関する情報が入力されている。
この設定情報に基づいて各ユーザ(各個人)の印刷を行うことにより、各ユーザに適応した印刷物(資料)を提供することができる。
なお、メールで受信したデータは出力しないなどの設定とすることもできる。
次に、図22のフローチャートを参照して、プリントサーバPS3において実行される管理処理の処理手順について説明する。
まず、ステップS60では、クライアント(端末装置PC5)からデータが添付された電子メールを受信してステップS61に移行する。
ステップS61では、受信した電子メールから送信先のメールアドレスを抽出してステップS62に移行する。
ステップS62では、抽出したメールアドレスとプリントサーバPS2に格納されている個人登録情報とを比較し、ステップS43で一致する個人登録情報があると判定された場合(「Yes」の場合)にはステップS64に移行して、登録されている個人の属性情報を読み出し、ステップS65で宛先を抽出して各個人のフォルダに蓄積する。
また、ステップS63で「No」と判定された場合には、ステップS66で宛先不明をクライアントに通知して処理を終了する。
ここで、画像形成システムS5を所定の会議における資料印刷に適用した事例について述べる。
まず、プリントサーバPS3の個人属性入力部303(図14参照)から、それぞれのユーザ名、ユーザID、メールアドレス、カラー印刷制限、枚数制限、出力設定などの登録を予め行う。
この際の出力設定としては、両面集約印刷で出力する、A4→A3への拡大、等倍での印刷や、メールで受信したデータは蓄積しないなどの設定を行うことができる。
会議主催者は、会議の出席予定者に対して会議の開催通知を行うために、メールで宛先を選択し会議資料を添付する。
また、メールにはプリントサーバPS3に資料を蓄積する旨を通知する。
そして、そのメールをメンバー共有のプリントサーバPS3に対しても送信する。
プリントサーバPS3に送信する方法としては、以下のような方法がある。
1.あて先にプリントサーバPS3のメールアドレスを入力する。
2.プリンタPR5のドライバをインストールする際などに、添付メール送信時に「プリントサーバPS3にメールを送信しますか」というようなポップアップを行うメーラ向けのプラグインをインストールする。
3.プリントサーバPS3に送信するためのツールをインストールしてアイコンを作成し、送信済みの会議開催通知をそのアイコンにドラッグアンドドロップする。
プリントサーバPS3がメールを受信すると、個人属性検索部304が受信したメールから送信先を抽出し、そのメールアドレスと一致する属性情報を検索する。
一致する属性情報が見つかると、個人属性設定部305はメールに添付されたデータに対して両面集約印刷などの所望の印刷設定情報を付加したデータを各個人のフォルダに蓄積する。
蓄積されてデータは所定の時間が経過すると自動的に消去されるようにできる。
送信先のメールアドレスが登録されていない場合には、メールサーバPS3はクライアント(端末装置PC5)に対して、蓄積できなかった旨をメールで通知する。
メールを受信したユーザはプリントサーバPS3に接続された最寄りのプリンタでオペレーションパネルからユーザIDを入力、または、選択し、必要に応じてパスワードを入力する。
プリントサーバPS3に蓄積されている文書が表示されるため、出力したい文書を選択すると操作しているプリンタから会議資料を出力することができる。
また、図23に示すように、端末装置PC5において、「会議資料は各自で印刷してご持参ください。資料はプリントサーバに格納済みです。」などのメッセージを表示することにより、ユーザへの情報の周知を図ることができる。
これにより、ユーザは会議向け資料を端末装置PC5などで確認し、メールを受信したタイミングで印刷を行う必要がなく、会議の開始直前に出力を行えばよいため、印刷物を紛失することがない。
また、会議資料を印刷するために会議の開始間際にメールを検索する必要がなく、最寄りのプリンタから、すぐに印刷を開始できるため利便性を向上させることができる。
(第6の実施の形態)
図24から図26を参照して、本発明についての第6の実施の形態に係る画像形成システムS6について説明する。
図24は、画像形成システムS6の構成を示すブロック図である。
図24に示すように、画像形成システムS6は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR6と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC5と、電子メールの管理を行うメールサーバMS2と、プリントサーバPS3が接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや端末装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR6はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
図25は、画像形成システムS6の機能ブロック図である。
図14の画像形成システムS4と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
画像形成システムS4と異なる点は、プリントサーバPS3が、フォルダ管理部310と、フォルダ作成部311と、フォルダ検索部312とを備えている点である。
ここで、図26のフローチャートを参照してプリントサーバPS3で実行される管理処理の処理手順について説明する。
まず、ステップS70では、クライアント(端末装置PC5)からデータが添付された電子メールを受信してステップS71に移行する。
ステップS71では、受信した電子メールから送信先のメールアドレスを抽出してステップS72に移行する。
ステップS72では、抽出したメールアドレスとプリントサーバPS3に格納されている個人登録情報とを比較し、ステップS73で一致する個人登録情報があると判定された場合(「Yes」の場合)にはステップS74に移行して、登録されている個人の属性情報を読み出し、ステップS75で宛先を抽出して各個人のフォルダに蓄積する。
また、ステップS73で「No」と判定された場合には、ステップS76でアドレスは登録されたメーリングリストか否かが判定され、「No」の場合にはステップS79に移行して宛先不明をクライアントに通知して処理を終了する。
また、「Yes」の場合にはステップS77に移行して、メールサーバMS2に対して登録メンバー一覧取得メールを送信してステップS78に移行する。
ステップS78では、一致する個人登録情報があるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS79に移行し、「Yes」の場合にはステップS74に移行する。
ここで、この管理処理を所定の会議における資料印刷に適用した事例について述べる。
まず、メーリングリストのアドレスを印刷設定情報に登録する際に、メンバー一覧を取得するコマンド(件名、宛先、本文に入力する情報)も登録する。
送付先のメールアドレスがメーリングリストだった場合には、プリントサーバPS3からメールサーバMS2に対して、登録メンバーの一覧を取得するコマンドを送信する。
プリントサーバPS3は受けとったメンバーリストから、メールアドレスを抽出し、個人属性検索部04がそのメールアドレスと一致する属性情報を検索する。
一致する属性情報を見つけると、個人属性設定部305はメールに添付されたデータに対してその情報を付加してプリントサーバPS3の各個人のフォルダに蓄積する。
これにより、会議の出席者が多く、メーリングリストでグルーピングされている場合に、会議主催者は印刷するために各個人のアドレスを入力する必要がないため、作業負担を軽減して利便性を向上することができる。
また、プリントサーバPS3に添付メールを送信する時に、会議の開始時刻と会議終了時刻等の通知を行い、プリントサーバPS3はフォルダ管理部310において、会議の開催時刻順に蓄積ファイルの並べ替えを行うようにしてもよい。
また、会議の終了時刻になると蓄積されたデータを個人フォルダから自動的に消去するようにしてもよい。
これにより、会議の出席者は最寄のプリンタPR5で蓄積ファイルを検索するときに、会議の開始時刻が最も近いものが最初に表示されるため、複数のデータがフォルダに蓄積されている場合に、会議の開始直前にはファイルを見つけることが容易になる。
また、会議の終了時刻には自動的に消去されるため、プリントサーバPS3の記憶領域を逼迫させることがなく、また印刷データが第三者に漏洩する事態を抑制することができる。
このように、ユーザは会議向け資料を端末装置PC5などで確認し、メールを受信したタイミングで印刷を行う必要がなく、会議の開始直前に出力を行えばよいため、印刷物を紛失することがない。
また、会議資料を印刷するために会議の開始間際にメールを検索する必要がなく、最寄りのプリンタから、すぐに印刷を開始できるため利便性を向上させることができる。
(第7の実施の形態)
図27から図30を参照して、本発明についての第7の実施の形態に係る画像形成システムS7について説明する。
図27は、画像形成システムS7の構成を示すブロック図である。
図27に示すように、画像形成システムS7は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR7と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC6とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや端末装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR7はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
プリンタPR7は、印刷データの解析を行いビットマップ画像を生成するための中間データに変換する印刷言語処理部501と、トップシート用の印刷データを生成するトップシート生成部502と、中間データからビットマップ画像を生成する印刷画像生成部503と、ビットマップ画像を印刷出力する印刷出力部504と、端末装置PC6からの印刷データを受信するホストインターフェイス(IF)部505と、操作パネルを使ってユーザからの指示等のインターフェイス処理を行なうユーザインターフェイス(IF)部506と、印刷処理を行なうための設定情報を管理する印刷設定部507と、各ユーザ毎の所望の印刷設定を管理するユーザ情報管理部508で構成されている。
次に、図28を参照して、画像形成システムS7における所望の印刷設定情報の構造の例について説明する。
図28の例では、ユーザID、ユーザ名、視覚情報(老眼、色弱、正常等)、カラー印刷制限、両面の要否、拡大/縮小の要否、集約印刷の可否、出力設定などの登録が行われる。
例えば、ユーザID:1001のA氏(ユーザ名)については、視覚情報:老眼、カラー:原稿依存、両面印刷:常に有効、拡大/縮小:A4→A3拡大、集約印刷(例えば、1枚に2ページ分印刷するなど):禁止などの設定がなされている。
次に、図29のフローチャートを参照して、画像形成システムS7で実行される印刷処理の処理手順について説明する。
ステップS90では印刷部数nおよびユーザIDを指定してステップS91に移行する。
ステップS91では、ユーザIDを表示したトップシートを作成し出力してステップS92に移行する。
ステップS92では、ユーザIDに対応した印刷設定の読み出しを行ってステップS93に移行する。
ステップS93では、印刷設定に従って印刷出力を行ってからステップS94に移行して、印刷終了か否かの判定を行う。
判定結果が「No」の場合にはステップS93に戻り、「Yes」の場合にはステップS95に移行して、印刷部数を「1」デクリメントしてステップS96に移行する。
ステップS96では、印刷部数nが「0」になったか否かが判定され、「Yes」の場合には処理を終了し、「No」の場合にはステップS91に戻る。
ここで、図28のユーザID1001〜1003の3人について上記印刷処理を行う事例について示す。
端末装置PC7からプリンタPR8に対して、印刷データと印刷部数を3部と指定し、対象のユーザIDを1001、1002、1003と指定した場合の例で動作を説明する。
プリンタPC6は、1部目の最初に、指定されたユーザID=1001に対応するユーザ名情報をユーザ情報管理部508から検索し、トップシート生成部502によってユーザ名を示したトップシートの印刷データを生成する。
印刷言語処理部501は、トップシート生成部502で生成された印刷データを解析して中間データを生成し、印刷画像生成部503でビットマップ画像を生成し、印刷出力部504でトップシートT1を印刷出力する。
次に、ユーザ情報管理部508からユーザID=1001に対応する各印刷設定を印刷設定部507に設定し、印刷設定部507の設定に従って、印刷言語処理部501、印刷画像生成部503、印刷出力部504は、端末装置PC6から送られた印刷データの印刷出力を行なことにより、1部目のユーザID=1001の出力が完了する。
次にユーザID=1002の2部目の処理も同様に、最初にトップシート生成部502によってユーザID=1002に対応したユーザ名を示したトップシートT2を印刷出力した後、ユーザID=1002に対応する印刷設定で、端末装置PC7から送られた印刷データを印刷出力し、2部目のユーザID=1002の出力を完了する。
3部目のユーザID=1003も同様である。
図30に、例えば上述のようにしてユーザID1001〜1003の3人分の印刷物(資料)を印刷した場合の具体例を示す。
この場合には、印刷物の1部目:P1、2部目:P2、3部目:P3の最上面に各印刷物を配付する個人(ユーザ)のユーザID、ユーザ名を印刷したトップシートT1〜T3がそれぞれ配置されている。
これにより、配付する際や席等に置かれた印刷物P1〜P3について第三者の目に触れるのは、トップシートT1〜T3となり、個人の視覚情報等に関わる具体的な色変更や文字の大きさ等が簡単には分からない状態とすることができ、個人情報を保護してセキュリティ性を高めることができる。
即ち、実際の印刷画像とは別に、ユーザを識別可能なトップシートT1〜T3をそれぞれのユーザID毎に付加して印刷することで、そのトップシートT1〜T3を取り除いてしまえば、資料としての印刷画像からは不用意にユーザを識別されることを防止することができる。
一方で、トップシートT1〜T3の付加により印刷した担当者等は、誰の印刷物かを判断することができる。
また、印刷物を廃棄する場合には、トップシートT1〜T3のみシュレッダー等による裁断廃棄などすれば、資料としての印刷物は個人を特定することは困難なためリサイクルすることが可能となる。
(第8の実施の形態)
図31から図35を参照して、本発明についての第8の実施の形態に係る画像形成システムS8について説明する。
図31は、画像形成システムS8の構成を示すブロック図である。
図31に示すように、画像形成システムS8は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR8と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC7とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや端末装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR8はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
プリンタPR8の構成は、第7の実施の形態で示したプリンタPR7の構成と近似しているので、同一構成について同一符号を付して説明は省略する。
プリンタPR8がプリンタPR7と相違する点は、座席表フォームデータを登録する座席表フォーム登録部509と、座席表フォームデータと各ユーザに対応する座席位置情報から座席位置を示す画像を合成した画像を生成する座席表フォーム合成部510を備える点である。
次に、図32を参照して、画像形成システムS8における印刷設定情報の構造の例について説明する。
図32の例では、ユーザID、ユーザ名、カラー印刷制限、両面の要否、座席フォーム、座席座標などの登録が行われる。
例えば、ユーザID:1001のA氏(ユーザ名)については、カラー:原稿依存、両面印刷:常に有効、座席フォーム:フォームA、座席座標:(100,200)などの設定がなされている。
次に、図33のフローチャートを参照して、画像形成システムS8で実行される印刷処理の処理手順について説明する。
ステップS100では印刷部数nおよびユーザIDを指定してステップS101に移行する。
ステップS101では、座席位置−座席表フォームから位置情報を決定してステップS102に移行する。
ステップS102では、位置情報画像と座席表フォームデータを合成してトップシートを作成・出力してステップS103に移行する。
ステップS103では、ユーザIDに対応した印刷設定を読み出してステップS104に移行し、印刷終了か否かの判定を行う。
判定結果が「No」の場合にはステップS104に戻り、「Yes」の場合にはステップS106に移行して、印刷部数を「1」デクリメントしてステップS107に移行する。
ステップS107では、印刷部数nが「0」になったか否かが判定され、「Yes」の場合には処理を終了し、「No」の場合にはステップS101に戻る。
次に図34のフローチャートを参照して、画像形成システムS8のプリンタPR8で実行される登録処理の処理手順について説明する。
ステップS110では、座席フォーム登録データか否かが判定され、「No」の場合にはステップS111に移行し、「Yes」の場合にはステップS112に移行する。
ステップS111では、印刷設定データであるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS115に移行して、通常印刷処理を実行して処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS114に移行して、各ユーザID毎の設定情報を保存して処理を終了する。
一方、ステップS112に移行した場合には、フォームデータを登録し、ステップS113で指定のユーザIDの設定情報にフォーム名を登録して処理を終了する。
なお、座席表フォーム名と座席座標の登録は、印刷設定の一部として登録することもできるし、ユーザIF506から個別のユーザ毎に入力して登録することもできる。
ここで、図32のユーザID1001〜1003の3人について上記印刷処理を行う事例について示す。
ここでは、端末装置PC7からプリンタPR8に対して、印刷データと印刷部数を3部と指定し、対象のユーザIDを1001、1002、1003と指定したものとする。
プリンタPR8は、1部目の最初に、指定されたユーザID=1001に対応する座席表フォームと座席座標情報をユーザ情報管理部508から検索する。
座席表フォーム合成部510は、検索した座席表フォームを座席表フォーム登録部509から読み出し、検索した座席座標位置に場所を明示する画像を合成し、トップシートの印刷データを生成する(図35参照)。
印刷言語処理部501は、座席表フォーム合成部510で生成された印刷データを解析して中間データを生成し、印刷画像生成部503でビットマップ画像を生成し、印刷出力部504でトップシートを印刷出力する。
図35に例示するトップシートT10では、「A棟3F ZZZ部」において★印で当該印刷物を配付する位置(座席)を示している。
次に、ユーザ情報管理部508からユーザID=1001に対応する各印刷設定を印刷設定部507に設定し、印刷設定部507の設定に従って、印刷言語処理部501、印刷画像生成部503、印刷出力部504は、端末装置PC7から送られた印刷データの印刷出力を行なうことにより、1部目のユーザID=1001の出力が完了する。
次にユーザID=1002の2部目の処理も同様に、最初に座席表フォーム合成部510によってユーザID=1002に対応した座席表フォームと座席位置を合成したトップシートを印刷出力した後、ユーザID=1002に対応する印刷設定で、端末装置PC7から送られた印刷データを印刷出力し、2部目のユーザID=1002の出力を完了する。3部目のユーザID=1003も同様である。
これにより、トップシートに直接ユーザ名等の情報を印刷するのではなく、座席位置情報という間接的な情報を印刷して各個人を識別できるため、より個人名などの個人情報を特定し難くしてセキュリティ性を高めることができる。
また、印刷担当者が印刷物を渡す相手の個人名等を知らなくても、座席表に示された場所に配布することが可能になる。
また印刷物(資料)を廃棄する場合に、座席表のみをシュレッダー等による裁断廃棄することにより、印刷物の個人を特定することを困難とすることができ、印刷物をリサイクルすることが可能となる。
(第9の実施の形態)
図36から図38を参照して、本発明についての第9の実施の形態に係る画像形成システムS9について説明する。
図36は、画像形成システムS9の構成を示すブロック図である。
図36に示すように、画像形成システムS9は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR9と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC8とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや端末装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR9はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
プリンタPR9の構成は、第8の実施の形態で示したプリンタPR8の構成と近似しているので、同一構成について同一符号を付して説明は省略する。
プリンタPR9がプリンタPR8と相違する点は、個人の座席が分からない場合にトップシートを選択するトップシート選択部511が設けられている点である。
次に、図37を参照して、画像形成システムS9における印刷設定情報の構造の例について説明する。
図37の例では、ユーザID、ユーザ名、カラー印刷制限、両面の要否、座席フォーム、座席座標、トップシート選択情報などの登録が行われる。
例えば、ユーザID:1001のA氏(ユーザ名)については、カラー:原稿依存、両面印刷:常に有効、座席フォーム:フォームA、座席座標:(100,200)、トップシート選択情報:ユーザID出力などの設定がなされている。
また、ユーザID:1002のB氏(ユーザ名)については、カラー:赤→黒、両面印刷:常に有効、座席フォーム:フォームA、座席座標:(400,600)、トップシート選択情報:座席表出力などの設定がなされている。
次に、図38のフローチャートを参照して、画像形成システムS9で実行される印刷処理の処理手順について説明する。
ステップS120では印刷部数nおよびユーザIDを指定してステップS121に移行する。
ステップS121では、トップシートの選択が行われ、「座席表出力」の場合にはステップS125で座席位置−座席表フォームから位置情報を決定してステップS126に移行する。
ステップS126では、位置情報画像と座席表フォームデータを合成してトップシートを作成・出力してステップS122に移行する。
また、ステップS121で「ユーザID出力」の場合にはステップS122に移行して、ユーザIDを表示したトップシートを作成、出力してステップS123に移行する。
ステップS123では、ユーザIDに対応した印刷設定を読み出してステップS124に移行し、印刷設定に従って印刷出力してからステップS127に移行する。
ステップS127では、印刷終了か否かの判定を行い、判定結果が「No」の場合にはステップS124に戻り、「Yes」の場合にはステップS106に移行して、印刷部数を「1」デクリメントしてステップS129に移行する。
ステップS129では、印刷部数nが「0」になったか否かが判定され、「Yes」の場合には処理を終了し、「No」の場合にはステップS121に戻る。
ここで、図37のユーザID1001〜1003の3人について上記印刷処理を行う事例について示す。
端末装置PC8からプリンタPR9に対して、印刷データと印刷部数を3部と指定し、対象のユーザIDを1001、1002、1003と指定したものとする。
プリンタPR9は、1部目の最初に、指定されたユーザID=1001に対応するトップシートの種類をトップシート選択部511で印刷設定情報の「トップシート選択情報」から判断する。
図37の例ではユーザID=1001のトップシートは「ユーザID」で出力する設定になっているため、ユーザIDを表示したトップシート生成、出力した後、1部目の印刷を行なう。
2部目のユーザID=1002は、トップシートの種類が「座席」で出力すると判断され、座席表フォームと座席位置を合成したトップシートを生成、出力した後、2部目の印刷を行なう。
次の3部目も同様に、設定されたトップシートの種類を選択して処理を行なう。
トップシート種類の設定は、印刷設定の一部として登録することもできるし、ユーザIF506から個別のユーザ毎に入力して登録することもできる。
これにより、トップシートの種類を選択することができ、会議資料等の印刷や配布を行なう場合に、座席が分かっている場合は座席表トップシートで出力して配布し、外部からの参加者など座席が分かっていない場合はユーザIDトップシートで出力して当日配布することができ、配布先の状況に対応することができる。
また印刷物を廃棄する場合に、トップシートまたは座席表のみをシュレッダー等による裁断廃棄することにより印刷物の個人を特定することを難しくでき、印刷物をリサイクルすることが可能となる。
(第10の実施の形態)
図39から図43を参照して、本発明についての第10の実施の形態に係る画像形成システムS10について説明する。
図39は、画像形成システムS10の構成を示すブロック図である。
図39に示すように、画像形成システムS10は、インターネット等のネットワークNを介して、画像処理装置の一種としてのプリンタPR10と、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置(端末装置)PC9とが接続されて構成されている。
なお、本実施の形態では、プリンタや端末装置の接続台数は特には限定されずそれぞれ2台以上を接続してもよいし、その他にネットワーク機能を有する画像入力装置(スキャナ等)などを接続してもよい。
また、本実施の形態では、プリンタPR10はフルカラープリンタを想定するが、これに限定されずインクジェットプリンタ等のカラー出力可能なプリンタであれば適用可能である。
プリンタPR10の構成は、第8、第9の実施の形態で示したプリンタPR8、PR9等の構成と近似しているので、同一構成について同一符号を付して説明は省略する。
プリンタPR10がプリンタPR8等と相違する点は、ユーザIDに対応した任意のコードを生成するコード生成部512と、ユーザIDとコード生成部514で生成したコードを対応させたリストを生成するID−コード対応リスト生成部514と、生成したリストを印刷出力するか、電子メール(E−Mail)として任意の送信先に送信するかを選択するリスト出力選択部515と、メールデータを生成するメール生成部513とを備える点である。
図40は、ユーザID、ユーザ名、コードの対応を例示している。
次に、図41のフローチャートを参照して、画像形成システムS10で実行される印刷処理の処理手順について説明する。
ステップS130では印刷部数nおよびユーザIDを指定してステップS131に移行する。
ステップS131では、ユーザIDと対応した任意コードを生成してステップS132に移行する。
ステップS132では、印刷設定に従って印刷画像を生成してステップS133に移行する。
ステップS133では、ユーザIDに対応したコードを画像に付加して印刷出力してステップS134に移行する。
ステップS134では、印刷終了か否かの判定を行い、判定結果が「No」の場合にはステップS132に戻り、「Yes」の場合にはステップS135に移行して、印刷部数を「1」デクリメントしてステップS136に移行する。
ステップS136では、印刷部数nが「0」になったか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS137に移行し、「No」の場合にはステップS131に戻る。
ステップS137では、リスト出力先を選択し、メール出力の場合にはステップS139に移行し、メール先を選択する。
ここで、メール先がユーザである場合にはステップS140に移行して、各ユーザにリストを送信して処理を終了する。
また、メール先が印刷要求者である場合にはステップS142に移行して、印刷要求者にリストを送信して処理を終了する。
一方、ステップS137で印刷出力が選択された場合にはステップS138に移行して、ユーザID−コード対応リストを印刷出力して処理を終了する。
次に、図42のフローチャートを参照して、コード生成処理の処理手順について説明する。
ステップS150では、コードとしてランダムコードを割り当て、ステップS151で決定済みのコードと比較する。
一致したコードがある場合にはステップS150に戻り、一致したコードがない場合にはステップS152に移行する。
ステップS152では、ユーザIDの対応コードとして決定して処理を終了する。
ここで、図40のユーザID1001〜1003の3人について上記印刷処理およびコード生成処理を行った事例について示す。
端末装置PC9からプリンタPR10に対して、印刷データと印刷部数を3部と指定し、対象のユーザIDを1001、1002、1003と指定した場合の例で動作を説明する。
プリンタPR10は、1部目の最初に、指定されたユーザID=1001に対応する任意のコードをコード生成部512で生成する。
なお、コード生成は1つの印刷データ内(ジョブ内)においてユニークに生成され、他のユーザIDのコードとは重ならないようにされる。
またジョブ毎に再度生成され、ユーザID毎に固定で生成されず、ランダムにコードを割り当てる。
次に、ユーザ情報管理部508からユーザID=1001に対応する各印刷設定を印刷設定部507に設定し、印刷設定部507の設定に従って、印刷言語処理部501、印刷画像生成部503で画像生成され、コード生成部512で生成されたユーザID=1001に対応するコード=AAAAAを、生成された画像の余白部分に付加し、印刷出力部504により、端末装置PC9から送られた印刷データの印刷出力を行なう。
次に2部目のユーザID=1002も同様に生成されたコード=BBBBBを画像に付加して印刷を行なう。3部目のユーザID=1003も同様に生成されたコード=CCCCCを画像に付加して印刷を行なう。
印刷データの出力完了後、ID−コード対応リスト生成部514により、ユーザIDとコード生成部513で生成したコードの対応リスト画像が生成される。このときリストを印刷出力する場合および電子メールで印刷出力要求者に送信する場合に、リスト画像には全ユーザとコードのリストを生成し、印刷出力またはメール送信を行なう。
メール送信でユーザ毎にリストを送信する場合に、送信先のユーザに対応するユーザIDと対応コードのみのリスト画像を生成する(図43参照)。
ここで、図43は、ユーザIDと生成コードの対応リストに印刷出力イメージおよびメール送信時の表示イメージを示す説明図である。
なお、リストの出力先およびメールの送信先の選択は、予めユーザIF部506を通して操作パネルから設定することもできるし、印刷データと一緒にコマンドによって選択することもできる。
ユーザIDとコードの対応リストを印刷出力した場合または印刷指示者にメール送信した場合には、印刷指示者がこのリストから対応するユーザと印刷物を対応させ、該当のユーザに印刷物を配布することができる。
ユーザ毎にリストをメールで送信した場合には、受け取ったリストから、対応するコードが印刷された印刷結果のみを各ユーザのみが認識して取り出すことができる。
これにより、直接ユーザIDと関連が分からない別のコードを識別情報として印刷画像に付加し、識別するための対応リストを別に出力することにより、印刷画像のみではユーザを特定することはできなくなり、セキュリティ性を高めることができる。
また、印刷物を廃棄する場合に、印刷物から個人を特定することは困難となり、リサイクルすることが可能となる。
また、トップシートの様に、各ユーザ毎に付加する必要はないので用紙の節約を図ることができる。
また、電子メールでユーザ毎に対応コードのリスト送る場合には、そのユーザのみが自分の対応するコードを認識できるため、複数のユーザの印刷結果の中から自分の印刷を取り出す場合に、他のユーザからは誰の印刷結果なのかを判別できないようにすることができ、セキュリティ性を一層高めることができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
また、プログラムを用いる場合には、ネットワークを介して提供し、或いはCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することが可能である。