JP4867614B2 - 制御装置及びこれを備えた作業機械 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ポンプによって駆動される油圧アクチュエータからの戻り油を、前記油圧ポンプの吐出側の油路に戻して回生する制御装置に関するものである。
一般に、油圧ショベル等の作業機械には、油圧シリンダや油圧モータ等の油圧アクチュエータが設けられている。
この種の油圧アクチュエータは、作動油の供給を受けるとともに作動油を排出することにより駆動されるため、当該油圧アクチュエータを停止させる操作を行ない実際に油圧アクチュエータが停止するまでの間には、駆動対象物の自重やそれまでの駆動による慣性力によって、油圧アクチュエータに供給された作動油よりも高圧の戻り油が油圧アクチュエータから排出されることになる。
従来、このような戻り油はタンクに回収されていたため、当該戻り油のもつエネルギーは他に利用されることなくそのまま廃棄されていた。特に、メータアウト制御を行う場合や油圧アクチュエータの背圧を保持する場合等においては、絞り弁等を介して戻り油をタンクに回収することが行われるため、このときの戻り油のエネルギーは熱として廃棄されることになる。
このような問題を解消すべく、例えば、特許文献1には、アクチュエータからの戻り油を油圧ポンプに駆動連結された油圧モータに導いて当該油圧モータを駆動することにより、前記戻り油を油圧ポンプの動力として利用する技術が開示されている。
しかし、この特許文献1の技術では、戻り油を利用するために油圧ポンプに対して別途油圧モータを駆動連結する必要が生じるため、油圧ポンプ周りのスペースを浪費するだけでなく、油圧モータを追加するのに大幅なコストの増大を引き起こすという問題があった。
そこで、特許文献2には、複数のアクチュエータのうちの一のアクチュエータから排出された戻り油を再生拡大弁を通してポンプの吐出側へ直接回収することにより、他のアクチュエータに対する作動油流量を増大させる技術が開示されている。
具体的に、特許文献2の技術では、前記一のアクチュエータの戻り油を当該一のアクチュエータの供給側に再生し、この再生時の余剰の戻り油の圧力が油圧ポンプの供給圧を上回ることにより前記再生拡大弁が開放されたときに、当該再生拡大弁を通して前記余剰の戻り油の全量が油圧ポンプの吐出側に再生される。
特開2003−120616号公報 特開2003−120604号公報
しかしながら、前記特許文献2の技術では、前記一のアクチュエータから排出された戻り油のうち前記余剰の戻り油の全量がそのまま油圧ポンプの吐出側へ回収されるので、前記一のアクチュエータから排出される戻り油に増減が生じると、その影響を受けて他のアクチュエータの駆動速度が変化してしまうという問題があった。
例えば、オペレータによる操作レバーの操作速度が急激に変化した場合や、前記一のアクチュエータに対する負荷が急激に変化した場合等、前記一のアクチュエータの駆動速度が変化すると、これに応じて当該アクチュエータから排出される戻り油の流量が変化するため、この戻り油を受け入れる他のアクチュエータの駆動速度もオペレータの意図とは無関係に変化してしまい、操作性が悪化する要因となっていた。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、油圧アクチュエータの駆動速度を維持しながら戻り油を有効に利用することができる制御装置及びこれを備えた作業機械を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、可変容量式の油圧ポンプから作動油の供給を受けるとともに内部の作動油を排出することにより駆動される複数の油圧アクチュエータを制御するための装置であって、これら油圧アクチュエータのうち少なくとも一つの特定のアクチュエータに対し前記油圧ポンプから作動油を供給するための供給油路と、前記特定のアクチュエータから排出された戻り油をタンクに導く戻り油路と、これら両油路内を流れる作動油の流量を同時に調整可能な給排調整部とを有する給排回路と、前記戻り油を前記給排調整部を介さずにタンクに導くように前記戻り油路から分岐する導出油路と、前記戻り油を前記給排調整部を介さずに前記供給油路へ導く回生油路と、前記導出油路及び回生油路を流れる前記戻り油の流量をそれぞれ調整可能な分配流量調整手段と、前記油圧ポンプから吐出される流量を調整可能な吐出流量調整部と、前記戻り油の圧力が油圧ポンプの吐出圧を超える外力付加期間中に、前記戻り油のうち回生油路に導くことができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定し、前記回生流量の戻り油を前記回生油路に導くとともにこの回生流量の分だけ油圧ポンプの吐出流量を減じる一方、前記余剰流量の戻り油が導出油路に導かれるように前記分配流量調整手段及び吐出流量調整部を制御する制御部とを備えていることを特徴とする制御装置を提供する。
本発明によれば、前記特定のアクチュエータからの戻り油のうち回生油路に供給することができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定した上で、余剰流量の戻り油が存在する場合に、この余剰流量の戻り油をタンクに導くように構成されているので、戻り油流量の大小に応じて油圧アクチュエータの駆動速度が変化する従来の技術と異なり、油圧ポンプに回生される戻り油を常に回生流量に維持することができる。
したがって、本発明によれば、油圧アクチュエータの駆動速度を維持しながら有効に戻り油を利用することができる。
具体的に、前記制御部は、前記供給油路へ戻り油を供給しない場合の油圧ポンプの目標流量から当該油圧ポンプに予め設定された最小吐出流量を減じた回生可能流量以下の流量を前記回生流量として特定する構成とすることができる。
このようにすれば、目標流量から油圧ポンプの最小吐出流量を減じた回生可能流量以下の流量で戻り油を回生油路へ供給することができるので、戻り油を回生油路へ供給した結果、油圧ポンプから各油圧アクチュエータへ吐出される全体の流量が前記目標流量を超えてしまうことを阻止することができる。
前記制御装置において、前記分配流量調整手段は、前記導出油路に設けられた導出弁と、前記回生油路に設けられた回生弁とを備え、前記制御部は、前記回生弁を予め設定された最大開口面積で開放したときの最大通過流量、及び前記回生可能流量のうち小さいもの以下の流量を前記回生流量として特定することが好ましい。
このようにすれば、回生弁の能力を超えた流量が前記回生流量として設定されるのを防止することができるので、当該回生弁の保護を図ることができる。
さらに、前記制御部は、前記供給油路へ戻り油を供給しない場合の前記特定のアクチュエータの駆動速度を所定の速度とするために前記導出弁を通じてタンクへ導くことが必要な戻り油の非回生流量を特定し、この非回生流量、前記最大通過流量及び回生可能流量のうち最も小さいものを前記回生流量として特定することが特に好ましい。
このようにすれば、前記導出弁をメータアウト制御用の流量調整手段として利用した場合に、その非回生流量、前記最大通過流量及び回生可能流量のうち最も小さなものを回生流量とすることにより、メータアウト制御の機能を確保しながら、回生油路へ戻り油を供給することが可能となる。
一方、前記戻り油路には、前記戻り油の圧力が所定の開放圧以上となったときに開放するリリーフ弁が設けられており、前記制御部は、前記供給油路へ戻り油を供給しない場合の戻り油圧が前記開放圧以上である場合に、この戻り油圧を前記開放圧未満とするために前記回生弁を通じて供給油路へ導くことが必要な前記戻り油の流量である非リリーフ流量を特定するとともに、この非リリーフ流量、前記最大通過流量及び回生可能流量のうち最も小さいものを前記回生流量として特定する構成とすることもできる。
このようにすれば、戻り油圧がリリーフ弁の開放圧まで上昇しない範囲で回生流量が設定されるので、戻り油のエネルギーがリリーフ弁を開放させるのに浪費されるのを防止して、当該戻り油を有効に活用することができる。
この場合、前記制御部は、前記戻り油の圧力が前記開放圧以下となった場合でも、予め設定された解除条件が成立するまでの間、前記非リリーフ流量、最大通過流量及び回生可能流量のうち最も小さなものを前記回生流量として前記供給油路へ供給する制御を継続することが好ましい。
このようにすれば、戻り油圧がリリーフ弁の開放圧付近の値で昇降する状況下で、開放圧以上又は以下となる度に制御内容を切り換える場合と異なり、作動油の回生流量を比較的安定した流量で維持することができるため、前記各油圧アクチュエータの駆動速度が不安定となるのを防止することができる。
具体的に、前記制御部は、前記外力付加期間中ではないと判定されたとき、又は、前記特定のアクチュエータの戻り油圧が前記油圧ポンプの吐出圧以下であると判定されたときに、前記解除条件が成立したと判定することが好ましい。
このようにすれば、戻り油を油圧ポンプの吐出側へ回生するための前提条件を満たさなくなったときを、前記解除条件が成立したときと判定することができる。
また、本発明は、旋回体と、可変容量式の油圧ポンプと、この油圧ポンプから作動油の供給を受けるとともに内部の作動油を排出することにより駆動される複数の油圧アクチュエータと、請求項1〜7の何れか1項に記載の制御装置とを備えた作業機械であって、前記油圧アクチュエータには、前記旋回体を駆動する油圧モータが含まれており、前記制御部は、旋回駆動に基づく前記旋回体の慣性力が付加されて前記油圧モータから排出される戻り油圧が当該油圧モータに供給される作動油圧を超える外力付加期間中に、前記戻り油のうち前記回生油路に導くことができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定し、前記回生流量の戻り油を前記回生油路に導くとともにこの回生流量の分だけ前記油圧ポンプの吐出流量を減じる一方、前記余剰流量の戻り油がタンクに導かれるように前記分配流量調整手段及び吐出量調整手段を制御することを特徴とする作業機械を提供する。
本発明によれば、前記油圧モータからの戻り油のうち回生油路に供給することができる戻り油の回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定した上で、余剰流量の戻り油が存在する場合に、この余剰流量の戻り油をタンクに導くように構成されているので、油圧ポンプに回生される戻り油を常に回生流量に維持することができる。
具体的に、旋回体を有する作業機械において、油圧モータには常に旋回駆動方向の旋回体の慣性力が付加されることになるため、旋回動作期間中には、油圧モータに供給される作動油圧よりも油圧モータから排出される作動油圧が大きくなる(外力付加期間が生じる)ことになるが、本発明では、この期間中に油圧モータからの戻り油を有効に利用することができる。
さらに、本発明は、作業アタッチメントと、可変容量式の油圧ポンプと、この油圧ポンプから作動油の供給を受けるとともに内部の作動油を排出することにより駆動される複数の油圧アクチュエータと、請求項1〜7の何れか1項に記載の制御装置とを備えた作業機械であって、前記油圧アクチュエータには、前記作業アタッチメントを駆動する油圧シリンダが含まれており、前記制御部は、前記作業アタッチメントの自重が付加されて前記油圧シリンダから排出される戻り油圧が当該油圧シリンダに供給される作動油圧を超える外力付加期間中に、前記戻り油のうち前記回生油路に導くことができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定し、前記回生流量の戻り油を前記回生油路に導くとともにこの回生流量の分だけ前記油圧ポンプの吐出流量を減じる一方、前記余剰流量の戻り油が導出油路に導かれるように前記分配流量調整手段及び吐出流量調整部を制御することを特徴とする作業機械を提供する。
本発明によれば、油圧シリンダからの戻り油のうち回生油路に供給することができる戻り油の回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定した上で、余剰流量の戻り油が存在する場合に、この余剰流量の戻り油をタンクに導くように構成されているので、油圧ポンプに回生される戻り油を常に回生流量に維持することができる。
具体的に、作業アタッチメントを有する作業機械において、油圧シリンダには常に作業アタッチメントを倒伏させる方向の力(作業アタッチメントの自重)が付加されていることになるため、倒伏動作期間中には、油圧シリンダに供給される作動油圧よりも油圧シリンダから排出される戻り油圧が大きくなる(外力付加期間が生じる)ことになるが、本発明では、この期間中に油圧シリンダから排出される戻り油を有効に活用することができる。
本発明によれば、前記特定のアクチュエータからの戻り油のうち回生油路に供給することができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定した上で、余剰流量の戻り油が存在する場合に、この余剰流量の戻り油をタンクに導くように構成されているので、戻り油流量の大小に応じて油圧アクチュエータの駆動速度が変化する従来の技術と異なり、油圧ポンプに回生される戻り油を常に回生流量に維持することができる。
したがって、本発明によれば、油圧アクチュエータの駆動速度を維持しながら有効に戻り油を利用することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベルを示す側面図である。
図1を参照して、作業機械の一例としての油圧ショベル1は、クローラ2aを有する下部走行体2と、この下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体(旋回体)3と、この上部旋回体3に起伏可能に支持された作業アタッチメント4と、この作業アタッチメント4の駆動を制御する制御装置(図2参照)5とを備えている。
作業アタッチメント4は、ブーム6と、このブーム6の先端部に連結されるアーム7とから構成されており、そのアーム7の先端部にバケット8が揺動可能に取り付けられている。
ブーム6は、ブームシリンダ9の伸縮動作によって起伏し、アーム7は、アームシリンダ10の伸縮動作によって揺動し、バケット8は、バケット用シリンダ11の伸縮動作によってアーム7に対して揺動する。
下部走行体2には、旋回モータ12(図2参照)が設けられ、この旋回モータ12の回転駆動に応じて下部走行体2に対し上部旋回体3が垂直軸回りに旋回するようになっている。
すなわち、本実施形態では、各シリンダ9〜11及び旋回モータ12が油圧アクチュエータの一例を構成している。なお、以下の説明では、各シリンダ9〜11及び旋回モータ12を区別しないときには、アクチュエータ9〜12と総称する。
図2は、図1の油圧ショベルに設けられた制御装置の電気的及び油圧的構成を示す回路図である。
図2を参照して、制御装置5は、前記シリンダ9〜11及び旋回モータ12を含む油圧回路14と、この油圧回路14における作動油の流通を電気的に制御するコントローラ(制御部)15とを備えている。なお、図2では、シリンダ9〜11を1つのシリンダとして模式的に示している。
油圧回路14は、エンジン16によって駆動される油圧ポンプ17と、この油圧ポンプ17から吐出された作動油をアクチュエータ9〜12にそれぞれ供給するとともに、これらアクチュエータ9〜12から排出された作動油をタンクB1に導くための給排回路18と、この給排回路18から分岐して旋回モータ12から排出された戻り油をタンクB2に導くための導出油路19と、この導出油路19に設けられたメータアウト弁(以下、MO弁と称す:導出弁)20と、前記給排回路18に設けられた回生回路21とを備えている。
油圧ポンプ17は、可変容量式のポンプであり、その傾転調整用のレギュレータ(吐出流量調整部)22を備えている。このレギュレータ22は、後述するコントローラ15に電気的に接続されている。
給排回路18は、前記油圧ポンプ17から吐出された作動油をコントロールバルブ(給排調整部)23を介してアクチュエータ9〜12へ供給するとともに、これらアクチュエータ9〜12から排出された作動油をコントロールバルブ23を介してタンクB1に導くようになっている。
具体的に、給排回路18は、油圧ポンプ17とコントロールバルブ23とを連結する吐出油路24と、コントロールバルブ23と各シリンダ9〜11のロッド側ポートとを連結するロッド側油路25と、コントロールバルブ23と各シリンダ9〜11のヘッド側ポートとを連結するヘッド側油路26と、コントロールバルブ23と旋回モータ12の両ポートに接続される第一油路27及び第二油路28(それぞれ供給油路又は戻り油路の一例)と、コントロールバルブ23とタンクB1とを連結する回収油路29と、前記コントロールバルブ23に対しパイロット圧を供給するための操作レバー30とを備えている。
吐出油路24には、前記油圧ポンプ17による作動油の吐出圧を検出可能な圧力センサ31が設けられている。この圧力センサ31は、後述するコントローラ15に電気的に接続されている。
第一油路27及び第二油路28には、前記旋回モータ12に供給される作動油圧又は旋回モータ12から排出される戻り油圧を検出可能な第一センサ32及び第二センサ33がそれぞれ設けられている。また、第一油路27及び第二油路28には、旋回モータ12に給排される作動油圧が予め設定された開放圧(開放圧)以上となったときに開放して当該作動油をタンクB3へ導くためのリリーフ弁34が設けられている。
操作レバー30は、オペレータによる操作に応じて前記コントロールバルブ23に対するパイロット圧を調整することが可能とされており、当該操作に応じた電気信号O1が後述するコントローラ15に出力されるようになっている。
導出油路19は、前記第一油路27及び第二油路28からそれぞれ分岐した一対の油路であり、これらの油路がMO弁20に接続されている。このMO弁20は、図外の弁体を備えており、この弁体の開度を調整することにより前記導出油路19からタンクB2への作動油流量を調整することが可能とされている。なお、前記弁体の開度は、後述するコントローラ15から出力される電気的信号に応じて操作される。
回生回路21は、前記第一油路27及び第二油路28からそれぞれ分岐する一対の分岐油路35及び分岐油路36と、これら分岐油路35、36が合流した合流油路37とを備え、この合流油路37が前記吐出油路24に連結されている。なお、本実施形態では、分岐油路35、36及び合流油路37が回生油路の一例を構成している。
分岐油路35には、前記第一油路27から合流油路37へ向かう作動油の流れを許容する一方、反対向きの流れを阻止するチェック弁38が設けられている。一方、分岐油路36には、前記第二油路28から合流油路37へ向かう作動油の流れを許容する一方、反対向きの流れを阻止するチェック弁39が設けられている。
合流油路37には、各分岐油路35、36から吐出油路24へ向かう作動油の流量を調整することが可能な回生弁40が設けられている。この回生弁40は、図外の弁体を備えており、この弁体の開度を調整することにより前記各分岐油路35、36から吐出油路24への作動油流量を調整することが可能とされている。なお、前記弁体の開度は、後述するコントローラ15から出力される電気的信号に応じて操作される。さらに、合流油路37には、前記回生弁40と吐出油路24との間に、チェック弁41が設けられている。このチェック弁41は、前記回生弁40から吐出油路24へ向かう作動油の流れを許容する一方、反対向きの流れを阻止するようになっている。
一方、前記コントローラ15は、前記第一センサ32により検出された圧力P1、第二センサ33により検出された圧力P2、前記圧力センサ31により検出された圧力P3、前記操作レバー30の操作に応じた信号O1、及び回転数センサ42により検出された前記エンジン16の回転数R1が入力され、これらの情報に基づいて前記MO弁20、レギュレータ22、及び回生弁40を制御するための情報を以下のように特定する。なお、以下の説明では、前記第二油路が旋回モータ12の排出側となっている場合(すなわち、圧力P2が旋回モータ12の戻り油圧である場合)を例に挙げて説明する。
(1)油圧ポンプ17の目標傾転q1
コントローラ15は、前記操作レバー30からの入力信号O1と、予め記憶された図4に示すマップとに基づいて、目標とすべき油圧ポンプ17の傾転q1を特定する。
(2)回生を行わないときのMO弁20の開口面積A1
コントローラ15は、前記操作レバー30からの入力信号O1と、予め記憶された図5に示すマップとに基づいて、回生を行わないときのMO弁20の開口面積A1(以下、非回生開口面積A1と称す)を特定する。
(3)非回生開口面積A1としたときにMO弁20を流れる作動油の流量Q1
Q1=Cv×A1×√(2g×P2÷γ)・・・[1]
コントローラ15は、上記式[1]を用い、前記非回生開口面積A1及び旋回モータ12の戻り油圧P2に基づいて、回生が行なわれないときにMO弁20を流れる流量Q1(以下、非回生流量Q1と称す)を算出する。なお、Cvは、流量係数であり、gは、重力加速度であり、γは、作動油の比重である。
(4)油圧ポンプ17の傾転を最小としたときに回生可能な流量Q2
Q2=(q1−qmin)×R1・・・[2]
コントローラ15は、上記式[2]を用い、前記目標傾転q1及びエンジン回転数R1に基づいて、油圧ポンプ17に予め設定された最小傾転qminとしたときに回生可能となる流量Q2(以下、回生可能流量Q2と称す)。
(5)回生弁40で流すことのできる最大の流量Q3
Q3=Cv×Amax×√(2g×P2÷γ)・・・[3]
コントローラ15は、上記式[3]を用い、前記回生弁40を予め設定された最大開口面積Amaxとしたときに当該回生弁40を流れる流量(以下、最大流量Q3と称す)を算出する。
さらに、コントローラ15は、その他の数値の算出も行うが、その点については以下の具体的な処理内容と併せて説明する。
図3は、コントローラ15により実行される処理を示すフローチャートである。
図3を参照して、処理が実行されると、前記操作レバー30からの入力信号O1と、図4に示すマップとに基づいて、目標傾転q1を特定し(ステップS1)、この目標傾転q1と、図5に示すマップとに基づいて、MO弁20の非回生開口面積A1を特定する(ステップS2)。
すなわち、このステップS2では、メータアウト制御用の開口面積を特定する。具体的に、図5のマップは、油圧ポンプ17が特定の傾転に操作された際に設定されるべき旋回モータ12の駆動速度に基づいて、当該駆動速度を実現するためのMO弁20の開口面積が規定されている。
次いで、前記非回生開口面積A1としたときにMO弁20を流れる非回生流量Q1を前記[1]式に従い算出するとともに(ステップS3)、予め設定された最小傾転qminとしたときの油圧ポンプ17に対する回生可能流量Q2を前記[2]式に従い算出する(ステップS4)。
次に、回生弁40を予め設定された開口面積Amaxとしたときに当該回生弁40に流すことができる最大流量Q3を前記[3]式に従って算出する(ステップS5)。
そして、旋回モータ12への流入圧P1よりも流出圧(戻り油圧)P2の方が大きいか否か、すなわち、旋回モータ12が減速動作期間中にあって上部旋回体3に付加される慣性力により旋回モータ12に供給される流入圧P1よりも旋回モータ12から排出される戻り油圧P2が大きくなる外力付加期間中にあるか否かが判定される(ステップS6)。
このステップS6で外力付加期間中にあると判定されると(ステップS6でYES)、旋回モータ12からの戻り油圧P2が油圧ポンプ17の吐出圧P3よりも大きいか否か、すなわち、旋回モータ12からの戻り油を油圧ポンプ17の吐出側に回生することができるか否かを判定する(ステップS7)。
このステップS7で回生することができないと判定された場合(ステップS7でNO)、及び前記ステップS6で外力付加期間中にはないと判定された場合(ステップS6でNO)には、それぞれ非回生処理Tが実行される。
図6は、図3の非回生処理Tの処理内容を示すフローチャートである。
図6を参照して、非回生処理Tでは、まず、回生弁40が全閉状態とされ、前記合流油路37を通した作動油の流通が遮断される(ステップT1)。
次いで、MO弁20の開口面積を前記ステップS2で特定された非回生開口面積A1に調整する(ステップT2)。これにより、前記ステップT1で回生弁40が全閉とされた状態において旋回モータ12がメータアウト制御されることになる。
そして、油圧ポンプ17の傾転を前記目標傾転q1とすることにより(ステップT3)、オペレータによる操作レバー30の操作に応じた旋回モータ12の駆動を実現するための傾転が設定されることになる。
再び図3を参照して、前記ステップS7で旋回モータ12からの戻り油を油圧ポンプ17の吐出側へ回生可能であると判定された場合(ステップS7でYES)には、前記リリーフ弁34の開放圧P4が旋回モータ12の戻り油圧P2以上であるか否かが判定される(ステップS8)。つまり、このステップS8では、旋回モータ12の戻り油圧P2がそのまま維持されたときに、リリーフ弁34が開放されるか否かを判定する。
このステップS8で旋回モータ12の戻り油圧P2が開放圧P4よりも大きいと判定されると(ステップS8でNO)、第一回生処理Uが実行される一方、開放圧P4が旋回モータ12の戻り油圧P2以上であると判定されると(ステップS8でYES)、第二回生処理Vが実行される。
図7は、図3の第一回生処理Uの処理内容を示すフローチャートである。
図7を参照して、第一回生処理Uが実行されると、リリーフ弁34が開放しないために設定すべき回生弁40の流量Q4(以下、非リリーフ回生弁流量Q4と称す)を算出する(ステップU1)。
Q4=Q1+G×(P2−P4)・・・[4]
具体的に、このステップU1では、上記式[4]に従い、MO弁20の流量が前記被回生流量Q1に設定されている場合に、旋回モータ12の戻り油圧P2を前記開放圧P4以下に下げるための非リリーフ回生弁流量Q4を算出する。なお、Gは、制御ゲインであり、例えば、G=qmax×R1/(P4×0.10)とすれば、P2をP4に対し+10%の範囲内に収めることができる。なお、qmaxは、油圧ポンプ17の最大傾転である。
次いで、前記回生可能流量Q2、回生弁40の最大流量Q3、及び非リリーフ回生弁流量Q4のうち最小の流量Qmin1を特定し(ステップU2)、この最小流量Qmin1が回生弁40を流れるための回生弁40の開口面積A2を算出し、回生弁40を開口面積A2に調整する(ステップU3)。
A2=Qmin1÷{Cv×√(2g×P2÷γ)}・・・[5]
具体的に、このステップU3では、上記式[5]に従い、前記Qmin1が回生弁40を流れるための開口面積A2を算出し、回生弁40を開口面積A2に調整する。ここで、回生可能流量Q2、最大流量Q3、及び非リリーフ回生弁流量Q4のうちの最小流量Qmin1を回生弁40に流すことにしているのは、これら流量Q2〜Q4の最小のものが、油圧ポンプ17に回生することができる流量の最大値を規定しているためであり、これら流量Q2〜Q4の何れかよりも大きな流量とすることは事実上不可能だからである。
次に、回生弁40を流れない作動油を流すための前記MO弁20の開口面積A3を算出し、MO弁20を開口面積A3に調整する(ステップU4)。
A3=(Q1−Qmin1)÷{Cv×√(2g×P2÷γ)}・・・[6]
具体的に、このステップU4では、上記式[6]に従い、回生弁40を流れない作動油の流量(Q1−Qmin1)を流すためのMO弁20の開口面積A3を算出し、MO弁20を開口面積A3に調整する。このようにMO弁20を開口面積A3に調整することにより、旋回モータ12の戻り油圧P2がリリーフ弁34の開放圧P4を超えるのを阻止することができる。
そして、前記のように回生された流量Qmin1の分だけ、油圧ポンプ17の流量を減らすために、当該油圧ポンプ17の傾転q2を算出し、油圧ポンプ17の傾転を傾転q2に調整する(ステップU5)。
q2=q1−Qmin1÷R1・・・[7]
具体的に、このステップU5では、上記式[7]に従い、前記最小流量Qmin1が回生された分だけ油圧ポンプ17の流量が減るように、この流量Qmin1に対応する傾転(Qmin1÷R1)を前記目標傾転q1から減じることにより、新たな傾転q2を算出し、油圧ポンプ17の傾転を傾転q2に調整する。
つまり、上記ステップU1〜U5では、リリーフ弁34が開放されないように回生弁40及びMO弁20を開口面積A2及びA3に調整した上で、回生弁40から回生される流量の分だけ油圧ポンプ17の流量を減じることにより、回生弁40からの回生流量の大小にかかわらず油圧ポンプ17からコントロールバルブ23へ吐出される流量を一定に保つことができる。そして、このように流量を一定に保つ制御は、以下のステップU6、U7に示す解除条件が成立するまで継続されることになる。
具体的に、ステップU6では、旋回モータ12からの戻り油圧P2が旋回モータ12への流入圧P1よりも大きいか否かが判定され、戻り油圧P2が流入圧P1よりも大きいと判定されると(ステップU6でYES)、続くステップU7では、旋回モータ12からの戻り油圧P2が油圧ポンプ17の吐出圧P3よりも大きいか否かが判断される。
これらステップU6、U7の判定がそれぞれNOと判定されると、前記図2のステップS6を繰り返し実行する一方、それぞれYESと判定されると、前記ステップU1を繰り返し実行する。
つまり、前記ステップU6、U7では、仮に旋回モータ12からの戻り油圧P2がリリーフ弁34の開放圧P4よりも小さくなっている場合であっても最低限回生を行うことができる条件を満たしている場合には(ステップU6、U7でYES)、上記ステップU1〜U5を継続して実行することにより、油圧ポンプ17の吐出側に回生する流量の安定化を図るようにしている。換言すると、旋回モータ12からの戻り油圧P2が前記開放圧P4付近で昇降して前記ステップS8の成立、不成立が繰り返される状況において、その都度第一回生処理と第二回生処理とを切り換えると油圧ポンプ17へ回生される戻り油の流量が不安定となることがあるため、前記解除条件が成立するまでの間、継続して第二回生処理を行なうようにしている。なお、本実施形態では、ステップU6、U7の双方を解除条件として設定しているが、これらステップのうち何れか一方のみを解除条件とすることもできる。
以下、図8を参照して第二回生処理Vについて説明する。図8は、図3の第二回生処理Vの処理内容を示すフローチャートである。
第二回生処理Vが実行されると、前記非回生流量Q1、回生可能流量Q2、及び回生弁40の最大流量Q3のうち最小の流量Qmin2を特定し(ステップV1)、この最小流量Qmin2が回生弁40を流れるための回生弁40の開口面積A4を算出し、回生弁40を開口面積A4に調整する(ステップV2)。
A4=Qmin2÷{Cv×√(2g×P2÷γ)}・・・[8]
具体的に、このステップV2では、上記式[8]に従い、前記Qmin2が回生弁40を流れるための開口面積A4を算出し、回生弁40を開口面積A4に調整する。ここで、非回生流量Q1、回生可能流量Q2、及び最大流量Q3のうち最小流量Qmin2を回生弁40に流すことにしているのは、これら流量Q1〜Q3の最小のものが、油圧ポンプ17に回生することができる流量の最大値を規定しているためであり、これら流量Q1〜Q3の何れかよりも大きな流量とすることは事実上不可能だからである。
次に、回生弁40を流れない作動油を流すためのMO弁20の開口面積A5を算出し、MO弁を開口面積A5に調整する(ステップV3)。
A5=(Q1−Qmin2)÷{Cv×√(2g×P2÷γ)}・・・[9]
具体的に、このステップV3では、上記式[9]に従い、回生弁40を流れない作動油の流量(Q1−Qmin2)を流すためのMO弁20の開口面積A5を算出し、MO弁20を開口面積A5に調整する。このようにMO弁20を開口面積A5に調整することにより、前記回生弁40に最小流量Qmin2を流しながら、残りの戻り油をMO弁20に流すことが可能となる。
そして、前記のように回生された流量Qmin2の分だけ、油圧ポンプ17の流量を減らすために、当該油圧ポンプ17の傾転q3を算出し、油圧ポンプ17の傾転を傾転q3に調整する(ステップV4)。
q3=q1−Qmin2÷R1・・・[10]
具体的に、このステップV4では、上記式[10]に従い、前記最小流量Qmin2が回生された分だけ油圧ポンプ17の流量が減るように、この流量Qmin2に対応する傾転(Qmin2÷R1)を前記目標傾転q1から減じることにより、新たな傾転q2を算出し、油圧ポンプ17の傾転を傾転q2に調整する。
以上説明したように、前記実施形態によれば、ステップU2及びステップV1のように旋回モータ12からの戻り油のうち回生回路21に供給することができる回生流量(最小流量Qmin1又はQmin2)を特定することができるとともに、ステップU4及びステップV3のように前記回生流量以外の余剰流量[(Q1−Qmin1)又は(Q1−Qmin2)]を特定することができる。
そして、前記実施形態では、これら回生流量及び余剰流量を特定した上で、余剰流量の戻り油が存在する場合に、この余剰流量の戻り油をタンクB3に導くように構成されているので、油圧ポンプ17に回生される戻り油を常に回生流量に維持することができる。
前記実施形態のステップU2及びステップV1ように、回生可能流量Q2以下の流量で戻り油を回生回路21へ供給する構成とすれば、戻り油を油圧ポンプ17の吐出油路24に供給した結果、油圧ポンプ17から各アクチュエータ9〜12へ吐出される全体の流量が油圧ポンプ17に要求されている目標流量(q1×R1)を超えてしまうことを阻止することができる。
前記実施形態のステップU2及びステップV1のように、回生弁40の最大流量Q3及び前記回生可能流量Q2のうち小さい流量以下の流量を回生流量として特定する構成とすれば、回生弁40の能力を超えた流量が回生流量として設定されるのを防止することができるので、当該回生弁40の保護を図ることができる。
前記実施形態のステップV1のように、MO弁20の非回生流量Q1、回生可能流量Q2、及び最大流量Q3のうち最も小さい流量Qmin2を回生流量に設定する構成とすれば、メータアウト制御の機能を確保しながら、油圧ポンプ17の吐出油路24へ戻り油を供給することが可能となる。
前記実施形態のステップU2のように、リリーフ弁34が開放しないために設定すべき回生弁40の流量Q4、前記回生可能流量Q2、及び前記最大流量Q3のうちの最小の流量Qmin1を回生流量に設定する構成とすれば、戻り油圧P2が開放圧P4まで上昇しない範囲で回生流量が設定されるので、戻り油のエネルギーがリリーフ弁34を開放させるのに浪費されるのを防止して、当該戻り油を有効に活用することができる。
前記実施形態のステップU6、U7のように、予め設定された解除条件が成立するまでの間、最小流量Qmin1を回生流量として設定する構成とすれば、戻り油圧P2が開放圧P4付近の値で昇降する状況下で、開放圧P4以上又は以下となる度に第一回生処理U、第二回生処理Vを切り換える場合と異なり、回生流量を比較的安定した流量で維持することができるため、各アクチュエータ9〜12の駆動速度が不安定となるのを防止することができる。
なお、前記実施形態では、旋回モータ12からの戻り油を油圧ポンプ17の吐出側に回生する構成について説明しているが、図9に示すように、シリンダ9〜11からの戻り油を油圧ポンプ17に回生することもできる。
図9は、別の実施形態に係る制御装置の電気的及び油圧的構成を示す回路図である。
図9を参照して、本実施形態の制御装置43は、シリンダ9〜11及び旋回モータ12を含む油圧回路44と、前記コントローラ15とを備えている。以下、前記実施形態と重複する部分の説明は省略する。
油圧回路44は、前記ヘッド側油路26から分岐してシリンダ9〜11のヘッド側室から流出した戻り油をタンクB2に導くための導出油路45と、この導出油路45に設けられたMO弁(導出弁)46と、前記ヘッド側油路26と前記吐出油路24との間に設けられた回生回路47と、前記ヘッド側油路26内の油圧を検出する圧力センサ48と、前記ヘッド側油路26及びロッド側油路25にそれぞれ設けられたリリーフ弁52及びリリーフ弁53とを備えている。
導出油路45及びMO弁46は、シリンダ9〜11から排出される戻り油の流量を調整することにより、当該シリンダ9〜11の駆動速度を調整するようになっている。特に、シリンダ9〜11は、図1に示すように、ロッド短縮方向にブーム6、アーム7又はバケット8の自重が付加される構成とされているため、下降動作から停止させる場合、シリンダ9〜11には、油圧ポンプ17から供給される作動油流量よりも戻り油流量の方が大きくなる外力付加期間が生じることになる。このような場合に前記MO弁46により戻り油流量を減ずることによりリンダ9〜11の短縮動作が必要以上に速くなるのを防止することができる。
回生回路47は、前記ヘッド側油路26から分岐して前記吐出油路24に合流する回生油路49を備えている。
回生油路49には、前記ヘッド側油路26から吐出油路24へ向かう作動油の流量を調整することが可能な回生弁50が設けられている。さらに、回生油路49には、前記回生弁50と吐出油路24との間に、チェック弁51が設けられている。このチェック弁51は、回生弁50から吐出油路24に向かう作動油の流れを許容する一方、反対向きの流れを阻止するようになっている。なお、本実施形態では、ヘッド側油路26に回生回路47を備えた構成について説明しているが、シリンダ9〜11のロッド伸張時に外力付加期間が生じるように構成した場合には、ロッド側油路25に回生回路47を設けることができる。
圧力センサ48は、ヘッド側油路26内の油圧P2を検出し、これをコントローラ15に出力するようになっている。
リリーフ弁52、53は、予め設定されたヘッド側油路26及びロッド側油路25内の圧力が開放圧P4以上となったときにそれぞれ開放して、タンクB3に導くようになっている。
以下、本実施形態におけるコントローラ15により実行される処理について説明する。
図10は、図9の実施形態のコントローラによる処理を示すフローチャートである。
図10を参照して、コントローラ15による処理が実行されると、前記実施形態の図3に示すステップS1〜S5の処理が実行され、次いで、前記操作レバー30からの入力信号O1に基づいてシリンダ9〜11がロッド短縮期間中にあるか否かが判定される(ステップS61)。
このステップS61でロッド短縮期間中であると判定されると(ステップS61でYES)、シリンダ9〜11からの戻り油圧P2が油圧ポンプ17の吐出圧よりも大きいか否か、すなわち、シリンダ9〜11からの戻り油を油圧ポンプ17の吐出側に回生することができるか否かが判定される(ステップS71)。
このステップS71で回生することができないと判定された場合(ステップS71でNO)、及び前記ステップS61でロッド伸張期間中にはないと判定された場合(ステップS61でNO)には、それぞれ前記非回生処理Tが実行される。
一方、前記ステップS71で回生することができると判定されると(ステップS71でYES)、シリンダ9〜11からの戻り油圧P2がリリーフ弁52の開放圧P4以下であるか否かを判定する(ステップS81)。
このステップS81でシリンダ9〜11からの戻り油圧P2が開放圧P4よりも大きいと判定されると(ステップS81でNO)、前記第一回生処理Uが実行される一方、シリンダ9〜11からの戻り油圧P2が開放圧P4以下であると判定されると(ステップS81でYES)、第二回生処理Vが実行される。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルを示す側面図である。 図1の油圧ショベルに設けられた制御装置の電気的及び油圧的構成を示す回路図である。 コントローラにより実行される処理を示すフローチャートである。 操作レバーの操作量とポンプ傾転との関係を示すマップである。 操作レバーの操作量とMO弁開口面積との関係を示すマップである。 図3の非回生処理Tの処理内容を示すフローチャートである。 図3の第一回生処理Uの処理内容を示すフローチャートである。 図3の第二回生処理Vの処理内容を示すフローチャートである。 別の実施形態に係る制御装置の電気的及び油圧的構成を示す回路図である。 図9の実施形態のコントローラによる処理を示すフローチャートである。
符号の説明
B3 タンク
P1 流入圧
P2 戻り油圧
P4 開放圧
Qmax1、Qmin2 最小流量(回生流量)
Q1 非回生流量
Q2 回生可能流量
Q3 最大流量
Q4 非リリーフ回生弁流量
U 第一回生処理
V 第二回生処理
1 油圧ショベル(作業機械)
3 上部旋回体(旋回体)
5、43 制御装置
9 ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)
10 アームシリンダ(油圧アクチュエータ)
11 バケット用シリンダ(油圧アクチュエータ)
12 旋回モータ(特定のアクチュエータ)
15 コントローラ(制御部)
17 油圧ポンプ
19、45 導出油路
20、46 MO弁(導出弁)
22 レギュレータ(吐出流量調整部)
34、52 リリーフ弁
35、36 分岐油路(回生油路)
37 合流油路(回生油路)
40、50 回生弁
49 回生油路

Claims (9)

  1. 可変容量式の油圧ポンプから作動油の供給を受けるとともに内部の作動油を排出することにより駆動される複数の油圧アクチュエータを制御するための装置であって、
    これら油圧アクチュエータのうち少なくとも一つの特定のアクチュエータに対し前記油圧ポンプから作動油を供給するための供給油路と、前記特定のアクチュエータから排出された戻り油をタンクに導く戻り油路と、これら両油路内を流れる作動油の流量を同時に調整可能な給排調整部とを有する給排回路と、
    前記戻り油を前記給排調整部を介さずにタンクに導くように前記戻り油路から分岐する導出油路と、
    前記戻り油を前記給排調整部を介さずに前記供給油路へ導く回生油路と、
    前記導出油路及び回生油路を流れる前記戻り油の流量をそれぞれ調整可能な分配流量調整手段と、
    前記油圧ポンプから吐出される流量を調整可能な吐出流量調整部と、
    前記戻り油の圧力が油圧ポンプの吐出圧を超える外力付加期間中に、前記戻り油のうち回生油路に導くことができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定し、前記回生流量の戻り油を前記回生油路に導くとともにこの回生流量の分だけ油圧ポンプの吐出流量を減じる一方、前記余剰流量の戻り油が導出油路に導かれるように前記分配流量調整手段及び吐出流量調整部を制御する制御部とを備えていることを特徴とする制御装置。
  2. 前記制御部は、前記供給油路へ戻り油を供給しない場合の油圧ポンプの目標流量から当該油圧ポンプに予め設定された最小吐出流量を減じた回生可能流量以下の流量を前記回生流量として特定することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記分配流量調整手段は、前記導出油路に設けられた導出弁と、前記回生油路に設けられた回生弁とを備え、前記制御部は、前記回生弁を予め設定された最大開口面積で開放したときの最大通過流量、及び前記回生可能流量のうち小さいもの以下の流量を前記回生流量として特定することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記供給油路へ戻り油を供給しない場合の前記特定のアクチュエータの駆動速度を所定の速度とするために前記導出弁を通じてタンクへ導くことが必要な戻り油の非回生流量を特定し、この非回生流量、前記最大通過流量及び回生可能流量のうち最も小さいものを前記回生流量として特定することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記戻り油路には、前記戻り油の圧力が所定の開放圧以上となったときに開放するリリーフ弁が設けられており、前記制御部は、前記供給油路へ戻り油を供給しない場合の戻り油圧が前記開放圧以上である場合に、この戻り油圧を前記開放圧未満とするために前記回生弁を通じて供給油路へ導くことが必要な前記戻り油の流量である非リリーフ流量を特定するとともに、この非リリーフ流量、前記最大通過流量及び回生可能流量のうち最も小さいものを前記回生流量として特定することを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  6. 前記制御部は、前記戻り油の圧力が前記開放圧以下となった場合でも、予め設定された解除条件が成立するまでの間、前記非リリーフ流量、最大通過流量及び回生可能流量のうち最も小さなものを前記回生流量として前記供給油路へ供給する制御を継続することを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記外力付加期間中ではないと判定されたとき、又は、前記特定のアクチュエータの戻り油圧が前記油圧ポンプの吐出圧以下であると判定されたときに、前記解除条件が成立したと判定することを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
  8. 旋回体と、可変容量式の油圧ポンプと、この油圧ポンプから作動油の供給を受けるとともに内部の作動油を排出することにより駆動される複数の油圧アクチュエータと、請求項1〜7の何れか1項に記載の制御装置とを備えた作業機械であって、前記油圧アクチュエータには、前記旋回体を駆動する油圧モータが含まれており、前記制御部は、旋回駆動に基づく前記旋回体の慣性力が付加されて前記油圧モータから排出される戻り油圧が当該油圧モータに供給される作動油圧を超える外力付加期間中に、前記戻り油のうち前記回生油路に導くことができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定し、前記回生流量の戻り油を前記回生油路に導くとともにこの回生流量の分だけ前記油圧ポンプの吐出流量を減じる一方、前記余剰流量の戻り油がタンクに導かれるように前記分配流量調整手段及び吐出量調整手段を制御することを特徴とする作業機械。
  9. 作業アタッチメントと、可変容量式の油圧ポンプと、この油圧ポンプから作動油の供給を受けるとともに内部の作動油を排出することにより駆動される複数の油圧アクチュエータと、請求項1〜7の何れか1項に記載の制御装置とを備えた作業機械であって、前記油圧アクチュエータには、前記作業アタッチメントを駆動する油圧シリンダが含まれており、前記制御部は、前記作業アタッチメントの自重が付加されて前記油圧シリンダから排出される戻り油圧が当該油圧シリンダに供給される作動油圧を超える外力付加期間中に、前記戻り油のうち前記回生油路に導くことができる回生流量とこの回生流量以外の余剰流量とを特定し、前記回生流量の戻り油を前記回生油路に導くとともにこの回生流量の分だけ前記油圧ポンプの吐出流量を減じる一方、前記余剰流量の戻り油が導出油路に導かれるように前記分配流量調整手段及び吐出流量調整部を制御することを特徴とする作業機械。
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