JP4866628B2 - 内燃機関の排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気ガスを浄化する内燃機関の排気ガス浄化装置に関する。
従来、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガス中のパーティキュレート(粒子状物質)を捕集したり、NOx量を低減するために、内燃機関の排気流路に排気ガス浄化装置を設けることが知られている。
パーティキュレートを捕集するための排気ガス浄化装置としては、ディーゼルパーティキュレートフィルタ(以下、DPF(Diesel Particulate Filter)と称す)を備えたものが開発されており、NOx量を低減させるための排気ガス浄化装置としては、NOx還元触媒やNOx吸蔵還元触媒等のDeNOx触媒を備えたものが開発されている。
また、近年では、排気ガス規制がより厳しくなっており、これに対応するために、DPFとDeNOx触媒とを直列に組み合わせた排気ガス浄化装置が提案されている。このような排気ガス浄化装置によれば、例えば上流側の前段においては、DPFによりパーティキュレートを捕集し、その下流側の後段においては、DeNOx触媒によりNOxを低減することができ、排気ガスの浄化性能を一層向上させることが可能である。
このような排気ガス浄化装置に関する技術としては、小型化を図りつつ、かつ十分な排気ガスの浄化性能を確保するために、上流側に低セル密度のDPFを配置し、下流側に600cpsi(cell per square inch)以上の高セル密度のDeNOx触媒を配置した排気ガス浄化装置に関するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−7260号公報
前記特許文献のように、低セル密度のDPFを使用するのは、従来、DPFの出口側及び入口側で千鳥状に目封じがされたフィルタが排気ガスの流れを遮り、排気ガス浄化装置内の管内圧力損失が大きくなってしまうという考えからである。
このため、DPFを高セル密度にすると、浄化装置内部における圧力損失が大きくなり、例えば、建設機械等のように、定格出力点近傍で内燃機関を駆動させることが多い産業機械のような定格出力点近傍で内燃機関が駆動される場合、定格出力を出しにくい、又は燃費が悪くなるという問題が生じる可能性がある。
本発明の目的は、内燃機関を定格出力点近傍で駆動することができ、かつ十分な排気ガス浄化性能を確保することのできる内燃機関の排気ガス浄化装置を提供することにある。
本発明は、DPF及びDeNOx触媒を直列に接続して構成される内燃機関の排気ガス浄化装置において、圧力損失の原因がDPFのセル密度のみならず、DeNOx触媒の触媒密度にもあるという知見に基づいて案出されたものである。
具体的に第1発明に係る内燃機関の排気ガス浄化装置は、
内燃機関の排気ガスを浄化する内燃機関の排気ガス浄化装置であって、
セル密度が、1cm 当たり46.6個以上62個以下のディーゼルパーティキュレートフィルタ(DPF)と、
前記DPFのセル密度以下の触媒密度のDeNOx触媒とを備え
前記DeNOx触媒は上流側の積層体と下流側の積層体とに分かれており、前記上流側の積層体と前記下流側の積層体と間に隙間が設けられていることを特徴とする。
第2発明に係る内燃機関の排気ガス浄化装置は、第1発明において、
前記DeNOx触媒の触媒密度は、1cm 当たり46.6個以上62個以下である
ことを特徴とする。
第3発明に係る内燃機関の排気ガス浄化装置は、第1発明又は第2発明において、
前記DPF及び前記DeNOx触媒は、それぞれ管状体内部に収納され、
前記DPFが上流側に、前記DeNOx触媒が下流側となるように、各管状体が直列に接続されていることを特徴とする。
第4発明に係る内燃機関の排気ガス浄化装置は、第1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、
前記DeNOx触媒の触媒密度は、前記DPFのセル密度の75%以上であることを特徴とする。
第1発明によれば、DeNOx触媒の触媒密度がDPFのセル密度以下とすることにより、DeNOx触媒における管内圧力損失が低減されるため、DPFのセル密度を1cm 当たり46.6個以上に高密度化してパーティキュレート捕集能力を確保しても、浄化装置全体の圧力損失を少なくすることができ、内燃機関を定格出力近傍で駆動させることができる。
第2発明によれば、DeNOx触媒の触媒密度も1cm 当たり46.6個以上62個以下の範囲とすることにより、DeNOx触媒と排気ガスを十分に反応させることができるので、排気ガス中のNOx成分を十分に除去できる浄化装置とすることができる。
第3発明によれば、上流側のDPFにより排気ガス中のパーティキュレートを補足した後、下流側のDeNOx触媒でNOxを分解するため、DeNOx触媒にパーティキュレートが付着してDeNOx触媒の性能が低下することはない。
第4発明によれば、DeNOx触媒の触媒密度をDPFのセル密度の75%以上とすることにより、浄化装置の管内圧力損失を極力抑えつつ、DeNOx触媒の性能を十分に発揮できる排気ガス浄化装置とすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1〕全体構成
図1には、本実施形態に係る内燃機関の排気ガス浄化装置1の全体を示す断面図、図2は、その分解斜視図である。なお、本実施形態での内燃機関としては主に、ディーゼルエンジンを想定している。
排気ガス浄化装置1は、ディーゼルエンジンの排気流路中に設けられて、排気ガス中に含まれるパーティキュレートを捕集するとともに、大気中へのNOxの排出量を低減するための装置であり、排気マフラーを兼ねている。また、このような排気ガス浄化装置1は、油圧ショベル、ブルドーザ、ホイルローダ等の建設機械に好適に搭載される。
排気ガス浄化装置1は、パーティキュレートを捕集する上流側の第1後処理装置2と、NOxを浄化して無害化する下流側の第2後処理装置3と、第1後処理装置2の出口2Bおよび第2後処理装置3の入口3A側を連通させる連通室4とを備えて構成される。
この排気ガス浄化装置1は、第1後処理装置2および第2後処理装置3が略同じ長さ寸法に設けられて互いに平行となるように配置してあり、第1後処理装置2の出口2B及び第2後処理装置3の入口3Aを、連通室4で塞ぐことにより、排気ガスの流れが平面視で略コ字形状となるような全体構成を具備している。
また、第1後処理装置2の上流側には入口室5が設けられ、第2後処理装置3の下流側には補助装置6が設けられ、この補助装置6の下流側にはさらに出口室7が設けられている。以下、排気ガス浄化装置1を構成する各構成要素について詳述する。
〔2〕第1後処理装置2の構造
第1後処理装置2は、図2に示されるように、円筒管状のケース21の内部に緩衝部材22を介して円柱状のDPF23を内蔵した構成である。
ケース21は、両端が開口された鋼管から構成されており、ケース両端にはフランジ部211が形成されている。
DPF23は、図3の模式図に示されるように、入口側端面23Aから出口側端面23Bに至る複数のセル231を、流路断面方向にマトリクス状に組み合わせたハニカム状の構成を具備する。各セル231を画する隔壁は、コージュライト、炭化珪素等のセラミックス、または、ステンレス、アルミニウム等の金属を含む通気性材料から構成される。
入口側端面23Aにおいて、セル231の端面は、千鳥状に封止部232が設けられて目封じされている。一方、出口側端面23Bにおいても、同様にセル231の端面が千鳥状に封止部232により目封じされているが、入口側端面23Aで封止部232によって目封じされたセル231は、出口側端面23Bで開放されるようになっている
そして、入口側端面23Aから流入した排気ガスは、封止部232が設けられていないセル231に流れ込み、途中で隔壁を通過して隣接するセル231に流れ込み、出口側端面23Bの開放された孔から排出される。
本実施形態におけるDPF23は、排気ガス流路方向断面におけるセル231の密度が300cpsi(1cm 当たり46.6個)以上400cpsi(1cm 当たり62個)以下に設定されている。
さらに、DPF23にはウォッシュコート等により酸化触媒がコーティングされている。ここでの酸化触媒は、流入する排気ガス中の一酸化窒素を酸化して二酸化窒素を生成する。生成された二酸化窒素は、排気ガス等の高温の雰囲気中では不安定であり、酸素を放出して一酸化窒素に戻るのであるが、放出した酸素での酸化力により、DPF23で連続的に捕集されたパーティキュレートを逐一燃焼させ、DPF23を常時詰まりが生じていない状態に再生する。また、一酸化窒素に戻りきれなかった二酸化窒素は、第2後処理装置3まで達することになる。
〔3〕第2後処理装置3の構造
第2後処理装置3は、図1及び図2に示されるように、第1後処理装置2と同様のケース31の内部に緩衝部材32を介して尿素脱硝触媒(DeNOx触媒)33を内蔵した構成である。
ケース31は、両端が開放された鋼管から構成され、ケース31の両端にはフランジ部311が形成されている。
尿素脱硝触媒33は、ゼオライト、バナジウム等の卑金属からなり、還元剤としての尿素から得られるアンモニアと排気ガス中のNOxとを反応させ、NOxを窒素と酸素とに分解して浄化する。
この際、尿素脱硝触媒33は、上流側の積層体331と下流側の積層体332とに分かれており、間の隙間333にて排気ガスの流れに乱流を生じさせ、攪拌状態を引き起こして反応を促進させている。
このような第2後処理装置3において、尿素脱硝触媒33の触媒密度は、前記のDPF23のセル密度よりも小さく設定されており、具体的には、300cpsi(1cm 当たり46.6個)〜400cpsi(1cm 当たり62個)の触媒密度で、DPFのセル密度の略75%に設定されている。
〔4〕その他の構成要素の説明
連通室4は、第1、第2後処理装置2、3側に開口し、開口周縁にフランジ部41Aが形成されたケース41と、このケース41の開口部分に装着され、ケース41と、第1後処理装置2および第2後処理装置3とに挟持されるプレート42とを備えている。
プレート42には一対の開口43,44が穿設され、このプレート42によって連通室4内の流路が確保され、第1後処理装置2の出口2Bから流出した排気ガスが途中で漏れ出すことなく、第2後処理装置3の入口3Aに達するようになっている。
ケース41の内部において、第2後処理装置3の入口3A側には、この入口3Aに向かうに従って流路面積が縮小するように下流側整流板411が設けられ、入口3Aと対向したこの下流側整流板411の面には、第2後処理装置3内での排気ガスの流れ方向(軸方向)に沿って延出した複数(本実施形態では4枚)のフローガイド412が取り付けられている。
これらの下流側整流板411およびフローガイド412は、排気ガスの流れを集約して入口3A側によどみなくスムーズに変更させ、排気ガスが第2後処理装置3に流入する際の流れの分布を均一化している。
さらに、下流側整流板411の上流には、排気ガスの流れに抗した向きに多孔板413が設けられている。この多孔板413は、いわゆるパンチングメタルからなり、多数の孔413Aを有している。排気ガスは、これらの孔413Aを通して連通室4内を流通する。
この多孔板413のさらに上流側であって、第1後処理装置2への出口2B側には、出口2Bから離間するに従って流路面積が増加するように上流側整流板414が設けられている。この上流側整流板414も排気ガスの流れ方向を整えるものであり、出口2Bから流出した排気ガスの流れを多孔板413側によどみなく変更させる。
ところで、第2後処理装置3に尿素脱硝触媒33を用いる本実施形態では、尿素を噴射する還元剤供給装置8がこのケース41に取り付けられている。
還元剤供給装置8は、尿素を貯留するタンク81、タンク81内の尿素を圧送するポンプ82、圧送された尿素内の埃やゴミ等を取り除くフィルタ83、及び尿素を連通室4に噴射する噴射装置等の供給部84を備え、供給部84は、第1後処理装置2の出口2B近傍でケース41内側に突出して設けられている。供給部84から噴射された尿素は、その一部が多孔板413にかかるまでの間に蒸発気化するが、他の一部は多孔板413に接触し、排気ガスで加熱されている多孔板413上で蒸発気化し、排気ガス中に拡散する。
また、多孔板413には電熱線等を用いたヒータ9が取り付けられており、排気ガスの温度が低く、多孔板413が加熱され難い時には、このヒータ9によって多孔板413を加熱し、尿素の蒸発を促す。
一方、入口室5は、ターボ過給器等からの排気ガスが一旦入り込む空間であり、第1後処理装置2の入口2A側に開口した有底筒状のケース51によって形成され、ケース51の筒状体の周面には、ターボ過給器側からの排気ガスを入口室5内に流入させる入口管52が設けられている。また、ケース51の第1後処理装置2側の端面は開口され、その開口周縁にはフランジ部511が形成されている。
入口管52は、ケース51の周面に設けられていることで、排気ガスを第1後処理装置2内の排気ガスの流れ方向に対して略直角方向から引き入れる。この入口管52は、入口室5の内部空間を径方向に横切る長さに設けられており、入口管52の周面には多数の孔52Aが穿設され、入口管52内の排気ガスが孔52Aから略満遍なく入口室5内に拡がるようになっている。これにより、入口室5では、径方向から流入した排気ガスの流れ方向が変更される。
補助装置6は、円筒状のケース61を備え、その内部に緩衝部材62を介して酸化触媒63が内蔵された構成である。ケース61の端部開口周縁には、他の部材と同様にフランジ部611が形成されている。
酸化触媒63は、DPF23にコーティングされた酸化触媒とは性質が異なる。すなわち、ここでの酸化触媒63は、上流の尿素脱硝触媒33にて余剰となったアンモニアを酸化し、窒素と水とに分解して無害化するものである。
出口室7は、補助装置6からの排気ガスが一旦入り込む空間であり、補助装置6の出口6A側に開口した有底筒状のケース71によって形成されている。ケース71の周面には、補助装置6からの排気ガスを大気中に排出する出口管72が設けられている。また、ケース71の補助装置6側の端面は開口され、その開口周縁には、フランジ部711が形成されている。
出口管72は、ケース71の周面に設けられていることで、排気ガスを補助装置6内の排気ガスの流れ方向に対して略直角方向に排出する。つまり、出口室7でも、流入した排気ガスの流れ方向が変更される。
〔5〕排気ガス浄化装置1の組立構造
前述した第1後処理装置2、第2後処理装置3、連通室4、入口室5、補助装置6、及び出口室7の各部材は、入口室5の開口周縁に形成されたフランジ部211と、第1後処理装置2のフランジ部211の部分でボルトナットによって固定され、以下順次第1後処理装置2の他方の端部のフランジ部211と、連通室4のフランジ部41Aがボルトナット固定される。
一方、連通室4のフランジ部41Aにおいて、第1後処理装置2が接続されない部分には、第2後処理装置3のフランジ部311がボルトナットにより固定され、以下順次、第2後処理装置3の他方の端部のフランジ部311と、補助装置6のフランジ部611とが固定され、最後に補助装置6のフランジ部611に出口室7のフランジ部711が固定され、全体で一体化される。尚、プレート42の固定には、ケース21、31、41を互いに固定する際のボルトが挿通される他、連通室4の内部に位置する部位にあっては、ケース21との固定を行うボルト、およびケース31との固定を行うボルトが挿通される。また、それぞれの固定に際しては、適宜な材質のパッキン等が介装される。
以上の排気ガス浄化装置1は、建設機械のエンジンルーム内に収容され、例えばボンネットの裏面側に固定されることで、エンジンとボンネットとの間の空間を利用して配置される。この結果、ボンネットからは出口管72のみが露出することになる。
〔6〕排気ガス浄化装置1の作用及び効果
排気ガス浄化装置1を前述したように、第1後処理装置2のDPF23のセル密度を300cpsi〜400cpsiとして、第2後処理装置3の尿素脱硝触媒33の触媒密度を、DPF23のセル密度に対して略75%としたのは、次の知見に基づくものである。
まず、排気ガス浄化装置1における圧力損失は、従来、図3に示されるように、各セル231の端部が封止部232によって目封じされたDPF23の構造に起因し、両端が開放された尿素脱硝触媒33の影響は殆どないものと推測されていた。
本発明者は、排気ガス浄化装置1の圧力損失がどの部分の影響が大きいのかを探るべく、シミュレーションを行ったところ、図4に示されるように、流路による損失(Channel Flow Loss)の影響が大きく、封止部232による損失(Wall Flow Loss)の影響は殆どないことが判った。因みに、図4に示される各部分の圧力損失の具体的な割合は、次のように計算された。
Channel Flow :56%
Plug Loss : 6%
Leaving Loss : 3%
Wall Flow Loss :11%
Inlet Duct Loss :12%
Outlet Duct Loss:12%
つまり、排気ガス浄化装置1における圧力損失は、封止部232の存在による影響よりは、むしろ排気ガスが流れる流路の影響が大きいことが確認され、排気ガス浄化装置1において、圧力損失を減少させるためには、DPF23を備えた第1後処理装置2のセル231の大きさと、尿素脱硝触媒33の積層体331、332の排気ガスを流す目の大きさ、すなわち、触媒密度を制御因子としてコントロールした方がよいことが確認された。
次に、本発明者は、流路損失(Channel Flow)とDPF23のセル密度との関係でどの程度の変化があるのかを検討したところ、図5のグラフG1に示されるように、DPF23のセル密度を変化させたときに、400cpsiを境に圧力損失が大幅に上昇することが確認された。
一方、図5のグラフG2は、DPF23のセル密度の変化とDPF23の軸長比を対比させたものであり、セル密度が小さくなればなるほど、DPF23におけるPM捕集を行うフィルタの表面積を確保するために、軸長比を大きくしなければならず、セル密度が大きくなれば、その分軸長比を小さくすることができる。尚、図5のシミュレーションは、同一径の第1後処理装置2及び第2後処理装置3によって行っている。
このグラフG2によれば、セル密度を400cpsi以上としても、軸長比は大きく変化することはなく、セル密度を300cpsi以下とすると、軸長比が大きくなり、小型化を図ることが困難であることが確認された。
このことから、排気ガス浄化装置1の小型化を図り、かつDPF23の性能を十分に確保するには、セル密度が300cpsi以上400cpsi以下のDPF23を採用するのがよいことが判る。
また、前述したように、排気ガス浄化装置1の圧力損失は、DPF23のセル密度及び尿素脱硝触媒33の触媒密度をコントロールすることで少なくすることができ、DPF23のセル密度を300cpsi以上400cpsi以下としたときに、尿素脱硝触媒33の触媒密度を、DPF23のセル密度よりも少なくすることにより、排気ガス浄化装置1の圧力損失を低減することができることが判る。
この際、尿素脱硝触媒33の触媒密度も、排気ガス浄化装置1の小型化を図るには、軸長比が大きくならない300cpsi以上とすることが必要となる。
効果確認のために、尿素脱硝触媒33の触媒密度を400cpsiのものと、300cpsiのものとについて、排気ガス浄化装置1の圧力損失の変化をシミュレーションしたところ、図6に示されるように、400cpsiの触媒密度のものを用いたときの圧力損失のグラフG3に対して、300cpsiの触媒密度のものを用いたときの圧力損失のグラフG4が大幅に低減されることが確認された。尚、DPF23のセル密度は400cpsiとしている。
因みに、グラフG3における全体の圧力損失を100とすると、グラフG4における全体の圧力損失は、85.4%まで少なくなる。入口室5、出口室7における圧力損失(Pipe)、補助装置6における圧力損失(Clean Up)、尿素脱硝触媒33における圧力損失(SCR)、DPF23における圧力損失(DPF)を対比すると次のような割合となった。
400cpsi 300cpsi
Pipe 17.6% 17.6%
Clean Up 8.8% 5.8%
SCR 31.2% 19.4%
DPF 42.4% 42.4%
Total 100.0% 85.4%
以上のことから、DPF23のセル密度を変化させることなく、尿素脱硝触媒33の触媒密度を変化させるだけで排気ガス浄化装置1の圧力損失をコントロールすることが可能であることが確認され、特にDPF23のセル密度400cpsiに対して尿素脱硝触媒33の触媒密度300cpsiとすること(すなわち、DPF23のセル密度に対して、尿素脱硝触媒33の触媒密度を略75%とすること)で、排気ガス浄化装置1の圧力損失を略85%抑制できることが確認された。
従って、DPF23のセル密度及び尿素脱硝触媒33の触媒密度をコントロールすることにより、内燃機関を定格出力点近傍で駆動することができ、かつ十分な排気ガス浄化性能を確保することにできる排気ガス浄化装置1とすることができる。
〔7〕実施形態の変形
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、DeNOx触媒として尿素脱硝触媒(SCR)33を採用していたがこれに限らず、白金と炭酸バリウムとを含む吸蔵合金からなるDeNOx触媒に本発明を適用してもよい。
前記実施形態では、建設機械の排気ガス浄化装置1として本発明を適用していたが、これに限らず、定格出力点近傍で内燃機関を駆動させる定置型の産業機械等に本発明を適用してもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
本発明は、油圧ショベル、ブルドーザ、ホイルローダ等の建設機械に利用できる他、定格出力点近傍で内燃機関を駆動させる産業機械等にも好適に利用することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関の排気ガス浄化装置の全体を示す断面図。 本実施形態における排気ガス浄化装置の構造を示す分解斜視図。 本実施形態におけるDPFの構造を示す模式図。 本実施形態における作用を説明するためのグラフ。 本実施形態における作用を説明するためのグラフ。 本実施形態における作用を説明するためのグラフ。
符号の説明
1…排気ガス浄化装置、23…DPF、33…DeNOx触媒、21、31…ケース(管状体)

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気ガスを浄化する内燃機関の排気ガス浄化装置であって、
    セル密度が、1cm 当たり46.6個以上62個以下のディーゼルパーティキュレートフィルタ(DPF)と、
    前記DPFのセル密度以下の触媒密度のDeNOx触媒とを備え
    前記DeNOx触媒は上流側の積層体と下流側の積層体とに分かれており、前記上流側の積層体と前記下流側の積層体と間に隙間が設けられている
    ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置において、
    前記DeNOx触媒の触媒密度は、1cm 当たり46.6個以上62個以下である
    ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置において、
    前記DPF及び前記DeNOx触媒は、それぞれ管状体内部に収納され、
    前記DPFが上流側に、前記DeNOx触媒が下流側となるように、各管状体が直列に接続されていることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の内燃機関の排気ガス浄化装置において、
    前記DeNOx触媒の触媒密度は、前記DPFのセル密度の75%以上であることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
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