JP4866191B2 - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は薄膜式のガスセンサに関し、詳しくは白金を用いた接触燃焼式のガスセンサの構造および製造方法に関する。
近年、枯渇が危惧される化石燃料に変わって、水素やメタノールなどの代替燃料が注目されている。特に水素燃料は容易に抽出可能で、燃焼後の反応生成物による大気汚染が無く、環境に配慮された次世代燃料として注目されている。
一方で自動車用燃料や、家庭用発電機などの用途に水素燃料を適用した時、重要となるのがガス漏洩対策である。ガスを漏洩させないことはもとより、万が一ガスが漏洩した場合に高感度に検知し、迅速に燃料を遮断する高信頼の保安システムが望まれる。
このような保安システムに採用するガス検知用のセンサ(以下ガスセンサと称す)には、例えば、自動車用の場合、運転時の振動などにも長期にわたって耐え得る耐久性と、すべての燃料経路を網羅する感度と設置の容易性が要求される。こうした用途に好適な形態として薄膜を用いたガスセンサが挙げられる。
薄膜を用いた接触燃焼式ガスセンサは、薄膜状に形成した白金を微細加工によって平面的に細配線化しており、その上部にアルミナなど触媒金属の焼結体を設けている。焼結体は検知ガスの燃焼を促すために、白金配線に所定の電圧を印加して加熱される。周囲に検知ガスが存在しない状態では、焼結体および白金配線は一定温度に保たれているが、検知ガスが流入すると焼結体表面に接触した際にガスが燃焼して温度が上昇する。これにともなって白金配線の温度が上昇し、白金配線の抵抗率が変化して電流が変化することを利用してガスの有無を検知するものである。
薄膜を用いた接触燃焼式ガスセンサは、広く普及しているコイル型ヒータを備えた触媒担架式ガスセンサに比べ振動や気流等の外乱に強く信頼性が高い。また、半導体プロセス技術を適用した製造方法を用いることができるためミニチュアライズが可能で設置性に優れている。さらに大量生産が可能なことからコストを大幅に低減できるという効果がある。
このような薄膜を用いた接触燃焼式ガスセンサを以後単に薄膜式ガスセンサと称する。この薄膜式ガスセンサについては、多くの提案を見るものである。特に、熱容量を小さくする技術が提案されている。熱容量を小さくすると、触媒が検出ガスと接触して燃焼した際の応答性が向上するため、検出感度が高くなるのである(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に示す従来技術は、薄膜式ガスセンサの熱容量を小さく抑えるため、触媒金属を有する配線部の裏面の基板をくりぬき、その部分を梁構造とすることで、熱容量を小さくするものである。
特開平5−52788号公報(第4項、第5図)
特許文献1に示した従来技術は、薄膜式ガスセンサの熱容量を小さく抑えるために、その基板の裏面を薄くしている。しかし、触媒金属を有する配線部の真下部分の熱容量は、
一様な基板であるため、さほど熱容量は小さくなっていない。
仮に、この基板を薄くしすぎるとかえってセンサとしての強度が低下してしまうために、この基板部分はこれ以上薄くすることはできない。
したがって、特許文献1に示した従来技術の課題は、強度を保ちつつ検出感度を向上することができないという点である。
本発明の目的とするところは、このような課題を解決し、ガスセンサとして強度を低下させずに熱容量を小さくし、検出感度を向上させるガスセンサの提供である。
上記問題を解決するために本発明のガスセンサは次のような構成を採用する。
触媒金属を有するガスセンサであって、
絶縁膜または絶縁基板の表面に、溝の深さ距離を溝の開口距離で割った比率値が1以上の数値を有しているとともに、開口距離の値が形成する白金膜の膜厚の値よりも小さい環状の溝部を設け、
環状の溝部に囲まれる領域の表面を第1の表面とし、環状の溝部に囲まれていない領域の表面を第2の表面とするとき、
絶縁膜または絶縁基板の表面に白金膜を設けることにより、第1の表面上に第1の白金膜を設け、環状の溝部によって隔てられ第2の表面上に第2の白金膜を設け、
触媒金属は、第1の白金膜の上部に設け、
第1の表面の触媒金属と平面的に重なる部分に狭溝部を設けることを特徴とする。
狭溝部は、溝の深さ距離を溝の開口距離で割った比率値が以上の数値を有しているようにしてもよい
環状の溝部または狭溝部は、その断面形状がオーバーハング形状をなしているようにしてもよい
本発明のガスセンサは次のような製造方法を採用するものである。
すなわち、
白金による配線を用いるガスセンサの製造方法であって、
基板上に絶縁膜を形成する工程と、
絶縁膜の表面に、溝の深さ距離を溝の開口距離で割った比率値が1以上の数値を有しているとともに、開口距離の値が後の工程で形成する白金膜の膜厚の値よりも小さい環状の溝部と、環状の溝部の内周に接する絶縁膜の表面に、環状の溝部よりも溝の開口距離が小さい狭溝部と、を形成する工程と、
絶縁膜の上部に白金膜を形成し、環状の溝部によって白金膜が分割され、狭溝部によっては白金膜が分割されないようにして、配線を形成することを特徴とする。
本発明のガスセンサは、絶縁膜または絶縁基板の表面に環状の溝部を形成し、この溝を含む絶縁膜または絶縁基板の表面に白金膜を形成する。白金膜は、この環状の溝部により分割され、配線部と配線以外の部分とに分けられて形成される。そして、配線部に設ける触媒金属によりセンサとして用いる。配線部の下部の絶縁膜または絶縁基板には、狭溝部を設け、その内部は空隙となっている。
このような構成にすることで、触媒金属および配線部を支える絶縁膜または絶縁基板の熱容量を小さくすることができる。熱容量が小さいために従来よりもヒータの熱応答性が高くなり、かつ触媒燃焼時の温度に対する感度は向上する。すなわちセンサとしての感度がさらに向上する。
本発明のガスセンサの最も特徴的な部分は、絶縁膜に予め形成した所望の形状の狭溝部の上部に白金膜からなる配線部を設け、この配線部上に設ける触媒金属と平面的に重なる絶縁膜に狭溝部を設けることにある。狭溝部の上端部で白金膜がピンチオフし、狭溝部内部に空隙が形成される。このことにより、触媒金属の下部の空隙により熱容量が小さくなるという点である。
[本発明の構造の説明:図1、図2]
以下、図1、図2を用いて本発明のガスセンサを実施するための第1の実施形態におけ
る構造を説明する。図1(a)は、本発明のガスセンサを説明するために模式的に示す平面図である。図1(b)は、図1(a)に示す切断線A−A’における断面図である。さらに図2は狭溝部の平面的な位置関係を説明するための拡大図である。なお、図2は、狭溝部の状態をわかりやすく表記するため、第1の白金膜および触媒金属は透過して表している。
図1,図2において、21は絶縁膜、31は絶縁膜21上面に形成する環状の溝部、41は環状の溝部31の内周に接する絶縁膜21の第1の表面、42は環状の溝部31の外周に接する絶縁膜21の第2の表面、32は第1の表面41に形成する狭溝部、50は環状の溝部31の底部に堆積した白金膜、51は第1の表面41および狭溝部32上に形成する第1の白金膜、52は第2の表面42上に形成する第2の白金膜、60は触媒金属、70は狭溝部32内部に形成する空隙である。記号L1は、環状の溝部31の溝の深さ、記号W1は、環状の溝部31の上端面の開口幅、記号L2は、狭溝部32の深さ、記号W2は、狭溝部32の上端面の開口幅である。
図示しない基板または基台の上部に絶縁膜21を形成し、この絶縁膜21に所望の形状で環状の溝部31を形成する。所望の形状とは、ガスセンサの検出部として用いる白金配線の形状をいう。つまり、形成したい白金配線の周囲が環状の溝部31により囲まれている。
絶縁膜21上に環状の溝部31を形成し、環状の溝部31の内周に接する第1の表面41に狭溝部32を形成する。これらの溝を含む絶縁膜21上に図示しない白金膜を形成する。白金膜は、絶縁膜21の表面に対して一様に成膜しても膜厚に偏りをもって形成してもよい。もちろん、第2の表面42の上部に設けなくてもよい。
しかしながら、平坦化という観点から、絶縁膜21の上部に白金膜をできるだけ一様に設ける方が好ましい。したがって、第1の白金膜51,第2の白金膜52は略同じ膜厚で形成する方が好ましい。
この白金膜は、この環状の溝部31により分割され、配線部と配線以外の部分とに分けられて形成される。この環状の溝部31による白金膜の分割の詳しい様子は後述する。配線部とは、第1の白金膜51のことであり、配線以外の部分とは、第2の白金膜52のことである。
図1,図2で示す例では、狭溝部32は、絶縁膜21の第1の表面41に3つ設ける例を示している。
白金膜は、その形成過程で狭溝部32の上部を覆ってしまう。これは、狭溝部32の開口幅W1,その深さL2が、環状の溝部31の開口幅W1,その深さL1に比べて小さいため、その内部にまで白金膜が形成できないからである。
したがって、白金膜の形成過程において、狭溝部32の上端部では、第1の表面41と水平方向に白金膜が徐々に成長し、やがてピンチオフして連続膜となる。結果、狭溝部32内部には空隙70が形成されるのである。
これは本発明の特徴的な構成であって、環状の溝部31が有する開口幅W1とその深さL1とで白金膜を分割し、狭溝部32が有する開口幅W2とその深さL2とでは白金膜を分割せずその上部に一様に形成するのである。
触媒金属60は、配線部、つまり第1の白金膜51の上部に設けてある。触媒金属60は、特に限定しないが、例えば、酸化スズ,白金,パラジウム,アルミナなどを用いることができ、もちろん、これらを組み合わせても積層してもよい。図1に示す例では、第1の白金膜51の略中央に設けているが、その設置位置や形状はもちろん自由に選択するこ
とができる。
環状の溝部31および狭溝部32は、それぞれの溝の深さL1,L2および上端部の開口幅W1,W2をその上部に形成する白金膜の成膜装置の特性に合わせて自由に選択することができる。
つまり、環状の溝部31においては、白金膜が溝の上部で接触しないような溝の深さL1と上端部の開口幅W1とを選択する。
これらの選択は、形成する白金膜の膜厚や形成装置の性能や機種が予めわかっているために、簡単に選択できる。例えば、環状の溝部31上に形成する図示しない白金膜(第1の白金膜51または第1の白金膜51になる膜)の膜厚をT1とすると、環状の溝部31の溝の深さL1は、上方に形成する白金膜の膜厚T1の約1倍以上とし、上端面の開口幅W1は、同じく膜厚T1より小さくなるよう設定する。
また、狭溝部32においては、白金膜が溝の上部で接触するような溝の深さL2と上端部の開口幅W2とを選択する。
これらの選択は、形成する白金膜の膜厚や形成装置の性能や機種が予めわかっているために、簡単に選択できる。例えば、狭溝部32上に形成する図示しない白金膜(第1の白金膜51になる膜)の膜厚をT2とすると、狭溝部32の溝の深さL2は、上方に形成する白金膜の膜厚T2の約2倍以上とする。狭溝部32の上端面の開口幅W2は、同じく膜厚T2より小さくなるよう設定する方が好ましい。
また、図1に示す例では、狭溝部32は触媒金属60と平面的に重なる部分のみならず、若干触媒金属60より図面縦方向に大きく形成しているが、大切なことは、絶縁膜21に設ける狭溝部32は、必ず触媒金属60と平面的に重なる部分にあればよく、その長さなどは自由に選択することができる。このような狭溝部32の異なる形状については後述する。
さらにまた、環状の溝部31は、多角形で構成しているが、もちろんこれに限定されず、楕円形などさまざまな形状にすることができる。
[環状の溝部の異なる形状の説明:図3]
本発明のガスセンサの構造は、すでに説明する構成に限定されない。図3は、絶縁膜21の膜厚によって深い溝が形成できない場合や、成膜装置の特性によって溝側面の被覆率が高い場合における構造を示す断面図である。図3において、33はオーバーハング形状を有する環状の溝部、34はオーバーハング形状の狭溝部である。すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与している。
環状の溝部を図3に示すようなオーバーハング形状に構成にすることによって、確実に白金膜を分割させることができる。また、狭溝部をオーバーハング形状とすることによって容易に白金膜を上端部でピンチオフさせることができる。オーバーハング形状を有する狭溝部34は、この溝部の側壁部にスパッタされた白金が飛着することがなく、狭溝部34の上端面の開口幅によらず内部の溝幅を任意に設定できるため、さらに空隙を大きく設けて熱容量を小さくすることができるという効果もある。
[狭溝部のさらに異なる形状の説明:図4]
本発明のガスセンサの構造は、すでに説明した構成に限定されない。図4は、センサの熱容量を最小限に抑えながらセンサ部全体の強度を保持できる構造を示すものであって、環状の溝部31で分割された第1の表面41と第2の表面42との部分を拡大する平面図である。
触媒金属60を積層する配線部下部と触媒金属60が積層されない配線部下部とで、開口幅を変化させた狭溝部を説明するものである。図4において、35はそのような形状を有する狭溝部であって、35aは狭溝部35における幅広部、35bは同じく幅狭部である。図4において、触媒金属60は見やすいように点線で示している。すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与している。
図4では、開口幅を変化させた狭溝部35の状態をわかりやすく表記するため、第1の白金膜51および触媒金属60は透過して表している。触媒金属60と平面的に重なる第1の表面41には、配線部下部には動作時の熱容量を低減するため、狭溝分35における開口幅の広い幅広部35aを設けている。さらに触媒金属60が積層されない配線部には、開口幅の狭い幅狭部35bを設けている。
熱容量を小さくしたい触媒金属60の下部のみ狭溝部35の開口部の幅が広く、熱容量の影響を受けにくい触媒金属60がない部分は、強度を優先させて開口部の幅が狭い。このような構成にすることによって、センサとしての強度を保ったまま熱容量をより小さくすることができる。
[狭溝部のまた別の形状の説明:図5]
本発明のガスセンサの構造において、狭溝部の形状は自由に選択することができる。図5は、同一形状で独立した狭溝部を複数並べる例を説明するものであって、環状の溝部31で分割された第1の表面41と第2の表面42との部分を拡大する平面図である。なお、狭溝部の状態をわかりやすく表記するため、第1の白金膜51および触媒金属60は透過して表している。図5において、36は、円形状の狭溝部である。すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与している。
図5に示すように、円形状の狭溝部36を複数用い、それらを千鳥配列または蜂の巣状に配置することでセンサとしての強度を保持しつつ熱容量を低減させることができる。もちろん、この狭溝部36は円形状に限らない。平面的に見て楕円であっても多角形であってもよい。大切なことは、同じ形状の狭溝部を複数設けてそれらを一定の法則またはランダムに配設することである。
円形状の狭溝部36は、その底部を絶縁膜21またはこの絶縁膜21が乗る図示しない基板などの裏面まで貫通させて形成してもよい。溝部の底部をそれら裏面にまで貫通させることで、さらに熱容量を低減することができる。
[本発明の製造方法の説明]
次に、本発明のガスセンサの製造方法を図6から図8を用いて説明する。なお、シリコン基板上に絶縁膜としてシリコン窒化膜を設け、フォトリソグラフィにより環状の溝部31および狭溝部32を設け、第1の表面41および第2の表面42を形成し、白金膜をスパッタし、第1の白金膜51および第2の白金膜52を形成する場合を説明する。すでに説明した構成には同一の番号を付与している。
まず、図6に示すように、シリコン基板11上にCVD法を用いて絶縁膜21であるシリコン窒化膜を1μmの厚さで形成する。このシリコン窒化膜が後に白金配線を支持する膜となる。
続いて、絶縁膜21上に環状の溝部31および狭溝部32の形状に対応するレジストパターンを、フォトリソグラフィを用いて形成する。
次に、図7に示すように、反応ガスに六フッ化硫黄を用いるドライエッチングにより絶縁膜21をエッチングし、環状の溝部31および狭溝部32を形成する。その後、レジストパターンはアッシングにより除去する。
このエッチング処理により、絶縁膜21の表面は、環状の溝部31によって分割され、環状の溝部31の内周に接する表面に第1の表面41、環状の溝部31の外周に接する面に第2の表面42が形成される。同時に、環状の溝部31の内周に接する表面に第1の表面41上に狭溝部32が形成される。
次に、図8に示すように、絶縁膜21の上面に白金膜をスパッタ法により形成する。このとき、白金膜は環状の溝部31により分割され、第1の表面41上に第1の白金膜51すなわち配線部、第2の表面42上に第2の白金膜52が形成される。さらにこのとき、狭溝部32の上端面で白金膜がピンチオフし、狭溝部32内部に空隙70が形成される。
これは、例えば、狭い隙間を有して配設されている庭石に雪が降り積もる態様に似ている。つまり、積雪量が少ないと庭石の上部にしか積雪せず、雪は途切れた状況であるが、積雪量が増えると庭石の上部の雪同士が繋がり、離間している庭石の上部は一様に雪で覆われてしまう。
以上の説明では、絶縁膜21上に設ける白金膜は単層の膜である例を示したが、もちろんこれに限定しない。ガスセンサの仕様に合わせて自由に選択が可能であって、複数の組成が異なる白金膜を積層してもよい。
また、狭溝部32を有するセンサ構造を形成する方法はすでに説明する製造方法に限定されない。絶縁膜21上に狭溝部32をエッチングにより形成した後、狭溝部32内に犠牲膜を埋め込んでその上部に白金膜を形成し、その後、犠牲膜を裏面からエッチングして除去し、空隙70を形成してもよい。フォトリソグラフィやエッチングなど、従来から知られている製造方法で容易に形成可能である。
本発明のガスセンサは、従来知られている薄膜式接触燃焼式ガスセンサに比べてさらに微細化できる。このため、小型化が要求される家庭用燃料式発電機や水素燃料自動車などに好適である。
本発明のガスセンサの構造を説明する平面図および断面図である。 本発明のガスセンサの狭溝部の構成を説明する平面図である。 本発明のガスセンサの溝部の形状を説明する断面図である。 本発明のガスセンサの溝部の形状を説明する平面図である。 本発明のガスセンサの溝部の形状を説明する平面図である。 本発明のガスセンサの製造方法を示す断面図である。 本発明のガスセンサの製造方法を示す断面図である。 本発明のガスセンサの製造方法を示す断面図である。
符号の説明
11 シリコン基板
21 絶縁膜
31 絶縁膜21上面に形成する環状の溝部
32 狭溝部
33 オーバーハング形状を有する環状の溝部
34 オーバーハング形状を有する狭溝部
35 開口幅を変化させた狭溝部
36 円形状を有する狭溝部
41 環状の溝部31の内周に接する絶縁膜21の第1の表面
42 環状の溝部31の外周に接する絶縁膜21の第2の表面
50 環状の溝部31の底部に堆積した白金膜
51 第1の表面41上に形成する第1の白金膜
52 第2の表面42上に形成する第2の白金膜
60 触媒金属
70 空隙

Claims (4)

  1. 触媒金属を有するガスセンサであって、
    絶縁膜または絶縁基板の表面に、溝の深さ距離を溝の開口距離で割った比率値が1以上の数値を有しているとともに、前記開口距離の値が形成する白金膜の膜厚の値よりも小さい環状の溝部を設け、
    前記環状の溝部に囲まれる領域の表面を第1の表面とし、前記環状の溝部に囲まれていない領域の表面を第2の表面とするとき、
    前記絶縁膜または前記絶縁基板の表面に白金膜を設けることにより、前記第1の表面上に第1の白金膜を設け、前記環状の溝部によって隔てられて前記第2の表面上に第2の白金膜を設け、
    前記触媒金属は、前記第1の白金膜の上部に設け、
    前記第1の表面の該触媒金属と平面的に重なる部分に狭溝部を設けることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記狭溝部は、溝の深さ距離を溝の開口距離で割った比率値が2以上の数値を有していることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記環状の溝部または前記狭溝部は、その断面形状がオーバーハング形状をなしていることを特徴とする請求項1または2に記載のガスセンサ。
  4. 白金による配線を用いるガスセンサの製造方法であって、
    基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜の表面に、溝の深さ距離を溝の開口距離で割った比率値が1以上の数値を有しているとともに、前記開口距離の値が後の工程で形成する白金膜の膜厚の値よりも小さい環状の溝部と、前記環状の溝部の内周に接する前記絶縁膜の表面に、前記環状の溝部よ
    りも溝の開口距離が小さい狭溝部と、を形成する工程と、
    前記絶縁膜の上部に白金膜を形成し、前記環状の溝部によって前記白金膜が分割され、前記狭溝部によっては前記白金膜が分割されないようにして、前記配線を形成することを特徴とするガスセンサの製造方法。
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