JP4866160B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明はホルムアルデヒド不含の硬化性水性組成物に関係し、この組成物は、低分子量カルボキシオリゴマーまたはコオリゴマーおよびポリオールを含有する。本組成物は、好適にはリン含有促進剤も含み、3.5を超えないpHを有している。結果として得られる組成物は、特にグラスファイバー製品に対する結合剤として使用したときに、処理上の困難性を最小化し、優れた復元力および剛性を有する製品を提供する。
様々な製品の製造において、ホルムアルデヒドを殆どまたは全く含んでいない、水をベースとした硬化性組成物を使用することが非常に望ましく、それは、ホルムアルデヒドが共通して関わっている健康上および環境上の問題があり、更には、ホルムアルデヒドの低減または排除に向けた法律が現実に存在し、また、そのような法律制定が提案されているためである。ホルムアルデヒドを含まない幾つかの系が存在し、これらの系は、ポリカルボキシ酸ポリマーをヒドロキシル含有化合物と反応させることを要件としている。
このような結合剤は、グラスファイバー断熱材の製造に特に有用である。このような断熱材の製造においては、結合剤組成物が、ガラスが繊維に紡がれた後に、熱い状態のガラス上に噴霧され、湿った状態のガラス繊維が小孔を有するコンベヤー上に落とされ、そこで、幾分かの水分が真空に引かれて除去される。しかし、真空が加えられた後であるが、結合剤が硬化される前に、結合剤は、流動することができ、これらの繊維を結合剤で充分に湿らすことができなければならない。充分に湿らすことによって、これらの繊維を共にしっかりと結合することができ、更には、これらの繊維をポリマーで包み込み、これにより、結果として得られる断熱材に可撓性および強度を付与することができる。
硬化前のポリマーに良好な流動性を創出すべく提案されている一つの解決策は、この系に界面活性剤を加えることであり、この方法は、例えばHummerichらの米国特許出願第10/715,087号、米国特許第6,071,994号、ならびにReckの米国特許第6,099,773号および第6,348,530号で教示されている。
米国特許出願第10/715,087号明細書 米国特許第6,071,994号明細書 米国特許第6,099,773号明細書 米国特許第6,348,530号明細書
しかし、界面活性剤を添加することにより、結果として得られる結合剤は、硬化後、水分および湿気に対して一層敏感になる。グラスファイバー断熱材の場合、湿気に敏感であることは、結合剤の強度を低下させ、ガラス繊維を腐食し、ガラス繊維を脆弱化することになろう。水分および湿気に敏感であることは、このような結合剤の他の用途においても欠点を有している。
この発明は結合剤組成物に関するものであり、本結合剤組成物は、フリーラジカル付加重合により製造され、300から900の数平均分子量を有するエチレン性不飽和カルボン酸のオリゴマーまたはコオリゴマーの水溶液およびポリオールを含み、ここで、酸基の当量数の、ヒドロキシル基の当量数に対する比は約1/0.1から1/1.5の範囲である。本結合剤組成物のpHは、好適には3.5より大きくない。
本明細書で使用される場合、「オリゴマー」という用語は、僅か数個のモノマー単位(例えばダイマー、トリマー、テトラマーなど)からなるホモポリマー分子を意味する。また、本明細書で使用される場合、「コオリゴマー」という用語は、僅か数個のモノマー単位(例えばダイマー、トリマー、テトラマーなど)からなるコポリマー分子を意味する。更に、本開示全体を通じて使用される場合、「ポリマー」および「コポリマー」という用語の使用は、それぞれ、オリゴマーおよびコオリゴマーの両者を含む。本発明の硬化性水性組成物において、オリゴマーまたはコオリゴマーの重量による量は、オリゴマーまたはコオリゴマーおよびポリオールを合わせた重量の40パーセントより大きい。
本カルボキシオリゴマーまたはコオリゴマー付加ポリマーを製造するための重合反応は、当技術分野において既知の様々な方法により開始されてよく、例えば開始剤の熱分解を利用してこの重合を果たすためのフリーラジカルを発生させる方法、および酸化還元反応(レドックス反応)を利用してこの重合を果たすためのフリーラジカルを発生させる方法などにより開始されてよい。別の実施態様においては、本付加ポリマーは、リン含有連鎖移動剤、例えば次亜リン酸および次亜リン酸の塩、例えば米国特許第5,077,361号(これをもって、参照により本明細書に組み入れられる)に開示されている如き次亜リン酸の塩などの存在下において、リン含有促進剤およびポリ酸成分を同一分子に組み入れることにより形成することができる。
連鎖移動剤、例えばメルカプタン、ポリメルカプタンおよびハロゲン化合物などは、本重合混合物中において使用することにより、本オリゴマー組成物の分子量を調節することができる。一般的に、本ポリマー結合剤の重量に基づき、重量で0%から20%のC−C20アルキルメルカプタン、メルカプトプロピオン酸、またはメルカプトプロピオン酸のエステルを使用することができる。
本発明の一つの実施態様においては、本オリゴマー組成物のカルボキシル基は不揮発塩基で中和されてよく、ここで、この不揮発塩基は、処理条件下において実質的に不揮発性である塩基を意味し、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは水酸化t−ブチルアンモニウムなどである。この不揮発塩基は充分に不揮発性でなければならず、加熱および硬化処理をしている間、本組成物中に実質的に留まっていなければならない。
本発明における別の一つの実施態様においては、カルボキシ基は揮発塩基で中和されてよく、ここで、この揮発塩基は、本オリゴマー組成物を伴う基体の処理条件下において実質的に揮発性である塩基を意味する。中和するのに適した揮発塩基は、例えばアンモニアまたは揮発性低級アルキルアミンを含む。この揮発塩基を不揮発塩基に加えて使用することもできる。
本発明の一つの実施態様においては、本硬化性結合剤組成物は、リン含有促進剤、例えば米国特許第6,136,916号に開示されているものなどを含む。好適には、この促進剤は、次亜リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウムまたは前述のものの混合物からなる群から選択される。また、リン含有促進剤は、リン含有基を担持したオリゴマー、例えば本発明の付加重合により次亜リン酸ナトリウムの存在下において形成され、300から900の数平均分子量を有するアクリル酸のオリゴマーなどであってもよく、但し、このオリゴマーは、本発明の硬化性組成物の結合剤として機能するオリゴマーまたはコオリゴマーとは別の化合物である。このリン含有促進剤は、本オリゴマーまたはコオリゴマーの重量に基づき、0重量%から40重量%のレベル、好適には0重量%から30重量%のレベル、更に好適には0重量%から20重量%のレベル、より好適には0重量%から10重量%のレベルで使用されてよい。
好適には、本オリゴマーまたはコオリゴマーの数平均分子量は約500から約800の間である。
好適なポリオールはトリエタノールアミンである。しかし、他のポリオールも使用することができる。このポリオールは、充分に不揮発性であるべきであり、加熱および硬化処理をしている間、実質的に本組成物中におけるポリ酸との反応に利用できる状態を保っているであろう。このポリオールは、約1000未満の分子量を有し、少なくとも二つのヒドロキシル基を担持する化合物であってよく、例えばエチレングリコール、グリセロール、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、スクロース、グルコース、レゾルシノール、カテコール、ピロガロール、グリコール化尿素、1,4−シクロヘキサンジオール、ジエタノールアミンなど、および特定の反応性ポリオール、例えばベータ−ヒドロキシアルキルアミドなど、例えば、米国特許第4,076,917号の教示により製造され得るものなどの、ビス−[N,N−ジ(ベータ−ヒドロキシエチル)]アジパミドなどであってよく、または少なくとも二つのヒドロキシル基を含有する付加ポリマーであってよく、例えばポリビニルアルコール、部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル、ならびに(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどのホモポリマーもしくはコポリマーであってよい。好適には、本結合剤中におけるオリゴマーまたはコオリゴマーの量およびポリオールの量は、カルボキシル基の当量数の、ヒドロキシル基の当量数に対する比が約1/0.1から1/1.5の範囲であるような量である。
好適には、本オリゴマーまたはコオリゴマーは、アクリル酸およびメタクリル酸または前述のものの混合物からなる群から選択される少なくとも一つのカルボン酸の重合単位を含む。
コオリゴマーの場合、好適には、アクリル酸およびメタクリル酸からなる群から選択される少なくとも一つのカルボン酸、および、本硬化性組成物におけるモノマーの合計重量に基づき、約3重量パーセントから約25重量パーセントの、25℃において2g/水100g未満の溶解度を有するエチレン性不飽和モノマーの重合単位を含み、ここで、前述のエチレン性不飽和モノマーは、(メタ)アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、スチレン、α−メチルスチレン、モノアルキル(メタ)アクリルアミドおよびジアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群から選択される。
また、本発明はグラスファイバー結合剤であり、このグラスファイバー結合剤は:
(a)300から900の数平均分子量を有し、フリーラジカル付加重合により製造されるカルボキシオリゴマーまたはコオリゴマーの水溶液、
(b)ポリオール、および
(c)リン含有促進剤
を含み、ここでこの結合剤のpHは3.5より大きくなく、かつこの結合剤中におけるカルボキシオリゴマーまたはコオリゴマーおよびポリオールの量は、カルボキシル基の当量数の、ヒドロキシル基の当量数に対する比が約1/0.1から1/1.5の範囲であるような量である。
好適には、この発明のグラスファイバー結合剤中において、ポリオールはトリエタノールアミンであり;更に好適には、本結合剤は強酸、例えば硫酸などを含む。
本発明の別の態様は硬化性組成物であり、この硬化性組成物は、(a)ポリ酸コオリゴマーであり、重合単位として、カルボン酸基、酸無水物基または前述のものの塩を含むモノマー、および本硬化性組成物におけるモノマーの合計重量に基づき、約3重量パーセントから約25重量パーセントの、25℃において2g/水100g未満の溶解度を有するエチレン性不飽和モノマーを含み〔ここで、前述のエチレン性不飽和モノマーは、(メタ)アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、スチレン、α−メチルスチレン、モノアルキルアクリルアミドおよびジアルキルアクリルアミドからなる群から選択される〕;1000未満の数平均分子量を有するポリ酸コオリゴマー、ならびに(b)少なくとも二つのヒドロキシル基を有するヒドロキシル基含有化合物を含み;ここで、上述のカルボン酸基、酸無水物基または前述のものの塩の当量数の、上述のヒドロキシル基の当量数に対する比は約1/0.1から約1/1.5までである。
上述のエチレン性不飽和モノマーは、(メタ)アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、スチレン、α−メチルスチレン、モノアルキル(メタ)アクリルアミドまたはジアルキル(メタ)アクリルアミドのうちの少なくとも一つである。「(メタ)アクリレート」という用語はアクリレートまたはメタクリレートのいずれかを意味する。「(メタ)アクリルアミド」という用語はアクリルアミドまたはメタクリルアミドのいずれかを意味する。このエチレン性不飽和モノマーは、本硬化性組成物におけるモノマーの合計重量に基づき、約3重量パーセントから約25重量パーセントの量、好適には約3重量パーセントから約20重量パーセントの量、より好適には約3重量パーセントから約15重量パーセントの量で存在する。それぞれのエチレン性不飽和モノマーの好適な量は以下の通りである:約10重量パーセントから約25重量パーセントの(メタ)アクリル酸エチル、約10重量パーセントから約20重量パーセントのメタクリル酸メチル、約3重量パーセントから約15重量パーセントの(メタ)アクリル酸ブチル、約3重量パーセントから約15重量パーセントのスチレン、約3重量パーセントから約15重量パーセントのα−メチルスチレン、約3重量パーセントから約8重量パーセントのt−オクチルアクリルアミドおよび約5重量パーセントから約15重量パーセントのt−ブチルアクリルアミド。エチレン性不飽和モノマーが25℃において1g/水100g未満の水中における溶解度を有する本発明のこれらの実施態様においては、本硬化性組成物におけるモノマーの合計重量に基づき、約3重量パーセントから約15重量パーセントのエチレン性不飽和モノマーを使用することが好適である。エチレン性不飽和モノマーが25℃において1g/水100gから2g/水100gの水中における溶解度を有する本発明のこれらの実施態様においては、本硬化性組成物におけるモノマーの合計重量に基づき、約10重量パーセントから約25重量パーセントのエチレン性不飽和モノマーを使用することが好適である。カルボン酸基およびカルボン酸基の塩を包含する適切なモノマーは、例えばメタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、2−メチルマレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、2−メチルイタコン酸、α−メチレングルタル酸、モノアルキルマレイン酸塩およびモノアルキルフマル酸塩、ならびに前述のものの塩を含む 酸無水物基および酸無水物基の塩を包含する適切なモノマーは、エチレン性不飽和酸無水物、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水アクリル酸および無水メタクリル酸、ならびに前述のものの塩を含む カルボン酸基、酸無水物基または前述のものの塩を包含する好適なモノマーは、アクリル酸およびマレイン酸、ならびに前述のものの塩、および無水マレイン酸である。好適には、カルボン酸基、酸無水物基または前述のものの塩を包含するモノマーは、本ポリマーの重量に基づき、重量で1%から99%のレベル、より好適には10%から90%のレベルで使用される。
本発明の一つの実施態様においては、疎水性空洞を有する巨大分子有機化合物が、本硬化性組成物のコオリゴマー成分を形成するために使用される重合媒体中に存在する。疎水性空洞を有する巨大分子有機化合物を使用するのに適した技術は、例えば米国特許第5,521,266号に開示されている。本発明に有用な疎水性空洞を有する巨大分子有機化合物は、例えばシクロデキストリンもしくはシクロデキストリン誘導体;疎水性空洞を有する環状オリゴ糖、例えばシクロイヌロヘキソース、シクロイヌロヘプトースもしくはシクロイヌロオクトースなど;カリキサレン;キャビタンド;または前述のものの組合せを含む 好適には、この巨大分子有機化合物はβ−シクロデキストリンであり、より好適にはメチル−β−シクロデキストリンである。
本オリゴマーまたはコオリゴマー成分は、水系GPCで測定したときに、300から900の数平均分子量を有している。400から900の数平均分子量が好適であり;500から800の数平均分子量がより好適である。
本発明の一つの好適な実施態様においては、本結合剤組成物は強酸を含んでいる。「強酸」という用語は、3pKaを超えない少なくとも1つのpKaを有する非カルボン酸を意味する。この実施態様においては、本結合剤組成物は、好適には、全カルボン酸の当量数に対して、0.01当量から0.2当量の強酸を含んでおり、より好適には0.01当量から0.18当量の強酸を含んでいる。「全カルボン酸」という用語は、本結合剤組成物中に存在するカルボン酸の全量を意味する。この強酸は、鉱酸、例えば硫酸など、または有機酸、例えばスルホン酸などであってよい。鉱酸が好適である。
本発明の一つの実施態様においては、本結合剤組成物は、更に、1000またはそれ未満の分子量、好適には500またはそれ未満、最も好適には200またはそれ未満の分子量を有する少なくとも一つの低分子量多塩基カルボン酸、酸無水物もしくは前述のものの塩を含んでいる。「多塩基」という用語は、少なくとも二つの反応性の酸または酸無水物官能基を有していることを意味する。適切な低分子量多塩基カルボン酸および酸無水物の例は、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、コハク酸、無水コハク酸、セバシン酸、アゼライン酸、アジピン酸、クエン酸、グルタル酸、酒石酸、イタコン酸、トリメリト酸、ヘミメリト酸、トリメシン酸、トリカルバリト酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、ピロメリト酸、カルボン酸のオリゴマーなどを含む 場合によって、この低分子量多塩基カルボン酸、酸無水物または前述のものの塩は、ポリ酸コポリマーと混合する前に、反応条件下において、ヒドロキシル含有化合物と混合されてよい。
本発明の一つの実施態様においては、本結合剤組成物は、重合単位として少なくとも一つの共重合されたエチレン性不飽和非イオン性アクリルモノマーを含むエマルジョンポリマーと混ぜ合わされる。「エマルジョンポリマー」という用語は、当技術分野において既知の乳化重合技術により製造された水性媒質中に分散されたポリマーを意味する。「非イオン性モノマー」という用語は、本明細書では、共重合されたモノマー残基がpH=1−14の間で、イオン性電荷を有していないことを意味する。
エチレン性不飽和非イオン性アクリルモノマーは、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル;(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルモノマー、例えばメタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸1−メチル−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−プロピル、アクリル酸1−メチル−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチルおよびアクリル酸2−ヒドロキシブチルなどを含む。本ポリマーに組み入れることができる他のエチレン性不飽和非イオン性モノマーは、ビニル芳香族化合物、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ビニルキシレン、ビニルトルエンなど;酢酸ビニル、酪酸ビニルおよび他のビニルエステル;ビニルモノマー、例えばビニルアルコール、塩化ビニル、ビニルトルエン、ビニルベンゾフェノンおよび塩化ビニリデンなどを含む。
更なるエチレン性不飽和非イオン性アクリルモノマーは、アクリルアミドおよびアルキル置換アクリルアミド、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミドおよびN−メチル(メタ)アクリルアミドなど;ヒドロキシル置換アクリルアミド、例えばメチロールアクリルアミドおよびベータ−ヒドロキシアルキルアミドなどを含む。
このエマルジョンポリマーは、モノエチレン性不飽和酸モノマーを含んでいてよく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノブチル、無水マレイン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキルアリルスルホコハク酸、(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸ホスホアルキル、例えば(メタ)アクリル酸ホスホエチル、(メタ)アクリル酸ホスホプロピルおよび(メタ)アクリル酸ホスホブチルなど、クロトン酸ホスホアルキル、マレイン酸ホスホアルキル、フマル酸ホスホアルキル、(メタ)アクリル酸ホスホジアルキル、クロトン酸ホスホジアルキル、ならびにリン酸アリルなどを含んでいてよい。
本発明において使用されるエマルジョンポリマーは、共重合された多エチレン性不飽和モノマーを含んでいてよく、例えばメタクリル酸アリル、フタル酸ジアリル、ジメタクリル酸1,4−ブチレングリコール、ジメタクリル酸1,2−エチレングリコール、ジアクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ブタジエンおよびジビニルベンゼンなどを含んでいてよい。
本発明の更なる実施態様においては、本結合剤組成物は主として疎水性のエマルジョンポリマーと混ぜ合わされ、このエマルジョンポリマーは、重合単位として、本エマルジョンポリマー固形分の重量に基づき、重量で30%超、好適には40%超、より好適には50%超、更に一層好適には60%超のエチレン性不飽和アクリルモノマーを含み、前述のエチレン性不飽和アクリルモノマーはCまたはそれを超えるアルキル基を含む。「Cまたはそれを超えるアルキル基を含むアクリルモノマー」という用語は、5個またはそれを超えるC原子を有する脂肪族アルキル基を担持したアクリルモノマーを意味し、このアルキル基は、n−アルキル、s−アルキル、i−アルキルおよびt−アルキル基を含む、Cまたはそれを超えるアルキル基を含む適切なエチレン性不飽和モノマーは、(メタ)アクリル酸の(C−C30)アルキルエステル、例えば(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなど;(メタ)アクリル酸の不飽和ビニルエステル、例えば脂肪酸および脂肪族アルコールから誘導されるものなど;長鎖アルコキシ−またはアルキルフェノキシ(ポリアルキレンオキシド)(メタ)アクリレートを含む界面活性剤モノマー、例えばC1837−(エチレンオキシド)20メタクリレートおよびC1225−(エチレンオキシド)23メタクリラートなど;N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド、例えばオクチルアクリルアミドなど;を含む。Cまたはそれを超えるアルキル基を含むこのモノマーは、官能性も含むことができ、例えばアミド、アルデヒド、ウレイド、ポリエーテルなどを含むことができるが、好適には酸基またはヒドロキシ基を含まない。このようなモノマーを含有するエマルジョンポリマーは乳化重合により製造することができ、好適には米国特許第5,521,266号のポリマーを形成するための方法により製造することができる。エマルジョンポリマーと本コポリマー組成物とを混ぜ合わせる前、または混ぜ合わせている間に、界面活性剤をこのエマルジョンポリマーに加えることができる。界面活性剤を加える場合、界面活性剤は、エマルジョンポリマー固形分の重量に基づき、重量で0.5%から20%の量、好適には2%から10%の量で加えることができる。加える場合、界面活性剤は、好適には、15より大きいHLB値を有している。
また、主として疎水性のエマルジョンポリマーは、共重合単位として、エマルジョンポリマー固形分の重量に基づき、重量で0%から10%まで、好適には0%から5%の、カルボン酸基、酸無水物基もしくは前述のものの塩、またはヒドロキシル基を有するモノマー、例えば(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなども含むことができる。このエマルジョンポリマーは、固形分ベースで、本結合剤組成物の重量に基づき、重量で1%から10%の量、好適には1.5%から5%の量で存在していてよい。
本結合剤組成物は、更に、通常の処理成分、例えば顔料;充填剤または増量剤;移動防止剤;硬化剤;造膜助剤;界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤;展着剤;鉱油ダスト抑制剤;殺生剤;可塑剤;オルガノシラン;消泡剤、例えばジメチコン、シリコーン油およびエトキシル化非イオン剤など;腐食防止剤、特にpH<4で有効な腐食防止剤、例えばチオ尿素、シュウ酸塩およびクロム酸塩など;着色剤;帯電防止剤;潤滑剤;ワックス;酸化防止剤;カップリング剤、例えばシラン、特にSilquestTM A−187(Wilton CTに所在するGE Silicones−OSi Specialtiesにより製造される)など;本発明のものでないポリマー;ならびに防水剤、例えばシリコーンなども含むことができる。
しかし、先に説明されている理由から、できるだけ少量の界面活性剤を使用するのが好適である。
本発明の結合剤組成物は、好適には、ホルムアルデヒド不含のコポリマー組成物である。「ホルムアルデヒド不含」という用語は、この組成物がホルムアルデヒドを実質的に含んでおらず、また、乾燥及び/又は硬化の結果として実質的なホルムアルデヒドを放出もしないことを意味している。本結合剤組成物のホルムアルデヒド含有量を最小化するため、本発明のポリマーを製造するときに、重合補佐剤を使用するのが好適であり、例えば開始剤、還元剤、連鎖移動剤、殺生剤、界面活性剤などの、それら自体はホルムアルデヒドを含んでおらず、重合プロセス中にホルムアルデヒドを発生せず、また、基体の処理中にホルムアルデヒドを発生または放出しない補佐剤を使用するのが好適である。「実質的にホルムアルデヒドを含まない」という用語は、低レベルのホルムアルデヒドが本水性組成物中において許容可能なとき、またはホルムアルデヒドを発生もしくは放出する補佐剤を使用せざるを得ない理由が存在するときには、実質的にホルムアルデヒド不含の水性組成物を使用できることを意味している。
本発明の組成物は基体を処理するために使用されてよい。このような処理は、一般的に、例えばコーティング、サイジング、含浸、ボンディング、前述のものの組合せなどとして表すことができる。典型的な基体は、木材、例えばむく木材、木材粒子、木質線維、木材チップ、木粉、パルプおよび木材薄片などを含めた木材;金属;プラスチック;繊維、例えばガラス繊維など;織布および不織布;などを含む 本結合剤組成物は通常の技術により基体に適用することができ、例えばエアースプレー法またはエアーレススプレー法、パッディング法、含浸法、ロールコーティング法、カーテンコーティング法、ビーター堆積法、凝固法などにより適用することができる。
本発明の一つの実施態様においては、本発明の組成物は、耐熱不織布用の結合剤として使用することができ、例えば耐熱繊維を含む不織布、例えばアラミド繊維、セラミック繊維、金属繊維、炭素繊維、ポリイミド繊維、特定のポリエステル繊維、レーヨン繊維、ロックウールおよびガラス繊維などを含む不織布などの耐熱不織布用の結合剤として使用することができる。「耐熱繊維」という用語は、125℃以上の温度に晒されても実質的に影響を受けない繊維を意味する。耐熱不織布は、これらの繊維が基体の性能に材料的に悪影響を及ぼさない限り、自体は耐熱性でない繊維、例えば特定のポリエステル繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維および超吸収性繊維なども含むことができる。
不織布は、不織布形成前、不織布形成中および不織布形成後における、純粋に機械的な手段により固めることができる繊維、例えばニードルパンチングによりもたらされる絡まり合い、エアーレイドプロセスおよびウェットレイドプロセスなどにより固めることができる繊維;化学的な手段により固めることができる繊維、例えばポリマー結合剤を用いる処理などにより固めることができる繊維;または機械的な手段と化学的な手段との組合せにより固めることができる繊維からできている。幾つかの不織布は大気温度よりも実質的に高い温度で使用され、例えば、シングル屋根板またはロール状屋根材を製造する手順に従って熱いアスファルト組成物が含浸されるガラス繊維含有不織布がこれに該当する。不織布が150℃から250℃の温度で熱いアスファルト組成物と接触させられる場合、不織布は撓み、縮み、または別な仕方でゆがんだ状態になり得る。従って、コポリマー組成物を組み込んだ不織布は、硬化された水性組成物によりもたらされる特性、例えば引張り強さなどの特性を実質的に保持すべきである。更に、硬化された組成物は、必須の不織布特性を実質的に損なってはならず、例えば、硬化された組成物が処理条件下において堅すぎたり、脆すぎたり、またはねばねばした状態になってしまうケースがこれに当てはまる。
本水性結合剤組成物は、基体へ適用された後、乾燥および硬化を果たすべく加熱される。加熱時間および加熱温度は、処理される基体の乾燥速度、処理性、取扱性、;および特性の進展に影響を及ぼすであろう。120℃から400℃の温度での3秒間から15分間のある時間にわたる熱処理を実施することができ;175℃から225℃の温度での処理が好適である。「硬化」という用語は、本明細書では、例えば化学的共有結合反応、イオンの相互作用またはクラスタリング、基体への接着力の改善、相の変化または反転、水素結合などを介してもたらされる、このポリマーの特性を変えるのに充分な化学的または形態学的変化を意味する。望ましい場合、これらの乾燥および硬化の効用は二つまたはそれ以上の別々のステップで果たされてよい。例えば、本組成物は、初めに、本組成物を実質的に乾燥させるのには充分であるが、実質的に硬化はさせないある温度およびある時間の間加熱し、この後、硬化を果たすべく、もっと高い温度における第二のある時間の間及び/又はもっと長い時間の間加熱されてよい。「B−ステージング」と呼ばれるこのような手順は、結合剤処理不織布、例えばロールの形態における結合剤処理不織布を提供するために使用することができ、この場合、この不織布は、硬化プロセスと同時発生的に、特定の形態への形成もしくは成形を伴って、または伴わずに、後の段階で硬化させることができる。
これらの耐熱不織布は、例えば断熱材バットまたはロール、屋根葺きまたは床張り用途での補強マットとして、ロービングとして、プリント回路基板またはバッテリーセパレーター用のマイクロガラスベース基体として、フィルターストックとして、テープストックとして、ならびに石造建築用のセメント質および非セメント質コーティングにおける補強スクリムとして、天井内張タイル、セルロース系屋根葺きタイル、窓処理、壁装材、成形品における補強スクリムとして、丸まったパルプを改質するための補強スクリムとして、粉体コーティング用の補強スクリムとして、などの用途において使用することができる。
以下の実施例は、本発明の組成物および従来技術による対照の組成物を製造する方法を例証すべく意図されている。
(実施例1)
比較用対照ポリマー1:9%のSHP
機械式スターラー、凝縮器、窒素スイープ、温度計、ならびにモノマー、開始剤および次亜リン酸ナトリウム(「SHP」)の溶液を徐々に加えるためのインレットを備えた5リットル用の四つ口フラスコに、1217.7グラムの脱イオン(DI)水を加えた。連鎖調節剤の原液は、2500グラムの次亜リン酸ナトリウム一水和物を3056グラムの脱イオン水に溶解することにより製造された。この原液から合計で406.99グラムを取り出し、この溶液のうち重量で30%(122.1グラム)を水チャージに加え、93℃に加熱した。重量で70%(284.89グラム)の残りの連鎖調節剤溶液は共供給液として使用された。2034.9グラムの氷アクリル酸のモノマーチャージを製造した。開始剤溶液は20.35グラムの過硫酸ナトリウムを45.3グラムのDI水中に溶解することにより製造された。
これらのアクリル酸、過硫酸ナトリウムおよび次亜リン酸ナトリウムのチャージは、2時間にわたり一定の供給速度で別々に攪拌水チャージに加えられた。温度は93℃±1℃に維持された。
結果として得られたポリマー溶液は、室温にまで冷却され、この後、492.66グラムのDI水で希釈された。この溶液は、pHが2.8で、粘度が360センチポアズの、53.34%の固形分含有量を有しており、残留するモノマーの含有量は0.01%未満であった。数平均分子量(「M」)は1280であった。
(実施例2)
本発明のオリゴマー2:14%のSHP
反応器に加えられたDI水の量が72.4グラムであった点と、反応器の水チャージおよび共供給チャージの両方へ加えられた連鎖調節剤原液の量が189.2グラムであった点とを除き、実施例1の手順を繰り返した。
結果として得られたポリマーは、pHが2.96で、粘度が380センチポアズの、53.29%の固形分含有量を有しており、残留するモノマーの含有量は0.01%未満であった。GPCによるMは830であった。
(実施例3)
本発明のオリゴマー3:18%のSHP
機械式スターラー、凝縮器、窒素スイープ、温度計、ならびにモノマー、開始剤および次亜リン酸ナトリウムの溶液を徐々に加えるためのインレットを備えた3リットル用の四つ口フラスコに、710グラムの脱イオン(DI)水を加えた。連鎖調節剤の原液は、2500グラムの次亜リン酸ナトリウム一水和物を3056グラムのDI水に溶解することにより製造された。この原液から合計で486.4グラムを取り出し、この溶液のうちの半分(243.2グラム)を水チャージに加え、93℃に加熱した。残りの半分の連鎖調節剤溶液は共供給液として使用された。1216グラムの氷アクリル酸のモノマーチャージを製造した。開始剤溶液は12.16グラムの過硫酸ナトリウムを30.7グラムのDI水中に溶解することにより製造された。
これらのアクリル酸、過硫酸ナトリウムおよび次亜リン酸ナトリウムのチャージは、2時間にわたり一定の供給速度で別々に攪拌水チャージに加えられた。温度は93℃±1℃に維持された。
結果として得られたポリマー溶液は、室温にまで冷却され、この後、274グラムのDI水で希釈された。この溶液は、pHが3.2で、粘度が210センチポアズの、52.71%の固形分含有量を有しており、残留するモノマーの含有量は0.01%未満であった。GPCによるMは660であった。
(実施例4)
硬化性水性組成物の製造
我々は、表1に示されているように、実施例1で製造されたポリマー、ならびに実施例2および3で製造されたオリゴマーを用いて三種類の異なる硬化性水性結合剤組成物を作った これらの各組成物において、我々は、本発明のアクリル酸オリゴマーおよび対照のポリマーをトリエタノールアミンと混合した。この後、各混合物のpHを濃硫酸で3.0に調節し、次いで、水で希釈することにより、固形分の量を50.0%の一定の重量に調節した。活性成分は50.0%であった(活性成分は水以外のすべての成分である)。
Figure 0004866160
Swardフィルム表面硬度の結果
表1に記載されている各調合物に対するSwardフィルム硬度を決定するため、以下の手順を用いた。調合物1、2および3のそれぞれを、清浄なガラスプレート上における5ミルの湿潤厚みにおいてドローダウンした。キャスト後、各フィルムを直ちに真空オーブン内における水平な表面に置き、90℃において35分間乾燥させた。この後、フィルムを取り出し、低湿度チャンバー(<30%の相対湿度)内において室温で冷まし、表2に示されている様々な時間の間平衡化させた。この後、各フィルムの表面硬度が、Sward型硬度ロッカーおよびレベリングテーブルを用いて、ASTM D2134−93(2001年)の手順に従って試験された。各フィルムに対する振動の回数が表2に記録されている。振動の回数が増えれば増えるほど、フィルム表面は硬くなる。振動の回数が少なければ少ないほど、フィルム表面は柔らかくなる。
Figure 0004866160
実際には、ポリマーが硬化される前に尚も液体または半液体状である限り、ポリマーが柔らかくなればなるほど、このポリマーが適用される基体上に流動する量が増える。これは、硬化前の紡がれたガラス繊維表面の場合、より柔らかい材料を含有する結合剤ほど、これらの繊維をより良好に横断して流動し、結合剤材料のより一層一様な適用がもたらされることを意味している。

Claims (12)

  1. フリーラジカル付加重合により製造され、300から900の数平均分子量を有する、エチレン性不飽和カルボン酸のオリゴマーまたはコオリゴマーの水溶液、およびポリオールを含む硬化性水性組成物であって、
    ここで酸基の当量数の、ヒドロキシル基の当量数に対する比が1/0.1から1/1.5の範囲であり、および組成物のpHが3.5より大きくない、硬化性水性組成物。
  2. ン含有促進剤をさらに含む、請求項1記載の硬化性水性組成物。
  3. オリゴマーまたはコオリゴマーの数平均分子量が500から800である、請求項1記載の硬化性水性組成物。
  4. 促進剤が次亜リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウムまたはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項記載の硬化性水性組成物。
  5. ポリオールがトリエタノールアミンである、請求項1記載の硬化性水性組成物。
  6. オリゴマーまたはコオリゴマーが、アクリル酸メタクリル酸およびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つのカルボン酸の重合単位を含む、請求項1記載の硬化性水性組成物。
  7. コオリゴマーが、アクリル酸およびメタクリル酸からなる群から選択される少なくとも一つのカルボン酸、および該硬化性組成物におけるモノマーの合計重量に基づき、3重量パーセントから25重量パーセントの、25℃において2g/水100g未満の溶解度を有するエチレン性不飽和モノマーの重合単位を含み、ここで前記エチレン性不飽和モノマーが、(メタ)アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、スチレン、α−メチルスチレン、モノアルキル(メタ)アクリルアミドおよびジアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群から選択される、請求項1記載の硬化性水性組成物。
  8. オリゴマーまたはコオリゴマーの重量による量が、オリゴマーまたはコオリゴマーおよびポリオールを合わせた重量の40パーセントより大きい、請求項1記載の硬化性水性組成物。
  9. グラスファイバー結合剤であって、当該結合剤が:
    (a)300から900の数平均分子量を有し、フリーラジカル付加重合により製造されるカルボキシオリゴマーまたはコオリゴマーの水溶液、
    (b)ポリオール、および
    (c)リン含有促進剤
    を含み、
    ここで、該結合剤のpHは3.5を超えないように調節されており、さらに該結合剤中におけるカルボキシオリゴマーまたはコオリゴマーおよびポリオールの量が、カルボキシル基の当量数の、ヒドロキシル基の当量数に対する比が1/0.1から1/1.5の範囲であるような量である、グラスファイバー結合剤。
  10. 結合剤組成物が強酸をさらに含む、請求項記載のグラスファイバー結合剤。
  11. (a)請求項1記載の硬化性組成物を形成し;
    (b)基体を該硬化性組成物と接触させ;さらに
    (c)該硬化性組成物を120℃から400℃の温度で加熱すること;
    を含む、基体を処理する方法。
  12. 硬化された請求項1記載の組成物を有する基体。
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