JP4865569B2 - 細菌で発現したタンパク質の精製方法 - Google Patents

細菌で発現したタンパク質の精製方法 Download PDF

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Description

本発明は、原核細胞において発現したタンパク質の精製方法に関する。
組換えDNA技術は、所望とするタンパク質を大量に産生することを可能にしている。細菌は、精製方法のタンパク質の組換えタンパク質産生にとって特に便利な供給源である。それらはよく規定した条件下で非常に大規模に生育することができ、そして抽出のために比較的容易に破壊される。最も重要なことには、分子クローニング技術により、あらゆる生物、細菌又はそれ以外のものに由来するほとんど全てのタンパク質が高レベルで細菌において発現することが可能となっていることである。不幸なことに、細菌によって発現したタンパク質はしばしば精製するのが困難であり、これは、それらが細胞内で沈殿しやすいためである。沈殿したタンパク質は封入体を形成する:これは、密度の高い、顆粒構造をしており、細胞質全体に分布している。封入体の形成は、非細菌タンパク質にとって特に一般的であるが、天然の細菌タンパク質であっても非常に高レベルで発現する場合に凝集する傾向を示すことがある。それらがどのように形成するかについて正確には知られてないが、タンパク質が部分的に又は不正確にフォールディングしていると考えられる。封入体の主な欠点は、注目のタンパク質の抽出に、通常変性剤の使用が必要とされるためである。これにより、天然のフォールディングがなされたタンパク質が必要とされる場合に問題が生じることがあり、これは、リフォールディング法が常に100%有効ではなく、スケールアップするのが困難な場合があるためである。
封入体の利点は、それらが通常より高レベルの発現を可能にするということ、そしてそれらが容易に大部分の細菌性細胞質タンパク質から遠心により分離でき、これが有効な精製工程を提供することである。
細菌であるE.コリ(E. coli)の溶解の場合、機械的な溶解、超音波処理、酵素による溶解及び界面活性剤による溶解、のような技術が利用可能である。しかしながら、これらの技術は、特別な機器類が必要とされるか、あるいは若干の制限がある。最も重要なことには、これらの方法は、可溶性の組換えタンパク質を完全に回収することも、封入体を回復させることもできない。従って、組換えタンパク質の収率は非常に低いことがある。組換えタンパク質の可溶性画分と不溶性画分の両方を回収することによりタンパク質の収率を向上させるためには、別の方法を探る必要がある。
本発明の説明
本発明によれば、逆相クロマトグラフィー(RPC)工程が抽出/変性工程と次のリフォールディング工程との間に置かれ、その結果タンパク質の収率の増大、及び以下の説明で明らかとなるであろう他の利点、がもたらされる。RPC工程における多くの細胞に由来する不純物の除去は、次のリフォールディング工程においてより高い収率を得る助けとなると考えられているが、本発明は、この仮説から独立して検討されるべきである。化合物は、高度な水系移動層において逆相HPLCカラムに貼りつき、そして高度な有機移動層を用いてRP HPLCカラムから溶出される。RP HPLCにおいて、化合物はそれらの疎水性の性質に基づいて分離される。カラムが管状であるので、カラムの寸法は通常以下のフォーマットを持つ;内径×長さ(例えば、4.6mm×250mm)。
固定相は通常疎水性のアルキル鎖(−CH2−CH2−CH2−CH3)で構成されており、これが解析物と相互作用する。
事実、RPCの媒体は、典型的には疎水性リガンドで高度に置換されており、そして物質とRPC媒体とのは通常非常に強く、そして溶出には有機溶媒が必要となる。
SOURCE(登録商標)(Amercham)RPCは、全pH範囲で使用することができる。SOURCE(登録商標)RPCは、生体分子、例えばタンパク質、ペプチド及びオリゴヌクレオチドの速い高性能の予備的分離用に設計されている。この媒体は、硬質ポリスチレン/ジビニルベンゼンをベースとするマトリックスを有しており、これらは直径15μm又は30μmの単一サイズの直径をそれぞれ有している。
孔径分布は制御され、且つ再現可能である。広範なpH安定性及び高い性能は、SOURCE(登録商標)RPC媒体をシリカベースの媒体に対する興味深い代替物にしている。前記マトリックスの高い化学的安定性は、ランニング条件とクリーニング条件の選択において無比のフレキシビリティーをもたらしている。
逆相溶媒は、慣例によりHPLCチャンネルA及びB上に取り付けられる。A溶媒は慣例により水性溶媒(水)であり、そしてB溶媒は慣例により有機溶媒(アセトニトリル、メタノール、プロパノール)である。用語A及びBは、通常それぞれ水性溶媒及び有機溶媒を表すために使用されているので、この慣例に従うことは重要である。A溶媒は通常0.1%の酸を含むHPLC用の水である。B溶媒は通常、HPLC用の有機溶媒、例えば0.1%の酸を含むアセトニトリル又はメタノールである。当該酸は、クロマトグラフィーのピークの形状を改善し、そして逆相LC/MSにおけるプロトンの供給源を提供するために使用される。最も一般的に使用されている酸はギ酸、トリフルオロ酢酸、及び酢酸である。
既述の通り、本発明の方法は、逆相クロマトグラフィー(RPC)工程が抽出/変性工程と次のリフォールディング工程との間に置かれていることによる改善を示す。しかしながら、原核宿主細胞で産生する組換えタンパク質の古典的精製方法において通常実施される工程は、完全を期すために本明細書の下文で報告する。
通常、原核細胞で産生したタンパク質の古典的精製方法も以下の工程を含む:
・宿主細胞からの細胞溶解物の調製
・封入体の単離
・封入体中の凝集タンパク質の溶解/変性段階
・溶解タンパク質のリフォールディング/再生。
宿主細胞の細胞溶解物の調製
原核細胞で発現したタンパク質は、最初に、それが発現している宿主細胞から抽出されることを必要とする。細胞を溶解する種々の方法が利用可能である。特定の場合においてこれらの方法のうちのいずれが使用されるべきかは、宿主細胞の型及び溶解される細胞の量による。
最初に行うべき選択は、使用が所望される緩衝液系の性質及びpHについてである。これは:
・pH及び緩衝物質に対する標的タンパク質の安定性
・精製手順
に左右される。
追加の緩衝液交換工程による時間及びタンパク質の損失を回避するために、最初のクロマトグラフィー工程(クロマトグラフィーを参照のこと)と適合性のある緩衝液を選択するのが賢明である。緩衝液及びそれらのpH範囲を表1に列記する。最も使用する緩衝液は、リン酸塩、Tris−HCl及びHEPES NaOHである。それらは通常20〜50mMの濃度で使用される。
Figure 0004865569
標的タンパク質によっては、化合物を溶解用緩衝液に添加して、標的タンパク質の安定性を向上させ、且つ当該タンパク質を溶液中で維持することが必要なこともある。最も使用する添加物、それらの有効濃度、及びそれらの一般的な目的を表2に列記する。
Figure 0004865569
添加物の重要なクラスとしてはプロテアーゼ阻害剤がある。通常、細胞の破壊は、タンパク質分解酵素の放出を招き、これにより全収率が低下することがある。この不所望なタンパク質分解を制御するために、プロテアーゼ阻害剤のカクテルを細胞懸濁液に添加することが必要な場合もある。これらの化合物の多くが水溶液中で全く安定性がないため、これらを使用直前に有機溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、又はDMSO)中のストック溶液から溶解用緩衝液に添加するのが重要である。
一般的な溶解緩衝液を示すことは不可能であるが、良好な出発緩衝液は:
50mM Tris−HCl pH7.5
100mM NaCl
1mM DTT(ジチオスレイトール)
5%グリセロール(場合による)
であろう。
多くの溶解方法は、核酸(DNA及びRNA)の放出を招く。これらは、粘性の問題が生じることがあり、又は次のクロマトグラフィー工程を妨害するため、除去されなければならない。異なる方法も存在している:
・DNアーゼI(1μg/ml)を細胞溶解物に添加することによる酵素消化。この混合物は氷上で10〜15分間インキュベートされる。
・超音波処理の間のせん断による機械的破壊。フレンチプレッシャーセルを使用する場合、DNアーゼを細胞懸濁液に添加することが賢明である。
・ポリエチレンイミン(0.1%(w/v))又は硫酸プロタミン(1%(w/v))を用いた処理による沈殿、続く、遠心。沈殿物を細胞溶解物に添加し、そして溶液を30分間4℃でインキュベートする。
E.コリ(E.coli)細胞由来の細胞溶解物の調製には異なる方法が使用される。
超音波処理は、少量の細胞(1〜6Lの細胞培養物)を溶解するのに最も支持されている技術である。細胞は液体せん断(liquid shear)及びキャビテーションで溶解する。DNAも超音波の間にせん断されるので、DNアーゼを細胞懸濁液に添加する必要はない。主な問題は温度の制御にある。これは、懸濁液を氷上で維持し、そして多数の短パルス(5〜10秒)を用いることで、低温を回復させるために停止させながら(10〜30秒)対処されている。細胞の量が50g超である場合、当該方法は限られた価値しかなく、これは、低温を維持するのが困難であり、そして適当な溶解を達成するのに長い超音波処理時間が必要とされるためである。
ホモジェナイザーは細菌を溶解するための最も一般的な装置である。プレスにより細胞懸濁液を加圧し、そして突然圧力を開放することで細胞を溶解する。この結果、細胞を溶解することができる液体せん断が生み出される。より古典的な型のホモジェナイザーである、フレンチプレス及びManton−Gaulinホモジェナイザーの典型的な作業圧は、6000〜10,000psiである。複数回(2〜3回)繰り返すことが適切な溶解を達成するために必要とされる。しかしながら、高い作業圧は作業温度の上昇をもたらす。
従って、圧力セルは使用前に冷却される(4℃)。温度の制御に加え、泡立ちによるタンパク質の不活性化を回避するよう注意するべきである。
最近のホモジェナイザーはしばしば連続性があり、高圧で作業することができる。EMBLでは、本発明者はE.コリ細胞を15,000psi(100MPa)に1回通過させて効率的に溶解するAvestin Emulsiflex−C5を有していた。
酵素による溶解は、リソソームによる細菌細胞壁のペプチドグリカン層の分解に基づいている。しかしながら、グラム陰性細菌は細胞壁の外側の外膜を有しており、透過処理してペプチドグリカン層を曝露させることが必要である。溶解法において緩衝液としてしばしば使用されるTrisは、効果的に外膜を透過処理することができる。この効果はEDTA(1mM)を添加することで増進させることができる。EDTAは、膜を安定化させるマグネシウムイオンを錯化する。細胞の溶解の間、しばしば大量のDNAが遊離し、そして調製物の粘性を低下させるためにDNアーゼ(1mg/ml)を添加することが必要となる。酵素による細胞の溶解は、あらゆるスケールで実施することができるが、ラージスケールの調製物の場合、リソソームとDNアーゼにより費用がかさむことがある。細胞の溶解レベルを増大させるために、溶液を超音波処理することができる(上文を参照のこと)。
別の溶解法は、細胞を直接液体窒素中で凍結させ、そして凍結した細胞を、冷却した乳棒と乳鉢で磨り潰して粉末にするものである。当該粉末は−80℃で無期限に保存することができ、そして細胞溶解物は、当該粉末を5倍量の緩衝液を添加することで調製することができる。
溶解の程度及び溶解したタンパク質の安定性は、界面活性剤の型及び濃度に左右される。これらの不定要素についてのいずれかについても一般的なルールを示すことは不可能であり、そしてそれらは実験で最適化されなければならない。溶解にとって重要なことは、界面活性剤とタンパク質との比率である。低比率(1:10)では、膜が溶解し、そして、タンパク質、界面活性剤、及び膜脂質を含むそれらの大きな複合体が形成する。徐々に比率が大きくなるにつれ、より小さい複合体が得られる。最終的に10:1〜20:1の比率で、単一の界面活性剤−タンパク質複合体が膜脂質を含むこと無しに形成される。最適な条件を決定するために、界面活性剤とタンパク質濃度の両方を変更することが重要である。
一般的に使用されている界面活性剤とそれらの臨界ミセル濃度(cmc)を表3に列記する。
Figure 0004865569
封入体の単離
細胞においては、フォールディングと凝集との間で競合が存在している。多くの場合、そして複数の宿主系において、組換えタンパク質は細胞内の不溶性の凝集物中に蓄積する。これらのいわゆる封入体内のタンパク質はほとんど不活性であり、且つ変性している。更に、二量体及び多量体も存在していることがある。しかしながら、封入体内での組換えタンパク質の発現は有利なこともある:
・封入体内に堆積した組換えタンパク質は、全細胞タンパク質の50%以上であることがある。
・封入体はしばしば、専ら過剰発現タンパク質のみを含む。
・封入体内では、タンパク質はタンパク質分解による変性から守られている。
・封入体内での発現は、組換えタンパク質の毒性から細胞を保護する。
主な問題は、生体活性があり、そして/あるいは可溶性のタンパク質を高収率で回収することである。これを達成するためには、封入体内のタンパク質は、in vitroで溶解してリフォールディングされなければならない。この手順は3つのフェーズで実施される:
封入体は比較的高い密度を有しているため、遠心によりペレットになることがある。細胞は通常高圧ホモジェナイゼーションによって破壊される(任意に、リゾチーム処理が続く)。細胞の溶解は完全であることが重要であり、これは、インタクトな細胞は封入体と一緒に沈降し、その結果、調製物に混入されるためである。遠心後、ペレットは、低濃度のカオトロピック剤(例えば、0.5〜1Mのグアニジン塩酸又は尿素)又は界面活性剤(例えば、1%Triton X−100又は1mg/mlのデオキシコール酸ナトリウム)のいずれかを含む緩衝液で洗浄される。この洗浄工程は、処理段階で疎水性の封入体上に吸収されたと考えられる混入物、特にタンパク質(プロテアーゼ)を除去するのに必要である。
封入体内の凝集タンパク質の溶解
洗浄後の封入体を、強力な変性剤及び還元剤(通常20mMのDTT又はb−メルカプトエタノール)を含む緩衝液中でインキュベートする。還元剤の添加により全てのシステインが還元状態で維持され、そして調製中に形成したジスルフィド結合が開裂する。30℃超のインキュベーション温度は、典型的には溶解工程を容易にするために使用される。
溶解の至適条件は、タンパク質特異的であり、且つ、各タンパク質につき決定されなければならない。
溶解の後、溶液を遠心又は濾過することで、リフォールディングの間に凝集を引き起こす核として作用しうる残りの凝集物を除去することができる。
実施例の後に本明細書で報告する本発明の具体的態様によると、この段階は記載した具体的方法の段階1と表示される。
溶解タンパク質のリフォールディング
溶解タンパク質のリフォールディングは変性剤の除去で開始する。リフォールディングの有効性は、正確なフォールディングと凝集との競合に左右される。凝集過程を遅らせるためには、リフォールディングは通常、10〜100mg/mlの低タンパク質濃度で実施される。更に、リフォールディング条件は、それぞれ個別のタンパク質について最適化されなければならない。重要な変動要因は、緩衝液の組成(pH、イオン強度)、温度及び添加物(しばしばこれらの組み合わせ)である。
タンパク質がジスルフィド結合を含む場合、リフォールディング緩衝液は酸化還元系が補充されなければならない。低分子量のチオール試薬の還元型と酸化型の混合物(1〜3mMの還元されたチオールと5:1〜1:1の比率の還元型対酸化型のチオール)の添加は、通常適切な酸化還元電位を提供してジスルフィド結合の形成及び再編を可能にする。最も一般的に使用される、酸化還元を再編する試薬は還元型及び酸化型のグルタチオンであるが、システイン及びシステアミンも使用される。
幾つかのタンパク質については、恐らくはフォールディングしている中間体が低溶解性であることに起因して、この手順はほとんど有効ではない。あるいは、当該タンパク質は、大過剰の酸化型グルタチオンの存在下で完全に酸化され、その後触媒量の還元型グルタチオンを含むリフォールディング緩衝液中で希釈される。
タンパク質の異なるリフォールディング法が既述されている。最も使用されている方法は、透析による可溶化剤の除去である。透析の間、可溶化剤の濃度は徐々に低下し、これによりタンパク質の最適なリフォールディングが可能となる。試料と透析緩衝液の体積比は、可溶化剤の平衡濃度で、タンパク質が完全にリフォールディングされているようなものであるべきである。
可溶化剤の濃度は希釈により低下し、その結果タンパク質のリフォールディングが可能となる。通常、希釈は緩衝液の段階的な添加によるか、又はポンプを用いた連続的な添加により実施される。
透析及び緩やかな希釈の間、タンパク質は長期間中濃度の可溶化剤(2〜4Mの尿素又はグアニジン塩酸)に曝露され、この場合、タンパク質はまだフォールディングされないが、もはや変性しており、そしてその結果凝集しやすい。これは、溶解したタンパク質溶液をリフォールディング緩衝液中で迅速に希釈することで防ぐことができる。この過程の間の凝集は、弱い可溶化剤、例えば非界面活性剤であるスルホベタインをリフォールディング緩衝液に添加することで制限されうる。
フォールディングされていないタンパク質の濃度を低く維持し、延いては凝集を制限するために、変性タンパク質のアリコートを規定の時点でリフォールディング緩衝液に添加する。2つのパルスの間の間隔は、それぞれ個別のタンパク質につき最適化しなければならない。この過程は、変性剤の濃度が特定のタンパク質のリフォールディングについての必須レベルに達した時に停止される。
実施例の後に本明細書で報告する本発明の具体的態様によると、この段階は記載した具体的方法の段階3と表示される。
可溶化剤は、クロマトグラフィー段階を用いて除去される。異なるクロマトグラフィー法の応用が既述されている:
・サイズ排除クロマトグラフィー(例えば、Superdex75カラム上でのゲル濾過)
・イオン交換クロマトグラフィー
・アフィニティークロマトグラフィー(例えば、キレーティングセファロース又はNi−NTAアガロースを用いてのIMAC)
変性剤を除去している間に、タンパク質はカラムからマトリックスに緩やかに移動するか、マトリックスに結合する。これは通常、mg/mlの範囲のタンパク質濃度であっても、高収率の活性タンパク質をもたらす。
以下本発明をE.コリで発現したケモカインの精製に関して詳細に説明する。ケモカインは、白血球走化性特性及び白血球活性化特性を有する小さい炎症性サイトカインのファミリーを構成する。最初の保存されたシステインの位置によって、ケモカインファミリーはC−C、C−X−C及びC−X3−Cケモカインに分類されうる(Baggiolini M. et al., Adv Immunol. 1994,55 : 97-179; Baggiolini M. et al., Annu Rev Immunol. 1997,15 : 675-705; Taub D. et al., Cytokine Growth Factor Rev. 1996,7 (4): 355-76)。
特に、以下の詳細な説明によりヒトRANTESの三重変異体の精製を報告する。この変異型タンパク質(すなわち、リーダー配列MKKKWPRの開裂後のもの)は、配列番号1を有しており、そして本明細書の以下の項目においてRANTES三重変異体と称される。全体的な過程は図1に提示するフローチャートにより要約されており、これは「封入体内の凝集タンパク質の溶解」から出発する。細胞の溶解及び封入体の単離における古典的な調製段階は、当業界で知られている方法及び/又は前述の方法を用いて実施される。
段階1−封入体内の凝集タンパク質の溶解
RANTES三重変異体を含有する60〜90gの封入体を解凍させる。ペレットは、450〜800mlの溶解緩衝液(6M塩酸グアニジン、0.1M Tris/HCl。2mM DTT、pH7.5±0.1)を用い、ホモジェナイザーPolytronにより、大きな粒子が全く見えなくなるまで(約5分間)溶解する。一旦ホモジェナイズした後、溶液を30秒間60±1℃の温度にする。
続いて、溶液を室温に到達させ、そして1.2μmの膜で濾過する。
材料は、通常調製してすぐに処理、あるいは、それを−80℃で保存してもよい。
段階2−Source30RPC上での逆相クロマトグラフィー
前平衡化(pre-equivalent)緩衝液:0.1M Tris/HCl pH7.5±0.1、5%(v/v)アセトニトリル
12.1gのトリス/ヒドロキシメチルアミノメタンを800〜900mlの精製水に添加する。pHをHClで7.5に調節する。50mlのアセトニトリルを添加し、そしてこの溶液を精製水で1リットルにする。
平衡化緩衝液:0.1M Tris/HCl pH7.5±0.1、6Mグアニジン及び2mM DTT、5%(v/v)アセトニトリル
6Mグアニジン及び2mM DTTを600mlの前平衡化緩衝液に攪拌しながら添加する。溶解完了後、溶液を前平衡化緩衝液で1Lにする。
洗浄緩衝液:5%(v/v)アセトニトリル、0.1%TFA/水
50mlのアセトニトリル及びTFAのバイアルを900mlの精製水に添加し、そしてこの溶液を精製水で1Lにする。
溶出緩衝液:35%(v/v)アセトニトリル、0.1%TFA/水
350mlのアセトニトリル及びTFAのバイアルを500〜600mlの精製水に添加し、そしてこの溶液を精製水で1Lにする。
再生緩衝液:NaOH 0.5M、60%n−プロパノール
20gのNaOHを600mlのn−プロパノールに添加し、そしてこの溶液を精製水で1Lにする。
保存緩衝液:NaOH 10mM
0.4gのNaOHを1000mlの精製水に添加する。
手順
Source 30RPC樹脂を充填したカラムを少なくとも1BVのNaOH 0.5Mでフラッシュし、そして次に精製水を用い、pHが中性値に達するまでフラッシュする。続いて、カラムを3BVの前平衡化緩衝液、続いて2〜3BVの平衡化緩衝液を用いて平衡化する。pHを調べ、そして、カラムの流出液のパラメーターが目標値であるpH7.5±0.1の範囲外である場合には洗浄を続ける。
上述の通り調製して溶解した材料を、続いて、樹脂上に5〜18mgのRANTES三重変異体/ml樹脂の範囲で添加する。試料の添加が完了してから、カラムを3〜4BVの平衡化緩衝液0.1M Tris/HCl+5%アセトニトリル、pH7.5±0.1でフラッシュする。フロースルー及び洗浄液を一緒に回収する。
続いて、カラムを洗浄緩衝液:5%アセトニトリル+0.1%TFA/水を用い、カラムの流出液のpHが酸性になるまで(pH指示薬で制御)フラッシュする。
溶出を溶出緩衝液:35%アセトニトリル+0.1%TFA/水を用いて開始する。ODシグナルが上昇し始めたらすぐにフラクションを回収する。約3〜4BVを溶出画分として回収する。
前記画分のタンパク質含量をOD280nm解析(ε=2.1)で算出する。画分を+5±3℃で保存して、次のリフォールディング段階を待つ。
溶出が完了した後、カラムを少なくとも4BVの再生緩衝液、続いて3BVの精製水でフラッシュする。
カラムを少なくとも3BVのNaOH 0.5Mでフラッシュし、そして次にカラムを精製水ですすぐ。
その後、カラムを少なくとも3BVの保存緩衝液でフラッシュし、そして室温で次のサイクルまで保存する。
本明細書で説明する段階は細胞の不純物の除去において非常に効率的であり、そして半精製したRANTES三重変異体を含有する溶液を、リフォールディング段階にかけられるような状態にする。
段階3−リフォールディング
この段階において、フォールディングしていないRANTES三重変異体は、RPCカラムから溶出され、適当な緩衝液中で希釈して酸化還元系を使用することでリフォールディングする。
リフォールディング緩衝液:0.1M Tris/HCl pH7.5、0.2mMグルタチオン還元型、0.02mMグルタチオン酸化型;伝導率6.0±1mSi/cm)
12.1gのTris、61.5mgのグルタチオン還元型及び12.2mgのグルタチオン酸化型を900mlの精製水に攪拌しながら添加し、濃塩酸でpH7.5±0.1にして、1Lに調整する。続いて溶液を+5℃±3℃の冷蔵温度で2日未満保存する。
手順
この段階は冷蔵温度(+5±3℃)で実施する。RPC溶出画分は、穏やかに攪拌しながらこれを一滴ずつ適当な体積のリフォールディング緩衝液に添加することで希釈して、0.2〜0.4mg/mlの理論値としての終濃度(ODで算出したもの)に到達させる。
前述した段階2は、細胞の不純物を除去して、半精製状態のRNATES三重変異体を含む溶液を、リフォールディング段階にかけられるように準備しておくのに非常に効率的である。
段階4−SPセファロースFF上でのIEC
緩衝液及び溶液
平衡化緩衝液:0.1M Tris/HCl pH7.5±0.1、伝導率6.0±1mS/cm)
12.1gのTrisを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、pHを37%塩酸で7.5±0.1にして、溶液を1Lに調整する。伝導率を測定する。溶液は室温で2日未満保存する。
溶出緩衝液:0.1M Tris/HCl pH7.5±0.1、0.6M NaCl、伝導率57.0±2.0mS/cm)
12.1gのTris及び35gのNaClを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、pHを濃塩酸で7.5±0.1にして、溶液を1Lに調整する。伝導率を測定する。溶液は+20℃±5℃の室温で保存して2日以内に使用する。
再生緩衝液:1.5M NaCl
87.6gのNaClを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、溶液を1Lに調整する。溶液は+20℃±5℃の室温で保存して2日以内に使用する。
殺菌溶液:0.5M NaOH
20gのNaOHを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、溶液を1Lに調整する。
保存溶液:0.01M NaOH
0.4gのNaOHを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、溶液を1Lに調整する。溶液は+20℃±5℃の室温で保存して2日以内に使用する。
手順
SPセファロースF樹脂を充填したカラムを3BVの0.5MのNaOHでフラッシュし、続いてpHが中性値(紙のpH指示薬)に下がるまで精製水でフラッシュする。続いてカラムを再び5BV以上の平衡化緩衝液でフラッシュする。pH及び伝導率を調べ、そして、カラム流出物のこれらのパラメーターが目標値:pH7.5±0.1、伝導率6±1mS/cmの範囲外である場合には洗浄を続ける。
続いて、濾過したリフォールディング後材料を添加し、そして結合しなかった画分を回収する。
試料の添加が完了してから、カラムを1〜2BVの平衡化緩衝液でフラッシュし、回収を続ける。この時点で、通常、UVシグナルは基線上にある。
続いて、カラムを平衡化緩衝液でフラッシュする。溶出画分は、UVシグナルが上昇し始めたら、通常は最初の0.8BVの後、回収を開始する。3BVの溶出液を回収し、そしてこの画分を次の開裂段階まで2〜8℃で保存する。
溶出が完了した後、カラムを少なくとも4BVの再生緩衝液でフラッシュする。
カラムを少なくとも3BVの0.5MのNaOHでフラッシュし、そして次に3BVの精製水ですすぐ。カラムを少なくとも3BVの保存溶液でフラッシュし、そして次のサイクルまで保存する。
段階5−開裂
開裂段階を用いてRANTES三重変異体リーダー配列(MKKKWPR)をその正確な配列から除去する。
手順
開裂は恒温槽内で37±1℃の温度で実施する。
添加するトリプシン量は、RP−HPLC解析で算出したRANTES三重変異体含量に関して1:10000の比率で算出する。
トリプシンは、開裂させる材料が目標の温度に達したらすぐに添加する。
開裂の継続は、開裂していないピークを開裂したものから分離することができるRP−HPLC解析に従う。通常、開裂は約3時間後に完了する。開裂が完了した後すぐに、反応を停止させるために、溶液のpHを濃リン酸で3.2に調節する。
段階6−SPセファロースHP上でのIEC
緩衝液及び溶液
緩衝液A−平衡化−:50mM酢酸アンモニウム pH3.2±0.2.伝導率0.4±0.1mSi/cm)
2.8mlの酢酸を900mlの精製水に攪拌しながら添加し、pHを3.2±0.2に25%アンモニアで調整し、そして溶液を1Lに調節する。伝導率を調べる。溶液を20℃±5℃の室温で2日未満保存する。
緩衝液A−平衡化−:50mM酢酸アンモニウム pH3.2±0.2、1M NaCl伝導率0.4±0.1mSi/cm)
2.8mlの酢酸及び58.4gのNaClを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、pHを3.2±0.2に25%アンモニアで調整し、そして溶液を1Lに調節する。pH及び伝導率を調べる。
溶液を20℃±5℃の室温で2日未満保存する。
殺菌溶液:0.5M NaOH
20gのNaOHを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、溶液を1Lに調整する。
保存溶液:0.01M NaOH
0.4gのNaOHを900mlの精製水に攪拌しながら添加し、溶液を1Lに調整する。溶液は+20℃±5℃の室温で保存して2日以内に使用する。
手順
開裂後の材料を、30mSi/cm周辺の溶液伝導率を得るために精製水で1:2に希釈する。
このクロマトグラフィー段階は、平衡化緩衝液と溶出緩衝液との間の勾配を実現するための系の使用を必要とする。
カラムを少なくとも3BVの0.5M NaOHでフラッシュし、そしてpHが中性になるまで精製水ですすぐ。続いて、カラムを4〜5以上のBVの平衡化緩衝液でフラッシュする。pH及び伝導率を調べ、そして、カラム溶出液のパラメーターが目標値:pH3.2±0.2、伝導率0.4±0.1mS/cmの範囲外である場合には洗浄を続ける。
上文のように調製した出発材料をカラムに添加する。添加が完了したらすぐに、カラムを2〜3BVの平衡緩衝液を用い、UVシグナルが基線に達するまでフラッシュし、そして次にカラムを60%の平衡化緩衝液及び40%の溶出緩衝液から構成される緩衝液でフラッシュする。約5〜6BVのこの洗浄画分を回収する。
溶出は、20BVの40%〜100%の緩衝液Bのグラジエントを用いて実施する。溶出液は、後でプールされる画分中に(それぞれにつき1分)、ペプチド配列、開裂した(且つ正確な)もの及び未開裂分子由来のピークを通常示すクロマトグラムパターンに従い回収する。
続いて、カラムを少なくとも3〜4BVのNaOHでフラッシュし、そして次に3〜4BVの精製水ですすぐ。
カラムを少なくとも3BVの保存溶液でフラッシュし、そして次のサイクルまで保存する。
段階7−バルクの限外濾過
緩衝液及び溶液
緩衝液:50mM酢酸アンモニウム pH4.0±0.1.伝導率1.0±0.2mS/cm)
2.8mlの酢酸を900mlの精製水に攪拌しながら添加する。溶液を1Lに調節する。pHを25%アンモニアで4.0±0.1に調節し、そして伝導率を調べる。溶液を20℃±5℃の室温で保存して1日以内に使用する。
殺菌溶液:0.5M NaOH
20gのNaOHを900mlの精製水に攪拌しながら添加する。溶液を1Lに調整して室温で保存する。
保存溶液:0.05M NaOH
2gの水酸化ナトリウムを900mlの精製水中で攪拌しながら溶解し、溶液を1Lに調整し、溶液を+20℃±5℃の室温で保存して3日以内に使用する。
手順
限外濾過の系をカットオフ値3kDの再生セルロース膜(Millipore)を用いて構築する。
限外濾過膜を、200mlの0.5M NaOHを用いて、少なくともこのアルカリ溶液を30分超再循環させることにより滅菌し、そして次に精製水を用いて、透過液のpHが7.5未満になるまですすぐ。
SP HPプール溶出溶液を当該系上で0.5バールより若干低い定圧で再循環させ、そして精製水を添加して、体積が一定のまま維持されるように努める。伝導率を調べ、そして1mSi/cm未満の値に達するまで洗浄を続ける。
続いて、カラムをバルク緩衝液:50mMのpH4.0±0.1、伝導率1.0±0.2mSi/cmの酢酸アンモニウムを用いて、透過液が同一の値に達するまで洗浄する。
保持画分を回収し、そして当該系を洗浄して、同一の緩衝液を用いて泡が全く見えなくなるまでこれを再循環させる。
限外濾過膜を、200ml前後の0.5M NaOHを少なくとも30分間再循環させることにより洗浄して滅菌し、続いて、限外濾過膜を、透過液のpHが7.5未満になるまで精製水ですすぐ。限外濾過膜は、次のサイクルまで、0.05M NaOH中で+20±5℃で保存する。
解析
RANTES三重変異体の定量のための予備解析を準備して、当該工程の試料中の分子濃度を測定し、当該工程の収率、並びにリフォールディング段階及び開裂段階の両方をモニタリングした。以下に当該解析の説明を示す。
Figure 0004865569
RP−HPLCにより推定した当該精製工程の全回収率は、結果として30%超であり、これは文献中のデータと比較して非常に良好な結果である。RP−HPLCによる純度は90%超であり、SE−HPLCによると95%超であり、そして市販のELISAキットを用いて解析したHCP含量は100ppm未満である。
産生した薬物物質の複数のバッチ上でのSDS、IEF及びMALDI−TOF等の他の解析のパネルは、前記分子の純度及び品質両方について当該工程の一貫性を示した。
当該工程は、豊富な事項を用いて特定のケモカイン変異体の精製に関して説明してきたが、多くの自明な変更が当業者の技術の範囲内であることは理解されよう。
当該工程のパラメーターのそのような変更、並びに当該工程の条件に耐えることができる任意のタンパク質に対する適用も、特許請求の範囲に規定する本発明の精神及び範囲に影響を与えることなく行うことができる。
ヒトRANTESの三重変異体の精製。

Claims (7)

  1. 封入体として原核生物の宿主細胞において発現したケモカインの回収及びその次の精製のための方法であって封入体内で凝集したタンパク質の可溶化/変性段階と再生/リフォールディング段階との間に逆相クロマトグラフィー段階据えられていることを特徴とする、方法。
  2. 以下の段階:
    ・封入体中の凝集ケモカインタンパク質を可溶化する段階;
    ・溶解したケモカインタンパク質を逆相クロマトグラフィーにかける段階;
    ・得られた生成物を再生/リフォールディング段階にかける段階;
    ・得られた生成物を、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーから選択されるクロマトグラフィー段階にかける段階、
    が実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 以下の段階:
    ・封入体中の凝集ケモカインタンパク質を可溶化する段階;
    ・溶解したケモカインタンパク質を逆相クロマトグラフィーにかける段階;
    ・得られた生成物を再生/リフォールディング段階にかける段階;
    ・得られた生成物を、2回のイオン交換クロマトグラフィー段階にかける段階、
    が実施されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 可溶化及び/又はリフォールディング段階の後に濾過が実施される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記原核細胞が細菌細胞である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記細菌細胞がE.コリ細胞である、請求項に記載の方法。
  7. 前記ケモカインが配列番号1のケモカイン変異体である、請求項に記載の方法。
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