JP5637857B2 - リフォールディング剤および蛋白質のリフォールディング方法 - Google Patents
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Description
(I-1)還元型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、酸化型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、ならびにそれらの酸付加塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とする、アンフォールディングされた蛋白質のリフォールディング剤。
で表される還元型グルタチオン誘導体、
下式
で表される酸化型グルタチオン誘導体、ならびに
それらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とする、アンフォールディングされた蛋白質のリフォールディング剤。
(II-1)アンフォールディングされた蛋白質を、(I-1)乃至(I-6)のいずれかに記載するリフォールディング剤の存在下で処理する工程を有する、上記蛋白質のリフォールディング方法。
(III-1)上記(II-1)に記載するリフォールディング方法を用いて、アンフォールディングされた蛋白質をリフォールディングする工程を含む、蛋白質の再生方法。
(IV-1)下式
下式
で表されるグルタチオン誘導体。
I.リフォールディング剤
本発明のリフォールディング剤は、アンフォールディングされた蛋白質のリフォールディングを補助し、リフォールディング収率を向上させるために用いられるものであり、還元型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、酸化型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、ならびにそれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とすることを特徴とする。
下式で示される酸化型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体:
ならびにそれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とすることを特徴とする。
下式で示される酸化型グルタチオンのアミド誘導体:
本発明のリフォールディング方法は、アンフォールディングされた蛋白質をリフォールディングし、活性を有する正常蛋白質を産生する方法であり、アンフォールディングされた蛋白質を前述する本発明のリフォールディング剤の存在で処理する工程を有することを特徴とする。
本発明の蛋白質再生方法は、上記のリフォールディング方法を用いて、アンフォールディングされた蛋白質をリフォールディングする工程を含む方法であり、正常蛋白質を調製する方法と言い換えることもできる。
(b)上記工程でアンフォールディングされた蛋白質を、本発明のリフォールディング剤の存在下で処理してリフォールディングする工程、
(c)上記工程でリフォールディングされた蛋白質を単離する工程。
(2)溶菌工程:溶菌剤などを用いて蛋白質産生菌体内から蛋白質封入体を取り出す。
(3)アンフォールディング工程;上記蛋白質封入体の懸濁液(例えば10mg蛋白質/mL)に、0.5モル/L以上のアンフォールディング剤(変性剤)、および必要に応じて20ミリモル/L以下の還元剤を加え軽くかきまぜ、室温で数時間放置する。かかる工程により、封入体中に存在する蛋白質の分子内または分子間ジスルフィド結合が化学的に還元され、切断される。
(4)リフォールディング工程:上記工程でアンフォールディングされた蛋白質懸濁液に、本発明のリフォールディング剤を添加してアンフォールディング剤濃度を希釈し低下させるか、またはアンフォールディングされた蛋白質懸濁液を透析してアンフォールディング剤濃度を希釈し低下させ、これに本発明のリフォールディング剤を添加して、リフォールディングを行う。
(5)単離工程:上記で得られた蛋白質懸濁液から、目的とする正常蛋白質(リフォールディング蛋白質)を、カラムクロマトグラフィーなどを用いて単離する。
還元型グルタチオン(1)(和光純薬工業(株))(5.0 g, 16.3 mmol) および TrOH(トリフェニルメタノール )(4.2 g, 16.3 mmol) を酢酸 16.5 mL に溶かし、60℃で攪拌しながら BF3・OEt2 (ボロントリフルオリド - エチルエーテル コンプレックス)(2.20mL, 18.0 mmol) を加えた。溶液を 80℃ に昇温して 30 分間攪拌した後、さらに室温で45分間攪拌した。反応液を、25 mL のエタノールが入った三角フラスコに移し、そこに酢酸ナトリウムを4.9 g加えた。水を加え、氷浴中で攪拌すると固体が析出した。析出した固体をろ別した後、減圧下で乾燥させることで、Tr (トリフェニルメチル)保護体 (2) を収率 89% (6.4 g, 11.7 mmol) で得た。
Tr 保護体(2) (5 g, 9.1 mmol) と p-TsOH・H2O(p-トルエンスルホン酸一水和物) (5.2 g, 27.3 mmol) を 227 mL のエタノールに溶解させ、90℃で16時間還流した。TLC で反応の終了を確認した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた油状物質を酢酸エチルに溶かし、有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄した。有機相を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/メタノール= 9/1) で精製することで、Tr (トリフェニルメチル)保護された還元型グルタチオンのジエチルエステル(3) を収率 76% (4.2 g, 6.9 mmol) で得た。
上記で得られたジエチルエステル(3) (4.0 g, 6.6 mmol) とトリエチルアミン (2.8 mL, 19.8 mmol) のジクロロメタン溶液 (66 mL) に対し、(Boc)2O(二炭酸ジ-tert-ブチル) (2.3 mL, 9.9 mmol) を加え、室温で2時間攪拌した。その後、溶媒を減圧下で留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル = 1/1) で精製した。得られた固体をヘキサン/酢酸エチルの混合溶媒を用いて再結晶することにより、上記ジエチルエステルのBoc (tert-ブトキシカルボニル)保護体(4)を収率 86% (4.0 g, 5.7 mmol) で得た。
Boc(tert-ブトキシカルボニル)保護体(4) (3.0 g, 4.3 mmol) にアンモニアのメタノール溶液 (2 M, 60 mL) を加えた。室温で20時間攪拌し、質量分析により反応の終了を確認した。減圧下で溶媒を留去した後、シリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルム/メタノール = 30/1) で精製することで、モノメチルエステル・モノアミド体(5) を収率 99% (2.6 g, 4.0 mmol) で得た。
モノメチルエステル・モノアミド体(5)(0.14 g, 0.22 mmol) の無水ジクロロメタン溶液 (1.1 mL) にトリフルオロ酢酸 (1.1 mL) を加えて 30 分間攪拌した後、トリエチルシラン (70.3 μL, 0.44 mmol) を加えた。室温で 30 分間攪拌した後、塩化水素のジエチルエーテル溶液を加え、得られた結晶をろ過することで、還元型グルタチオンのモノメチルエステル・モノアミド(GSHAd)の塩酸塩を収率 97% (0.068 g, 0.021 mmol) で得た。
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.48 (1H, t, J = 6.2 Hz), 4.15 (1H, t, J= 6.8 Hz), 3.91 (1H, d, J = 17.1 Hz), 3.90 (1H, d, J = 17.1 Hz), 3.81 (3H, s), 2.95-2.86 (2H, m), 2.64-2.50 (2H, m), 2.29-2.14 (2H, m).; 13C NMR (100 MHz, D2O) δ175.0, 174.5, 173.3, 170.8, 56.5, 54.3, 52.8, 42.7, 31.2, 25.9, 25.8。
蛋白質としてリゾチーム(生化学工業(株))を用いて、還元型グルタチオン(「GSH」ともいう)、酸化型グルタチオン(「GSSG」ともいう)(以上、和光純薬工業(株))、還元型グルタチオンジエチルエステル(「還元型グルタチオンエチルエステル」または「GSHEE」ともいう)(CAS RN:97451-40-6)、酸化型グルタチオンテトラエチルエステル(「酸化型グルタチオンエチルエステル」または「GSSGEE」ともいう)(CAS RN:113679-45-1)、および還元型グルタチオンモノメチルエステルモノアミド(「還元型グルタチオンアミド」または「GSHAd」ともいう)(製造例1)のリフォールディング剤としての機能を調べた。
20〜40 mgリゾチームを1.5 mLサイズのチューブに秤量し、これに変性試薬(8 M 尿素,40 mM ジチオスレイトール, 0.1 M トリスアミノプロパン (pH 8.0) )(以上、和光純薬工業(株))を1 mL加えて、50℃で 2 時間処理してリゾチームを変性させた。変性したリゾチームを逆相樹脂(コスモシール 140C18-OPN, ナカライテスク(株))に吸着させ、次いで10% アセトニトリル(関東化学(株))/0.05% トリフルオロ酢酸(和光純薬工業(株))で樹脂を洗浄したのち、80% アセトニトリル/0.05% トリフルオロ酢酸で変性リゾチームを溶出した。吸光度計(波長280nm)を用いて変性リゾチームの濃度を測定し、1.5 mLサイズのチューブに1 mgずつ分取し、減圧乾燥を行った。
(1)50 mM Tris/HCl (pH 8.0)(空気酸化:コントロール)
(2)2 mM GSH, 1 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(3)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(4)2 mM GSHEE, 1 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(5)5 mM GSHEE, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(6)2 mM GSHAd, 1 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(7)5 mM GSHAd, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)。
各種のリフォールディング剤について、リゾチームの残存濃度(%)を測定した結果を図1に、リゾチームの残存活性(%)を測定した結果を図2に、それぞれ示す。
前述するように、最も効率の良いリフォールディング手法として添加剤としてアルギニンを加えてリフォールディング反応を行う方法が報告されている。そこで、本実験例では、実験例1と同様にして、蛋白質としてリゾチーム(生化学工業(株))を用いて、還元型/酸化型グルタチオン(GSH/ GSSG)、還元型/酸化型グルタチオン(GSH/ GSSG)にアルギニンを添加したもの、還元型/酸化型グルタチオンエチルエステル(GSHEE/ GSSGEE)、および還元型グルタチオンアミド(GSHAd)/酸化型グルタチオンエチルエステル(GSSGEE)のリフォールディング剤としての機能を比較した。なお、各種グルタチオン、グルタチオンエチルエステル、およびグルタチオンアミドはいずれも実験例1で使用したものと同一の化合物を用いた。
下記の組成からなるリフォールディング反応溶液を950 μL加えて、20℃の条件で16時間静置してリフォールディング反応を行う以外は、実験例1と同様の操作を実施した。
(1)50 mM Tris/HCl (pH 8.0)(空気酸化:コントロール)
(2)2 mM GSH, 1 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(3)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(4)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 100 mM Arg, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(5)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 500 mM Arg, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(6)2 mM GSHEE, 1 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(7)5 mM GSHEE, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(8)2 mM GSHAd, 1 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(9)5 mM GSHAd, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)。
各種のリフォールディング剤について、リゾチームのリフォールディング活性(%)〔リゾチームの残存濃度(%)、リゾチームの残存活性(%)〕を測定した結果を図3に示す。
高濃度の蛋白質下における蛋白質のリフォールディングは困難とされている(参考文献:Biosci Biotechnol Biochem. (2000). 64, 1159-65. Journal of Biotechnology 130 (2007) 153-160)。そこで、蛋白質として、種々の濃度(0.1〜3mg/ml)のリゾチーム(生化学工業(株))を用いて、各種のリフォールディング剤〔酸化型グルタチオン(GSSG)および還元型グルタチオン(GSH)(以上、和光純薬工業(株)製)、酸化型グルタチオンエチルエステル(GSSGEE)(CAS RN:113679-45-1)および還元型グルタチオンエチルエステル(GSHEE)(CAS RN:97451-40-6)〕が、高濃度の蛋白質溶液下においてリフォールディング反応を促進するかどうかを調べた。
まず、実験例1と同様の方法により乾燥変性リゾチームを0.1 mg〜3.0 mg調製し、これに6 M 尿素/0.05% トリフルオロ酢酸を50μL加えたのち、下記の組成からなるリフォールディング反応溶液を950 μL加えて、20℃の条件で16時間、リフォールディング反応を行った。
(1)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(2)5 mM GSHEE, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH8.0)。
リフォールディング剤(酸化型/還元型グルタチオン、酸化型/還元型グルタチオンエチルエステル)を用いて、各種濃度(0.3〜2mg/mL)のリゾチームを処理したときの反応液の濁度(OD600nm)を測定した結果を図4に、リゾチームの残存濃度(%)を測定した結果を図5に、リゾチームの残存活性(%)を測定した結果を図6に、それぞれ示す。
蛋白質としてリボヌクレアーゼA、カルボニックアンヒドラーゼ、およびアミロイド前駆体蛋白質(膜蛋白質)を用いて、各種のリフォールディング剤〔酸化型グルタチオン(GSSG)および還元型グルタチオン(GSH)(以上、和光純薬工業(株)製)、酸化型グルタチオンエチルエステル(GSSGEE)(CAS RN:113679-45-1)および還元型グルタチオンエチルエステル(GSHEE)(CAS RN:97451-40-6)、酸化型グルタチオンテトラメチルエステル(「酸化型グルタチオンメチルエステル」または「GSSGME」ともいう)(CAS RN:96586-74-2)および還元型グルタチオンジメチルエステル(「還元型グルタチオンメチルエステル」または「GSHME」ともいう)(CAS RN:97451-41-7)〕のリフォールディング効果を確認した。なお、上記蛋白質のうち、リボヌクレアーゼAとアミロイド前駆体蛋白質は、ジスルフィド結合を有する蛋白質であり、カルボニックアンヒドラーゼはジスルフィド結合を有しない蛋白質である。
(1-1) リボヌクレアーゼA
20〜40 mgのリボヌクレアーゼAを1.5 mLサイズのチューブに秤量し、これに変性試薬(8 M 尿素, 40 mM ジチオスレイトール, 0.1 M トリスアミノプロパン (pH 8.0) )(以上、和光純薬工業(株))を1 mL加えて、50℃で 2 時間処理してリボヌクレアーゼAを変性させた。変性したリボヌクレアーゼAを逆相樹脂(コスモシール 140C18-OPN, ナカライテスク(株))に吸着させ、次いで10% アセトニトリル(関東化学(株))/0.05% トリフルオロ酢酸(和光純薬工業(株))で樹脂を洗浄したのち、80% アセトニトリル/0.05% トリフルオロ酢酸で変性リボヌクレアーゼAを溶出した。吸光度計(波長280nm)を用いて変性リボヌクレアーゼAの濃度を測定し、1.5 mLサイズのチューブに1 mgずつ分取し、減圧乾燥を行った。
(1)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(2)5 mM GSHEE, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH8.0)。
25 mgのカルボニックアンヒドラーゼに6 M 尿素/0.05% トリフルオロ酢酸(1 mL)を加えて変性させた後に、50μLの変性カルボニックアンヒドラーゼにリフォールディング剤として還元型/酸化型グルタチオン、還元型/酸化型グルタチオンエチルエステル含む下記組成からなるリフォールディング反応溶液を950μL加えて20℃の条件で16時間、リフォールディング反応を行った。
(1)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(2)5 mM GSHEE, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH8.0)。
大腸菌発現系より、アミロイド前駆体蛋白質を大量に発現させ、Niクロマトグラフィー、陰イオン交換より、アミロイド前駆体蛋白質を調製した。これを5 M 尿素, 5 mM メルカプトエタノールにて変性し、得られた変性アミロイド前駆体蛋白質(40μL)にリフォールディング剤として還元型/酸化型グルタチオン、還元型/酸化型グルタチオンエチルエステル、還元型/酸化型グルタチオンメチルエステルを含む下記組成からなるリフォールディング反応溶液を460μL加えて、20℃の条件で16時間、リフォールディング反応を行った。
(1)5 mM GSH, 5 mM GSSG, 50 mM Tris/HCl (pH 8.0)
(2)5 mM GSHEE, 5 mM GSSGEE, 50 mM Tris/HCl (pH8.0)
(3)5 mM GSHME, 5 mM GSSGME, 50 mM Tris/HCl (pH8.0)。
結果を図7に示す。リフォールディング効率は、還元型/酸化型グルタチオン存在下でリフォールディング反応した後に検定した蛋白質残存濃度と、本発明のリフォールディング剤である還元型/酸化型グルタチオンエチルエステルまたは還元型/酸化型グルタチオンメチルエステルのそれぞれの存在下でリフォールディング反応した後に検定した蛋白質残存濃度に対する相対値として算出した。
Claims (9)
- 還元型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、それらの塩ならびに溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種と、
酸化型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、それらの塩ならびに溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種
とを有効成分とする、アンフォールディングされた蛋白質のリフォールディング剤。 - 下式
で表される還元型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種と、
下式
で表される酸化型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種
とを有効成分とする、請求項1記載のリフォールディング剤。 - 還元型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1種と、酸化型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1種とを、それぞれ別個に包装された形態で有する、請求項2記載のリフォールディング剤。
- 上記還元型または酸化型グルタチオンのエステル誘導体が、還元型または酸化型のグルタチオンエチルエステルまたはグルタチオンメチルエステルであり、還元型または酸化型グルタチオンのアミド誘導体が、還元型または酸化型のグルタチオンアミドである、請求項1または2記載するリフォールディング剤。
- 上記還元型グルタチオンのエステル誘導体が還元型グルタチオンのジエチルエステル若しくはジメチルエステル、酸化型グルタチオンのエステル誘導体が酸化型グルタチオンのテトラエチルエステル若しくはテトラメチルエステル、還元型グルタチオンのアミド誘導体が還元型グルタチオンのモノアミド若しくはモノアミドモノエステル、酸化型グルタチオンのアミド誘導体が酸化型グルタチオンのジアミド若しくはジアミドジエステルである、請求項2に記載するリフォールディング剤。
- アンフォールディングされた蛋白質を、請求項1乃至5のいずれかに記載するリフォールディング剤の存在下で処理する工程を有する、上記蛋白質のリフォールディング方法。
- 請求項6に記載するリフォールディング方法を用いて、アンフォールディングされた蛋白質をリフォールディングする工程を含む、蛋白質の再生方法。
- 上記グルタチオン誘導体が、式(3)中、R7がメトキシ基、R8がアミノ基である還元型グルタチオンのモノメチルエステルモノアミドである、請求項8記載のグルタチオン誘導体。
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