JP4865387B2 - 無線通信装置および有線/無線通信システム - Google Patents

無線通信装置および有線/無線通信システム Download PDF

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Description

本発明は、情報を無線信号で送受信する送受信装置、および当該送受信装置との間で無線通信を行う無線通信装置に関する。
複数の端末装置のそれぞれが無線信号で情報を送受信すると共に、複数の端末装置のそれぞれが無線信号で情報を中継送信する構成によって、ある端末装置からそれとは異なる端末装置へと情報を伝えることを可能としたマルチホップ通信システムが広く用いられる。マルチホップ通信システムを構成する複数の端末装置の間では、送受信または中継送信する無線信号の周波数チャネルが予め定められており、端末装置のそれぞれは当該所定の周波数チャネルの無線信号の送受信または中継送信を行う。
特開2003−174452号公報 特開2002−281030号公報
マルチホップ通信システムでは、情報の送信源となる端末装置および情報の宛先となる端末装置のみならず、当該情報を中継送信する端末装置もまた当該情報に対する処理を行う。そのため、マルチホップ通信システムが備える端末装置の数が増加すると、情報を中継送信する特定の端末装置が処理すべき情報の量が著しく増加することがある。また、1つの端末装置において単位時間当たりに処理することができる情報の量には限界がある。そのため、所定の通信頻度を維持するためにマルチホップ通信システムが備えることのできる端末装置の数は制限される。
そこで、端末装置が送受信または中継送信する無線信号の周波数チャネルが異なる複数のマルチホップ通信システムを同一のエリアに設けることにより、情報の中継送信を行う処理を複数のマルチホップ通信システムに分散させる構成が考えられる。しかし、このような構成では、それぞれ互いに異なる周波数チャネルを使用するマルチホップ通信システムに属する複数の端末装置の間では、互いに異なる周波数チャネルの無線信号を送受信または中継送信する必要がある。そのため、当該複数の端末装置の間で通信品質を評価する処理、各端末装置が無線信号の周波数チャネルを設定する処理等が複雑になるという問題がある。
本発明はこのような課題に対してなされたものである。すなわち、情報を無線信号で送受信する送受信装置との間で無線通信を行う際において、通信品質を評価する処理、無線通信に使用する通信周波数チャネルを設定する処理等を容易にした無線通信装置、およびそのような無線通信装置との間で無線通信を行う送受信装置を提供することを目的とする。
本発明は、有線通信網を介して相互間の有線通信を行う複数の基幹装置と共に通信システムを構成する無線通信装置において、各基幹装置は、前記有線通信の他、各基幹装置に対して直接無線中継通信を行う一つの中継装置との間、または、各基幹装置に対して連鎖的に無線中継通信を行う複数の中継装置のうちの一つとの間で無線通信を行って無線通信網を形成し、前記複数の基幹装置、前記無線通信装置、および前記中継装置は、マルチホップ通信システムを構成する複数の中継端末装置であって、当該複数の中継端末装置のそれぞれが端末装置としてパケット情報を無線送受信すると共に、当該複数の中継端末装置のそれぞれがパケット情報の無線中継送信を行い、当該複数の中継端末装置のうちの1つの中継端末装置から他の少なくとも1つの中継端末装置を宛先としてパケット情報が伝えられる、複数の中継端末装置をなし、前記無線通信装置は、無線信号を送受信する無線送受信部と、前記複数の基幹装置、および、各基幹装置に対する前記中継装置を選択対象装置とし、当該複数の選択対象装置のうちいずれかの装置を、前記無線通信装置との間で無線通信を行う通信先装置として選択する通信先装置選択部と、を備え、前記無線送受信部は、前記通信先装置との間で無線通信を行ってパケット情報の送受信を行い、前記通信先装置選択部は、前記無線送受信部による送受信処理に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち予め定められた基本周波数チャネルを用いるいずれかの装置であって当該装置から受信される無線信号の強度が所定の強度閾値以上であるという条件が満たされる装置を、前記通信先装置として選択する基本処理実行手段と、前記無線通信装置までの距離と、用いられる周波数チャネルとを含む装置情報が、各選択対象装置について登録された装置情報登録手段と、前記基本処理実行手段によって選択される装置がないときに前記装置情報を参照し、前記複数の選択対象装置のうち、前記無線通信装置までの距離が最も短く、前記基本周波数チャネルとは異なる拡張周波数チャネルを用いる装置を前記通信先装置として選択する拡張処理実行手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、有線通信網を介して相互間の有線通信を行う複数の基幹装置と共に通信システムを構成する無線通信装置と、各基幹装置に対して無線中継通信を行う中継装置と、を備える有線/無線通信システムにおいて、前記複数の基幹装置、前記無線通信装置、および前記中継装置は、マルチホップ通信システムを構成する複数の中継端末装置であって、当該複数の中継端末装置のそれぞれが端末装置としてパケット情報を無線送受信すると共に、当該複数の中継端末装置のそれぞれがパケット情報の無線中継送信を行い、当該複数の中継端末装置のうちの1つの中継端末装置から他の少なくとも1つの中継端末装置を宛先としてパケット情報が伝えられる、複数の中継端末装置をなし、前記無線通信装置は、無線信号を送受信する無線送受信部と、前記複数の基幹装置、および、各基幹装置に対する前記中継装置を選択対象装置とし、当該複数の選択対象装置のうちいずれかの装置を、前記無線通信装置との間で無線通信を行う通信先装置として選択する通信先装置選択部と、を備え、前記無線送受信部は、前記通信先装置との間で無線通信を行ってパケット情報の送受信を行い、前記通信先装置選択部は、前記無線送受信部による送受信処理に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち予め定められた基本周波数チャネルを用いるいずれかの装置であって当該装置から受信される無線信号の強度が所定の強度閾値以上であるという条件が満たされる装置を、前記通信先装置として選択する基本処理実行手段と、前記無線通信装置までの距離と、用いられる周波数チャネルとを含む装置情報が、各選択対象装置について登録された装置情報登録手段と、前記基本処理実行手段によって選択される装置がないときに前記装置情報を参照し、前記複数の選択対象装置のうち、前記無線通信装置までの距離が最も短く、前記基本周波数チャネルとは異なる拡張周波数チャネルを用いる装置を前記通信先装置として選択する拡張処理実行手段と、を備え、各基幹装置は、無線通信の相手方の装置を識別情報を以て選択するテーブルを備え、前記中継装置は、前記基本処理実行手段によって、当該中継装置について前記通信先装置としての選択が解除されたときに、前記無線通信装置を識別する識別情報を含む削除依頼情報を生成する削除依頼情報生成手段と、前記中継装置に対する基幹装置に前記削除依頼情報を送信する削除依頼情報送信手段と、を備え、前記削除依頼情報は、前記削除依頼情報に含まれる識別情報を前記テーブルから削除することを促す情報であることを特徴とする。
また、本発明は、有線通信網を介して相互間の有線通信を行う複数の基幹装置と共に通信システムを構成する無線通信装置と、前記複数の基幹装置のうちのいずれかまたは総てに対して設けられ、1つの基幹装置に対して連鎖的に無線中継通信を行う複数の中継装置と、を備える有線/無線通信システムにおいて、 前記複数の基幹装置、前記無線通信装置、および前記複数の中継装置は、マルチホップ通信システムを構成する複数の中継端末装置であって、当該複数の中継端末装置のそれぞれが端末装置としてパケット情報を無線送受信すると共に、当該複数の中継端末装置のそれぞれがパケット情報の無線中継送信を行い、当該複数の中継端末装置のうちの1つの中継端末装置から他の少なくとも1つの中継端末装置を宛先としてパケット情報が伝えられる、複数の中継端末装置をなし、前記無線通信装置は、無線信号を送受信する無線送受信部と、前記複数の基幹装置、および、前複数の中継装置を選択対象装置とし、当該複数の選択対象装置のうちいずれかの装置を、前記無線通信装置との間で無線通信を行う通信先装置として選択する通信先装置選択部と、を備え、前記無線送受信部は、前記通信先装置との間で無線通信を行ってパケット情報の送受信を行い、前記通信先装置選択部は、前記無線送受信部による送受信処理に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち予め定められた基本周波数チャネルを用いるいずれかの装置であって当該装置から受信される無線信号の強度が所定の強度閾値以上であるという条件が満たされる装置を、前記通信先装置として選択する基本処理実行手段と、
前記無線通信装置までの距離と、用いられる周波数チャネルとを含む装置情報が、各選択対象装置について登録された装置情報登録手段と、前記基本処理実行手段によって選択される装置がないときに前記装置情報を参照し、前記複数の選択対象装置のうち、前記無線通信装置までの距離が最も短く、前記基本周波数チャネルとは異なる拡張周波数チャネルを用いる装置を前記通信先装置として選択する拡張処理実行手段と、を備え、前記複数の中継装置のそれぞれは、無線通信の相手方の装置を識別情報を以て選択するテーブルと、前記基本処理実行手段によって、自らの中継装置について前記通信先装置としての選択が解除されたときに、前記無線通信装置を識別する識別情報を含む削除依頼情報を生成する削除依頼情報生成手段と、自らと異なる他の中継装置に前記削除依頼情報を送信する削除依頼情報送信手段と、を備え、前記削除依頼情報は、前記削除依頼情報に含まれる識別情報を前記テーブルから削除することを促す情報であることを特徴とする。
また、本発明においては、望ましくは、前記無線通信装置は、前記拡張周波数チャネルを用いる基幹装置が前記中継装置と共に形成する無線通信網から前記有線通信網を介して、前記基本周波数チャネルを用いる他の基幹装置に送信され、さらに、当該他の基幹装置から直接または前記中継装置を介して無線送信された報知情報を、前記無線送受信部による受信処理に基づいて取得する報知情報取得手段を備え、前記装置情報登録手段は、前記報知情報に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち前記拡張周波数チャネルを用いる装置について、前記装置情報を登録する。
また、本発明においては、望ましくは、前記装置情報は、前記選択対象装置から前記複数の基幹装置のうちのいずれかの基幹装置までの中継回数に関する情報を含むことを特徴とする
本発明によれば、情報を無線信号で送受信する送受信装置との間で無線通信を行う場合において、通信品質を評価する処理、無線通信に使用する通信周波数チャネルを設定する処理等を容易にした無線通信装置、およびそのような無線通信装置との間で無線通信を行う送受信装置を実現することができる。
図1に本発明の実施形態に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、中継端末装置A1〜An、有線通信網10を備えて構成される。nは通信システム100が備える中継端末装置の数を表す正の整数である。
中継端末装置A1およびA6は有線通信網10に有線接続される基幹装置である。基幹装置の相互間では、有線通信網10を介してパケット情報の送受信が行われる。中継端末装置A1〜Anは、所定の通信品質を維持しつつ無線通信を行うことができる他の中継端末装置を通信先装置として選択する。通信先装置の選択は、無線通信経路を確立するための予備的な無線通信によって行う。中継端末装置は、相互に通信先装置として選択した中継端末装置との間でパケット情報の無線通信経路を確立し、無線通信経路に従ったパケット情報の送受信を行う。図1の破線Wは、相互に通信先装置として選択した中継端末装置の間で確立される無線通信経路を示す。
基幹装置が他の中継端末装置との間で無線通信を行う際に使用する周波数チャネルは、基幹装置の間で互いに異なるものとすることができる。基幹装置以外の中継端末装置は、自らが確立した無線通信経路が至る基幹装置が使用する周波数チャネルを用いて無線通信を行う。
図2に中継端末装置Aiの構成を示す。中継端末装置Aiは、情報送受信アンテナ12、無線送受信部14、有線接続部16、有線送受信部18、情報処理部20、情報取得部22、情報生成部24、通信先情報記憶部26、装置情報記憶部28、測位アンテナ30、測位部32、受信レベル測定部34を備えて構成される。情報処理部20は、取得情報処理部20A、チャネル指定部20Bを備える。中継端末装置Aiには、通信システム100で識別されるための固有のアドレスAiが割り当てられる。
無線送受信部14は、送受信する無線信号の周波数チャネルをチャネル指定部20Bが出力するチャネル指定情報に基づいて設定する。無線送受信部14は、情報処理部20から取得した情報を無線信号に含ませ情報送受信アンテナ12を介して送信する。また、情報送受信アンテナ12を介して無線信号を受信し、それに含まれる情報を抽出して情報処理部20に出力する。
受信レベル測定部34は、無線送受信部14が受信した無線信号の強度を測定し、測定値を強度測定値として情報処理部20に出力する。
有線送受信部18は、有線接続部16に有線通信網10が接続されている場合には、有線接続部16を介して有線信号を受信し、それに含まれる情報を抽出して情報処理部20に出力する。また、情報処理部20から取得した情報を有線信号に含ませ有線接続部16から有線送信する。有線送受信部18は、中継端末装置Aiを基幹装置として使用するときに稼働させる。
測位部32は、中継端末装置Aiが設けられている位置を測定する。測位部32としては、GPS受信機等の測位受信機を適用することが好適である。測位部32は、測位衛星等から送信された測位信号を測位アンテナ30を介して受信し、測位信号に基づいて中継端末装置Aiが設けられている位置を算出し、算出した位置の情報を位置情報として情報処理部20に出力する。
なお、情報処理部20、情報取得部22、情報生成部24、通信先情報記憶部26、および装置情報記憶部28については、中継端末装置Aiが実行する処理と共に説明する。
中継端末装置Aiは、同一の周波数チャネルを使用する他の中継端末装置から通信先装置を選択する基本処理を行う。基本処理において中継端末装置Aiが実行する処理について説明する。
チャネル指定部20Bは、基本処理において定められている周波数チャネルを指定するチャネル指定情報を無線送受信部14に出力する。無線送受信部14は、指定された周波数チャネルの無線信号を送受信する。
情報処理部20は、他の中継端末装置が送信した予備情報を情報送受信アンテナ12および無線送受信部14を介して取得する。予備情報には、それを送信した中継端末装置に割り当てられたアドレス、当該中継端末装置が基幹装置にパケット情報を送信する際に要される送信回数(中継回数に1を加算した数)を示すホップ数に関する情報等が含まれる。
予備情報によって示されるホップ数は、通信システム100を構成する各中継端末装置が連鎖的に通信先装置を選択し、連鎖的に自らのホップ数を認識することで決定されている。例えば、基幹装置には予めホップ数が0と設定されているため、基幹装置はホップ数が0である旨を示す情報を含む予備情報を送信する。基幹装置を通信先装置として選択した中継端末装置は、基幹装置が送信した予備情報に基づいて自らのホップ数を1とし、それに基づいた予備情報を送信する。ホップ数を1とした中継端末装置を通信先装置として選択した中継端末装置は、自らのホップ数を2とし、それに基づいた予備情報を送信する。
情報処理部20は、受信された無線信号の強度測定値が所定の強度閾値以上であるという条件の下で、ホップ数が最も少ない中継端末装置を通信先装置のうちの基幹側通信先装置として選択する。情報処理部20は、基幹側通信先装置として選択した中継端末装置のアドレスを選択アドレスとして、中継端末装置AiのアドレスAiを選択元アドレスとして含む選択通知情報を無線送受信部14および情報送受信アンテナ12を介して送信する。また、アドレスAiおよび中継端末装置Aiのホップ数に関する情報を含む予備情報を無線送受信部14および情報送受信アンテナ12を介して送信する。
情報処理部20は、他の中継端末装置が送信した選択通知情報を情報送受信アンテナ12および無線送受信部14を介して取得する。情報処理部20は、選択通知情報に含まれる選択アドレスが自らのアドレスと一致する場合には、選択通知情報に含まれる選択元アドレスによって識別される中継端末装置を、通信先装置のうちの末端側通信先装置として認識する。
情報処理部20は、基幹側通信先装置のアドレス、中継端末装置Aiのホップ数、および末端側通信先装置のアドレスを通信先情報記憶部26が記憶する通信先情報に登録する。
図3(a)に通信先情報の構成を示す。通信先情報は、基幹側通信先装置のアドレス、中継端末装置Aiのホップ数、末端側通信先装置のアドレスを含んで構成される。例えば、図1の通信システム100における中継端末装置A3は、基幹側通信先装置として中継端末装置A2を選択し、末端側通信先装置として中継端末装置A4およびA5を認識しているため、その通信先情報は図3(b)のようになる。中継端末装置A2に中継送信を行わせる場合における中継端末装置A3のホップ数は、基幹装置である中継端末装置A1までの送信回数が2回であるため2となる。中継端末装置A2は、基幹側通信先装置として中継端末装置A1を選択し、末端側通信先装置として中継端末装置A3を認識しているため、その通信先情報は図3(c)のようになる。中継端末装置A2に中継送信を行わせる場合における中継端末装置A2のホップ数は、基幹装置である中継端末装置A1までの送信回数が1回であるため1となる。中継端末装置A1は基幹装置であるため基幹側通信先装置の選択は行わず、末端側通信先装置として中継端末装置A2を認識しているため、その通信先情報は図3(d)のようになる。中継端末装置A1は基幹装置であるためそのホップ数は0となる。
中継端末装置Aiが、ホップ数が最も少ないという基準に基づいて基幹側通信先装置を1つ選択することで、中継端末装置A1〜Anの相互間における選択関係は、図1に示されるように基幹装置としての中継端末装置A1またはA6を幹とするツリー状になる。
ここで説明した基本処理に従って、中継端末装置A1〜Anは、相互に通信先装置として選択した中継端末装置との間でパケット情報の無線通信経路を確立する。中継端末装置は、通信先装置として選択した中継端末装置が使用する周波数チャネルの無線信号を使用してパケット情報を送受信する。
確立された無線通信経路に従って中継端末装置Aiがパケット情報を送信し、中継端末装置Aiとは異なる他の中継端末装置Ak(kはiとは異なる1〜nの整数)がパケット情報を受信して情報を取得する処理またはパケット情報を中継送信する処理について説明する。ここでは、中継端末装置A1がパケット情報を送信し、中継端末装置A2が中継送信を行い、中継端末装置A3がパケット情報を受信する例と共に説明する。
図4(a)に中継端末装置の間で送受信されるパケット情報の構成を示す。パケット情報は、ヘッダ部H、制御情報部C、およびデータ部Dから構成される。ヘッダ部Hは、宛先アドレス、送信装置アドレスおよび送信源アドレスを含む。制御情報部Cはパケット識別子および一段前アドレスを含む。宛先アドレスはパケット情報の宛先を指定するアドレスである。送信装置アドレスはパケット情報を送信した中継端末装置を識別するためのアドレスであり、送信源アドレスはパケット情報を最初に送信した送信源の中継端末装置を識別するためのアドレスである。また、パケット識別子はパケット情報の種類を識別するための識別子であり、一段前アドレスはパケット情報を送信した直近の中継端末装置に当該パケット情報を送信した中継端末装置を識別するためのアドレスである。ここでは、制御情報部Cをヘッダ部Hおよびデータ部Dから分離した構成としているが、制御情報部Cに含まれる一段前アドレスをヘッダ部Hに、制御情報部Cに含まれるその他の情報をデータ部Dに含ませ、制御情報部Cを特に設けない構成としてもよい。中継端末装置Aiが送受信するパケット情報にはデータパケット情報、報知パケット情報、および削除依頼パケット情報があり、それぞれ目的に応じて送信される。
中継端末装置Aiがデータパケット情報を送信する処理について説明する。データパケット情報は、中継端末装置の間で画像データ、音声データ、プログラムデータ等のデータの授受を行うためのパケット情報である。図4(b)にデータパケット情報の構成を示す。データパケット情報は、パケット識別子として、パケット情報がデータパケット情報であることを識別するためのデータパケット識別子を含み、データ部Dに送信の対象とする送信対象データを含む。
情報生成部24は、画像データ、音声データ、プログラムデータ等の送信対象データを生成して情報処理部20に出力する。情報処理部20は、パケット情報のデータ部Dに送信対象データを含ませたデータパケット情報を生成する。
情報処理部20は、パケット識別子としてデータパケット識別子を設定する。一段前アドレスは中継送信の過程で設定されるため、送信源である中継端末装置Aiでは特に意味のある情報を設定しなくてもよい。また、宛先アドレスとしてデータパケット情報の宛先とする中継端末装置のアドレスDSTを設定し、送信装置アドレスおよび送信源アドレスとしてアドレスAiを設定する。宛先アドレスとしては、図4(c)に示すように宛先同報アドレスBRDを設定することもできる。宛先同報アドレスは、複数の中継端末装置にその制御情報部Cに従う処理およびデータ部Dに含まれる情報を取得する処理を促すと共に、複数の中継端末装置に中継送信を促すためのアドレスである。
情報処理部20は、データパケット情報を無線送受信部14および情報送受信アンテナ12を介して送信する。
例として、中継端末装置A1が中継端末装置A3を宛先として送信するデータパケット情報の内容を図4(d)に示す。このデータパケット情報は、中継端末装置A3を宛先とするため、宛先アドレスにはアドレスA3が設定される。また、データパケット情報の送信源は中継端末装置A1であるため、送信装置アドレスおよび送信源アドレスにはアドレスA1が設定され、一段前アドレスには、「−−」と表記したヌルデータが設定される。
中継端末装置Akがパケット情報を中継送信する処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。情報処理部20は、情報送受信アンテナ12および情報送受信部14を介してパケット情報を取得する。
情報処理部20は、取得したパケット情報の送信装置アドレスおよび通信先情報記憶部26に記憶されている通信先情報を参照する(S1)。そして、送信装置アドレスが通信先情報に登録されているか否かを判定する(S2)。情報処理部20は、送信装置アドレスが、通信先情報において基幹側通信先装置のアドレスおよび末端側通信先装置のアドレスのいずれとしても登録されていない場合にはパケット情報を削除し処理を終了する(S11)。
情報処理部20は、送信装置アドレスが、通信先情報において基幹側通信先装置のアドレスまたは末端側通信先装置のアドレスのいずれかとして登録されている場合には、取得したパケット情報の一段前アドレスがアドレスAkと一致するか否かを判定する(S3)。そして、一段前アドレスがアドレスAkと一致する場合にはパケット情報を削除し処理を終了する(S3,S11)。なお、データパケット情報が初回に中継送信されるときには、一段前アドレスにはアドレスに関する情報が含まれていない。この場合、情報処理部20は、一段前アドレスがアドレスAkと一致しないものとして処理する。
情報処理部20は、一段前アドレスがアドレスAkと一致しない場合には、パケット情報に対して施す処理を取得情報処理部20Aに実行させる処理または中継送信を行う処理へと移行する(S4〜S10)。
このような処理によれば、受信したパケット情報の送信装置アドレスが通信先情報に登録されていない場合には、ステップS2およびS11により当該パケット情報は削除される。これによって、確立された無線通信経路に属さない中継端末装置から受信したパケット情報が削除される。また、先に自らが送信したパケット情報は、ステップS3およびS11により削除されるため、特定の複数の中継端末装置の間で同一のパケット情報の送受信が多数回にわたって繰り返される現象を回避することができる。
例として、中継端末装置A1によって送信された図4(d)に示すデータパケット情報を受信した中継端末装置A2が行う処理についてとりあげる。図3(c)に示す中継端末装置A2の通信先情報には、データパケット情報の送信装置アドレスとして設定されているアドレスA1が基幹側通信先装置のアドレスとして登録されている。そのため、中継端末装置A2の情報処理部20は、ステップS2で「はい」と判定しステップS3へ移行する。また、受信したパケット情報の一段前アドレスにはヌルデータが設定されている。したがって、情報処理部20は、ステップS3で「いいえ」と判定するため、データパケット情報に対して施す処理はステップS4に移行する。このような処理によって、中継端末装置A1から送信されたデータパケット情報は、確立された無線通信経路に従い、中継端末装置A2が行う処理に供される。
次に、中継端末装置Akが、パケット情報に対して施す処理を取得情報処理部20Aに実行させる処理および中継端末装置Akが中継送信を行う処理(S4〜S10)について説明する。情報処理部20は、宛先アドレスが中継端末装置AkのアドレスAkと一致するか否かを判定する(S4)。情報処理部20は、宛先アドレスが中継端末装置AkのアドレスAkと一致した場合には、パケット情報に対して施す処理を取得情報処理部20Aに実行させる(S10)。一方、宛先アドレスが中継端末装置AkのアドレスAkと一致しない場合には、パケット情報を中継送信する処理に移行する(S5〜S8)。
パケット情報を中継送信する処理では、情報処理部20は、受信したパケット情報の送信装置アドレスを抽出する(S5)。そして、取得したパケット情報の一段前アドレスを、当該抽出した送信装置アドレスに置き換える(S6)。情報処理部20は、さらに、取得したパケット情報の送信装置アドレスを中継端末装置AkのアドレスAkに置き換え(S7)、無線送受信部14に出力し(S8)ステップS9へと移行する。無線送受信部14は、パケット情報を情報送受信アンテナ12を介して送信する。
中継端末装置Akを宛先とするパケット情報に対しては、ステップS4により中継送信が行われない。そのため、中継端末装置Ak以外の中継端末装置が行う処理を軽減することができる。一方、宛先アドレスがAkでないパケット情報に対しては、ステップS5〜S8により中継送信が行われる。これによって、複数の中継端末装置にその制御情報部Cに従う処理およびデータ部Dに含まれる情報を取得する処理を促すと共に、複数の中継端末装置に中継送信を促すことができる。また、中継端末装置Akで受信されたパケット情報の一段前アドレスおよび送信装置アドレスは、ステップS5〜S8により中継送信のためのアドレスに変更された上で中継送信される。
情報処理部20は中継送信を行った後、宛先アドレスが宛先同報アドレスBRDであるか否かを判定する(S9)。情報処理部20は、宛先アドレスが宛先同報アドレスBRDでない場合にはパケット情報を削除して処理を終了する(S11)。一方、宛先アドレスが宛先同報アドレスBRDである場合には、パケット情報に対して施す処理を取得情報処理部20Aに実行させる(S10)。ステップS9により、宛先アドレスに宛先同報アドレスBRDが設定されているパケット情報は、ステップS5〜S8によって中継送信された後、取得情報処理部20Aによる処理に供される。したがって、宛先アドレスに宛先同報アドレスBRDが設定されているパケット情報を受信した中継端末装置の取得情報処理部20Aは、当該パケット情報に対して施す処理を実行する。
取得情報処理部20Aがパケット情報に対して施す処理について、パケット情報がデータパケット情報であるものとして説明する。取得情報処理部20Aは、パケット情報のパケット識別子がデータパケット識別子であることを認識すると、送信対象データを抽出して情報取得部22に出力する。情報取得部22は、送信対象データに基づいて、静止画像、動画像、音声等の再生、プログラムの実行、保存等を行う。
例として、中継端末装置A1によって送信された図4(d)に示すデータパケット情報を受信した中継端末装置A2がステップS1〜S3を実行した後、ステップS4に至ったときの処理についてとりあげる。図4(d)に示すデータパケット情報の宛先アドレスはA3であり、アドレスA2と一致しない。したがって、中継端末装置A2の情報処理部20は、ステップS4で「いいえ」と判定しステップ5に移行する。
情報処理部20は、データパケット情報から送信装置アドレスA1を抽出する(S5)。そして、データパケット情報の一段前アドレスを当該抽出した送信装置アドレスA1に置き換える(S6)。さらに、データパケット情報の送信装置アドレスを中継端末装置A2のアドレスA2に置き換える(S7)。図4(e)に一段前アドレスおよび送信装置アドレスが中継送信のためのアドレスに変更されたデータパケット情報を示す。情報処理部20は、図4(e)に示すデータパケット情報を無線送受信部14に出力してデータパケット情報を送信させると共に(S8)ステップS9へと移行する。
このデータパケット情報の宛先アドレスは宛先同報アドレスBRDではないため、情報処理部20は取得したデータパケット情報を削除して処理を終了する(S11)。このような処理によって、中継端末装置A2は中継端末装置A1から受信したデータパケット情報を中継送信する。
なお、宛先アドレスはステップS5〜S8で置き換えられることはないため、図4(d)のデータパケット情報の宛先アドレスに宛先同報アドレスBRDが設定されていた場合には、ステップS9で判定の対象となる宛先アドレスは宛先同報アドレスBRDとなる。この場合、情報処理部20はステップS9で「はい」と判定しステップS10に移行する。取得情報処理部20Aは、データパケット情報から送信対象データを抽出し、その送信対象データに対して施す処理を実行する。
次に、図4(d)に示すデータパケット情報を受信した中継端末装置A3が行う処理について説明する。中継端末装置A3の通信先情報には、図3(b)に示されるように、受信したデータパケット情報の送信装置アドレスとして設定されているアドレスA2が基幹側通信先装置のアドレスとして登録されている。そのため、中継端末装置A3の情報処理部20は、ステップS2で「はい」と判定しステップS3に移行する。また、データパケット情報の一段前アドレスとして設定されているアドレスA1は中継端末装置A3のアドレスA3と一致しない。そのため、情報処理部20は、ステップS3で「いいえ」と判定するためステップS4に移行する。
中継端末装置A3が受信したデータパケット情報の宛先アドレスA3は、中継端末装置A3のアドレスA3と一致する。そのため、情報処理部20はステップS4で「はい」と判定しステップS10に移行する。取得情報処理部20Aは、データパケット情報から送信対象データを抽出し、その送信対象データに対して施す処理を実行する。
このような処理によって、中継端末装置A1から送信されたデータパケット情報は、中継端末装置A2で中継送信され、中継端末装置A3で取得される。そして、中継端末装置A3の取得情報処理部20Aにおいてはデータパケット情報に対する処理が実行される。
なお、ここでは、中継端末装置AiおよびAkが基幹装置ではないものとして説明した。中継端末装置AiまたはAkが基幹装置として稼働するときには、無線送受信部14がパケット情報の送受信を行うと共に、有線送受信部16もまたパケット情報の送受信を行う。
上記では、無線通信経路を確立するための処理として、中継端末装置Aiが現時点で使用している周波数チャネルと同一の周波数チャネルを使用している中継端末装置から通信先装置を選択する基本処理について説明した。中継端末装置Aiは、基本処理においては、受信された無線信号の強度測定値が所定の強度閾値以上であるという条件を満たす中継端末装置から通信先装置を選択する。したがって、受信した複数の無線信号のいずれの強度測定値も当該強度閾値以上でない場合には、通信品質を改善することのできる新たな通信先装置の選択対象が存在しないため、所定の通信品質を維持することができない状態となる。
そこで、本実施形態に係る中継端末装置Aiは、中継端末装置Aiが現時点で使用している周波数チャネルとは異なる周波数チャネルを使用している中継端末装置を含めて通信先装置を選択する拡張処理を行う。
拡張処理においては、中継端末装置Aiは、装置情報記憶部28に記憶されている装置情報を参照する。図7(a)に装置情報記憶部28が記憶する装置情報の構成を示す。装置情報は、中継端末装置のアドレス、周波数チャネルの識別符号、中継端末装置Aiまでの距離、および当該アドレスで識別される中継端末装置のホップ数を対応付けたものである。装置情報における中継端末装置のアドレス、周波数チャネルの識別符号、中継端末装置Aiまでの距離、およびホップ数を対応付けた情報には、当該情報が装置情報に登録された時刻がさらに対応付けられる。
中継端末装置のアドレスとしては、中継端末装置Aiを除く、通信システム100を構成する中継端末装置のアドレスAkが登録される。周波数チャネルの識別符号は、アドレスAkで識別される中継端末装置が使用する周波数チャネルの識別符号を示す。中継端末装置Aiまでの距離は、アドレスAkで識別される中継端末装置Akの中継端末装置Aiまでの距離を示す。ホップ数は、アドレスAkで識別される中継端末装置Akのホップ数を示す。
装置情報は、中継端末装置A1〜Anによって確立された無線通信経路に従って、次に説明する報知パケット情報が中継端末装置A1〜Anの間で同報送受信されることにより、複数の中継端末装置の間で共通に記憶される。ただし、登録時刻については各装置で個別に記憶される。
中継端末装置Aiが報知パケット情報を送信する処理について説明する。図5(a)に報知パケット情報の構成を示す。報知パケット情報は、パケット情報の制御情報部Cに、報知パケット識別子、一段前アドレス、チャネル情報、位置情報、およびホップ数情報を含ませたものである。ここでは、制御情報部Cをヘッダ部Hおよびデータ部Dから分離した構成としているが、制御情報部Cに含まれる一段前アドレスをヘッダ部Hに、制御情報部Cに含まれるその他の情報をデータ部Dに含ませ、制御情報部Cを特に設けない構成としてもよい。
情報処理部20は、所定の時間間隔で報知パケット情報を生成する。情報処理部20は、パケット識別子として、パケット情報が報知パケット情報であることを識別するための報知パケット識別子を含ませる。また、チャネル情報、位置情報、およびホップ数情報として、それぞれ、チャネル指定情報によって指定されている周波数チャネルを示す情報、測位部32から取得した位置情報、中継端末装置Aiのホップ数を示す情報を設定する。中継端末装置Aiのホップ数は、通信先情報記憶部26に記憶された通信先情報を参照することで取得する。一段前アドレスは中継送信の過程で設定されるため、送信源である中継端末装置Aiでは特に意味のある情報を設定しなくてもよい。また、報知パケット情報のデータ部Dには、特に意味のあるデータを含ませなくてもよい。なお、制御情報部Cに含まれる一段前アドレスをヘッダ部Hに、制御情報部Cに含まれるその他の情報をデータ部Dに含ませ、制御情報部Cを特に設けない構成とした場合には、一段前アドレスを報知パケット情報のヘッダ部Hに設定し、報知パケット識別子、チャネル情報、位置情報、およびホップ数情報をデータ部Dに設定することとなる。
情報処理部20は、送信装置アドレスおよび送信源アドレスとして中継端末装置AiのアドレスAiを設定し、宛先アドレスとして宛先同報アドレスBRDを設定する。情報処理部20は、報知パケット情報を無線送受信部14および情報送受信アンテナ12を介して送信する。このようにして送信された報知パケット情報は、中継端末装置Aiとは異なる他の複数の中継端末装置における情報処理取得部20Aで取得される。
次に、中継端末装置Akが報知パケット情報を受信し、それに対して施す処理について説明する。中継端末装置Akの取得情報処理部20Aは、パケット情報のパケット識別子が報知パケット識別子であることを認識すると、パケット情報から、送信源アドレス、チャネル情報、位置情報、およびホップ数情報を抽出する。取得情報処理部20Aは、測位部32が出力する位置情報と当該抽出された位置情報とに基づいて、送信源アドレスAiが割り当てられた中継端末装置Aiの中継端末装置Akまでの距離を算出する。
取得情報処理部20Aは、中継端末装置のアドレスとしての送信源アドレス、チャネル情報に基づいて取得した周波数チャネル識別符号、中継端末装置Aiの中継端末装置Akまでの距離、ホップ数情報から取得されたホップ数を対応付けた情報を装置情報に登録し、登録時刻と共に装置情報記憶部28に記憶させる。なお、登録時刻は、装置情報記憶部28に情報を記憶させる時点の時刻とする。
中継端末装置Akが報知パケット情報を受信した際の処理の例として、図1に示す中継端末装置A8が図5(b)に示す報知パケット情報を送信した場合について説明する。中継端末装置A8が送信した報知パケット情報は、中継端末装置A6、A1、A2の順に中継送信される。中継端末装置A3は中継端末装置A2が送信した図5(c)に示される報知パケット情報を受信する。中継端末装置A3は、図5(c)に示される報知パケット情報の送信源アドレス「A8」、チャネル情報「CHb」、位置情報「x,y,z」、およびホップ数情報「1」に基づいて、図7(b)に示すように装置情報の内容を登録する。登録時刻の例としては、装置情報の内容を登録した時刻として「12:48’49’’20」が登録されている。
中継端末装置A3は、さらに、他の複数の中継端末装置が送信した報知パケット情報を受信することにより、複数の中継端末装置のそれぞれについて、そのアドレス、周波数チャネルの識別符号、中継端末装置A3までの距離、および基幹装置までのホップ数を対応付けた情報を装置情報に登録し、登録時刻と共に装置情報記憶部28に記憶させる。図7(c)は、図1に示すように無線通信経路が確立している場合の、中継端末装置A3において記憶される装置情報の例を示す。
通信システム100を構成する中継端末装置A1〜Anの間で報知パケット情報が送受信されることにより、中継端末装置A1〜Anで装置情報が共有される。基幹装置である中継端末装置A1とA6との間では、有線通信網10を介して報知パケット情報が送受信される。そのため、中継端末装置A1との間で周波数チャネルCHaを用いて無線通信経路を確立した中継端末装置と、中継端末装置A6との間で周波数チャネルCHbを用いて無線通信経路を確立した無線端末装置との間でも装置情報が共有される。これによって、中継端末装置が記憶する装置情報を、通信先装置を選択する拡張処理のための情報として利用することができる。
中継端末装置Akの情報処理部20は、装置情報に付された登録時刻を所定の時間間隔で参照し、登録されてから所定の時間以上経過した対応付けに係る情報を装置情報から削除する。登録されてから長時間にわたり報知パケット情報が送信されず、装置情報において新たな登録がない対応付けに係る中継端末装置は、電源の遮断、遠方への移動等により、もはや通信システム100を構成しないものとなっている場合が多い。登録されてから所定の時間以上経過した対応付けに係る情報を、情報処理部20が装置情報から削除することによって、電源の遮断、遠方への移動等により、通信システム100を構成しないものとなっている中継端末装置に係る情報が装置情報に登録されているという不合理な状態を回避することができる。また、不要な情報が装置情報記憶部28から削除されることにより、装置情報記憶部28の記憶量を節約することができる。
次に、装置情報を参照することによって中継端末装置Aiが行う拡張処理について説明する。情報処理部20は、取得した複数の予備情報をそれぞれ含んでいた複数の無線信号のいずれの強度測定値も強度閾値以上でない場合には、装置情報記憶部28に記憶されている装置情報を参照する。そして、現時点で指定されている周波数チャネルとは異なる周波数チャネルの識別符号が装置情報において対応付けられている中継端末装置のうち、中継端末装置Aiまでの距離が最も短いものを選択する。
例えば、中継端末装置A3では、基本処理においてチャネル指定情報に基づいて指定されている周波数チャネルはCHaである。そこで、中継端末装置A3の情報処理部20は、図7(c)に示される装置情報を参照し、周波数チャネルCHaとは異なる周波数チャネルCHbが対応付けられている中継端末装置のうち、中継端末装置A3までの距離が最も短い中継端末装置A7を選択する。
情報処理部20は、当該選択した中継端末装置の中継端末装置Aiまでの距離が所定の距離閾値以下である場合には、当該選択した中継端末装置を基幹側通信先装置として選択する。例えば、図1の例では、中継端末装置A3の情報処理部20は、中継端末装置A3から中継端末装置A7までの距離1.2mが所定の距離閾値以下である場合には、中継端末装置A7を基幹側通信先装置として選択する。
情報処理部20は、基幹側通信先装置のアドレスとしてこれまで登録されていたアドレスおよび末端側通信先装置のアドレスとしてこれまで登録されていたアドレスを通信先情報から削除し、新たに選択した中継端末装置のアドレスを基幹側通信先装置のアドレスとして新たに登録し、ホップ数と共に通信先情報記憶部26に記憶させる。上述の例では、中継端末装置A3では、通信先情報は図3(b)の内容から図3(e)の内容へと変更され通信先情報記憶部26に記憶される。
情報処理部20は、使用する周波数チャネルを変更する旨の情報を含むチャネル変更予備情報を、無線送受信部14および情報送受信アンテナ12を介して、これまでチャネル指定情報で指定されていた周波数チャネルの無線信号で送信する。
チャネル変更予備情報が送信された後、チャネル指定部20Aは、新たに基幹側中継端末装置として選択した中継端末装置に対応付けられている周波数チャネルを指定するチャネル指定情報を無線送受信部14に出力する。
情報処理部20は、指定された周波数チャネルを使用した予備情報および選択通知情報の送受信を他の中継端末装置との間で行い、通信先情報を更新して通信先装置記憶部26に記憶させる。
チャネル変更予備情報を受信した中継端末装置Aiとは異なる中継端末装置の情報処理部20は、通信先情報記憶部26に記憶されている通信先情報からアドレスAiを削除する。これによって、チャネル変更予備情報を受信した中継端末装置は、中継端末装置Aiの通信先装置としての選択を解除する。例えば、図1の例では、中継端末装置A3が中継端末装置A7を基幹側通信先装置として選択する前における中継端末装置A2の通信先情報は、図8(a)のような内容である。中継端末装置A2は、中継端末装置A3が送信するチャネル変更予備情報を受信すると、通信先情報における中継端末装置A3のアドレスA3を削除する。その結果、中継端末装置2の通信先情報は、図8(b)のようになる。
なお、図1の例において、中継端末装置A4およびA5がチャネル変更予備情報を受信しそれに従う処理を行った場合、中継端末装置A4およびA5は通信先装置を選択していない状態となる。このような場合であっても、中継端末装置A4およびA5は、基本処理および拡張処理を行うことにより通信先装置を再度選択することができる。
このような処理によって、中継端末装置Aiは、現時点で使用している周波数チャネルと同一の周波数チャネルを使用している中継端末装置のみならず、異なる周波数チャネルを使用している中継端末装置をも含めて通信先装置の選択対象とすることができる。中継端末装置Aiは、通信先装置を選択した後は、チャネル指定情報で新たに指定された周波数チャネルを使用した予備情報および選択通知情報の送受信を行い、通信先情報を更新する。
中継端末装置Aiは、予め定められた時間間隔で報知パケット情報を送信する。これによって、中継端末装置Aiが移動しその通信先装置が変更されたことに起因して、中継端末装置Aiが使用する周波数チャネル、中継端末装置Aiの位置、中継端末装置Aiのホップ数等が変更された場合であっても、他の中継端末装置は、変更内容を装置情報に反映させることができる。また、報知パケット情報は無線信号によって送受信されるため、無線信号の伝搬状況が偶発的に良好でない状態となることにより、すべての中継端末装置で報知パケット情報が受信されない場合がある。このような場合であっても、中継端末装置Aiが予め定められた時間間隔で繰り返し報知パケット情報を送信することにより、偶発的な原因によって報知パケット情報を受信することが不可能であった中継端末装置に、報知パケット情報を受信させることができる。さらに、中継端末装置Aiが予め定められた時間間隔で報知パケット情報を送信することに加え、通信先装置を新たに選択する毎に報知パケット情報を送信することとすれば、他の中継端末装置は、変更内容を装置情報に確実に反映させることができる。
中継端末装置A1〜Anのうちいずれかが拡張処理に基づいて、通信先装置として選択する中継端末装置を変更すると、その他の中継端末装置においては、報知パケット情報を受信して装置情報を更新するまでの間、使用する周波数チャネルを変更した中継端末装置について装置情報において対応付けられている周波数チャネルに係る情報と、実際に使用されている周波数チャネルとの間に不整合が生じる。
そこで、チャネル変更予備情報を受信し末端側中継端末装置のアドレスを通信先情報から削除する処理を行った中継端末装置Aiは、このような不整合を迅速に解消するため、削除依頼パケット情報を送信することが好適である。削除依頼パケット情報は、チャネル変更予備情報を送信した中継端末装置に係る情報を装置情報から削除する処理を、他の中継端末装置に促すためのパケット情報である。図5(d)に削除依頼パケット情報の構成を示す。削除依頼パケット情報は、パケット情報の制御情報部Cに、削除依頼パケット識別子および一段前アドレスを含ませたものである。ここでは、制御情報部Cをヘッダ部Hおよびデータ部Dから分離した構成としているが、制御情報部Cに含まれる一段前アドレスをヘッダ部Hに、制御情報部Cに含まれるその他の情報をデータ部Dに含ませ、制御情報部Cを特に設けない構成としてもよい。
中継端末装置Aiが削除依頼パケット情報を送信する処理について説明する。情報処理部20は、チャネル変更予備情報を取得した場合には、削除依頼パケット情報を生成する。情報処理部20は、制御情報部Cのパケット識別子として、パケット情報が削除依頼パケット情報であることを識別するための削除依頼パケット識別子を設定する。
情報処理部20は、通信先情報から削除した通信先装置のアドレスDLTを送信装置アドレスとして設定し、中継端末装置Aiのアドレスを送信源アドレスとして設定し、宛先同報アドレスBRDを宛先アドレスとして設定する。一段前アドレスは中継送信の過程で設定されるため、送信源である中継端末装置Aiでは特に意味のある情報を設定しなくてもよい。また、削除依頼パケット情報のデータ部Dには、特に意味のあるデータを含ませなくてもよい。なお、制御情報部Cをデータ部Dに含ませた構成とした場合には、削除依頼パケット識別子をデータ部Dに設定することとなる。
情報処理部20は、削除依頼パケット情報を無線送受信部14および情報送受信アンテナ12を介して送信する。このようにして送信された削除依頼パケット情報は、中継端末装置Aiとは異なる他の複数の中継端末装置における情報処理取得部20Aで取得される。
中継端末装置Akで受信された削除依頼パケット情報に対し、取得情報処理部20Aが施す処理について説明する。取得情報処理部20Aは、パケット情報に含まれるパケット識別子が削除依頼パケット識別子である場合には、パケット情報の送信源アドレスを抽出する。取得情報処理部20Aは、装置情報記憶部28に記憶されている装置情報に、抽出した送信源アドレスと同一のアドレスDLTに対応付けられた情報が登録されているときは、その対応付けられている情報を削除する。
図1の例では、中継端末装置A2は、拡張処理の際に中継端末装置A3からチャネル変更予備情報を受信する。そこで、中継端末装置A2は、送信装置アドレスおよび送信源アドレスとしてそれぞれアドレスA2およびA3を設定した図5(e)に示す削除依頼パケット情報を生成して送信する。
中継端末装置A1は、この削除依頼パケット情報を受信すると、送信源端末アドレスに設定されているアドレスA3に対応付けられている情報を装置情報から削除する。例えば、削除依頼パケット情報を受信する前の装置情報が、図9(a)のような内容であった場合、削除依頼パケット情報に従う処理を行った後の内容は図9(b)のようになる。
チャネル変更予備情報を送信した中継端末装置から報知パケット情報が送信され、チャネル変更予備情報を受信した中継端末装置(被変更装置とする)の近傍の中継端末装置で受信されるまで、当該報知パケット情報は、多くの中継端末装置および有線通信網10を介して中継送信される。そのため、報知パケット情報が被変更装置の近傍の中継端末装置で受信されるまで長時間を要することが多い。これによって、被変更装置の近傍の中継端末装置では、長い時間にわたってその装置情報における周波数チャネルの識別符号に係る情報に、実際に使用されている周波数チャネルとの間の不整合が残存する。本実施形態では、被変更装置が削除依頼パケット情報を送信するため、このような装置情報の不整合を迅速に解消することができる。
なお、ここでは、拡張処理において、チャネル変更予備情報を受信し末端側中継端末装置のアドレスを通信先情報から削除する処理を行った中継端末装置Aiが削除依頼パケット情報を送信する構成について説明した。このような構成の他、基本処理において末端側中継端末装置のアドレスが通信先情報から削除された場合に削除依頼パケット情報を送信する構成とすることも可能である。
このような構成によれば、末端側通信先装置として認識されていた中継端末装置が通信システム100から遠方に移動した場合や、末端側通信先装置として認識されていた中継端末装置の電源が遮断された場合に、当該末端側通信先装置として認識されていた中継端末装置に関する情報が、通信システム100を構成する中継端末装置の装置情報から削除される。これによって、通信システム100を構成しない中継端末装置に関する情報が装置情報に登録されているという不合理な状態を回避することができる。削除依頼パケット情報の受信によって変更された装置情報は、中継端末装置A1〜Anのそれぞれから所定の時間間隔で送信される報知パケット情報を受信することにより更新される。
通信システム100を応用することにより、図10に示す通信システム102を構成することができる。通信システム102は通信システム100の有線通信網10に、情報処理端末装置36を接続したものである。情報処理端末装置36は、公衆通信網38に接続される。
情報処理端末装置36としては、パーソナルコンピュータ等を適用することができる。情報処理端末装置36は、中継端末装置Aiの構成部と同一の構成部を含み中継端末装置Aiと同様の処理を行う。ただし、情報処理端末装置36は、公衆通信網38および有線通信網10のいずれにも接続されるため、有線接続部16および有線送受信部18をそれぞれ2つ備える。
情報処理端末装置36は、通信システム102を構成する中継端末装置から報知パケット情報または削除依頼パケット情報を受信し、中継端末装置A1〜Anと共に装置情報を共有する。情報処理端末装置36は、それが備える表示部40に装置情報を表示する。中継端末装置A1〜Anが送信する報知パケット情報の制御情報Cに、報知パケット識別子等の上述の情報の他、基幹側通信先装置のアドレス、末端側通信先装置のアドレス、情報処理部20が現在単位時間当たりに処理を行っている情報量(ビット/秒)等を含ませ、中継端末装置A1〜Anおよび情報処理端末装置36のそれぞれの装置情報において、中継端末装置のアドレス等の上述の情報に加えて、さらにこれらの情報を対応付けることとすれば、情報処理端末装置36を中継端末装置A1〜Anの配置状況、稼働状況等を把握するための監視装置として利用することができる。
公衆通信網38において送受信される上位層パケット情報UPの構成を図11(a)に示す。上位層パケット情報UPは、上位層アドレス情報部UA、上位層データ部UDを含んで構成される。上位層アドレス情報部UAは、公衆通信網38において宛先となる装置を識別するためのアドレス、および公衆通信網38において送信元となる装置を識別するためのアドレスを含み、上位層データ部UDは、公衆通信網38において送信対象として扱われる情報を含む。情報処理端末装置36は、上位層アドレスUAに設定されているアドレスに基づいて公衆通信網38での通信を行う。
上位層データ部UDには、図11(b)に示すように通信システム100で適用される図4(a)に示したパケット情報を含ませることができる。
情報処理端末装置36は、中継端末装置A1〜Anとの間で通信を行う際には、上位層データ部UDに含まれるデータパケット情報を参照する。これによって、情報処理端末装置36は、公衆通信網38との間で通信を行うと共に、中継端末装置A1〜Anとの間においても通信を行うことができる。さらに、公衆通信網38と中継端末装置A1〜Anとの間でパケット情報を転送する装置として動作することができる。通信システム102とは別に構成された、上述の通信システム100と同一の通信システムが公衆通信網38に接続されている場合、これらの通信システムを構成する中継端末装置は情報処理端末装置36を挟んで装置情報を共有することができる。これによって、通信システム100を構成する中継端末装置は、公衆通信網38に接続された他の通信システムを構成する中継端末装置をも通信先装置として選択することができる。
なお、本実施形態で示したパケット情報、上位層パケット情報等の構成は例示であり、同一の情報が含まれていれば任意のフォーマットで構成することができる。
本発明の実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。 中継端末装置の構成を示す図である。 通信先情報の構成を示す図である。 パケット情報の構成を示す図である。 報知パケット情報および削除依頼パケット情報の構成を示す図である。 中継端末装置がパケット情報を中継送信する処理のフローチャートである。 装置情報の構成を示す図である。 中継端末装置A2の通信先情報が変更される様子を示す図である。 中継端末装置A1の装置情報が変更される様子を示す図である。 通信システム100を応用した通信システム102の構成を示す図である。 上位層パケット情報の構成を示す図である。
符号の説明
10 有線通信網、12 情報送受信アンテナ、14 無線送受信部、16 有線接続部、18 有線送受信部、20 情報処理部、20A 取得情報処理部、20B チャネル指定部、22 情報取得部、24 情報生成部、26 通信先情報記憶部、28 装置情報記憶部、30 測位アンテナ、32 測位部、34 受信レベル測定部、36 情報処理端末装置、38 公衆通信網、40 表示部、100,102 通信システム。

Claims (5)

  1. 有線通信網を介して相互間の有線通信を行う複数の基幹装置と共に通信システムを構成する無線通信装置において、
    各基幹装置は、前記有線通信の他、各基幹装置に対して直接無線中継通信を行う一つの中継装置との間、または、各基幹装置に対して連鎖的に無線中継通信を行う複数の中継装置のうちの一つとの間で無線通信を行って無線通信網を形成し、
    前記複数の基幹装置、前記無線通信装置、および前記中継装置は、マルチホップ通信システムを構成する複数の中継端末装置であって、当該複数の中継端末装置のそれぞれが端末装置としてパケット情報を無線送受信すると共に、当該複数の中継端末装置のそれぞれがパケット情報の無線中継送信を行い、当該複数の中継端末装置のうちの1つの中継端末装置から他の少なくとも1つの中継端末装置を宛先としてパケット情報が伝えられる、複数の中継端末装置をなし、
    前記無線通信装置は、
    無線信号を送受信する無線送受信部と、
    前記複数の基幹装置、および、各基幹装置に対する前記中継装置を選択対象装置とし、当該複数の選択対象装置のうちいずれかの装置を、前記無線通信装置との間で無線通信を行う通信先装置として選択する通信先装置選択部と、
    を備え、
    前記無線送受信部は、前記通信先装置との間で無線通信を行ってパケット情報の送受信を行い、
    前記通信先装置選択部は、
    前記無線送受信部による送受信処理に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち予め定められた基本周波数チャネルを用いるいずれかの装置であって当該装置から受信される無線信号の強度が所定の強度閾値以上であるという条件が満たされる装置を、前記通信先装置として選択する基本処理実行手段と、
    前記無線通信装置までの距離と、用いられる周波数チャネルとを含む装置情報が、各選択対象装置について登録された装置情報登録手段と、
    前記基本処理実行手段によって選択される装置がないときに前記装置情報を参照し、前記複数の選択対象装置のうち、前記無線通信装置までの距離が最も短く、前記基本周波数チャネルとは異なる拡張周波数チャネルを用いる装置を前記通信先装置として選択する拡張処理実行手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 有線通信網を介して相互間の有線通信を行う複数の基幹装置と共に通信システムを構成する無線通信装置と、
    各基幹装置に対して無線中継通信を行う中継装置と、
    を備える有線/無線通信システムにおいて、
    前記複数の基幹装置、前記無線通信装置、および前記中継装置は、マルチホップ通信システムを構成する複数の中継端末装置であって、当該複数の中継端末装置のそれぞれが端末装置としてパケット情報を無線送受信すると共に、当該複数の中継端末装置のそれぞれがパケット情報の無線中継送信を行い、当該複数の中継端末装置のうちの1つの中継端末装置から他の少なくとも1つの中継端末装置を宛先としてパケット情報が伝えられる、複数の中継端末装置をなし、
    前記無線通信装置は、
    無線信号を送受信する無線送受信部と、
    前記複数の基幹装置、および、各基幹装置に対する前記中継装置を選択対象装置とし、当該複数の選択対象装置のうちいずれかの装置を、前記無線通信装置との間で無線通信を行う通信先装置として選択する通信先装置選択部と、
    を備え、
    前記無線送受信部は、前記通信先装置との間で無線通信を行ってパケット情報の送受信を行い、
    前記通信先装置選択部は、
    前記無線送受信部による送受信処理に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち予め定められた基本周波数チャネルを用いるいずれかの装置であって当該装置から受信される無線信号の強度が所定の強度閾値以上であるという条件が満たされる装置を、前記通信先装置として選択する基本処理実行手段と、
    前記無線通信装置までの距離と、用いられる周波数チャネルとを含む装置情報が、各選択対象装置について登録された装置情報登録手段と、
    前記基本処理実行手段によって選択される装置がないときに前記装置情報を参照し、前記複数の選択対象装置のうち、前記無線通信装置までの距離が最も短く、前記基本周波数チャネルとは異なる拡張周波数チャネルを用いる装置を前記通信先装置として選択する拡張処理実行手段と、
    を備え、
    各基幹装置は、
    無線通信の相手方の装置を識別情報を以て選択するテーブルを備え、
    前記中継装置は、
    前記基本処理実行手段によって、当該中継装置について前記通信先装置としての選択が解除されたときに、前記無線通信装置を識別する識別情報を含む削除依頼情報を生成する削除依頼情報生成手段と、
    前記中継装置に対する基幹装置に前記削除依頼情報を送信する削除依頼情報送信手段と、
    を備え、
    前記削除依頼情報は、前記削除依頼情報に含まれる識別情報を前記テーブルから削除することを促す情報であることを特徴とする有線/無線通信システム。
  3. 有線通信網を介して相互間の有線通信を行う複数の基幹装置と共に通信システムを構成する無線通信装置と、
    前記複数の基幹装置のうちのいずれかまたは総てに対して設けられ、1つの基幹装置に対して連鎖的に無線中継通信を行う複数の中継装置と、
    を備える有線/無線通信システムにおいて、
    前記複数の基幹装置、前記無線通信装置、および前記複数の中継装置は、マルチホップ通信システムを構成する複数の中継端末装置であって、当該複数の中継端末装置のそれぞれが端末装置としてパケット情報を無線送受信すると共に、当該複数の中継端末装置のそれぞれがパケット情報の無線中継送信を行い、当該複数の中継端末装置のうちの1つの中継端末装置から他の少なくとも1つの中継端末装置を宛先としてパケット情報が伝えられる、複数の中継端末装置をなし、
    前記無線通信装置は、
    無線信号を送受信する無線送受信部と、
    前記複数の基幹装置、および、前複数の中継装置を選択対象装置とし、当該複数の選択対象装置のうちいずれかの装置を、前記無線通信装置との間で無線通信を行う通信先装置として選択する通信先装置選択部と、
    を備え、
    前記無線送受信部は、前記通信先装置との間で無線通信を行ってパケット情報の送受信を行い、
    前記通信先装置選択部は、
    前記無線送受信部による送受信処理に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち予め定められた基本周波数チャネルを用いるいずれかの装置であって当該装置から受信される無線信号の強度が所定の強度閾値以上であるという条件が満たされる装置を、前記通信先装置として選択する基本処理実行手段と、
    前記無線通信装置までの距離と、用いられる周波数チャネルとを含む装置情報が、各選択対象装置について登録された装置情報登録手段と、
    前記基本処理実行手段によって選択される装置がないときに前記装置情報を参照し、前記複数の選択対象装置のうち、前記無線通信装置までの距離が最も短く、前記基本周波数チャネルとは異なる拡張周波数チャネルを用いる装置を前記通信先装置として選択する拡張処理実行手段と、
    を備え、
    前記複数の中継装置のそれぞれは、
    無線通信の相手方の装置を識別情報を以て選択するテーブルと、
    記基本処理実行手段によって、自らの中継装置について前記通信先装置としての選択が解除されたときに、前記無線通信装置を識別する識別情報を含む削除依頼情報を生成する削除依頼情報生成手段と、
    自らと異なる他の中継装置に前記削除依頼情報を送信する削除依頼情報送信手段と、を備え、
    前記削除依頼情報は、前記削除依頼情報に含まれる識別情報を前記テーブルから削除することを促す情報であることを特徴とする有線/無線通信システム。
  4. 前記無線通信装置は、前記拡張周波数チャネルを用いる基幹装置が前記中継装置と共に形成する無線通信網から前記有線通信網を介して、前記基本周波数チャネルを用いる他の基幹装置に送信され、さらに、当該他の基幹装置から直接または前記中継装置を介して無線送信された報知情報を、前記無線送受信部による受信処理に基づいて取得する報知情報取得手段を備え、
    前記装置情報登録手段は、
    前記報知情報に基づいて、前記複数の選択対象装置のうち前記拡張周波数チャネルを用いる装置について、前記装置情報を登録することを特徴とする、請求項1に記載の無線通信装置、または、請求項2若しくは請求項3に記載の有線/無線通信システム。
  5. 前記装置情報は、前記選択対象装置から前記複数の基幹装置のうちのいずれかの基幹装置までの中継回数に関する情報を含むことを特徴とする、請求項1に記載の無線通信装置、または、請求項2若しくは請求項3に記載の有線/無線通信システム。
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