JP4864357B2 - 住居用洗浄剤組成物およびハウスダスト除去方法 - Google Patents

住居用洗浄剤組成物およびハウスダスト除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、住居用洗浄剤組成物およびハウスダスト除去方法に関する。
近年、厚生労働省の「2003年保健福祉動向調査」では、国民の3人に1人がアレルギー性疾患のような症状があると報告されるなど、アレルギー性疾患が増加傾向にあり、アレルギー性疾患対策への要望が高まっている。
アレルギー性疾患を引き起こす原因の1つとして、気密化等の住宅環境変化による室内ハウスダストの増加が問題となっている。
室内ハウスダストは、1mm以下程度の微細塵であり、アレルギー性疾患の原因となる抗原物質(アレルゲン)を含んでいる。アレルゲンとしては、1μm〜100μm程度の微細なアレルゲン物質、たとえばスギ花粉等の植物由来のアレルゲン;ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)、コナヒョウヒダニ(D.farinae)等のチリダニの糞や死骸の破片から由来するアレルゲン;クラドスポリウム(クロカビ)やアスペルギルス(コウジカビ)等のカビ由来のアレルゲン;ゴキブリ、チャタテムシ等の糞や死骸の破片から由来するアレルゲン;犬、猫のフケ、肛門の分泌物、唾液、尿に由来するアレルゲン等がある。このような室内ハウスダストは、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息等のアレルギー性疾患の原因とされている。
室内ハウスダストは、カーペット、寝具等の繊維物質上に多く存在し、カーペット上での歩行、掃除機がけなどの掃除行動、布団の上げ下ろし、衣類の着替え等、日常的に行われる生活行動により室内の空気中に浮遊したり、再度落下してフローリングや家具家電の上、埃溜まりなどに蓄積するとされている。このことを裏付けるものとして、アレルゲン物質が、フローリング等の床や、タンスやテレビ等の家具など、繊維物質が存在しない硬表面上にも広く存在していることが明らかとなっている。
アレルギー性疾患対策としては、掃除によりハウスダストを除去する方法が一般的である。
しかし、フローリング掃除で最も頻繁に行われている掃除機がけや、家具の掃除で頻度良く行われている拭き掃除では、蓄積した細かなハウスダストまでは取りきれない。
このような問題に対し、最近では、特許文献1〜4に示されるように、エタノール等の、水との共沸温度が100℃未満の有機化合物、水、固体源物質、ジャスモノイドを組み合わせた組成物を対象物に噴霧・塗布し、ハウスダストを乾燥後の析出物に包含させることにより、掃除機等によってハウスダストを効率よく除去できるようにする方法が開示されている。
また、アレルギー性疾患対策の1つとして、アレルゲン低減化剤を含む組成物を噴霧してハウスダストのアレルゲン性、すなわちアレルギーを引き起こす性質を低減する方法も提案されている。
アレルゲン低減化剤としては、たとえば特許文献5にはセスキテルペンアルコール、特許文献6には硫酸アルミニウム、特許文献7には芳香族ヒドロキシ化合物等が開示されている。また、特許文献8,9には、モクセイ科オリーブ属またはイボダノキ属の植物やザクロの葉の抽出物が開示され、特許文献10にはポリビニルアルコール(PVA)、水膨潤性粘土鉱物、植物抽出物が開示され、特許文献11にはアンモニウム又はアミン基を有する高分子が開示され、特許文献12〜15にはカルシウム塩、ストロンチウム塩、希土類金属塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩が開示されている。さらに、特許文献16には抗アレルゲン剤としてタンニン酸が開示されている。
特開2003−336100号公報 特開2003−336099号公報 特開2003−334504号公報 特開2003−334237号公報 特開2003−238394号公報 特開2003−334240号公報 特開2003−81727号公報 特開2003−55122号公報 特開2002−370996号公報 特開2002−128680号公報 特開2001−354573号公報 特開2001−328936号公報 特開2001−322937号公報 特開2001−247467号公報 特開2001−139479号公報 特開昭61−44821号公報
しかしながら、ハウスダストを乾燥後の析出物に包含させる方法は、アレルゲンを充分に低減化または不活化することができない。また、たとえばフローリングや家具などの表面上に油(手垢やキッチン由来の油)などと共に蓄積したハウスダストの除去は困難である。そのため、その表面上に、除去できなかったハウスダストとともにアレルゲンが残存してしまう。また、掃除機等による掃除を行う前に、該組成物を予めハウスダストに対して噴霧しておく必要があり、手間がかかるという問題もある。
また、アレルゲン低減化剤を含む組成物は、アレルゲン中のタンパク質を変性させてそのアレルゲン性、すなわちアレルギーを引き起こす性質を低減(不活化)するものであり、ハウスダスト自体を除去するものではなく、上記と同様、油などと共に蓄積したハウスダストの除去は困難である。さらに、フローリングや家具などの表面に噴霧した後放置するため、組成物中の成分が凝集または析出し、その表面上に、手触りの悪化(ザラツキ感など)や跡残りなどの問題を生じてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、フローリングや家具などの表面上のハウスダストを、アレルゲンを残存させることなく、かつ手触りの悪化や跡残りなどの問題を生じることなく効率よく除去できる住居用洗浄剤組成物およびハウスダスト除去方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の粒子径を有する無機粒子が、ハウスダストのアレルゲン性を効果的に低減化することを見出すと共に、該無機粒子と、溶剤と、アルカリ剤および/またはキレート剤と、界面活性剤とを組み合わせた洗浄剤組成物により、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の住居用洗浄剤組成物は、平均粒子径が1〜300nmであり、銀を含む成分を無機系担体に担持させた銀含有無機系抗菌剤粒子からなるアレルゲン低減化剤と、溶剤と、アルカリ剤と、キレート剤と、界面活性剤とを含有し、前記アルカリ剤がモノエタノールアミンであり、前記キレート剤がクエン酸であることを特徴とする。
また、本発明のハウスダスト除去方法は、本発明の住居用洗浄剤組成物をハウスダストに接触させ、該住居用洗浄剤組成物が乾燥する前に拭き取ることを特徴とする。
本発明の住居用洗浄剤組成物およびハウスダスト除去方法によれば、住居内の表面、特にフローリングや家具などの硬表面上のハウスダストを、アレルゲンを残存させることなく、かつ手触りの悪化や跡残りなどの問題を生じることなく効率よく除去できる。
≪住居用洗浄剤組成物≫
本発明の住居用洗浄剤組成物は、平均粒子径が1〜300nmの無機粒子からなるアレルゲン低減化剤と、溶剤と、アルカリ剤および/またはキレート剤と、界面活性剤とを含有するものである。
・アレルゲン低減化剤
アレルゲン低減化剤は、平均粒子径が1〜300nmの無機粒子からなるものであって、アレルゲン低減化作用を有するものである。
ここで、「無機粒子」は、無機物質を主成分とする粒子である。
「平均粒子径」は、動的光散乱法により測定される値である。動的光散乱法による測定は、たとえば測定機器DLS−700(大塚電子(株))により行うことができる。
「アレルゲン低減化作用を有する」とは、当該無機粒子が、アレルゲンとの接触により、アレルゲンを不活化および/または吸着および/または包括して、当該アレルゲンが有するアレルゲン性を低減する、または消失させる作用を有することを意味する。
当該無機粒子がアレルゲン低減化作用を有するかどうかは、たとえば、下記に示すサンドイッチELISA法によりアレルゲン低減化率Rを求めることにより判別できる。
本発明において、アレルゲン低減化剤は、下記に示すサンドイッチELISA法により測定されるアレルゲン低減化率Rが50〜100%のものであることが望ましい。
[サンドイッチELISA法]
(1)抗体の固相化:モノクロナール抗体をPBS(pH7.4±0.05リン酸バッファー液(NaCl,NaHPO,KHPOをそれぞれ8g/L、1.15g/L、0.2g/Lとなるように蒸留水に溶解したもの)で2μg/mLの濃度に希釈し、マイクロプレート(住友ベークライト(株)ELISA用プレートHタイプ)の各ウエルに100μLずつ分注し、冷蔵庫中(約4℃)で16時間(1晩)静置する。
(2)洗浄:マイクロプレートをPBS200μLで3回洗浄する。
(3)ブロッキング:1%のBSA(ウシ血清アルブミン)を含むPBSを各ウエルに200μLずつ分注し、室温で2時間静置する。
(4)洗浄:マイクロプレートを、Tween20(東京化成工業(株))を0.05質量%含むPBS(以下Tween−PBSとする)200μLで3回洗浄する。
(5)抗原とアレルゲン低減化剤との反応:抗原をPBSで500ng/mLの濃度に希釈し、得られた希釈抗原溶液50μLと、水にアレルゲン低減化剤を添加してなるテストサンプル950μL(アレルゲン低減化剤の濃度:0.0002〜2%)とを混合し、1分間静置する。
(6)抗原−抗体反応:抗原とアレルゲン低減化剤との混合液100μLをPBS900μLで希釈混合後、マイクロプレートの各ウエルに100μLずつ分注し、室温で2時間静置する。
同時に、検量線用の希釈抗原溶液((5)と同様の、抗原をPBSで希釈したもの)50μLと、テストサンプルに対するスタンダードとして蒸留水950μLとを混合し、マイクロプレートの各ウエルに100μLずつ分注し、室温で2時間静置する。
(7)洗浄:マイクロプレートをTween−PBSで3回洗浄する。
(8)標識抗体反応:ペルオキシダーゼ標識抗体をPBSで0.5μg/mLの濃度に希釈し、各ウエルに100μL分注し、室温で2時間静置する。
(9)洗浄:プレートをTween−PBSで3回洗浄する。
(10)基質、発色反応:ペルオキシダーゼ用発色キットO(住友ベークライト(株))を用いて発色反応を行なう。基質液100容量に対し、発色剤20錠の割合で溶解して発色液とする。この発色液を各ウエルに100μLずつ分注し、光を遮った状態で、室温で15分間反応させる。
(11)停止反応:発色キットの停止液100μLを分注する。
(12)吸光度測定:マイクロプレートリーダーで492nmにおける吸光度を測定する。
(13)抗原濃度の算出:検量線の吸光度から得られる値を用いてテストサンプル及びスタンダードの抗原濃度(それぞれT、Sとする)を算出する。
(14)アレルゲン低減化率の算出:上記で求めたT、Sの値と下記の式から、アレルゲン低減化剤が添加されたテストサンプルのアレルゲン低減化率Rを算出する。
R=(1−T/S)×100 (%)
アレルゲン低減化剤を構成する無機粒子は、平均粒子径が1〜300nmであってハウスダスト中のアレルゲン低減化効果を有するものであれば特に限定されない。
無機粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲内であり、より好ましくは1〜50nm、さらに好ましくは1〜30nmである。かかる平均粒子径を有する無機粒子はアレルゲン低減化効果が特に優れている。
アレルゲン低減化剤として、具体的には、コロイダルシリカ、酸化アンモニウムゾル、水酸化アルミニウムゾル、酸化マグネシウムゾル、水酸化マグネシウムゾル、酸化亜鉛ゾル、水酸化亜鉛ゾル、金コロイド粒子などが挙げられる。特にコロイダルシリカは、本組成に対して分散安定性が良好であることから好ましい。
これらの中でも、アレルゲン低減化効果に優れることから、酸化ケイ素含有量が90質量%以上であり、平均粒子径が50nm以下のコロイダルシリカが好ましい。
また、コロイダルシリカの分散液中にナトリウムイオン、リチウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンなどの陽イオンを配合して分散安定性を向上させたもの、コロイダルシリカ表面または内部にアルミニウムなどの金属原子を有するものが好ましい。
これらの条件を充足する、本発明において好適なアレルゲン低減化剤としては、例えば、スノーテックスC、スノーテックスO、スノーテックスOS、スノーテックスS、スノーテックスAK、スノーテックスCM(日産化学製)、シリカドール20A、シリカドール20P(日本化学工業製)、カタロイドSI−550、カタロイドSN、カタロイドSA(触媒化成工業製)、KLEBOSOL 30R25、KLEBOSOL 30CAL25(クラリアント製)(以上、すべて商品名)などが挙げられる。これらは透明性が高く、かつ液体中での分散安定性や流動性が良好で、液体組成物への配合に好都合である。
好ましいアレルゲン低減化剤として、さらに、無機系抗菌剤粒子が挙げられる。無機系抗菌剤粒子は、たとえば花粉アレルゲンおよびダニアレルゲンの両方に対して高いアレルゲン低減効果を示すなど、広範な範囲のアレルゲンに対して高いアレルゲン低減効果を有することから、本発明において好適に使用される。
無機系抗菌剤粒子としては、抗菌性の金属を含む成分を担体に担持させた抗菌性の金属担持体等が挙げられる。
抗菌性の金属を含む成分としては、銀、亜鉛、チタン、銅等の抗菌性を有する金属そのもの、該金属の錯体、該金属の酸化物、塩化物、硝酸物、N−ステアリル−L−グルタミン酸物等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果に優れることから、抗菌性の金属として銀を含む成分が好ましい。銀を含む成分としては、銀や、銀イオンとフィチン酸との錯体、N−ステアリル−L−グルタミン酸銀等の有機銀化合物等が挙げられる。
担体としては、ゼオライト、粘土鉱物、シリカゲル等のケイ酸塩、リン酸塩類(リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム等)、酸化物(酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム等)などの抗菌性向上助剤と呼ばれる担体に担持させた形で構成されている粒子である。
これらの中でも、本発明の効果に優れることから、銀を含む成分を無機系担体に担持させた銀含有抗菌剤粒子が好ましい。
これらの条件を充足する、本発明において好適なアレルゲン低減化剤としては、例えば、ATOMY BALL−S、ATOMY BALL−L、ATOMY BALL−UA(触媒化成工業(株)製)、バスシルビー(近畿パイプ技研(株)製)等(以上、すべて商品名)が挙げられる。
無機系抗菌剤粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の洗浄剤組成物中、アレルゲン低減化剤の割合は、本発明の効果に優れることから、洗剤組成物の総質量に対し、0.0002〜2質量%の範囲であることが好ましい。0.0002%質量%以上であれば、アレルゲン除去効果が高く、2質量%以下であると、組成物の安定性が良好であり、また、経済的にも、コストが抑えられるため好ましい。
・溶剤
溶剤としては、各成分を均一に溶解または分散するものであれば特に限定されない。好ましい溶剤としては、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール等の低級アルコールや、エチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの溶剤の中では、汎用性や経済性、拭き取り時の使用性(ニオイや乾きの遅さ)等の点で、エタノールが特に好ましい。
エタノールとしては、例えば、工業用アルコール、99.5v/v%の試薬、95v/v%の試薬、日本薬局方、化粧品原料基準のものなど、市販のものが使用できる。
また、製造法的にも発酵法、合成法で得られたものがあるが、特に限定されるものでは無い。
溶剤として、飲用に適さないように変性剤を含む変性エタノールも用いることが出来る。
変性エタノールとしては、例えば、メタノール変性、ベンゾール変性、トリオール変性、メチルエチルケトン変性、安息香酸デナトニウム変性、香料変性などの一般変性アルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、クロロホルム、炭酸ジエチル、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、ヘキサン、工業用エチルエーテル、ゲラニオール、8アセチル化ショ糖、フェニルエチルエーテル、ジエチルフタレート、ブルシン、リナリールアセテート、フレーバーH−No.4、フレーバーH−No.6、フレーバーH−No.9、フレーバーH−No.11、フレーバーH−No.1、フレーバーH−No.3、フレーバーH−No.10、フレーバーH−No.12、フレーバーH−No.13、フレーバーT−No.100、フレーバーT−No.101、フレーバーT−No.102、フレーバーT−No.103、フレーバーT−No.107、フレーバーS−No.201、ヘキサン、リナロール、アルキルベンゼンスルホン酸塩水溶液、酢酸ビニル単量体、ヘプタン、イソプロピルアルコール、ブタノール変性などの選択変性アルコール、アクリル酸エチル、ベンジルアセテート、メタノール/10%安息香酸デナトニウムアルコール溶液、フレーバーH−No.14、種酢および水(酸量10%以上、アルコール分15%以下)、高酸度醸造酢(酸量10%以上)、フレーバーT−No.3、フレーバーT−No.4、フレーバーH−No.2、フレーバーT−No.104、フレーバーT−No.105、フレーバーT−No.106、メタノール/ホルマリン/ローダミンB、メチルエチルケトン/8アセチル化ショ糖/イソプロピルアルコール、パラオキシ安息香酸ブチル、白ラックまたは精製セラックまたはセラック等の特別変性アルコールが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
洗浄剤組成物中、溶剤の割合は、洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜50質量%が好ましく、溶剤が床材や家具や家電材質への劣化を与える可能性があることを考慮し、0.1〜20質量%がより好ましく、0.1〜5質量%がさらに好ましい。
・アルカリ剤および/またはキレート剤
本発明の住居用洗浄剤組成物は、本発明の効果のためには、アルカリ剤およびキレート剤のいずれか一方または両方を含有する必要がある。
アルカリ剤としては、特に限定するものでは無いが、具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、2−アミノ−1−プロパノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸2ナトリウム、リン酸3ナトリウムなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
洗浄剤組成物がアルカリ剤を含有する場合、洗浄剤組成物中のアルカリ剤の割合は、洗浄剤組成物の総質量に対して、0.001〜3.0質量%が好ましく、0.005〜2.0質量%がより好ましく、0.01〜1.5質量%が特に好ましい。この含有量が0.001質量%以上であると、洗浄性能が高く、たとえば油(手垢やキッチン由来の油)などと共に蓄積したハウスダストも良好に除去できる。また、アレルゲンの低減効果も高い。一方、3.0質量%以下であると、手肌に付着した時にヌル付き感が生じにくく好ましい。
キレート剤(金属イオン封鎖剤)としては、特に限定されるものではないが、その具体例としては、以下に示す有機ホスホン酸、アミノカルボン酸、低級カルボン酸類、およびこれらの塩が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
有機ホスホン酸類としては、下記一般式(1)で表わされる、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシプロパン−1、1−ジホスホン酸等の酸及びその塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。好ましいものとしては、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸及びその塩が挙げられる。
Figure 0004864357
式(1)中、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、ベンジル基、炭酸数1〜21のアルキル基、炭酸数1〜21のアルケニル基、炭酸数1〜21のアルキルアリール基または炭酸数1〜21のアリール基である。
、M、M及びMは、それぞれ独立に、水素原子または塩を形成する対イオンである。塩を形成する対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。
アミノカルボン酸類としては、エチレンジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、プロピレンジアミンテトラ酢酸、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラ酢酸等の酸及びこれらの塩が挙げられるが、好ましいものとしては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、トリエチレンテトラ酢酸(TTHA)、並びにジエチレントリアミノペンタ酢酸及びその塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
低級カルボン酸類としては、酢酸、アジピン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、モノクロル酢酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの酸及びその塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。好ましいものとしては、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸及びこれらの塩が挙げられる。
これらのキレート剤の含有量は、洗浄剤組成物全量に対して0〜5.0質量%とすることが好ましく、性能低下防止剤として充分な効果を発揮させるために、0.01質量%以上とすることがより好ましく、0.05〜3.0質量%とすることがさらに好ましい。
キレート剤として塩を用い、かつアルカリ剤と併用する場合、塩の濃度が増加すると洗浄力が低下する傾向があるため、キレート剤を、アルカリ剤のモル数に対するキレート剤のモル数が40%以下の割合となる範囲で添加するのが好ましい。
・界面活性剤
界面活性剤としては、特に限定されず、一般的に洗浄剤組成物に用いられている界面活性剤、例えば陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン界面活性剤を用いることが出来る。
各界面活性剤の代表例を以下に示す。これらは、単独で、または2種以上組み合わせて用いることが出来る。
(1)陰イオン性界面活性剤
硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸塩、α‐スルホ脂肪酸塩、エーテルカルボン酸塩、モノアルキルリン酸塩等である。これらの陰イオン性界面活性剤の対イオン(陽イオン)はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルカノールアミンイオン、アンモニウムイオン等である。
(2)陽イオン性界面活性剤
アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等である。これら陽イオン性界面活性剤の対イオン(陰イオン)は、ハロゲンイオン等である。
(3)両性界面活性剤
アルカリカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン等である。
(4)非イオン性界面活性剤
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルアミンオキサイド、アミドアミンオキサイド等である。
洗浄剤組成物中、界面活性剤の割合は、洗浄剤組成物の総質量に対して、0.001〜5.0質量が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。この範囲内であると、洗浄性能が高く、たとえば油(手垢やキッチン由来の油)などと共に蓄積したハウスダストも良好に除去できる。また、アレルゲンの低減効果も高い。
本発明の洗浄剤組成物には、本発明の効果を損ねない範囲で、任意成分として、ハイドロトロープ剤、紫外線吸収剤、着色剤、増粘剤、防腐剤、除菌剤、天然物などのエキス、香料などを含有することが出来る。
上記の任意成分に用いられる化合物は通常洗浄剤に使用されるものであればどの様なものでも良く、特に限定されるものではない。
防腐剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピルなどの安息香酸系防腐剤類、ソルビン酸、ソルビン酸カリウムなどのソルビン酸系防腐剤類、デヒドロ酢酸類、プロピオン酸類、ジフェニル、オルトフェニルフェノール及びナトリウムなどのジフェニル類、チアベンゾール、イマザリル、ポリリジンなどの少なくとも1種が挙げられる。
防腐剤の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して、0〜0.5質量%が好ましい。
天然物などのエキスとしては、特に限定されるものではないが、例えば、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シュクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ、などの植物や、コラーゲン、プロポリスなどの少なくとも1種が挙げられる。
香料として使用できる香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals」、Vol.I and II、Steffen Arctander、Allured Pub.Co.(1994)及び「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」、Steffen Arctander、Allured Pub.Co.(1994)及び「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「Perfumery Material Performance V.3.3」、Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)及び「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」、Danute Lajaujis Anonis、Allured Pub.Co.(1993)などで見られ、これらに開示されているものを使用することが出来る。
本発明においては、洗浄剤組成物に対し、水がバランス量加えられてもよい。水としては、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水、海洋深層水などが挙げられる。
本発明の住居用洗浄剤組成物は、上記各成分を混合することにより調製できる。
本発明の住居用洗浄剤組成物は、使用に際して、例えば、トリガー型スプレー容器、ディスペンサー式スプレー容器等の噴射容器など、任意の容器に充填して用いることができる。
また、シート状の不織布などに本発明の住居用洗浄剤組成物をあらかじめ含浸させ、ウェットティッシュの様な形状として使用することも可能である。
≪ハウスダスト除去方法≫
本発明のハウスダスト除去方法は、上記本発明の住居用洗浄剤組成物をハウスダストに接触させ、該住居用洗浄剤組成物が乾燥する前に拭き取ることを特徴とする。
本発明のハウスダスト除去方法は、例えば以下の態様により行うことができる。まず、本発明の住居用洗浄剤組成物を、住居内の被洗物、たとえばフローリング等の床、壁、ガラス面、電気製品、家具などの表面上、たとえば油(手垢やキッチン由来の油)などで汚れた箇所に、トリガー型スプレー容器、ディスペンサー式スプレー容器などの噴射容器を用いて噴射し、該住居用洗浄剤組成物が乾燥する前に、布部材、紙部材、不織布などの拭き取り部材を用いて拭取る。
これにより、被洗物表面のハウスダストが住居用洗浄剤組成物とともに拭き取られて除去される。このとき、同時にアレルゲンの低減も行われるため、被洗物表面に若干のハウスダストが残留したとしても、そのアレルゲン性が低減化され、結果、アレルゲンが除去される。
本発明のハウスダスト除去方法は、上記態様に限定されず、たとえば上述したような拭き取り部材に本発明の住居用洗浄剤組成物を噴射等により含浸させ、この拭き取り部材を、上述したような被洗物の表面にあてて拭き取ることによって行うこともできる。
また、シート状の不織布などに本発明の住居用洗浄剤組成物をあらかじめ含浸させたウェットティッシュの様な形状の拭き取り部材を、上述したような被洗物の表面にあてて拭き取ることによって行うこともできる。
上述したように、本発明の住居用洗浄剤組成物は、アレルゲン低減化作用に優れ、かつハウスダストを効率よく除去できるものである。そのため、本発明の住居用洗浄剤組成物を用いて住居の拭き掃除を行うことにより、フローリングや家具家電などの表面上に蓄積したハウスダスト、特に、時間をかけて蓄積したハウスダストや油を含んだハウスダストなどの、従来は除去することが困難であったハウスダストを、該ハウスダスト中のアレルゲン(花粉・ダニ由来・カビ由来・ペット由来など特に限定しない)を低減化しながら効率よく拭き取ることができ、フローリングや家具などの表面上に手触りの悪化や跡残りなどの問題を生じることもない。また、優れたアレルゲン低減化作用を有するため、拭き取り後に表面上に微量のアレルゲンが残ったとしても、そのアレルゲン性が低減化され、結果、アレルゲンが除去される。
そのため、本発明の住居用洗浄剤組成物を用いることにより、住空間に漂っているハウスダストによって引き起こされるアレルギー性疾患のような症状(咳・くしゃみ・鼻水・アトピー性皮膚炎)や気管支疾患のような症状を予防・または緩和することができる。
本発明の住居用洗浄剤組成物により上述のような効果が得られる理由としては、定かでないが、上記構成を有することにより、ハウスダスト中のアレルゲンと、優れたアレルゲン低減化作用を有するアレルゲン低減化剤とが迅速に効率よく接触することが考えられる。すなわち、平均粒子径が1〜300nmの無機粒子であり優れたアレルゲン低減化作用を示すアレルゲン低減化剤と溶剤とアルカリ剤および/またはキレート剤と界面活性剤とを含有することにより、住居用洗浄剤組成物が、蓄積したハウスダストの内部に素早く浸透して該ハウスダストを除去しやすくし、同時に、アレルゲン低減化剤が素早くアレルゲンに接触することによりアレルゲンを低減化すると推測される。
次に、本発明の実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
参考例1〜12、実施例13〜16、比較例1〜2
表1〜3に示した組成と配合量で各成分を混合し、住居用洗浄剤組成物を製造した。
表4に住居用洗浄剤組成物に使用した香料組成物a〜cの組成を示す。
各表中の数値は住居用洗浄剤組成物100質量%中における質量%である。
表1〜3中に示す成分中、エタノールは日本アルコール販売(株)社製のエタノール(未変性発酵:特定アルコール95度1級醗酵)である。
POEアルキルエーテルは、アルキル基の炭素数が12のアルキル第2級アルコールと、アルキル基の炭素数が13のアルキル第2級アルコールとの混合物にエチレンオキシド(EO)を平均9モル付加させたもの(商品名ソフタノール、日本触媒(株)社製)である。
クエン酸は和光純薬工業(株)社製のクエン酸である。
モノエタノールアミンは三井化学(株)社製のモノエタノールアミンである。
プロピルパラベンはニパ社(英)製の商品名NIPASOL Mである。
得られた各住居用洗浄剤組成物について、下記試験方法により、アレルゲン低減化効果および硬表面拭取り後のアレルゲン残存性の評価を行った。
<試験方法>
(1−1)スギ花粉アレルゲン低減化率
(1−2)ダニアレルゲン低減化率
(2−1)表面上スギ花粉アレルゲン残存性
(2−2)表面上ダニアレルゲン残存性
これらの具体的な試験方法は以下の通りであり、評価結果を表1〜3に併記する。
(3)汚れに対する洗浄力
(1−1)スギ花粉アレルゲン低減化率
下記のサンドイッチELISA法により、Cry j1(スギ花粉アレルゲン)に対する低減化効果の測定を行なった。
(1)抗体の固相化:抗Cry j1モノクロナール抗体013(アサヒビール薬品(株))をPBS(pH7.4±0.05リン酸バッファー液(NaCl,NaHPO, KHPOをそれぞれ8g/L、1.15g/L、0.2g/Lとなるように蒸留水に溶解したもの)で2μg/mLの濃度に希釈し、マイクロプレート(住友ベークライト(株)ELISA用プレートHタイプ)の各ウエルに100μLずつ分注し、冷蔵庫中(約4℃)で16時間(1晩)静置した。
(2)洗浄:マイクロプレートをPBS200μLで3回洗浄した。
(3)ブロッキング:1%のBSA(ウシ血清アルブミン)を含むPBSを各ウエルに200μLずつ分注し、室温で2時間静置した。
(4)洗浄:マイクロプレートを、Tween20(東京化成工業(株))を0.05質量%含むPBS(以下Tween−PBSとする)200μLで3回洗浄した。
(5)アレルゲン低減化反応:精製スギ花粉抗原Cry j1(アサヒビール薬品(株))をPBSで500ng/mLの濃度に希釈し、得られた希釈抗原溶液50μLと、住居用洗浄剤組成物950μLとを混合し、1分間静置した。
(6)抗原−抗体反応:抗原と住居用洗浄剤組成物との混合液100μLをPBS900μLで希釈混合後、マイクロプレートの各ウエルに100μLずつ分注し、室温で2時間静置した。
同時に、検量線用の希釈抗原溶液((5)と同様の、抗原をPBSで希釈したもの)50μLと、住居用洗浄剤組成物に対するスタンダードとして蒸留水950μLとを混合し、マイクロプレートの各ウエルに100μLずつ分注し、室温で2時間静置した。
(7)洗浄:マイクロプレートをTween−PBSで3回洗浄する。
(8)標識抗体反応:ペルオキシダーゼ標識Cry j1モノクローナル抗体053(アサヒビール薬品(株))をPBSで0.5μg/mLの濃度に希釈し、各ウエルに100μL分注し、室温で2時間静置した。
(9)洗浄:プレートをTween−PBSで3回洗浄した。
(10)基質、発色反応:ペルオキシダーゼ用発色キットO(住友ベークライト(株))を用いて発色反応を行なった。基質液100容量に対し、発色剤20錠の割合で溶解して発色液とした。この発色液を各ウエルに100μLずつ分注し、光を遮った状態で、室温で15分間反応させた。
(11)停止反応:発色キットの停止液100μLを分注した。
(12)吸光度測定:マイクロプレートリーダーで492nmにおける吸光度を測定した。
(13)Cry j1濃度の算出:検量線の吸光度から得られる値を用いて住居用洗浄剤組成物及びスタンダードのCry j1濃度(それぞれT、Sとする)を算出した。
(14)アレルゲン低減化率の算出:上記で求めたT、Sの値と下記の式から、住居用洗浄剤組成物のアレルゲン低減化率Rを算出した。
R=(1−T/S)×100 (%)
各住居用洗浄剤組成物について上記試験を3回行い、アレルゲン低減化率の平均値を該住居用洗浄剤組成物のアレルゲン低減化率とした。
(1−2)ダニアレルゲン低減化率
抗Cry j1モノクロナール抗体013(アサヒビール薬品(株))に代えて抗Der fIIモノクロナール抗体15E11(アサヒビール薬品(株))を用い、精製スギ花粉抗原Cry j1(アサヒビール薬品(株))に代えて精製ダニ抗原rDer fII(アサヒビール薬品(株))を用い、ペルオキシダーゼ標識Cry j1モノクローナル抗体053(アサヒビール薬品(株))に代えて西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗Der fIIモノクローナル抗体13A4PO(アサヒビール薬品(株))を用いた以外は上記のサンドイッチELISA法と同様にして、Der fII(コナヒョウヒダニ虫体に含まれるアレルゲン)に対する低減化効果の測定を行った。
(2−1)表面上スギ花粉アレルゲン残存性
以下の手順で、硬表面拭き取り後のスギ花粉の残存性を判定した。
(1)アルコールで清浄化したフローリング表面にモデル手垢(皮脂)を薄く広げた後、実家庭の室内塵(ハウスダスト)を薄く撒き、評価に用いる汚垢板(30×30cm)とした。
(2)作成した汚垢板表面を、水または各洗浄剤組成物で、スプレートリガー3ショットで湿らせ、100%綿性布巾(10×20cm)で3往復拭き取った。次いで、該表面上に残ったハウスダストをスパチュラでかきとり、1mLのTween−PBSに分散させた。
(3)得られた分散液を用い、上記(1−1)の方法の(5)を省略した((4)の操作後に(6)の抗体抗原反応を行う)ELISA法によりCry j1の濃度(ng/mL))を測定し、汚垢板(900cm)上に残存していたアレルゲン量を求めた。
(4)同様の操作を、3回行い、その平均値から、下記評価基準により、アレルゲン残存性を判定した。
[判定基準]
○:アレルゲン量が測定限界0.05ng/mL未満
×:アレルゲン量が測定限界0.05ng/mL以上
(2−2)表面上ダニアレルゲン残存性
上記(2−1)の(3)でアレルゲン量を求める際に、上記(1−2)の方法の(5)を省略した((4)の操作後に(6)の抗体抗原反応を行う)ELISA法によりDer fIIの濃度(ng/mL))を測定した以外は上記(2−1)と同様にしてアレルゲン残存性を判定した。
(3)汚れに対する洗浄力
下記に示す汚れ(1)〜(4)に対して、0.5gの住居用洗浄剤組成物を塗布した後、その上に、キムタオル(商品名;(株)クレシア社製)を150〜200gの荷重をかけて一往復させ、その後の汚れ落ちを下記の基準で目視判定した。
[汚れ]
(1)食べこぼし(油性汚れ):カレーをステンレス板に薄く均一に塗り広げ、一日放置して表面が乾燥した状態の汚れ
(2)食べこぼし(水性汚れ):ご飯粒をステンレス板に薄く均一に塗り広げ、一日放置して表面が乾燥した状態の汚れ
(3)ヤニ:喫煙室にて1年間放置されていたブラインドの表面に蓄積したヤニ汚れ
(4)黒ズミ:リビングに5年間放置されていたゴミ箱の表面に蓄積した手垢等による黒ズミ汚れ
[判定基準]
◎:汚れ落ちが非常に良好
○:汚れ落ちが良好
△:汚れ落ちにムラがある
×:ほとんど汚れが落ちていない
Figure 0004864357
Figure 0004864357
Figure 0004864357
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参考例1〜12、実施例13〜16の住居用洗浄剤組成物は、いずれも、アレルゲン低減化率が50%を越えていた。また、アレルゲン残存性も測定限界以下と低かった。特に、アレルゲン低減化剤としてATOMY BALL−S等の銀含有抗菌性粒子を用いた実施例13〜16は、スギ花粉アレルゲン、ダニアレルゲンともに低減化率が75%を越えており、非常に優れていた。
一方、アレルゲン低減化剤を含有していない比較例1、2の洗浄剤組成物は、アレルゲンが全く低減化されていなかった。

Claims (8)

  1. 平均粒子径が1〜300nmであり、銀を含む成分を無機系担体に担持させた銀含有無機系抗菌剤粒子からなるアレルゲン低減化剤と、溶剤と、アルカリ剤と、キレート剤と、界面活性剤とを含有し、前記アルカリ剤がモノエタノールアミンであり、前記キレート剤がクエン酸であることを特徴とする住居用洗浄剤組成物。
  2. 前記溶剤がエタノールである、請求項1に記載の住居用洗浄剤組成物。
  3. 前記アレルゲン低減化剤の割合が、0.0002〜2質量%である、請求項1または2に記載の住居用洗浄剤組成物。
  4. 前記溶剤の割合が、0.1〜50質量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載の住居用洗浄剤組成物。
  5. 前記アルカリ剤の割合が、0.001〜3.0質量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載の住居用洗浄剤組成物。
  6. 前記キレート剤の割合が、0.01〜5.0質量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載の住居用洗浄剤組成物。
  7. 前記界面活性剤の割合が、0.001〜5.0質量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載の住居用洗浄剤組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の住居用洗浄剤組成物をハウスダストに接触させ、該住居用洗浄剤組成物が乾燥する前に拭き取ることを特徴とするハウスダスト除去方法。
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