JP4863558B2 - ポーラスコンクリート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緑化コンクリートとして有用なポーラスコンクリート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、緑化コンクリートとして用いられているポーラスコンクリートでは、粗骨材として、5号粗骨材(粒径13mm〜20mm)や6号粗骨材(粒径5〜13mm)程度ものが多く用いられている。これらの粗骨材を用いる場合には、空隙部の平均径は、バインダーの厚みにも影響されるが、通常、5号粗骨材を用いる場合に8mm程度、6号粗骨材を用いる場合に4mm程度となる。植物の育成を目的とする場合には、下層部からの水分、養分等の補給があれば良いため、この程度の空隙径で充分と考えられる。
【0003】
しかしながら、自然環境にはさまざまな動物種が共存しており、特に、小動物の生息空間としてポーラスコンクリートの空隙を機能させようとする場合には、上記した程度の空隙径では充分とは言えない。例えば、水辺のポーラスコンクリート内におけるヤゴの生息状況を見た場合、6号粗骨材を用いた通常の緑化ポーラスコンクリートの内部には殆どヤゴは生息しておらず、5号程度の粗骨材を用いた場合であっても、比較的大きな空隙にごく少数のヤゴが生息するのみである。これに対して、粒径の大きな粗骨材を用いた空隙率の大きいポーラスコンクリートを施工した場合には、明らかに多くの動植物種が存在し、その存在量も多くなることが認められている。
【0004】
このことからも、生物の生息を考慮した緑化ポーラスコンクリートでは、可能な限り大きな空隙径を持ち、空隙の量も多いことが望まれる。
【0005】
空隙径の大きいポーラスコンクリートを製造するためには、例えば、単粒度で粒径の大きい粗骨材を用いることが有効である。しかしながら、この様な粗骨材を用いると、粗骨材同士の接点の数が減少するため、硬化体(ポーラスコンクリート)の強度が低下するという問題点がある。
【0006】
ポーラスコンクリートの強度は、空隙率との相関が非常に高く、通常、空隙率に依存するものといえる。従って、空隙率を高くした場合には、当然のこととして硬化体の強度が低下する。
【0007】
ポーラスコンクリートの河川護岸への適用を考えた場合、一般的には、10N/mm2程度以上の強度が要求され、更に、一般のコンクリート構造体の一部として考える場合には、最低限必要とされる圧縮強度は、通常、18N/mm2程度である。
【0008】
一方、通常のポーラスコンクリートの強度は、5号粗骨材を用いた場合に8N/mm2程度、6号粗骨材を用いた場合に13N/mm2程度であり、粒径20〜30mm程度の粒径の大きい粗骨材を用いた場合には、通常、4N/mm2程度以下の強度が発現されるに過ぎず、水結合材比を可能な限り低くして強度の改善を図った場合であっても、15N/mm2程度が限度である。
【0009】
ポーラスコンクリートの強度を向上させる方法としては、空隙率を一定とし、粗骨材量を減少させてバインダー量を増加させる方法が考えられる。この方法は、粗骨材同士の接点におけるバインダーの厚さ(量)を増加させることによって強度の改善を図ろうとするものであり、大きな粗骨材を用いた接点数の少ないポーラスコンクリートでは、バインダーの厚み(量)を適切に制御できれば、一定の効果が得られるものと考えられる。しかしながら、この方法では、粗骨材の表面積に対するバインダー量が多くなるため、施工時の振動等によりバインダーのダレが生じてしまい、空隙を埋めてしまう可能性があるために、施工が煩雑になる。
【0010】
また、水セメント比或いは水結合材比を低減させることによってバインダーの強度を高くすることも考えられる。この場合、バインダーの粘度が高くなるため、バインダーの練り混ぜが困難となるばかりか、粗骨材にバインダーを均質に付着させることも難しくなる。その結果、不均質な箇所が生じて、これがポーラスコンクリート内の欠陥部分となり、逆に強度低下につながる場合がある。
【0011】
更に、これを改善する方法として、バインダーをモルタルとし、粘性を調整することでバインダーを均質に付着させる方法がある。この方法によると、施工性が向上するとともに、乾燥収縮に対する抵抗性が向上する。しかしながら、硬化体の強度について考えると、一般のモルタル・コンクリートにも言えることであるが、モルタルをバインダーとする場合には、細骨材界面におけるペーストと細骨材との付着強度がポーラスコンクリート全体の強度に与える影響が大きく、モルタル中の細骨材が結果として欠陥部分として機能することがあり、強度発現性の改善効果は大きいものとはいえない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、施工性が良好で、しかも空隙率や空隙径を大きくした場合にも充分な強度を有するポーラスコンクリートを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、スラグ細骨材を用いたモルタルをポーラスコンクリートのバインダーとする場合には、施工性が改善され、しかも高強度を有するポーラスコンクリートが得られることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0014】
即ち、本発明は、下記のポーラスコンクリートの製造方法及びポーラスコンクリートを提供するものである。
1. (1)セメントを60重量%以上含む粉体100重量部、(2)スラグ細骨材を50重量%以上含む細骨材50〜200重量部、及び(3)混和剤が4重量部以下であって、水と混和剤の合計量として15〜35重量部からなるモルタルと粗骨材を混練し、その後、養生して硬化させることを特徴とするポーラスコンクリートの製造方法であって、
粗骨材の配合割合の上限が実積率、下限が実積率より10%少ない量であり、モルタルの配合割合が、空隙率が20〜35%となる量である、ポーラスコンクリートの製造方法
2. 上記項1の方法で得られる硬化体であって、空隙率が20〜35%であることを特徴とするポーラスコンクリート。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のポーラスコンクリートは、細骨材としてスラグ細骨材を用いたモルタルをバインダーとするものである。
【0016】
この様なモルタルをバインダーとする場合には、スラグ細骨材が潜在水硬性を有するために、細骨材界面における細骨材とセメントとの接合強度が向上し、従来、モルタルをバインダーとする場合に欠陥部分として機能することがあった細骨材表面の性状が改善されて、高強度のポーラスコンクリートを得ることができる。
【0017】
また、細骨材を用いたモルタルをバインダーとすることによって、バインダーがチクソトロピー性を示し、施工時の振動等に対して抵抗性が付加されてダレを防止でき、粗骨材表面に均質にバインダーを付着させることが容易になる。また、粒径が大きい粗骨材を用いてポーラスコンクリートを一括練り混ぜで製造する場合に、バインダーがペーストでは充分に混練できないのに対して、モルタルを用いることによって、細骨材のすり合わせでバインダーが充分に練り混ぜられるために、混練設備の簡略化が可能となる。更に、ペーストをバインダーとする場合には粗骨材にまぶされたペースト同士が付着し、未固結の状態で塊を形成して圧送時に閉塞が起こり易かったのに対して、モルタルを用いると、粗骨材表面の粘着性が低く、粗骨材同士は付着せず、ばらばらの状態であるため圧送が可能となり、現場打ちにおける材料運搬工程が簡略化される。
【0018】
本発明のポーラスコンクリートでは、粗骨材としては、特に限定はなく一般的なコンクリート用の粗骨材が使用可能である。例えば、川砂利、陸砂利、砕石等を用いることができる。粗骨材の粒径については、空隙率が高く、空隙径が大きいポーラスコンクリートを製造する場合には、通常、最大寸法25mm程度以上のものを用いることが好ましいが、空隙率がより低く空隙径がより小さくても良い場合には、これを下回る粒径の粗骨材を用いても良い。
【0019】
セメントとしては、JISに定められたポルトランドセメント、混合セメント等の水硬性セメントを用いることができる。その他、必要に応じて、フライアッシュ、高炉スラグ粉末、シリカフューム、石灰石粉、珪石粉等のその他の粉体も使用できる。本発明では、セメントと、必要に応じて用いるその他の粉体を合計したものを粉体として用いる。粉体中に占めるセメントの割合は、60重量%程度以上とすることが好ましい。
【0020】
本発明のポーラスコンクリートでは、細骨材として、スラグ細骨材を用いることが必要である。スラグ細骨材としては、潜在水硬性を示すものであればよく、特に、JIS A 5011で規定される高炉スラグ細骨材が好ましい。また、スラグ細骨材は、川砂、陸砂、海砂、砕砂等の一般的な細骨材と混合使用することも可能である。本発明では、細骨材としては、土木建築学会で規定される、5mmふるいを85重量%以上通過するものを用いることができる。
【0021】
細骨材に含まれるスラグ細骨材の割合は、50〜100重量%程度の範囲とすることが好ましく、スラグ細骨材の割合が多くなる程、ポーラスコンクリートの強度が高くなる傾向にある。
【0022】
本発明では、更に、必要に応じて、減水剤、AE剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等の各種の混和剤を用いることも可能である。
【0023】
本発明のポーラスコンクリートでは、粗骨材の配合割合は、使用する粗骨材の種類に応じて、その実積率(%)を上限として、下限は実積率より10%程度少ない量とすることが好ましい。この様な配合割合の範囲内では、粗骨材の種類にもよるが、コンクリート1m3に含まれる粗骨材量として換算すると、通常、430〜600リットル程度の範囲となる。粗骨材の使用量が少なすぎると、所定の空隙率とするために必要なモルタル量が多くなり過ぎて、施工時にダレが生じて空隙部が埋められやすくなるので好ましくない。
【0024】
本発明のポーラスコンクリートでは、細骨材の使用量は、セメントと必要に応じて用いるその他の粉体からなる粉体100重量部に対して50〜200重量部程度とすることが好ましい。細骨材の量が少なすぎる場合には、モルタルとして用いることによる施工性の向上等の効果が充分には得られず、また、コンクリートの強度が充分に向上しない。一方、細骨材の量が多すぎると、粗骨材の接点部分の接合力が不足して、充分な強度が得られないので好ましくない。また、モルタルフロー値(JIS R 5201)は、170〜280程度の範囲内にあることが好ましく、必要に応じて、混和剤によりモルタルフロー値を調整すればよい。混和剤の配合量は、通常、粉体100重量部に対して4重量部程度以下とすることが好ましい。
【0025】
水の使用量は、通常、セメントと必要に応じて用いるその他の粉体からなる粉体100重量部に対して、水と混和剤の合計量として、15〜35重量部程度となる量とすることが好ましい。水の使用量が少なすぎる場合には、粗骨材表面に均質にバインダーを付着させることが難しく、強度が低下しやすい。一方、水の使用量が多過ぎると、チクソトロピー性が低くなってバインダーのダレが生じ易くなり、施工性が低下し、ポーラスコンクリートの強度も低下し易いので好ましくない。
【0026】
本発明のポーラスコンクリートは、空隙率が20〜35%程度の範囲、即ち、コンクリート1m3中に200〜350リットル程度の空隙が存在することが好ましい。空隙率が低すぎると、充分な量の連続空隙を形成できず、緑化コンクリートとして不適切である。一方、空隙率が高すぎると、モルタル量が不足することになり、充分な強度が得られないので好ましくない。
【0027】
従って、本発明のポーラスコンクリートでは、粗骨材と空隙部を除いた残部が、粉体、細骨材、水及び必要に応じて用いる混和剤からなるモルタルの容積となる。通常は、使用する粗骨材の種類にもよるが、コンクリート1m3中に、粉体、細骨材、水及び混和剤が合計量として60〜250リットル程度の範囲で含まれることになる。
【0028】
本発明のポーラスコンクリートは、上記した粗骨材、粉体、細骨材、水及び混和剤を混練し型枠内に入れて、養生し硬化させる方法や、生コンクリートプラント、現場プラント等で各成分を練り混ぜて、アジテータ車、ポンプ車等により運搬後、所定位置にて現場施工し、養生し硬化させる方法によって製造することができる。
【0029】
混練には、通常のコンクリートの混練に用いられるミキサー、例えば、オムニタイプミキサー、パンタイプミキサー、2軸ミキサー等を用いることができる。混練方法は、特に限定されないが、一般的には、材料を一括してミキサーに投入して、混練すればよい。また、モルタルを先練りし、これを粗骨材にまぶす方法によって混練物としてもよい。
【0030】
この様にして得られる混練物では、モルタルをバインダーとしていることによって、バインダーがチクソトロピー性を示し、施工時の振動等に対して抵抗性が付加されて、粗骨材表面にバインダーが均質に付着したものとなる。また、粗骨材表面の粘着性が低く圧送が可能であり、運搬及び打設が容易である。
【0031】
この混練物を所定の形状とした後、養生して硬化させることによって、ポーラスコンクリートを得ることができる。
【0032】
得られるポーラスコンクリートは、20〜35%程度の空隙率を有するものとなり、圧縮強度は、18N/mm2程度以上という高い値を示す。空隙径は、使用する粗骨材の径に依存するが、最大寸法25mm程度以上の粒径の粗骨材を用いる場合には、通常、平均粒径10mm以上の大きい空隙径を有するポーラスコンクリートとなる。
【0033】
【発明の効果】
本発明のポーラスコンクリートは、施工性が良好であり、運搬及び打設が容易である。しかも、空隙率を高くし、空隙径を大きくした場合にも充分な強度を有するものとなる。
【0034】
この様な特徴を有する本発明のポーラスコンクリートは、特に、緑化コンクリートとして有用性が高いものである。
【0035】
【実施例】
以下、実施例を示し本発明を更に詳細に説明する。
【0036】
実施例1〜3及び比較例1
以下に示す材料を表1に示す重量割合で用い、これらの材料を2軸ミキサー(55リットル)を用いて一括混練し、直径125mm、高さ250mmの円柱型枠に充填し、室温で28日間養生してポーラスコンクリートを作製した。表中の水セメント重量比の項では、水の量は、混錬水と混和剤の合計量である。
【0037】
(材料の種類)
セメント:高炉セメントB種(住友大阪セメント(株)製)
細骨材:高炉スラグ細骨材(JIS A 5011)
粗骨材:単粒度砕石3号(粒径:30mm以上40mm以下)、実績率58%
混和剤:ポリカルボン酸系高性能AE減水剤
混練水:上水道水
得られたポーラスコンクリートの圧縮強度を下記表1に示す。
【0038】
表1において、Vgは、コンクリート1m3当たりに占める粗骨材の絶対容積を容積百分率で示したものであり、残部を空隙とモルタルが占めるものとする。空隙率は、コンクリート1m3当たりに占める空隙の容積を容積百分率で示したものであり、単位モルタル量は、コンクリート1m3当たりに占めるモルタル量(リットル)である。
【0039】
【表1】
Figure 0004863558
【0040】
表1から判るように、高炉スラグ細骨材を用いたポーラスコンクリートであって、空隙率20〜35%の範囲のものは、高い強度を示した。
【0041】
これに対して、高炉スラグ細骨材を用いた場合であっても、空隙率が35%を上回ると、セメントモルタルの量が不足して、充分な強度のポーラスセメントを得ることができなかった。
【0042】
実施例4〜7及び比較例2
実施例1と同じ材料を下記表2に示す重量割合で用いて、実施例1と同様にしてポーラスコンクリートを作製した。
【0043】
得られたポーラスコンクリートの圧縮強度とフレッシュ時における粗骨材表面のモルタル付着状況について目視観察の結果を下記表2に示す。モルタルの付着状況については、粗骨材表面に充分な量のモルタルが均質に付着した場合を◎印で示し、モルタル付着量が若干少ないが所定の強度が得られた場合や、ダレは生じていないがモルタル付着量が多く施工性が若干低下した場合を○印で示す。
【0044】
【表2】
Figure 0004863558
【0045】
以上の結果から明らかなように、粗骨材の使用量が、実績率より10%少ない量を下回ると空隙率を所定の範囲にするために必要なモルタル量が多くなって打ち込み時にダレが生じ易くなり、施工性が低下した。実施例4では、モルタルの付着量が若干少なかったが、得られたポーラスセメントは、充分な強度を有するものであった。実施例7では、モルタルの付着量が多く施工性は若干低下したがダレが生じることはなかった。
【0046】
実施例8〜10及び比較例3〜4
実施例1と同じ材料を下記表3に示す重量割合で用いて、実施例1と同様にしてポーラスコンクリートを作製した。尚、比較例3以外では、モルタルフローが200mm程度になるように混和剤量で調整した。
【0047】
得られたポーラスコンクリートの圧縮強度を下記表3に示す。
【0048】
【表3】
Figure 0004863558
【0049】
以上の結果から明らかなように、水セメント比が0.15〜0.35程度の範囲内で良好な結果が得られたが、水の使用量の少ない比較例3では、水セメント比が低すぎるために、混和剤の添加では、モルタルフローを200mmに調整することが出来ず、また、粗骨材表面にバインダーを付着させることが難しく、得られたポーラスコンクリートの強度が非常に低かった。また、比較例4では、水の使用量が多過ぎてチクソトロピー性が低く、バインダーのダレが多く見られ、得られたポーラスコンクリートの強度も不十分であった。
【0050】
実施例11〜15及び比較例5〜7
実施例1で用いた材料の他に、細骨材として野州川産川砂を用い、これらの材料を下記表4に示す重量割合で用いて、実施例1と同様にしてポーラスコンクリートを作製した。尚、各実施例及び比較例では、モルタルフローが200mm程度になるように混和剤量で調整した。
【0051】
得られたポーラスコンクリートの圧縮強度を下記表4に示す。
【0052】
【表4】
Figure 0004863558
【0053】
以上の結果から明らかなように、セメントに対する細骨材重量比が0.5〜2の範囲において高強度のポーラスセメントが得られた(実施例11〜15)。これらの例では、施工性も良好であった。
【0054】
これに対して、比較例5は、バインダーがペーストであり、強度を向上させ、ダレを防止するために、水セメント比を低くしたが、うまく粗骨材にペーストをまぶすことができず、ポーラスコンクリートが不均質となって強度が不十分であった。また、比較例6は、細骨材量が多すぎるために強度が不十分であったと思われる。比較例7は、細骨材として普通骨材を用いたために、得られたポーラスコンクリートの強度は不十分であった。

Claims (2)

  1. (1)セメントを60重量%以上含む粉体100重量部、(2)スラグ細骨材を50重量%以上含む細骨材50〜200重量部、及び(3)混和剤が4重量部以下であって、水と混和剤の合計量として15〜35重量部からなるモルタルと粗骨材を混練し、その後、養生して硬化させることを特徴とするポーラスコンクリートの製造方法であって、
    粗骨材の配合割合の上限が実積率、下限が実積率より10%少ない量であり、モルタルの配合割合が、空隙率が20〜35%となる量である、ポーラスコンクリートの製造方法
  2. 請求項1の方法で得られる硬化体であって、空隙率が20〜35%であることを特徴とするポーラスコンクリート。
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