JP4862584B2 - フレキシブル配線基板用搬送治具及びそれを用いた電子部品実装方法 - Google Patents

フレキシブル配線基板用搬送治具及びそれを用いた電子部品実装方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品を搭載するためにフレキシブル配線基板を担持し搬送する搬送治具とそれを用いたフレキシブル配線基板への電子部品実装方法に関する。
通常、フレキシブル配線基板に電子部品を搭載するには、フレキシブル配線基板を剛性を備える搬送板の平坦な載置面にセットして電子部品搭載ステーションへ搬送する。この際にフレキシブル配線基板を搬送板に保持する方法としては、特許文献1に示されるように、搬送板の平坦な表面に粘着材を配置し、この粘着材を介してフレキシブル配線基板を粘着保持する方法が、従来よく用いられている。
特開2006−41437号公報
上述のフレキシブル配線基板を粘着材により搬送板に保持する方法を用いて電子部品を実装する場合、フレキシブル配線基板に電子部品を搭載した後に搬送板から電子部品が搭載されたフレキシブル配線基板を取り外す方法として、ピンセット等の挟持具でフレキシブル配線基板の端部を摘み引き剥がす方法が採用されている。このような挟持具を用いる方法による場合、フレキシブル配線基板の端部を挟持するためにピンセットの先端をフレキシブル配線基板と搬送板との狭い隙間に挿入することが難しく、特許文献1に示されるようにピンセットを容易に挿入できる大きい隙間を確保するための凹部を搬送板表面に形成しておいても、リフロー工程等の熱により粘着材とフレキシブル配線基板とが強く固着されているために取り外しには相当の時間を要する。また、ピンセットの先端でフレキシブル配線基板を損傷することもある。
また、搬送板に突き上げピンを設けておき、フレキシブル配線基板の取り外し時には、突き上げピンを突出させてフレキシブル配線基板を強制剥離させる方法もあるが、この方法による場合、上述した挟持具による引き剥がし方法に比べて作業時間が少なくて済むものの、突き上げ時の衝撃によりフレキシブル配線基板の半田接続部にクラックを生じさせたり回路配線を断線させるという問題があった。
本発明の目的は、粘着材により保持したフレキシブル配線基板を電子部品を搭載した後に半田クラックや断線等のダメージを生じさせることなく短時間で容易に取り外すことができるフレキシブル配線基板用搬送治具とそれを用いたフレキシブル配線基板への電子部品実装方法を提供することである。
本発明のフレキシブル配線基板用搬送治具は、可撓性を備え、フレキシブル配線基板を担持した状態で電子部品の搭載位置に搬送する担持体と、前記担持体の前記フレキシブル配線基板を担持する表面に設置され、前記担持体が変形された際に前記フレキシブル配線基板を追従変形させない程度の弱粘着性を持った粘着層と、を含み、前記担持体は、可撓性ベースシートと前記可撓性ベースシートの一方の表面に設置された接着層と前記可撓性ベースシート上に前記接着層を介し各側端面を接合させて並設された複数の剛性を備えた短冊板とを有し、前記短冊板のうちの選択された短冊板の各表面に前記粘着層が設置されている、ことを特徴とするものである。
また、本発明のフレキシブル配線基板用搬送治具は、可撓性を備え、フレキシブル配線基板を担持した状態で電子部品の搭載位置に搬送する担持体と、前記担持体の前記フレキシブル配線基板を担持する表面に設置され、前記担持体が変形された際に前記フレキシブル配線基板を追従変形させない程度の弱粘着性を持った粘着層と、を含み、前記担持体と前記粘着層とを貫通する複数のスリットが穿設されている、ことを特徴とするものである。
また、本発明のフレキシブル配線基板への電子部品実装方法は、可撓性を備フレキシブル配線基板を担持する担持体と、前記担持体の前記フレキシブル配線基板を担持する表面に設置され前記担持体が変形された際に前記フレキシブル配線基板を追従変形させない程度の弱粘着性を持った粘着層と、を有し、前記担持体と前記粘着層を貫通する複数のスリットを穿設した搬送治具を準備する工程と、前記担持体に前記粘着層を介して前記フレキシブル配線基板位置決めを行いつつ担持させる工程と、前記フレキシブル配線基板を担持した前記担持体を所定の電子部品搭載位置に搬送して電子部品を搭載する工程と、電子部品が搭載されたフレキシブル配線基板を、前記粘着層とともに前記担持体を延伸変形させることにより前記粘着層から離脱させる工程とを含む、ことを特徴とするものである。
本発明のフレキシブル配線基板用搬送治具とそれを用いた電子部品実装方法によれば、搬送すべきフレキシブル配線基板を担持する担持体を容易に変形可能な可撓性担持体に形成し、この担持体にフレキシブル配線基板を担持体が変形された際に追従変形させない程度の弱粘着性を持った粘着層により粘着保持するから、担持体を変形させるだけで保持されているフレキシブル配線基板が粘着層から自ずと剥離し、その結果、電子部品が搭載されたフレキシブル配線基板を配線の断線や半田メッキのクラック等のダメージを生じさせることなく担持体から短時間で容易に取り外すことができる。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態としてのフレキシブル配線基板用搬送治具に対するワークとしてのフレキシブル配線基板と位置決め用治具の位置関係を示した分解斜視図であり、図2は前記搬送治具を搬送板に装着した状態を示す斜視図であり、図3(a)、(b)はそれぞれ搬送治具に担持された電子部品搭載後のフレキシブル配線基板と、そのフレキシブル配線基板を搬送治具から取り外す方法と、を示した各斜視図である
図1に示すように、本実施形態においては、ワークとしてのフレキシブル配線基板1を担持する担持体として、厚さが0.05〜0.5mm程度の耐熱性ポリイミドフィルムからなるキャリアシート2を用いる。このキャリアシート2の一方の主表面には、フレキシブル配線基板1を粘着保持するための粘着層3が設置されている。
ここで、粘着層3を形成する粘着材としては、キャリアシート2を湾曲変形させた際に粘着保持するフレキシブル配線基板1を追従して湾曲させない程度の弱粘着性を有する粘着材が選定されている。本実施形態においては、ポリイミドフィルムをベースシートとしたフレキシブル配線基板1を粘着保持するための粘着材としてシリコン樹脂を用い、このシリコン樹脂を粘着材とした厚さが0.05〜0.3mm程度の粘着層3が、キャリアシート2の一方の主表面に設置されている。なお、粘着層3は、キャリアシート2に対してはその湾曲変形時に追従変形できるように強固に設置されている。
そして、キャリアシート2と粘着層3を貫通させて、複数の位置決め用貫通孔4が所定位置に穿設されている。本実施形態のキャリアシート2は2枚のフレキシブル配線基板1、1を担持する面積を備え、1枚のフレキシブル配線基板1には一対の位置決め用貫通孔4、4が穿設されているから、キャリアシート2側には、それらに対応して一対づつ計4個の位置決め用貫通孔4が穿設されている。これらの位置決め用貫通孔4は、粘着層3が設置されたキャリアシート2を金型に収めて打ち抜き成形することにより、正確な位置と大きさに短時間で容易に形成することができる。
フレキシブル配線基板1をキャリアシート2に担持させる際は、図1に示されるように、位置決め用治具5を用いる。位置決め用治具5には、前記位置決め用貫通孔4に対応させて、4本の位置決めピン6が所定位置に立設されている。
そして、本実施形態においては、フレキシブル配線基板1を位置決めして担持するキャリアシート2を図2に示されるように搬送板7に装着し、この搬送板7と共に実装プロセス上の半田印刷工程や電子部品搭載工程及びリフロー工程等の各工程に搬送する。
搬送板7は、アルミニウムやガラスエポキシ樹脂等の剛性材料用いて実質的に剛体板に形成されている。本実施形態では、搬送板7として厚さが1〜3mm程度のアルミニウム板を用い、フレキシブル配線基板1を担持するキャリアシート2が、その4隅を耐熱性粘着テープ8により保持され装着されている。
次に、本実施形態の搬送治具を用いフレキシブル配線基板に電子部品を実装する方法について説明する。
まず、図1に示すように、位置決め治具5を用いてキャリアシート2の所定位置に2枚のフレキシブル配線基板1、1を正確に担持させる。この際、位置決め治具5にキャリアシート2をその位置決め用貫通孔4を対応する位置決めピン6に外挿しつつ載置する。次いで、ワークとしての2枚のフレキシブル配線基板1、1を各々の位置決め孔11をそれぞれ対応する位置決めピン6に外挿させつつキャリアシート2の粘着層3上に適度に押圧して載置する。これにより、フレキシブル配線基板1が粘着層3表面の所定位置に正確に位置決めされて確実に粘着保持される。
次に、2枚のフレキシブル配線基板1、1が粘着層3を介して所定位置に正確に担持されたキャリアシート2を位置決め治具6から脱装し、図2に示すように、搬送板7にその4隅を粘着テープ8で止着する。
フレキシブル配線基板1を担持するキャリアシート2を、上述のように搬送板7に止着保持した状態で一体に、例えば半田クリーム印刷工程、電子部品搭載工程、及び半田リフロー工程等の各実装工程に順次搬送する。各工程では搬送板7が基台となり、各実装作業が円滑に実施される。これにより、図3(a)に示されるように、キャリアシート2に担持された各フレキシブル配線基板1には、LSIや抵抗素子等の各種電子部品9が所定位置に正確に搭載される。
フレキシブル配線基板1への電子部品の搭載が終了したら、搬送板7を取り外し、図3(b)に示されるように、キャリアシート2を粘着層3と共に、粘着層3の設置側が凸になるように湾曲させる。これにより、粘着層3を形成するシリコン樹脂の粘着能が前述したようにフレキシブル配線基板1を追従湾曲させることができない程度に弱いから、フレキシブル配線基板1がキャリアシート2に追従して湾曲することなく粘着層3から剥離する。したがって、実装作業者は、その剥離したフレキシブル配線基板1の端部を摘んで適度に引っ張るだけでさしたる衝撃を与えることも無く容易に全体を粘着層3から引き剥がすことができる。このため、フレキシブル配線基板1をキャリアシート2から取り外す際に配線の断線や半田のクラック等のダメージを発生させることも無い。残っている1枚のフレキシブル配線基板1も、更に広範囲にわたりキャリアシート2を湾曲させることにより、同様に容易に引き剥がすことができる。このようにして、配線の断線や半田のクラック等のダメージを発生させること無く電子部品7が適正に搭載されたフレキシブル配線基板1を、少ない工数で容易に製造することができる。
以上のように、本実施形態では、フレキシブル配線基板1の搬送治具をフレキシブルなキャリアシート2に粘着層3を設置した構成とし、その粘着層3を形成する粘着材として前記キャリアシート2が湾曲変形された際に粘着保持するフレキシブル配線基板1を追従変形させずに剥離させる程度に低い粘着能を備えるシリコン樹脂を採用したから、電子部品の搭載を終えたフレキシブル配線基板1をキャリアシート2から取り外す際は、キャリアシート2を湾曲させるだけでフレキシブル配線基板1の対応部分が自体の曲げ強度により粘着層3から剥離する。したがって、作業者は、剥離したフレキシブル配線基板1の端部を摘んで適度に引っ張るだけの簡単な作業で、フレキシブル配線基板1を配線の断線や半田のクラック等のダメージを引き起こすことなく短時間で容易にキャリアシート2から取り外すことができる。その結果、電子部品7が適正に搭載されたフレキシブル配線基板1を、少ない工数で容易に製造することができる。
次に、本実施形態の変形例について、図4(a)、(b)に基づき説明する。なお、上記実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4(a)に示すように、本変形例の搬送治具には、キャリアシート10とこれに設置された粘着層11を貫通させて、複数のスリット12が延在方向を一定方向に揃え穿設されている。キャリアシート10は上記実施形態と同じ耐熱性ポリイミド樹脂フィルムで形成され、粘着層11も上記実施形態と同じ粘着能を備えたシリコン樹脂で形成されている。
上述のキャリアシート10と粘着層11からなる搬送治具を用いてフレキシブル配線基板1に電子部品を実装する手順については、電子部品が搭載されたフレキシブル配線基板1をキャリアシート2から取り外す方法が上記実施形態による場合とは異なるだけで、それまでの手順は同じである。
すなわち、フレキシブル配線基板1を取り外す際は、図4(b)に示されるように、スリット12の延在方向とは略直角の矢印方向にキャリアシート10を引っ張る。これにより、スリット12が穿設されているため、可撓性キャリアシート10が粘着層11と略一体に引っ張り方向に容易に延伸変形される。ここで、粘着層11のフレキシブル配線基板1に対する粘着能はキャリアシート10とともに延伸変形された際にフレキシブル配線基板1が追従して延伸しない程度に低いから、キャリアシート10と粘着層11が延伸変形されると、フレキシブル配線基板1が粘着層3から剥離する。このとき、キャリアシート10はその引っ張り方向に沿った幅中央側ほど延伸変形の度合いが小さいから、フレキシブル配線基板1の引っ張り方向における端部から剥離していく。したがって、作業者は、フレキシブル配線基板1の剥離した一方の端部を摘み適度に引っ張るだけで、その全体を粘着層11から短時間で簡単に剥離させることができる。
以上のように、本変形例では、フレキシブルなキャリアシート10に粘着層11を設置してなる上記実施形態と同じフレキシブル配線基板用搬送治具に、キャリアシート10と粘着層11を貫通する複数のスリット12を一定方向に延在させて穿設し、且つ、その粘着層11を形成する粘着材として前記キャリアシート10とともに延伸変形された際に粘着保持するフレキシブル配線基板1を追従変形させずに剥離させる程度に低い粘着能を備えるシリコン樹脂を採用したから、電子部品の搭載を終えたフレキシブル配線基板1をキャリアシート2から取り外す際は、キャリアシート10をスリット12に略直角方向に引っ張るだけで、スリット12を設けてあるためにキャリアシート10と粘着層11が略一体に容易に延伸し、担持されている2枚のフレキシブル配線基板1、1の各端部が粘着層3から自然剥離する。したがって、作業者は、剥離したフレキシブル配線基板1の端部を摘んで適度に引っ張るだけの簡単な作業で、2枚のフレキシブル配線基板1、1を配線の断線や半田のクラック等のダメージを引き起こすことなくキャリアシート2から同時に取り外すことができる。その結果、電子部品7が適正に搭載されたフレキシブル配線基板1を、より短時間で容易に製造することができる。
(第2実施形態)
図5及び図6は、それぞれ、本発明の第2実施形態としてのフレキシブル配線基板用搬送治具を示す分解斜視図と、フレキシブル配線基板の前記搬送治具からの取り外し方法を示す斜視図である。
本実施形態のフレキシブル配線基板用搬送治具におけるワーク担持体は、図5(b)に示されるように、可撓性ベースシート20の一方の主表面に接着層21を設置し、この接着層21に図5(a)で示されるように平面外形が細長矩形をなす複数個の短冊板22が、その各長手側面を互いに密着させて並設されてなる。
ここで、可撓性ベースシート20は、第1実施形態のキャリアシート2と同様に、耐熱性ポリイミドフィルムからなる。接着層21を形成する接着材は、ベースシート20が変形しても個々の短冊板22を剥離させずに固着保持できる接着能を有している。本実施形態では、接着材としてアクリル系樹脂を用いている。各短冊板22は金属等の剛体材料で形成され、本実施形態の短冊板22は、板厚が1〜3mm、幅が2〜5mm、長さが100〜300mmのアルミニウム板である。
上述のように構成された本実施形態のワーク担持体は剛体材料からなる複数の短冊板22を幅方向に並設して構成されているから、個々の短冊板22は実質的に変形しないが、担持体全体は各短冊板22の並設方向(アレイ方向)に湾曲変形される。
そして、それら短冊板22毎に、粘着層23が選択設置されている。各粘着層23は、第1実施形態における粘着層3と同様に、担持体が変形された際にワークとしてのフレキシブル配線基板1を追従変形させない程度に粘着保持できる粘着能を有するシリコン樹脂からなり、短冊板22の長手方向の略全長にわたり延在させて設置されている。
本実施形態では、粘着層23が、4個の連続並設された短冊板22にそれぞれ設置され、次に並設された1個の短冊板22には設置されずに、その次に並設された4個の短冊板22にそれぞれ設置され、この配置が順次繰り返される構成となっている。すなわち、4個の粘着層23が設置された粘着用短冊板22a毎に1個の粘着層が設置されていない単にワークを支持するだけの支持用短冊板22bが介設された配置である。この配置は、フレキシブル配線基板1の回路パターンにおける粘着材の転移付着を回避すべき例えば金メッキされた接続端子部等の配置に対応させたものである。したがって、本実施形態の搬送治具は、両主面に回路パターンを備える両面フレキシブル配線基板の搬送に特に有効である。
次に、上述の搬送治具を用いてフレキシブル配線基板に電子部品を実装する方法について説明する。
まず、図5に示すように、複数の短冊板22が並設されてなるワーク担持体(以下、短冊板式担持体という)の複数の粘着層23が選択設置された表面に複数枚のフレキシブル配線基板24を自動搭載機により位置決めを行いつつ所定位置に正確に搭載する。この場合のフレキシブル配線基板24の位置決めは、図示しないカメラ等を用いた画像認識により行い、支持用短冊板23b上には金メッキ接続端子等の粘着材による汚染の回避が優先される部分が位置するように、正確に位置決めして担持させる。したがって、フレキシブル基板24には位置決め用の孔が設けられていない。すなわち、本実施形態の搬送治具のワークであるフレキシブル配線基板24は、位置決め用の孔を設けずに配線が高密度に配設されたフレキシブル配線基板である。
次に、複数のフレキシブル配線基板1が粘着層23を介して所定位置に正確に担持された短冊板式担持体を、半田クリーム印刷工程、電子部品搭載工程、及び半田リフロー工程等の各実装工程に順次搬送する。本実施形態の搬送治具は上記第1実施形態の搬送治具のように可撓性担持体を支持するための搬送板7を備えていないが、短冊板22が剛体材料で形成されているため、例えば短冊板22の延在方向と直角の方向に複数の支持棒を延在させて支持する等の簡単な方法により可撓性担持体全体を水平に支持することができる。したがって、各工程毎に平坦面を備えた大掛かりな基台を準備する必要がなくなり、工程の簡素化が促進される。
フレキシブル配線基板24への電子部品の搭載が終了したら、図6に示されるように、短冊板式担持体を粘着層23の設置側が凸になるように各短冊板22の並設方向(アレイ方向)へ湾曲させる。ここで、粘着層23を形成するシリコン樹脂の粘着能が前述したようにフレキシブル配線基板1を追従湾曲させることができない程度に弱いから、フレキシブル配線基板24が短冊式担持体に追従して湾曲することなく粘着層23から剥離する。したがって、実装作業者は、その剥離したフレキシブル配線基板24の端部を摘んで適度に引っ張るだけで有害な衝撃を与えることも無く容易に全体を粘着層32から引き剥がすことができる。その結果、フレキシブル配線基板24を搬送治具から取り外す際に配線の断線や半田のクラック等のダメージを発生させることも無く、電子部品25が適正に搭載された高品質のフレキシブル配線基板24を少ない工数で製造することができる。
以上のように、本実施形態のフレキシブル配線基板用搬送治具におけるワーク担持体は、可撓性ベースシート20上に接着層21を介して剛体材料で形成された複数の短冊板22が互いに長手側面を接合させて(幅方向に)並設され構成されているから、個々の搬送治具に可撓性担持体を支持するための支持板を付設する必要がなく、また、各工程毎に平坦面を備えたワーク担持体載置用基台を配置する必要もなくなるから、搬送治具及び各実装工程の装置が簡素化される。
そして、フレキシブル配線基板24を短冊式担持体に粘着保持する粘着層23を形成する粘着材として、短冊式担持体が湾曲変形された際に粘着保持するフレキシブル配線基板24を追従変形させずに剥離させる程度に低い粘着能を備えるシリコン樹脂を採用したから、電子部品の搭載を終えたフレキシブル配線基板24を短冊式担持体から取り外す際は、短冊式担持体を湾曲させるだけでフレキシブル配線基板1の対応部分が容易に粘着層23から剥離する。したがって、作業者は、剥離したフレキシブル配線基板24の端部を摘んで適度に引っ張るだけの簡単な作業で、フレキシブル配線基板24を配線の断線や半田のクラック等のダメージを引き起こすことなく短時間で容易に短冊式担持体から取り外すことができ、電子部品25が適正に搭載された高品質のフレキシブル配線基板24を、少ない工数で製造することができる。
また、各短冊板22に、ワークとしてのフレキシブル配線基板の種類に応じて粘着層23を選択設置できるから、粘着材の付着を回避すべき例えば金メッキされた接続端子部等の配置に対応させて粘着層が設置されていない支持用短冊板22bを選択配置し、フレキシブル配線基板24に対する粘着材による有害な汚染を確実に防止することができる。
なお、本発明は、上記の第1及び第2実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記第1実施形態においては、個々の搬送治具に搬送板7を配備したが、キャリアシート2を搬送ベルト等の搬送手段に直接載置するようにすれば、搬送板7を省略することも可能である。また、キャリアシート2上にフレキシブル配線基板を載置する際の位置決めを第2実施形態のようにカメラによる画像認識を利用して行うことも可能であり、その場合、位置決め用の孔は不要となる。更に、キャリアシート2は樹脂シートに限らず、アルミニウム等の金属シートでもよい。
上記第2実施形態においては、短冊板22の種類は粘着層23が設置された粘着用短冊板22aと粘着層が設置されていない支持用短冊板22bの2種類であるが、これに限らず、例えばシリコン樹脂の重合度を変える等の方法により粘着層23の粘着強度を異ならせた2種類以上の粘着用短冊板22aを用い、短冊板22の種類を3種類以上としてもよい。これにより、フレキシブル配線基板1の回路構成に応じて短冊板22を最適配置し、より高品質なフレキシブル配線基板を製造することができる。
本発明の第1実施形態としてのフレキシブル配線基板用搬送治具と、これに対する位置決め用治具とフレキシブル配線基板の配置を示した分解斜視図である。 上記フレキシブル配線基板用搬送治具を搬送板に装着した状態を示す斜視図である。 (a)は電子部品が搭載されたフレキシブル配線基板を担持する搬送治具を示す斜視図、(b)はそのフレキシブル配線基板の取り外し方法を示す斜視図である。 第1実施形態の変形例を示し、(a)は電子部品が搭載されたフレキシブル配線基板を担持する搬送治具を示す斜視図、(b)はそのフレキシブル配線基板の取り外し方法を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態としてのフレキシブル配線基板用搬送治具を示し、(a)その一構成部材を示す斜視図、 (b)はそのフレキシブル配線基板用搬送治具に対するフレキシブル配線基板の配置を示す分解斜視図である。 第2実施形態のフレキシブル配線基板用搬送治具からフレキシブル配線基板を取り外す方法を示した斜視図である。
符号の説明
1、24 フレキシブル配線基板
2、10 キャリアシート
3、11、23 粘着層
4 位置決め用貫通孔
5 位置決め用治具
6 位置決めピン
7 搬送板
8 耐熱性粘着テープ
9、25 電子部品
12 スリット
20 ベースシート
21 接着層
22 短冊板
22a 粘着用短冊板
22b 支持用短冊板

Claims (8)

  1. 可撓性を備え、フレキシブル配線基板を担持した状態で電子部品の搭載位置に搬送する担持体と、
    前記担持体の前記フレキシブル配線基板を担持する表面に設置され、前記担持体が変形された際に前記フレキシブル配線基板を追従変形させない程度の弱粘着性を持った粘着層と
    を含み、
    前記担持体は、可撓性ベースシートと前記可撓性ベースシートの一方の表面に設置された接着層と前記可撓性ベースシート上に前記接着層を介し各側端面を接合させて並設された複数の剛性を備えた短冊板とを有し、前記短冊板のうちの選択された短冊板の各表面に前記粘着層が設置されている、
    ことを特徴とするフレキシブル配線基板用搬送治具。
  2. 前記可撓性ベースシートは耐熱性ポリイミド樹脂シートであり、前記接着層はアクリル系樹脂層であり、前記粘着層はシリコン樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線基板用搬送治具。
  3. 前記短冊板のうちの前記選択された短冊板以外の短冊板の各表面には前記粘着層が設置されていないことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線基板用搬送治具。
  4. 前記短冊板は金属板であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル配線基板用搬送治具。
  5. 可撓性を備え、フレキシブル配線基板を担持した状態で電子部品の搭載位置に搬送する担持体と、
    前記担持体の前記フレキシブル配線基板を担持する表面に設置され、前記担持体が変形された際に前記フレキシブル配線基板を追従変形させない程度の弱粘着性を持った粘着層と、
    を含み、
    前記担持体と前記粘着層とを貫通する複数のスリットが穿設されている、
    ことを特徴とするフレキシブル配線基板用搬送治具。
  6. 前記担持体は耐熱性ポリイミド樹脂シートであり、前記耐熱性ポリイミド樹脂シートの一方の表面に前記粘着層としてシリコン樹脂層が設置されていることを特徴とする請求項5に記載のフレキシブル配線基板用搬送治具。
  7. 可撓性を備えフレキシブル配線基板を担持する担持体と、前記担持体の前記フレキシブル配線基板を担持する表面に設置され前記担持体が変形された際に前記フレキシブル配線基板を追従変形させない程度の弱粘着性を持った粘着層と、を有し、前記担持体と前記粘着層を貫通する複数のスリットを穿設した搬送治具を準備する工程と、
    前記担持体に前記粘着層を介して前記フレキシブル配線基板の位置決めを行いつつ担持させる工程と、
    前記フレキシブル配線基板を担持した前記担持体を所定の電子部品搭載位置に搬送して電子部品を搭載する工程と、
    電子部品が搭載されたフレキシブル配線基板を、前記粘着層とともに前記担持体を延伸変形させることにより前記粘着層から離脱させる工程と、
    を含む、
    ことを特徴とするフレキシブル配線基板への電子部品実装方法。
  8. 前記担持体は耐熱性ポリイミド樹脂シートであり、前記耐熱性ポリイミド樹脂シートの一方の表面に前記粘着層としてシリコン樹脂層が設置されていることを特徴とする請求項7に記載のフレキシブル配線基板への電子部品実装方法。
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