JP4861864B2 - 閾値決定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー弁別型フォトンカウンティング放射線検出器におけるエネルギー弁別用のエネルギー閾値の決定方法に関するものである。
従来、この分野の技術として利用される放射線検出器としては例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1には、核医学診断などに利用されるイメージング装置が開示されており、このイメージング装置では、被検者に投与されたRI(放射線同位元素)を検出して画像を得る。また、特許文献1に記載のイメージング装置では、放射線検出手段は、入射した放射線のエネルギーに対応したエネルギー信号を出力する。そして、2つの基準信号(エネルギー閾値)で決まる所定のエネルギーウインドウでエネルギー信号を弁別し、弁別されたエネルギー信号をカウントして検出データを取得する。そして、特許文献1に記載の技術では、上記エネルギーウインドを区切るための基準信号(エネルギー閾値)は、RIのピークエネルギー値に基づいてエネルギーウインドウが所定の幅を有するように設定されており、測定時に、エネルギーウインドウをシフトさせて散乱線の影響の低減を図っている。
特開平8−166457号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、エネルギーウインドウのシフト量を、単に、RIのピークエネルギー値と、コンプトン散乱のピークエネルギー値とに基づいて計算することによって算出しているため、例えば白色X線のような連続したエネルギー分布を持つ放射線に対しては、散乱成分を効率良く除去することは困難であった。
そこで、本発明は、散乱成分をより効率良く分離可能なエネルギー閾値を決定できる閾値決定方法を提供することを目的としている。
本発明に係る閾値決定方法は、複数の放射線検出素子が配列されてなる放射線検出部を有するエネルギー弁別型の放射線検出器でのエネルギー弁別のためのエネルギー閾値を決定する閾値決定方法であって、(1)放射線源から出力された放射線を放射線検出器によって検出する第1の放射線検出工程と、(2)第1の放射線検出工程での検出データに基づいて、放射線検出部において放射線源から出力された放射線のうち直進成分を検出している放射線検出素子を複数含む領域を第1領域として設定すると共に、放射線検出部において放射線源から出力された放射線のうち散乱成分を検出している放射線検出素子を複数含む領域を第2領域として設定する領域設定工程と、(3)第1の放射線検出工程での検出データに基づいて、第1領域内の複数の放射線検出素子に関連付けられたカウント値の平均値に対する第2領域内の複数の放射線検出素子に関連付けられたカウント値の平均値の比を第1カウント比として算出する第1カウント比算出工程と、(4)放射線源と放射線検出器との間に被照射物を配置し、放射線源から出力され被照射物を通過した放射線を放射線検出器によってエネルギー弁別のための第1〜第nのエネルギー閾値毎に検出する第2の放射線検出工程と、(5)第2の放射線検出工程での第1〜第nのエネルギー閾値毎の検出データに基づいて、第1領域内の複数の放射線検出素子に関連付けられたカウント値の平均値に対する第2領域内の複数の放射線検出素子に関連付けられたカウント値の平均値との比としての第2カウント比をそれぞれ算出する第2カウント比算出工程と、(6)第1〜第nのエネルギー閾値のうち、n個の第2カウント比の中から第1カウント比に基づいて決まる所定の条件により選択される第2カウント比に関連付けられたエネルギー閾値を直進成分弁別用閾値として決定する閾値決定工程と、を備えることを特徴とする。
上記方法において、第1の放射線検出工程では、放射線源から出力された放射線を放射線検出器で検出するにあたって、放射線源、及び放射線検出器の幾何学的配置や放射線源における放射線発生源の焦点の大きさや形状等により決定される複数の局所的な放射線素子に主に放射線が照射されるが、空気中の散乱などによりその周囲の放射線検出素子でも放射線が検出される。従って、放射線検出部が有する複数の放射線検出素子には、放射線源から出力された放射線のうち直進成分を検出している放射線検出素子と、散乱成分を検出している放射線検出素子とが存在することになる。そして、第1の放射線検出工程では、放射線検出器で検出される放射線は直進成分が支配的である。そのため、上記直進成分を検出している放射線検出素子の検出結果に対応するカウント値が大きくなり、散乱成分を検出している放射線検出素子の検出結果に対応するカウント値は小さくなる。よって、検出データに基づいて、放射線検出部のうち、上記直進成分を検出している放射線検出素子を含む領域と、散乱成分を検出している放射線検出素子を含む領域とを選別できることになる。
そこで、上記方法では、領域設定工程により、検出データに基づいて、放射線検出部において放射線検出器に入射した放射線のうち直進成分を検出している放射線検出素子を複数含む領域を第1領域として設定し、放射線検出部において、散乱成分を検出している放射線検出素子を複数含む領域を第2領域として設定する。そして、第1カウント比算出工程により第1領域内のカウント値の平均値に対する第2領域内のカウント値の平均値の比を第1カウント比として算出する。
また、上記方法では、第2の放射線検出工程を実施することにより、放射線源と放射線検出器との間に配置された被照射物を通った放射線を放射線検出器により検出する。この際、第1〜第nのエネルギー閾値を用いて放射線を検出する。そして、第2カウント比算出工程において、第1〜第nのエネルギー閾値毎に第2カウント比を算出する。これによりn個の第2カウント比が取得されることになる。
そして、閾値決定工程では、第1〜第nのエネルギー閾値のうち、n個の第2カウント比の中から第1カウント比によって決まる所定の条件により選択される第2カウント比に対応するエネルギー閾値を直進成分弁別用閾値として決定する。
第1〜第nのエネルギー閾値のうちより大きなエネルギー閾値の検出データでは、散乱成分が多く除去されていることになるので、第2カウント比は小さくなり、第1カウント比に近づく。そのため、第1カウント比によって決まる所定の条件により第2カウント比を選択して、それに対応するエネルギー閾値を直進成分弁別用閾値として決定することで、散乱成分をより確実に分離可能であって直進成分をより正確に弁別できるエネルギー閾値を決定できることになる。
また、上記閾値設定方法では、実際の検出データを参照して、第1領域と第2領域を設定し、第1領域及び第2領域内のカウント値を利用しながら直進成分弁別用閾値を決定していることから、その直進成分弁別用閾値をエネルギー閾値として使用してエネルギー弁別することで、放射線検出器が検出する放射線における直進成分が支配的な検出データを取得可能である。
よって、直進成分弁別用閾値を設定した状態で被照射物に放射線を照射して被照射物を透過した放射線を検出することで、散乱成分がより多く除去され直進成分が支配的な検出データに基づいて透過画像を形成することが可能である。その結果、被照射物の厚さ、材質等をより正確に取得可能であり、また、被照射物の輪郭等がよりはっきりした透過像を得ることができる。
また、本発明に係る閾値決定方法では、上記直進成分弁別用閾値を決定するための基準となる基準カウント比を第1カウント比に基づいて算出する基準カウント比算出工程を更に備えており、閾値決定工程では、基準カウント比に最も近いことを所定の条件としてn個の第2カウント比の中から第2カウント比を選択することが有効である。
この場合、上記基準カウント比は、予め設定されている散乱成分許容値を第1カウント比に乗算して算出することが好適である。
第1カウント比を算出する際に利用する散乱領域内のカウント比は、被照射物を通っていない放射線による散乱成分によるものであり、所定の放射線源及び放射線検出器を含んで構成される測定系毎に特有のものである。そこで、被照射物を配置した場合に第1カウント比に対して許容可能な散乱成分の量を散乱成分許容値として予め決定しておき、第1カウント比に乗算して基準カウント比を算出することで、散乱成分を所望量除去した検出データを得ることが可能である。
また、本発明に係る閾値決定方法の上記閾値決定工程では、放射線源から放射線を出力しない状態においてエネルギー閾値を変化させながら放射線検出器によって取得されるカウント値のうち略最小のカウント値になるエネルギー閾値を初期閾値として決定する初期閾値決定工程を更に備えことが好ましい。
上記のように決定された初期閾値を利用してエネルギー弁別して取得された検出データには、直進成分に加えて散乱成分に対応する検出データが含まれることになる。そこで、初期閾値のみを利用して取得された検出データから直進成分弁別用閾値を利用して取得された検出データを減算することで、初期閾値を下限閾値として、直進成分弁別用閾値を上限閾値として決まるエネルギー領域であって散乱成分が支配的なエネルギー領域で検出データを取得することができる。
更に、本発明に係る閾値決定方法の閾値決定工程では、第1カウント比に最も近いことを所定の条件としてn個の第2カウント比の中から第2カウント比を選択することが好ましい。
第1〜第nのエネルギー閾値のうち、n個の第2カウント比の中から第1カウント比に最も近いことを条件として選択された第2カウント比に対応するエネルギー閾値を直進成分弁別用閾値として決定することで散乱成分をより多く分離できることになるので、直進成分を更に正確に弁別することが可能である。
また、本発明に係る閾値決定方法の領域設定工程では、第1領域を、放射線検出部のうち第1カウント値以上のカウント値に関連付けられた放射線検出素子を複数含む領域として設定すると共に、第2領域を放射線検出部のうち第1カウント値より小さい第2カウント値以下のカウント値に関連付けられた放射線検出素子を複数含む領域として設定することが好ましい。
本発明の閾値決定方法によれば、散乱成分をより効率よく分離可能なエネルギー閾値を決定することが可能である。
以下、図面とともに本発明による閾値決定方法の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
本発明は、エネルギー弁別型であってフォトンカウンティング法により放射線Rを検出する放射線検出器においてエネルギー弁別のためのエネルギー閾値を決定する方法に関するものである。そして、本発明が適用される放射線検出器は、空港での手荷物検査や食品中の混入物検査等を実施するための非破壊検査システムに好適に利用される。
図1は、本発明の閾値決定方法の一実施形態が適用される放射線検出器を含む非破壊検査システムのブロック図である。なお、図1では、非破壊検査システム1で検査する散乱体としての被検査物(被照射物)5及び後述するエネルギー弁別用のエネルギー閾値を決定する際等に利用するコリメータ6も一緒に示している。
図1に示すように、非破壊検査システム1は、放射線Rを出力する放射線源2と、エネルギー弁別型であってフォトンカウンティング法により放射線Rを検出する放射線検出器3と、放射線検出器3に電気的に接続された入出力装置4とを有する。入出力装置4は、キーボード等の入力部41と、ディスプレイ等の表示部42とを含んで構成されており、操作者からの指示や数値データ等を入力部41を通して放射線検出器3に入力すると共に、表示部42によって放射線検出器3からのデータ(検出データや数値データ等)を表示する。なお、入出力装置4は放射線検出器3の一部とし、放射線検出器3に一体的に設けられていてもよい。
放射線検出器3は、放射線検出部31と、増幅部32と、電圧比較部33と、閾値設定部34と、計数処理部35と、記憶部36と、制御部37とを含んで構成されている。
放射線検出部31は、複数の放射線検出素子31〜31(mは2以上の整数)がライン状に配列されてなるラインセンサ(図3参照)であり、各放射線検出素子31〜31は、入射した放射線Rを、そのエネルギーに応じた波高値を有するパルス信号に変換して出力する。放射線検出素子31〜31としては、テルル化カドミウム(CdTe)を利用したものが例示される。
増幅部32は、放射線検出部31の後段に設けられており、各放射線検出素子31〜31から出力されたパルス信号をそれぞれ増幅し波形整形した後に電圧比較部33に入力する。
電圧比較部33は、各放射線検出素子31〜31に関連づけられて入力されたパルス信号を、閾値設定部34によって設定されるエネルギー閾値に応じてエネルギー弁別して計数処理部35に出力する。より具体的には、電圧比較部33は、エネルギー閾値に対応しており閾値設定部34により入力される電圧値と、増幅部32から入力されたパルス信号の波高値とを比較し、閾値設定部34により設定されている比較用の電圧値以上の波高値を有するパルス信号を弁別して計数処理部35に出力する。
計数処理部35は、各放射線検出素子31〜31から出力され電圧比較部33によりエネルギー弁別されたパルス信号を計数し、その計数結果であるカウント値を各放射線検出素子31〜31に関連付けて記憶部36に入力する。記憶部36は、計数処理部35からのカウント値を各放射線検出素子31〜31に関連付けて記録すると共に、放射線検出に要する他の種々の情報を記録する。
制御部37は、閾値設定部34で設定するエネルギー閾値を決定するために所定の演算を実施する演算部37A及び種々のデータを比較する比較部37Bを有する。また、制御部37は、記憶部36に記録された情報及び入力部41を通して入力されるコマンドに基づいて放射線検出器3を制御する機能を有する。
上記放射線検出器3では、放射線検出部31が有する各放射線検出素子31〜31から出力されたパルス信号は、増幅部32で増幅され波形成形された後、電圧比較部33に入力される。
電圧比較部33は、閾値設定部34により設定されたエネルギー閾値としての電圧値とパルス信号の波高値とを比較し、比較の基準となる電圧値以上の波高値を有するパルス信号を弁別してから計数処理部35に入力する。
計数処理部35は、電圧比較部33から入力されたパルス信号を計数し、その計数結果としてのカウント値を記憶部36に入力する。記憶部36は、計数処理部35から入力されたカウント値を各放射線検出素子31〜31に関連付けて検出データとして記録する。
そして、制御部37は記憶部36に記憶された検出データを入出力装置4に入力する。入出力装置4は、放射線検出器3から検出データが入力されると、各放射線検出素子31〜31の位置に対して対応するカウント値をマッピングし、カウント分布図として表示部42に表示する。このカウント分布図は、放射線源2と放射線検出器3との間に散乱体である被検査物5を配置して、被検査物5を通過した放射線Rを放射線検出器3で検出している場合には、被検査物5の透過像に対応する。そのため、放射線検出部31はイメージセンサとして機能しており、この場合、放射線検出素子31〜31は画素として機能していることになる。
ここで、電圧比較部33でパルス信号をエネルギー弁別するためのエネルギー閾値を決定する方法について説明する共に、放射線検出器3において一つの特徴となる制御部37の機能についてより詳細に説明する。
閾値決定方法は、図2に示すように、初期閾値決定工程S1と、第1の放射線検出工程S2と、領域設定工程S3と、第1カウント比算出工程S4と、基準カウント比算出工程S5と、第2の放射線検出工程S6と、第2カウント比算出工程S7と、閾値決定工程S8とを有する。
初期閾値決定工程S1では、放射線源2から放射線Rを出力していない状態で計数処理部35から出力されるカウント値が略最小、つまり好ましくは0、またはほぼ0になるように閾値を設定する。この工程では、閾値設定部34によりエネルギー閾値を上げていきながら各カウント値が好ましくは0、またはほぼ0になったときのエネルギー閾値を初期閾値として設定する。この初期閾値は、いわゆるダークカウントを除去するためのものである。ここでは、初期閾値を、カウント値が好ましくは0、またはほぼ0になる場合のエネルギー閾値を初期閾値としたが、計数処理部35から出力されるカウント値が許容できる数値範囲内で最小になる場合のエネルギー閾値であればよい。
次の第1の放射線検出工程S2では、図3に示す配置関係で放射線Rを放射線検出器3で検出する。図3では、放射線検出器3の放射線検出部31以外の構成要素及び入出力装置4の記載は省略している。この第1の放射線検出工程S2についてより詳細に説明する。
図3に示すように、放射線源2の前方にコリメータ6を配置し、放射線源2から出力された放射線Rをコリメータ6で絞った後に放射線検出器3で直接検出する。この検出において放射線検出器3のエネルギー閾値は初期閾値決定工程S1で取得した初期閾値としておく。
この第1の放射線検出工程S2での放射線Rの検出データは、記憶部36に記録されると共に、図4に示すようなカウント分布図として表示部42に表示される。図4は、第1の放射線検出工程での検出データに基づいたカウント分布の模式図である。図4に示す横軸は、放射線検出素子(画素)31〜31の位置を表しており、縦軸はカウント値を表している。
第1の放射線検出工程S2では、コリメータ6と放射線検出器3との間に被検査物5を配置していないため、理想的には、放射線源2、コリメータ6及び放射線検出部31の幾何学的配置で決まる照射領域でのみ放射線Rが検出されることになる。しかしながら、実際には、コリメータ6を通過する際の散乱やコリメータ6を通過した後の空気中の散乱などにより、上記照射領域の周囲でも放射線Rが検出されることになる。よって、表示部42に表示されるカウント分布は、図4に示すように、放射線源2から出力され散乱されていない直進成分を検出しておりより大きなカウント値を有する領域と、その両側に位置し、散乱成分を検出しておりより小さなカウント値を有する領域とからなる略矩形状のカウント分布となる。
領域設定工程S3では、表示部42に表示されたカウント分布に基づいて、図4に示すように、放射線Rのうち直進成分の検出に応じてより大きなカウント値を有する領域を直接入射領域(第1領域)Aとして設定すると共に、直接入射領域Aの両側に位置しており放射線Rのうち散乱成分の検出に応じてより小さなカウント値を有する領域を散乱領域(第2領域)B1,B2として設定する。この設定は、操作者が、カウント分布を見ながら放射線検出素子31〜31のうち直接入射領域A及び散乱領域B1,B2の境界画素となるべき放射線検出素子を指定する情報を入力部41を通して放射線検出器3に入力することで実施する。
より具体的には、操作者が、直接入射領域Aとすべき領域の両側の境界画素となる放射線検出素子31a1,31a2を、入力部41を通して指定することによって直接入射領域Aを設定する。また、操作者が、散乱領域B1,B2とすべき領域の直接入射領域A側の境界画素となる放射線検出素子31b1,31b2をそれぞれ指定することによって散乱領域B1,B2を設定する。この散乱領域B1,B2の設定では、放射線検出素子31b1,31b2が指定されると、放射線検出器3の制御部37が、放射線検出素子31b1,31b2各々からラインセンサの両端に位置する放射線検出素子31,31までの領域をそれぞれ散乱領域B1,B2として設定するようにしておけばよい。入力部41を通して入力された直接入射領域A及び散乱領域B1,B2の指定情報は記憶部36に記録される。
なお、放射線検出素子31a1,31b1は図4に示すように異なっていてもよいし一致していてもよい。放射線検出素子31a2,31b2についても同様である。
第1カウント比算出工程S4では、放射線検出器3の演算部37Aが、記憶部36に記録されている直接入射領域A内のカウント値の平均値M1と、散乱領域B1,B2内のカウント値M1の平均値とをそれぞれ算出し、更に、M1/M1を第1カウント比C1として算出する。
基準カウント比算出工程S5では、操作者が設定する散乱成分許容値Sを第1カウント比C1に乗算することによって基準カウント比Cを算出する。この基準カウント比Cは、検出すべき放射線Rから散乱成分を分離する、換言すれば、直進成分を弁別するエネルギー閾値を決定するための基準とすべきカウント比である。基準カウント比C及び散乱成分許容値Sについては後ほど更に説明する。
本実施形態の閾値決定方法では、図2に示すように、基準カウント比算出工程S5の後に、第2の放射線検出工程S6を実施する。この工程では、図3に示す第1の放射線検出工程S2での配置関係において図3の破線で示すようにコリメータ6と放射線検出器3との間に散乱体である被検査物5を配置する。そして、放射線源2から放射線Rを出力してコリメータ6を通した後、被検査物5を通った放射線Rを放射線検出器3で検出する。この第2の放射線検出工程S6では、エネルギー弁別するためのエネルギー閾値を、所定の刻み値で順次上げていきながら第1〜第nのエネルギー閾値でそれぞれ放射線Rを検出する。なお、第1のエネルギー閾値は、初期閾値と同じであっても異なっていてもよい。第1〜第nのエネルギー閾値毎の検出データは、それぞれ記憶部36に記録される。
この第2の放射線検出工程S6で放射線Rを検出しながら第2カウント比算出工程S7を実施する。すなわち、閾値設定部34がエネルギー閾値に対応する電圧値を所定の刻み値だけ上げる毎に、換言すれば、第1〜第nのエネルギー閾値に対応する電圧値毎に、演算部37Aが直接入射領域A内のカウント値の平均値M2に対する散乱領域B1,B2内のカウント値の平均値M2の比(M2/M2)としての第2カウント比C2を算出する。第1〜第nのエネルギー閾値毎に第2カウント比C2が算出されるため、結果として、n個の第2カウント比C2〜C2が算出されることになる。このn個の第2カウント比C2〜C2は記憶部36に記録される。
ここでは、第2の放射線検出工程S6で放射線Rを検出しながら、第2のカウント比算出工程S7を実施するとしたが、次のようにしてもよい。すなわち、第2の放射線検出工程S6において第1〜第nのエネルギー閾値でそれぞれ放射線Rを検出し、各エネルギー閾値の検出データを記憶部36に記録しておく。そして、第2の放射線検出工程S6の終了後に第2カウント比算出工程S7を実施し、記憶部36内の各検出データを利用してn個の第2カウント比C2〜C2を算出してもよい。
閾値決定工程S8では、制御部37が有する比較部37Bが、n個の第2カウント比C2〜C2と、基準カウント比算出工程S5で算出された基準カウント比Cとを比較する。そして、比較部37Bが、第1〜第nのエネルギー閾値のうち、第2カウント比C2〜C2の中から基準カウント比Cに最も近い第2カウント比C2に対応するエネルギー閾値を直進成分弁別用閾値として決定する。この直進成分弁別用閾値は、放射線検出部31に入射した放射線Rのうち散乱成分を除去し、直進成分を弁別するためのものであるため、散乱成分除去閾値でもある。
逆に言えば、直進成分弁別用閾値は、初期閾値とともに、散乱成分を選択的に取得する場合に設定される閾値であると言える。初期閾値をエネルギー閾値として放射線Rを検出した場合、検出データには、直進成分に加えて散乱成分が含まれることになることから、散乱成分は、初期閾値を下限閾値とし、直進成分弁別用閾値を上限閾値としたエネルギー領域に含まれることになる。従って、例えば、初期閾値のみをエネルギー閾値として放射線Rを検出した場合の検出データから、直進成分弁別用閾値をエネルギー閾値として放射線Rを検出した場合の検出データを減算することで、散乱成分を取得することができる。以下、初期閾値を下限閾値とし、直進成分弁別用閾値を上限閾値としたエネルギー領域を散乱成分取得領域とも称す。なお、上記直進成分弁別用閾値及び初期閾値は記憶部36に記録される。これらの閾値をエネルギー閾値として使用する場合には、閾値設定部34が記憶部36から読み出し、それらに対応した電圧値を電圧比較部33に入力する。
ここで、上記基準カウント比Cについて説明する。
第2の放射線検出工程S6において、エネルギー閾値を上げていった場合、エネルギー閾値が高くなるに従って散乱成分が除去された検出データが取得される。そのため、理論的には、あるエネルギー閾値での第2カウント比C2(kは、1〜nのうちの何れかの整数)と第1カウント比C1とが一致する。しかしながら、測定条件(例えば被検査物5及び放射線源2の特性等)により、通常、第1カウント比C1に一致するに至ることなく、第2カウント比C2の下限値に達する。
そこで、被検査物5を配置した時の散乱領域B1,B2内の散乱成分に対して、被検査物5を配置しない場合の状況の何倍程度まで許容できるかを、例えば、被検査物5の材質、厚さなどから判断、予測できる放射線の散乱される度合い等に基づいて操作者が予め決めておき、その値を散乱成分許容値Sとしておく。この散乱成分許容値Sを第1カウント比C1に乗算したカウント比が、第1〜第nのエネルギー閾値の中から直進成分弁別用閾値を決定するための基準とすべき基準カウント比Cである。このように基準カウント比Cを第1カウント比C1及び散乱成分許容値Sに基づいて算出するため、放射線検出部31に入射した放射線Rから操作者が所望する量だけ散乱成分を除去することが可能である。
上記散乱成分許容値Sは、初期閾値決定工程S1の前に操作者が予め記憶部36に入力部41を通して入力していてもよいし、第1カウント比算出工程S4の後に第1カウント比C1の大きさに応じて入力してもよい。
なお、上記説明では、散乱成分許容値Sを操作者が入力し、演算部37Aが基準カウント比Cを算出するとしたが、第1カウント比算出工程S4の後に、操作者が、第1カウント比C1に散乱成分許容値Sを乗算して基準カウント比Cを算出した後に、その基準カウント比Cを入力部41を通して放射線検出器3に入力していてもよい。
次に図5及び図6に示す実験例及び数値例を利用して直進成分弁別用閾値の決定方法についてより具体的に説明する。
図5は、第1の放射線検出工程での検出データに基づくカウント分布を示す図である。図5の検出データを取得する際の放射線源2としてはX線管を使用し、放射線検出部31としては64個の放射線検出素子31〜3164がライン状に配列されたラインセンサを使用している。また、コリメータ6はスリットを使用している。更に、放射線Rを検出する際のエネルギー閾値は20keVであり、このエネルギー閾値は初期閾値決定工程S1を実施して決定されている。
図5に示すように、放射線検出部31の中央部においてより大きなカウント値が取得されると共に、その外側に位置する領域においてより小さなカウント値が取得されている。このカウント分布に基づいて、直接入射領域A及び散乱領域B1,B2を図5に示すように設定し、第1カウント比C1を算出する。図5の例では、第1カウント比C1は0.05である。
図6は、第2の放射線検出工程での検出データに基づいたカウント分布を示す図である。図6では、横軸は放射線検出素子の位置を示しており、縦軸は相対カウント値を示している。相対カウント値とは、直接入射領域A内の1つの放射線検出素子に関連付けられたカウント値により規格化したカウント値である。
図6に示す検出データを取得する際には、コリメータ6と放射線検出部31との間に被検査物5として10mm厚のSUS板を配置している。また、図6に示す検出データを取得する際の第2の放射線検出工程S6では、第1のエネルギー閾値を20keVとし、第1のエネルギー閾値から刻み値を10keVとして110keVまで増加させて、第2〜第10のエネルギー閾値としている。この場合、表1に第1〜第10のエネルギー閾値の数値を示す。
Figure 0004861864

上記第1〜第10のエネルギー閾値毎の検出データに基づくカウント分布では、図6に示すように、エネルギー閾値が増加するにつれて散乱領域B1,B2における相対カウント値が徐々に小さくなる。これは、エネルギー閾値が増加するにつれて散乱成分がより除去されるためである。
図6に示す各エネルギー閾値毎の検出データに基づいて算出される第2カウント比C2〜C210のうち第2カウント比B、B、B、B、Bは、それぞれ0.25、0.22、0.2、0.18、0.14である。
前述したように、第1カウント比C1が0.05であるため、例えば散乱成分許容値を3として設定しておけば、基準カウント比Cは0.15となる。
この場合、第2カウント比C2〜C210のうち、基準カウント比Cに一番近い第2カウント比C2は、第2カウント比C2の0.14である。よって、第2カウント比C2に対応する第8のエネルギー閾値の値である90keVを直進成分弁別用閾値として決定する。
上記閾値決定方法によれば、第1の放射線検出工程S2での実際の検出データに基づいて、直接入射領域Aと散乱領域B1,B2とを設定し、直接入射領域A及び散乱領域B1,B2内のカウント値の平均値M1,M1を利用して第1カウント比C1を算出する。次いで、この第1カウント比C1に基づいて、直進成分弁別用閾値(散乱成分取得領域の上限閾値)を決定するための基準となる基準カウント比Cを算出する。
そして、第2の放射線検出工程S6での第1〜第nのエネルギー閾値毎の実際の検出データにおける直接入射領域Aと散乱領域B1,B2内のカウント値の平均値M2,M2に基づいて第2のカウント比C2〜C2をそれぞれ算出し、基準カウント比Cを基準として直進成分弁別用閾値を決定する。
この場合、実際の検出データに基づいたカウント分布を参照して、直接入射領域Aと散乱領域B1,B2とを設定し、更に直接入射領域Aと散乱領域B1,B2内のカウント値を全て利用しながら直進成分弁別用閾値を決定することになる。その結果、上記直進成分弁別用閾値をエネルギー弁別用のエネルギー閾値として使用することで、放射線検出器3が検出する放射線Rから散乱成分をより効率的に分離でき、結果として、直進成分をより正確に弁別し取得することが可能である。
従って、非破壊検査システム1において被検査物5を検査する場合、被検査物5に放射線Rを照射して被検査物5を通過した放射線Rを、直進成分弁別用閾値をエネルギー閾値とした放射線検出器3で検出することで、散乱成分がより多く除去されノイズが低減された透過データ(又は吸収データ)を取得することができる。そのため、例えば、被検査物5の厚さ、材質、形状等をより正確に取得することが可能である。
また、初期閾値(散乱成分取得領域の下限閾値)のみをエネルギー閾値として設定して取得した検出データから直進成分弁別用閾値(散乱成分取得領域の上限閾値)をエネルギー閾値として設定した検出データを差し引くことにより、散乱成分が支配的なデータを取得することもできる。そして、この散乱成分が支配的なデータを利用することで、被検査物5の厚さへの依存性が小さく、形状の変化を捉えた情報等を取得することが可能である。
更に、直進成分弁別用閾値を利用した場合の検出データと、散乱成分を取得するためのエネルギー領域としての散乱成分取得領域を利用した検出データとを比較したり、それらに所定の演算を行うことでエネルギー弁別をしない放射線透過画像を利用して解析するよりも被検査物5の厚さ、材質、形状等を更に精度良く取得することが可能である。
なお、非破壊検査システム1を利用して被検査物5の非破壊検査を実施する場合には、放射線源2と被検査物5との間にコリメータ6を設置して実施してもよいし、放射線源2における放射線発生源の焦点を小さくしたり、放射線発生源の焦点自体を所望の形状とすることで、コリメータ6を設置せずに実施してもよい。
以上、本発明の閾値決定方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、放射線検出部31は、複数の放射線検出素子31〜31がライン状に配列されているとしたが、2次元状に配列されていてもよい。この場合も第1の放射線検出工程S2で取得した検出データに基づいて直接入射領域(第1領域)及び散乱領域(第2領域)の境界となる放射線検出素子を指定して直接入射領域及び散乱領域を設定すればよい。このように放射線検出素子が2次元状に配列された放射線検出部3を利用すると共に、直進成分弁別用閾値をエネルギー閾値として設定して放射線Rを検出することで輪郭がより明確な透過像を取得することができる。
また、図2に示したフローチャートでは、初期閾値決定工程を設けているが、例えば、直進成分のみを選択的に取得する場合等では、初期閾値決定工程は実施しないとすることも可能である。
更に、図4に示したカウント分布で直接入射領域A及び散乱領域B1,B2を設定する場合、操作者がカウント分布の形状を実際に見て直接入射領域A及び散乱領域B1,B2の境界となる放射線検出素子31a1,31a2,31b1,31b2を特定する情報を入力するとして説明したがこれに限定されない。例えば、直接入射領域Aを決定するための基準となる第1カウント値と、散乱領域B1,B2を決定するための基準となるカウント値であって第1カウント値より小さい第2カウント値を予め決めておきそれらを利用して直接入射領域A及び散乱領域B1,B2を設定してもよい。
具体的には、第1の放射線検出工程S2での検出データのうち第1カウント値以上のカウント値に関連付けられた放射線検出部31内の放射線検出素子を複数含む領域を直接入射領域Aとし、第1カウント値より小さい第2カウント値以下のカウント値に関連付けられた放射線検出部31内の放射線検出素子を複数含む領域を散乱領域B1,B2として設定してもよい。この場合には、第1カウント値及び第2カウント値を予め記憶部36に入力しておくことで、制御部37が検出データに基づいて直接入射領域A及び散乱領域B1,B2を設定することも可能である。そして、第1カウント値としては、例えば放射線源2から出力される放射線の理論的なエネルギー及び放射線検出素子31〜31の検出感度等に応じて決まる理論的なカウント値と同じかそれより僅かに小さいものとしておけばよい。
更に、図2に示したフローチャートに沿った閾値決定方法では、基準カウント比算出工程S5を設けているが、基準カウント比算出工程S5は設けなくてもよい。例えば、n個の第2カウント比C2〜C2を表示部42に表示し、操作者が第2カウント比C2〜C2の中から第1カウント比C1に基づいて所望の第2カウント比C2を選択し、それを入力部41を通して指定するようにしてもよい。更にまた、基準カウント比を利用しないとすることもできる。例えば、第1〜第nのエネルギー閾値毎の検出データから算出されるn個の第2カウント比C2〜C2の中で最も第1カウント比C1に近い値を示す第2カウント比C2に関連付けられるエネルギー閾値を直進成分弁別用閾値として決定してもよい。
更に、上記説明では、直進成分弁別用閾値を決定するために配置する被照射物を実際の検査対象物である被検査物5そのものとしているが、これに限定されず、直進成分弁別用閾値等の閾値を決定する際に放射線源2と放射線検出器3との間に配置する被照射物として、実際の被検査物5としての被照射物と異なるものを使用することも可能である。例えば被検査物5が本来示し得る理想的なデータを取得する場合では、直進成分弁別用閾値等の閾値を決定する際の被照射物は、データ取得用に別途用意した散乱体や、予め問題がないことが判明している被検査物5の同等品などが好ましい。
また、これまでの説明では、放射線源2と放射線検出器3との間にコリメータ6を配置した状態で、所定の検出を実施して初期閾値や直進成分取得用閾値を決定するとしたが、前述したように例えば放射線源2における放射線発生源の焦点が小さい場合や、放射線発生源の焦点形状そのものが所望とする照射形状である場合等では、コリメータ6を配置していなくてもよい。また、放射線源2は、特に限定されず、上述したようなX線管や、放射性同位元素等が例示される。
非破壊検査システムの一例のブロック図である。 閾値決定方法のフローチャートである。 第1の放射線検出工程での放射線の検出方法を示す図である。 第1の放射線検出工程での検出データであるカウント分布の模式図である。 実験例における第1の放射線検出工程での検出データであるカウント分布を示す図である。 実験例における第2の放射線検出工程での検出データであるカウント分布を示す図である。
符号の説明
1…非破壊検査システム、2…放射線源、3…放射線検出器、5…被検査物(被照射物)、6…コリメータ、31…放射線検出部、31〜31…放射線検出素子、A…直接入射領域(第1領域)、B1,B2…散乱領域(第2領域)、R…放射線。

Claims (6)

  1. 複数の放射線検出素子が配列されてなる放射線検出部を有しておりフォトンカウンティングにより放射線を検出するエネルギー弁別型の放射線検出器でのエネルギー弁別のためのエネルギー閾値を決定する閾値決定方法であって、
    放射線源から出力された放射線を前記放射線検出器によって検出する第1の放射線検出工程と、
    前記第1の放射線検出工程での検出データに基づいて、前記放射線検出部において、前記放射線源から出力された前記放射線のうち直進成分を検出している前記放射線検出素子を複数含む領域を第1領域として設定すると共に、前記放射線検出部において、前記放射線源から出力された前記放射線のうち散乱成分を検出している前記放射線検出素子を複数含む領域を第2領域として設定する領域設定工程と、
    前記第1の放射線検出工程での検出データに基づいて、前記第1領域内の複数の前記放射線検出素子に関連付けられたカウント値の平均値に対する前記第2領域内の複数の前記放射線検出素子に関連付けられたカウント値の平均値の比を第1カウント比として算出する第1カウント比算出工程と、
    前記放射線源と前記放射線検出器との間に被照射物を配置し、前記放射線源から出力され前記被照射物を通過した放射線を前記放射線検出器によって前記エネルギー弁別のための第1〜第nのエネルギー閾値毎に検出する第2の放射線検出工程と、
    前記第2の放射線検出工程での前記第1〜第nのエネルギー閾値毎の検出データに基づいて、前記第1領域内の複数の前記放射線検出素子に関連付けられたカウント値の平均値に対する前記第2領域内の複数の前記放射線検出素子に関連付けられた前記カウント値の平均値との比としての第2カウント比をそれぞれ算出する第2カウント比算出工程と、
    前記第1〜第nのエネルギー閾値のうち、n個の前記第2カウント比の中から前記第1カウント比に基づいて決まる所定の条件により選択される前記第2カウント比に関連付けられたエネルギー閾値を直進成分弁別用閾値として決定する閾値決定工程と、
    を備えることを特徴とする閾値決定方法。
  2. 前記放射線検出器に入射する放射線から直進成分をエネルギー弁別する直進成分弁別用閾値を決定するための基準となる基準カウント比を前記第1カウント比に基づいて算出する基準カウント比算出工程を更に備えており、
    前記閾値決定工程では、前記基準カウント比に最も近いことを前記所定の条件としてn個の前記第2カウント比の中から前記第2カウント比を選択することを特徴とする請求項1に記載の閾値決定方法。
  3. 前記基準カウント比は、予め設定されている散乱成分許容値を前記第1カウント比に乗算して算出することを特徴とする請求項2に記載の閾値決定方法。
  4. 前記放射線源から放射線を出力しない状態においてエネルギー閾値を変化させながら前記放射線検出器によって取得されるカウント値のうち略最小のカウント値になるエネルギー閾値を初期閾値として決定する初期閾値決定工程を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の閾値決定方法。
  5. 前記閾値決定工程では、前記第1カウント比に最も近いことを前記所定の条件としてn個の前記第2カウント比の中から前記第2カウント比を選択することを特徴とする請求項1に記載の閾値決定方法。
  6. 前記領域設定工程では、前記第1領域を、前記放射線検出部のうち第1カウント値以上のカウント値に関連付けられた前記放射線検出素子を複数含む領域として設定すると共に、前記第2領域を前記放射線検出部のうち前記第1カウント値より小さい第2カウント値以下のカウント値に関連付けられた前記放射線検出素子を複数含む領域として設定することを特徴とする請求項1に記載の閾値決定方法。
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