JP4860954B2 - コンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法、表示素子、表示装置、半導体演算素子およびコンピュータ - Google Patents

コンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法、表示素子、表示装置、半導体演算素子およびコンピュータ Download PDF

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本発明は、電子素子を構成するコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法、表示素子、表示装置、半導体演算素子およびコンピュータに関し、さらに詳しくは、無機材料系・有機材料系半導体電子素子、表示素子等の多層配線を必要とする電子素子(具体的には電極の配線)全般に適用可能なコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法、表示素子、表示装置、半導体演算素子およびコンピュータに関するものである。
近年のVLSI、ULSIのように、半導体演算素子等の電子素子の高集積化が求められるに伴い、素子の多層化および微細配線技術の重要性が増してきている。
半導体演算回路の例を図13に示す。図13において、p-ch、n-chは、それぞれ正孔輸送材を用いたトランジスタと、電子輸送材を用いたトランジスタを示している。これはNOT演算回路の例であるが、この他にも、図14(a)に例示されるように、OR、NAND、NOR、XOR演算回路等を構成すべく複数のトランジスタ400が層間絶縁膜501、502、503、504を介して集積・接続されている。すなわち、図14(a)の上下方向において層間絶縁膜502、503、504の一部を貫通して形成された接続孔511(以下、「コンタクトホール511」という)に形成された微細な配線電極510が、また層間絶縁膜501〜504上(図において層間絶縁膜501、502間、層間絶縁膜502、503間、層間絶縁膜503、504間の各界面上)に左右方向に延びて形成された微細な配線電極515が、図14(b)に示すトランジスタ400のソース電極403、ドレイン電極404にそれぞれ接続されることにより、高集積化した半導体演算素子が構成される。なお、図14(b)に示したトランジスタ400において、401はゲート電極を、402はゲート絶縁膜を、405は半導体をそれぞれ表している。
また、図15に示す表示装置700には、コンタクトホールの形成・位置状態が分かりやすく示されている。同図において、表示装置700を構成する表示素子710においては、非表示面側に、例えばTFT(薄膜トランジスタ:Thin Film Transistor)等の能動素子である電子素子720を配置し、第二の導電性材料層である画素電極702が層間絶縁膜705上に形成され、この画素電極702と透明電極703との間に電圧が印加されることにより、表示素子710が画像の表示を行う。高精細な表示を行うためには、画素電極702が層間絶縁膜705上に微細に形成されている必要があり、さらにコンタクトホール712により電極702,704どうし(第一と第二の導電性材料層どうし)が接続されている必要がある。図15において、701は電子素子720等を形成するための基板を、704は第一の導電性材料層を、破線で囲んで示す部位の符号706は保持容量をそれぞれ示す。
コンタクトホール形成においては、前述したものの他に、フォトリソプロセスを用いたヴィアホール(以下、「コンタクトホール」と言い替える)/層間絶縁膜形成方法が、例えば特開2001−168191号公報で開示されている。これは、半導体装置の製造方法に係る技術であって、半導体製品に適用されているデュアルダマシン法の一種であり、図16に示す工程と同様のプロセスを経て製造される。図16では、一部工程が省略されていて、形成する材料層等の名称を分かりやすく変更して示しているが、主な工程は次のようである。
(1) 基板202上に、第一の導電性材料層201を形成
(2) 基板202および第一の導電性材料層201上に、有機絶縁材料層203を形成
(3) 有機絶縁材料層203上に、SiO層204を形成
(4) SiO層204上に、感光性材料層205を形成
(5) 露光マスク206を介してUVでマスク露光し、コンタクトホールの形状をパターニング
(6) 感光性材料層205エッチング
(7) SiO層204エッチング
(8) 洗浄・乾燥
(9) 有機絶縁材料層203’成膜・形成
(10) 有機絶縁材料層203’上に、SiO層204’を形成
(11) SiO層204’上に、感光性材料層205’を形成した後、露光マスク206’を介してUVでマスク露光し、第二の導電性材料層の形状をパターニング
(12) 感光性材料層205’エッチング
(13) SiO層204’エッチング
(14) 洗浄・乾燥
(15) ドライエッチングにより、有機絶縁材料層203’の薄膜を除去
(16) 第二の導電性材料層207を形成
(17) CMP(化学的機械研磨)
図17に、前記工程(17)におけるCMPの最も簡単なプロセス概念図を示す。図17(a)〜(c)において、300は配線310aを含む一次配線層310を形成するための基板を、311は層間絶縁膜を、315はコンタクトホール(接続孔)または配線溝を、それぞれ示している。層間絶縁膜311は、配線間を絶縁するための膜である。
図17(a)において、層間絶縁膜311をエッチングしてコンタクトホール315(配線溝315)を形成し、さらに1次配線層310の図示しない保護膜をエッチングして、コンタクトホール315が形成されるための孔、配線が形成されるための配線溝が形成される。次に、図17(b)に概念的に示すように、金属と半導体の相互拡散による半導体基板中への金属の拡散進入を防ぐためのバリアメタルを埋め込み、次いで、孔および配線溝部に上部電極320になる例えば銅を埋め込みCMPにより余剰な銅を研磨することで、コンタクトホール315または配線もしくは配線電極である上部電極320を形成する。
一方、近年半導体材料として、有機半導体材料を用いた素子が、低コスト化や大面積化容易性等の製造上の利点や無機材料にない機能発現の可能性から注目されている。例えば、特開2003−318196号公報では、有機半導体材料を用いた電界効果型トランジスタが提案されている。
これについて、図14(a)、(b)、図15から分かるように、コンタクトホール511,712/層間絶縁膜501〜505,705は、電極材料上だけでなく、トランジスタがある場合は半導体材料層上に成膜・形成される。
さらに、特開2004−193197号公報等には、濡れ性の差を利用して絶縁材料をパターニングする方法として、基板密着性をUVで変化させ、絶縁材料をパターニングし、層間絶縁膜を形成する方法が開示されている。
特開2001−168191号公報 特開2003−318196号公報 特開2004−193197号公報 特開2003−267982号公報 特開2003−96034号公報 特開2003−162630号公報 特表平WO01/027983 特許第3158288号公報
しかしながら、特開2001−168191号公報(特許文献1)記載のコンタクトホール/層間絶縁膜形成方法では、フォトリソプロセスを利用したものであるため、高精細なパターニングが可能となるが、図16に示したように非常に長いプロセスが必要となり、コスト増加の原因となっていた。
特開2003−318196号公報(特許文献2)記載の技術における有機半導体材料は、トルエン、THF(テトラヒドロフラン)、キシレン等極性の小さい有機溶媒に溶解して塗布成膜する場合があり、このような溶剤を用いて層間絶縁膜を成膜した場合、有機半導体材料層に対して損傷を与えるといった問題を有していた。
この問題点について、本願出願人が平成17年1月6日付けで特許出願した特願2005−1771号に係る技術では、絶縁膜をパターニングするための薄膜の形成に関しては、有機半導体材料を損傷させない溶剤を用いて成膜・形成するものの、絶縁膜そのものの形成については高抵抗材料を適用する必要があり、有機半導体材料を損傷させない溶媒を用いる場合は、絶縁膜材料の選定が非常に限定されるといった問題を有していた。
また、特開2004−193197号公報(特許文献3)記載の絶縁材料をパターニングする方法では、絶縁膜上に電極を形成するための方法として、フォトリソプロセスを用いているため、煩雑なプロセスが必要であるという問題点を有していた。
従って、本発明は、上述した事情に鑑みて前記各問題点を解決するためになされたものであり、半導体演算素子や表示素子等の電子素子の高集積化の下で、基本的な電子素子である電極や配線電極を構成するコンタクトホール/層間絶縁膜を形成・製造する工程全体の短縮化、簡素化を図れるとともにコストダウンを図れるコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法、ならびにコストの減少や信頼性の向上を図れる表示素子、表示装置、半導体演算素子およびコンピュータを提供することを第一の目的としている。
また、化学的機械研磨の工程を無くすとともに、絶縁膜材料の選定が限定されることなく有機半導体材料を使用しても損傷を与えない溶剤・溶媒を用いてコンタクトホール/層間絶縁膜を形成することが可能なコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法、表示素子、表示装置、半導体演算素子およびコンピュータを提供することを第二の目的としている。
本明細書および特許請求の範囲において、「コンタクトホール/層間絶縁膜」とは、基本的な電子素子である微細な電極や配線電極を構成するコンタクトホール(接続孔)およびこれと密接な関係にある層間絶縁膜の両者を含む広い概念を意味するが、少なくともコンタクトホールを含むものである。
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、各請求項毎の発明では、以下のような特徴ある手段・構成を採っている。
請求項1記載の発明では、第一の導電性材料層と半導体層との上に、電気絶縁性材料層を第一の導電性材料層の一部を除き形成した後、該一部を含む前記電気絶縁性材料層上に第二の導電性材料層を形成し、第一と第二の導電性材料層が前記一部を介し電気的に接続されるコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、第一の導電性材料層上に、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力層を形成し、第一の導電性材料層上における前記低臨界表面張力層の前記コンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部を形成する工程と、その後、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有し、かつ、前記半導体層を冒さない第一の絶縁材料層を前記低臨界表面張力部以外に少なくとも一層形成した後、さらに前記低臨界表面張力部を避けた第一の絶縁材料層上に、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料層を形成する工程と、その後、前記低臨界表面張力部を避けた第二の絶縁材料層上に疎水性材料層を形成した後、前記低臨界表面張力部および第二の絶縁材料層上の前記疎水性材料層の一部領域にエネルギーの付与を行うことにより、前記低臨界表面張力部を除去するとともに前記疎水性材料層の前記一部領域を除去して、第一の導電性材料層上に開口する前記コンタクトホールを形成し、かつ、前記疎水性材料層が除去された前記一部領域の第二の絶縁材料層上に、第二の導電性材料層の非形成部位と比較して高臨界表面張力部を形成する工程と、その後、前記コンタクトホールおよび前記高臨界表面張力部上に第二の導電性材料層を形成する工程とを含み、第一と第二の導電性材料層が、第一と第二の絶縁材料層を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明では、第一の導電性材料層と半導体層との上に、電気絶縁性材料層を第一の導電性材料層上の一部を除き形成した後、該一部を含む前記電気絶縁性材料層上に第二の導電性材料層を形成し、第一と第二の導電性材料層が前記一部を介し電気的に接続されるコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、第一の導電性材料層上に、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力層を形成し、第一の導電性材料層上における前記低臨界表面張力層の前記コンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部を形成する工程と、その後、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有し、かつ、前記半導体層を冒さない第一の絶縁材料層を前記低臨界表面張力部以外に少なくとも一層形成した後、さらに前記低臨界表面張力部を避けた第一の絶縁材料層上に、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料層を成膜するための第二の絶縁材料であって、少なくとも第一の材料と第二の材料とからなり、第一の材料は、第二の材料と比較してエネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化する機能を、第二の材料は、臨界表面張力変化以外の電気絶縁性機能をそれぞれ有し、第一および第二の材料は、その膜厚形成方向に前記各材料配合の濃度分布を持ち、最表層部における第一の材料の重量比濃度が、第二の材料のそれよりも高い第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層を形成する工程と、その後、前記低臨界表面張力部および第二の絶縁材料層の一部領域にエネルギーの付与を行うことにより、前記低臨界表面張力部を除去して、第一の導電性材料層上に開口する前記コンタクトホールを形成し、かつ、第二の絶縁材料層上の前記一部領域に、第二の導電性材料層の非形成部位と比較して高臨界表面張力部を形成する工程と、その後、前記コンタクトホールおよび前記高臨界表面張力部上に第二の導電性材料層を形成する工程とを含み、第一と第二の導電性材料層が、第一と第二の絶縁材料層を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項1または2記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、第一の絶縁材料層が、水または水と任意の比率で溶解可能な有機溶媒に可溶であり、かつ、その骨格中に水酸基、一級アミノ基、二級アミノ基の少なくとも一つを有する材料からなることを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項1ないしの何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記低臨界表面張力層を構成する材料が、Si元素を含まず、かつ、撥水性材料からなることを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項1ないしの何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記低臨界表面張力部と第一の導電性材料層表面との臨界表面張力の差が、10mN/m以上であることを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項1ないしの何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記高臨界表面張力部と第二の絶縁材料層表面との臨界表面張力の差が、10mN/m以上であることを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項1ないしの何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記エネルギーの付与が、紫外線照射であることを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記紫外線照射を行う際の酸素濃度を、大気雰囲気を超える濃度としたことを特徴とする。
請求項記載の発明では、請求項記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、第二の材料の電気絶縁性は、第一の材料のそれと比較して高いことを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、第一の材料が、疎水性基を含む高分子材料からなることを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項10記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記疎水性基を含む高分子材料が、ポリイミドを含む高分子材料からなることを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項1ないし11の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、第一と第二の導電性材料層の少なくとも一方が、導電性材料を含有する液体を付与されて形成されることを特徴とする。
請求項13記載の発明では、請求項12記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記導電性材料を含有する液体を付与する方法が、凸版を用いる印刷法、孔版を用いる印刷法、平版を用いる印刷法、凹版を用いる印刷法、スピンコート法、ディッピング法、ブレードコート法、スプレー塗工法の何れか一つであることを特徴とする。
請求項14記載の発明では、請求項12記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、前記導電性材料を含有する液体を付与する方法が、インクジェット法であることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項1ないし14の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜を用いたことを特徴とする表示素子である。
請求項16記載の発明は、請求項15記載の表示素子を備えたことを特徴とする表示装置である。
請求項17記載の発明は、請求項1ないし14の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜を用いたことを特徴とする半導体演算素子である。
請求項18記載の発明は、請求項17記載の半導体演算素子を備えたことを特徴とするコンピュータである。
本発明によれば、前記課題および従来の諸問題点を解決して新規なコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法、表示素子、表示装置、半導体演算素子およびコンピュータを提供することができる。主な発明の効果を挙げれば次のとおりである。
本発明によれば、従来法(例えばデュアルダマシン法等)と比較して、基本的な電子素子である電極や配線電極を構成するコンタクトホール/層間絶縁膜を形成・製造する工程全体の短縮化、簡素化を図ることができるとともに、コストダウンを図ることができ、また化学的機械研磨の工程を無くすとともに、絶縁材料の選定が限定されることなく有機半導体材料を使用しても損傷を与えない溶剤・溶媒を用いてコンタクトホール/層間絶縁膜を形成することができる(請求項1ないし14)。
発明によれば、従来よりも安価な表示素子を提供することができる(請求項15)。
本発明によれば、従来よりも安価な表示装置を提供することができる(請求項16)。
本発明によれば、従来よりも安価な半導体演算素子を提供することができる(請求項17)。
本発明によれば、従来よりも安価なコンピュータを提供することができる(請求項18)。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を含む本発明の実施形態および実施例を説明する。各実施形態および各実施例等に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等ならびに同一の材料からなる材料層等の構成要素については、同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等の構成要素を引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態および各実施例等のそれと区別するものとする。
なお、「発明を実施するための最良の形態」において、第1の実施形態の変形例1を「参考例1」と、第3の実施形態の変形例2を「参考例2」と、それぞれ読み替えることとする。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の基本的な形成方法の概要を説明する。本実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法の概要は、基板上に形成された第一の導電性材料層と半導体層との上に、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料層と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力層を形成し、第一の導電性材料層上における低臨界表面張力層のコンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部を形成する工程と、その後、低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有し、かつ、半導体層を冒さない第一の絶縁材料層を低臨界表面張力部以外に少なくとも一層形成した後、さらに低臨界表面張力部を避けた第一の絶縁材料層上に、低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料層を形成する工程と、その後、低臨界表面張力部を避けた第二の絶縁材料層上に疎水性材料層を形成した後、低臨界表面張力部および第二の絶縁材料層上の疎水性材料層の一部領域にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部を除去するとともに疎水性材料層の一部領域を除去して、第一の導電性材料層上に開口するコンタクトホールを形成し、かつ、疎水性材料層が除去された一部領域の第二の絶縁材料層上に、第二の導電性材料層の非形成部位と比較して高臨界表面張力部を形成する工程と、その後、コンタクトホールおよび高臨界表面張力部に第二の導電性材料層を形成する工程とを含み、第一と第二の導電性材料層が、第一と第二の絶縁材料層を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とするものである。
図1を参照して、本実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜のやや詳しい形成方法およびコンタクトホール/層間絶縁膜の構成の概要を説明する。
本実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の作製プロセス(製造工程)の概要は、図1(a)に示すように、第一の導電性材料が基板2上に成膜して形成された第一の導電性材料層1上に、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力材料を成膜して低臨界表面張力層3を形成し、第一の導電性材料層1上における低臨界表面張力層3のコンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部3aを形成する工程(図1(b)〜(c))と、その後、低臨界表面張力部3aよりも高い臨界表面張力を有し、かつ、図1では省略している半導体層を冒さない第一の絶縁材料を成膜して第一の絶縁材料層5を、低臨界表面張力部3a以外に少なくとも一層形成した後、さらに低臨界表面張力部3aを避けた第一の絶縁材料層5上に低臨界表面張力部3aよりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層6を形成する工程(図1(d)〜(e))と、その後、低臨界表面張力部3aを避けた第二の絶縁材料層6上に疎水性材料を成膜して疎水性材料層9を形成する工程(図1(f))と、その後、低臨界表面張力部3aおよび第二の絶縁材料層6上の疎水性材料層9の一部領域にエネルギーの付与を行うことにより、該領域・部位の臨界表面張力(表面エネルギー)を向上させて、低臨界表面張力部3aを除去するとともに疎水性材料層9の一部領域を除去して、第一の導電性材料層1上に開口するコンタクトホール10を形成し、かつ、疎水性材料層9が除去された一部領域の第二の絶縁材料層6上に、第二の導電性材料層7の非形成部位と比較して高臨界表面張力部9bを形成する工程と、その後、コンタクトホール10および高臨界表面張力部9上に第二の導電性材料を成膜して第二の導電性材料層7を形成する工程(図1(g)〜(i))とを含み、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが、第一の絶縁材料層5と第二の絶縁材料層6を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とする。
上述したコンタクトホール/層間絶縁膜の製造方法によって得られたコンタクトホール/層間絶縁膜は、図1(h)、(i)に示すように、第一の導電性材料層1上に形成される材料層であって、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる材料を含み、コンタクトホール10を形成すべき部位以外に形成される低臨界表面張力層3と、図示しない半導体層を冒さない材料からなり、第二の導電性材料を成膜して以外に少なくとも一層形成される第一の絶縁材料層5と、コンタクトホールを形成すべき部位を避けた第一の絶縁材料層5上に形成される第二の絶縁材料層6と、第二の導電性材料層7を形成すべき部位を含んで第二の絶縁材料層6上に形成される材料層であって、第二の導電性材料層7の非形成部位と比較して高臨界表面張力部9bとコンタクトホール10と高臨界表面張力部9bの一部とを連通して形成される第二の導電性材料層7とを具備し、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが、第一の絶縁材料層5と第二の絶縁材料層6とを挟持した状態で電気的に接続されていることも特徴としている。
以下、上記工程の詳細、上記各材料等の詳細について説明を加える。各工程や材料に共通する技術事項は、説明の便宜上から適宜の箇所でまとめて説明する場合がある。
先ず、図1(a)に示すように、ガラスやポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等のプラスチック、シリコンウェハ等からなる基板2上に、第一の導電性材料を成膜して第一の導電性材料層1を形成する。
第一の導電性材料層1の基板2上への形成の仕方としては、導電性材料を含有する液体を付与・塗布されて成膜される。このため、製造プロセスが簡便であって、かつ、微細構造を有する低コストな電子素子であるコンタクトホール/層間絶縁膜を提供可能となる。導電性材料を含有する液体の付与方法は、後でさらに詳述するが、平版印刷法・凸版印刷法・凹版印刷法・孔版印刷法等、公知の印刷法が適用可能である。
導電性材料を含有する液体は、クロム(Cr)、Ta(タンタル)、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、錫(Sn)等の金属、あるいは(1)ポリアセチレン系導電性高分子、ポリパラフェニレンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体等のポリフェニレン系導電性高分子、(2)ポリピロールおよびその誘導体、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンおよびその誘導体、ポリフランおよびその誘導体等の複素環系導電性高分子、ならびに(3)ポリアニリンおよびその誘導体等のイオン性導電性高分子よりなる群から選ばれる少なくとも1種の導電性高分子を溶媒に分散または溶解した塗工液が用いられる。
第一の導電性材料層1を形成した結果の具体例としては、例えば従来例で説明したような半導体演算素子としてのトランジスタのソース電極やドレイン電極、あるいは表示装置を構成する表示素子の画素電極等が挙げられる。
次いで、図1(b)〜図1(c)に示すように、第一の導電性材料層1上に、エネルギーとしての紫外線(以下、「UV」と略称する)の付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料層1の表面(第一の導電性材料)と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力材料を成膜して低臨界表面張力層3を形成するとともに、第一の導電性材料層1上における低臨界表面張力層3のコンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部3aを、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7が電気的に接続されるべき部位に形成する工程が行われる。
低臨界表面張力層3を構成する材料は、Si元素を含まず、かつ、撥水性材料からなる。このため、エネルギーの付与によって低臨界表面張力層3が除去されやすくなり、第一と第二の導電性材料層1,7間の接触抵抗が低減され、かつ、第二の絶縁材料層6および第二の導電性材料層7の微細なパターニングが可能となる。
ここで、エネルギーの付与によって低臨界表面張力部3aを含む低臨界表面張力層3が除去されない場合は、コンタクトホールが形成される部位に、導電性に寄与しない材料が残存するため、第一と第二の導電性材料層1,7の接触抵抗が大きくなる場合がある。この様な場合は、例えば図1(h)の形状を形成後、第一と第二の導電性材料層1,7間に数10V〜数100Vの電圧を印加することにより、第一と第二の導電性材料層1,7の接触抵抗を低減する等のプロセスを追加し、低臨界表面張力層3が完全に除去されなくとも、実使用上問題のない接触抵抗に抑えることも可能である。
ここで、低臨界表面張力層3を構成する材料が、Si元素を含まず、かつ、撥水性材料からなる分子構造の例としては、炭素数が4以上の比較的長いアルキル鎖、オキシアルキル鎖、または末端構造が−CFCH3、−CF2CF3、−CF(CF3)2、−C(CF3)3、−CF2H、−CFH2等であるフルオロカーボン基を有している材料を挙げられる。また、炭素数4以上のものがより好ましい。さらには、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換されたポリフルオロアルキル基(以下、「Rf基」と略称する)が好ましく、特に炭素数4〜20のRf基が好ましく、そのうちでも取り分け、炭素数6〜12のRf基が好ましい。Rf基は直鎖構造であっても分岐構造であっても良いが、直鎖構造の方が好ましい。
さらに、疎水性基は、アルキル基の水素原子の実質的に全てがフッ素原子に置換されたパーフルオロアルキル基が好ましい。パーフルオロアルキル基は、C2n+1−(ただし、nは4〜16の整数)で表わされる基が好ましく、特に、nが6〜12の整数である場合の該基が好ましい。パーフルオロアルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であってもよく、直鎖構造が好ましい。上記アルキル基はその一部がハロゲン、芳香環で置換されていても良い。
また、Si元素を含まず、かつ、撥水性材料からなるものとしては、炭素数が4以上の比較的長いアルキル鎖、オキシアルキル鎖、パーフルオロカーボン鎖、フルオロカーボン鎖を少なくとも一つ有し、片方の分子末端に基板表面と相互作用するメルカプト基、カルボキシル基、リン酸基等の官能基が存在する化合物も適用可能である。また、複数の分子種からなる複合タイプの自己組織化膜でも良い。また、中心から次々と枝分かれしていくデンドリマー構造の高分子が基板表面に形成されたものも、自己組織化膜とする。
このように、低臨界表面張力層3を構成する材料が、Si元素を含まず、かつ、疎水性基を含む撥水性材料からなる自己組織化膜であることにより、基板2上および第一の導電性材料層1上に自発的に単分子膜が形成されているため、高精細なパターニングが可能となる。また、エネルギーの付与によって簡単に除去可能となる。
低臨界表面張力層3および第一の絶縁材料層5の形成に用いる溶剤は、水と任意の比率で溶解可能な有機溶媒を含有している。このため、低臨界表面張力層3および第一の絶縁材料層5を、極性の低い有機溶媒に溶解する材料層上に成膜する際、これに対し損傷を与えることなく、成膜することが可能となる。第一および第二の絶縁材料層5,6は、ともに電気絶縁性を有することは言うまでもない。
特に、第一の絶縁材料層5は、水または水と任意の比率で溶解可能な有機溶媒に可溶であり、かつ、その骨格中に水酸基、一級アミノ基、二級アミノ基の少なくとも一つを有する材料からなる。このため、成膜後に第一の絶縁材料層5表面が高臨界表面張力を有し、第二の絶縁材料層6を高精細にパターニングすることが可能となる。
このため半導体層を、極性の低い有機溶媒に溶解可能な材料薄膜上に成膜する際、この材料に対し損傷を与えることなく、成膜することが可能となる。
水と任意の比率で溶解可能な有機溶媒としては、エタノール、メタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール系溶媒、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、2-ブトキシエタノール等のセロソルブ系溶媒、N-メチルモルフィリンオキシド等のアミンオキシド系溶媒等が挙げられるが、半導体層がこれらの溶媒に冒されないことが前提となる。
図1(b)に示したように、低臨界表面張力部3aを形成するためのエネルギーの付与は、UV照射が好適である。従って、高精細なパターニングが容易に可能となる。低臨界表面張力層3の表面に露光マスクであるフォトマスク4を通してUVを照射する。このUV照射を受けた低臨界表面張力層3部位の臨界表面張力(表面エネルギー)が向上することで低臨界表面張力層3が除去されて、図1(c)に示した低臨界表面張力部3aのパターンが形成される。UVとしては、100nmから300nmの比較的短い波長の光が含まれるのが望ましい。
フォトマスク4の黒塗色部はUVを遮る遮蔽部であり、白色部はUVが通過する開口部である。これは、図1(g)に示すフォトマスク8および後述する図5(c)、(g)に示すフォトマスク4A、フォトマスク8A等でも同様である)。
UV照射においては、そのUV照射を行う際の酸素濃度を、大気雰囲気を超える濃度としている。これにより、UV照射をした部位の低臨界表面張力層3の除去速度を向上させて、低臨界表面張力部3aを迅速に形成することが可能となる。UV照射によって、低臨界表面張力層3が必要となる部位以外について除去される原因としては、オゾン酸化によって分解反応が進行する要因が大きいためである。酸素濃度としては、好ましくはほぼ100%の環境であれば最も迅速にオゾン酸化が進行するが、このために半導体層が破壊されるような場合においては、酸素濃度を適宜調節する必要がある。
なお、上記利点を望まなくても良いのであれば、エネルギーの付与としては、例えば熱、電子線、プラズマ等のエネルギーを付与するものであっても良い(後述する例でも同様)。
本発明における水と任意の比率で溶解可能な有機溶媒が、第一の絶縁材料層5を構成する材料を溶解する溶媒全体に占める割合は、30vol%以上が望ましい。さらに望ましくは90vol%以上が望ましい。
また、水酸基、一級アミノ基、二級アミノ基の少なくとも一つを有する材料としては、ポリビニルアルコール、またナイロン6、ナイロン12等のナイロン系樹脂、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール系化合物、デンプン、セルロース、メトキシセルロース、酢酸セルロース等の多糖類およびその誘導体材料が挙げられる。本発明における水酸基は、カルボキシル基中の水酸基も含む。
第二の絶縁材料層6としては、体積固有抵抗値が1012Ω・cm以上の材料が好ましい。第二の絶縁材料層6の形成材料としては、アルコキシシラン、アルコキシチタン等を加熱により加水分解縮合し絶縁体とした塗布可能な無機材料系絶縁材料(スピンオングラス等)、またPVP(ポリビニルフェノール)、ポリイミド等の有機系絶縁材料も適用可能である。
第一の絶縁材料層5、第二の絶縁材料層6は、その界面に接着層を設けて各薄膜間の密着力を向上させることも可能である。従って、図示しない半導体層に損傷を与えることなく層間絶縁膜/コンタクトホールを形成することが可能となる。
後述する図6に示す第3の実施形態等を含め本実施形態におけるコンタクトホール/層間絶縁膜の製造プロセスの場合、図示しない半導体層はどの部位に成膜されていても適用可能である。本実施形態は、第一の絶縁材料層5、第二の絶縁材料層6、疎水性材料層9が、コンタクトホール10となる低臨界表面張力部3aを除き、基板2のほぼ全面に成膜・形成されている例である。
しかしながら、第一の絶縁材料層5は、半導体層をカバーすることが目的であるため、必ずしも図1および図6に示すように、コンタクトホール近傍まで正確にパターニングされている必要は無い。この場合、本発明のコンタクトホール/層間絶縁膜の製造プロセス例は、後で詳述するが、例えば図5および図12に示す各変形例のようになる。図5および図12に示す各変形例は、第一の絶縁材料層5が半導体層11のみを覆っている例である。
半導体層11の具体例としては、後述する実施例1等に示す半導体材料で成膜・形成するものの他、例えば、Si、Se、Ga、Ge、ZnO、TiO、CdS等の無機半導体材料、フルオレン、ポリフルオレン誘導体、ポリフルオレノン、フルオレノン誘導体および、ポリ−N−ビニルカルバゾール誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート誘導体、ポリビニルフェナントレン誘導体、ポリシラン誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン、トリアリールアミン誘導体等のアリールアミン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、インデノン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド、ポリビニルピレン等のピレン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ビススチルベン誘導体等のスチルベン誘導体、エナミン誘導体、ポリアルキルチオフェン等のチオフェン誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の有機半導体材料、あるいは、ペンタセン、テトラセン、ビスアゾ、トリスアゾ系色素、ポリアゾ系色素、トリアリールメタン系色素、チアジン系色素、オキサジン系色素、キサンテン系色素、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系色素、キナクリドン系色素、インジゴ系色素、ペリレン系色素、多環キノン系色素、ビスベンズイミダゾール系色素、インダンスロン系色素、スクアリリウム系色素、アントラキノン系色素、および、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系色素等の有機半導体材料が挙げられる。
これら低臨界表面張力層3、第一および第二の絶縁材料層5,6を形成する各材料が塗布可能な材料である場合、その成膜・形成方法としては、凸版を用いる印刷法として、例えばフレキソ印刷、孔版を用いる印刷法として、例えばスクリーン印刷、平版を用いる印刷法として、例えばオフセット印刷、凹版を用いる印刷法として、例えばグラビア印刷、またスピンコート法、ディッピング法、スプレーコート法、インクジェット法といった方法によって形成される。
本実施形態における第一および第二の絶縁材料層5,6、また図5に示す第二の絶縁材料層6は、低臨界表面張力部3a近傍に正確にパターニングされている必要がある。従って、インクジェット法が特に好適である。その他の印刷法を用いる場合、例えばスクリーン印刷法を用いる場合は、低臨界表面張力部3aが例えば直径20μmの形状とし、第二の絶縁材料層6を直径20μmの穴形状にパターニングする場合、第二の絶縁材料を塗布成膜するスクリーン版形状は、それよりも大きい直径30μm以上の形状とし、塗布液のゲイン(しみ出し)と表面張力の差を利用して直径20μmの穴形状にパターニングを行う方法が好適である。
低臨界表面張力部3aと第一の導電性材料層1表面との臨界表面張力(表面エネルギー)の差が、10mN/m以上であることが肝要である。この内容を、図2および表1を参照して説明する。
本発明における臨界表面張力は、以下のように定義される。図2は固体111である基板表面上で液滴112が接触角θで平衡状態にある時の模式図で、ヤングの式(1)が成立する。
γS=γSL+γLcosθ …………(1)
ここで、γSは固体111の表面張力、γSLは固体111と液体(液滴112)の界面張力、γLは液体(液滴112)の表面張力である。
表面張力は表面エネルギーと実質的に同義であり、全く同じ値となる。cosθ=1の時、θ=0°となり、液体(液滴112)は完全に濡れる。この時のγLの値はγS−γSLとなり、これをその固体111の臨界表面張力γCと呼ぶ。γCは表面張力の分っている何種類かの液体を用いて、液体(液滴112)の表面張力と接触角の関係をプロットし、θ=0°(cosθ=1)となる表面張力を求めることにより容易に決定できる(Zismanプロット)。γCの大きい固体111表面には液体(液滴112)が濡れやすく(親液性)、γCの小さい固体111表面には液体(液滴112)が濡れにくい(疎液性)。
ここに、接触角θの測定は液滴法で行うのが簡便である。液滴法には、
(a)読取顕微鏡を液滴112に向け、顕微鏡内のカーソル線を液滴112の接点に合わせて角度を読取る接線法、
(b)十字のカーソルを液滴112の頂点に合わせ、一端を液滴112と固体111試料の接する点に合わせた時のカーソル線の角度を2倍することにより求めるθ/2法、
(c)モニター画面に液滴112を映し出し、円周上の1点(できれば頂点)と液滴112と固体111試料の接点(2点)をクリックしてコンピュータで処理する3点クリック法がある。(a)→(b)→(c)の順に精度が高くなる。
表1はガラス基板上に種々の材料各々の材料の、低表面エネルギー部の臨界表面張力と高表面エネルギー部の臨界表面張力との差(ΔγC)、および導電性高分子材料(ポリアニリン)の選択付着性を評価したものである。選択付着性は、エネルギー付与部と未付与部とからなるパターンの境界を含むエリアにポリアニリン水溶液を滴下し、余分の溶液を除去した後に未付与部に対するポリアニリンの付着(パターン不良)の有無を観察した。
表1中、A:マルカリンカーM(丸善化学)、B:RN−1024(日産化学)、C:AG−7000(旭硝子)D:PIA−X491−E01(チッソ)である。
Figure 0004860954
表1より、低臨界表面張力部3aと第一の導電性材料層1表面との臨界表面張力の差(ΔγC)が、10mN/m以上であることが望ましく、15mN/m以上であることがさらに望ましいことが分かる。この値を達成するための手段として、低臨界表面張力部3aを形成するための低臨界表面張力層3の形成材料が疎水性基を含むこと以外に、第一の導電性材料層1が低臨界表面張力層3の形成材料と比べて高臨界表面張力を有する材料で構成されていることが挙げられる。
エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第二の絶縁材料層6上における第二の導電性材料層7の形成部位を高臨界表面張力部9bとする疎水性材料層9について詳述する。
図1(f)に示したように、疎水性材料を第二の絶縁材料層6上に成膜して疎水性材料層9を形成する。従って、図16に示した従来法と比較して、非常に簡便な方法でコンタクトホール/層間絶縁膜の形成が可能となるため、製造コストの大幅な低減が可能となる。
疎水性材料例としては、低臨界表面張力層3の形成材料とほぼ同様に、炭素数が4以上の比較的長いアルキル鎖、オキシアルキル鎖、または末端構造が−CFCH3、−CF2CF3、−CF(CF3)2、−C(CF3)3、−CF2H、−CFH2等であるフルオロカーボン基を有している材料を挙げられる。また、炭素数4以上のものがより好ましい。さらには、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換されたポリフルオロアルキル基(Rf基)が好ましく、特に炭素数4〜20のRf基が好ましく、そのうちでも取り分け、炭素数6〜12のRf基が好ましい。Rf基は直鎖構造であっても分岐構造であっても良いが、直鎖構造の方が好ましい。
さらに、疎水性基は、アルキル基の水素原子の実質的に全てがフッ素原子に置換されたパーフルオロアルキル基が好ましい。パーフルオロアルキル基は、C2n+1−(ただし、nは4〜16の整数)で表わされる基が好ましく、特に、nが6〜12の整数である場合の該基が好ましい。パーフルオロアルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であってもよく、直鎖構造が好ましい。上記アルキル基はその一部がハロゲン、芳香環で置換されていても良い。
また、疎水性材料例としては、炭素数が4以上の比較的長いアルキル鎖、オキシアルキル鎖、パーフルオロカーボン鎖、フルオロカーボン鎖を少なくとも一つ有し、片方の分子末端に基板表面と相互作用するメルカプト基、カルボキシル基、リン酸基等の官能基が存在する化合物も適用可能である。また、複数の分子種からなる複合タイプの自己組織化膜でも良い。また、中心から次々と枝分かれしていくデンドリマー構造の高分子が基板表面に形成されたものも、自己組織化膜とする。
このように、疎水性材料層9を構成する材料が、疎水性基を含む疎水性材料からなる自己組織化膜であることにより、第二の絶縁材料層6上に自発的に単分子膜が形成されているため、高精細なパターニングが可能となる。また、エネルギーの付与によって簡単に除去可能となる。
図1(g)に示したように、第二の絶縁材料層6上における第二の導電性材料層7の形成部位に対応する疎水性材料層9を高臨界表面張力部9bとするためのエネルギーの付与は、UV照射が好適である。従って、高精細なパターニングが容易に可能となる。疎水性材料層9の表面に露光マスクであるフォトマスク8を通してUVを照射する。このUV照射を受けた疎水性材料層9部位の臨界表面張力(表面エネルギー)が向上することで低臨界表面張力部が除去されて未照射部分が低臨界表面張力部9aとして残り、図1(h)に示した低臨界表面張力部9aおよび高臨界表面張力部9bのパターンが形成される。UVとしては、100nmから300nmの比較的短い波長の光が含まれるのが望ましい。
UV照射においては、図1(b)を参照して説明したと同様にそのUV照射を行う際の酸素濃度を、大気雰囲気を超える濃度としている。これにより、UV照射をした部位の第二の絶縁材料層6上における第二の導電性材料層7の形成部位に対応する疎水性材料層9の除去速度を向上させて、高臨界表面張力部9bを迅速に形成することが可能となる。UV照射によって、疎水性材料層9が必要となる部位以外について除去される原因としては、オゾン酸化によって分解反応が進行する要因が大きいためである。酸素濃度としては、好ましくはほぼ100%の環境であれば最も迅速にオゾン酸化が進行するが、このために半導体層が破壊されるような場合においては、酸素濃度を適宜調節する必要がある。
図1(g)ないし図1(h)の工程において形成される高臨界表面張力部9bと第二の絶縁材料層6表面との臨界表面張力(表面エネルギー)の差が、10mN/m以上であることが肝要である。このため、低臨界表面張力部3aと第一の導電性材料層1表面との臨界表面張力(表面エネルギー)の差が、10mN/m以上であることを説明したと同様の原理で、第二の導電性材料層7を高精細にパターニング可能となる。
次に、図1(h)の工程において形成される高臨界表面張力部9b上に第二の導電性材料で第二の導電性材料層7を形成する際の図1(h)ないし図1(i)間に行われる導電性材料を含有する液体を塗布し成膜する工程を補足説明する。第二の導電性材料を含有する液体の付与方法は、第一の導電性材料層1を成膜・形成するときと同様に、平版印刷法・凸版印刷法・凹版印刷法・孔版印刷法等、公知の印刷法が適用可能である。導電性材料を含有する液体の具体例は、第一の導電性材料層1を成膜するときに説明したのと同様である。
ここで、第一の導電性材料層1を含め第二の導電性材料層7は、望ましくは導電性材料を含有する液体を加熱、UV照射等によって固化することによって得られる層である。なお、導電性材料を含有する液体とは、
1導電性材料を溶媒に溶解したもの、
2導電性材料の前駆体若しくは前駆体を溶媒に溶解したもの)、
3導電性材料粒子を溶媒に分散したもの、
4導電性材料の前駆体粒子を溶媒に分散したもの、
等をいう。より具体的には、Ag、Au、Ni等の金属微粒子を有機溶媒や水に分散したものやドープドPANI (ポリアニリン)やPEDOT (ポリエチレンジオキシチオフェン)にPSS(ポリスチレンスルホン酸)をドープした導電性高分子の水溶液等を例示することができる。
本実施形態において導電性材料は、一部上述したように、凸版を用いる印刷法として、例えばフレキソ印刷、孔版を用いる印刷法として、例えばスクリーン印刷、平版を用いる印刷法として、例えばオフセット印刷、凹版を用いる印刷法として、例えばグラビア印刷、またスピンコート法、ディッピング法、スプレーコート法といった塗布方法によって成膜される。このため、蒸着法等の真空成膜プロセスと比較し、塗工液の付与が迅速に行われ製造に要する時間を大幅に短縮可能となるとともに、製造コストを低減することが可能となる。
導電性材料を含有する液体の一方を、濡れ性パターンが形成された材料表面に付与する方法が、スピンコート法、ディッピング法、ブレードコート法、スプレー塗工法の何れか一つである場合、コンタクトホール/層間絶縁膜の電子素子作製時間が大幅に短縮可能となり、また印刷装置を必要としないため、製造コストの大幅低減が可能となる。
本実施形態では、少なくとも第一、第二の導電性材料を含有する液体の一方を、濡れ性パターンが形成された材料表面に付与する方法が、インクジェット法である。従って、信頼性の高い製造プロセスを提供可能となる。
導電性材料を含有する液体の一方を、濡れ性パターンが形成された材料表面に付与する方法が、インクジェット法である場合、疎水性材料層9に上述したように形成された高臨界表面張力部9bのみに導電層を形成可能となる。
図3(a)、(b)に示すように、電極配線の微細化に伴い形成すべき各電極12の電極間距離L1が小さくなり、導電性材料を付与する際に図3(c)に示すように各電極が短絡する場合が生じる。本実施形態では、インクジェット法を用いて電極間距離L1を確保しながら高表面エネルギー部である高臨界表面張力部9bにのみ導電性材料を付与することが可能となるため、短絡を生じたりすることなく、このような微細加工において信頼性の高い製造プロセスを提供することが可能となる。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、従来と比較して基本的な電子素子であるコンタクトホール/層間絶縁膜の製造工程全体の短縮化、簡素化を図れるとともに、コンタクトホール/層間絶縁膜を形成し層間絶縁膜を介して電極どうしが接続されている構造(例えば配線電極)を非常に簡単に製造可能となることによりコストダウンを図れる。
また、化学的機械研磨の工程を無くすとともに、絶縁膜材料の選定が限定されることなく有機半導体材料を使用しても損傷を与えない溶剤・溶媒を用いてコンタクトホール/層間絶縁膜を形成することが可能なコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を提供できるとともに、コストの減少および信頼性の向上を図れる。
(第2の実施形態)
図4および図15に、第2の実施形態を示す。
図4には、第1の実施形態のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜等の電子素子を用いた表示素子の一例としての液晶表示素子61の配線図を、図15には、括弧を付して示すように、第1の実施形態のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜等の電子素子(具体的には図15に括弧を付して示すコンタクトホール10、第二の導電性材料層7でもある画素電極7)を用いた一例としての表示素子61を備えた表示装置60の断面構成図を示す。
図4において、階調信号線64からは各々の画素の階調に従って各能動素子68(例えばTFT)を介して各液晶セル67に電圧が印加されている。走査線65からは一ラインごとに順次オン/オフの信号電圧が各能動素子68を介して印加され、一画面の走査が終了した後、次画面の走査が開始される。動画対応の場合、この間隔は50Hz以上(1/50sec以下)であることが望ましい。保持容量としての各コンデンサ66は、一画面から次画面の走査に移るまでの時間、階調信号の電圧を充電する機能を有する。能動素子68において、Sは第一の電極としてのソース電極を、Dは第二の電極としてのドレイン電極を、Gは第三の電極としてのゲート電極をそれぞれ示す。
図15に括弧を付して図1および図4に対応させて示す表示装置60には、第1の実施形態で得られたコンタクトホール/層間絶縁膜が適用されている。同図において、表示装置60を構成する表示素子61においては、非表示面側に、電子素子であるTFT等の能動素子68を配置し、第二の導電性材料層7である画素電極7が層間絶縁膜13(例えば図1における第一および第二の絶縁材料層5,6等の総称)上に形成され、この画素電極7と透明電極703との間に電圧が印加されることにより、表示素子61が画像の表示を行う。高精細な表示を行うために、画素電極7が層間絶縁膜13上に微細に形成されていて、さらにコンタクトホール10により電極1,7どうし(第一と第二の導電性材料層1,7どうし)が接続されている。図15において、2は能動素子68等を形成するための基板を、1は第一の導電性材料層を、破線で囲んで示す部位の符号66は保持容量であるコンデンサをそれぞれ示す。
上述したとおり、第2の実施形態の表示素子および表示装置によれば、従来よりも製造工程を低減して工程の短縮化が可能となり、安価な表示素子、ひいては安価な表示装置を提供可能となる。
第1の実施形態のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法およびこれを使用して得られた電子素子は、LSI、VLSI、ULSI、ひいてはマイクロコンピュータやホストコンピュータ、ワークステーションあるいはパーソナルコンピュータを構成する半導体素子であるトランジスタ、ダイオードを接続する配線電極やコンタクトホール/層間絶縁膜として適用できる。これにより、従来よりも製造工程を低減して工程の短縮化が可能となり、安価な半導体演算素子を提供することが可能となる。動作周波数向上のため、層間絶縁膜には低誘電率材料を用いることが好ましい。
上述したとおり、第1および第2の実施形態によれば、半導体演算素子や表示素子等の電子素子の高集積化の下で、最も基本的な電子素子である電極や配線電極およびコンタクトホール/層間絶縁膜を作製する製造工程を低減してプロセス(工程)全体の短縮化、簡素化を図ることができるとともに、装置コストを低減することができる。また、適宜の箇所に記載した利点および効果も奏する。
図5に、図1ないし図3に示した第1の実施形態の変形例1を示す。
変形例1に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の基本的な作製プロセス(製造工程)の概要は、第1の実施形態のそれと比較して、第1に、図5(a)に示すように、コンタクトホールが形成されない領域・部位の、基板2上に成膜・形成された第一の導電性材料層1上にのみ、上記半導体材料を成膜して半導体層11が形成されている点、第2に、図5(b)に示すように、半導体層11上にのみ、該半導体層11を冒さない第一の絶縁材料層5を少なくとも一層形成した後、コンタクトホールを形成すべき部位の第一の導電性材料層1上にのみ、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料1と臨界表面張力が異なる材料層である低臨界表面張力層3を形成し、その後、図5(c)、(d)に示すように、第一の導電性材料層1上における低臨界表面張力層3のコンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、コンタクトホールを形成すべき部位に低臨界表面張力部3aを形成する工程を有している点、第3に、低臨界表面張力部3aを避けた第一の導電性材料層1上および第一の絶縁材料層5上に、低臨界表面張力部3aよりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層6を形成する(図5(e))点が主に相違する。
その他の工程は、第1の実施形態と実質的に同様である。すなわち、図5(e)に示すように、さらに低臨界表面張力部3aを避けた第二の絶縁材料層6上に疎水性材料を成膜して疎水性材料層9を形成する工程(図5(f))と、その後、低臨界表面張力部3aおよび第二の絶縁材料層6上の疎水性材料層9の一部領域にエネルギーの付与を行うことにより、該領域・部位の臨界表面張力(表面エネルギー)を向上させて、低臨界表面張力部3aを除去するとともに疎水性材料層9の一部領域を除去して、第一の導電性材料層1上に開口するコンタクトホール10を形成し、かつ、疎水性材料層9が除去された一部領域の第二の絶縁材料層6上に、第二の導電性材料層7の非形成部位と比較して高臨界表面張力部9bを形成する工程(図5(g)〜(h))と、その後、コンタクトホール10および高臨界表面張力部9b上に第二の導電性材料を成膜して第二の導電性材料層7を形成する工程(図5(i))とを含み、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが、第二の絶縁材料層6を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とするものである。
上述したコンタクトホール/層間絶縁膜の製造方法によって得られたコンタクトホール/層間絶縁膜は、図5(h)、(i)に示すように、コンタクトホール10が形成されない部位の第一の導電性材料層1上に形成される半導体層11と、半導体層11を冒さない材料で構成され、コンタクトホール10が形成されない部位の第一の導電性材料層1上の半導体層11のみを覆うように少なくとも一層形成される第一の絶縁材料層5と、コンタクトホール10を形成すべき部位を避けた第一の導電性材料層1上の領域および第一の絶縁材料層5上に形成される第二の絶縁材料層6と、第二の導電性材料層6を形成すべき部位を含んで第二の絶縁材料層6上に形成される材料層であって、第二の導電性材料層7の非形成部位と比較して高い臨界表面張力を有する高臨界表面張力部9bと、コンタクトホール10と高臨界表面張力部9bの一部とを連通して形成される第二の導電性材料層7とを具備し、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが、第二の絶縁材料層6を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とするものである。
以下、第1の実施形態と相違する点のみ簡単に補足説明する。
変形例1における第一の絶縁材料層5は、上述したように半導体層をカバーすることが目的であるため、必ずしも図1等に示すように、コンタクトホール近傍まで正確にパターニングされている必要は無い。換言すれば、本変形例の場合、第一の絶縁材料層5は、上記各種印刷法等により半導体層11を覆う程度にパターニングされれば良く、高精度なパターニングは一般に不要である。
低臨界表面張力層3も、上記各種印刷法等によりコンタクトホール形成部近傍にパターニングされていれば良い。この低臨界表面張力層3がUV照射によって高い臨界表面張力を持つような材料に変化する場合は、必ずしも図5(d)のようにUV照射によって低臨界表面張力層3が除去されている必要は無く、コンタクトホール形成部位のみ低臨界表面張力部3aとなっていれば良い。
半導体層11が、UV露光によって劣化しない材料である場合は、基板2全面に低臨界表面張力層3を形成し、UV照射で不要な部位を除去すれば良いが、半導体層11がUV露光により劣化する場合は図5(c)に示すとおり、ここにUV照射されないようにフォトマスク4Aを設計する必要がある。この場合、半導体層11上部に低臨界表面張力層3が形成されていると、半導体層11上に低臨界表面張力層3が残存することになるため、低臨界表面張力層3はコンタクトホール形成部位近傍に、上記各種印刷法等でパターニングされていることが望ましい(図5(c)参照)。しかしながら、半導体層11上に低臨界表面張力層3が残存していたとしても、この上に第二の絶縁材料層6が塗布成膜可能であれば、本発明では適用可能である。
図5(c)で使用されるフォトマスク4Aは、図1(b)で使用されたフォトマスク4と比較して、上述した半導体層11がUV露光により劣化する場合である点を考慮して、半導体層11上を覆う第一の絶縁材料層5およびコンタクトホールが形成される部位である低臨界表面張力層3を覆うように形成されている点のみ相違する。同様に、図5(g)で使用されるフォトマスク8Aは、図1(g)で使用されたフォトマスク8と比較して、上述した半導体層11がUV露光により劣化する場合である点を考慮して、コンタクトホール10および高臨界表面張力部9bが形成される部位である疎水性材料層9上を覆うように形成されている点のみ相違する。
上記相違点以外の工程、および上記各材料等の詳細は、第1の実施形態のそれと実質的に同様であるためその説明を省略する。従って、変形例1によれば、第1の実施形態の利点・効果と実質的に同様の利点・効果を奏する。
変形例1のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法およびこれを使用して得られた電子素子によっても、第2の実施形態と同様の表示素子および表示装置を構成して、同様の利点・効果を得ることができる。また、LSI、VLSI、ULSI、ひいてはマイクロコンピュータやホストコンピュータ、ワークステーションあるいはパーソナルコンピュータを構成する半導体素子であるトランジスタ、ダイオードを接続する配線電極やコンタクトホール/層間絶縁膜としても適用できるから、第2の実施形態で上述したと同様の利点・効果を得ることもできる。
(第3の実施形態)
図6に、第3の実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の基本的な作製プロセス(製造工程)を示す。第3の実施形態は、図1ないし図3に示した第1の実施形態と比較して、図1(f)に示した疎水性材料層9を形成する工程を除去するとともに、図1(e)に示した第二の絶縁材料層6を形成する工程に代えて、後で詳述するように少なくとも第一の材料と第二の材料とからなる第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層6Aを形成する工程を有する点が主に相違する。これ以外の工程は、第1の実施形態と基本的に同様である。
すなわち、本実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の作製プロセス(製造工程)の概要は、図6(a)に示すように、第一の導電性材料が基板2上に成膜して形成された第一の導電性材料層1上に、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力材料を成膜して低臨界表面張力層3を形成し、第一の導電性材料層1上における低臨界表面張力層3のコンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部3aを形成する工程(図6(b)〜(c))と、その後、低臨界表面張力部3aよりも高い臨界表面張力を有し、かつ、図1では省略している半導体層を冒さない第一の絶縁材料を成膜して第一の絶縁材料層5を、低臨界表面張力部3a以外に少なくとも一層形成した後、さらに低臨界表面張力部3aを避けた第一の絶縁材料層5上に、低臨界表面張力部3aよりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料層6Aを成膜するための第二の絶縁材料であって、少なくとも第一の材料と第二の材料とからなり、第一の材料は、第二の材料と比較してエネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化して第二の導電性材料層を形成すべき部位にその非形成部位と比べて高臨界表面張力部を形成する機能を、第二の材料は、臨界表面張力変化以外の電気絶縁性機能をそれぞれ有し、第一および第二の材料は、その膜厚形成方向に前記各材料配合の濃度分布を持ち、最表層部における第一の材料の重量比濃度が、第二の材料のそれよりも高い第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層6Aを形成する工程(図6(e))と、その後、第二の絶縁材料層6A上における第二の導電性材料層を形成すべき領域および低臨界表面張力部3aのみにエネルギーの付与を行うことにより、該領域・部位の臨界表面張力(表面エネルギー)を向上させて低臨界表面張力部3aを除去して、第一の導電性材料層1上に開口するコンタクトホール10を形成し、かつ、第二の絶縁材料層6A上の一部領域に、第二の導電性材料層の非形成部位(低臨界表面張力部6Aa)と比較して高臨界表面張力部6Abを形成する工程(図1(g))と、その後、コンタクトホール10および高臨界表面張力部6Ab上に第二の導電性材料を成膜して第二の導電性材料層7を形成する工程(図1(h))とを含み、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが、第一の絶縁材料層5と第二の絶縁材料層6Aを挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とする。
上述したコンタクトホール/層間絶縁膜の製造方法によって得られたコンタクトホール/層間絶縁膜は、図6(g)、(h)に示すように、第一の導電性材料層1上に形成される材料層であって、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる材料を含み、コンタクトホールを形成すべき部位以外に形成される低臨界表面張力層3と、図示しない半導体層を冒さない材料で構成され、コンタクトホールを形成すべき部位以外に少なくとも一層形成される第一の絶縁材料層5と、コンタクトホールを形成すべき部位を避けた第一の絶縁材料層5上に形成される絶縁材料層であって、少なくとも第一の材料と第二の材料とからなり、第一の材料は、第二の材料と比較してエネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化して第二の導電性材料層を形成すべき部位にその非形成部位と比べて高臨界表面張力部を形成する機能を、第二の材料は、臨界表面張力変化以外の電気絶縁性機能を、それぞれ有し、第一および第二の材料は、その膜厚形成方向に各材料配合の濃度分布を持ち、最表層部における第一の材料の重量比濃度が、第二の材料のそれよりも高い材料で構成された第二の絶縁材料層6Aと、第二の導電性材料層7を形成すべき部位を含んで第二の絶縁材料層6A上に形成される高臨界表面張力部6Abと、コンタクトホール10と高臨界表面張力部6Abの一部を連通して形成される第二の導電性材料層7とを具備し、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが、第一の絶縁材料層5と第二の絶縁材料層6Aとを挟持した状態で、電気的に接続されていることも特徴としている。
以下、第1の実施形態と相違する第二の絶縁材料層6Aの形成工程およびその材料詳細について説明をする。
第二の絶縁材料層6Aは、その断面模式図例を図7(a)〜図7(e)に示すように、第二の絶縁材料層6Aが少なくとも第一の材料51と第二の材料52からなり、第一の材料51は、第二の材料52と比べてエネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化する機能を有し、第二の材料52は、臨界表面張力変化以外の機能、別言すれば濡れ性変化以外の機能を有し、図中矢印で示す膜厚方向に対して材料の濃度分布を持っていても良い。なお、図7(a)においては、第二の材料52の図における濃度が第一の材料51よりも濃いように示されているが、これは両者を識別するためのものであって材料自体の濃度を表すものでないことを付記しておく。
本実施形態において、さらに望ましくは、最表層部における第一の材料51の濃度は100%に近いことが好ましい。このため、濡れ性変化機能を確実に発現可能となる。図7(a)に示すような構造は、第一の材料51からなる層を作製した後に第二の材料52からなる層を順次積層して作製することが可能である。作製方法としては、真空蒸着などの真空プロセスを用いることも可能であるし、溶剤を用いた塗布プロセスを使用することも可能である。
図7(b)に示す構造を得るためのプロセスとして、第一の材料51と第二の材料52とを混合した溶液を基板2に塗布し、乾燥する方法が挙げられる。これは第一の材料51の極性が第二の材料52のそれと比較して小さい場合、または第一の材料51の分子量が小さい場合などでは、乾燥時に溶媒が蒸発するまでの間に第一の材料51が表面側に移行し層を形成する。なお塗布プロセスを用いた場合は、図7(b)に示したように、第二の絶縁材料層6Aの第一の材料51からなる層と第二の材料52からなる層は、界面によって明確に分離されない場合が多いが、本実施形態においては、最表層部における第一の材料51の濃度が第二の材料52の濃度よりも高ければ適用可能である。また図7(c)、図7(d)、図7(e)に示すように、膜厚方向に対して所定の濃度分布で第一および第二の材料51、52が混在していても良い。
三種類以上の材料から第二の絶縁材料層6Aが構成されている場合は、三層以上の積層構造からなっていても構わないし、層構造を持たずに膜厚方向に対して所定の濃度分布で材料が混在していても良い。
本実施形態においては、第二の絶縁材料層6Aが、少なくとも第一の材料51と第二の材料52からなり、エネルギーの付与によって第一の材料51の臨界表面張力の変化する割合が、第二の材料52のそれと比べて大きく、第二の材料52の電気絶縁性は、第一の材料のそれと比べて高くなるように構成しても良い。これにより、電気絶縁性に優れ、かつ、第二の導電性材料層7を微細パターニング可能な第二の絶縁材料層6Aを提供することが可能となる。
この場合、電気絶縁性に優れた第二の材料52と、エネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化する第一の材料51との組成割合である第二/第一は、重量比で50/50〜99/1である。第一の材料51の重量比が増加するにつれ第二の絶縁材料層6Aの電気絶縁性が低くなり、コンタクトホール/層間絶縁膜により構成される電子素子の絶縁層としては不向きとなる。
一方で、第二の材料52の重量比が増すと濡れ性変化が小さくなるため、第二の導電性材料層7のパターニングが良好でなくなる。それ故に、両者の混合比は望ましくは60/40〜95/5、さらに望ましくは70/30〜90/10である。また、第二の絶縁材料層6Aの体積固有抵抗値は、1×1012Ω・cm前後からそれ以上であることが好ましい。
本実施形態においては、第二の絶縁材料層6Aを構成する材料のうち、第一の材料51が疎水性基を含む高分子材料からなる。従って、エネルギーの付与によって撥水部と親水部との差が大きくなるため、第二の絶縁材料層6A上に微細に電極パターニングされた積層構造体を作製可能となる。
具体的には、図8の概念図に示すように、ポリイミドや(メタ)アクリレート等の骨格を有する主鎖Lに直接あるいは図示しない結合基を介して疎水性基を有する化合物が主鎖L中、または側鎖Rに結合しているものを挙げることができる。
疎水性基としては、末端構造が−CFCH、−CF2CF、−CF(CF)、−C(CF)、−CFH、−CFH等である基が挙げられる。分子鎖同士を配向しやすくするためには炭素鎖長の長い基が好ましく、炭素数4以上のものがより好ましい。さらには、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換されたポリフルオロアルキル基(Rf基)が好ましく、特に炭素数4〜20のRf基が好ましく、取り分け、炭素数6〜12のRf基が好ましい。Rf基は直鎖構造であっても分岐構造であっても良いが、直鎖構造の方が好ましい。さらに、疎水性基は、アルキル基の水素原子の実質的に全てがフッ素原子に置換されたパーフルオロアルキル基が好ましい。パーフルオロアルキル基はC2n+1−(ただし、nは4〜16の整数)で表わされる基が好ましく、特に、nが6〜12の整数である場合の該基が好ましい。パーフルオロアルキル基は直鎖構造であっても分岐構造であってもよく、直鎖構造が好ましい。
上記材料については特開平3−178478号公報等に詳しく記載されて周知であり、加熱状態で液体または固体と接触させたときに親液性となり、空気中で加熱すると疎液性となる性質を有する。すなわち、(接触媒体の選択と)熱エネルギーの付与によって臨界表面張力を変化させることができる。
さらに、疎水性基としては、フッ素原子を含まない−CHCH、−CH(CH)、−C(CH)等の末端構造を有する基を挙げることができる。この場合にも、分子鎖同士を配向しやすくするためには炭素鎖長の長い基が好ましく、炭素数4以上のものがより好ましい。疎水性基は直鎖構造であっても分岐構造であっても良いが、直鎖構造の方が好ましい。上記アルキル基はハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基または炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基やアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有していても良い。Rの結合部位が多いほど表面エネルギーが低く(臨界表面張力が小さく)、疎液性となると考えられる。UV照射等によって、結合の一部が切断される、あるいは配向状態が変化するために臨界表面張力が増加し、親液性になるものと推察される。
前記疎水性基を含む高分子材料は、ポリイミドを含む高分子材料からなるものが望ましい。ポリイミドは、電気絶縁性、耐薬品性、耐熱性に優れているため、第二の絶縁材料層6A上に電極層等を形成する際に、溶媒や焼成による温度変化によって、膨潤したりクラックが入るといったことがない。従って、図6に示したコンタクトホール/層間絶縁膜の作製プロセスにおいて、電気絶縁性に優れ、かつ、作製プロセス中に損傷をうけず、信頼性の高いコンタクトホール/層間絶縁膜を形成することが可能となる。
ポリイミド材料の成膜法は、図9に例示されるポリアミック酸を塗布後、加熱により図10に例示されるポリイミドとなる。このポリアミック酸は、極性溶媒に可溶であり、塗布成膜することが可能となる。図9および図10中、Xは芳香環、脂環を表している。
また、図10に示すようなイミド化が完了した状態で溶媒に可溶であるもの、すなわち可溶性ポリイミドを塗布後加熱し、成膜したものも適用可能である。この場合、塗布後の加熱プロセスは、イミド化ではなく溶媒の乾燥が目的であるため、一般に可溶性ポリイミドを用いた方が、塗布後の加熱温度は低く設定されるため、基板材料の選択範囲が広がる。
また、第二の絶縁材料層6Aを二種類以上の材料から構成する場合においては、耐熱性、耐溶剤性、親和性を考慮すると、疎水性基を有する高分子材料以外の材料もポリイミドからなることが望ましい。
さらに一般的にポリイミド材料の比誘電率は、絶縁材料として一般的なSiOの比誘電率よりも低く、層間絶縁膜として好適である。
本実施形態で用いられる疎水性基を有するポリイミドは、例えば以下の化1〜化5で示される化学式の構造の何れかを持つことができる。
Figure 0004860954
ここで、Xは−CH−または−CHCH−であり、Aは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは1〜4個のフッ素で置換された1,4−フェニレンであり、A、AおよびAはそれぞれ独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは1〜4個のフッ素で置換された1,4−フェニレンであり、B、B、Bはそれぞれ独立して単結合または−CHCH−であり、Bは炭素数1〜10までのアルキレンであり、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立して炭素数が1〜10までのアルキルであり、pは1以上の整数である。
Figure 0004860954
化2の化学式において、T、UおよびVはそれぞれ独立してベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、これらの環上の任意のHは炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のフッ素置換アルキル、F、ClまたはCNで置換されていてもよく、mおよびnはそれぞれ独立して0〜2の整数であり、hは0〜5の整数であり、RはH、F、Cl、CNまたは1価の有機基であり、mが2の場合の2個のUまたはnが2の場合の2個のVはそれぞれ同じでも異なっていても良い。
Figure 0004860954
化3の化学式において、連結基ZはCH、CFH、CF、CHCHまたはCFOであり、環Yは1,4−シクロへキシレンまたは1〜4個のHがFまたはCHで置き換えられても良い1,4−フェニレンであり、A〜Aはそれぞれ独立して単結合、1,4−シクロへキシレンまたは1〜4個のHがFまたはCHで置き換えられても良い1,4−フェニレンであり、B〜Bはそれぞれ独立して単結合、炭素数1〜4のアルキレン、酸素原子、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり、RはH、任意のCHがCFで置き換えられても良い炭素数1〜10のアルキル、または1個のCHがCFで置き換えられても良い炭素数1〜9のアルコキシもしくはアルコキシアルキルであり、ベンゼン環に対するアミノ基の結合位置は任意の位置である。但し、ZがCHである場合には、B〜Bのすべてが同時に炭素数1〜4のアルキレンであることはなく、ZがCHCHであって、環Yが1,4−フェニレンである場合には、AおよびAがともに単結合であることはなく、またZがCFOである場合には、環Yが1,4−シクロへキシレンであることはない。
Figure 0004860954
化4の化学式において、R2は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基であり、ZはCH基であり、mは0〜2であり、環Aはベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、lは0または1であり、各Yは独立に酸素原子またはCH基であり、各nは独立に0または1である。
Figure 0004860954
化5の化学式において、各Yは独立に酸素原子またはCH基であり、R3、R4は独立に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基またはパーフルオロアルキル基であり、少なくとも一方は炭素数3以上のアルキル基、またはパーフルオロアルキル基であり、各nは独立に0または1である。
これらの材料についての詳細は、特開2002−162630号、特開2003−96034号、特開2003−267982号公報等に詳しく記載されている。またこれら疎水性基の主鎖骨格を構成するテトラカルボン酸二無水物については、脂肪族系、脂環式、芳香族系など種々の材料を用いることが可能である。具体的には、ピロメリット酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物などである。この他特開平11−193345号、特開平11−193346号、特開平11−193347号公報等に詳しく記載されている材料についても用いることが可能である。
上述したように、上記化1〜化5の疎水性基を含むポリイミドは単独で用いても良いし、他の材料と混合し用いても良い。ただし、混合して用いる場合は、耐熱性、耐溶剤性、親和性を考慮すると、混合する材料もポリイミドであることが望ましい。
また上記化1〜化5で示されない疎水性基を含むポリイミドを用いることもできる。
本実施形態における第二の絶縁材料層6Aの厚さは、30nm〜5μmが好ましく、50nm〜1μmがさらに好ましい。これより薄い場合にはバルク体としての特性(絶縁性、ガスバリア性、防湿性等)が損なわれ、これより厚い場合には表面形状が悪化するため好ましくない。
図6(f)に示したように、第二の絶縁材料層6Aの一部分にエネルギーとしてのUV照射を付与することによって、低臨界表面張力部6Aaおよび高臨界表面張力部6Abを形成する工程を補足説明する。
図11(a)の原理的な模式図に示すように、第二の絶縁材料層6Aの表面にフォトマスク8を通してUVを照射する。これにより、図11(b)に示すように、低臨界表面張力部6Aaと高臨界表面張力部6Abとからなる濡れ性パターンが形成される。UVとしては、100nmから300nmの比較的短い波長の光が含まれるのが望ましい。図11において、12は第一の導電性材料層1の具体例としての電極である。このように、本実施形態における臨界表面張力を変化させるエネルギーの付与が、UV照射である。従って、微細なパターンを容易に形成可能となる。
図6(f)に示すように、第二の絶縁材料層6A上における第二の導電性材料層7の形成部位に対応する領域・部位を高臨界表面張力部6Abとするためのエネルギーの付与は、UV照射が好適である。従って、高精細なパターニングが容易に可能となる。第二の絶縁材料層6Aの表面にフォトマスク8を通してUVを照射する。このUV照射を受けた第二の絶縁材料層6A部位の臨界表面張力(表面エネルギー)が向上することで高臨界表面張力部6Abとなり、未照射部分が低臨界表面張力部16Aaとなり、図6(g)に示した低臨界表面張力部16Aaおよび高臨界表面張力部16Abのパターンが形成される。UVとしては、100nmから300nmの比較的短い波長の光が含まれるのが望ましい。
UV照射においては、第1の実施形態における図1(b)を参照して説明したと同様にそのUV照射を行う際の酸素濃度を、大気雰囲気を超える濃度としている。これにより、UV照射をした部位の第二の絶縁材料層6A上における第二の導電性材料層7の形成部位に高臨界表面張力部16Abを迅速に形成することが可能となる。UV照射によって、オゾン酸化によって分解反応が進行する要因が大きいためである。酸素濃度としては、好ましくはほぼ100%の環境であれば最も迅速にオゾン酸化が進行するが、このために半導体層が破壊されるような場合においては、酸素濃度を適宜調節する必要がある。
図6(f)ないし図6(g)の工程において形成される高臨界表面張力部16Abと低臨界表面張力部16Aaとの臨界表面張力(表面エネルギー)の差が、10mN/m以上であることが肝要である。このため、低臨界表面張力部3aと第一の導電性材料層1表面との臨界表面張力(表面エネルギー)の差が、10mN/m以上であることを説明したと同様の原理で、第二の導電性材料層7を高精細にパターニング可能となる。
次に、高臨界表面張力部6Ab上に第二の導電性材料で第二の導電性材料層7を形成する際の図6(g)〜図6(h)間に行われる導電性材料を含有する液体を塗布し成膜する工程を補足説明する。第二の導電性材料を含有する液体の付与方法は、第1の実施形態における第二の導電性材料層7を成膜するときと同様に、平版印刷法・凸版印刷法・凹版印刷法・孔版印刷法等、公知の印刷法が適用可能である。導電性材料を含有する液体の具体例は、第一および第二の導電性材料層1,7を成膜するときに説明したのと同様である。
導電性材料を含有する液体の一方を、濡れ性パターンが形成された材料表面に付与する方法が、スピンコート法、ディッピング法、ブレードコート法、スプレー塗工法の何れか一つである場合、電子素子としてのコンタクトホール/層間絶縁膜作製時間が大幅に短縮可能となり、また印刷装置を必要としないため、製造コストの大幅低減が可能となる。
導電性材料を含有する液体の一方を、濡れ性パターンが形成された材料表面に付与する方法が、インクジェット法である場合、高臨界表面張力部6Abのみに導電層を形成可能となる。
図3(a)、(b)に括弧を付して示すように、電極配線の微細化に伴い形成すべき各電極の電極間距離L1が小さくなり、導電性材料を付与する際に図3(c)に示すように各電極が短絡する場合が生じる。本実施形態では、インクジェット法を用いて電極間距離L1を確保しながら高臨界表面張力部6Abにのみ導電性材料を付与することが可能となるため、短絡を生じたりすることなく、このような微細加工において信頼性の高い製造プロセスを提供することが可能となる。
低臨界表面張力層3が自己組織膜(単分子膜)である場合には、非常に薄い膜であることから実質的な電気絶縁性の役割が無く、電気的に問題なく導通するので、低臨界表面張力層3の低表面エネルギー部3aの抵抗が問題となることはない。
図6(h)に示す工程を経て得られた電子素子としてのコンタクトホール/層間絶縁膜作製後、第一と第二の導電性材料層1、7間に電圧を印加する工程(プロセス)が付加されている。従って、第一と第二の導電性材料層1、7間の接続抵抗を下げることが可能となる。これは、低臨界表面張力層3等が、除去しきれずに残存し第一と第二の導電性材料層1、7間の抵抗が電子素子の実使用上問題となり得る場合においても、電圧の印加によりこれらが破壊されるためである。前記電圧は、電子素子としてのコンタクトホール/層間絶縁膜および図示を省略した半導体層全体が破壊されない程度に高圧の電圧を印加することが望ましい。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、従来と比較して基本的な電子素子であるコンタクトホール/層間絶縁膜の製造工程全体の短縮化、簡素化を図れるとともに、コンタクトホール/層間絶縁膜を形成し層間絶縁膜を介して電極どうしが接続されている構造(例えば配線電極)を非常に簡単に製造可能となることによりコストダウンを図れる。
また、化学的機械研磨の工程を無くすとともに、絶縁膜材料の選定が限定されることなく有機半導体材料を使用しても損傷を与えない溶剤・溶媒を用いてコンタクトホール/層間絶縁膜を形成することが可能なコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を提供できるとともに、コストの減少および信頼性の向上を図れる。
(第4の実施形態)
以上説明したとおり、第3の実施形態においても、図4および図15に示した第2の実施形態と同様に構成することができる(以下、便宜的に「第4の実施形態」という)。すなわち、図4には、第3の実施形態のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜等の電子素子を用いた表示素子の一例としての液晶表示素子61の配線図を、図15には、括弧を付して示すように、第3の実施形態のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜等の電子素子(具体的には図15に括弧を付して示すコンタクトホール10、第二の導電性材料層7でもある画素電極7)を用いた一例としての表示素子61を備えた表示装置60の断面構成図を示す。
上述したとおり、第4の実施形態の表示素子および表示装置によれば、従来よりも製造工程を低減して工程の短縮化が可能となり、安価な表示素子、ひいては安価な表示装置を提供可能となる。
第3の実施形態のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法およびこれを使用して得られた電子素子は、LSI、VLSI、ULSI、ひいてはマイクロコンピュータやホストコンピュータ、ワークステーションあるいはパーソナルコンピュータを構成する半導体素子であるトランジスタ、ダイオードを接続する配線電極やコンタクトホール/層間絶縁膜として適用できる。これにより、従来よりも製造工程を低減して工程の短縮化が可能となり、安価な半導体演算素子を提供することが可能となる。動作周波数向上のため、層間絶縁膜には低誘電率材料を用いることが好ましい。
上述したとおり、第3および第4の実施形態によれば、半導体演算素子や表示素子等の電子素子の高集積化の下で、最も基本的な電子素子である電極や配線電極およびコンタクトホール/層間絶縁膜を作製する製造工程を低減してプロセス(工程)全体の短縮化、簡素化を図ることができるとともに、装置コストを低減することができる。また、適宜の箇所に記載した利点および効果も奏する。
図12に、図6ないし図11に示した第3の実施形態の変形例2を示す。
変形例2に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の基本的な作製プロセス(製造工程)の概要は、第3の実施形態のそれと比較して、第1に、図12(a)に示すように、コンタクトホールが形成されない領域・部位の、基板2上に成膜・形成された第一の導電性材料層1上にのみ、上記半導体材料を成膜して半導体層11が形成されている点、第2に、図12(b)に示すように、半導体層11上にのみ、該半導体層11を冒さない第一の絶縁材料層5を少なくとも一層形成した後、コンタクトホールを形成すべき部位の第一の導電性材料層1上にのみ、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料1と臨界表面張力が異なる材料層である低臨界表面張力層3を形成し、その後、図12(c)、(d)に示すように、第一の導電性材料層1上における低臨界表面張力層3のコンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、コンタクトホールを形成すべき部位に低臨界表面張力部3aを形成する工程を有している点、第3に、低臨界表面張力部3aを避けた第一の導電性材料層1上および第一の絶縁材料層5上に、低臨界表面張力部3aよりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層6を形成する点が主に相違する。
その他の工程は、第3の実施形態と実質的に同様である。すなわち、図12(e)に示すように、さらに低臨界表面張力部3aを避けた第一の絶縁材料層5上および第一の絶縁材料層5上に、低臨界表面張力部3aよりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料層6Aを成膜するための第二の絶縁材料であって、少なくとも第一の材料と第二の材料とからなり、第一の材料は、第二の材料と比較してエネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化する機能を、第二の材料は、臨界表面張力変化以外の電気絶縁性機能をそれぞれ有し、第一および第二の材料は、その膜厚形成方向に前記各材料配合の濃度分布を持ち、最表層部における第一の材料の重量比濃度が、第二の材料のそれよりも高い第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層6Aを形成する工程(図12(f))と、その後、第二の絶縁材料層6A上における第二の導電性材料層を形成すべき領域および低臨界表面張力部3aのみにエネルギーの付与を行うことにより、該領域・部位の臨界表面張力(表面エネルギー)を向上させて低臨界表面張力部3aを除去して、第一の導電性材料層1上に開口するコンタクトホール10を形成し、かつ、第二の絶縁材料層6A上の一部領域に、第二の導電性材料層の非形成部位(低臨界表面張力部6Aa)と比較して高臨界表面張力部6Abを形成する工程(図12(g))と、その後、コンタクトホール10および高臨界表面張力部6Ab上に第二の導電性材料を成膜して第二の導電性材料層7を形成する工程(図12(h))とを含み、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが、第二の絶縁材料層6Aを挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とするものである。
上述したコンタクトホール/層間絶縁膜の製造方法によって得られたコンタクトホール/層間絶縁膜は、図12(g)、(h)に示すように、コンタクトホール10が形成されない部位の第一の導電性材料層1上に形成される半導体層11と、半導体層11を冒さない材料で構成され、コンタクトホール10が形成されない部位の第一の導電性材料層1上の半導体層11のみを覆うように少なくとも一層形成される第一の絶縁材料層5と、コンタクトホール10を形成すべき部位を避けた第一の導電性材料層1上の領域および第一の絶縁材料層5上に形成される絶縁材料層であって、少なくとも第一の材料と第二の材料とからなり、第一の材料は、第二の材料と比較してエネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化する機能を、第二の材料は、臨界表面張力変化以外の電気絶縁性機能をそれぞれ有し、第一および第二の材料は、その膜厚形成方向に前記各材料配合の濃度分布を持ち、最表層部における第一の材料の重量比濃度が、第二の材料のそれよりも高い材料で構成された第二の絶縁材料層6Aと、第二の導電性材料層7を形成すべき部位を含んで第二の絶縁材料層6A上に形成される材料層であって、第二の導電性材料層7の非形成部位と比較して高い臨界表面張力を有する高臨界表面張力部9bと、コンタクトホール10と高臨界表面張力部9bの一部とを連通して形成される第二の導電性材料層7とを具備し、第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7とが第二の絶縁材料層6Aを挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とするものである。
以下、第3の実施形態と相違する点のみ簡単に補足説明する。
変形例2における第一の絶縁材料層5は、上述したように半導体層をカバーすることが目的であるため、必ずしも図6に示すように、コンタクトホール近傍まで正確にパターニングされている必要は無い。換言すれば、本変形例の場合、第一の絶縁材料層5は、上記各種印刷法等により半導体層11を覆う程度にパターニングされれば良く、高精度なパターニングは一般に不要である。
低臨界表面張力層3も、上記各種印刷法等によりコンタクトホール形成部近傍にパターニングされていれば良い。この低臨界表面張力層3がUV照射によって高い臨界表面張力を持つような材料に変化する場合は、必ずしも図12(d)のようにUV照射によって低臨界表面張力層3が除去されている必要は無く、コンタクトホール形成部位のみ低臨界表面張力部3aとなっていれば良い。
半導体層11が、UV露光によって劣化しない材料である場合は、基板2全面に低臨界表面張力層3を形成し、UV照射で不要な部位を除去すれば良いが、半導体層11がUV露光により劣化する場合は図12(c)に示すとおり、ここにUV照射されないようにフォトマスク4Aを設計する必要がある。この場合、半導体層11上部に低臨界表面張力層3が形成されていると、半導体層11上に低臨界表面張力層3が残存することになるため、低臨界表面張力層3はコンタクトホール形成部位近傍に、上記各種印刷法等でパターニングされていることが望ましい(図12(c)参照)。しかしながら、半導体層11上に低臨界表面張力層3が残存していたとしても、この上に第二の絶縁材料層6が塗布成膜可能であれば、本発明では適用可能である。
図12(c)で使用されるフォトマスク4Aは、図6(b)で使用されたフォトマスク4と比較して、上述した半導体層11がUV露光により劣化する場合である点を考慮して、半導体層11上を覆う第一の絶縁材料層5およびコンタクトホールが形成される部位である低臨界表面張力層3を覆うように形成されている点のみ相違する。同様に、図12(f)で使用されるフォトマスク8Aは、図6(f)で使用されたフォトマスク8と比較して、上述した半導体層11がUV露光により劣化する場合である点を考慮して、コンタクトホール10および高臨界表面張力部16Abが形成される部位である第二の絶縁材料層6A上を覆うように形成されている点のみ相違する。
上記相違点以外の工程、および上記各材料等の詳細は、第3の実施形態のそれと実質的に同様であるためその説明を省略する。従って、変形例2によれば、第3の実施形態の利点・効果と実質的に同様の利点・効果を奏する。
変形例2のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法およびこれを使用して得られた電子素子によっても、第4の実施形態と同様の表示素子および表示装置を構成して、同様の利点・効果を得ることができる。また、LSI、VLSI、ULSI、ひいてはマイクロコンピュータやホストコンピュータ、ワークステーションあるいはパーソナルコンピュータを構成する半導体素子であるトランジスタ、ダイオードを接続する配線電極やコンタクトホール/層間絶縁膜としても適用できるから、第4の実施形態で上述したと同様の利点・効果を得ることもできる。
図5の工程フローに従い実施した実施例1について説明する。
図5の工程フローに従い、ガラス製の基板2上に第一の導電性材料としてCr/Au電極(20nm/80nm)をメタルマスク(図示せず)にてパターニング蒸着し、第一の導電性材料層1として膜厚100nmのCr/Au薄膜を形成した。このとき、図14(a)、(b)に示すような、配線電極近傍に半導体材料があることを想定し、化6に示す有機半導体材料を図5(a)に示すようにパターニング塗布した。
Figure 0004860954
化6の化学式に示す有機半導体材料を用いて、Ni電鋳マスクを孔版とし、トルエンに溶解した化6の化合物をスプレー塗布してパターニングを行い、半導体層11を形成した。
第一の絶縁材料層5としては、アルコール可溶性ナイロンを脱水したメタノール中に溶解し、半導体層11上にフレキソ印刷法にて成膜し形成した。
低臨界表面張力層3としては、チッソ社製の「PIA−X491−E01」(撥水性ポリイミド)をフレキソ印刷法にて、コンタクトホール形成部近傍にパターニング塗布後加熱焼成し、波長250nmの紫外光(9mW/cm)を10分間照射し、図5(d)に示すとおりの低臨界表面張力部3aを形成した。
第二の絶縁材料層6としては、日産化学社製の「0A−1003」(アルコキシシラン系材料)に増粘剤を添加して約2000cpsとし、スクリーン印刷法にて図5(e)に示すとおり、低臨界表面張力部3a以外の部位に成膜し形成した。
疎水性材料層9としては、チッソ社製の「PIA−X491−E01」(撥水性ポリイミド)をフレキソ印刷法によって図5(f)に示すように成膜して形成し、波長250nmの紫外光(9mW/cm)を1.5時間照射して、図5(h)に示すように低臨界表面張力部3aを除去すると同時に、高臨界表面張力部9bを形成した。
第二の導電性材料層7としては、Agナノメタルインクを図5(i)に示すように、インクジェット法にて成膜し形成した。
評価は、以下の(1)、(2)により行った。
(1)半導体層11の目視評価
有機半導体層成膜直後と、全プロセス完了後の半導体層11の状態を目視にて比較した。
(2)第一の導電性材料層1と第二の導電性材料層7との抵抗値について、コンタクトホール形成部(図5(a)に示す左側)とコンタクトホール非形成部(図5(a)に示す右側)とを比較した。
各々の抵抗値を測定し、コンタクトホール形成部/コンタクトホール非形成部の抵抗値比を算出した。その結果を表2に示す。
Figure 0004860954
図12の工程フローに従い実施した実施例2について説明する。
図12の工程フローに従い、実施例1の第二の絶縁材料層6に代えて、第二の絶縁材料層6Aとしてチッソ社製の「PIA−X562」(撥水性ポリイミド)を採用し、疎水性材料を用いなかった以外は、実施例1と同様の材料仕様・条件等で実験を行った。その結果を上記表2に示す。
(比較例1)
実施例2において、第一の絶縁材料層5を形成しなかった以外は、実施例2と同様の材料仕様・条件等で実験を行った。その結果を上記表2に示す。
上記表2における半導体層11の目視評価から、実施例1および2については実使用上全く問題が無いレベルであるが、比較例1については半導体層11が溶出して損傷を与えているため採用できないことが分かった。
また、上記表2における抵抗値比の測定結果から、実施例1および2については実使用上全く問題が無いレベルであるが、比較例1については抵抗値の測定が不能であるため採用できないことが分かった。
上記表2の総合評価より、実施例1および2については実使用上全く問題が無い合格レベルで採用できるが、比較例1については不合格で採用できないことが分かった。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態、変形例および実施例等について説明したが、本発明の構成は、上述した実施形態、変形例および実施例等に限定されるものではなく、これらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および目的・用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
本発明の第1の実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の作製プロセスを示す工程図である。 固体表面に対する液体の濡れ性を説明するための、固体表面上で液滴が接触角θで平衡状態にある時の様子を示す模式図である。 疎水性材料層および第二の絶縁材料層(絶縁性濡れ変化材料層)上に形成された高表面エネルギー部の濡れ性パターンにおける電極間距離の有無・良否を説明する簡略的な断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る液晶表示素子の配線図である。 参考例1に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の作製プロセスを示す工程図である。 本発明の第3の実施形態に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の作製プロセスを示す工程図である。 (a)は、第3の実施形態における第二の絶縁材料層が膜厚方向に対して材料の濃度分布を持つ第一の材料と第二の材料からなることを、(b)は、第一の材料と第二の材料とを混合した溶液を基板に塗布し乾燥する方法を、(c)、(d)、(e)は、膜厚方向に対して所定の濃度分布で第一および第二の材料が混在していても良いことを、それぞれ示す簡略的な断面図である。 第3の実施形態における第二の絶縁材料として、疎水性基を有する高分子材料(ポリイミドや(メタ)アクリレート等)の化学構造を概念的に示す図である。 第3の実施形態における第二の絶縁材料として、ポリイミド材料の成膜法に係るポリアミック酸の化学構造を示す図である。 図9のポリアミック酸の塗布後、加熱により形成されるポリイミドの化学構造を示す図である。 第3の実施形態における第二の絶縁材料層表面にUVを照射して、低表面エネルギー部と高表面エネルギー部とからなる濡れ性パターンの形成を説明する簡略的な断面図である。 参考例2に係るコンタクトホール/層間絶縁膜の作製プロセスを示す工程図である。 従来技術を説明するためのトランジスタの回路図である。 (a)は半導体演算回路等を構成すべく複数のトランジスタが層間絶縁膜を介して配線電極・コンタクトホール等で電気的に接続された状態を示す簡略的な拡大断面図、(b)はトランジスタの拡大断面図である。 従来例および実施形態における液晶表示装置を構成する液晶素子周りの要部の断面図である。 従来例におけるコンタクトホール、電子素子の作製プロセスを示す工程図である。 従来技術における接続孔、配線、配線電極(上部電極)を形成するプロセスを示す模式的な工程図である。
符号の説明
1 第一の導電性材料層
2 基板
3 低臨界表面張力層
3a 低臨界表面張力部
4、4A、8、8A フォトマスク
5 第一の絶縁材料層
6、6A 第二の絶縁材料層
6Ab 高臨界表面張力部
7 第二の導電性材料層
9 疎水性材料層
9a 低臨界表面張力部
9b 高臨界表面張力部
10 コンタクトホール
11 半導体層
12 電極
13 層間絶縁膜
51 第一の材料
52 第二の材料
60 表示装置
61 表示素子
68 能動素子(TFT)

Claims (18)

  1. 第一の導電性材料層と半導体層との上に、電気絶縁性材料層を第一の導電性材料層上の一部を除き形成した後、該一部を含む前記電気絶縁性材料層上に第二の導電性材料層を形成し、第一と第二の導電性材料層が前記一部を介し電気的に接続されるコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    第一の導電性材料層上に、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力層を形成し、第一の導電性材料層上における前記低臨界表面張力層の前記コンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部を形成する工程と、
    その後、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有し、かつ、前記半導体層を冒さない第一の絶縁材料層を前記低臨界表面張力部以外に少なくとも一層形成した後、さらに前記低臨界表面張力部を避けた第一の絶縁材料層上に、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料層を形成する工程と、
    その後、前記低臨界表面張力部を避けた第二の絶縁材料層上に疎水性材料層を形成した後、前記低臨界表面張力部および第二の絶縁材料層上の前記疎水性材料層の一部領域にエネルギーの付与を行うことにより、前記低臨界表面張力部を除去するとともに前記疎水性材料層の前記一部領域を除去して、第一の導電性材料層上に開口する前記コンタクトホールを形成し、かつ、前記疎水性材料層が除去された前記一部領域の第二の絶縁材料層上に、第二の導電性材料層の非形成部位と比較して高臨界表面張力部を形成する工程と、
    その後、前記コンタクトホールおよび前記高臨界表面張力部上に第二の導電性材料層を形成する工程とを含み、
    第一と第二の導電性材料層が、第一と第二の絶縁材料層を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  2. 第一の導電性材料層と半導体層との上に、電気絶縁性材料層を第一の導電性材料層上の一部を除き形成した後、該一部を含む前記電気絶縁性材料層上に第二の導電性材料層を形成し、第一と第二の導電性材料層が前記一部を介し電気的に接続されるコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    第一の導電性材料層上に、エネルギーの付与によって除去可能であり、かつ、第一の導電性材料と臨界表面張力が異なる低臨界表面張力層を形成し、第一の導電性材料層上における前記低臨界表面張力層の前記コンタクトホールを形成すべき部位以外にエネルギーの付与を行うことにより、低臨界表面張力部を形成する工程と、
    その後、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有し、かつ、前記半導体層を冒さない第一の絶縁材料層を前記低臨界表面張力部以外に少なくとも一層形成した後、さらに前記低臨界表面張力部を避けた第一の絶縁材料層上に、前記低臨界表面張力部よりも高い臨界表面張力を有する第二の絶縁材料層を成膜するための第二の絶縁材料であって、少なくとも第一の材料と第二の材料とからなり、第一の材料は、第二の材料と比較してエネルギーの付与によって臨界表面張力が大きく変化する機能を、第二の材料は、臨界表面張力変化以外の電気絶縁性機能をそれぞれ有し、第一および第二の材料は、その膜厚形成方向に前記各材料配合の濃度分布を持ち、最表層部における第一の材料の重量比濃度が、第二の材料のそれよりも高い第二の絶縁材料を成膜して第二の絶縁材料層を形成する工程と、
    その後、前記低臨界表面張力部および第二の絶縁材料層の一部領域にエネルギーの付与を行うことにより、前記低臨界表面張力部を除去して、第一の導電性材料層上に開口する前記コンタクトホールを形成し、かつ、第二の絶縁材料層上の前記一部領域に、第二の導電性材料層の非形成部位と比較して高臨界表面張力部を形成する工程と、
    その後、前記コンタクトホールおよび前記高臨界表面張力部上に第二の導電性材料層を形成する工程とを含み、
    第一と第二の導電性材料層が、第一と第二の絶縁材料層を挟持した状態で電気的に接続されていることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  3. 請求項1または2記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    第一の絶縁材料層が、水または水と任意の比率で溶解可能な有機溶媒に可溶であり、かつ、その骨格中に水酸基、一級アミノ基、二級アミノ基の少なくとも一つを有する材料からなることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  4. 請求項1ないし3の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記低臨界表面張力層を構成する材料が、Si元素を含まず、かつ、撥水性材料からなることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  5. 請求項1ないし4の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記低臨界表面張力部と第一の導電性材料層表面との臨界表面張力の差が、10mN/m以上であることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  6. 請求項1ないし5の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記高臨界表面張力部と第二の絶縁材料層表面との臨界表面張力の差が、10mN/m以上であることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  7. 請求項1ないし6の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記エネルギーの付与が、紫外線照射であることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  8. 請求項記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記紫外線照射を行う際の酸素濃度を、大気雰囲気を超える濃度としたことを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  9. 請求項記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    第二の材料の電気絶縁性は、第一の材料のそれと比較して高いことを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  10. 請求項9記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    第一の材料が、疎水性基を含む高分子材料からなることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  11. 請求項10記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記疎水性基を含む高分子材料が、ポリイミドを含む高分子材料からなることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  12. 請求項1ないし11の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    第一と第二の導電性材料層の少なくとも一方が、導電性材料を含有する液体を付与されて形成されることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  13. 請求項12記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記導電性材料を含有する液体を付与する方法が、凸版を用いる印刷法、孔版を用いる印刷法、平版を用いる印刷法、凹版を用いる印刷法、スピンコート法、ディッピング法、ブレードコート法、スプレー塗工法の何れか一つであることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜形成方法。
  14. 請求項12記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法において、
    前記導電性材料を含有する液体を付与する方法が、インクジェット法であることを特徴とするコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法。
  15. 請求項1ないし14の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜を用いたことを特徴とする表示素子
  16. 請求項15記載の表示素子を備えたことを特徴とする表示装置
  17. 請求項1ないし14の何れか一つに記載のコンタクトホール/層間絶縁膜の形成方法を使用して形成されたコンタクトホール/層間絶縁膜を用いたことを特徴とする半導体演算素子
  18. 請求項17記載の半導体演算素子を備えたことを特徴とするコンピュータ
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