JP4857845B2 - 便器設備及び便器洗浄方法 - Google Patents

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本発明は、便器設備と便器の洗浄方法とに関する。
便器を洗浄するために、便器の後部上面にロータンクを設置し、このロータンクから便鉢に洗浄水を供給することが広く行われているが、ロータンクを設置する分だけ便器が大形となってしまう。
建物内に引き回された給水配管からフラッシュレバーを介して便器洗浄水を便器に導入することも広く行われているが、給水配管の管径が十分に大きく、また水道の水圧が十分に高く、フラッシュレバーを開栓操作したときに十分な瞬間流量にて水が便器に供給されることが必要である。
給水配管が細かったり、水道水圧が低い場合の対策として、水道配管の途中に蓄圧器を設けることが特開平7−300891号公報に記載されている。しかしながら、この特開平7−300891号公報の洋風便器設備にあっては、洋風便器に供給される洗浄水の全量を蓄圧器によって蓄圧する必要があり、蓄圧器が大容積のものになる。
水道水圧による便器洗浄装置にあっては、便鉢内から汚物やペーパーを強力に排出するために、便器のトラップ部にジェット孔から水を噴出させてサイホン排出水流を形成するサイホンジェット式洗浄方式が採用されることがある。
例えば、特開平11−148162号公報の図2等には、元流路から分岐したジェット用流路に蓄圧タンクを設置し、ジェット孔に給水するときに蓄圧タンクの水をジェット孔へ向って放出するサイホンジェット式便器洗浄装置が記載されている。
特開2005−146602号には、便器に洗浄水を供給する元流路、該元流路から分岐したリム用流路及びジェット用流路と、該元流路に常時連通している蓄圧タンクと、該リム用流路に設けられたリム給水弁と、該ジェット用流路に設けられたジェット給水弁とを備えてなる便器洗浄装置であって、便器洗浄に際し、まずリム給水弁を所定時間(T)開弁させ、該リム給水弁の閉弁後、所定の待機時間(T)経過後、該ジェット給水弁を所定時間(T)開弁させる弁制御手段を備えた便器洗浄装置が記載されている。
この便器洗浄装置では、静水圧時(リム給水弁及びジェット給水弁のいずれもが閉止され、元流路内の水圧が高い時)には蓄圧タンクに蓄圧水が溜まる。リム給水弁又はジェット給水弁が開弁されて元流路が通水状態となり、元流路内の水圧が低くなったときに、蓄圧タンク内の蓄圧水が元流路に付加され、元流路の水圧が高くなる。このように、流路の水圧を高めるために蓄圧タンクの蓄圧水を付加するよう構成することにより、洗浄水の全量を蓄圧する特開平11−148162号に比べ、蓄圧タンクの容積が小さくて足りる。
便器洗浄時におけるサイホン形成を早期化するために、便器本体の下流側に連なる排水路と、該排水流路内の空気を排気するアスピレータとを備えた便器洗浄装置が、特開平10−96255号公報に記載されている。
特開平10−96255号公報 特開平7−300891号公報 特開平11−148162号公報 特開2005−146602号公報
本発明は、ロータンクよりも容積の小さい水タンクを用いても、また水道配管の管径が小さかったり、水道水圧が十分には高くなかったりした場合でも、便器から汚水を強力に排出することができる便器設備及び便器の洗浄方法とを提供することを目的とする。
請求項1の便器設備は、便鉢及び該便鉢に連なるトラップを有した便器本体と、該便鉢に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、該トラップ内の空気を吸引して該トラップにサイホン排出流を誘起させるサイホン誘起手段とを有する便器設備において、該洗浄水供給手段は、洗浄水の供給開始後、該サイホン誘起手段の起動前に洗浄水の供給量を増大させるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2の便器設備は、請求項1において、前記洗浄水供給手段は、洗浄水を供給開始してからt秒の前は平均流量Wにて洗浄水を供給し、その後t秒の間は平均流量Wにて洗浄水を供給するものであり、WはWの1.5〜3倍であることを特徴とするものである。
請求項3の便器設備は、請求項2において、tは1〜15秒であり、tは2〜12秒であることを特徴とするものである。
請求項4の便器設備は、請求項2又は3において、Wは15〜60L/minであることを特徴とするものである。
請求項5の便器設備は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記洗浄水供給手段は、前記サイホン誘起手段の起動時における便鉢内の平均水位を便鉢内の静止水面よりも20mm以上上昇させるものであることを特徴とするものである。
請求項6の便器設備は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記サイホン誘起手段は、前記洗浄水供給手段に設けられたエゼクタと、該エゼクタで発生した負圧を蓄えるエアタンクとを備え、該エアタンク内の負圧によって前記トラップ内の空気を吸引するよう構成されており、前記洗浄水供給手段は、該エアタンクがトラップ内の空気を吸引することによって該エアタンク内に負圧が無くなると洗浄水供給量を増大させるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項7の便器洗浄方法は、便鉢及び該便鉢に連なるトラップを有した便器の洗浄方法であって、該便鉢に洗浄水を供給し、その後、該トラップ内の空気を吸引するサイホン誘起手段を作動させてトラップにサイホンを形成する便器洗浄方法において、便鉢に洗浄水を供給開始した後、所定時間経過後に洗浄水の供給量を増大させ、その後、前記サイホン誘起手段を作動させることを特徴とするものである。
本発明の便器設備及び便器洗浄方法にあっては、便器洗浄開始に際しまず便鉢に洗浄水を供給する。これにより、便鉢の鉢面に付着した汚水が洗い落される。このときの洗浄水の流量は比較的少なく、便鉢内の水位上昇も僅かであり、トラップにサイホンは生じない。便鉢内の水はトラップの最高位部をオーバーフローして流出する。
その後、便鉢への洗浄水の流量を増大させる。これにより、便鉢内の水位が上昇する。そこで、サイホン誘起手段を起動させる。そうすると、便鉢内とトラップ最高位部との水位差(水頭圧)が大きいことと、サイホン誘起手段から付与されるサイホン誘起作用とが重畳することにより、トラップにサイホンが迅速に且つ強力に生じ、便鉢内の汚水がトラップへスムーズに排出される。
このサイホン誘起手段は、トラップ内の空気を吸引排出してトラップ内に負圧を与えるものである。
本発明では、サイホン誘起手段の起動時において便鉢内の水位を静止水位よりも20mm以上上昇させることが望ましい。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<サイホン誘起手段がトラップに負圧を与えるタイプの便器設備>
第1〜9図は実施の形態に係る洋風便器設備が、それぞれ順に、非洗浄時、便鉢洗浄(初期)工程、便器洗浄工程(後期)、覆水工程及び水タンク貯水工程にあるときの作動状態を示す模式図である。第10図は第1〜8図の洋風便器設備の作動を説明するタイミングチャートである。第12図は便器の斜視図である。
なお、第1〜8図では(a)図が上記模式図であり、(b)図はタンクの水平断面図である。
この設備では、サイホン誘起手段としてトラップ24に負圧を付与する手段を備えている。
陶器製の洋風便器20における便鉢23の上部内周にリム22が設けられている。便鉢23は、トラップ24及びサブトラップ26を介して排水口27と連通している。このトラップ24は、ウェア(あふれ面)と称されるトラップ最高位部24aから下方に立ち下がってサブトラップ26に至っている。符号24bはクラウンと称されるあふれ面頂部を示している。符号25は、トラップ24とサブトラップ26との間の排水流路を示している。
このサブトラップ26は、該排水流路25の管壁下部の最低位部26bの下側を回り込み、次いで溢出用の最高位部26aに到るU字状流路よりなる。このサブトラップ26の該最高位部26aの高さは、該最低位部26bよりも若干高位となっている。
ただし、該最低位部26bは、最高位部26aよりも若干高位とされてもよい。この場合、サブトラップ26内に水が溜まっても、水面の高さは最低位部26bより低位となっている。しかし、排水流路25に後述の通り負圧がかけられ、サブトラップ26内に多量の水が流れこむと、サブトラップ26内の水位が該最低位部26bよりも上昇し、サブトラップ26が封水される。これにより、排水流路25内と排水口27側とが封隔される。
この洋風便器20のリム22へは、水道本管から供給される水道水が、配管1、水弁2、配管3、エゼクタ4、配管7、水タンク8、配管11、給水受入部21を介して供給される。配管3にはバキュームブレーカ3aが設けられている。エゼクタ4のスロート部には、逆止弁6を有したエゼクタ用配管5が接続されている。逆止弁6は、空気がエゼクタ4に吸い込まれる方向に流れることを許容する。
水タンク8は、この実施の形態では筒軸心方向を鉛直方向とした円筒状であり、配管7は該水タンク8の上部に接線方向に接続されている。このため、配管7から水タンク8内に水が流入すると、水タンク8内に旋回流が形成される。配管11は、この旋回流の順流方向となるように、水タンク8の下部に対し接線方向に接続された配管を示している。
水タンク8は、便器20の後背面に対峙するようにして設置されており、水タンク8の大部分は便器20の給水受入部21よりも低いレベルに配置されている。配管11は、上流端が上記の通り水タンク8に接続され、途中部が給水受入部21と同レベルまで立ち上がり、下流端が給水受入部21に接続されている。
なお、配管11は、水タンク8よりも上方まで(ただし、エア弁9よりも下位)立ち上げられてもよい。
水タンク8の頂部にはエア弁9を有した空気の給排用の配管10が接続されている。
前記エゼクタ用配管5は、開閉弁よりなる大気開放弁13を介して大気と連通可能とされている。このエゼクタ用配管5の末端がエアタンク14の底部に接続されている。
エアタンク14の頂部は、作動室用配管15、開閉弁よりなる吸引弁16を介して作動室としての作動タンク30の第1室31に接続されている。
この作動タンク30内は、隔膜33によって上側の第1室31と、下側の第2室32とに分画されている。第2室32は、配管34を介して前記排水流路25に連通されている。なお、配管34は、実際にはクラウン24bに接続されている。
隔膜33は、第1室31内が大気圧となっているときには、第1図のように下方へ膨満した形状となっており、この状態では第1室31が比較的大容積とされ、第2室32が比較的小容積とされている。
なお、第1室31の膨満時の容積は700〜1400cm程度が好適である。
このように構成された給水装置付き洋風便器設備の洗浄動作について次に工程別に説明する。
なお、この洗浄例では、第1図の通り水タンク8に予め貯水されている。貯水レベルは配管11の末端と同レベルであり、配管7よりも若干下位である。第1図では、便鉢23内の水位はトラップ最高位部24aと同レベルである。
[鉢洗浄]
(1) 水量W(第2図)
第1図の状態において、水弁2を開く。エア弁10、大気開放弁13は開、吸引弁16は閉とする。これにより、第2図の通り水が配管1,3,7の順に流量Wにて流れて水タンク8に流入する。エゼクタ4では配管5、大気開放弁13を介して空気が吸い込まれ、この空気は水と共に水タンク8に流入する。エア弁9が開いているので、空気は配管10を介して水タンク8外に流出し、水が流量Wにて配管11から便器20へ供給される。通常の便器の場合、このWは10〜20L/min特に10〜15L/min程度が好適である。
この水は、リム22から便鉢23内に流れ落ち、鉢面を洗う。水が便鉢23内に流入することにより、便鉢23及びトラップ24内の水位が若干上昇し、トラップ最高位部24aをオーバーフローするように便鉢23内の汚水が流出する。
なお、水タンク8内では、配管7からの水は水タンク8の内周面に沿って螺旋状に流れ、気液分離が効率よく行われ、空気を含まない水が配管11から便器20へ供給される。
この流量Wによって給水は、1〜15秒、特に3〜12秒間程度行うのが好ましい。
(2) 水量Wへの増水(第3図)
第2図の状態において、エア弁9を閉とする。これにより、エゼクタ4から配管7を介して水と共に水タンク8内に流入した空気は、水タンク8内に籠もるようになり、水タンク8内の水は、第3図の通り新たに供給される水量Wと、エゼクタ4から流入する空気の流量Aとの合計の水流量W=W+Aにて水タンク8から便器20へ供給される。このWはWの1.5〜3倍、特に2〜2.5倍程度が好適である。
即ち、第2図では水はWの流量にて便器20に供給されているが、この第3図の状態では、タンク8内の貯留水も流出水に重畳することにより、W=W+Aの大流量にて便器20へ水が供給される。なお、この結果、便鉢23内の水位は静止水位(第1図の状態における便鉢23内の水位)よりも好ましくは20mm以上、例えば20〜40mm、特に好ましくは30〜40mm程度上昇するが、まだサイホンは起動しない。
この流量Wによる給水は、2〜12秒、特に5〜10秒程度行うのが好ましい。
(3) エアタンク14での負圧蓄積(第4図)
第3図の状態において、大気開放弁13を閉とする。これにより、配管5内への大気流入が停止し、エゼクタ4で発生する負圧が配管5,12を介してエアタンク14に伝達され、該エアタンク14内に負圧が次第に沈積される。この間、エアタンク14内の空気が吸い出され、エゼクタ4に流入するが、この吸入量が徐々に減少するので、水タンク8から配管11への出水量はWから徐々に減少し、遂には配管11への出水量はWにまで低下する。
大気開放弁13を閉としてから所定時間(好ましくは5秒以内、特に3秒以内)が経過し、エアタンク14内の負圧がエゼクタ4の発生負圧とほぼ同等となったならば、吸引弁16を開とし、次のサイホン排出工程に移行する。
[サイホン排出工程(第5図〜第6図)]
(1) サイホン起動
第4図の状態において、第5図の如く吸引弁16を開とする。これにより、作動タンク30内の第1室31内の空気が配管15を介してエアタンク14に急速に吸い出され、隔膜33が上方に移動し、第2室32の容積が急速に拡大する。この結果、排水流路25内の空気が配管34を介して第2室32に吸い出され、該排水流路25内が負圧となる。
なお、この間も、水タンク8から水が便器20に供給される。吸引弁16を開とした当初は、第1室31から吸い出された空気がエゼクタ4に流入するので、水タンク8から配管11への出水量は一時的に略Wにまで増大するが、この吸い出し空気量が徐々に減少するので配管11への出水量も次第に減少する。第1室31内からすべての空気が吸い出されると、配管11への出水量はWになる。
(2) サイホン保持
この実施の形態では、サイホンの作動時間を長くするために、第6図の通り、エアタンク14内に負圧が無くなった時点で吸引弁16を閉、大気開放弁13を開とする。
これにより、エゼクタ4に大気開放弁13から配管5を介して大気が流入するので、水タンク8から配管11への出水量がWからW=W+Aに増大する。このため、トラップ24に便鉢23内空気が流れ込むことがなく、サイホンが保持される。
やがて、水タンク8内の水位が配管11の開口レベルまで低下し、水タンク8内の殆どすべての水が流出すると、便鉢23への給水量が減少し、遂にはトラップ24に空気が流入してサイホンがブレークする。
そこで、次の覆水工程に移行する。
[覆水(第7図〜第8図)]
上記の通り水タンク8内の水の大半が流出し、水タンク8内の水位が配管11の開口レベルにまで低下した後、吸引弁16を開とする。大気開放弁13は開のままであり、エア弁9は閉のままである。これにより、大気開放弁13を通った空気が第1室31とエゼクタ4の双方へ供給される。この結果、第1室31が元の容積に戻ると共に、水タンク8内に配管7から流量Wで流入した水が、該配管11から流量Wにて便器20へ供給される。
この状態では、サイホンはブレークしており、第7〜8図の通り便鉢23内に水が徐々に溜り、覆水が貯留される。なお、第7〜8図でもエゼクタ4は空気を流量Aにて吸い込み続けている。この空気Aは、水タンク8から配管11を介して水と共に便器20へ流出する。
[タンク貯水(第9図)]
第8図の通り覆水の水位がトラップ最高位部24aにまで達した後、第9図の通りエア弁9を開とする。これにより、エゼクタ4から水タンク8に流入する空気が配管10を介して流出し、水タンク8から便鉢20への水の供給が停止する。そして、配管7から流量Wにて流入する水により水タンク8内に水が徐々に貯留される。水タンク8内の水位が配管11の末端のレベル(便器20の給水受入部21のレベル)にまで達した後、水弁2を閉とする。これにより、第1図に示す待機状態に復帰する。
[効果]
この実施の形態では、上記の通り、水タンク8に水を溜めておき、洗浄初期には流量Wにて便器20に給水し、次いで水タンク8内の貯水を流量Wに重畳させてW=W+Aの増水状態にて便器20に給水して便鉢23内の水位を高めた後、作動タンク30からトラップ24に負圧を作用させてトラップ24内を急激に減圧するので、サイホンを早期に且つ強力に、しかも確実に形成することができる。また、サイホンが起動した後も、水タンク8から大流量Wにて便鉢23に給水し、サイホンを長時間に渡って継続させるので、便鉢23内の汚物を十分に排出することができる。この水タンク8からWにて水を供給している間に、便鉢内の水面付近に浮遊するペーパー等の軽量物も十分に排出される。
また、大流量Wにて水を便器20に供給するときでも、このWは新規流入水Wに水タンク8内の貯留水を重畳させたものであり、水タンク8の容積を徒に大きくするとことなく、十分な流量Wを所要の時間だけ継続させることができる。従って、水タンク8としては、1〜4L程度の小容積のもので足りるようになり、便器設備が、ロータンク型便器設備に比べて小型でコンパクトなものとなる。
また、配管1からの水を水タンク8に貯水するので、水道配管の管径が小さい場合や、水道元圧が低い場合でも、便器20を十分に洗浄することができる。
この実施の形態では、エアタンク14内の負圧を作動タンク30の第1室31に伝達し、この第1室31とは隔膜33で隔絶された第2室32をトラップ24の排水流路25に連通させており、トラップ24内の臭気を含んだ空気や汚水の飛沫などがエアタンク14側へ流れ込むことがなく、衛生的である。
また、この実施の形態では、エアタンク14の底部に配管12を接続しているので、エアタンク14内の結露水などをエゼクタ4へ吸い出すことができる。このため、エアタンク14内でカビなどが繁殖することを防止することができる。
この実施の形態では、第12図に示すように、水タンク8、エアタンク14、作動タンク30、各弁2,9,13,16を備えたバルブユニット40及び各配管が便器の後背部に配置されており、便器20を含めた設備の高さが、ロータンク型便器設備に比べて低いものとなる。符号41は各機器を支持するフレームであり、このフレームに囲み用パネル(図示略)が取り付けられる。
[別態様]
上記実施の形態では、覆水工程にひき続いてタンク貯水工程を行って第1図の待機状態としている。即ち、第1図の待機状態では水タンク8に水が貯水されている。
これに対し、本発明では、覆水工程にて洗浄動作を終了し、水タンク8を略空のままとして待機状態に入ってもよい。即ち、覆水工程が終了すると、水弁2を閉とし、洗浄動作を終了とし、待機状態に移行する。これにより、待機状態では水タンク8はほぼ空となっている。
この場合、便器洗浄の開始当初にまず水タンク8に水を貯水し、それから第1図〜第10図の実施の形態における鉢洗浄(洗浄初期)〜覆水までの各工程を実行する。
便器洗浄開始当初に水タンク8への貯水を行うには、水弁2、エア弁9及び大気開放弁13を開とすればよい。これにより、水タンク8内に水が流量Wにて貯水される。エゼクタ4からの空気は配管10を介して排出される。
このタンク貯水工程にひき続いて鉢洗浄工程(洗浄初期)を実行する。なお、この場合、水タンク8内の水位が配管11の末端レベルまで達すると、自ずと水タンク8から配管11を介して水が便器20へオーバーフロー状に流出し、鉢洗浄が開始することになる。
便器洗浄に先立って、タンク貯水工程を開始するタイミングは、便器使用者が便器洗浄スイッチを操作したときとしてもよく、トイレルームへの人体の入室が検知されたときとしてもよく、便器への人体の近接や着座を検知したときとしてもよい。
[別の実施の形態]
上記実施の形態では大気開放弁13をエゼクタ用配管5に設けているが、第11図のように作動室用配管15に設けてもよい。また、エア弁9の水タンク8と反対側を直ちに大気に開放する代りに、第11図のようにエゼクタ用配管5に接続してもよい。図示はしないが、エア弁9の水タンク8と反対側をエアタンク14に接続してもよい。
この第11図の実施の形態でも、各弁2,9,13,16の開閉のタイミングは上記実施の形態と同一である。
この第11図の実施の形態は、上記実施の形態に比べてさらに次の利点を有する。
(i) エア弁9を開としたときに、エア弁9に吸気音が発生することがある。この吸気音(騒音)は、配管12、エアタンク14、配管15、大気開放弁13を介して大気中に伝わるが、エアタンク14がマフラー(消音器)として機能するので、この騒音が低減される。
(ii) 大気開放弁13を開としてエゼクタ4に通水し、大気開放弁13から空気が吸い込まれている場合、該大気開放弁13から吸い込まれた空気がエアタンク14内を連続して通過する。このため、エゼクタ14内に溜った水が十分にエゼクタ14に吸い出される。
(iii) 配管10がエア弁9を介して配管5に接続されている。このため、配管10から水タンク8内の湿気や細かい水滴が流出しても、配管5を介してエゼクタ4側へ戻される。従って、水タンク8からの湿気や水分の放出が防止される。
(iv) 大気開放弁13が作動タンク30に近接して配置されている。従って、大気開放弁13及び吸引弁16を開としたときに、大気が作動タンク30の第1室31に速やかに流入し、隔膜33が元の膨満形状に速やかに復帰する。
[さらに他の形態]
上記実施の形態では便器20が陶器によってトラップ24及びサブトラップ26を含めて一体的に構成されているが、第13図の便器のように、便鉢23及びリム22と、トラップ24の1次側(最高位部24aよりも便鉢23側)とで便器本体20Aを構成し、トラップ2次側(最高位部24aよりも後方側)を別体の便器後半体20Bとし、便器本体20Aと後半体20Bとがフランジ結合などによって水密的に連結される構成としてもよい。後半体20Bは陶器製であってもよく、合成樹脂製であってもよい。
この場合、後半体20Bと、水弁2、エゼクタ4、水タンク8、エアタンク14、作動タンク30、各弁2,6,9,13,16及び各配管等を一まとめのユニット(便器洗浄ユニット)として便器本体20Aと別売りするようにしてもよい。
もちろん、本発明では、水弁2、エゼクタ4、水タンク8、エアタンク14、作動タンク30、各弁2,6,9,13,16及び各配管等を便器用給水装置として、便器20とは別個に販売するようにしてもよい。
本発明では、水タンク8は逆円錐形などテーパを有するものであってもよい
実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を示す系統図である。 実施の形態を説明するタイミングチャートである。 別の実施の形態を説明する系統図である。 便器の後方からの斜視図である。 さらに別の実施の形態を示す模式的な断面図である
2 水弁
4 エゼクタ
5 エゼクタ用配管
8 水タンク
9 エア弁
13 大気開放弁
14 エアタンク
15 作動室用配管
16 吸引弁
20 便器
23 便鉢
24 トラップ
25 排水流路
26 サブトラップ
30 作動タンク
31 第1室
32 第2室
33 隔膜
51 洋風便器
52 鉢部
53 リム
54 リムノズル
55 ジェットノズ

Claims (7)

  1. 便鉢及び該便鉢に連なるトラップを有した便器本体と、
    該便鉢に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、
    該トラップ内の空気を吸引して該トラップにサイホン排出流を誘起させるサイホン誘起手段と
    を有する便器設備において、
    該洗浄水供給手段は、洗浄水の供給開始後、該サイホン誘起手段の起動前に洗浄水の供給量を増大させるように構成されていることを特徴とする便器設備。
  2. 請求項1において、前記洗浄水供給手段は、洗浄水を供給開始してからt秒の前は平均流量Wにて洗浄水を供給し、その後t秒の間は平均流量Wにて洗浄水を供給するものであり、
    はWの1.5〜3倍であることを特徴とする便器設備。
  3. 請求項2において、tは1〜15秒であり、tは2〜12秒であることを特徴とする便器設備。
  4. 請求項2又は3において、Wは15〜60L/minであることを特徴とする便器設備。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記洗浄水供給手段は、前記サイホン誘起手段の起動時における便鉢内の平均水位を便鉢内の静止水面よりも20mm以上上昇させるものであることを特徴とする便器設備。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記サイホン誘起手段は、前記洗浄水供給手段に設けられたエゼクタと、該エゼクタで発生した負圧を蓄えるエアタンクとを備え、該エアタンク内の負圧によって前記トラップ内の空気を吸引するよう構成されており、
    前記洗浄水供給手段は、該エアタンクがトラップ内の空気を吸引することによって該エアタンク内に負圧が無くなると洗浄水供給量を増大させるように構成されていることを特徴とする便器設備。
  7. 便鉢及び該便鉢に連なるトラップを有した便器の洗浄方法であって、
    該便鉢に洗浄水を供給し、その後、該トラップ内の空気を吸引するサイホン誘起手段を作動させてトラップにサイホンを形成する便器洗浄方法において、
    便鉢に洗浄水を供給開始した後、所定時間経過後に洗浄水の供給量を増大させ、その後、前記サイホン誘起手段を作動させることを特徴とする便器洗浄方法。
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