JP4856960B2 - 液冷式放熱装置 - Google Patents

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Description

この発明は、たとえばノート型パーソナルコンピュータ、二次元ディスプレイ装置、プロジェクタのような電子機器の発熱電子部品などの発熱体から発せられる熱を放熱する液冷式放熱装置に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。また、この明細書および特許請求の範囲において、図3、図6、図9および図11の上下を上下というものとする。
従来、電子機器の発熱電子部品から発せられる熱を放熱する方法として、片面が発熱電子部品に熱的に接触させられる受熱面となされたアルミニウム製放熱基板と、放熱基板の他面に一体に設けられた放熱フィンとよりなるものを使用し、放熱基板の受熱面に発熱電子部品を取り付け、冷却ファンにより放熱フィンに風を当てることによって、発熱電子部品から発せられる熱を放熱基板および放熱フィンを介して空気中に逃がす方法が広く採用されていた。
しかしながら、近年の電子機器では、小型化、高性能化により発熱電子部品の発熱量が増加する傾向にあり、従来の方法では十分な放熱性能が得られなくなってきている。また、ノート型パーソナルコンピュータ、二次元ディスプレイ装置、プロジェクタなどにおいては、冷却ファンによる騒音も大きくなり、これらの機器に求められるようになってきている静粛性を満たすことができない。
そこで、これらの問題を解決するために、本出願人は、先に、水を含んだ冷却液、たとえば不凍液を用いた液冷式放熱装置を提案した(特許文献1参照)。特許文献1記載の液冷式放熱装置は、互いに積層状にろう付された2枚のアルミニウム板からなりかつ冷却液通路を有する放熱ベースと、放熱ベース上に設けられた膨張タンク部と、冷却液通路内で不凍液を循環させるポンプとを備えており、放熱ベースの片面に、冷却液通路内を流れる冷却液により冷却する発熱体を熱的に接触させる受熱部が設けられ、冷却液通路が、2枚のアルミニウム板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成され、膨張タンク部が、上方に膨出しかつ下方に開口した膨出部を有するタンク本体と、タンク本体の下端に接合されかつ膨出部の下端開口を塞ぐとともに、放熱ベースの上面に接合された底板とを有しており、放熱ベースおよび底板に、冷却液通路とタンク本体内とを通じさせる連通穴が形成されたものである。
しかしながら、特許文献1記載の液冷式放熱装置においては、放熱ベースを形成するろう付すべき2枚のアルミニウム板に洗浄処理を施した後にも、極微細の金属微粒子や繊維状異物などの異物がアルミニウム板に付着したり、あるいはろう付の際に用いたフラックスの微粒子が残存することがあり、製造された液冷式放熱装置の冷却液通路内にこれらの異物が存在することがある。そして、このような異物が冷却液と一緒に冷却液通路内を流れた場合には、ポンプの摺動部に詰まり、ポンプの性能が低下するおそれがある。
特開2005−167224号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、ポンプの性能低下を防止しうる液冷式放熱装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、放熱ベースの下面に異物トラップタンクが固定され、放熱ベースに、冷却液通路内と異物トラップタンク内とを通じさせる連通穴が形成されている液冷式放熱装置。
2)異物トラップタンクの上方において、放熱ベース上に膨張タンク部が設けられており、膨張タンク部が、上方に膨出しかつ下方に開口したタンク本体と、タンク本体の下端に接合されかつその下端開口を塞ぐとともに、放熱ベースの上面に接合された底板とを有しており、放熱ベースおよび底板に、冷却液通路内とタンク本体内とを通じさせる連通穴が形成され、異物トラップタンク内と膨張タンク部のタンク本体内とが、冷却液通路、ならびに冷却液通路内と異物トラップタンク内およびタンク本体内とを通じさせる2つの連通穴を介して通じさせられている上記1)記載の液冷式放熱装置。
3)放熱ベースが、互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、冷却液通路が、両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成されており、異物トラップタンクが、冷却液通路における下金属板を下方に膨出させることにより形成された部分に固定され、膨張タンク部が放熱ベース上面における上金属板が上方に膨出していない平坦部分に設けられている上記2)記載の液冷式放熱装置。
4)金属板がアルミニウム板からなり、両アルミニウム板が、少なくともいずれか一方のアルミニウム板における他方のアルミニウム板側を向いた面に設けられていたろう材層を利用して互いに積層状にろう付されている上記3)記載の液冷式放熱装置。
5)部分的に途切れた冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、放熱ベースに、冷却液通路の途切れ部分に臨む2つの端部を放熱ベースの下面に開口させる2つの連通穴が形成され、放熱ベースの下面に、冷却液通路の途切れ部分に臨む2つの端部を通じさせる連通部材が、両連通穴にまたがるように固定され、連通部材の流路断面積が冷却液通路の流路断面積よりも大きくなっている液冷式放熱装置。
6)連通部材の上方において、放熱ベースの上面に、上方に膨出しかつ下方に開口した膨張タンクが、その下端開口が放熱ベースにより閉鎖されるように固定されており、連通部材内と膨張タンク内とが放熱ベースに形成された貫通穴を介して通じさせられている上記5)記載の液冷式放熱装置。
7)放熱ベースが、互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、冷却液通路が、両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成されており、両金属板を膨出させないことにより前記途切れ部分が設けられている上記5)または6)記載の液冷式放熱装置。
8)金属板がアルミニウム板からなり、両アルミニウム板が、少なくともいずれか一方のアルミニウム板における他方のアルミニウム板側を向いた面に設けられていたろう材層を利用して互いに積層状にろう付されている上記7)記載の液冷式放熱装置。
9)互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、かつ両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成された冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、冷却液通路に、上金属板に相互に間隔をおいて形成された2つの通路形成用上方膨出部内どうしが、両上方膨出部に跨るように下金属板に形成された異物トラップ用下方膨出部により通じさせられた異物トラップ部が設けられており、下金属板の異物トラップ用下方膨出部の流路断面積が、上金属板の両通路形成用上方膨出部の流路断面積よりも大きくなっている液冷式放熱装置。
10)互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、かつ両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成された冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、冷却液通路に、上金属板に形成された通路形成用上方膨出部内と下金属板に形成された通路形成用下方膨出部内とが通じさせられた部分が設けられているとともに、当該部分において下金属板の通路形成用下方膨出部内から上金属板の通路形成用上方膨出部内に冷却液が流入するようになされており、通路形成用下方膨出部における通路形成用上方膨出部側の端部において、下金属板に、通路形成用下方膨出部に通じる異物トラップ用下方膨出部が形成されている液冷式放熱装置。
11)異物トラップ用下方膨出部が、通路形成用下方膨出部から冷却液の流れ方向下流側に向かって外側方に傾斜するように形成されている上記10)記載の液冷式放熱装置。
12)金属板がアルミニウム板からなり、両アルミニウム板が、少なくともいずれか一方のアルミニウム板における他方のアルミニウム板側を向いた面に設けられていたろう材層を利用して互いに積層状にろう付されている上記9)〜11)のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
13)放熱ベースの少なくとも片面に、発熱体を熱的に接触させる受熱部が設けられている上記1)〜12)のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
14)ハウジングと、ハウジング内に配置された発熱電子部品とを備えており、上記13)記載の液冷式放熱装置がハウジング内に配置され、発熱電子部品が、放熱ベースの受熱部に熱的に接触させられている電子機器。
15)キーボードを有する本体部と、本体部に開閉自在に設けられたディスプレイ装置とよりなり、本体部のハウジング内に上記13)記載の液冷式放熱装置が配置され、本体部のハウジング内に配置されたCPUが放熱ベースの受熱部に熱的に接触させられているノート型パーソナルコンピュータ。
上記1)の液冷式放熱装置によれば、冷却液中に異物が混入している場合、冷却液中の異物は、自身の重力により放熱ベースに形成された連通穴を通って異物トラップタンク中に落下する。異物トラップタンク内では、冷却液の流れはほとんど無いので、異物は連通穴を通って冷却液通路内に戻ることなく、異物トラップタンク内にトラップされる。したがって、異物がポンプの摺動部に詰まることによる、ポンプの性能低下が防止される。
上記2)の液冷式放熱装置によれば、冷却液中に気泡状態で含まれる空気は、冷却液通路を通過する際に、冷却液通路内とタンク本体内とを通じさせる連通穴を通ってタンク本体内に入り、ここに溜められる。したがって、空気が冷却液通路内の冷却液から排除され、冷却効率が向上する。また、発熱源から受けた熱により冷却液が加熱されて熱膨張したとしても、冷却液は、冷却液通路内とタンク本体内とを通じさせる連通穴を通って膨張タンク部のタンク本体内に流入するので、内圧上昇による冷却液通路の破損が防止される。さらに、膨張タンク部のタンク本体内に余剰の冷却液を入れておけば、冷却液が減少したとしても冷却効率の低下が防止される。
上記3)の液冷式放熱装置によれば、冷却液通路の形成、異物トラップタンクの放熱ベースへの固定、および膨張タンク部の設置を比較的簡単に行うことができる。
上記4)の液冷式放熱装置によれば、放熱効率が優れた放熱ベースを比較的簡単に製造することができる。
上記5)の液冷式放熱装置によれば、連通部材の流路断面積が冷却液通路の流路断面積よりも大きくなっているので、連通部材内での冷却液の流速が遅くなる。その結果、異物が混入した冷却液が連通部材内に流入した場合、連通部材内に入った異物の連通部材からの流出が抑制され、連通部材内にトラップされる。したがって、異物がポンプの摺動部に詰まることによる、ポンプの性能低下が防止される。
上記6)の液冷式放熱装置によれば、冷却液中に気泡状態で含まれる空気は、冷却液通路を通過する際に、貫通穴を通って膨張タンク内に入り、ここに溜められる。したがって、空気が冷却液通路内の冷却液から排除され、冷却効率が向上する。また、発熱源から受けた熱により冷却液が加熱されて熱膨張したとしても、冷却液は、貫通穴を通って膨張タンク内に流入するので、内圧上昇による冷却液通路の破損が防止される。さらに、膨張タンク内に余剰の冷却液を入れておけば、冷却液が減少したとしても冷却効率の低下が防止される。
しかも、連通部材内と膨張タンク内とが放熱ベースに形成された貫通穴を介して相互に通じさせられているので、液冷式放熱装置がどのような姿勢となった場合にも、膨張タンク内の空気が冷却液通路に逆流することが防止される。
上記7)の液冷式放熱装置によれば、冷却液通路の形成、および途切れ部分の形成を比較的簡単に行うことができる。
上記8)の液冷式放熱装置によれば、放熱効率が優れた放熱ベースを比較的簡単に製造することができる。
上記9)の液冷式放熱装置によれば、異物トラップ用下方膨出部の流路断面積が通路形成用上方膨出部の流路断面積よりも大きくなっているので、異物トラップ用下方膨出部内での冷却液の流速が遅くなる。その結果、異物が混入した冷却液が異物トラップ用下方膨出部内に流入した場合、異物トラップ用下方膨出部内に入った異物の異物トラップ用下方膨出部からの流出が抑制され、異物トラップ用下方膨出部内にトラップされる。したがって、異物がポンプの摺動部に詰まることによる、ポンプの性能低下が防止される。
上記10)の液冷式放熱装置によれば、異物が混入した冷却液が通路形成用下方膨出部から通路形成用上方膨出部内に流入する際の流通抵抗が大きくなるので、異物は通路形成用上方膨出部内に流入せず、異物トラップ用下方膨出部内に流入しやすくなる。そして、異物が一旦異物トラップ用下方膨出部内に流入すると、冷却液の流れによって冷却液通路内に戻ることが抑制され、その結果異物トラップ用下方膨出部内にトラップされる。したがって、異物がポンプの摺動部に詰まることによる、ポンプの性能低下が防止される。
上記11)の液冷式放熱装置によれば、異物トラップ用下方膨出部内に一旦入った異物の異物トラップ用下方膨出部からの流出抑制効果が優れたものになる。
上記12)の液冷式放熱装置によれば、放熱効率が優れた放熱ベースを比較的簡単に製造することができる。
上記14)の電子機器によれば、発熱電子部品を効率良く冷却することができるとともに、静粛性が向上する。
上記15)のノート型パーソナルコンピュータによれば、CPUを効率良く冷却することができるとともに、静粛性が向上する。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
以下の説明において、図1に矢印Xで示す方向(図2および図5の下側)を前、これと反対側を後といい、図1に矢印Yで示す方向(図2および図5の左側)を左、これと反対側を右というものとする。
実施形態1
この実施形態は図1〜図4に示すものである。
図1はこの発明の実施形態1の液冷式放熱装置の全体構成を示し、図2〜図4はその要部の構成をを示す。
図1において、液冷式放熱装置(1)は、互いに積層状に接合された上下2枚の高熱伝導性板、ここではアルミニウム製金属板(3)(4)からなる長方形板状の放熱ベース(2)を備えており、放熱ベース(2)の両金属板(3)(4)間に冷却液通路(5)が形成されている。
放熱ベース(2)の冷却液通路(5)内には、不凍液などのアルミニウムに対して非腐食性を有するが水を含む冷却液が封入されており、冷却液通路(5)内の冷却液は、放熱ベース(2)の下面に取り付けられた循環ポンプ(6)により冷却液通路(5)内を循環させられるようになっている。放熱ベース(2)の下面には異物トラップタンク(10)が接合されている。放熱ベース(2)上には、異物トラップタンク(10)の上方に位置するように膨張タンク部(7)が設けられている。また、放熱ベース(2)の下面には、冷却液通路(5)の一部を含むように、受熱部(8)および放熱部(9)が設けられている。
放熱ベース(2)の上金属板(3)は、一端部が放熱ベース(2)の前側の左角部に位置するとともに、他端部が放熱ベース(2)における後側縁部の左右方向中程よりも右側に位置するように、上金属板(3)の周縁部に沿って形成された第1上方膨出部(11)と、一端部が放熱ベース(2)の前側の左角部における第1上方膨出部(11)の前記一端部の後方の近接した部分に位置するとともに、他端部が放熱ベース(2)の後側縁部における第1上方膨出部(11)の前記他端部から左方に所定距離離れた部分に位置するように、上金属板(3)の周縁部に沿って形成された第2上方膨出部(12)と、第1上方膨出部(11)における放熱ベース(2)の前側縁部に存在する部分に連なってその後方に所定の広がりをもって形成された所定数、ここでは2つの第3上方膨出部(13)とを備えている。第3上方膨出部(13)の頂壁に、それぞれ内方に突出しかつ先端部が下金属板(4)に接合された多数の突起(14)が形成されている。放熱ベース(2)の下金属板(4)は、第1上方膨出部(11)の前記他端部と、第2上方膨出部(12)の前記他端部とに跨るように形成された左右方向に伸びる直線状の下方膨出部(15)を備えており、下方膨出部(15)によって上金属板(3)の第1上方膨出部(11)内と第2上方膨出部(12)内とが通じさせられている。また、上金属板(3)には、下方膨出部(15)の長さ方向の中間部を放熱ベース(2)の上面に開口させる連通穴(16)が形成されている。さらに、上金属板(3)には、上方膨出部(11)(12)(13)および下方膨出部(15)を避けるように複数の貫通穴(17)が形成されている。下金属板(4)には、第1上方膨出部(11)および第2上方膨出部(12)における放熱ベース(2)の前側左角部に位置する端部を放熱ベース(2)の下面に開口させる貫通穴(18)が形成されている。また、上下両金属板(3)(4)における下方膨出部(15)の前後両側部分には、それぞれ複数の位置決め穴(19)が、左右方向に間隔をおいて上下両金属板(3)(4)を貫通するように形成されている。
放熱ベース(2)を構成する両金属板(3)(4)のうちの少なくともいずれか一方の金属板は、他方の金属板を向いた面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、両金属板(3)(4)は、アルミニウムブレージングシートのろう材層を利用してろう付されている。なお、一方の金属板のみがアルミニウムブレージングシートからなる場合、他方の金属板はアルミニウムベア材からなる。そして、上金属板(3)の上方膨出部(11)(12)(13)の下方への開口が下金属板(4)により塞がれるとともに、下金属板(4)の下方膨出部(15)の上方への開口が上金属板(3)により塞がれることにより、冷却液通路(5)が形成されている。
循環ポンプ(6)は、放熱ベース(2)における前側左角部の下面に、ねじ(20)により取り付けられており、循環ポンプ(6)の吐出口(6a)が下金属板(4)の一方の貫通穴(18)に接続され、吸込口(6b)が下金属板(4)の他方の貫通穴(18)に接続されている。なお、循環ポンプ(6)の上面と放熱ベース(2)の下面との間は、適当なシール手段により密封されている。
図2〜図4に示すように、異物トラップタンク(10)は、平面から見て下金属板(4)の下方膨出部(15)よりも左右方向に長い長円形であり、下方膨出部(15)全体が異物トラップタンク(10)内に位置している。異物トラップタンク(10)は、上面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートの周縁部を除いた部分を下方に膨出させることにより形成されたものであり、その周壁は下方に向かって内側に傾斜している。また、異物トラップタンク(10)の底壁の中心部に、上方に突出した突起(21)が形成されている。異物トラップタンク(10)の下端開口の周囲には外向きフランジ(10a)が一体に形成されており、外向きフランジ(10a)の前後両側縁部には、上方に突出しかつ放熱ベース(2)の左右両端の位置決め穴(19)に嵌め入れられる位置決め爪(22)が一体に形成されている。
そして、位置決め爪(22)が放熱ベース(2)の左右両端の位置決め穴(19)に下方から通されて突起(21)が連通穴(16)の真下に位置するように、異物トラップタンク(10)が下金属板(4)の下側に配置された状態で、外向きフランジ(10a)がその上面のろう材層を利用して下金属板(4)にろう付されている。異物トラップタンク(10)内は、下金属板(4)の下方膨出部(15)の底壁(15a)に形成された複数の連通穴(23)を介して、下方膨出部(15)内、すなわち冷却液通路(5)内に通じさせられている。
膨張タンク部(7)は、上方に膨出しかつ下方に開口したアルミニウム製タンク本体(24)と、タンク本体(24)の下端開口を閉鎖するアルミニウム製底板(25)とからなる。タンク本体(24)および底板(25)は平面から見て左右方向に長い長円形である。
タンク本体(24)は、下面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートの周縁部を除いた部分を上方に膨出させることにより形成されたものであり、その周壁は上方に向かって内側に傾斜している。また、タンク本体(24)の頂壁の中心部に、下方に突出した突起(26)が形成されている。タンク本体(24)の下端開口の周囲には外向きフランジ(24a)が一体に形成されており、外向きフランジ(24a)の前後両側縁部には、下方に突出しかつ放熱ベース(2)の位置決め穴(19)のうち異物トラップタンク(10)の位置決め爪(22)が嵌め入れられていない位置決め穴(19)に嵌め入れられる位置決め爪(27)が一体に形成されている。
底板(25)は、下面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートよりなり、その左右方向の長さは第1および第2上方膨出部(11)(12)の端部間の間隔よりも長くなっている。また、底板(25)の前後方向の幅は、タンク本体(24)の外向きフランジ(24a)における前後両側縁間の間隔と等しくなっている。また、底板(25)における上金属板(3)の連通穴(16)と対応する部分には、連通穴(16)よりも大きい円形連通穴(28)が、連通穴(16)と通じるようにこれと同心状に形成されている。連通穴(28)は円形に限定されるものではない。底板(25)における連通穴(28)の周縁部には、上方に向かって径方向内方に傾斜した邪魔板(29)が全周にわたって一体に形成されており、邪魔板(29)の先端に囲まれて開口(31)が形成されている。また、底板(25)の左右両端部には、それぞれ第1および第2上方膨出部(11)(12)の端部が嵌る切り欠き(32)が形成されている。
そして、両切り欠き(32)内に第1および第2上方膨出部(11)(12)の端部が嵌るように、底板(25)が上金属板(3)上に配置され、さらに位置決め爪(27)が上下両金属板(3)(4)の位置決め穴(19)に通されて突起(26)が連通穴(16)の真上に位置するように、タンク本体(24)が底板(25)上に配置された状態で、底板(25)がその下面のろう材層を利用して上金属板(3)にろう付されるとともに、タンク本体(24)の外向きフランジ(24a)がその下面のろう材層を利用して底板(25)にろう付されている。こうして、膨張タンク部(7)が設けられている。膨張タンク部(7)は、冷却液中に気泡状態で含まれる空気を取り入れて保持しうるとともに、冷却液が加熱されて膨張した際に冷却液を流入させて内圧上昇による冷却液通路(5)の破損を防止しうる構造となっている。また、膨張タンク部(7)部内に余剰の冷却液を入れておくことにより、冷却液が減少した際の冷却効率の低下を防止することが可能になる。
受熱部(8)は、下金属板(4)の下面における上金属板(3)の一方の第3上方膨出部(13)の中央部と対応する位置に設けられている。また、下金属板(4)の下面には、上金属板(3)の第2上方膨出部(12)の一部分を含むように、アルミニウム製のコルゲート状放熱フィン(33)がろう付されており、これにより放熱ベース(2)の下面に、冷却液通路(5)の一部を含むように放熱部(9)が設けられている。
液冷式放熱装置(1)において、冷却液通路(5)、異物トラップタンク(10)および膨張タンク部(7)のタンク本体(24)内に封入されている冷却液の量は、図2〜図4に示す通常の状態において、膨張タンク部(7)のタンク本体(24)内の液面が、底板(25)における邪魔板(29)先端の開口(31)よりも上方に位置するような量である。
上述した液冷式放熱装置(1)は、たとえばキーボードを有するパソコン本体部と、パソコン本体部に開閉自在に設けられたディスプレイ装置とを備えたノート型パーソナルコンピュータにおいて、パソコン本体部のハウジング内に配置され、CPU(S)(発熱電子部品)が液冷式放熱装置(1)の冷却液通路(5)の受熱部(8)において放熱ベース(2)の下面に熱的に接触させられる。ノート型パーソナルコンピュータの起動時には、循環ポンプ(6)により冷却液が冷却液通路(5)内を循環させられる。CPU(S)から発せられた熱は、下金属板(4)を経て冷却液に伝わる。そして、冷却液が、冷却液通路(5)を循環して受熱部(8)に戻るまでの間に、冷却液の有する熱が上下金属板(3)(4)を経て外部に放熱され、特に放熱部(9)において下金属板(4)および放熱フィン(33)を経て放熱され、その結果冷却液が冷却される。このような動作を繰り返してCPU(S)から発せられる熱が放熱される。
ここで、放熱ベース(2)を形成するろう付すべき2枚の金属板(3)(4)に洗浄処理を施した後にも極微細の金属微粒子や繊維状異物などの異物が付着していたり、あるいはろう付の際に用いたフラックスの微粒子が残存していたりすることが原因となって、液冷式放熱装置(1)の冷却液通路(5)内に異物が存在しており、このような異物が冷却液と一緒に冷却液通路(5)内を流れることがある。この場合、冷却液中の異物は、自身の重力により、下金属板(4)の下方膨出部(15)の底壁(15a)に形成された連通穴(23)を通って異物トラップタンク(10)中に落下する。異物トラップタンク(10)内では、冷却液の流れはほとんど無いので、異物は連通穴(16)を通って冷却液通路(5)内に戻ることなく、異物トラップタンク(10)内にトラップされる。したがって、異物が循環ポンプ(6)の摺動部に詰まることによる、循環ポンプ(6)の性能低下が防止される。
なお、上述した液冷式放熱装置(1)は、ハウジングおよびハウジング内に配置された発熱電子部品を備えているノート型パーソナルコンピュータ以外の電子機器において、ハウジング内に配置され、発熱電子部品が、放熱ベース(2)の受熱部(8)に熱的に接触させられることもある。
上記実施形態1において、放熱タンク部(7)は、異物トラップタンク(10)の上方ではなく、放熱ベース(2)上の他の適当な場所に設けられていてもよい。
実施形態2
この実施形態は図5〜図7に示すものである。
図5〜図7は実施形態2の液冷式放熱装置の要部を示す。
実施形態2の液冷式放熱装置の場合、下金属板(4)には、上金属板(3)の第1上方膨出部(11)内と第2上方膨出部(12)内とを通じさせる下方膨出部(15)は形成されておらず、冷却液通路(5)は上金属板(3)の第1および第2上方膨出部(11)(12)の循環ポンプ(6)とは反対側の端部間において途切れている。この途切れ部分を(40)で示す。また、下金属板(4)には、第1および第2上方膨出部(11)(12)における途切れ部分(44)側の端部に連なるように短尺下方膨出部(41)が形成され、さらに上金属板(3)には、短尺下方膨出部(41)の先端部に連なるように短尺上方膨出部(42)が形成されている。短尺下方膨出部(41)の上方への開口は上金属板(3)により塞がれるとともに、短尺上方膨出部(42)の下方への開口は下金属板(4)により塞がれており、これにより冷却液通路(5)の一部分が形成されている。短尺上方膨出部(42)の先端部間においては上下金属板(3)(4)は膨出されておらず、ここが冷却液通路(5)の途切れ部分(40)となっている。また、放熱ベース(2)の下金属板(4)に、両短尺上方膨出部(42)の先端部を放熱ベース(2)の下面に開口させる2つの連通穴(43)が形成されている。
放熱ベース(2)の下面における短尺下方膨出部(41)間の平坦部分に、冷却液通路(5)の途切れ部分(40)に臨む2つの端部を通じさせる連通部材(44)が、両連通穴(43)に跨るように接合されている。連通部材(44)の流路断面積は、冷却液通路(5)の短尺上方膨出部(42)の流路断面積よりも大きくなっている。また、放熱ベース(2)上には、連通部材(44)の上方に位置するように膨張タンク(45)が接合されている。
連通部材(44)は、上面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートの周縁部を除いた部分を下方に膨出させることにより形成されたものであり、その周壁は下方に向かって内側に傾斜している。また、連通部材(44)の底壁の中心部に上方に突出した突起(46)が形成されている。連通部材(44)は、平面から見て左右方向に長い長円形で、その長さは上金属板(3)の短尺上方膨出部(42)の先端部間の間隔よりも長くかつ下金属板(4)の短尺下方膨出部(41)の先端部間の間隔よりも短くなっており、両連通穴(43)が平面から見て連通部材(44)内に位置するようになっている。連通部材(44)の下端開口の周囲には外向きフランジ(44a)が一体に形成されており、外向きフランジ(44a)の前後両側縁部には、上方に突出しかつ放熱ベース(2)の位置決め穴(19)に嵌め入れられる複数の位置決め爪(47)が一体に形成されている。
そして、位置決め爪(47)が放熱ベース(2)の左右両端部を除いた位置決め穴(19)に下方から通されて、連通部材(44)が下金属板(4)の下面に配置され、この状態で外向きフランジ(44a)がその上面のろう材層を利用して下金属板(4)にろう付されている。
膨張タンク(45)は、下面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートの周縁部を除いた部分を上方に膨出させることにより形成されたものであり、その周壁は上方に向かって内側に傾斜している。また、膨張タンク(45)の頂壁の中心部に下方に突出した突起(48)が形成されている。突起(48)は連通部材(44)の突起(46)の真上に位置している。膨張タンク(45)は、平面から見て左右方向に長い長円形で、その長さは下金属板(4)の短尺下方膨出部(41)の先端部間の間隔よりも長くかつ上金属板(3)の第1および第2上方膨出部(11)(12)の先端部間の間隔よりも短くなっており、両短尺上方膨出部(42)が平面から見て連通部材(44)内に位置している。膨張タンク(45)の下端開口の周囲には外向きフランジ(45a)が一体に形成されており、外向きフランジ(45a)の前後両側縁部には、下方に突出しかつ放熱ベース(2)の左右両端部の位置決め穴(19)に嵌め入れられる位置決め爪(49)が一体に形成されている。
そして、位置決め爪(49)が放熱ベース(2)の左右両端部の位置決め穴(19)に上方から通されて、膨張タンク(45)が上金属板(3)の上面に配置され、この状態で外向きフランジ(45a)がその下面のろう材層を利用して上金属板(3)にろう付されている。
連通部材(44)内と膨張タンク(45)内とは、放熱ベース(2)の上下両金属板(3)(4)に形成された複数の貫通穴(50)(51)を介して相互に通じさせられている。両貫通穴(50)(51)の中心は一致しているとともに、上金属板(3)の貫通穴(50)は下金属板(4)の貫通穴(51)よりも小さくなっている。
実施形態2の液冷式放熱装置において、冷却液通路(5)、連通部材(44)および膨張タンク(45)内に封入されている冷却液の量は、図5〜図7に示す通常の状態において、液面が膨張タンク(45)内に位置し、放熱ベース(2)を上下逆向きにした場合に、液面が連通部材(44)内に位置するような量である。
その他の構成は実施形態1の液冷式放熱装置(1)と同じであり、実施形態1の液冷式放熱装置(1)と同様にノート型パーソナルコンピュータに用いられ、CPU(S)から発せられる熱が放熱される。
ここで、液冷式放熱装置の冷却液通路(5)内に異物が存在しており、このような異物が冷却液と一緒に冷却液通路(5)内を流れることがあるが、連通部材(44)の流路断面積が冷却液通路(5)の短尺上方膨出部(42)の流路断面積よりも大きくなっているので、連通部材(44)内での冷却液の流速が遅くなる。その結果、異物が混入した冷却液が連通部材(44)内に流入した場合、連通部材(44)内に入った異物の連通部材(44)からの流出が抑制され、連通部材(44)内にトラップされる。したがって、異物が循環ポンプ(6)の摺動部に詰まることによる、循環ポンプ(6)の性能低下が防止される。
また、実施形態2の液冷式放熱装置によれば、冷却液中に気泡状態で含まれる空気は、冷却液が連通部材(44)内を通過する際に、貫通穴(50)(51)を通って膨張タンク(45)内に入り、ここに溜められる。したがって、空気が冷却液通路(5)内の冷却液から排除され、冷却効率が向上する。また、CPU(S)から受けた熱により冷却液が加熱されて熱膨張したとしても、冷却液は、連通部材(44)内において貫通穴(50)(51)を通って膨張タンク(45)内に流入するので、内圧上昇による冷却液通路(5)の破損が防止される。さらに、膨張タンク(45)内に余剰の冷却液を入れておけば、冷却液が減少したとしても冷却効率の低下が防止される。
しかも、連通部材(44)内と膨張タンク(45)内とが放熱ベース(2)の上下両金属板(3)(4)に形成された貫通穴(50)(51)を介して相互に通じさせられているので、液冷式放熱装置がどのような姿勢となった場合にも、膨張タンク(45)内の空気が冷却液通路(5)に逆流することが防止される。
実施形態3
この実施形態は図8および図9に示すものである。
図8および図9は実施形態3の液冷式放熱装置の要部の構成を示す。
実施形態3の液冷式放熱装置の場合、放熱ベース(2)の冷却液通路(5)の途中に、上金属板(3)に相互に間隔をおいて形成された2つの通路形成用上方膨出部(60)が、両上方膨出部(60)に跨るように下金属板(4)に形成された異物トラップ用下方膨出部(61)を介して連通させられた部分が設けられており、これにより異物トラップ部(62)が設けられている。下金属板(4)の異物トラップ用下方膨出部(61)の流路断面積は、上金属板(3)の両上方膨出部(60)の流路断面積よりも大きくなっている。
その他の構成は実施形態1の液冷式放熱装置(1)と同じであり、実施形態1の液冷式放熱装置(1)と同様にノート型パーソナルコンピュータに用いられ、CPU(S)から発せられる熱が放熱される。
ここで、液冷式放熱装置の冷却液通路(5)内に異物が存在しており、このような異物が冷却液と一緒に冷却液通路(5)内を流れることがあるが、異物トラップ部(62)の異物トラップ用下方膨出部(61)の流路断面積が通路形成用上方膨出部(60)の流路断面積よりも大きくなっているので、異物トラップ用下方膨出部(61)内での冷却液の流速が遅くなる。その結果、冷却液とともに異物トラップ用下方膨出部(61)内に入った異物の異物トラップ用下方膨出部(61)からの流出が抑制され、異物トラップ用下方膨出部(61)内にトラップされる。したがって、異物が循環ポンプ(6)の摺動部に詰まることによる、循環ポンプ(6)の性能低下が防止される。
実施形態4
この実施形態は図10および図11に示すものである。
図10および図11は実施形態4の液冷式放熱装置の要部の構成を示す。
実施形態4の液冷式放熱装置の場合、放熱ベース(2)の冷却液通路(5)の途中に、上金属板(3)に形成された通路形成用上方膨出部(65)と下金属板(4)に形成された通路形成用下方膨出部(66)とが通じさせられた部分が設けられている。また、下金属板(4)の通路形成用下方膨出部(66)における通路形成用上方膨出部(65)側端部の前後両側において、異物トラップ用下方膨出部(67)が、通路形成用下方膨出部(66)に通じるように形成されている。異物トラップ用下方膨出部(67)は、通路形成用下方膨出部(66)から冷却液の流れ方向下流側に向かって外側方(前後両側)に傾斜するように形成されている。そして、上金属板(3)の通路形成用上方膨出部(65)と下金属板(4)の通路形成用下方膨出部(66)および異物トラップ用下方膨出部(67)とによって、異物トラップ部(68)が形成されている。
その他の構成は実施形態1の液冷式放熱装置(1)と同じであり、実施形態1の液冷式放熱装置(1)と同様にノート型パーソナルコンピュータに用いられ、CPU(S)から発せられる熱が放熱される。
ここで、液冷式放熱装置の冷却液通路(5)内に異物が存在しており、このような異物が冷却液と一緒に冷却液通路(5)内を流れることがある。この場合、冷却液が、異物トラップ部(68)の通路形成用下方膨出部(66)から通路形成用上方膨出部(65)内に流入する際の流通抵抗が大きくなるので、異物は通路形成用上方膨出部(65)内に流入せず、異物トラップ用下方膨出部(67)内に流入しやすくなる。そして、異物が一旦異物トラップ用下方膨出部(67)内に流入すると、冷却液の流れによって冷却液通路(5)内に戻ることが抑制され、その結果異物トラップ用下方膨出部(67)内にトラップされる。したがって、異物が循環ポンプ(6)の摺動部に詰まることによる、循環ポンプ(6)の性能低下が防止される。
上記実施形態3および4の液冷式放熱装置において、放熱ベース(2)の下面に実施形態1の異物トラップタンク(10)が接合されず、したがって第1および第2上方膨出部(12)を通じさせる下方膨出部(15)の底壁(15a)に連通穴(23)が形成されていないこともある。
また、実施形態3および4の液冷式放熱装置における異物トラップ部(62)(64)は、実施形態2の液冷式放熱装置に、連通部材(44)に加えて形成されていてもよい。
上記実施形態2〜4の液冷式放熱装置は、実施形態1の液冷式放熱装置と同様に、ハウジングおよびハウジング内に配置された発熱電子部品を備えているノート型パーソナルコンピュータ以外の電子機器において、ハウジング内に配置され、発熱電子部品が、放熱ベース(2)の受熱部(8)に熱的に接触させられることもある。
この発明による液冷式放熱装置の実施形態1の全体構成を示す分解斜視図である。 図1の液冷式放熱装置の要部の拡大平面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 この発明による液冷式放熱装置の実施形態2の要部の構成を示す拡大平面図である。 図5のC−C線断面図である。 図5のD−D線断面図である。 この発明による液冷式放熱装置の実施形態3の要部の構成を示す拡大平面図である。 図8のE−E線断面図である。 この発明による液冷式放熱装置の実施形態4の要部の構成を示す拡大平面図である。 図10のF−F線断面図である。
符号の説明
(1):液冷式放熱装置
(2):放熱ベース
(3):上金属板
(4):下金属板
(5):冷却液通路
(7):膨張タンク部
(10):異物トラップタンク
(11)(12)(13):上方膨出部
(15):下方膨出部
(16):連通穴
(23):連通穴
(24):タンク本体
(25):底板
(28):連通穴
(40):途切れ部分
(41):短尺下方膨出部
(42):短尺上方膨出部
(43):連通穴
(44):連通部材
(45):膨張タンク
(50)(51):貫通穴
(60):通路形成用上方膨出部
(61):異物トラップ用下方膨出部
(65):通路形成用上方膨出部
(66):通路形成用下方膨出部
(67):異物トラップ用下方膨出部

Claims (15)

  1. 冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、放熱ベースの下面に異物トラップタンクが固定され、放熱ベースに、冷却液通路内と異物トラップタンク内とを通じさせる連通穴が形成されている液冷式放熱装置。
  2. 異物トラップタンクの上方において、放熱ベース上に膨張タンク部が設けられており、膨張タンク部が、上方に膨出しかつ下方に開口したタンク本体と、タンク本体の下端に接合されかつその下端開口を塞ぐとともに、放熱ベースの上面に接合された底板とを有しており、放熱ベースおよび底板に、冷却液通路内とタンク本体内とを通じさせる連通穴が形成され、異物トラップタンク内と膨張タンク部のタンク本体内とが、冷却液通路、ならびに冷却液通路内と異物トラップタンク内およびタンク本体内とを通じさせる2つの連通穴を介して通じさせられている請求項1記載の液冷式放熱装置。
  3. 放熱ベースが、互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、冷却液通路が、両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成されており、異物トラップタンクが、冷却液通路における下金属板を下方に膨出させることにより形成された部分に固定され、膨張タンク部が放熱ベース上面における上金属板が上方に膨出していない平坦部分に設けられている請求項2記載の液冷式放熱装置。
  4. 金属板がアルミニウム板からなり、両アルミニウム板が、少なくともいずれか一方のアルミニウム板における他方のアルミニウム板側を向いた面に設けられていたろう材層を利用して互いに積層状にろう付されている請求項3記載の液冷式放熱装置。
  5. 部分的に途切れた冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、放熱ベースに、冷却液通路の途切れ部分に臨む2つの端部を放熱ベースの下面に開口させる2つの連通穴が形成され、放熱ベースの下面に、冷却液通路の途切れ部分に臨む2つの端部を通じさせる連通部材が、両連通穴にまたがるように固定され、連通部材の流路断面積が冷却液通路の流路断面積よりも大きくなっている液冷式放熱装置。
  6. 連通部材の上方において、放熱ベースの上面に、上方に膨出しかつ下方に開口した膨張タンクが、その下端開口が放熱ベースにより閉鎖されるように固定されており、連通部材内と膨張タンク内とが放熱ベースに形成された貫通穴を介して通じさせられている請求項5記載の液冷式放熱装置。
  7. 放熱ベースが、互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、冷却液通路が、両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成されており、両金属板を膨出させないことにより前記途切れ部分が設けられている請求項5または6記載の液冷式放熱装置。
  8. 金属板がアルミニウム板からなり、両アルミニウム板が、少なくともいずれか一方のアルミニウム板における他方のアルミニウム板側を向いた面に設けられていたろう材層を利用して互いに積層状にろう付されている請求項7記載の液冷式放熱装置。
  9. 互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、かつ両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成された冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、冷却液通路に、上金属板に相互に間隔をおいて形成された2つの通路形成用上方膨出部内どうしが、両上方膨出部に跨るように下金属板に形成された異物トラップ用下方膨出部により通じさせられた異物トラップ部が設けられており、下金属板の異物トラップ用下方膨出部の流路断面積が、上金属板の両通路形成用上方膨出部の流路断面積よりも大きくなっている液冷式放熱装置。
  10. 互いに積層状に接合された2枚の金属板からなり、かつ両金属板のうち少なくともいずれか一方を外方に膨出させることにより形成された冷却液通路を有する放熱ベースを備えており、冷却液通路に、上金属板に形成された通路形成用上方膨出部内と下金属板に形成された通路形成用下方膨出部内とが通じさせられた部分が設けられているとともに、当該部分において下金属板の通路形成用下方膨出部内から上金属板の通路形成用上方膨出部内に冷却液が流入するようになされており、通路形成用下方膨出部における通路形成用上方膨出部側の端部において、下金属板に、通路形成用下方膨出部に通じる異物トラップ用下方膨出部が形成されている液冷式放熱装置。
  11. 異物トラップ用下方膨出部が、通路形成用下方膨出部から冷却液の流れ方向下流側に向かって外側方に傾斜するように形成されている請求項10記載の液冷式放熱装置。
  12. 金属板がアルミニウム板からなり、両アルミニウム板が、少なくともいずれか一方のアルミニウム板における他方のアルミニウム板側を向いた面に設けられていたろう材層を利用して互いに積層状にろう付されている請求項9〜11のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
  13. 放熱ベースの少なくとも片面に、発熱体を熱的に接触させる受熱部が設けられている請求項1〜12のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
  14. ハウジングと、ハウジング内に配置された発熱電子部品とを備えており、請求項13記載の液冷式放熱装置がハウジング内に配置され、発熱電子部品が、放熱ベースの受熱部に熱的に接触させられている電子機器。
  15. キーボードを有する本体部と、本体部に開閉自在に設けられたディスプレイ装置とよりなり、本体部のハウジング内に請求項13記載の液冷式放熱装置が配置され、本体部のハウジング内に配置されたCPUが放熱ベースの受熱部に熱的に接触させられているノート型パーソナルコンピュータ。
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