JP4856584B2 - 外付けドライブシステム、外付けドライブ作動方法 - Google Patents
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同OSは、デバイス用ドライバを介して物理的なハードディスクドライブにアクセスする。デバイス用ドライバは、機種の個別の性能に依存することなく、汎用的に利用できるようにしておけば、機種の選択にかかわらず利用できるというメリットがある。
従来、外部機器としてハードディスクドライブを使用するためのデバイス用ドライバとして、特許文献1に開示された高速ユニバーサルシリアルバスのデータ伝送技術が開示されている。
一方、転送量は機種の性能にも依存するものであるから、一概に大きな量を設定してしまえば性能不足で同転送量を保障できない場合もある。従って、個別の機種に応じて転送量を設定するデバイス用ドライバの開発が必要になるが、近年の技術発展の速度はめざましく、現実にはそのような個別の機種に応じた個別のドライバを最初から開発する開発期間がない。
しかしながら、コンピュータ周辺機器の製造時において、低コスト化や安定的な供給を実現する為に同等の機能を有する類似部品を使用することがある。このとき、コンピュータ周辺機器の機能を高める為に製造業者が提供するドライバと組み合わせシステムとして利用する場合、部品の違い毎にドライバのパラメータを設定し直す必要がある場合があり、採用する部品毎に対応するドライバを供給する必要があった。
しかしながら、ATAディスクドライブの固有パラメータ(例えば、ハードディスクドライブのキャッシュ容量など)が違うことにより使用するドライバを採用ディスクに会わせて調整する必要があり、採用ドライブ毎に使用されるドライバを変えて供給する必要があった。また、管理工数が必要だったり、間違ったドライバが使用されると本来の最適な動作をしないことがある問題があった。尚、ここでは、ATA−USB変換による変換ボードの説明を行なうが、ATA−IEEE1394変換、SATA(シリアルATA)−USB変換、SATA(シリアルATA)−IEEE1394変換なども同様に適応可能である。
より具体的には、外部接続のコンピュータ周辺機器において、採用部品に基いて最適なドライバで動作するパーソナルコンピュータ周辺機器システムを提供することを目的とする。
USBを介して接続されATA-USB変換を行なう複数の互換性のある機種のいずれかを採用可能なマスストレージデバイスのための外付けドライブシステムであって、
上記互換性のある機種毎に対応したパラメータであって動作環境で設定されデータを区切る単位である転送量に相当するパラメータを記憶するテーブルと、
インストール時に上記マスストレージデバイスに採用されている機種を検知する検知手段と、
その検知結果に基づいて上記テーブルを参照し、対応する上記転送量に相当するパラメータを読み出してコンピュータに記憶させるパラメータ設定手段と、
ドライバの起動時に上記コンピュータに記憶された上記転送量に相当するパラメータを読み出し、動作環境を設定して上記ドライバを実行させるフィルタドライバとを具備する構成としてある。
上記互換性のある機種毎に対応したパラメータであって動作環境で設定されデータを区切る単位である転送量に相当するパラメータをテーブルとして記憶しておくとともに、
インストール時に上記マスストレージデバイスに採用されている機種を検知し、
その検知結果に基づいて上記テーブルを参照し、対応する上記転送量に相当するパラメータを読み出してコンピュータに記憶させ、
上記マスストレージデバイスを作動させるにあたり、上記コンピュータに記憶された上記転送量に相当するパラメータを読み出し、動作環境を設定してドライバを実行させる構成としてある。
発明の思想の具現化例として外付けドライブシステムのソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録したコンピュータにて読み取り可能な記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
上記主たる発明の構成によれば、本外付けドライブシステムは、その前提として、複数の互換性のある機種のいずれかを採用可能なデバイスを対象とする。ここで、テーブルは、上記互換性のある機種毎に対応したパラメータを記憶しており、検知手段は、インストール時に上記デバイスの機種を検知する。そして、パラメータ設定手段が、その検知結果に基づいて上記テーブルを参照し、対応するパラメータを読み出してコンピュータに記憶させる。そして、フィルタドライバがドライバの起動時に上記コンピュータに記憶されたパラメータを読み出し、動作環境を設定して上記ドライバを実行させる。
一般には、複数の互換性のある機種のいずれかを採用可能なデバイスで、機種毎の開発ができないのであれば、保障されている最大のスペックで妥協しなければならない。しかし、動作環境に着目して機種の相違を反映させることができるので、開発期間の短縮と、個別の性能の発揮という、相反する効果を得ることが可能となる。
新たなデバイスの利用を開始するときには、通常、そのデバイスに適合したドライバをインストールする作業を行う。従って、この時点に同時に行うことで別の時期に作業を行なう手間を省くことができる。
複数の互換性のある機種のいずれかを採用可能なデバイスは様々なものがあり、その一例として、上記デバイスは、マスストレージデバイスで実現することが可能である。
マスストレージデバイスは、コンピュータから見た外部の記憶装置であり、記憶容量を補足する。コンピュータからすれば全て外部の記憶装置であるが、実際のハードウェアは様々な機種を採用可能であり、互換性を保持しつつも機種毎の相違は大きい。
転送量は、コンピュータが外部の記憶装置などとデータの通信を行なう際の一回の転送量の最大値である。転送量が少なければ大きなデータであるときには何度もコマンドやステータスを含めて繰り返し通信しなければならない。しかし、データの転送速度から転送量に制限が生じることもある。すなわち、転送量が多くなったときに性能が間に合わず、データ転送速度が間に合わずに転送エラーが生じることもあり得る。
このようなマスストレージデバイスに採用される機種の一例として、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、DVDドライブがあげられる。これらは転送量によって個別の機種の性能を発揮させることが可能である。
以下、添付図面にもとづいて本発明の実施形態を
(1)ハードウェアの概略構成
(2)ソフトウェアの構成
(3)ハードウェアとソフトウェアの概略関係
(4)テーブルの内容
(5)全体の動作
(6)変形例の概略構成
(7)変形例の動作
(8)まとめ
の順序で説明する。
図1は、本発明が適用されるパーソナルコンピュータの外観を概略的に示している。
コンピュータ本体10には、モニタ20と、キーボード30と、マウス40とが接続されている。コンピュータ本体10内には、図示しないCPU、ROM、RAMなどがバスを介して接続され、その他、光ディスク読み取り装置、ハードディスクドライブなどが、内蔵機器として接続されている。
(2)ソフトウェアの構成
図2はコンピュータ本体におけるソフトウェアの構成を示している。
(3)ハードウェアとソフトウェアの概略関係
コンピュータ本体の構成では、ハードウェアとソフトウェアとを厳密に区別することは難しい。用意されているプログラムをCPUが実行し、ハードウェアとコマンドやデータのやりとりを介して所望の処理が実現される。
図3は、本発明においてハードウェアとソフトウェアとが融合し、所定の処理を実現する関係を示している。
外付けハードディスクドライブ50はマスストレージデバイス(デバイス)の一種であり、内部には各種のメーカーが提供するハードディスクドライブユニット(機種)を備えている。ハードディスクドライブユニットは、メーカー毎、機種毎に実際には性能の差があるが、所定の機能を備えていることが保障され、その限りにおいて互換性がある。しかし、オペレーティングシステム61は一律に一定の転送量(例えば、64KB)を設定している。
フィルタドライバ13はドライバ12の起動時に同パラメータを読み込んで対応する転送量を設定することになる。この結果、複数のハードディスクドライブユニットと、転送量とが、一対一で対応づけられる。
図4はこのような機種とパラメータとの対応関係を記憶するテーブル16の内容を示しており、図5はフィルタドライバ13が備える同パラメータと転送量との対応関係を記憶するテーブルの内容を示している。
両方のテーブルより、F.HDDという機種にはパラメータ「0」が、H.HDDという機種にはパラメータ「1」が、I.HDDという機種にはパラメータ「2」が、それぞれ対応づけられ、パラメータ「0」には転送量として「128」KBが、パラメータ「1」には転送量として「256」KBが、パラメータ「2」には転送量として「512」KBが、対応づけられている。この結果、F.HDDという機種には転送量として「128」KBが対応づけられ、H.HDDという機種には転送量として「256」KBが対応づけられ、I.HDDという機種には転送量として「512」KBが対応づけられることになる。
パラメータ設定手段17は、検知手段15の検知結果に対応したパラメータをコンピュータ本体10に記憶させる。記憶方法は様々な手法を採用可能であるが、本実施形態ではオペレーティングシステム61が有するレジストリを利用する。レジストリはドライバのインストール時などに環境などを考慮してパラメータを記憶するのに利用される。
本実施形態においては、パラメータをレジストリに記憶しているが、その記憶手法はこれに限られるものではなく、設定用ファイル(例えば、iniファイル)に書き込むということでも可能である。
図6は、インストーラがインストール際の手順を示すフローチャートである。
ステップS100にて必要なファイルをコンピュータ本体10にコピーする。コピーする先は通常は内蔵のハードディスクドライブユニットであるが、これに限られるものではない。コピー作業以外にも、起動および動作のための諸情報をレジストリに書き込むといった通常の作業も含む。
続く、ステップS105では外付けハードディスクドライブ50と通信し、同外付けハードディスクドライブ50に装着されている機種を検知する。上述したように予め採用が予定されている機種とパラメータとを対応づけられてテーブル16として記憶されており、ステップS110にて同テーブル16を参照し、パラメータを取得する。
そして、ステップS115では同取得したパラメータの値をレジストリに書き込み、インストール処理を終了する。なお、かかるステップS105のソフトウェア及びこれを実現するハードウェアが有機一体的となって検知手段を構成し、同様にステップS115のソフトウェア及びこれを実現するハードウェアとが有機一体的となってパラメータ設定手段を構成する。
図7は、ドライバが起動される際の手順を示すフローチャートである。
ドライバはステップS150にてアクセス要求があったと判断されると以下の処理を実行するが、アクセス要求がない場合はステップS150の判断を経て本処理を終了する。
続くステップS165では対応する転送量を取得する。フィルタドライバ13は内部に図5に示すテーブルを有しており、読み込んだパラメータに基づいて対応する転送量を取得することになる。
このようにして転送量が得られたら、ステップS170にてオペレーティングシステム61の転送量に設定する。オペレーティングシステム61の転送量は動作環境として参照され、ドライバ12は、ステップS175にて要求されるアクセスを実行する際、動作環境として設定されている転送量に基づいてアクセスを実行する。
本発明では、ドライバとコンピュータ周辺機器(デバイス)とOS(オペレーションシステム)との間に新たにフィルタドライバを採用している。インストーラーは、フィルタドライバやドライバがパーソナルコンピュータにCD−ROMやダウンロードによりインストールされる際、接続されている外部コンピュータ周辺機器のデバイス情報(例えば、ハードディスクのメーカー名、型番、LBA、キャッシュサイズ、INQUIRY、シリアルナンバーなどの機器固有の情報)を獲得してレジストリにフラグを予めセットする。そして、フィルタドライバーがドライバとOS(オペレーションシステム)の間にインストールされる。
これにより、コンピュータ周辺機器(デバイス)の構成に左右されない安定したパーソナルコンピュータシステムが構成でき、製造管理の管理工数の増加、周辺機器の部品構成の違いに起因するコンピュータ周辺機器の依存性をなくすことが可能となる。
このように、コンピュータ本体10にはインストーラ14によってドライバ12とフィルタドライバ13とがインストールされるが、インストール時には検知手段15と、テーブル16と、パラメータ設定手段17とにより、マスストレージデバイスである外付けハードディスクドライブ50は現実に内蔵している所定の機種に対応するパラメータがレジストリに書き込まれ、オペレーティングシステム61によって同ドライバ12を実行する際には予めフィルタドライバ13がレジストリのパラメータに対応して最適な転送量を動作環境として設定するので、ドライバとしては互換性のある機種にかかわらずに汎用的に開発できつつ、機種に依存する性能の際を動作環境である転送量として最適化することで性能の向上を図ることができる。
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
Claims (5)
- USBを介して接続されATA-USB変換を行なう複数の互換性のある機種のいずれかを採用可能なマスストレージデバイスのための外付けドライブシステムであって、
上記互換性のある機種毎に対応したパラメータであって動作環境で設定されデータを区切る単位である転送量に相当するパラメータを記憶するテーブルと、
インストール時に上記マスストレージデバイスに採用されている機種を検知する検知手段と、
その検知結果に基づいて上記テーブルを参照し、対応する上記転送量に相当するパラメータを読み出してコンピュータに記憶させるパラメータ設定手段と、
ドライバの起動時に上記コンピュータに記憶された上記転送量に相当するパラメータを読み出し、動作環境を設定して上記ドライバを実行させるフィルタドライバとを具備することを特徴とする外付けドライブシステム。 - 上記検知手段とパラメータ設定手段は、上記ドライバをコンピュータにて実行可能となるようにインストールするインストーラで実現されることを特徴とする上記請求項1に記載の外付けドライブシステム。
- 上記機種は、ハードディスクドライブであることを特徴とする上記請求項1または上記請求項2に記載の外付けドライブシステム。
- 上記機種は、フラッシュメモリであることを特徴とする上記請求項1または上記請求項2に記載の外付けドライブシステム。
- USBを介して接続されATA-USB変換を行なう複数の互換性のある機種のいずれかを採用可能なマスストレージデバイスのための外付けドライブ作動方法であって、
上記互換性のある機種毎に対応したパラメータであって動作環境で設定されデータを区切る単位である転送量に相当するパラメータをテーブルとして記憶しておくとともに、
インストール時に上記マスストレージデバイスに採用されている機種を検知し、
その検知結果に基づいて上記テーブルを参照し、対応する上記転送量に相当するパラメータを読み出してコンピュータに記憶させ、
上記マスストレージデバイスを作動させるにあたり、上記コンピュータに記憶された上記転送量に相当するパラメータを読み出し、動作環境を設定してドライバを実行させることを特徴とする外付けドライブ作動方法。
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