JP4855645B2 - ゼオライトの製造方法 - Google Patents

ゼオライトの製造方法

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Description

本発明は、石炭をエネルギー源とする発電設備などにおいて発生する石炭灰(フライアッシュ)や製紙スラッジ焼却灰などの焼却灰から、所定の陽イオン置換が行われたゼオライトを製造する方法に関する。
石炭灰(フライアッシュ)や製紙スラッジ焼却灰などの焼却灰原料は、セメント原料や路盤材として利用されているが、その相当量は埋立処分されている。
近年、この石炭灰や製紙スラッジ焼却灰などの焼却灰原料の、付加価値の高い用途への利用方法として、水酸化ナトリウムと反応させることにより、イオン交換剤、吸着剤、反応触媒などとして用いられるゼオライトを製造する方法が注目されるに至っている。
ところで、石炭灰を水酸化ナトリウムと反応させてゼオライトを製造する方法としては、例えば、図3に示すような装置を用いてゼオライトを製造する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の方法によれば、以下の操作によりゼオライトの製造が行われる。
(1)まず、ホッパ31から石炭灰11を、水酸化ナトリウムタンク34から水酸化ナトリウム水溶液22を予備反応槽を兼ねる混合槽24に供給し、混合してスラリー23(23a)とするとともに、例えば、約90℃の温度に加熱して予備反応を行わせる。
(2)それから、混合槽(予備反応槽)24内のスラリー23(23a)を加圧反応槽25に連続的に供給し、例えば、0.8kg/cm2Gの加圧下で約120℃に加熱してスラリー中の石炭灰と水酸化ナトリウムを反応せしめ、石炭灰をゼオライト化する。このとき、加圧反応槽25内のスラリー23(23b)をその底部から抜き出し、循環ライン37を経て循環させながら反応を行わせる。
(3)そして、循環ライン37を循環するスラリー23(23b)の一部を、送液ライン40を経て熱交換器27aに導き、スラリー供給ライン36a,スラリー循環ライン36bを経て循環する混合槽24内のスラリー23(23a)と熱交換させるとともに、熱交換器27bにおいて、水酸化ナトリウムタンク34から混合槽24に供給される水酸化ナトリウム水溶液22と熱交換させた後、スラリータンク28に送液する。
(4)次いで、スラリータンク28内のスラリー23(23c)を脱水機29に送って脱水し、分離された固形物(ゼオライト)を水洗槽42で水洗した後、脱水機43で再脱水し、これを乾燥機30に送って乾燥することにより、製品であるゼオライトを得る。
特開平9−255324号公報
しかし、上記特許文献1の方法では、例えば、約90℃の温度で予備反応を行わせることにより石炭灰粒子中のシリカやアルミナ成分を十分に効率よく溶解させた後、加圧反応槽に連続的に供給し、加圧下で例えば、約120℃に加熱して反応させるようにしているので、石炭灰の表面が水酸化ナトリウムと石炭灰との反応生成物により覆われて反応が妨げられることを抑制して、効率よくゼオライト化反応を進行させることが可能になるが、ゼオライトの分離、洗浄、及び乾燥の工程については、特許文献1の図1のフローシート及び明細書の段落番号0029などに簡単に説明されているだけで、効率的なゼオライトの分離方法や洗浄方法、あるいは乾燥方法などに関し、具体的な開示はされていないのが実情であり、固形物であるゼオライトを多量に含むスラリーからゼオライトを効率よく分離、洗浄し、乾燥を行って製品としてのゼオライトを得ることは必ずしも容易ではないという問題点がある。
また、近年ゼオライトに所望の特性を付与するため、ゼオライトが有する陽イオン(例えば、特許文献1の製造方法により製造されたゼオライトにおいてはナトリウムイオン)を他の陽イオンに置換することが行われているが、上記特許文献1に示されているゼオライトの製造方法及び製造装置においては、どのような方法や設備を用いて陽イオンの置換を行えばよいのかは必ずしも明確にはされていないのが実情である。
また、実装置においては、反応後のゼオライトを含むスラリーからゼオライトを分離するにあたって、用いる分離手段によっては、ゼオライトを分離した後の分離液からケイ酸塩などの難溶性物質が析出し、操業に支障をきたすという問題点があるが、従来のゼオライトの製造方法及び製造装置においては、具体的な解決方法が示されていないのが実情である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、石炭灰(フライアッシュ)や製紙スラッジ焼却灰などの焼却灰から、陽イオン置換された、所望の特性を有するゼオライトを効率よく、かつ、確実に製造することが可能なゼオライトの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明(請求項1)のゼオライトの製造方法は、
(a)焼却灰をアルカリと反応させてゼオライトを生成させる反応工程と、
(b)焼却灰をアルカリと反応させた後の、ゼオライトとアルカリを含有するゼオライトスラリーを、ゼオライトを補捉し、液体を通過させる、濾過機能を有するシート状材料が無端ベルト状に形成され、連続的に循環・搬送される濾材上に、前記反応後のスラリーを連続的に供給することによりゼオライトの濾過が連続的に行われるように構成された真空脱水式水平ベルトフィルタを用いて濾過することによりゼオライトを分離する分離工程と、
(c)前記分離工程で分離された、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上のゼオライトを、ゼオライト乾量に対して4〜15倍量の水で洗浄する洗浄工程と、
(d)前記洗浄工程で洗浄された、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上のゼオライトに、所定の陽イオンを含む陽イオン溶液を通過させることにより、ゼオライトが有する陽イオンの少なくとも一部を所定の陽イオンに置換する陽イオン置換工程と、
(e)前記陽イオン置換工程で陽イオン置換された、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上のゼオライトを水洗する最終洗浄工程と
を具備し、
前記(b)の工程で、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上に濾別されたゼオライトが、前記濾材上から他に移載されることなく、前記濾材上に保持された状態のまま、前記(b)の工程に続く、前記(c)、(d)、および(e)の各工程が実施されること
を特徴としている。
また、請求項2のゼオライトの製造方法は、前記陽イオン溶液中の陽イオン濃度が0.01mol/L〜3.0mol/Lの範囲にあることを特徴としている。
また、請求項3のゼオライトの製造方法は、前記分離工程でゼオライトスラリーを濾過してゼオライトを分離する前に、カルシウム化合物をゼオライトスラリーに添加することを特徴としている。
また、請求項4のゼオライトの製造方法は、前記洗浄工程において、濾材上のゼオライトに、水を複数回通過させることによりゼオライトを複数段洗浄するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項5のゼオライトの製造方法は、前記洗浄工程において、濾材上のゼオライトに、水を複数回通過させることによりゼオライトを複数段洗浄する場合において、最終の洗浄段では新水が洗浄液として用いられるように構成されていることを特徴としている。
また、請求項6のゼオライトの製造方法は、前記陽イオン置換工程において、濾材上のゼオライトに、所定の陽イオンを含む陽イオン溶液を複数回通過させて複数段陽イオン置換処理を行うように構成されていることを特徴としている。
また、請求項7のゼオライトの製造方法は、前記陽イオン置換工程において、濾材上のゼオライトに、所定の陽イオンを含む陽イオン溶液を複数回通過させて複数段陽イオン置換処理を行う場合に、第1段から最終段まで、段階的に陽イオン溶液中の陽イオン濃度を高くすることを特徴としている。
また、請求項のゼオライトの製造方法は、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材の搬送方向における所定の複数の位置で水を供給することにより、前記濾材上のゼオライトを複数段洗浄するように構成されているとともに、各洗浄段で洗浄に用いられた水(洗浄水)が、それぞれ上流側の洗浄段における洗浄液として用いられ、最終の洗浄段では新水が洗浄液として用いられるように構成されていることを特徴としている。
また、請求項のゼオライトの製造方法は、前記各洗浄段よりも下流側の、前記濾材の搬送方向における所定の複数の位置で陽イオン溶液を供給することにより、陽イオン置換反応を複数段で行わせるように構成されているとともに、各陽イオン置換段で用いられた陽イオン溶液が、それぞれ上流側の陽イオン置換段における陽イオン溶液として用いられるように構成されていることを特徴としている。
また、請求項10のゼオライトの製造方法は、前記ゼオライトが有する陽イオンと置換される所定の陽イオンが、Ca、Al、Fe、NH4、Cu、Ag、Mg、及びBaからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴としている。
また、請求項11のゼオライトの製造方法は、前記陽イオン置換工程の前の洗浄工程で用いられる水及び陽イオン置換工程において用いられる陽イオン溶液の温度が常温〜100℃であることを特徴としている。
また、請求項12のゼオライトの製造方法は、前記陽イオン置換工程の前の洗浄工程で用いられる水及び陽イオン置換工程において用いられる陽イオン溶液の温度が50℃〜80℃であることを特徴としている。
本発明(請求項1)のゼオライトの製造方法は、上述のように、焼却灰をアルカリと反応させてゼオライトを生成させる反応工程と、ゼオライトスラリーを濾過してゼオライトを分離する分離工程と、分離された濾材上のゼオライトを、ゼオライト乾量に対して4〜15倍量の水で洗浄する洗浄工程と、洗浄された濾材上のゼオライトに陽イオン溶液を通過させることにより、ゼオライトが有する陽イオンの少なくとも一部を所定の陽イオンに置換する陽イオン置換工程と、陽イオン置換されたゼオライトを水洗する最終洗浄工程とを備えているので、アルカリとの反応により生成したゼオライトの分離、洗浄、陽イオン置換を効率よく行うことが可能になり、良好な性能を備えたゼオライトを製造することが可能になる。
すなわち、ゼオライトスラリーを濾過してゼオライトを分離した後、分離された濾材上のゼオライトを、ゼオライト乾量に対して4〜15倍量の水で洗浄することにより、例えば濾材を通過した反応液からのケイ酸塩などの析出による目詰りの発生を防止して、濾過工程や洗浄工程の安定した操業を可能ならしめることができるようになるとともに、十分に洗浄されたゼオライトを対象として陽イオン置換を行うことにより、効率よく陽イオン置換を行うことが可能になり、性能の良好なゼオライトを確実に製造することが可能になる。
なお、ゼオライト乾量に対して4倍量未満の水で洗浄した場合には、洗浄が不十分になり、また、15倍量を超える水で洗浄しても洗浄効果の大きな向上は認められず、いたずらに排水量の増大を招く結果となるため好ましくない。
また、分離工程において、濾過機能を有するシート状材料が無端ベルト状に形成され、連続的に循環・搬送される濾材上に、反応後のスラリーを連続的に供給することによりゼオライトの濾過が連続的に行われるように構成された真空脱水式水平ベルトフィルタを用いてゼオライトを濾過するとともに、分離工程で、真空脱水式水平ベルトフィルタの濾材上に濾別されたゼオライトが、濾材上から他に移載されることなく、濾材上に保持された状態のまま、上記分離工程に続く、洗浄工程、陽イオン置換工程、および、最終洗浄工程が実施されるようにしているので、反応後のスラリーからゼオライトを確実に分離することが可能になるとともにその後の洗浄工程、陽イオン置換工程、及びその後の洗浄工程を効率よく実施することが可能になる。
また、請求項2のゼオライトの製造方法のように、陽イオン溶液中の陽イオン濃度を0.01mol/L〜3.0mol/Lの範囲とすることにより、ゼオライトが有する陽イオンを所定の陽イオンに効率よく置換することが可能になり、本発明を実効あらしめることができる。
なお、陽イオン溶液中の陽イオン濃度を0.01mol/L〜3.0mol/Lの範囲としたのは、陽イオン濃度が0.01mol/L未満になると、陽イオン置換が不十分となり、また、3.0mol/Lを超えても、陽イオン置換率の大幅な向上が認められず、いたずらにコストの増大を招く結果となることによる。
また、請求項3のゼオライトの製造方法のように、分離工程でゼオライトスラリーを濾過してゼオライトを分離する前に、カルシウム化合物をゼオライトスラリーに添加するようにした場合、従来は分離工程や洗浄工程で析出することのあったケイ酸塩などの難溶性のケイ酸化合物を、ケイ酸カルシウムなどのカルシウム化合物として予め析出させ、濾材を通過した濾液からの難溶性のケイ酸化合物などの析出を確実に防止して、濾過工程や洗浄工程のより安定した操業を可能ならしめることが可能になる。
また、請求項4のゼオライトの製造方法のように、洗浄工程において、濾材上のゼオライトに、水を複数回通過させることによりゼオライトを複数段洗浄するようにした場合、さらに効率よく濾材上のゼオライトを洗浄することが可能になり、本発明を実効あらしめることができる。
また、請求項5のゼオライトの製造方法のように、洗浄工程において、濾材上のゼオライトに、水を複数回通過させることによりゼオライトを複数段洗浄するとともに、最終の洗浄段で新水を洗浄液として用いるようにした場合、ゼオライトをより確実に洗浄することが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
また、請求項6のゼオライトの製造方法のように、陽イオン置換工程において、濾材上のゼオライトに陽イオン溶液を複数回通過させて複数段陽イオン置換処理するようにした場合、効率よく陽イオン置換を行うことが可能になり、性能の良好なゼオライトを確実に製造することが可能になる。
また、請求項7のゼオライトの製造方法のように、陽イオン置換工程において、複数段陽イオン置換処理を行う場合に、第1段から最終段まで、段階的に陽イオン溶液中の陽イオン濃度を高くすることにより、さらに効率よく陽イオン置換を行うことが可能になり、高置換率のゼオライトをより確実に製造することが可能になる。
また、請求項のゼオライトの製造方法のように、真空脱水式水平ベルトフィルタの濾材の搬送方向における所定の複数の位置で水を供給することにより、濾材上のゼオライトを複数段洗浄するとともに、各洗浄段で洗浄に用いられた水(洗浄水)を、それぞれ上流側の洗浄段における洗浄液として用い、かつ、最終の洗浄段では新水を洗浄液として用いることにより、洗浄すべきゼオライトと洗浄水を向流式に接触させて、少ない洗浄水で効率のよい洗浄を行うことが可能になる。
また、請求項のゼオライトの製造方法のように、各洗浄段よりも下流側の、濾材の搬送方向における所定の複数の位置で陽イオン溶液を供給することにより、陽イオン置換反応を複数段で行わせるとともに、各陽イオン置換段で用いた陽イオン溶液を、それぞれ上流側の陽イオン置換段における陽イオン溶液として用いることにより、ゼオライトと陽イオン溶液を向流式に接触させて、少ない陽イオン溶液の使用量で効率よく陽イオン置換を行うことが可能になる。
また、請求項10のゼオライトの製造方法のように、ゼオライトが有する陽イオンと置換される所定の陽イオンを、Ca、Al、Fe、NH4、Cu、Ag、Mg、及びBaからなる群より選ばれる少なくとも1種とすることにより、所望の特性を備えたゼオライトを確実に、しかも効率よく製造することが可能になる。
また、本発明のゼオライトの製造方法においては、陽イオン置換工程の前の洗浄工程で用いられる水及び陽イオン置換工程において用いられる陽イオン溶液の温度は、請求項11のように、常温〜100℃で任意に選択することが可能であるが、通常は、温度が高いほど洗浄及び陽イオン置換の効率を高めることができるため、好ましい。
また、請求項12のゼオライトの製造方法のように、陽イオン置換工程の前の洗浄工程で用いられる水の温度を50℃〜80℃とすることにより、濾材上のゼオライトを効率よく洗浄することが可能になるとともに、ゼオライトの温度を上昇させて、その後の陽イオン置換工程における陽イオン置換を効率よく行わせることが可能になる。また、陽イオン置換工程において用いられる陽イオン溶液の温度を50℃〜80℃とすることにより、陽イオン置換をさらに効率よく行わせることが可能になる。なお、陽イオン置換工程の前の洗浄工程で用いられる水の温度及び陽イオン溶液の温度は、50℃未満又は80℃を超える温度とすることも可能である。
以下、本発明の実施例を示して、その特徴とするところを詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例にかかるゼオライトの製造方法を実施するのに用いた装置を示す図であり、図2はその要部(濾過手段、洗浄手段、陽イオン置換処理手段、最終洗浄手段など)の構成を示す概略図である。
図1及び図2に示すように、このゼオライトの製造装置は、石炭灰(フライアッシュ)を水酸化アルカリ水溶液(この実施例では水酸化ナトリウム水溶液)と混合してスラリーとする混合槽1と、スラリーを100℃以下の温度(この実施例では90℃)で連続的に予備的に反応させる予備反応機構部2と、スラリーを加圧下で100℃を越える温度(水酸化アルカリとして水酸化ナトリウムを用いる場合には120℃、水酸化カリウムを用いる場合には140℃)に加熱して石炭灰と水酸化アルカリを連続的に反応せしめる反応機構部3と、反応機構部3から連続的に排出されるスラリーを連続的に冷却する冷却手段4と、冷却されたスラリーを連続的に濾過して生成したゼオライトを分離する濾過手段(分離手段)5と、濾過して分離したゼオライトを連続的に洗浄する洗浄手段6と、ゼオライトの有する陽イオンを他の陽イオン(この実施例ではCaイオン)で置換するために、洗浄後のゼオライトを連続的に所定の陽イオンを含む溶液(陽イオン溶液)と接触させて陽イオン置換反応を行わせる陽イオン置換処理手段7と、陽イオン置換反応を行わせた後のゼオライトを連続的に洗浄する最終洗浄手段8と、陽イオンの置換が行われたゼオライトを連続的に乾燥する乾燥手段9とを備えている。
そして、この実施例のゼオライトの製造装置において、反応機構部3は、加圧下で100℃を越える温度に加熱して石炭灰と水酸化アルカリを反応せしめる、直列に接続された第1の加圧反応槽3aと第2の加圧反応槽3bを備えており、上流側の第1の加圧反応槽3aで反応せしめたスラリーが、下流側の第2の加圧反応槽3bに供給されるように構成されている。これにより、スラリーの一部がショートパスすることを抑制、防止して、石炭灰と水酸化アルカリの反応を確実に行わせることが可能になる。
また、この実施例では、濾過手段5でスラリーを濾過することにより分離された濾液が回収され、混合槽1に戻されて石炭灰と水酸化アルカリ水溶液を含むスラリーの調製に使用されるように構成されている。
また、濾過手段(濾過装置)5としては真空脱水式水平ベルトフィルタが用いられている。この水平ベルトフィルタは、図1及び図2に示すように、濾過機能を有するシート状材料が無端ベルト状に形成され、連続的に循環・搬送されるフィルタ部材10上に、反応後の冷却されたスラリーを連続的に供給することによりゼオライトの濾過が連続的に行われるように構成されており、この濾過手段5の下流側が洗浄手段6となっている。なお、この実施例のゼオライトの製造装置においては、濾過手段5において、適当な減圧下に濾過操作が行われるように構成されている。
洗浄手段6は、図2に示すように、3つの洗浄段6a,6b,6cを備えており、最終の洗浄段6cでは新水が洗浄液として用いられ、また、洗浄段6c,6bで用いられた洗浄液は、それぞれ1つ上流側の洗浄段における洗浄液として用いられるように構成されている。なお、洗浄手段6の構成はこれに限られるものではなく、単段構成とすることも可能である。
また、洗浄手段6においては、洗浄水(洗浄液)の温度を50℃〜80℃として、洗浄効率の向上と、ゼオライトケーキの昇温を行い、その後の陽イオン置換工程における陽イオン置換の効率が向上するようにしている。
また、洗浄手段6の下流側には、ゼオライトの有する陽イオンを他の陽イオン(この実施例ではCaイオン)で連続的に置換するための陽イオン置換処理手段7が配設されており、この陽イオン置換処理手段7は、洗浄手段6を構成するフィルタ部材10上の洗浄後のゼオライトに、所定の陽イオン溶液(この実施例では塩化カルシウム(CaCl2)水溶液)を供給してCaイオンの置換反応を行わせるように構成されている。
なお、この実施例では、陽イオン置換処理手段7は、図2に示すように、3つの陽イオン置換段7a,7b,7cを備えており、最終の陽イオン置換段7cでは、新しい塩化カルシウム水溶液が陽イオン溶液として用いられ、各陽イオン置換段で用いられた陽イオン溶液が、それぞれ上流側の陽イオン置換段における陽イオン溶液として用いられるように構成されている。このようにした場合、ゼオライトを段階的に陽イオンの濃度の高い陽イオン溶液と接触させることが可能になる。
なお、陽イオン置換処理手段7の構成は上述のような複数段構成の場合に限られるものではなく、単段構成とすることも可能である。
また、陽イオン置換処理手段7においては、陽イオン溶液の温度を50℃〜80℃として、陽イオン置換を向上させるようにしている。
また、陽イオン置換処理手段7の下流には最終洗浄手段8が配設されており、陽イオンの置換が行われたゼオライトは、この最終洗浄手段8において十分に洗浄される。なお、最終洗浄手段8は、特に図示していないが、上述の洗浄手段6と同様に、複数の洗浄段を備え、最終の洗浄段では新水が洗浄液として用いられ、各洗浄段で用いられた洗浄液が、それぞれ上流側の洗浄段における洗浄液として用いられるように構成されている。
なお、この実施例では、図2に示すように、最終洗浄手段8の洗浄液(例えば、上述のように複数の洗浄段を備えている場合には、置換用の陽イオンを豊富に含む1段目の洗浄液)が、陽イオン置換処理手段7による陽イオン置換に先立つ、プレ陽イオン置換処理部16において、プレ陽イオン溶液として用いられるように構成されている。これにより、置換用の陽イオン原料の使用量を低減することが可能になるとともに、全体としての排水を低減することが可能になる。なお、最終洗浄手段8の構成は上述のような複数段構成の場合に限られるものではなく、単段構成とすることも可能である。
また、乾燥手段9は、陽イオンの置換が行われたゼオライトを連続的に乾燥するための設備であり、図1に示すように、陽イオン置換後のゼオライトを受けるゼオライト受け取り部11と、間接加熱により加熱した空気(熱風)を供給する熱風供給部12と、乾燥したゼオライトを空気(熱風)と分離するサイクロン13と、分離されたゼオライトを貯めるゼオライト貯蔵部14と、ゼオライトと分離された空気中の微量の固形物を分離するバグフィルタ15とを備えている。このように構成された乾燥手段9を用いることにより、粉塵などの発生を招くことなく、効率よくゼオライトを乾燥することが可能になる。
次に、上記のように構成されたゼオライトの製造装置を用いてゼオライトを製造する方法について説明する。
(1)まず、石炭灰と水酸化アルカリ水溶液(NaOH濃度:約6重量%)を混合槽1にて混合し、スラリーとする。なお、ここでは、スラリー濃度を約20重量%とする。
なお、水酸化アルカリとして水酸化カリウム(KOH)を用いる場合には、石炭灰と水酸化カリウム水溶液(KOH濃度:約16重量%)を混合槽1にて混合し、スラリー濃度を約20重量%のスラリーとする。
(2)それから、混合槽1内のスラリーを予備反応機構部2に供給し、90℃の温度条件下で予備反応を行わせる。なお、この予備反応工程では、石炭灰の表面が水酸化アルカリにより溶解し、その後のゼオライト化反応が効率よく行われることになる。
(3)予備反応機構部2で予備反応を行わせたスラリーを、反応機構部3に連続的に供給し、0.8kg/cm2Gの加圧下で約120℃に加熱してスラリー中の石炭灰と水酸化ナトリウムを反応せしめ、石炭灰をゼオライト化する。
なお、水酸化アルカリ水溶液として水酸化カリウム水溶液(KOH濃度:約16重量%)を用いる場合には、スラリー濃度約20重量%のスラリーを2.6kg/cm2Gの加圧下で約140℃に加熱してスラリー中の石炭灰と水酸化カリウムを反応せしめる。
この反応機構部3では、予備反応後のスラリーが、上流側の第1の加圧反応槽3aに供給され、次に、下流側の第2の加圧反応槽3bに供給されることにより、スラリーのショートパスが抑制され、各加圧反応槽3a,3bにおいてゼオライト化反応が確実に進行することになる。
(4)それから、反応が終了したスラリーを連続的に冷却手段4に供給して連続的に冷却する。
(5)次いで、冷却されたスラリーを濾過手段5に送って濾過する。
濾液は、全部又は一部が石炭灰と水酸化アルカリ水溶液を含むスラリーの調製にリサイクルされる。
(6)そして、分離されたゼオライト(ケーキ)を、洗浄手段6に送って連続的に洗浄を行う。このとき、図2に示すように、3つの洗浄段6a,6b,6cで、ゼオライト乾量に対して4〜15倍量の水を用いて、向流式にゼオライト(ケーキ)の洗浄を行う。
具体的には、図2に示す3つの洗浄段6a,6b,6cのうちの最終の洗浄段6cに、ゼオライト乾量に対して4〜15倍量の水(新水)を供給してゼオライトを洗浄した後、洗浄段6cで用いられた洗浄水を1つ上流側の洗浄段6bに供給してゼオライトの洗浄を行い、洗浄段6bで用いられた洗浄液を、さらに1つ上流側の洗浄段6aに供給してゼオライトの洗浄を行う。
(7)次に、洗浄されたゼオライトを、プレ陽イオン置換処理部16において、プレ陽イオン置換処理を行った後、陽イオン置換処理手段7に供給して、ゼオライトの有する陽イオン(この実施例ではNaイオン)をCaイオンで置換する。
このとき、ゼオライトの陽イオンの置換は、図2に示すように、3つの置換段7a,7b,7cにおいて向流式に陽イオン溶液(この実施例では塩化カルシウム水溶液)を接触させる方法により行う。
具体的には、図2に示す3つの陽イオン置換段7a,7b,7cのうちの最終の陽イオン置換段7cに、陽イオン溶液として、Caイオン濃度が0.01mol/L〜3.0mol/Lの範囲にある新しい塩化カルシウム水溶液を供給し、陽イオンの置換を行った後、陽イオン置換段7cで用いられた陽イオン溶液を1つ上流側の陽イオン置換段7bに供給して陽イオンの置換を行い、陽イオン置換段7bで用いられた陽イオン溶液を、さらに1つ上流側の陽イオン置換段7aに供給して陽イオンの置換を行う。
なお、陽イオン置換工程において、0.5〜1.5mol/Lの塩化カルシウム水溶液を用いて、表1に示すような所定の条件で陽イオン置換を行った場合の、陽イオンの置換率を表1に併せて示す。
Figure 0004855645
なお、表1において、向流置換とは、図2に示すような向流フローでイオン置換を行う態様であり、リスラリーとは、濾過したゼオライトのケーキを再び陽イオン溶液(陽イオン置換溶液)に分散させて再度スラリー化した後、濾過することによりイオン置換を行う態様である。
また、陽イオン置換時間とは、ゼオライトと陽イオン溶液との合計接触時間である。
表1に示すように、陽イオンの置換率は陽イオン溶液(CaCl2溶液)の濃度が高いほど、また、陽イオン置換時間が長いほど高くなることがわかる。
また、陽イオンの置換率は、リスラリーと向流置換では向流置換の場合の方が高くなること、陽イオン溶液の温度を常温とした場合と70℃とした場合では70℃とした方が高くなることがわかる。
(8)その後、陽イオンの置換が行われたゼオライトを最終洗浄手段8において連続的に水洗する。
(9)それから、水洗されたゼオライトを、乾燥手段9に連続的に供給して乾燥させる。
なお、乾燥は、間接加熱の方法により加熱した空気(熱風)を用いた方法により行われるため、燃焼排ガス成分に由来する悪臭成分がゼオライトに付着することを防止して、品質の良好なゼオライトを効率よく製造することが可能になる。
上記実施例のゼオライトの製造方法によれば、予備反応機構部で予備反応を行わせて、焼却灰原料粒子中のシリカやアルミナ成分を十分に溶解させた後、加圧反応槽において100℃を越える温度でゼオライト化反応を行わせるようにしているので、ゼオライト化反応を効率よく進行させることが可能になるとともに、ゼオライト乾量に対して4〜15倍量の水を用いて、向流、複数段式にゼオライト(ケーキ)の洗浄を行った後、陽イオン溶液を用いて向流、複数段式に陽イオン置換を行うようにしているので、ゼオライトの濾過、洗浄、洗浄後のゼオライトの陽イオン置換などの諸工程を連続的かつ効率的に行うことが可能になり、品質の良好なゼオライトを効率よく製造することが可能になる。
なお、上記実施例では、ゼオライト化反応が終了した後の、ゼオライトとアルカリを含有するゼオライトスラリーを所定の温度に冷却した後に濾過するようにしているが、ゼオライトスラリーを濾過してゼオライトを分離する前に、カルシウム化合物をゼオライトスラリーに添加するように構成することも可能である。ゼオライトスラリーを濾過してゼオライトを分離する前に、カルシウム化合物をゼオライトスラリーに添加することにより、従来は分離工程や洗浄工程で析出することのあったケイ酸塩などの難溶性のケイ酸化合物を、ケイ酸カルシウムなどのカルシウム化合物として予め析出させ、濾材を通過した濾液からの難溶性のケイ酸化合物などの析出を確実に防止して、濾過工程や洗浄工程のより安定した操業を可能ならしめることが可能になる。
また、上記実施例では、反応機構部3が第1の加圧反応槽3aと第2の加圧反応槽3bの2つの加圧反応槽を備えている場合を例にとって説明したが、反応機構部は、単段構成とすることも可能であり、また、3段以上の複数段構成とすることも可能である。
なお、単段構成とする場合には、スラリーのショートパスを抑制、防止する見地から、スラリーを循環させる循環ラインを設けたりするなどの対策をとることが望ましい。
また、上記実施例では、石炭灰を原料としてゼオライトを製造する場合を例にとって説明したが、本発明は石炭灰を原料とする場合に限らず、石炭灰以外の製紙スラッジ焼却灰などの焼却灰を用いてゼオライトを製造する場合にも適用することが可能である。
本発明は、さらにその他の点においても上記実施例に限定されるものではなく、予備反応機構部や反応機構部の具体的な構成、冷却手段、濾過手段、洗浄手段、陽イオン置換処理手段、最終洗浄手段などの具体的な構成や細部の構造、圧力や温度などの運転条件、スラリーの供給方法、置換すべき陽イオンの種類などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本発明のゼオライトの製造方法によれば、ゼオライト生成反応後のゼオライトスラリーからゼオライトを分離する際に分離液からケイ酸塩などの難溶性物質が析出することを防止して、ゼオライトの分離、洗浄、陽イオン置換などの諸工程を確実に実施することが可能になるため、石炭灰(フライアッシュ)や製紙スラッジ焼却灰などの焼却灰から、陽イオン置換されたゼオライト、すなわち、ゼオライトが有する陽イオンが他の陽イオンに置換された、所望の特性を有するゼオライトを製造する方法として広く適用することが可能である。
本発明の一実施形態にかかるゼオライトの製造装置を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるゼオライトの製造装置の要部(濾過手段、洗浄手段、陽イオン置換処理手段、最終洗浄手段など)の構成を示す概略図である。 従来のゼオライトの製造装置を示す図である。
1 混合槽
2 予備反応機構部
3 反応機構部
3a 第1の加圧反応槽
3b 第2の加圧反応槽
4 冷却手段
5 濾過手段
6 洗浄手段
6a,6b,6c 洗浄段
7 陽イオン置換処理手段
7a,7b,7c 陽イオン置換段
8 最終洗浄手段
9 乾燥手段
10 フィルタ部材
11 ゼオライト受け取り部
12 熱風供給部
13 サイクロン
14 ゼオライト貯蔵部
15 バグフィルタ
16 プレ陽イオン置換処理部

Claims (12)

  1. (a)焼却灰をアルカリと反応させてゼオライトを生成させる反応工程と、
    (b)焼却灰をアルカリと反応させた後の、ゼオライトとアルカリを含有するゼオライトスラリーを、ゼオライトを補捉し、液体を通過させる、濾過機能を有するシート状材料が無端ベルト状に形成され、連続的に循環・搬送される濾材上に、前記反応後のスラリーを連続的に供給することによりゼオライトの濾過が連続的に行われるように構成された真空脱水式水平ベルトフィルタを用いて濾過することによりゼオライトを分離する分離工程と、
    (c)前記分離工程で分離された、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上のゼオライトを、ゼオライト乾量に対して4〜15倍量の水で洗浄する洗浄工程と、
    (d)前記洗浄工程で洗浄された、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上のゼオライトに、所定の陽イオンを含む陽イオン溶液を通過させることにより、ゼオライトが有する陽イオンの少なくとも一部を所定の陽イオンに置換する陽イオン置換工程と、
    (e)前記陽イオン置換工程で陽イオン置換された、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上のゼオライトを水洗する最終洗浄工程と
    を具備し、
    前記(b)の工程で、前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材上に濾別されたゼオライトが、前記濾材上から他に移載されることなく、前記濾材上に保持された状態のまま、前記(b)の工程に続く、前記(c)、(d)、および(e)の各工程が実施されること
    を特徴とするゼオライトの製造方法。
  2. 前記陽イオン溶液中の陽イオン濃度が0.01mol/L〜3.0mol/Lの範囲にあることを特徴とする請求項1記載のゼオライトの製造方法。
  3. 前記の分離工程でゼオライトスラリーを濾過してゼオライトを分離する前に、カルシウム化合物をゼオライトスラリーに添加することを特徴とする請求項1又は2記載のゼオライトの製造方法。
  4. 前記の洗浄工程において、濾材上のゼオライトに、水を複数回通過させることによりゼオライトを複数段洗浄するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
  5. 前記洗浄工程において、濾材上のゼオライトに、水を複数回通過させることによりゼオライトを複数段洗浄する場合において、最終の洗浄段では新水が洗浄液として用いられるように構成されていることを特徴とする請求項4記載のゼオライトの製造方法。
  6. 前記陽イオン置換工程において、濾材上のゼオライトに、所定の陽イオンを含む陽イオン溶液を複数回通過させて複数段陽イオン置換処理を行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
  7. 前記陽イオン置換工程において、濾材上のゼオライトに、所定の陽イオンを含む陽イオン溶液を複数回通過させて複数段陽イオン置換処理を行う場合に、第1段から最終段まで、段階的に陽イオン溶液中の陽イオン濃度を高くすることを特徴とする請求項6記載のゼオライトの製造方法。
  8. 前記真空脱水式水平ベルトフィルタの前記濾材の搬送方向における所定の複数の位置で水を供給することにより、前記濾材上のゼオライトを複数段洗浄するように構成されているとともに、各洗浄段で洗浄に用いられた水(洗浄水)が、それぞれ上流側の洗浄段における洗浄液として用いられ、最終の洗浄段では新水が洗浄液として用いられるように構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
  9. 前記各洗浄段よりも下流側の、前記濾材の搬送方向における所定の複数の位置で陽イオン溶液を供給することにより、陽イオン置換反応を複数段で行わせるように構成されているとともに、各陽イオン置換段で用いられた陽イオン溶液が、それぞれ上流側の陽イオン置換段における陽イオン溶液として用いられるように構成されていることを特徴とする請求項8記載のゼオライトの製造方法。
  10. 前記ゼオライトが有する陽イオンと置換される所定の陽イオンが、Ca、Al、Fe、NH4、Cu、Ag、Mg、及びBaからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
  11. 前記陽イオン置換工程の前の洗浄工程で用いられる水及び陽イオン置換工程において用いられる陽イオン溶液の温度が常温〜100℃であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
  12. 前記陽イオン置換工程の前の洗浄工程で用いられる水及び陽イオン置換工程において用いられる陽イオン溶液の温度が50℃〜80℃であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
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