JP4854203B2 - フルオロハロゲンエーテルの製造方法 - Google Patents

フルオロハロゲンエーテルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、(ペル)フルオロ−アルキル構造を有する、フッ素化ビニルエーテルの製造方法に関する。
より具体的には本発明は、脱ハロゲンまたは脱ハロゲン化水素により、フッ素化ビスビニルエーテルおよび/または他の末端基がカルボニル基を有するフッ素化モノビニルエーテルを与える、(ペル)フルオロ−アルキル構造を有するフルオロハロゲンエーテルの製造に関する。本発明の方法は、(ペル)フルオロアルキル構造を有するフルオロハロゲンエーテルを良好な選択性で得ることを可能にする。他の末端基がカルボニル基を有するフッ素化モノビニルエーテルは新規である。
知られているように、フッ素化ビニルエーテルは、フッ素化エラストマーから熱成形可能な部分結晶性フッ素化ポリマーまでの様々なポリマーを得るための有用なモノマーの類を形成する。
次亜フッ素酸とオレフィンの反応を用いてフルオロハロゲンエーテルを得る方法は、従来公知である。次亜フッ素酸製造のための最も知られた方法は、フッ化金属ベースの触媒を用いる。
米国特許第4,827,024号(特許文献1)において、任意に例えば銅などの金属との混合物中のCsFの形の触媒の存在下で、少なくとも2個の炭素原子を有するハロゲン化カルボニル化合物を、当モル量のフッ素でフッ素化することによる、連続的な次亜フッ素酸の製造方法が記載されている。一般にこれらの金属は触媒(CsF)の担持体としての他に、熱置換を容易にするため、言い換えれば次亜フッ素酸の合成の中で生じた熱を散逸させるために用いられる。
上記の従来技術における金属担持体は、二つの主要な機能を果たさなければならない:1)反応物質が近づきやすいような触媒の形状を保つこと、2)触媒床の温度を要求される範囲内で制御可能な状態に維持して熱置換を円滑にすることである。担持体のさらなるそして本質的な機能は、反応物質および反応生成物に関して完全に不活性なことである。
米国特許第4,816,599号(特許文献2)、米国特許第4,801,409号(特許文献3)および米国特許第4,962,282号(特許文献4)においては、アシルフルオライドを次亜フッ素酸に完全に転換させて、触媒床上でのアシルフルオライドの濃度が非常に低くなるように過剰のフッ素を使用することにより、次亜フッ素酸が好ましく製造される。なぜなら一部のアシルフルオライドは、CsFの存在下では分解反応を起こすことが知られているからである。例えばJournal of Fluorine Chemistry, 16 (1980) 385〜390のCarl G. Krespanの報告(非特許文献1)を参照されたい。
上記の触媒を使って次亜フッ素酸を製造する従来技術の方法について出願人により行われた試験は、該触媒系を使用することにより、不連続法においても連続法においても、触媒活性は時間と共に急速に低下することを明らかにしている。とりわけ出願人は、次亜フッ素酸の合成において、従来技術に記載された方法の中で好ましいと示された条件である、化学量論的値に対して過剰のフッ素が使用されると、触媒失活が完了するまで活性低下は非常に著しいことを見いだしている。
よって従来技術によると、次亜フッ素酸の合成において、過剰のフッ素のもとで上記の不都合を可能な限り減らすように操作をしなければない。該条件下での操作により、従来技術の触媒は非常に早く約2〜3日のうちに失活する。このように短い持続時間のため、それを実際上連続的工業プラントに適用することは不可能である。
その上、不連続法による次亜フッ素酸合成方法において、担持体無しに触媒床が用いられる場合、次亜フッ素酸を得るための反応のなかで、それをさらに用いることは非常に低い収率をもたらし、非常に早い失活が観察される。
フッ素化ビニルエーテルを得る方法は、従来技術において知られている。米国特許第4,900,872号(特許文献5)は、不活性溶媒の中に希釈されたペルフルオロアルキル次亜フッ素酸と、式CAIF=CA'IF(AI、A'Iは互いに同じか異なって、ClまたはBrである)のオレフィンとの間での連続反応による、ペルフルオロビニルエーテル前駆体の製造を記載している。その特許の中では、気相中、触媒上でフッ素とアシルフルオライドの反応により次亜フッ素酸の合成が行われる反応器から、該次亜フッ素酸が直接供給可能であることが示されている。得られた生成物は、亜鉛を用いる脱ハロゲンによりペルフルオロビニルエーテルに転換される。この製造方法における欠点は、次亜フッ素酸の製造に関して上記したことである。特に該製造方法における欠点は、知られているように、特に、次亜フッ素酸中のペルフルオロアルキル鎖の炭素原子の数が2以上の場合に不安定な化合物である次亜フッ素酸を合成して直ちに使用しなければならないということにある。その上、次亜フッ素酸合成には、上記の欠点を有する触媒を使用しなければならないことが知られている。
米国特許第5,225,576号(特許文献6)において、(ペル)ハロエーテルの製造のための次亜フッ素酸と(ペル)ハロ−オレフィンとの反応は、低温に保たれている(ペル)ハロオレフィンを含有する液相の中に、次亜フッ素酸を含有する気体を通気することで遂行される。合計の反応の収率を高くするためには、低温で操作することが必要である。しかし、これらの条件の下では、次亜フッ素酸がオレフィンと接触する状態になる前に一部の次亜フッ素酸の凝結が起こる可能性がある。このことは、次亜フッ素酸の分解につながり、その結果爆発が引き起こされる可能性がある。
例えば、分子量204の次亜フッ素酸CF3CF2CF2OFは沸点−9℃(Journal of fluorine Chemistry, Vol.95 (1999) 29(非特許文献2)参照)であり、(ペル)ハロエーテル合成において用いられる温度においては容易に凝結することができる。−30℃より低い温度では、上記の特許の方法は、低沸点の、言い換えれば鎖中に炭素原子を1個または2個有する次亜フッ素酸に対してのみ適用可能である。
米国特許第4,906,770号(特許文献7)は、より高分子量の式Rf1OCF2OFおよびFOCF2ORf1OCF2OF(式中、Rf1はペルフルオロポリエーテル基である)の次亜フッ素酸とオレフィンとの各付加生成物について記載している。該次亜フッ素酸の製造のための工程は、−60〜30℃の温度範囲において紫外線による過酸化物フッ素化を必要とする。反応時間は非常に長く、次亜フッ素酸への転換は、それが完了したとき、次亜フッ素酸収率を低くする。実施例を参照されたい。しかも紫外線の使用は、工業的方法においては高価である。
米国特許第4,801,409号(特許文献3)は、一般式FOCF2−Rf3−CF2OFのビス次亜フッ素酸の気相中での製造について記載している。Rf3はペルフルオロアルキレンまたはペルフルオロオキシアルキレンである。2より大きい炭素原子数を有する次亜フッ素酸の唯一の実施例は、炭素原子3個を有する次亜フッ素酸である。出願人により実施された試験により、これらの次亜フッ素酸によって、非常に低い収率でオレフィンへの付加が達成されることが示されている。
従来技術では、炭素原子数が2より大きい次亜フッ素酸の合成は、凝結、従って爆発を避けるため、0℃から60℃、とりわけ20℃の温度で、気相中で行われる。更に、アシルフルオライド前駆体の非常に高い希釈物が用いられる。米国特許第4,801,409号(特許文献3)を参照されたい。
欧州特許第1,333,020号(特許文献8)は、同様に高分子量の次亜フッ素酸を用いて、炭素原子数が2より大きい次亜フッ素酸から得られる(ペル)ハロエーテルの収率の高い合成方法を記載している。(ペル)ハロエーテルは(ペル)フルオロアルキルおよびオキシ(ペル)−フルオロアルキル鎖を有することが出来る;その上それらは、モノまたはビス次亜フッ素酸前駆体の使用に応じて、一官能あるいは二官能であることが可能である。欧州特許第1,333,020号(特許文献8)に記載された連続、半連続または不連続でもあり得る製造方法においては、高濃度の、無溶媒でも良い次亜フッ素酸、およびアシルフルオライドからの次亜フッ素酸の合成のための式MeFy・zHFなる触媒が用いられている。この方法の欠点は、触媒と次亜フッ素酸の使用に関して前述したものと同じである。
米国特許第4,827,024号明細書 米国特許第4,816,599号明細書 米国特許第4,801,409号明細書 米国特許第4,962,282号明細書 米国特許第4,900,872号明細書 米国特許第5,225,576号明細書 米国特許第4,906,770号明細書 欧州特許第1,333,020号明細書 Journal of Fluorine Chemistry, 16 (1980) 385〜390 Journal of fluorine Chemistry, Vol.95 (1999) 29
従来技術における欠点を回避し、同時にフルオロハロゲンエーテル合成における良好な選択性を特徴とする、フルオロハロゲンエーテルを製造するための利用可能な方法を得るという要求があった。
本発明の目的は、一般式:
[式中:
AおよびA'は互いに同一または異なって、Cl、BrおよびHから選択されるが、但し、AおよびA'は同時にHではない;
m=1または2;
n=0または1;
但し、m=1のときn=1、かつm=2のときn=0;
1は、次の群:直鎖または分岐鎖状のC1〜C20アルキル;C3〜C7シクロアルキル;芳香族、C6〜C10アリールアルキル;C5〜C10複素環式またはアルキル複素環式から選択されるフッ素化置換基、好ましくはペルフルオロ化置換基であり、好ましくはペルフルオロアルキルであり;
1がフッ素化もしくはペルフルオロ化アルキルまたはシクロアルキルであるとき、任意に、その鎖に1以上の酸素原子を含有していてもよく;
1がフッ素化であるとき、任意に1以上のH原子および/またはFとは異なる1以上のハロゲン原子を含有していてもよい;
R'=(RIp
(式中、RIは、次の群:直鎖もしくは分岐鎖状のC1〜C20アルキレン;C3〜C7シクロアルキレンから選択されるフッ素化またはペルフルオロ化置換基、好ましくはペルフルオロ化置換基であり;
Iがフッ素化であるとき、任意に1以上のH原子および/またはFとは異なる1以上のハロゲン原子を含有していてもよく;
Iがペルフルオロ化であるとき、任意に1以上の酸素原子を含有していてもよい;
p=0または1;
Tは次の意味を有する:
(式中:
AおよびA'は上記のとおりであり;
r=1または2;
t=0または1;
但し、r=1のときt=1、かつr=2のときt=0;
2はR1の意味を有し、R1と同じであっても異なっていてもよい)
(式中:
n'=0または1;
u'=0または1;
2は上記のとおりであるが;
但し、u'=0のときn'=1;u'=1のときn'=0))]
を有する(ペル)フルオロハロゲンエーテルを、液相中で、式:
[式中:
1およびnは上記のとおりであり;
u=0または1;
R'a= −(RIp
(式中:
Iおよびpは上記のとおりであり;
(式中、n'、u'およびR2は上記のとおりである))
但し、u=0のときn=1;u=1のときn=0;かつu'=0のときn'=1;u'=1のときn'=0]
を有するカルボニル化合物と、元素状態のフッ素および式:
CAF=CA'F2 (III)
(式中、AおよびA'は上記のとおりである)
のオレフィン系化合物とを、−120〜−20℃、好ましくは−100〜−40℃で、任意に反応条件下の不活性な溶媒の存在下で反応させることにより製造する方法である。
反応において使用するフッ素は、窒素やヘリウムのような不活性ガスで任意に希釈することができる。
本発明による方法は、単独の反応器の中で行われ、そして反応は半連続的または連続的方式で行うことができる。
半連続的方法は、例えば、式(II)のカルボニル化合物と、式(III)のオレフィン系化合物が入っている反応器の中に、気体状のフッ素を供給することで行うことができる。(II)/(III)のモル比は、例えば0.05〜10の間のように、広い範囲で変動することができる。フッ素の供給はオレフィンの転換が完了するまで継続される。この状態は、反応熱がもはや検出されなくなるときに容易に決定することができる。実際に、例えば−100℃で化合物(II)と(III)との反応を行うことにより、反応化合物が元素状のフッ素と反応すると直ちに発熱があり、温度は約5〜15℃上昇する。従って、例えば化合物(III)が完全に消費されたときに反応は終了する。この時点で、反応器の温度は最初の値に戻る。
連続的方法では、気体状のフッ素と化合物(II)および(III)が定常状態に達するまで反応器内に供給される。実際には反応物は決まった流量で反応器内に供給され、反応混合物は連続的に抜き出される。反応器中の三種類の反応物質の濃度と反応生成物の濃度が、反応器から流出する反応物質および反応生成物の濃度と等しくなった時に、定常状態に達する。
反応物質間のモル比は、特別拘束されるものではない。例えば(II)/(III)のモル比は0.05〜10の範囲で、F2/(III)は0.05〜10で変動可能である。
本発明の工程における溶媒としては、上記の温度範囲内で、液状で不活性の化合物が使用可能である。例えば、(ペル)フルオロカーボン類、(ペル)フルオロエーテル類、(ペル)フルオロポリエーテル類、ペルフルオロアミン類から選択される化合物、またはそれぞれの混合物が使用可能である。当業者は、上記の種類の中から、それらの物理的性質に基づいて、溶媒として使用すべき化合物を選択することができる。
式(II)のカルボニル化合物の前駆体は、当業者に周知の種々の方法により製造することができる。例えば、(ペル)フルオロ-アシルフルオライドは:
−水素化カルボン酸(または対応するエステルまたはアシルクロライド)を、無水HF中で電気化学的にフッ素化する("Preparation, properties and industrial application of organofluorine compounds" R.E. Banks編、1982年、19〜43頁)ことによるか;
−(ペル)フルオロアルキルヨージドとオレウム(M. Hudlicky "Cgemistry of organicfluorine compounds; a laboratory manual" Ellis Horword Ltd.、1976年、273頁)とをフルオロアルケンの酸化により反応させる(Houben Weil col. E10b 1999年、691頁)ことによるか;
−(ペル)フルオロアシルクロライドとNaFとを反応させる(J. Chem Soc. (C)、1969年、1706〜1709頁)ことにより
製造することができる。(ペル)フルオロケトン、および(ペル)フルオロアシルフルオライドは、(ペル)フルオロカルボン酸エステルの、フッ素イオン源の存在下での不均化により製造することができる(米国特許第5,466,877号)。該(ペル)フルオロカルボン酸エステルは、対応する水素化または部分フッ素化エステルを原子フッ素で直接フッ素化することにより製造することができる。
式(II)の化合物は、COF−COF、COF−(CF22COF、COF−(CF24COF、COF−(CF26COF、COF−CF2OCF2−COF、CF3C(O)−C(O)−CF3およびCF3C(O)−COFから選択される。COF−COF、COF−(CF22COF、COF−(CF24COF、COF−(CF26COF、COF−CF2OCF2−COFを用いるのが好ましい。
式(I)のフルオロハロゲンエーテルから、−OCF=CF2末端基を有する対応するビニルエーテルへの転換は、従来技術の脱ハロゲンおよび脱ハロゲン化水素法によって遂行することができる。
上述のように、他の末端基がカルボニル基を有し、本発明の方法により得ることができるフッ素化モノビニルエーテルは新規である。
実施例
次の実施例は、本発明を非限定的に説明するために与えられる。
実施例1
ジアシルフルオライドF(O)C−(CF26−COFからのフルオロハロゲンエーテルの合成
ジアシルフルオライドF(O)C−(CF26−COF 4.2gの試料をCFCl3(CFC 11)42gに溶解する。溶液を、攪拌器、フッ素およびCFC 1112(CFCl=CFCl)の供給用のバブリング注入口を備えた50cm3のガラス製反応器に入れる。
−40℃で、ヘリウム4.2Nl/hで希釈したフッ素1.7Nl/h(ヘリウム/フッ素のモル比は2.5/1)、および1.6Nl/hに等しい流量のCFC 1112を90分間供給することにより、反応を行う。
物質収支は96%である。反応粗生成物を40℃にて塔頂で蒸留する。高沸画分(heavy fraction)および低沸画分(light fraction)を、ガスクロマトグラフィーにより特徴付ける。低沸画分はCFC 114、CFC 11および未反応のF(O)C−(CF26−COFを含む。分析から、−C(O)F末端基の転換率は33.9%、−O−CFCl−CF2Cl末端基への選択性は49.0%であり、
−式CF2Cl−CFCl−O−(CF27−COFである−O−CFCl−CF2Cl末端基の一付加化合物36.1%;
−式CF2Cl−CFCl−O−(CF28−O−CFCl−CF2Clである−O−CFCl−CF2Cl末端基の二付加物8.6%;
−式C715−O−CFCl−CF2Clである−O−CFCl−CF2Cl末端基の化合物4.3%
に分配されると算出される。
F(O)C−(CF26−COFの転換率は、51.3%である。
F(O)C−(CF26−COFに対する一付加化合物CF2Cl−CFCl−O−(CF27−COFへの選択性は47.7%であり、二付加物CF2Cl−CFCl−O−(CF28−O−CFCl−CF2Clへの選択性は5.6%である。
実施例2
ジアシルフルオライドからのフルオロハロゲンエーテルの合成
F(O)C−(CF26−COF
F(O)C−(CF26−COFの構造を有するジアシルフルオライド(5.0g)のサンプルをCFCl3(CFC 11)19.8gに溶解する。溶液を、攪拌器、フッ素およびCFC 1112(CFCl=CFCl)の供給のための通気入口を備えた50cm3のガラス反応器に入れる。−40℃で、ヘリウム4.2Nl/hで希釈したフッ素1.7Nl/h(ヘリウム/フッ素のモル比は2.5/1)、および1.6Nl/hに等しい流量のCFC 1112を180分間供給することにより、反応を行う。
物質収支は97%である。反応粗生成物を40℃にて塔頂で蒸留する。高沸画分および低沸画分を、ガスクロマトグラフィーにより特徴付ける。低沸画分はCFC 114、CFC 11および未反応のF(O)C−(CF26−COFを含む。分析から、−C(O)F末端基の転換率は96.9%、−O−CFCl−CF2Cl末端基への選択性は52.0%であり、
−式CF2Cl−CFCl−O−(CF27−COFである−O−CFCl−CF2Cl末端基の一付加化合物3.1%;
−式CF2Cl−CFCl−O−(CF28−O−CFCl−CF2Clである−O−CFCl−CF2Cl末端基の二付加物48.7%;
−式C715−O−CFCl−CF2Clである−O−CFCl−CF2Cl末端基の化合物0.2%
に分配されると算出される。
F(O)C−(CF26−COFの転換率は、98%である。
F(O)C−(CF26−COFに対する一付加化合物CF2Cl−CFCl−O−(CF27−COFへの選択性は6.2%であり、二付加物CF2Cl−CFCl−O−(CF28−O−CFCl−CF2Clへの選択性は48.3%である。

Claims (8)

  1. 一般式:
    [式中:
    AおよびA'は互いに同一または異なって、Cl、BrおよびHから選択されるが、但し、AおよびA'は同時にHではない;
    m=1または2;
    n=0または1;
    但し、m=1のときn=1、m=2のときn=0;
    1は、フッ素化もしくはペルフルオロ化された置換基であり、置換基が直鎖もしくは分岐鎖状のC1〜C20アルキル、C3〜C7シクロアルキル、芳香族基、C6〜C10アリールアルキルおよびC5〜C10複素環基もしくはアルキル置換複素環基から選択され;
    1がフッ素化もしくはペルフルオロ化された、アルキルまたはシクロアルキルであるとき、任意に、その鎖に1以上の酸素原子を含有していてもよく;
    1がフッ素化された置換基であるとき、任意に1以上のH原子および/またはFとは異なる1以上のハロゲン原子を含有していてもよい;
    R'=(RIp
    (式中、RIは、フッ素化もしくはペルフルオロ化された置換基であり、置換基が直鎖もしくは分岐鎖状のC1〜C20アルキレンおよびC3〜C7シクロアルキレンから選択され;
    Iがフッ素化された置換基であるとき、任意に1以上のH原子および/またはFとは異なる1以上のハロゲン原子を含有していてもよく;
    Iがペルフルオロ化された、アルキレンまたはシクロアルキレンであるとき、任意に、その鎖に1以上の酸素原子を含有していてもよい;
    p=0または1;
    Tは次の意味を有する:
    (式中:
    AおよびA'は上記のとおりであり;
    r=1または2;
    t=0または1;
    但し、r=1のときt=1、r=2のときt=0;
    2はR1の意味を有し、R1と同じであっても異なっていてもよい)
    (式中:
    n'=0または1;
    u'=0または1;
    2は上記のとおりであるが;
    但し、u'=0のときn'=1u'=1のときn'=0))]
    を有する(ペル)フルオロハロゲンエーテルを、液相中で、式:
    [式中:
    1およびnは上記のとおりであり;
    u=0または1;
    R'a=−(RIp
    (式中:
    Iおよびpは上記のとおりであり;
    (式中、n'、u'およびR2は上記のとおりである))
    但し、u=0のときn=1u=1のときn=0u'=0のときn'=1u'=1のときn'=0]
    を有するカルボニル化合物と、フッ素および式:
    CAF=CA'F (III)
    (式中、AおよびA'は上記のとおりである)
    のオレフィン系化合物とを、−120〜−20℃で、任意に反応条件下の不活性な溶媒の存在下で反応させることにより製造する方法。
  2. 反応において使用するフッ素が、不活性ガスで希釈される請求項1に記載の方法。
  3. 単独の反応器の中で、半連続的または連続的方式で行われる請求項1または2に記載の方法。
  4. 半連続的方法で行われ、式(II)のカルボニル化合物/式(III)のオレフィン系化合物のモル比が0.05〜10の範囲である請求項3に記載の方法。
  5. 連続的方法で行われ、(II)/(III)のモル比が0.05〜10、かつF2/(III)のモル比が0.05〜10の範囲である請求項3に記載の方法。
  6. 溶媒として、(ペル)フルオロカーボン類、(ペル)フルオロエーテル類、(ペル)フルオロポリエーテル類、ペルフルオロアミン類から選択される化合物、またはそれらのそれぞれの混合物が用いられる請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 式(II)の化合物が、COF−COF、COF−(CF22COF、COF−(CF24COF、COF−(CF26COF、COF−CF2OCF2−COF、CF3C(O)−C(O)−CF3、CF3C(O)−COFから選択される、請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法で式(I)のフルオロハロゲンエーテルを合成し、得られた式(I)のフルオロハロゲンエーテルを脱ハロゲンまたは脱ハロゲン化水素法により転換して、−OCF=CF2末端基を有する対応するビニルエーテル製造する方法。
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