JP4854155B2 - 非接触式トークンを用いた改札システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触式自動改札機で用いられる非接触式トークンを用いた改札システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、利用者(旅客)の利便性を高めるために、乗車券を自動改札機に投入することなく、非接触式に自動改札が行える非接触式自動改札機が提案されている(例えば、特開平1−246687号公報)。このような非接触式自動改札機で用いられる乗車券は、無線通信機能を備えたICカードから構成されていて、この非接触式乗車券と非接触式自動改札機との間で、非接触でデータの授受が行われて入出場(入場又は出場を意味している。)処理が行われるように構成されている。
【0003】
また、非接触式乗車券は、無線通信機能を備えたICカードからなるので、磁気券に比べて製造コストが高く、したがって、1回限りの普通券や一日乗車券、あるいは回数券等の比較的短期間の乗車券を非接触式乗車券とした場合は、運用コストがかさんで現実的でなくなるという問題点を含んでいる。そこで、本出願人は、このような問題点を解決するために、特願2001−2700号等において、短期使用券を非接触式トークン(以下、非接触式トークンの本体を含めて 「トークン」という。)とし、そのトークンを回収して繰返し使用できる改札処理システムを提案している。
【0004】
上述のように、短期使用券をトークンとしたときは、磁気券を処理するための自動改札機を設置する必要がなく、設備コストを低減することができるという特長が得られるだけでなく、トークンを繰返し使用できるので省資源化を図ることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように短期使用券をトークンとし、これを繰返し使用できるようにしたときは、非接触式自動改札機で回収したトークンをトークン発売機に簡単にセットできるようにすることなど、トークンの取扱が容易に行えるようにすることが望まれていた。
【0006】
そこで、本発明は、上記要望に応えるためになされたものであって、その目的は、非接触式自動改札機の本体で回収したトークンをトークン発売機の本体に簡単にセットできるようにした、非接触式トークンを用いた改札システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る非接触式トークンを用いた改札システムは、上記目的を達成するために、請求項1の発明は、第1の非接触式トークン発売機の本体に所定の金額を満たす金銭が投入されたときに、その第1の非接触式トークン発売機の本体に着脱自在に装着された第1のケース内に設けられている複数のマガジンの一つから1個の非接触式トークンを排出して発行する第1の非接触式トークン発売機と、第2の非接触式トークン発売機の本体に所定の金額を満たす金銭が投入されたときに、その第2の非接触式トークン発売機の本体に着脱自在に装着された第2のケース内に設けられている複数のマガジンの中からその所定の金額に対応する非接触式トークンを1個排出して発行する第2の非接触式トークン発売機と、非接触式自動改札機の本体に投入された所定の一種類の非接触式トークンを収納する複数のマガジンと該マガジンが満杯になった場合に非接触式トークンを収納する予備の収納部とが設けられた第1のケース及びその非接触式自動改札機の本体に投入された所定の複数の非接触式トークンを種別毎に収納する複数のマガジンと該複数のマガジンのうちいずれかのマガジンが満杯になった場合にその満杯になったマガジン用の非接触式トークンを収納する予備の収納部とが設けられた第2のケースをその非接触式自動改札機の本体内に着脱自在に設けた非接触式自動改札機と、を有し、前記非接触式自動改札機の本体に装着されている前記第1のケース及び前記第2のケースを前記第1の非接触式トークン発売機の本体及び前記第2の非接触式トークン発売機の本体にそれぞれ装着することを特徴としている。
本発明の請求項2に係る非接触式トークンを用いた改札システムは、前記第2のケースに設けられる前記予備の収納部は、最も発売量の多い種類の非接触式トークン用のマガジンが満杯になった場合、その非接触式トークンを収納する予備の収納部と、前記最も発売量の多い種類以外の非接触式トークン用のマガジンが満杯の場合、その非接触式トークンを収納する予備の収納部とから成ることを特徴としている。
本発明の請求項3に係る非接触式トークンを用いた改札システムは、非接触式トークンを種別毎に色彩を異ならせたことを特徴としている。
本発明の請求項4に係る非接触式トークンを用いた改札システムは、前記第2のケースに設けられる前記複数のマガジンは、収納するそれぞれの前記非接触式トークと同一の色彩とすることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は一実施の形態に係る非接触式トークンを用いた改札システムの概略構成図である。
【0010】
図1中、t1 は、本発明の第1の非接触式トークン発売機に相当する非接触式トークン発売機の本体(以下、「発売機本体」という。)であり、t2 は、本発明の第2の非接触式トークン発売機に相当する発売機本体であって、トークンTをそれぞれ発行できるように構成されている。これら発売機本体t1 ,t2 の具体的構成については、後に詳述する。また、図1中、Gは非接触式自動改札機の本体(以下、「改札機本体」という。)であって、非接触券及びトークンTを用いた入出場処理ができるように構成されている。この改札機Gの具体的構成については、後に詳述する。
【0011】
図1中、C1 は、本発明の第1のケースに相当するケースであり、C2 は、本発明の第2のケースに相当するケースであって、これらケースC1 ,C2 は、発売機本体t1 ,t2 及び改札機本体Gの所定位置に着脱自在に装着(セット)できるように構成されている。そして、これらケースC1 ,C2 内には、トークンTを積層して収納することのできる複数本(図1の例では6本)のマガジン(収納筒)M,M…を収納することができるように構成されている。これらケースC1 ,C2 の具体的構成については、後に詳述する。
【0012】
図1中、Eは、トークンエンコーダであって、このトークンを用いた改札システムの運用開始に当ってトークンTに所定のデータを書込むことができるように構成されている。すなわち、このトークンエンコーダEは、トークンメーカ等の所定の場所に設置されていて、トークンTに対して金額データ等の所定のデータを書込み、そのデータの書込まれたトークンTをマガジンM,M…に収納するとともに、それらマガジンM,M…がケースC1 ,C2 にそれぞれ収納されている。
【0013】
図1において、ケースC1 に収納されている複数本すべてのマガジンM,M…に収納されているトークンTは、発売機本体t1 ,t2 の設置駅で最も発売量の多い種類のトークン、例えば1区間用のトークンTが収納されている。また、ケースC2 には、発売機本体t1 ,t2 の設置駅から発売可能な全種類のトークンTが種別毎にマガジンM,M…にそれぞれ収納されている。
【0014】
上述のケースC1 ,C2 のうち、ケースC1 は、発売機本体t1 の所定位置に装着され、ケースC2 は、発売機本体t2 の所定位置に装着される。又、改札機本体Gには、マガジンM,M…が空の状態のケースC1 ,C2 が装着され、発売機本体t1 ,t2 及び改札機本体Gを用いた改札システムが開始される。なお、図1においては、1種類のトークンTを発売する発売機本体t1 、複数種のトークンTを発売する発売機本体t2 及び改札機本体Gが各1台ずつしか示されていないが、これは説明の便宜のためであって、実際は、一つの駅に複数台ずつ設置される。
【0015】
上述の発売機本体t1 ,t2 及び改札機本体Gを用いた改札システムにおいて、発売機本体t1 又は発売機本体t2 にトークンTの購入金額を満たす金銭(プリペイドカードなどのカード類を含む。)が投入されると、所定のマガジンMから1個のトークンTが排出されて利用者に渡される。したがって、その利用者は、トークンTを改札機本体Gのアンテナに軽くタッチして、あるいはそのアンテナにかざして、又はそのトークンTを改札機本体Gのトークン投入口に投入して入場することができる。
【0016】
利用者は、下車駅において、その下車駅に設置されている改札機本体Gのトークン投入口にトークTを投入すると、出場が許可されるとともに、その投入されたトークンTは、そのトークンTの種別に合わせて改札機本体G内に設けられているケースC1 ,C2 のいずれかのマガジンMに選別されて収納される。もちろん、トークンTが回数券式あるいは往復券式のような利用者に返却する必要がある場合は、投入されたトークンTは返却口に返却され、または、アンテナにトークンTを軽く触れ、あるいはそのアンテナにかざすだけで出場することができる。
【0017】
改札機本体Gに装着されたケースC1 ,C2 のマガジンM,M…が図示しないセンサにより満杯が検出されると、ケースC1 ,C2 は、空のマガジンM,M…の収納されているケースC1 ,C2 と交換される。改札機本体Gから外された満杯のケースC1 ,C2 は、発売機本体t1 ,t2 に装着されて、トークンの発売に供される。
【0018】
次に、図2を用いて上述した改札機本体Gについて説明する。図2は、改札機本体Gの斜視図であって、その改札機本体Gの入口側の筐体Hの上面には、図示しない非接触式ICカードからなる非接触券及びトークンTと交信するための内部にアンテナa1 を備えたカバーa′が設けられている。
【0019】
筐体Hの改札通路Pの入口側には、改札機本体Gの使用状態、つまり改札通路Pを通過できるか否かを利用者に表示するための表示部1が設けられている。また、図2中、S,S…は、改札通路Pへの利用者の進入又は改札通路Pからの退出、あるいは通過を検知するための光電式の人間検知器であって、筐体Hの側面に所定の間隔を保って設けられている。さらに、この人間検知器は、筐体Hの上面の改札通路Pと反対側でその改札通路Pの通過方向に沿って設けられたセンサ取付ボックス2内に設けられている反射型センサによっても構成されている。この反射型センサは、改札通路P内の大人の利用者を検知できるように構成されている。
【0020】
筐体Hの側面には、利用者に対して音声により所定の案内をアナウンスするためのスピーカ3が取付けられているとともに、その筐体Hの側面の改札通路Pの出口側及び進入側には、ドアD1 ,D2 がそれぞれ設けられている。また、筐体Hの上面のほぼ中央部には、利用者に対して文字により所定の案内を行うための表示画面4が取付けられている。
【0021】
図中、5は、トークンTを改札機本体Gに投入するためのトークン投入口であって、アンテナa1 と表示画面4aとのほぼ中間位置の筐体Hの上面で改札通路P寄りに設けられている。このトークン投入口5の近くには、トークン投入口5に投入されたトークンTと交信するためのアンテナa2 が設けられている。また、6は、返却口であって、改札通路P側の筐体Hの側面上部に設けられていて、トークン投入口5から投入されたトークンTを利用者へ返却するときに用いられる。なお、トークン投入口は、カバーa′の中心位置に設けて、あるいは、アンテナ1 の近傍に設けて、一つのアンテナa1 で非接触券もトークンTも処理できるようにしてもよい。
【0022】
マガジンM,M…(上記図1参照)を収納したケースC1 ,C2 は、筐体Hの改札通路P側に出入自在に設けられているボックスB内に着脱自在に設けられている。
【0023】
図2中、7は、改札機本体Gの動作を司どる制御器であり、マイクロコンピュータを中心に構成されている。そして、この制御器7には、非接触券及びトークンTとの間でデータの授受を行うためのアンテナa1 ,a2 を接続したリーダライタR(後述の図3参照)が接続されている。
【0024】
図3は、改札機本体Gに設けられている制御器7及びトークンTの電気的構成を示すブロック図であって、制御器7側から説明すると、この制御器7のCPU20は、ROM21に記憶されているシステムプログラム及びRAM22に記憶されているワーキングデータを用いて演算処理を行って、改札機本体Gを統括的に制御できるように構成されている。そして、このCPU20には、I/Oユニット23を介してドアD1 ,D2 を駆動制御するドア駆動ユニット24と、表示画面4の表示内容を駆動制御する表示画面駆動ユニット25と、トークン投入口5に設けられているシャッタ5a(後述の図6参照)のソレノイドを駆動制御するソレノイド駆動ユニット26とが接続されている。なお、このCPU20には、人間検知器Sや図示しない反射型センサの検知信号を入力するためのセンサアンプや音声ドライバ、あるいは後述する分別器60のソレノイドを駆動するドライバ等が接続されているが、ここでは省略されている。
【0025】
リーダライタRには、非接触券及びトークンTと交信を行うためのアンテナa1 ,a2 が接続されている。これらアンテナa1 ,a2 は、非接触券及びトークンTとデータ授受を行う機能と、非接触券及びトークンTに電力を供給する機能とが備えられている。
【0026】
トークンTは、無線通信機能を有するICカードと同様に構成されている。すなわち、このトークンTには、アンテナAと、改札機本体G側と交信するための通信制御部30と、その通信制御部30とI/Oユニット31を介して接続されているCPU32と、システムプログラムや乗車券データ等の所定のトークンデータの記録されているメモリ33と、改札機本体Gからの電力波をアンテナAを介して受信し、トークンTの駆動電力を生成する電力生成回路34とを有している。
【0027】
図4は、上述した発行機本体t1 ,t2 の正面図である。なお、発行機本体t1 ,t2 の基本的な構成は同一であるので、以下、発行機本体t1 を例に説明する。この発行機本体t1 の接客パネル40の上部には、発売機本体t1 の稼働状態を案内する案内部41が設けられる。
【0028】
図4中、42は、接客パネル40の中央部分に設けられたタッチパネルからなる表示部であって、口座釦の他に小人券や枚数等の選択釦が表示できるように構成されている。図4中、43は、接客パネル40の下部に設けられている発売機t1 に硬貨を投入するための硬貨投入口であり、44は、発売機本体t1 に紙幣を挿入するための紙幣挿入口であり、45は、プリペイドカード等のカード類のカード挿入口であり、また、46は、釣銭の排出口である。
【0029】
図4中、47は、接客パネル40の下部に設けられたトークン取出口である。このトークン取出口47には、ケースC1 (発売機本体t2 の場合はケースC2 )のマガジンM,M…からトークンTが排出されるように構成されている。また、図4中、48は、発売機本体t1 を統括的に制御するCPUを中心に構成された制御器である。
【0030】
図5は、発売機本体t1 に設けられている制御器48及びトークンTの電気的構成を示すブロック図であって、この制御器48のCPU50は、ROM51に記憶されているシステムプログラム及びRAM52に記憶されているワーキングデータを用いて演算処理を行って、発売機本体t1 を統括的に制御できるように構成されている。そして、このCPU50には、I/Oユニット53を介してタッチパネルからなる表示部を駆動制御する入出力ユニット54と、硬貨投入口43等から投入された金銭を検銭し、必要に応じて排出口46に釣銭を排出する金銭処理ユニット55と、カード挿入口45から挿入されたカード類を処理するカード処理ユニット56とが接続されている。
【0031】
I/Oユニット53に接続されているリーダライタRには、トークンTと交信を行うためのアンテナa0 が接続されている。このアンテナa0 は、トークン取出口47に排出されるトークンTとデータ授受を行う機能と、そのトークンTに電力を供給する機能とが備えられている。すなわち、このアンテナa0 を介してトークンTに発売駅や発売日等の所定のデータが書込まれる。また。このアンテナa0 を介してトークンTに必要に応じて金額データや区数データ等も書込むことができる。
【0032】
図5に示されるトークンTの電気的構成は、上記図3に示されるトークンTと同一であるので、このトークンTの説明は省略する。
【0033】
図6は、改札機本体Gに組込まれているケースC1 ,C2 部分の詳細図である。これらケースC1 ,C2 は、改札機本体G内では、ボックスB内の所定位置に位置決めされて着脱自在に装着(セット)されている。そして、このボックスBが筐体Hの所定位置にセットされたときに、ケースC1 ,C2 にそれぞれ収納されている複数本(図示の例では6本)のマガジンM1 〜M6 の上方が改札機本体Gに設けられている分別器60の下部と一致できるように決められている。
【0034】
分別器60は、トークン投入口5を開閉する図示しないソレノイドで駆動されるシャッタ5aの下方に設けられている。そして、トークン投入口5から投入されたトークンTは、図示しないソレノイドで駆動されるフラッパF1 を介してトークンTを返却口6側へ導くシュータ5b、又はトークンTをケースC1 ,C2側へ導くシュータ5cへ移動できるように構成されている。
【0035】
フラッパF1 が図6の実線位置に位置しているときは、トークン投入口5に投入されたトークンTに記録されているデータでは出場を許可できないときであり、この場合は、ドアD1 が閉じられるとともに、投入されたトークンTは返却口6に返却される。このときは、スピーカ3及び表示画面4を介して精算処理案内等の適切な案内が行われる。なお、入場時において、改札機本体Gがトークン投入口5に投入しても入場処理ができるように運用されているとき、その入場時に投入されたトークンTは返却口6へ返却される。
【0036】
トークン投入口5に投入されたトークンTに記録されているデータに基づいたCPU20の出場の演算処理が判定OKのときは、フラッパF1 が図6の鎖線位置となり、トークンTはシュータ5c側に導かれる。そして、そのトークンTの種別によりフラッパF2 を介してケースC1 側のシュータ5d又はケースC2 側のシュータ5eに導かれる。図6では、投入されたトークンTがケースC2 の側のフラッパF3 〜F7 を介してマガジンM1 に収納される状態を示している。すなわち、トークン投入口5に投入されたトークンTがケースC2 側のマガジンM1 〜M6 のいずれか一つに投入されるには、フラッパF2 〜F7 を介していずれか一つのマガジン(M1 〜M6 )が選択される。また、ケースC1 側のマガジンM1 〜M6 のいずれか一つに投入されるには、フラッパF2 ,F8 〜F12を介していずれか一つのマガジン(M1 〜M6 )が選択される。
【0037】
図6に示されるケースC1 のマガジンM1 〜M6 は、所定の一つの種別を示す白色に色分けされたトークンTが収納できるように設定されている。また、ケースC2 のマガジンM1 には、上述の白色のトークンTと異なる緑色のトークンTが収納できるように設定されている。同様に、ケースC2 のマガジンM2 には黒色のトークンTが、マガジンM3 には青色のトークンTが、マガジンM4 には黄色のトークンTが、マガジンM5 には赤色のトークンTが、そして、マガジンM6 にはケースC1 側と同じ白色のトークンTが収納できるように設定されている。
【0038】
トークンTの色分けは、例えば、区数別、運賃別、子供(小児)用、往復用、回数用等の各種別に応じてきめられている。トークンTの色分けは、トークンTを合成樹脂を用いて製造するときのその合成樹脂の種類や着色料を選択して容易に所望の色彩とすることができる。
【0039】
このように、トークンTを種別に合わせて色分けすると、トークンTの取扱いが極めて容易になるとともに、そのトークンTの種別を容易に判別することができる。なお、マガジンM1 〜M6 を収納するトークンTと同一の色彩とすると、収納ミスを容易に判別することができる。
【0040】
上記図1を用いて説明したように、改札機本体Gに装着されていたケースC1 ,C2 は、発売機本体t1 ,t2 に装着されてトークンTの再利用が図られる。ケースC1 ,C2 が発売機本体t1 ,t2 に装着されたときは、図示しない放出機構により各マガジンM1 〜M6 の下部に設けられている開口mから1枚のトークンTが排出されるように構成されている。このマガジンM1 〜M6 の下部から1枚のトークンTが排出される機構については、本出願人が別途提案している特願2000−15800号に詳述されているので、これ以上の説明は省略する。
【0041】
図7は、上述のケースC1 ,C2 をさらに大型にし、マガジンを2列に収納できるようにしたもので、このケースCには、合計12本のマガジンM1 〜M12が収納できるように構成されている。しかも、このケースCには、マガジンM1 〜M12を収納できる以外に複数(図示の例では2個)の収納庫C′,C″がケースCを利用して設けられている。これら収納庫C′,C″は、マガジンM1 〜M12の予備の収納部に当り、例えば、各マガジンM1 〜M12が図8に示されるように割り当てられているとき、マガジンM1 〜M6 ,M12が白色のトークンTで満杯になったにもかかわらず、他のマガジンM7 〜M11にまだ十分な余裕があるときに、白色のトークンTが収納される。また、マガジンM7 〜M11のうち、いずれかのマガジンが満杯になったときは、その満杯になったマガジン用のトークンTが収納庫C″に収納される。
【0042】
各マガジンM1 〜M12及び収納庫C′,C″をどのような種別に応じて割当てるかは、当該駅のトークンTの利用状況に応じて決められる。図9は、その割当ての他の例を示している。
【0043】
なお、このように、マガジンの数が増加されたときは、上記分別器60もそれに合わせた構成とされる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の非接触式トークンを用いた改札システムは、第1の発売機本体に所定の金額を満たす金銭が投入されたときに、その第1の発売機本体に着脱自在に装着された第1のケース内に設けられている複数のマガジンの一つから1個のトークンを排出して発行する第1の非接触式トークン発売機と、第2の発売機本体に所定の金額を満たす金銭が投入されたときに、その第2の発売機本体に着脱自在に装着された第2のケース内に設けられている複数のマガジンの中からその所定の金額に対応するトークンを1個排出して発行する第2の非接触式トークン発売機と、改札機本体に投入された所定の一種類のトークンを収納する複数のマガジンと該マガジンが満杯になった場合に非接触式トークンを収納する予備の収納部とが設けられた第1のケース及びその改札機本体に投入された所定の複数のトークンを種別毎に収納する複数のマガジンと該複数のマガジンのうちいずれかのマガジンが満杯になった場合にその満杯になったマガジン用の非接触式トークンを収納する予備の収納部とが設けられた第2のケースをその改札機本体内に着脱自在に設けた非接触式自動改札機とを有し、前記改札機本体に装着されている前記第1のケース及び前記第2のケースを前記第1の発売機本体及び前記第2の発売機本体にそれぞれ装着するので、トークンの再利用を容易に行うことができる。
また、本発明の請求項2に記載のトークンを用いた改札システムは、第2のケースに設けられる予備の収納部によって、最も発売量の多い種類の非接触式トークン用のマガジンが満杯になった場合、その非接触式トークンを収納し、最も発売量の多い種類以外の非接触式トークン用のマガジンが満杯の場合、その非接触式トークンを収納することができる。
さらに、本発明の請求項3に記載のトークンを用いた改札システムは、トークンを種別毎に色彩を異ならせたので、トークンの取扱いが容易になる特長がある。
また、本発明の請求項4に記載のトークンを用いた改札システムは、第2のケースに設けられる複数のマガジンを収納する非接触式トークと同一の色彩とすることにより、収納ミスを容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る非接触式トークンを用いた改札システムの概略構成図である。
【図2】改札機本体の斜視図。
【図3】制御器及びトークンの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】発売機本体の正面図である。
【図5】制御器及びトークンの電気的構成を示すブロック図である。
【図6】改札機本体のトークン投入口部分の詳細図である。
【図7】ケースの他の例である。
【図8】トークンの色分けの一例を示す説明図である。
【図9】トークンの色分けの他の例を示す説明図である。
Claims (4)
- 第1の非接触式トークン発売機の本体に所定の金額を満たす金銭が投入されたときに、その第1の非接触式トークン発売機の本体に着脱自在に装着された第1のケース内に設けられている複数のマガジンの一つから1個の非接触式トークンを排出して発行する第1の非接触式トークン発売機と、
第2の非接触式トークン発売機の本体に所定の金額を満たす金銭が投入されたときに、その第2の非接触式トークン発売機の本体に着脱自在に装着された第2のケース内に設けられている複数のマガジンの中からその所定の金額に対応する非接触式トークンを1個排出して発行する第2の非接触式トークン発売機と、
非接触式自動改札機の本体に投入された所定の一種類の非接触式トークンを収納する複数のマガジンと該マガジンが満杯になった場合に非接触式トークンを収納する予備の収納部とが設けられた第1のケース及びその非接触式自動改札機の本体に投入された所定の複数の非接触式トークンを種別毎に収納する複数のマガジンと該複数のマガジンのうちいずれかのマガジンが満杯になった場合にその満杯になったマガジン用の非接触式トークンを収納する予備の収納部とが設けられた第2のケースをその非接触式自動改札機の本体内に着脱自在に設けた非接触式自動改札機と、
を有し、
前記非接触式自動改札機の本体に装着されている前記第1のケース及び前記第2のケースを前記第1の非接触式トークン発売機の本体及び前記第2の非接触式トークン発売機の本体にそれぞれ装着することを特徴とする非接触式トークンを用いた改札システム。 - 前記第2のケースに設けられる前記予備の収納部は、最も発売量の多い種類の非接触式トークン用のマガジンが満杯になった場合、その非接触式トークンを収納する予備の収納部と、前記最も発売量の多い種類以外の非接触式トークン用のマガジンが満杯の場合、その非接触式トークンを収納する予備の収納部とから成ることを特徴とする請求項1に記載の非接触式トークンを用いた改札システム。
- 非接触式トークンを種別毎に色彩を異ならせたことを特徴とする請求項1又は2に記載の非接触式トークンを用いた改札システム。
- 前記第2のケースに設けられる前記複数のマガジンは、収納するそれぞれの前記非接触式トークと同一の色彩とすることを特徴とする請求項3に記載の非接触式トークンを用いた改札システム。
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