JP4853959B2 - シャープペンシル - Google Patents

シャープペンシル Download PDF

Info

Publication number
JP4853959B2
JP4853959B2 JP2006179624A JP2006179624A JP4853959B2 JP 4853959 B2 JP4853959 B2 JP 4853959B2 JP 2006179624 A JP2006179624 A JP 2006179624A JP 2006179624 A JP2006179624 A JP 2006179624A JP 4853959 B2 JP4853959 B2 JP 4853959B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knock
cam
shaft cylinder
state
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006179624A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008006712A (ja
Inventor
哲勇 林
岳詩 深澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP2006179624A priority Critical patent/JP4853959B2/ja
Publication of JP2008006712A publication Critical patent/JP2008006712A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4853959B2 publication Critical patent/JP4853959B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Description

この発明は、軸筒を前後方向(長手方向)に振ることにより筆記芯を繰り出すことができると共に、携帯時等においては振動を受けて前記筆記芯が繰り出されるのを阻止するロック機構を備えたシャープペンシルに関する。
軸筒を前後方向に振ることにより、筆記芯を繰り出すことができるシャープペンシルにおいては、軸方向に移動可能な重りの慣性力により、前記筆記芯を把持するチャックユニットを瞬間的に前方に押し出し、この時のチャックの解除により筆記芯を前方に繰り出させるように動作する。このような構成のシャープペンシルに用いられるチャック戻しばねは、従来のノック操作により芯を繰り出させるシャープペンシルにおける戻しばねに比較すると、非常に低い弾発力のものが使用されている。
したがって、前記したシャープペンシルによると携帯時における振動を受けて、筆記芯が不用意に繰り出される場合があり、衣服等を汚染させたり、芯の突出により安全性を損ねるなどの問題も招来させる。そこで、携帯時等においては振動により芯が繰り出されるのを阻止するロック機構を備えたシャープペンシルが提案されている。
前記ロック機構としては、軸筒内において前記チャックユニットを後退させた状態にロックさせることで、たとえ振動を受けてもチャックユニットが前方に移動しない構成、また前記チャックユニットを前進させた状態にロックしてチャックが開いた状態にする構成の二つのタイプが提案されている。次に示す特許文献1および2には、後者のタイプのシャープペンシルが開示されている。
実公平1−20151号公報 実用新案登録第2556076号公報
ところで前記した特許文献1に開示されたシャープペンシルによると、軸筒の後端部に配置されたノック棒をノック操作することで、回転カムを前進位置にロックさせると共に、ノック棒の再度のノック操作により、回転カムを後退移動させるように構成されている。そして、前記回転カムが前進したロック状態において、筆記芯を把持するチャックユニットが前進してチャックが開いた状態になされ、これにより筆記芯が繰り出されないように構成されている。
前記特許文献1に開示されたシャープペンシルの構成によると、軸筒の後端部に配置されたノック棒は、当該ノック棒が常に突出状態となるように付勢するスプリングが内装されている。そして、前記回転カムが前進位置にロックされているか否かは、軸筒の一部に形成された窓孔に現れる表示マークで認識できるように構成されている。
一方、前記した特許文献2に開示されたシャープペンシルによると、軸筒に対して軸方向と周方向とに連通する溝部を形成し、芯ケースに取り付けられた係止突起が前記溝部内に収容されて溝内を移動できる構成にされている。この構成により、前記係止突起を周方向に連通する溝部に位置させることでロック状態になされ、筆記芯を把持するチャックユニットが前進してチャックが開かれ、筆記芯が繰り出されないように作用する。
前記した特許文献1に開示されたシャープペンシルによると、ロック状態であるか否かを表すための表示用の窓孔を軸筒に形成し、この窓孔に臨む表示マークなどを例えば芯ケース側の外表面に形成されるなどの付帯的な構成を具備させなければならない。また、特許文献2に開示されたシャープペンシルにおいても同様であり、軸筒側に軸方向と周方向とに連通するほぼL字状の溝部を形成する必要があり、また芯ケース側には係止突起が形成された部材を取り付けるなどの付帯的な構成を具備させなければならない。
前記した付帯的な構成を具備させる場合においては、当然ながらこれが製品コストに反映されることとなり、また製品の組み立て時における工数等を増加させるという問題を招来させる。
さらに、前記特許文献1に開示されたシャープペンシルによると、ロック状態であるか否かを確認するためには、軸筒に形成された窓孔を覗く必要があり、また特許文献2に開示されたシャープペンシルにおいても、係止突起がL字状の溝部内のどこにあるのかを確認する必要がある。すなわち、いずれにおいても筆記芯が繰り出されないロック状態であるか否かについての確認がし難いという実用上の問題点が残される。
この発明は、前記特許文献に開示されたシャープペンシルの問題点に着目してなされたものであり、振動を受けても筆記芯が繰り出されないロック状態であるか否かを容易に識別することができ、また前記したように製品コストおよび組み立て工数の増加などを招来させることのないシャープペンシルを提供することを第1の課題とするものである。
またこの発明は、ノック操作の繰り返しにより筆記芯を繰り出させる操作と、筆記芯が繰り出されないようにするロック操作とを、軸筒の後端部に配置したノック棒の押し込み度合いにより実現させるものであり、この場合におけるノック棒のノック操作に2段の強弱の操作感触をもたらすことで、ノック操作が選択的に確実に実行させることができるシャープペンシルを提供することを第2の課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかるシャープペンシルは、軸筒内の先端部側に筆記芯の把持と解除を行うチャックユニットが配置され、前記チャックユニットに接続された芯ケースに遊嵌する重りの慣性力により前記チャックユニットを前進させて前記筆記芯を繰り出すことができるように構成したシャープペンシルであって、前記軸筒の後端部側に配置されたノック棒の押し込み操作により前記ノック棒が軸筒内に進入した状態に保持され、前記ノック棒の再度の押し込み操作により前記ノック棒が軸筒から突出した状態に復帰するノック機構部が具備され、前記ノック機構部は、前記ノック棒が軸筒内に進入した状態に保持された時、前記芯ケースを前進させた状態にロックして、前記チャックユニットを筆記芯の解除状態に設定するように構成され、前記芯ケースの後端部において軸筒内で摺動可能に配置され、前記芯ケースの後端部に当接することができるスライダと、前記スライダに一端部が係止され、他端部が前記スライダよりも前方の軸筒内において係止された第1ばねと、前記スライダに一端部が係止され、他端部が前記ノック機構部を構成するノック棒によって押圧作用を受ける第2ばねとがさらに具備され、前記第1ばねの弾発力に対して第2ばねの弾発力が高い関係に設定されている点に特徴を有する。
この場合、好ましい実施の形態においては、前記ノック棒の前端部には第1カム面が円環状に形成され、前記ノック棒に形成された第1カム面に当接されることで回転駆動を受ける第2カム面を有する回転カムが備えられ、前記回転カムにはその周方向に複数のカム爪が突出して形成されると共に、前記回転カムの回転位置に応じて前記カム爪が入り込む複数の溝部が軸筒内において軸方向に形成され、前記ノック棒の押し込み操作の繰り返しにより、前記回転カムのカム爪が前記溝部に入り込む回転カムの後退位置と、前記回転カムのカム爪が前記溝部に入り込まない回転カムの前進位置が選択されるように構成され、前記回転カムの前進位置において前記ノック棒が軸筒内に進入した状態に保持され、前記回転カムの後退位置において前記ノック棒が軸筒から突出した状態に復帰するノック機構部が構成される。
この場合、好ましい実施の形態においては、前記第2ばねの一端部が前記スライダに係止されると共に、前記第2ばねの他端部は前記回転カムの端部に係止された構成にされる。
前記した構成のシャープペンシルによると、軸筒の後端部側に配置されたノック棒の押し込み操作により前記ノック棒が軸筒内に進入した状態に保持され、前記ノック棒の再度の押し込み操作により前記ノック棒が軸筒から突出した状態に復帰するノック機構部が具備されているので、前記ノック棒の突出度合いにより、芯ケースを介したチャックユニットが前進したロック状態であるか否かを明確に把握することができる。
したがって、特許文献1および2に開示されたようにロック状態であるか否かを表示するために軸筒等に施す特別の加工や、付帯的な部品等を別に用意するなどの問題を解消させることができる。
また、前記した構成のシャープペンシルによると、軸筒内に配置された第1ばねと第2ばねとの弾発力の相違により、ノック部材のノック操作に2段の強弱の操作感触をもたらすように構成されているので、ノック操作が選択的に確実に実行させることができるシャープペンシルを提供することができる。
以下、この発明にかかるシャープペンシルについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1および図2はその全体構成を断面図で示したものであり、図1は軸筒を前後方向に振ることにより筆記芯を繰り出すことができる非ロック状態を、また図2は振動を受けて前記筆記芯が繰り出されるのを阻止するロック状態を示している。
符号1aで示した前軸、および符号1bで示した後軸が、符号1cで示した連結部材によって連結されて軸筒1を構成している。そして、前記軸筒1の先端部には符号2で示す口先部、すなわち樹脂により成形された口プラが取り付けられている。また、前記口プラ2内にはゴム製の保持チャック3が収容されており、この保持チャック3は、これに挿通される筆記芯に対して若干の摺動抵抗を与えるように作用する。なお、前記口プラ2内には、小径の段部2aが形成されており、これは後述するチャックユニットが前進した場合に、これに当接してチャックユニットの前進を停止させる前進限として機能する。
前記前軸1aの外周面を取り巻くようにして、軟質製の樹脂により成形された握り部5が前記口プラ2と連結部材1cとの間で取り付けられると共に、前記後軸1bの外周面を取り巻くようにして、円筒状に成形された外層筒6が前記連結部材1cと後軸1cの後端部付近に成形された段部との間で取り付けられている。したがって、前記握り部5および外層筒6によってシャープペンシルのほとんどの外郭を構成している。
前記軸筒1内には筒状の芯ケース7が同軸状に収容されており、この芯ケース7の先端部には円筒状の連結具8を介してチャックユニット9が取り付けられている。このチャックユニット9は、その先端部が環状の締め具10内に遊嵌状態となるように装着されている。前記チャックユニット9は周知のとおり、その先端部が前記締め具10内に収容されている状態(図1)で、筆記芯(替え芯)を把持状態とし、その先端部が前記締め具10から前方に突出した状態(図2)で前記筆記芯の把持が解除されるように動作する。
そして、前記締め具10と前記連結具8との間には戻しばね11が装着されており、この戻しばね11により、前記チャックユニット9は後退する方向に付勢されており、この付勢力を受けてチャックユニット9は芯を把持した状態になされる。
なお、前記芯ケース7からチャックユニット9を経由して、前記口プラ2内の保持チャック3を通るようにして直線状の芯挿通孔が形成されており、この挿通孔内に図示せぬ筆記芯が挿通される。
軸筒1を構成する後軸1b内には、環状の係止部材13が前記芯ケース7に非接触の状態となるようにして取り付けられており、この係止部材13の軸方向の後部には環状のスライダ14が後軸1b内において摺動可能に収容されている。そして、前記係止部材13とスライダ14との間には、コイル状のばね15(これを第1ばねとも言う。)が装着されており、前記スライダ14は、後述するように前記ばね15を圧縮させるようにして後軸1b内を前方方向に摺動するように作用する。
そして、前記スライダ14と前記連結具8に形成された鍔部8aとの間において、前記芯ケース7を囲み、当該芯ケース7に沿って移動可能となるようにコイル状に成形された重りばね16が収容されている。前記重りばね16は、軸筒1を前後方向に振った時に、連結具8の鍔部8aに衝突し、その慣性力により前記チャックユニット9を瞬間的に前方に押し出し、この時のチャックの解除と前記ゴム製の保持チャック3の作用により筆記芯を前方に繰り出させるように作用させる。
一方、軸筒1を構成する後軸1bの後端部には、ノック部材18が配置されている。このノック部材18は、後軸1bの後端部内面に摺動する筒状のノック棒19の端部に取り付けられており、後述するノック機構部の作用により、ノック部材18は軸筒内に進入した状態(以下、これをロック状態と言う。)およびロック状態から復帰して軸筒内から突出した状態(以下、これを非ロック状態と言う。)の二つの態様が採られるように動作する。なお、この実施の形態においてはノック棒19の後端部に装飾を兼ねたノック部材18が取り付けられているが、これはノック棒19の1つの部材により構成することもできる。
図3は前記ノック機構部の構成および作用を説明するものであり、以下、図1および2と共にノック機構部について説明する。なお、図3における(A)はノック部材を押し込み操作した状態を示し、(B)は前記押し込み操作によりロック状態になされた状態を示し、さらに(C)は再度の押し込み操作によりロック状態が解除された非ロック状態を示している。
前記ノック棒19を受ける後軸1bの内周面は若干肉厚に形成されており、図3における符号1bは後軸の前記肉厚部分を切り出した状態で示している。したがって以下における図3に基づく説明においては、符号1bを肉厚部とも言う。図3に示すように後軸の肉厚部1bにおいては、軸方向に並列にかつ周方向に等間隔をもって複数の溝部21が形成されている。そして、前記ノック棒19は複数の溝部21に沿って摺動するように取り付けられている。
すなわち、ノック棒19の前端部の周面には、前記溝部21内に摺動する複数の突起19aが、ほぼ等間隔をもって外周方向に突出するようにして形成されている。この構成により、ノック棒19およびノック部材18は、後軸1bの後端部において回転が阻止された状態で軸方向に摺動されるように動作する。また、前記ノック棒19の前端部の端縁には、図3(A)および(B)に示すように山谷が規則正しく連続したカム面(第1カム面)19bが環状に形成されている。
前記肉厚部1bにおける前端部(図3の下端部)には、図3(C)に示すように周方向に沿って係止面22、溝誘導面23が形成されている。すなわち、肉厚部1bの端縁に沿って、前記した溝部21、係止面22、溝誘導面23が繰り返して連続的に形成されている。
一方、図1および図2に示されたように、前記したノック棒19に当接するようにして回転カム25が後軸1b内に収容されており、この回転カム25と前記したスライダ14との間にはコイル状のばね26(これを第2ばねとも言う。)が配置され、このばね26の弾発力により前記回転カム25はノック棒19側に当接されるように付勢されている。
前記回転カム25は、図3に示すように円筒形の外周に沿って複数のカム爪25aが間欠的に突出されており、また前記各カム爪25aにおける前記ノック棒19に対向する端部には、傾斜状のカム面(第2カム面)25bがそれぞれ形成されている。そして、前記複数のカム爪25aは、前記した肉厚部1bに形成された各溝部21に入り込むことができる幅に形成されている。
前記した構成において、図3(C)に示す非ロック状態においては、回転カム25における前記各カム爪25aは、各溝部21に入り込んだ後退位置に位置しており、この状態においては図1および図2に示すスライダ14を中間においた前記第1ばね15および第2ばね26の作用により、前記ノック棒19およびノック部材18は軸筒内から突出した状態になされる。
この状態において、前記ノック部材18を軸筒内に押し込む操作(ノック操作)を行うと、回転カム25はノック棒19に押されて前方に移動する。この時ノック棒19の第1カム面19bと、回転カム25の第2カム面25bとは、カムの一歯に対して半位相ずれた関係で当接されており、したがって、前記カム爪25aが溝部21から外れた状態において、回転カム25は前記第1ばね15および第2ばね26の付勢力を受けて、前記半位相の範囲で回転駆動する。
この状態で、ノック部材18のノック操作を停止すると、前記第1ばね15および第2ばね26の作用により回転カム25はノック棒19と共に後退し、回転カム25のカム面25bは、肉厚部1bに形成された係止面22に入り込み、図3(B)に示すロック状態になされる。この回転カム25が前進位置に位置する状態においては、回転カム25のカム面25bは、肉厚部1bの係止面22に当接しており、したがって、前記ノック棒19およびこれに取り付けられたノック部材18は軸筒内に進入した状態に保持される。
この図3(B)に示すロック状態において、前記ノック部材18をさらに軸筒内に押し込む操作を行うと、回転カム25はノック棒19に押されて前方に移動する。この時においてもノック棒19の第1カム面19bと、回転カム25の第2カム面25bとは、カムの一歯に対して半位相ずれた関係で当接しており、したがって、回転カム25は前記と同方向にさらに回転駆動する。図3(A)は、この時の状態を示している。
この状態で、ノック部材18のノック操作を停止すると、前記第1ばね15および第2ばね26の作用により回転カム25はノック棒19と共に後退し、回転カム25のカム面25bは、肉厚部1bに形成された溝誘導面23に当接する。そして、回転カム25は前記ばね15および26の作用を引き続けて受けるため、各カム爪25aに形成されたカム面25bは溝誘導面23上を滑り、カム爪25aは溝部21内に入り込む。この結果、図3(C)に示す非ロック状態に復帰する。
ところで、図1に示すように前記した芯ケース7の後端部は、前記した非ロック状態において前記スライダ14に対して、わずかな間隔をおいて対峙している。したがってこの状態において軸筒を振る動作を行うことにより、すでに説明した重りばね16の作用を受けて筆記芯は口プラ2の先端部より繰り出される。このようにして繰り出された芯を戻すには、前記ノック部材18を軽く押し込む操作を行うことで、前記チャックユニット9を前進させて芯の把持状態を解除させることで行うことができる。これは、次に説明するように第1ばね15と第2ばね26との弾発力の相違により実現させることができる。
すなわち、前記した第1ばね15と第2ばね26とを比較した場合、第1ばね15の弾発力が低く、第2ばね26の弾発力は高い関係に設定されている。したがって、前記ノック部材18を押し込む操作を受けた場合においては、まずは第2ばね26を介して第1ばね15が収縮する。これに伴いスライダ14を介して芯ケース7およびチャックユニット9を前方に押し出すことができる。
したがって、前記ノック部材18の軽いノック操作の繰り返しにより、前記チャックユニット9を前後退させることができるので、筆記芯を任意に繰り出させることができる。また、前記したようにノック部材18を軽く押し込む操作を行うことで、繰り出された芯を戻すことができる。
一方、前記ノック部材18を強く押し込んだ場合には、前記した第1ばね15の収縮により、チャックユニット9が前進して、口プラ2内に形成された小径の段部(前進限)2aまで前進して移動が停止され、これに伴い前記スライダ14の前進は停止される。したがって、今度は前記第2ばね26が収縮して、回転カム25を含む前記したノック機構部が動作する。これにより、ノック機構部をロック状態にすることができ、またロック状態を解除するには、同様にノック部材18を強く押し込む操作を実行することにより、これを実現させることができる。
なお、前記のようにノック機構部をロック状態にした場合においては、図2に示すようにスライダ14および芯ケース7を介してチャックユニット9は、前記した口プラ内の前進限2aまで前進した状態になされるので、チャックユニット9は筆記芯を開放状態にしている。したがって、筆記芯は口プラ内の前記保持チャック3によって移動が停止され、たとえ振動を受けても筆記芯が繰り出されるのを防止させることができる。
以上のように、第1ばね15と第2ばね26との前記した弾発力の関係により、ノック部材18の軽いノック操作により芯の繰り出し、または芯を戻す操作を行うことができ、また、ノック部材18の強いノック操作によりノック機構部を動作させて前記したロック状態および非ロック状態に切り換えることができる。これは弾発力の異なる第1ばね15の収縮と、第2ばね26の収縮によりそれぞれ実現させるので、ノック操作の感触に強いめりはりを付けることができ、その操作性を良好にすることができる。
図4は、図3に示した回転カムを備えたノック機構部を、ノック式のボールペンに採用した例を示している。なお、図4においては図1および図2に示したシャープペンシルの構成と同等の機能を有する部分を同一符号で示しており、したがって詳細な説明は割愛する。
図4に示したボールペンの構成においては、先端にボールチップ30を備えた筆記体31が軸筒1内に収容されており、この筆記体31の後端部が、ノック機構部を構成する回転カム25の内周面に嵌め込まれている。前記回転カム25の前方側の端部は、ばね15によって軸筒1内を後方に付勢されたスライダ14により当接されており、したがって回転カム25はスライダ14によって後方に付勢されている。
前記スライダ14における回転カム25に当接する端部には、図3に示した肉厚部1bに形成された溝部21に入り込める幅を持った図示せぬ複数の突設子が形成されている。したがって、図4に示したようにチップ30の収納状態においては、回転カム25に設けられた各カム爪25aは、図3(C)に示すように溝21の最奥部に移動し、ノック部材18は突出した状態になされる。
図4に示した構成においても、ノック部材18を押し込むことで回転カム25は前方に移動して図3(B)に示す状態になされ、これによりボールチップ30が突出して筆記が可能な状態になされる。またノック部材18を再び押し込むことで回転カム25は図3(C)に示す状態に復帰し、これによりボールチップ30が軸筒1内に収納された状態になされる。
この発明にかかるシャープペンシルの非ロック状態示した断面図である。 同じくシャープペンシルのロック状態示した断面図である。 図1および図2に示すシャープペンシルに搭載されたノック機構部の構成を示した斜視図である。 図3に示すノック機構部をボールペンに採用した例を示す断面図である。
符号の説明
1 軸筒
2 口プラ
3 保持チャック
8 連結具
8a 鍔部
9 チャックユニット
10 締め具
11 戻しばね
13 係止部材
14 スライダ
15 第1ばね
16 重りばね
19 ノック棒
19a 突起
19b 第1カム面
21 溝部
22 係止面
23 溝誘導面
25 回転カム
25a カム爪
25b 第2カム面
26 第2ばね

Claims (3)

  1. 軸筒内の先端部側に筆記芯の把持と解除を行うチャックユニットが配置され、前記チャックユニットに接続された芯ケースに遊嵌する重りの慣性力により前記チャックユニットを前進させて前記筆記芯を繰り出すことができるように構成したシャープペンシルであって、
    前記軸筒の後端部側に配置されたノック棒の押し込み操作により前記ノック棒が軸筒内に進入した状態に保持され、前記ノック棒の再度の押し込み操作により前記ノック棒が軸筒から突出した状態に復帰するノック機構部が具備され、
    前記ノック機構部は、前記ノック棒が軸筒内に進入した状態に保持された時、前記芯ケースを前進させた状態にロックして、前記チャックユニットを筆記芯の解除状態に設定するように構成され、
    前記芯ケースの後端部において軸筒内で摺動可能に配置され、前記芯ケースの後端部に当接することができるスライダと、前記スライダに一端部が係止され、他端部が前記スライダよりも前方の軸筒内において係止された第1ばねと、前記スライダに一端部が係止され、他端部が前記ノック機構部を構成するノック棒によって押圧作用を受ける第2ばねとがさらに具備され、前記第1ばねの弾発力に対して第2ばねの弾発力が高い関係に設定されていることを特徴とするシャープペンシル。
  2. 前記ノック棒の前端部には第1カム面が円環状に形成され、前記ノック棒に形成された第1カム面に当接されることで回転駆動を受ける第2カム面を有する回転カムが備えられ、前記回転カムにはその周方向に複数のカム爪が突出して形成されると共に、前記回転カムの回転位置に応じて前記カム爪が入り込む複数の溝部が軸筒内において軸方向に形成され、前記ノック棒の押し込み操作の繰り返しにより、前記回転カムのカム爪が前記溝部に入り込む回転カムの後退位置と、前記回転カムのカム爪が前記溝部に入り込まない回転カムの前進位置が選択されるように構成され、
    前記回転カムの前進位置において前記ノック棒が軸筒内に進入した状態に保持され、前記回転カムの後退位置において前記ノック棒が軸筒から突出した状態に復帰する前記ノック機構部を構成したことを特徴とする請求項1に記載されたシャープペンシル。
  3. 前記第2ばねの一端部が前記スライダに係止されると共に、前記第2ばねの他端部は前記回転カムの端部に係止されていることを特徴とする請求項2に記載されたシャープペンシル。
JP2006179624A 2006-06-29 2006-06-29 シャープペンシル Active JP4853959B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006179624A JP4853959B2 (ja) 2006-06-29 2006-06-29 シャープペンシル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006179624A JP4853959B2 (ja) 2006-06-29 2006-06-29 シャープペンシル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008006712A JP2008006712A (ja) 2008-01-17
JP4853959B2 true JP4853959B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=39065353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006179624A Active JP4853959B2 (ja) 2006-06-29 2006-06-29 シャープペンシル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4853959B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6038786U (ja) * 1984-02-25 1985-03-18 パイロツトプレシジヨン株式会社 シヤープペンシル
JPS6417790A (en) * 1987-07-09 1989-01-20 Teijin Ltd Elevator cage and manufacture thereof
JP2556076Y2 (ja) * 1991-05-21 1997-12-03 パイロットプレシジョン株式会社 シャープペンシル
JP3960847B2 (ja) * 2002-04-16 2007-08-15 株式会社パイロットコーポレーション ノック式筆記具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008006712A (ja) 2008-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015123689A (ja) 筆記具
JP6249790B2 (ja) シャープペンシル
JP2010120204A (ja) シャープペンシル
US9180722B2 (en) Mechanical pencil having lead-rotating mechanism
JP4853959B2 (ja) シャープペンシル
JP4643426B2 (ja) 伸縮式筆記具
JP2009292001A (ja) シャープペンシル
CN108621641B (zh) 按动式书写工具
JP5279297B2 (ja) スライド式の複合筆記具
US4165941A (en) Mechanical pencil
JP5373359B2 (ja) シャープペンシル
JP3767888B2 (ja) シャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具
JP2019177639A (ja) 出没式筆記具
JP5469346B2 (ja) 筆記具
JP5373361B2 (ja) シャープペンシル
JP4323920B2 (ja) 振出式シャープペンシル
JP4518663B2 (ja) シャープペンシル体を含むスライド式の複合筆記具
JP2560818Y2 (ja) シャープペンシルのスライダ
JP2010094956A (ja) シャープペンシル及びこれに利用されるチャック
JP2011131390A (ja) ノック式シャープペンシル
JP2009285867A (ja) シャープペンシル
JP3676445B2 (ja) 複式筆記具
JP6087169B2 (ja) サイドノック式筆記具
JP2560149Y2 (ja) 複式筆記具
JP4830353B2 (ja) 筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111020

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4853959

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250