JP4848968B2 - 廃熱回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンにおける廃熱を、蒸気を介して回収する廃熱回収装置に関する。
従来、内燃機関(エンジン)の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置は、例えば、エンジンのウォータジャケット内で冷却水などの冷却媒体を気化させ、更に排気熱で過熱した蒸気によって駆動される膨張器を介して廃熱を回収する構成となっている。膨張器を駆動した後の蒸気は凝縮器によって液状に戻される。このような廃熱回収装置を改良したものが、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2000−345835号公報
前記のような廃熱回収装置は、エンジン暖機後に発生する蒸気が過熱器や膨張器、凝縮器の一部に蒸気が充満することによってランキンサイクルが成立し作動可能な状態となる。しかしながら、このような廃熱回収装置ではエンジン停止後に以下のような問題が生じるおそれがある。すなわち、エンジンが停止し、内部が冷えてくると系内での蒸気の凝縮が起こり、系内は負圧となる。系内が負圧となるとランキンサイクルを形成する配管が外気圧によって圧迫され、これが繰り返されると配管のき裂発生の原因となる。
また、ウォータポンプのメカニカルシールは、エンジン稼働時にはシール部が摺動することによってシール機能が確保されるが、エンジン停止時にはシール部の摺動も停止するのでシール機能が低下し、外部から空気が系内に吸い込まれるおそれがある。さらに、配管の継ぎ目等からも外部の空気が系内に浸入するおそれがある。このようにして系内に浸入した空気はエンジン稼働時に蒸気と共に凝縮器内に集積されるが、凝縮することのない空気は凝縮器内に滞留することとなる。一旦、系内に大量の空気が浸入すると凝縮器内に空気が充満し、凝縮器の放熱性能が低下する。これに起因してエンジン内で発生した蒸気が凝縮器で凝縮されなくなり、エンジン内圧が上昇し、エンジンのオーバーヒート、配管結合部の破裂等の不具合が発生するおそれがある。
そこで、本発明は、ランキンサイクルを備えたエンジンが停止し、冷却された際の蒸気の凝縮に起因する系内の負圧を軽減し、配管等の破損を回避することのできる廃熱回収装置を提供することを課題とする。
かかる課題を達成するための、本発明の廃熱回収装置は、エンジンにおける廃熱により蒸気化した冷却媒体が流通する蒸気流通経路と、液体状態の冷却媒体が流通する液体流通経路と、前記蒸気流通経路内の蒸気からエネルギーを回収するエネルギー回収装置と、前記蒸気流通経路内の蒸気圧に応じて前記液体流通経路内の液体量を調整する液体量調整装置と、を、備えたことを特徴とする(請求項1)。蒸気流通経路内の圧力が低下したときに蒸気流通経路と連通している液体流通経路内の液体量を増加させ、蒸気流通経路の容積を縮小して系内の圧力を維持する構成である。系内の圧力を維持することにより、外気圧に抗して配管の変形等を抑制することができる。
このような廃熱回収装置では、前記蒸気を液体に戻す凝縮器を備え、前記液体量調整装置は、前記凝縮器と接続されたリザーブタンクを備え、前記凝縮器内の蒸気圧に応じて当該凝縮器と前記リザーブタンクとの間で液体量を調整する構成とすることができる(請求項2)。一般的に廃熱回収装置はエネルギー回収装置に含まれるタービン等の膨張器を通過した後の蒸気を液状に戻す凝縮器を備えている。このような凝縮器の内部では蒸気と液体の冷却媒体の比率が変化している。このような凝縮器に別途準備したリザーブタンクから液体の冷却媒体を供給するようにすれば液体の冷却媒体の占める割合が増加する。このように液体の冷却媒体の割合が増加すれば、蒸気が凝縮することに起因する系内の負圧発生を緩和することができる。これにより系内の圧力を維持することができ、外気圧に抗して配管の変形等を抑制することができる。
このような廃熱回収装置では、前記蒸気を液体に戻す凝縮器を備え、前記液体量調整装置は、前記凝縮器と接続されたリザーブタンクを備え、当該リザーブタンクから前記凝縮器への冷却媒体の流入を制限する第1チェック弁と、前記凝縮器から前記リザーブタンクへの冷却媒体の流入を制限する第2チェック弁とを含み、前記凝縮器内の蒸気圧に応じて当該凝縮器と前記リザーブタンクとの間で液体量を調整する構成とすることができる(請求項3)。このような構成における第1チェック弁は凝縮器内の蒸気圧が設定値よりも高くなると開放され、凝縮器内の液体の冷却媒体をリザーブタンクへ戻す。一方、第2チェック弁は凝縮器内の蒸気圧が設定圧よりも低くなると開放され、リザーブタンク内の液体の冷却媒体が凝縮器内へ流入する。これにより、系内の液体量の調整が図られ、ひいては系内の蒸気圧の調整が行われる。このような第1チェック弁及び第2チェック弁は、それぞれ前記凝縮器の下端部と前記リザーブタンクの下端部とを接続する通路上に配置された構成とすることができる。
また、本発明の廃熱回収装置における前記液体量調整装置は、前記液体流通経路と接続されると共に内部にガス及び液体の冷却媒体が充填されたリザーブタンクである構成とすることもできる(請求項4)。液体流通経路と蒸気流通経路とは隔てられていない。このため、蒸気流通経路内の蒸気圧が低下するとリザーブタンク内の液状の冷却媒体が液体流通経路内へ流入し蒸気流通経路の比率が低下して蒸気流通経路内の圧力が維持される。一方、蒸気流通経路内の蒸気圧が上昇すると液体流通経路内の冷却媒体がリザーブタンクへ戻され、蒸気流通経路内の蒸気圧が調整される。これにより、系内が負圧となることに起因する配管の損傷等を抑制することができる。
このような廃熱回収装置は、前記蒸気を液体に戻す凝縮器を備え、当該凝縮器は内部の空気を開放する第3チェック弁を備えた構成とすることができる(請求項5)。このような第3チェック弁の開弁圧は、前記第1チェック弁の開弁圧よりも大きい構成とする(請求項6)。第3チェック弁は何らかの異常により系内に空気等のガスが溜まり、これに起因して圧力が上昇したときの空気抜き、ガス抜きとして作用する。このような第3チェック弁は凝縮器の上部とリザーブタンクの上部とを接続する経路、すなわち、それぞれの空間部分を接続する経路上に設置し、開放された空気はリザーブタンク内へ開放されるように構成することができる。このとき、第3チェック弁の開弁圧を第1チェック弁の開弁圧よりも大きくしておくことにより、第1チェック弁を通じて凝縮器からリザーブタンクへ冷却媒体が戻される際に蒸気が抜けてしまうことが回避することができる。
これらの廃熱回収装置をエンジンに組み込めば、本発明のエンジンとすることができる(請求項7)。
本発明によれば、エンジンが停止し、冷却されることによって系内の蒸気が凝縮され系内が負圧となるときに系内へ液体の冷却媒体を供給し、系内の圧力低下を抑制するようにしたのでランキンサイクルを形成する配管の破損等を回避することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1、図2は、本実施例の廃熱回収装置1の概略構成を示した説明図である。図1は、エンジンが稼働しており系内の蒸気圧が上昇した状態を示し、図2は、エンジンが停止して冷却された状態を示している。
廃熱回収装置1は、燃焼機関であるエンジン本体2に組み込まれている。廃熱回収装置1は、シリンダブロック2aからシリンダヘッド2b内にかけて形成されたウォ−タジャケット3、シリンダヘッド2b内に設置された冷却水噴射ノズル4を備えている。ウォータジャケット3内には冷却媒体である冷却水が供給されている。冷却水噴射ノズル4には第1ウォータポンプ5によってウォ−タジャケット3下部から汲み上げられた冷却水が供給される。噴射された冷却水は高温のエンジン本体2を冷却する際に蒸気化し、ウォータジャケット3の上部に充満する。
廃熱回収装置1は、さらに、蒸気化した冷却媒体、すなわち蒸気が流通する蒸気経路6を備えている。この蒸気経路6には上流側から順に過熱器7、タービン8が配設されており、その端部は凝縮器9の上部9aに接続されている。過熱器7にはエンジン本体2の排気ポート13と接続された排気経路14が引き込まれている。過熱器7は、排気経路14中の排気ガスから熱を回収し、蒸気通路6内を通じる蒸気へさらに熱を付与するもので、廃熱の回収効率を向上させるものである。タービン8は、蒸気経路6を通じて流入する高温、高圧の蒸気によって駆動される。タービン3は発電機15と共通の駆動軸8aを備えている。このため、タービン3が駆動されると、発電機15は蒸気の熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、回収する。タービン8を通過した蒸気は凝縮器13で凝縮されて冷却水に戻される。タービン8及び発電機15は、本発明におけるエネルギー回収装置を構成している。
廃熱回収装置1は、さらに、凝縮器9の下部9bとウォ−タジャケット3と接続する冷却水通路10を備えている。この冷却水通路10には上流側から順にキャッチタンク11、モータ12aによって駆動される第2ウォータポンプ12が配設されている。凝縮器9内で凝縮され液体に戻された冷却水は一旦キャッチタンク11内に貯留され、その後、第2ウォータポンプ12によって再びウォータジャケット3内へ供給される。
このように廃熱回収装置1は、ウォ−タジャケット3の液体の冷却媒体が蒸気となり、凝縮器9で再び液体に戻されてウォ−タジャケット3へ供給される、閉じた系が形成されている。すなわち、エンジンにおける廃熱により蒸気化した冷却媒体が流通する蒸気流通経路と、液体状態の冷却媒体が流通する液体流通経路とが形成されている。蒸気流通経路は主としてウォータジャケット3の上部領域から凝縮器9の上部領域まで、液体流通経路は主として凝縮器9の下部領域からウォータジャケット3の下部領域までである。ただし、蒸気の発生、凝縮状況によって蒸気流通経路と液体流通経路との比率は変化する。
このような廃熱回収装置1は、さらに、凝縮器9と接続されたリザーブタンク16を備えている。凝縮器9とリザーブタンク16とは、双方の下端部を接続する第1通路17と第2通路18とによって接続されている。第1通路17上には、リザーブタンク16から凝縮器9への冷却媒体、すなわち、液体の冷却水の流入を制限する第1チェック弁20が設置されている。この第1チェック弁20の開弁圧はP1に設定されている。従って、凝縮器9内の蒸気圧がP1を越えると第1チェック弁20が開弁し、凝縮器9内の液体の冷却水がリザーブタンク16内へ流入する。第2通路18上には凝縮器9からリザーブタンク16への冷却媒体、すなわち、液体の冷却水の流入を制限する第2チェック弁21が設置されている。この第2チェック弁21の開弁圧はP2に設定されている。従って、凝縮器9内の圧力がP2を下回ると第2チェック弁21が開弁し、リザーブタンク16内の液体の冷却水が凝縮器9内へ流入する。ここで、第1チェック弁20の開弁圧P1は、正常に作動している廃熱回収装置1内の蒸気圧を考慮し、この正常状態における蒸気圧よりも高い値に設定されている。これは必要以上に、系内、すなわち、凝縮器9からリザーブタンク16へ冷却水が流出しないようにするための措置である。一方、第2チェック弁21の開弁圧P2は大気圧よりも低い負圧に設定されている。これらのリザーブタンク16、第1チェック弁20、第2チェック弁21は本発明における液体量調整装置を構成している。
凝縮器9とリザーブタンク16とは、一端側を凝縮器9の上部9aに接続した第3通路19によっても接続されている。第3通路19上には第3チェック弁22が設置されている。この第3チェック弁22は、何らかの異常により系内に空気が溜まり、これに起因して圧力が上昇したときの空気抜きとして作用するものであり、開弁圧はP3に設定されている。この開弁圧P3は第1チェック弁20の開弁圧P1よりも高い値に設定されている。
このように凝縮器9と接続されたリザーブタンク16の容量は、エンジンの稼働時に系内の一部を占める蒸気の容積を考慮し、この蒸気の容積よりも十分大きい容量が確保されている。また、リザーブタンク16は口部16aを備えており、内部の圧力は大気と同等となっている。
以上のように構成される廃熱回収装置1の動作につき、図1、図2を参照しつつ説明する。まず、エンジンが始動し、暖機が完了するまで、すなわち、冷却媒体である冷却水の蒸気発生が始まるまでは図2に示すように系内の配管は液体の冷却水が充満しており、この冷却水はエンジンの燃焼熱によって徐々に昇温していく。このとき、第1ウォータポンプ5及び第2ウォータポンプ12は作動状態としておくこともできるが、本実施例の廃熱回収装置1ではいずれも停止状態とされている。
暖機が完了し、系内で蒸気が発生し始めると、この蒸気が過熱器7や膨張器であるタービン8を収容するタービンハウジング内、凝縮器9の一部に充満している冷却水を凝縮器9の底側に押して移動させる。一方、このときの第2ウォータポンプ12、すなわち冷却水のウォータジャケット3への供給用ウォータポンプの送水量は、エンジン内で発生する蒸気量(体積)と比較して非常に小さい。このため、エンジン(ウォータジャケット3)から第2ウォータポンプ12の入口までの間の系内の圧力が上昇する。このような圧力の上昇により、系内の圧力が第1チェック弁20の開弁圧であるP1を越えると第1チェック弁が開き、凝縮器9内から冷却水がリザーブタンク16内へ押し出される。これにより、系内の液体の冷却水と蒸気とが置き換わり、ランキンサイクルが作動可能な状態となる。このような状態になった後、エンジンが作動を続け、蒸気が発生し続ければ、ランキンサイクルの作動が継続する。なお、この時点で、第2チェック弁21は、開弁することはない。
次に、エンジンが停止した場合について説明する。エンジンが停止するとエンジンの燃焼室からの冷却水への伝熱がなくなるのでエンジン内部での蒸気の発生も停止する。このように蒸気の発生が停止し、系内が冷えてくると系内に存在する蒸気が凝縮し、液体に変化し始める。蒸気が液体に凝縮すると、体積が減少し、系内の圧力が低下する。このような圧力の低下により、系内の圧力が第2チェック弁21の開弁圧であるP2よりも低下すると、第2チェック弁21が開弁し、リザーブタンク16内の冷却水が凝縮器9内へ戻され、凝縮器9内へ戻された冷却水は系内のタービンハウジング、過熱器7や配管中に流れ込む。これにより、系内が負圧になることを抑制することができる。この結果、系内の圧力を維持することができ、外気圧に抗して配管の変形等を抑制することができる。なお、エンジンが停止した状態にあるときは、系内には図2に示すように液体の冷却水が供給された状態となっている。
次に、このような廃熱回収装置1において何らかの異常が発生し、系内に空気等の他のガスが混入したときの動作について説明する。系内に空気等のガスが混入すると、そのガスはランキンサイクル作動時の蒸気の流れに伴って凝縮器9内に溜まる。凝縮器9内に蒸気以外のガスが貯留する状態となると凝縮器9の放熱性能が低下する。この結果、燃焼熱によって発生する蒸気の量の方が凝縮器9で凝縮される蒸気の量よりも多くなると、系内の圧力がランキンサイクル作動時の通常の圧力を上回ってしまう。このような圧力の上昇が第3チェック弁22の開弁圧を上回ると第3チェック弁22が開弁し、空気がリザーブタンク16側に放出される。これにより、凝縮器9内の空気が排出され凝縮器9は放熱能力を回復することができる。系内の圧力が通常範囲まで低下すれば第3チェック弁22は閉弁する。
次に本発明の実施例2について図3、図4を参照しつつ説明する。図3、図4は、本実施例の廃熱回収装置51の概略構成を示した説明図である。図3は、エンジンが稼働しており系内の蒸気圧が上昇した状態を示し、図4は、エンジンが停止して冷却された状態を示している。実施例1の廃熱回収装置1と実施例2の廃熱回収装置51とが異なる点は、廃熱回収装置1がリザーブタンク6、第1チェック弁20、第2チェック弁21を構成要素に含む液体量調整装置を備えているのに対し、廃熱回収装置51では、液体流通経路と接続されると共に内部にガス及び液体の冷却媒体である冷却水が充填されたリザーブタンク52を備えている点である。なお、他の構成要素は実施例1の場合と同様であるので、同一の構成要素については、図面中同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施例ではリザーブタンク52内には不活性ガスである窒素が充填されている。また、リザーブタンク52の容量は、エンジンの稼働時に系内の一部を占める蒸気の容積を考慮し、この蒸気の容積よりも十分大きい容量が確保されている。また、リザーブタンク16は下部に設けた配管53の接続部52a以外は密閉された状態となっている。リザーブタンク53は配管53によってウォータジャケット3と接続されており、このリザーブタンク52内の冷却水はウォータジャケット3等の液体流通経路と行き来することとなるが、リザーブタンク52内から完全に冷却水が抜けてしまうことが無いように容量が設定されている。また、配管53のウォータジャケット3への接続位置は、ウォータジャケット3において常時冷却水が存在する位置とされている。このため、窒素がウォータジャケット3側へ流出することはない。なお、配管53の液体流通経路への接続はウォータジャケット3に限定されることなく、凝縮器9の下部等、常時冷却水が存在する位置であればよい。
以上のように構成される廃熱回収装置51の動作につき、図3、図4を参照しつつ説明する。まず、エンジンが始動し、暖機が完了するまで、すなわち、冷却媒体である冷却水の蒸気発生が始まるまでは図4に示すように系内の配管は液体の冷却水が充満しており、この冷却水はエンジンの燃焼熱によって徐々に昇温していく。リザーブタンク52の冷却水の量は減っており、窒素が占める割合が多くなっている。このとき、第1ウォータポンプ5及び第2ウォータポンプ12は作動状態としておくこともできるが、本実施例の廃熱回収装置51ではいずれも停止状態とされている。
暖機が完了し、系内で蒸気が発生し始めると、系内の圧力が上昇し、ウォータジャケット3内の冷却水はリザーブタンク52内の窒素を圧縮しつつリザーブタンク52内へへ流入する。一方、過熱器7や膨張器であるタービン8を収容するタービンハウジング内、凝縮器9の一部に充満している冷却水は、発生した蒸気により凝縮器9の底側に押されて移動する。このような冷却水は第2ウォータポンプ12によってウォータジャケット3内への送り込まれ、その後、リザーブタンク52内への流入する。このようにして系内の冷却水が蒸気と置き換わる。このように系内に蒸気が存在するようになるとランキンサイクルが作動可能な状態となる。このような状態になった後、エンジンが作動を続け、蒸気が発生し続ければ、ランキンサイクルの作動が継続する。
次に、エンジンが停止した場合について説明する。エンジンが停止するとエンジンの燃焼室からの冷却水への伝熱がなくなるのでエンジン内部での蒸気の発生も停止する。このように蒸気の発生が停止し、系内が冷えてくると系内に存在する蒸気が凝縮し、液体に変化し始める。蒸気が液体に凝縮すると、体積が減少し、系内の圧力が低下する。このような圧力の低下により、リザーブタンク52内の窒素が膨張し、リザーブタンク52内の冷却水がウォータジャケット3側へ戻され、ウォータジャケット3内へ戻された冷却水は系内のタービンハウジング、過熱器7や配管中に流れ込む。これにより、系内が負圧なることを抑制することができる。この結果、系内の圧力を維持することができ、外気圧に抗して配管の変形等を抑制することができる。なお、エンジンが停止した状態にあるときは、系内には図4に示すように液体の冷却水が供給された状態となっている。
以上説明したように、本発明によれば、エンジンが停止して冷えた状態となることにより系内の圧力が低下するような状況になると、リザーブタンク内の冷却水が系内に流入するので、系内の圧力を維持することができ、外気圧に抗して配管の変形等を抑制することができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。例えば、実施例1における第1チェック弁20、第2チェック弁21、第3チェック弁22はそれぞれ、ECU(Electronic Control Unit)で制御する構成とすることもできる。
実施例1の廃熱回収装置の概略構成を示す説明図で、エンジンが稼働しており系内の蒸気圧が上昇した状態を示した説明図である。 実施例1の廃熱回収装置の概略構成を示す説明図で、エンジンが停止して冷却された状態を示した説明図である。 実施例2の廃熱回収装置の概略構成を示す説明図で、エンジンが稼働しており系内の蒸気圧が上昇した状態を示した説明図である。 実施例2の廃熱回収装置の概略構成を示す説明図で、エンジンが停止して冷却された状態を示した説明図である。
符号の説明
1、51 廃熱回収装置
2 エンジン本体
2a シリンダブロック
2b シリンダヘッド
3 ウォータジャケット
4 冷却水噴射ノズル
5 第1ウォータポンプ
6 蒸気経路
7 過熱器
8 タービン
9 凝縮器
10 冷却水通路
11 キャッチタンク
12 第2ウォータポンプ
12a モータ
13 排気ポート
14 排気経路
15 発電機
16、52 リザーブタンク
20 第1チェック弁
21 第2チェック弁
22 第3チェック弁

Claims (7)

  1. エンジンにおける廃熱により蒸気化した冷却媒体が流通する蒸気流通経路と、
    液体状態の冷却媒体が流通する液体流通経路と、
    前記蒸気流通経路内の蒸気からエネルギーを回収するエネルギー回収装置と、
    前記蒸気流通経路内の蒸気圧に応じて前記液体流通経路内の液体量を調整する液体量調整装置と、
    を、備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  2. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記蒸気を液体に戻す凝縮器を備え、
    前記液体量調整装置は、前記凝縮器と接続されたリザーブタンクを備え、前記凝縮器内の蒸気圧に応じて当該凝縮器と前記リザーブタンクとの間で液体量を調整することを特徴とした廃熱回収装置。
  3. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記蒸気を液体に戻す凝縮器を備え、
    前記液体量調整装置は、前記凝縮器と接続されたリザーブタンクを備え、当該リザーブタンクから前記凝縮器への冷却媒体の流入を制限する第1チェック弁と、前記凝縮器から前記リザーブタンクへの冷却媒体の流入を制限する第2チェック弁とを含み、前記凝縮器内の蒸気圧に応じて当該凝縮器と前記リザーブタンクとの間で液体量を調整することを特徴とした廃熱回収装置。
  4. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記液体量調整装置は、前記液体流通経路と接続されると共に内部にガス及び液体の冷却媒体が充填されたリザーブタンクであることを特徴とした廃熱回収装置。
  5. 請求項1記載の廃熱回収装置において、
    前記蒸気を液体に戻す凝縮器を備え、当該凝縮器は内部の空気を開放する第3チェック弁を備えたことを特徴とする廃熱回収装置。
  6. 請求項3記載の廃熱回収装置において、
    前記凝縮器は内部の空気を開放する第3チェック弁を備え、
    当該第3チェック弁の開弁圧は、前記第1チェック弁の開弁圧よりも大きいことを特徴とした廃熱回収装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項記載の廃熱回収装置を備えたことを特徴とするエンジン。
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