JP4848607B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化珪素(SiC)を用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
SiCにおいては、移動度が高さを考慮すると、4Hや6Hの結晶構造を持つ半導体基板上に素子を作り込むのが適している。しかしながら、これらの結晶構造に形成した拡散層に取り出し電極をコンタクトさせた場合、拡散層と取り出し電極とのコンタクト抵抗率が高くなるという問題がある。このため、特開平11−121744号公報では、拡散層のうち取り出し電極とのコンタクトが取られる部分を4Hや6Hよりもバンドギャップが小さくなる3Cで構成するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
SiCを用いた半導体装置の1つとして、特開平10−308510号公報に提案されたような蓄積型チャネルを利用したプレーナ型の縦型MOSFETがある。ここに示される半導体装置の構成において、従来技術で示されたように、拡散層のうちコンタクトが取られる部分を3Cとする場合、図5に示すような製造方法が考えられる。
【0004】
まず、図5(a)に示す工程では、4H又は6H−SiCからなる半導体基板J1の表面にn-型ドリフト層J2を成膜したのち、フォト工程を用いた選択的なイオン注入等によりn-型ドリフト層J2の表層部にp-型ベース領域J3を形成する。そして、p-型ベース領域J3及びn-型ドリフト層J2の表面に、3C−SiCからなるn-型チャネル層J4を成膜する。
【0005】
図5(b)に示す工程では、フォト工程を用いた選択的なイオン注入等によりn-型チャネル層J4及びp-型ベース領域J3の所定領域にn+型ソース領域J5を形成する。次いで、n-型チャネル層J4の不要部分を除去してから熱酸化にてゲート酸化膜J6を形成し、さらに、ゲート酸化膜J6の表面にPoly−Si層を成膜したのち、パターニングしてゲート電極J7を形成する。そして、ゲート電極J7を覆うように層間絶縁膜J8を形成したのち、層間絶縁膜J8およびゲート酸化膜J6にコンタクトホールを形成する。
【0006】
その後、図5(c)に示す工程では、コンタクトホールを通じてn+型ソース領域J5およびp-型ベース領域J3と接するようにソース電極J9を形成したのち、半導体基板J1の裏面側にドレイン電極J10を形成する。このような方法により拡散層のうちコンタクトが取られる部分を3Cとすることが可能となる。
【0007】
しかしながら、上記方法によると4Hや6Hで構成されたp-型ベース領域J3及びn-型ドリフト層J2の表面に3Cのn-型チャネル層J4を形成することになり、異なる結晶構造のものを成長させることになって、構造歪み等による結晶欠陥を発生させ易い。そして、この結晶欠陥がチャネル設定領域となるn-型チャネル層J4に形成されることになるため、デバイス特性に影響を及ぼすという問題を発生させる。
【0008】
本発明は上記点に鑑みて、蓄積型チャネルを利用したプレーナ型の縦型MOSFET等を備える炭化珪素半導体装置において、コンタクト抵抗率の低減を図ると共にデバイス特性の安定化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、主表面及び主表面と反対面である裏面を有し、炭化珪素からなる半導体基板(1)と、半導体基板の主表面上に形成された炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)と、ドリフト層の表層部の所定領域に形成され、所定深さを有する第2導電型のベース領域(3)と、ベース領域の表層部または表面の所定領域に形成され、ベース領域の深さよりも浅い炭化珪素からなる第1導電型のソース領域(4)と、ベース領域の表面部上において、ソース領域とドリフト層とを繋ぐように形成された、炭化珪素よりなる第1導電型の表面チャネル層(5)と、表面チャネル層の表面に形成されたゲート絶縁膜(7)と、ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(8)と、ベース領域及びソース領域に接触するように形成されたソース電極(10)と、半導体基板の裏面側に形成されたドレイン電極(11)とを備え、表面チャネル層はドリフト層と同じ結晶構造で構成され、ソース領域のうちソース電極と接触する部位は3Cで構成されるようにする。
【0010】
このように、表面チャネル層はドリフト層と同じ結晶構造で形成されるようにし、ソース電極とコンタクトが取られるソース領域が3Cで形成されるようにすれば、コンタクト抵抗率の低減が図れ、かつ、デバイス特性の安定化を図ることができる。
【0011】
例えば、ドリフト層を4Hまたは6Hとし、表面チャネル層もそれと同じ結晶構造とすれば、チャネル移動度を高くすることができる。
【0012】
請求項1または2に記載の発明は、上記炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。これらの方法により、上記炭化珪素半導体装置を製造することができる。
【0013】
請求項1に記載の発明は、ソース領域を形成する工程および表面チャネル層を形成する工程では、ドリフト層およびベース領域の表面にドリフト層と同じ結晶構造で表面チャネル層をエピタキシャル成長させる工程と、表面チャネル層上の所定領域に第1のマスク材(20)を配置したのち、第1のマスク材をマスクとしたエッチングにより、表面チャネル層の不要部分を除去する工程と、表面チャネル層を除去した部分に3Cの半導体層(22)を選択的エピタキシャル成長させる工程と、半導体層の所定領域に第1導電型不純物をイオン注入することで、第1導電型不純物がイオン注入された3Cの半導体層によりソース電極と接触する部位が構成されるソース領域を形成する工程とを行うこと特徴としている。このような工程により、表面チャネル層およびソース領域を形成することができる。
また、請求項1に記載の発明は、半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、第1のマスクを熱処理によって焼結させることでカーボン層からなる第2のマスク材(21)を不要部分が除去された表面チャネル層上に配置したのち、第2のマスク材をマスクとした状態でエピタキシャル成長を行うことにより、表面チャネル層を除去した部分に半導体層(22)を選択的に形成することを特徴としている。このように、第2のマスク材を用いた選択的エピタキシャル成長によって半導体層を形成することが可能である。そして、第1のマスク材を熱処理することで、第2のマスク材となるカーボン層を形成することができる。この場合、第1のマスク材があった位置に確実にカーボン層を形成することができるため、マスクずれの防止が図れると共に製造工程の簡略化を図ることができる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、ソース領域を形成する工程および表面チャネル層を形成する工程では、ドリフト層およびベース領域の表面にドリフト層と同じ結晶構造で表面チャネル層をエピタキシャル成長させる工程と、表面チャネル層上の所定領域に第1のマスク材(20)を配置したのち、第1のマスク材をマスクとしたエッチングにより、表面チャネル層の不要部分を除去する工程と、表面チャネル層を除去した部分に、3Cの第1導電型の半導体層(22)を選択的エピタキシャル成長させ、半導体層にてソース領域を構成することでソース電極と接触する部位が構成されるソース領域を形成する工程とを行うこと特徴としている。このように、エピタキシャル成長させた第1導電型の半導体層によってソース領域を構成することも可能である。この場合、イオン注入によらずにソース領域を形成することになるため、より結晶欠陥が少なく、活性化率の高いソース領域とすることができる。
【0018】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における半導体装置として、蓄積型チャネルを利用したプレーナ型の縦型パワーMOSFETの断面構成を示す。以下、図1に基づいて縦型パワーMOSFETの構成の説明を行う。
【0020】
4Hまたは6H−SiCからなるn+型半導体基板(以下、n+型基板という)1は上面を主表面1aとし、主表面の反対面である下面を裏面1bとしている。このn+型基板1の主表面1a上には、基板1よりも低いドーパント濃度を有し、基板1と同じ結晶構造のSiCからなるn-型ドリフト層2が積層されている。
【0021】
n-型エピ層2の表層部における所定領域には、所定深さを有する複数のp-型ベース領域3が離間して形成されている。また、各p-型ベース領域3の表層部の所定領域には、p-型ベース領域3よりも浅いn+型ソース領域4が形成されている。このn+型ソース領域4は、上層部が3C−SiCで構成され、下層部がn-型エピ層2と同じ結晶構造のSiCで構成されている。
【0022】
そして、各n+型ソース領域4の間におけるn-型エピ層2およびp-型ベース領域3の表面部にはn-型SiC層5が延設されている。つまり、p-型ベース領域3の表面部においてn+型ソース領域4とn-型エピ層2とを繋ぐようにn-型SiC層5が配置されている。このn-型SiC層5は、エピタキシャル成長にて形成されたものであり、n-型エピ層2と同じ結晶構造のSiCで構成されている。なお、このn-型SiC層5は、デバイスの動作時にデバイス表面においてチャネル形成層として機能する。以下、n-型SiC層5を表面チャネル層という。
【0023】
p-型ベース領域3、n+型ソース領域4の表面部には凹部6が形成されている。また、表面チャネル層5の上面およびn+型ソース領域4の上面にはゲート酸化膜(ゲート絶縁膜)7が形成され、このゲート酸化膜7の上にゲート電極8が形成されている。ゲート電極8は、LTO(Low Temperature Oxide)等で構成された層間絶縁膜9で覆われ、この層間絶縁膜9の上にn+型ソース領域4およびp-型ベース領域3と電気的に接続されたソース電極10が形成されている。そして、n+型基板1の裏面1b側にドレイン電極11が形成され、縦型パワーMOSFETが構成されている。
【0024】
続いて、図1に示す縦型パワーMOSFETの製造方法について、図2、図3に示す製造工程図を用いて説明する。
【0025】
〔図2(a)に示す工程〕
4H又は6H−SiCからなるn+型基板1を用意する。このn+型基板1の表面に、n+型基板1と同じ結晶構造のSiCからなるn-型ドリフト層2をエピタキシャル成長させたのち、フォト工程を用いた選択的なイオン注入等によりn-型ドリフト層2の表層部にp-型ベース領域3を形成する。そして、p-型ベース領域3及びn-型ドリフト層2の表面に、n-型ドリフト層2と同じ結晶構造のSiCからなるn-型の表面チャネル層5をエピタキシャル成長させる。
【0026】
〔図2(b)に示す工程〕
表面チャネル層5の表面にレジスト20を成膜したのち、レジスト20を露光し、レジスト20の所定領域を開口させる。その後、レジスト20をマスクとしたエッチングにより、表面チャネル層5の不要部分を除去する。
【0027】
〔図2(c)に示す工程〕
レジスト20を除去した後、表面チャネル層5の表面にカーボン層21を形成する。その後、カーボン層21をマスクとした状態で、p-型ベース領域3の表面にノンドープの3C−SiCからなる半導体層22をエピタキシャル成長させる。このとき、マスクとして用いたカーボン層21にはSiCが成長せず、p-型ベース領域3の表面にのみ選択的に半導体層22がエピタキシャル成長する。
【0028】
〔図3(a)に示す工程〕
フォト工程を用いた選択的なイオン注入等により半導体層22及びp-型ベース領域3の所定領域にn+型ソース領域4を形成する。次いで、半導体層22の不要部分を除去することで凹部6を形成したのち、熱酸化にてゲート酸化膜7を形成する。その後、ゲート酸化膜7の表面にPoly−Si層を成膜したのち、パターニングしてゲート電極8を形成する。そして、ゲート電極8を覆うように層間絶縁膜9を形成したのち、層間絶縁膜9およびゲート酸化膜7にコンタクトホールを形成する。
【0029】
〔図3(b)に示す工程〕
層間絶縁膜9上に金属層を配置することにより、コンタクトホールを通じてn+型ソース領域4およびp-型ベース領域3と接するようにソース電極10を形成する。このとき、n+型ソース領域4が3C−SiCで構成されているため、n+型ソース領域4とソース電極10とのコンタクトがオーミック特性となるようにできる。その後、n+型基板1の裏面側にドレイン電極11を形成する。これにより、図1に示す縦型パワーMOSFETが完成する。
【0030】
以上説明した工程においては、表面チャネル層5を4Hまたは6H−SiCで形成し、n+型ソース領域4となる半導体層22を3C−SiCで形成するようにしている。つまり、ソース電極10とコンタクトが取られるn+型ソース領域4のみが3C−SiCで構成されるようにしている。従って、4Hまたは6H−SiCで構成されるn-型ドリフト層2及びp-型ベース領域3の上に、同じ結晶構造となる4Hまたは6H−SiCでチャネル設定領域となる表面チャネル層5を形成することができ、表面チャネル層5に結晶欠陥が形成されることを防止することができる。
【0031】
このため、n+型ソース領域4を3C−SiCで構成することによるコンタクト抵抗率の低減が図れ、かつ、表面チャネル層5を4Hまたは6H−SiCで構成することによるデバイス特性の安定化を図れるようにできる。また、チャネル設定領域となる表面チャネル層5を4Hまたは6H−SiCで構成しているため、チャネル移動度も高くできる。
【0032】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、レジスト20を一度除去してからカーボン層21を成膜するようにしているが、レジスト20を熱処理することでカーボン層21を形成することも可能である。この場合、レジスト20があった位置に確実にカーボン層21を形成することができるため、マスクずれの防止が図れると共に製造工程の簡略化を図ることができる。
【0033】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して縦型パワーMOSFETの製造方法を変えたものであり、縦型パワーMOSFETの構成については同様であるため、製造方法のうちの異なる部分のみを図4に示す。
【0034】
まず、第1実施形態における図2(a)、(b)と同様の工程を行い、レジスト20をマスクとして表面チャネル層5の不要部分を除去する工程まで行う。続いて、図4(a)に示す工程では、レジスト20を除去した後、表面チャネル層5の表面にカーボン層21を成膜する。そして、カーボン層21をマスクとした状態で、p-型ベース領域3の表面に3C−SiCからなるn+型の半導体層22をエピタキシャル成長させ、この半導体層22にてn+型ソース領域4を構成する。
【0035】
次いで、図4(b)に示す工程では、n+型ソース領域4(半導体層22)の不要部分を除去することで凹部6を形成したのち、第1実施形態の図3(a)におけるゲート酸化膜7の形成工程以降および図3(b)の工程を行う。
【0036】
以上の製造工程によれば、n+型ソース領域4をエピタキシャル成長によって形成することができる。第1、第2実施形態に示したように、n+型ソース領域4をイオン注入によって形成しても良いが、イオン注入の場合、注入後にアニールを行っても結晶欠陥があまり緩和されなかったり、活性化率が低くなったりするという問題がある。このため、n+型ソース領域4をエピタキシャル成長によって形成することで、そのような問題をなくすことができる。また、イオン注入よりもエピタキシャル成長による方が高濃度にn+型ソース領域4を形成できるため、よりn+型ソース領域4とソース電極10とのコンタクト抵抗の低減を図ることができる。
【0037】
(他の実施形態)
上記第1〜第3実施形態では表面チャネル層5やn+型ソース領域4に凹部6を形成することで、ソース電極10とp-型ベース領域3との電気的接続を図っているが、表面チャネル層5やn+型ソース領域4にp型不純物をイオン注入することでp型コンタクト領域を形成し、p型コンタクト領域を介してp-型ベース領域3とソース電極10との電気的接続を図るようにしても良い。
【0038】
また、ここではプレーナ形の縦型パワーMOSFETを例に挙げて説明したが、n+型基板1の導電型をp+型としたIGBTについても上記各実施形態を適用することが可能である。
【0039】
なお、上記説明では、nチャネルタイプの炭化珪素半導体装置を例に挙げたが、言うまでもなく、各構成要素の導電型を反転させたpチャネルタイプの炭化珪素半導体装置についても本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における縦型パワーMOSFETの断面構成を示す図である。
【図2】図1に示す縦型パワーMOSFETの製造工程を示す図である。
【図3】図2に続く縦型パワーMOSFETの製造工程を示す図である。
【図4】本発明の第3実施形態における縦型パワーMOSFETの製造工程を示す図である。
【図5】本発明者らが検討した縦型パワーMOSFETの製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1…n+型基板、2…n-型ドリフト層、3…p-型ベース領域、4…n+型ソース領域、5…表面チャネル層、7…ゲート酸化膜、8…ゲート電極、10…ソース電極、11…ドレイン電極。
Claims (2)
- 主表面及び主表面と反対面である裏面を有し、結晶構造が4Hまたは6Hの炭化珪素からなる半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板の主表面上に、4Hまたは6Hの炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)を形成する工程と、
前記ドリフト層の表層部の所定領域に、所定深さを有する炭化珪素からなる第2導電型のベース領域(3)を形成する工程と、
前記ベース領域の表層部または表面の所定領域に、該ベース領域の深さよりも浅い炭化珪素からなる第1導電型のソース領域(4)を形成する工程と、
前記ベース領域の表面部上において、前記ソース領域と前記ドリフト層とを繋ぐように、炭化珪素よりなる第1導電型の表面チャネル層(5)を形成する工程と、
前記表面チャネル層の表面にゲート絶縁膜(7)を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極(8)を形成する工程と、
前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するようにソース電極(10)を形成する工程と、
前記半導体基板の裏面側にドレイン電極(11)を形成する工程とを備え、
前記ソース領域を形成する工程および前記表面チャネル層を形成する工程では、
前記ドリフト層および前記ベース領域の表面に前記ドリフト層と同じ結晶構造で前記表面チャネル層をエピタキシャル成長させる工程と、
前記表面チャネル層上の所定領域に第1のマスク材(20)を配置したのち、前記第1のマスク材をマスクとしたエッチングにより、前記表面チャネル層の不要部分を除去する工程と、
前記表面チャネル層を除去した部分に3Cの半導体層(22)を選択的エピタキシャル成長させる工程と、
前記半導体層の所定領域に第1導電型不純物をイオン注入することで、第1導電型不純物がイオン注入された3Cの前記半導体層により前記ソース電極と接触する部位が構成される前記ソース領域を形成する工程とを行い、
前記半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記第1のマスクを熱処理によって焼結させることでカーボン層からなる第2のマスク材(21)を前記不要部分が除去された表面チャネル層上に配置したのち、前記第2のマスク材をマスクとした状態でエピタキシャル成長を行うことにより、前記表面チャネル層を除去した部分に半導体層(22)を選択的に形成することを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。 - 主表面及び主表面と反対面である裏面を有し、結晶構造が4Hまたは6Hの炭化珪素からなる半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板の主表面上に、4Hまたは6Hの炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)を形成する工程と、
前記ドリフト層の表層部の所定領域に、所定深さを有する炭化珪素からなる第2導電型のベース領域(3)を形成する工程と、
前記ベース領域の表層部または表面の所定領域に、該ベース領域の深さよりも浅い炭化珪素からなる第1導電型のソース領域(4)を形成する工程と、
前記ベース領域の表面部上において、前記ソース領域と前記ドリフト層とを繋ぐように、炭化珪素よりなる第1導電型の表面チャネル層(5)を形成する工程と、
前記表面チャネル層の表面にゲート絶縁膜(7)を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極(8)を形成する工程と、
前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するようにソース電極(10)を形成する工程と、
前記半導体基板の裏面側にドレイン電極(11)を形成する工程とを備え、
前記ソース領域を形成する工程および前記表面チャネル層を形成する工程では、
前記ドリフト層および前記ベース領域の表面に前記ドリフト層と同じ結晶構造で前記表面チャネル層をエピタキシャル成長させる工程と、
前記表面チャネル層上の所定領域に第1のマスク材(20)を配置したのち、前記第1のマスク材をマスクとしたエッチングにより、前記表面チャネル層の不要部分を除去する工程と、
前記表面チャネル層を除去した部分に、3Cの第1導電型の半導体層(22)を選択的エピタキシャル成長させ、該半導体層にて前記ソース領域を構成することで前記ソース電極と接触する部位が構成される前記ソース領域を形成する工程とを行い、
前記半導体層をエピタキシャル成長させる工程では、前記第1のマスクを熱処理によって焼結させることでカーボン層からなる第2のマスク材(21)を前記不要部分が除去された表面チャネル層上に配置したのち、前記第2のマスク材をマスクとした状態でエピタキシャル成長を行うことにより、前記表面チャネル層を除去した部分に半導体層(22)を選択的に形成することを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
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