JP4848322B2 - 水性塗料霧化塗装システム - Google Patents

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本発明は、塗料経路中の塗料残渣を流体で洗浄する水性塗料霧化塗装システムに関するものである。
従来、自動車ボディの塗装ラインでは、塗装色の異なる自動車ボディが混在して搬送されるため、自動車ボディに応じて色替塗装することができるように塗装システムが構成されている。そして、その塗装システムにおいて、前色塗料から次色塗料に色替えをする際、塗装機内やその塗装機に到るまでの塗料経路中に残存した塗料を洗浄することで色混じりを防止している。この洗浄に際して、洗浄液と洗浄エアを交互に供給して塗料経路を効率よく洗浄する方法が採用されている。例えば、特許文献1の公報では、塗料経路内に加圧気体と加圧溶剤とを交互に流すことで洗浄効率を高める技術が開示されている。
近年では、環境保護の観点から、塗装工程での排出有機溶剤規制や塗料のVOC規制が高まってきている。それら規制に対応すべく、有機溶剤を使用しない水性塗料が開発され、自動車ボディの塗装に用いられている。
色替え洗浄に際して、洗浄液(例えばシンナー)が塗料経路中に残ると、その洗浄液が塗料に混じることで塗装の品質が悪化することになる。そのため、溶剤系塗料を用いた従来の塗装システムでは、その洗浄液を確実に除去するために、洗浄エアとしてドライエアが一般的に用いられていた(例えば、特許文献2参照)。このドライエアの通気によって塗料経路内が乾燥され、溶剤系塗料に水分が混入することによる塗装品質の悪化が防止される。また、水性塗料を用いた塗装システムにおいても、既存設備を利用してシステムを構築しているため、色替え洗浄時には、溶剤系塗料の場合と同様にドライエアが使用されていた。
因みに、水性塗料を用いた従来の塗装システムにおいて、塗料経路内に洗浄用水性塗料と洗浄水とを供給することで、乾燥した水性塗料を除去する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−1173号公報 特開平4−363171号公報 特開2005−205348号公報
ところで、自動車ボディの塗装ラインでは、比較的短い時間で自動車ボディが順次搬送されてくるため、色替えのための洗浄時間を十分に確保することができず、洗浄不足となる場合がある。この場合には、塗料経路中に残る塗料はわずかであり、色混じりの問題は比較的起こりにくい。また、色替え洗浄の直後に次色塗料が供給される場合には、塗料経路内にて水性塗料が乾燥して固着することは起こりにくい。しかしながら、昼休み休憩などで塗装ラインが一定時間停止された場合には、色替え洗浄時に供給されるドライエアによって塗料経路中の塗料残渣が乾燥し固着してしまう可能性が高くなる。その後、塗装ラインが稼動され色替え塗装が再開された場合、塗料経路内で固着した塗料残渣が塊として次色塗料中に混じり、塗装品質を悪化させてしまうといった問題が生じる。
また、特許文献2のように色替え洗浄時に洗浄水を用いる場合、塗料残渣の固着は防止することができるが、塗料経路内に洗浄水が残ると、その洗浄水が塗料に混入して十分な塗装品質を確保することができなくなるといった問題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗料経路内における水性塗料の固着化を確実に防止して塗装品質を高めることができる水性塗料霧化塗装システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、塗料経路中の塗料残渣を流体で洗浄する水性塗料霧化塗装システムであって、塗料色替装置または着脱式塗料カートリッジから塗料経路を経て送られてくる水性塗料を霧化して被塗物に噴霧する水性塗料霧化手段と、霧化されて小粒水滴となった水を含む空気を生成する水滴含有空気生成手段と、前記水滴含有空気生成手段に水を供給する水供給手段と、前記水滴含有空気生成手段に加圧空気を供給する空気供給手段と、前記塗料経路中の塗料残渣を洗浄するために、前記塗装経路において前記水性塗料霧化手段の上流側位置にて水滴含有空気を合流させる水滴含有空気合流手段と、水滴含有空気の通気をもって洗浄工程を終了させるように前記水滴含有空気合流手段を制御する通気通液制御手段と、前記塗料経路中の塗料残渣を洗浄するために、前記塗装経路において前記水性塗料霧化手段の上流側位置にて加圧水または加圧水性洗浄剤を合流させる液体合流手段とを備えるとともに、前記通気通液制御手段は、加圧水または加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気を選択的に行うように、前記水滴含有空気合流手段及び前記液体合流手段を制御することを特徴とする水性塗料霧化塗装システムをその要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、塗料色替装置または着脱式塗料カートリッジから塗料経路を経て送られてくる水性塗料が水性塗料霧化手段により霧化され被塗物に噴霧されることで、その被塗物の塗装が行われる。また、水滴含有空気生成手段において、水供給手段から供給される水と空気供給手段から供給される加圧空気とを用い、霧化されて小粒水滴となった水を含む空気(水滴含有空気)が生成される。そして、塗料経路中の塗料残渣を洗浄するために、通気通液制御手段によって水滴含有空気合流手段が制御されることで、塗装経路において水性塗料霧化手段の上流側位置に水滴含有空気が合流され、その水滴含有空気の通気をもって洗浄工程が終了される。このようにすれば、ドライエアを用いた従来技術のように塗装経路内が乾いた状態にならず適度な保湿状態に維持されるため、塗料経路内における水性塗料の固着化を確実に防止することができる。また、水滴含有空気を塗料経路に通気させることにより、洗浄効率を高めることができる。
また、本発明によれば、通気通液制御手段によって水滴含有空気合流手段及び液体合流手段が制御されることで、加圧水または加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気が選択的に行われる。このようにすれば、加圧水または加圧水性洗浄剤の通液と水滴含有空気の通気とを交互に行うことができ、通液だけを行う場合と比較して、塗料経路の壁面部における加圧水または加圧水性洗浄剤の流速を速めることができる。その結果、塗料経路内の塗料残渣を効率よく洗浄して除去することができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記通気通液制御手段は、洗浄工程の開始時において水滴含有空気を通気する前に加圧水または加圧水性洗浄剤の通液を行うように、前記水滴含有空気合流手段及び前記液体合流手段を制御することをその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、通気通液制御手段により水滴含有空気合流手段及び液体合流手段が制御されることで、洗浄工程の開始時において水滴含有空気を通気する前に加圧水または加圧水性洗浄剤の通液が行われる。このようすると、塗料経路内の乾燥を防ぐことができ、塗料残渣の固着をより確実に防止することができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記通気通液制御手段は、加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行った後、加圧水の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行うように、前記水滴含有空気合流手段及び前記液体合流手段を制御することをその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行うことにより、塗料経路中の塗料残渣を確実に除去することができる。その後、加圧水の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行うことにより、塗料経路内に残っている洗浄剤を確実に洗い流すことができる。この場合、塗料経路内に残った洗浄剤によって塗料成分が変質等して塗装品質が低下するといった問題を回避することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記被塗物から離間した位置に設けられた洗浄用流体回収手段上にて、加圧水または加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行うことをその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、加圧水または加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気によって塗料経路内が洗浄され、その際に排出される排液や排気が洗浄用流体回収手段で確実に回収される。従って、水滴含有空気などの飛沫が被塗物に吹き付けられることがなく、その塗装品質を良好に維持することができる。
以上詳述したように、請求項1〜に記載の発明によると、塗料経路内における水性塗料の固着化を確実に防止して塗装品質を高めることができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本実施の形態における水性塗料霧化塗装システムを示す概略構成図である。
図1に示されるように、水性塗料霧化塗装システム1は、静電塗装機2と、塗装用ロボット3と、カートリッジ交換装置4と、洗浄ユニット5と、制御装置6(通気通液制御手段)とを備え、例えば自動車ボディ(被塗物)を塗装するための塗装ラインに組み込まれる。
制御装置6は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等からなる周知のコンピュータにより構成されている。この制御装置6は、塗装用ロボット3、カートリッジ交換装置4、洗浄ユニット5などに電気的に接続されており、各種の制御信号によってそれらを制御する。
塗装機2は、塗装用ロボット3のアーム11の先端に装着されており、機体12の正面に回転霧化頭13(水性塗料霧化手段)が回転可能に設けられている。また、その機体12の背面に設けられた装着部14には、着脱式塗料カートリッジ15が装着されている。そのカートリッジ15の水性塗料は、機体12内部に設けられた塗料経路17を通って回転霧化頭13に供給される。そして、回転霧化頭13が回転することにより、水性塗料が霧化され自動車ボディに噴霧される。また、機体12内部には、塗料経路17の上流側端部に連通してその塗料経路17を洗浄するための洗浄液や洗浄エアを供給する洗浄液供給経路18が設けられている。
塗装用ロボット3は、制御装置6からの制御信号に応答してアーム11を駆動し、塗装機2の位置や塗装方向を変更する。これにより、塗装ライン上を搬送される自動車ボディの塗装を行うことができるようになっている。
カートリッジ交換装置4は、塗装機2に対してカートリッジ交換を行うための装置であり、塗装色に応じた複数のカートリッジ15を収納するストッカ21や、そのストッカ21からカートリッジ15を取り出したり収納したりするハンドリングユニット22などがフレーム23の内側に設けられている。カートリッジ交換装置4のストッカ21及びハンドリングユニット22は、制御装置6によって駆動制御される。
ストッカ21には回転装置25が設けられており、指定された所定のカートリッジ15を取り出す際には、回転装置25によりそのカートリッジ15の収納位置に応じた角度だけストッカ21が回転される。その後、ハンドリングユニット22により所定のカートリッジ15が取り出され塗装機2の装着部14に装着される。
また、カートリッジ交換装置4には、塗装機2における洗浄液供給経路18の接続ポート26に接続して洗浄液や洗浄エアを供給するための洗浄ユニット5が設けられている。さらに、カートリッジ交換装置4の下方には、カートリッジ15の交換時に生じる余剰塗料や洗浄液などの洗浄廃液を回収するための回収ホッパー27(洗浄用流体回収手段)が設けられている。
図2に示されるように、洗浄ユニット5は、塗装機接続用のコネクタ31と、そのコネクタ31を塗装機2に接続するためのアクチュエータ32と、洗浄用の流体としての加圧水性洗浄剤C1、加圧水W1、及びミストエアA1(水滴含有空気)を選択的に供給するためのバルブ装置34と、バルブ装置34とコネクタ31とを接続する洗浄液供給配管35とを備える。
アクチュエータ32は、例えばエアシリンダからなり、シリンダロッド36を駆動してコネクタ31を移動させることでそのコネクタ31を塗装機2の接続ポート26に装着したり、接続ポート26から脱着したりする。
バルブ装置34は、マニホールド37と、そのマニホールド37に組み付けられる複数の洗浄用バルブ(具体的には、加圧水供給バルブ38、洗浄剤供給バルブ39、ミストエア供給バルブ40)とを備える。バルブ装置34において、加圧水供給バルブ38(液体合流手段)には、所定の水圧に高めた加圧水W1を供給する供給源41(例えば、加圧ポンプ)が接続されている。また、洗浄剤供給バルブ39(液体合流手段)には、所定の液圧に高めた加圧水性洗浄剤C1を供給する供給源42(例えば、加圧ポンプ)が接続されている。さらに、ミストエア供給バルブ40(水滴含有空気合流手段)には、霧化されて小粒水滴となった水を含むミストエアA1(水滴含有空気)を生成するミストエアノズル43(水滴含有空気生成手段)が接続されている。
各洗浄用バルブ38〜40は、空気圧によって開閉操作されるエアオペレート型のバルブであり、各バルブ38〜40の側面には、図示しない接続ポートが形成され、エア供給源からのオペレートエアが供給されるようになっている。なお、本実施の形態では、このオペレートエアの供給・遮断は、制御装置6によって図示しない電磁弁を駆動することで制御される。
塗料経路17の洗浄時には、バルブ装置34のいずれか1つの洗浄用バルブにオペレートエアが供給されることでそのバルブが開状態になる。これにより、加圧水性洗浄剤C1、加圧水W1、ミストエアA1のいずれかの流体が、マニホールド37を通り、さらに、洗浄液供給配管35、コネクタ31及び接続ポート26を経て塗装機2内の洗浄液供給経路18に供給され、最終的に塗料経路17に合流される。
図3には、ミストエアノズル43の具体例を示している。
ミストエアノズル43は、ミストエアA1を生成するための霧化装置であり、バルブ装置34の筐体45に固定されている。このミストエアノズル43は、筒状のケース47内に水供給筒48を収納した二重構造を有し、水供給筒48の内側に水供給経路49が形成されている。水供給経路49は、水供給筒48の先端側ほど流路面積が小さくなるよう形成されており、その先端部がミストエア供給バルブ40側のミストエア供給経路50に連通している。また、水供給経路49は、ケース側面に接続された水供給配管51を介して水W2の供給源52(水供給手段)に接続されている。さらに、水供給筒48内において、水供給経路49の上流側に給水量を調整するための弁体53が設けられている。この弁体53は、塗装機2側から漏れた塗料の逆流を防止する塗料逆流防止手段としても機能する。
また、水供給筒48の外側には、エア供給経路55が形成されている。このエア供給経路55も水供給筒48の先端側ほど流路面積が小さくなるよう形成されており、その先端部がミストエア供給経路50に連通している。さらに、エア供給経路55は、ケース側面に接続されたエア供給配管56を介して洗浄エアA2(加圧空気)の供給源57(空気供給手段)に接続されている。
このように水供給経路49及びエア供給経路55を形成することにより、水W2及び洗浄エアA2がミストエア供給経路50に向けて勢いよく噴出され、洗浄エアA2の流れの中で水W2を霧状にしたミストエアA1が連続的に生成される。
さらに、ケース47内の後部には、供給源58から作動エアA3が供給されるエア室59が設けられている。このエア室59に作用するエア圧によって、水供給筒48の基端側がバネ60の付勢力に抗して押され、ケース47内における水供給筒48の位置が変更される。これにより、ミストエアノズル43から噴射されるミストエアA1の噴射量が調整されるようになっている。
本実施の形態において、ミストエアノズル43から噴射されるミストエアA1は、水滴粒径の中心値が10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。また、ミストエアノズル43から噴射されるミストエアA1の流量としては、10L/分〜2000L/分の範囲であることが好ましい。このミストエアA1を塗装機2の塗料経路17に通気すれば、含有する水滴により塗料経路17中の塗料残渣が効率よく除去される。
次に、本実施の形態の水性塗料霧化塗装システム1の動作例について説明する。
先ず、制御装置6は、塗装用ロボット3を制御することでアーム11を駆動し、塗装機2の位置や塗装方向を変更して、塗装ライン上を搬送される自動車ボディの塗装を行う。
その塗装が終了した後、制御装置6は、塗装用ロボット3を制御することでアーム11を駆動し、塗装機2の回転霧化頭13が回収ホッパー27内に収納されるよう塗装機2を移動させる。またこのとき、制御装置6は、カートリッジ交換装置4のストッカ21やハンドリングユニット22を駆動制御して、使用済みのカートリッジ15を塗装機2の装着部14から取り外すとともに、未使用のカートリッジ15を塗装機2の装着部14に装着する。さらに、制御装置6は、洗浄ユニット5のアクチュエータ32を制御してコネクタ31を塗装機2の接続ポート26に装着する。
そして、制御装置6は、バルブ装置34を制御することで洗浄ユニット5から塗装機2内の洗浄液供給経路18に洗浄剤C1、加圧水W1やミストエアA1を供給し、塗料経路17内に残っている塗料を洗浄して除去する。
具体的には、図4に示されるように、バルブ装置34における洗浄剤供給バルブ39とミストエア供給バルブ40とを交互に開き、加圧水性洗浄剤C1の通液とミストエアA1の通気とを所定時間T1(例えば、0.7秒)の間隔で交互に行う。その後、バルブ装置34における加圧水供給バルブ38とミストエア供給バルブ40とを交互に開き、加圧水W1の通液とミストエアA1の通気とを所定時間T1(例えば、0.7秒)の間隔で交互に行い、最終的にミストエアA1の通気を所定時間T2(例えば、1.5秒)行って洗浄工程を終了する。
塗料経路17の洗浄後、制御装置6は、塗装用ロボット3を制御することでアーム11を駆動し、塗装ライン上を搬送される自動車ボディに対応する位置に塗装機2を移動させた後、その塗装機2によって自動車ボディの塗装を行う。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の水性塗料霧化塗装システム1では、ミストエアノズル43によりミストエアA1が生成され、そのミストエアA1の通気をもって塗料経路17の洗浄工程が終了される。このようにすれば、ドライエアを用いた従来技術のように塗装経路17内が乾いた状態にならず適度な保湿状態に維持される。そのため、昼休み休憩などで塗装ラインが一定時間停止された場合でも、塗料経路17内における水性塗料の固着化を確実に防止することができる。さらに、水性塗料の塗装品質に影響を与えるような水分が塗装経路17内に残ることもない。また、ミストエアA1を塗料経路17に通気させることにより、塗料経路17内の全体にわたって均一に小粒水滴が分散し、洗浄効率を高めることができる。
(2)本実施の形態の水性塗料霧化塗装システム1では、加圧水W1または加圧水性洗浄剤C1の通液とミストエアA1の通気とが交互に行われるので、加圧水W1または加圧水性洗浄剤C1の通液だけを行う場合と比較して、塗料経路17の壁面部における加圧水W1または加圧水性洗浄剤C1の流速を速めることができる。その結果、塗料経路17内の塗料残渣を効率よく洗浄して除去することができる。
(3)本実施の形態の水性塗料霧化塗装システム1では、洗浄工程の開始時において、ミストエアA1の通気に先立ち加圧水性洗浄剤C1の通液が行われる。このようすると、塗料経路17内の乾燥を防ぐことができ、塗料残渣の固着をより確実に防止することができる。
(4)本実施の形態の水性塗料霧化塗装システム1では、加圧水性洗浄剤C1の通液及びミストエアA1の通気を交互に行った後、加圧水W1の通液及びミストエアA1の通気を交互に行うことにより、塗料経路17内に残っている洗浄剤C1を確実に洗い流すことができる。この場合、洗浄剤C1によって塗料成分が変質等して塗装品質が低下するといった問題を回避することができる。
(5)本実施の形態の水性塗料霧化塗装システム1では、自動車ボディへの塗装の終了後、塗装用ロボット3を駆動することによりその自動車ボディから離れた位置にある回収ホッパー27上に塗装機2が移動され、その位置で塗装機2の塗料経路17内が洗浄される。この場合、その洗浄の際に排出される排液や排気が回収ホッパー27で確実に回収される。従って、ミストエアA1などの飛沫が自動車ボディに吹き付けられることがなく、塗装品質を良好に維持することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第2の実施の形態を説明する。
図5に示されるように、本実施の形態の水性塗料霧化塗装システム61は、各色塗料を択一的に選択して塗装機2に送給するための色替えバルブ装置62(塗料色替装置)を備える。色替えバルブ装置62には、塗装機2への塗料経路63の一部を形成するマニホールド64が設けられ、マニホールド64の長手方向に沿って、その左右両側に複数の色替え用バルブ65、及び複数の洗浄用バルブ(具体的には、加圧水供給バルブ38、洗浄剤供給バルブ39、ミストエア供給バルブ40)が装着されている。
各色替え用バルブ65には、各色の塗料を供給するための塗料供給源(塗料タンク)66がそれぞれ接続されている。また、第1の実施の形態と同様に、加圧水供給バルブ38には加圧水W1の供給源41が接続され、洗浄剤供給バルブ39には加圧水性洗浄剤C1の供給源42が接続され、ミストエア供給バルブ40にはミストエアA1を生成するミストエアノズル43が接続されている。
色替えバルブ装置62の各バルブ38〜40,65は、空気圧によって開閉操作されるエアオペレート型のバルブであり、各バルブ38〜40,65の側面には、図示しない接続ポートが形成され、エア供給源からのオペレートエアが供給されるようになっている。
色替えバルブ装置62において、いずれか1つの色替え用バルブ65にオペレートエアを供給することでそのバルブ65が開状態になり、マニホールド64及び塗料経路63を通して塗装機2に塗料が供給されることで自動車ボディの塗装が行われる。
その塗装が終了した後、第1の実施の形態と同様に、洗浄用バルブ38〜40を選択的に開き(図4参照)、加圧水性洗浄剤C1の通液とミストエアA1の通気とを交互に行った後、加圧水W1の通液とミストエアA1の通気とを交互に行う。これにより、塗料経路63内に残っている塗料が洗浄され除去される。
このように水性塗料霧化塗装システム61を構成した場合でも、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明の各実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施の形態において、ミストエアノズル43は、洗浄エアA2と水W2を混合してミストエアA1を生成するものであったが、水W2に加えて洗浄剤C1を含んだミストエアを生成するよう構成してもよい。
・上記各実施の形態では、水性塗料霧化手段として回転霧化頭13(回転霧化頭型塗装手段)を有する塗装機2を用いるものであったが、これ以外に空気噴射型の塗装手段を有する塗装機を用いてもよい。
・上記各実施の形態では、自動車ボディを塗装するための水性塗料霧化塗装システム1,61に具体化するものであったが、バンパーなどの自動車部品やそれ以外の部品を塗装する塗装システムに具体化してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記水性塗料霧化手段は、回転霧化頭型塗装手段または空気噴射型塗装手段であることを特徴とする水性塗料霧化塗装システム。
(2)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記水滴含有空気生成手段には、前記水を供給する経路の上流側に逆流防止手段が設けられていることを特徴とする水性塗料霧化塗装システム。
(3)請求項5において、前記水性塗料霧化手段が水性塗料の噴霧を停止している状態で、その水性塗料霧化手段を前記洗浄用流体回収手段上に移動させる手段を備えたことを特徴とする水性塗料霧化塗装システム。
本発明を具体化した第1の実施の形態の水性塗料霧化塗装システムを示す概略構成図。 洗浄ユニットを示す概略構成図。 ミストエアノズルを示す断面図。 水性塗料霧化塗装システムの動作を説明するためのタイムチャート。 本発明を具体化した第2の実施の形態の水性塗料霧化塗装システムを示す概略構成図。
符号の説明
1,61…水性塗料霧化塗装システム
6…通気通液制御手段としての制御装置
13…水性塗料霧化手段としての回転霧化頭
15…着脱式塗料カートリッジ
17…塗料経路
27…洗浄用流体回収手段としての回収ホッパー
38…液体合流手段としての加圧水供給バルブ
39…液体合流手段としての洗浄剤供給バルブ
40…水滴含有空気合流手段としてのミストエア供給バルブ
43…水滴含有空気生成手段としてのミストエアノズル
52…水供給手段としての供給源
57…空気供給手段としての供給源
62…塗料色替装置としての色替えバルブ装置
A1…水滴含有空気としてのミストエア
A2…加圧空気としての洗浄エア
C1…加圧水性洗浄剤
W1…加圧水
W2…水

Claims (4)

  1. 塗料経路中の塗料残渣を流体で洗浄する水性塗料霧化塗装システムであって、
    塗料色替装置または着脱式塗料カートリッジから塗料経路を経て送られてくる水性塗料を霧化して被塗物に噴霧する水性塗料霧化手段と、
    霧化されて小粒水滴となった水を含む空気を生成する水滴含有空気生成手段と、
    前記水滴含有空気生成手段に水を供給する水供給手段と、
    前記水滴含有空気生成手段に加圧空気を供給する空気供給手段と、
    前記塗料経路中の塗料残渣を洗浄するために、前記塗装経路において前記水性塗料霧化手段の上流側位置にて水滴含有空気を合流させる水滴含有空気合流手段と、
    水滴含有空気の通気をもって洗浄工程を終了させるように前記水滴含有空気合流手段を制御する通気通液制御手段と
    前記塗料経路中の塗料残渣を洗浄するために、前記塗装経路において前記水性塗料霧化手段の上流側位置にて加圧水または加圧水性洗浄剤を合流させる液体合流手段とを備えるとともに、
    前記通気通液制御手段は、加圧水または加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気を選択的に行うように、前記水滴含有空気合流手段及び前記液体合流手段を制御する
    ことを特徴とする水性塗料霧化塗装システム。
  2. 前記通気通液制御手段は、洗浄工程の開始時において水滴含有空気を通気する前に加圧水または加圧水性洗浄剤の通液を行うように、前記水滴含有空気合流手段及び前記液体合流手段を制御することを特徴とする請求項に記載の水性塗料霧化塗装システム。
  3. 前記通気通液制御手段は、加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行った後、加圧水の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行うように、前記水滴含有空気合流手段及び前記液体合流手段を制御することを特徴とする請求項に記載の水性塗料霧化塗装システム。
  4. 前記被塗物から離間した位置に設けられた洗浄用流体回収手段上にて、加圧水または加圧水性洗浄剤の通液及び水滴含有空気の通気を交互に行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水性塗料霧化塗装システム。
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