JP4845978B2 - フォトマスクブランクおよびフォトマスク並びにフォトマスクの製造方法 - Google Patents

フォトマスクブランクおよびフォトマスク並びにフォトマスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、半導体製造過程における微細パターン転写の際等にマスクとして用いられるフォトマスク及び一定の加工処理等を施すことによってフォトマスクに形成できる中間体としてのフォトマスクブランク、並びにフォトマスクの製造方法に関する。
一般に、半導体装置等の製造工程では、フォトリソグラフィ法を用いて微細パターンの形成が行われており、このフォトリソグラフィ法を実施する際における微細パターン転写工程においては、マスクとしてフォトマスクが用いられる。このフォトマスクは、一般的には、中間体としてのフォトマスクブランクの遮光膜等に所望の微細パターンを形成することによって得ている。それゆえ、中間体としてのフォトマスクブランクに形成された遮光膜等の特性がほぼそのまま得られるフォトマスクの性能を左右することになる。このフォトマスクブランクの遮光膜には、従来、Crが使用されるのが一般的であった。
ところで、近年、パターンの微細化がますます進んでおり、これに伴い、従来のレジスト膜厚であると、レジスト倒れなどの問題が起こっている。以下、この点を説明する。Crを主成分とする遮光膜の場合、EB描画等によってレジスト膜に転写パターンを形成した後のエッチングには、ウェットエッチングとドライエッチングの両方が使用可能である。しかし、ウェットエッチングの場合、エッチングの進行が等方性を有するため、近年のパターンの微細化への対応が困難になってきており、異方性の傾向を有するドライエッチングが主流となってきている。
Crを主成分とする遮光膜をドライエッチングする場合、エッチングガスとしては一般に塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスを使用する。しかし、従来の有機性のレジスト膜は、酸素ガスにエッチングやすい特性を有しており、Crを主成分とする遮光膜のエッチング速度と比べて非常に早い。レジスト膜は、Crを主成分とする遮光膜のドライエッチングによるパターンニングが完了するまで残存していなければならないため、Crを主成分とする遮光膜の場合におけるレジスト膜の膜厚は、非常に厚くなってしまっていた(例えば、Crを主成分とする遮光膜の膜厚の3倍)。
近年、パターンの微細化が著しく、EB描画等によって転写パターンを形成した後のレジスト膜は、パターンが混み合った部分では、レジスト膜の幅に比べて高さが非常に高くなってしまっており、現像時等にその不安定さから倒れてしまったり、剥離してしまったりすることが発生している。このようなことが発生すると、Crを主成分とする遮光膜に転写パターンが正しく形成されず、フォトマスクとして不適格なものになってしまう。このため、レジストの薄膜化が至上命題となっていた。Crを主成分とする遮光膜の場合でレジスト膜厚を薄くするには、遮光膜の方を薄くする必要があった。しかし、Crを主成分とする遮光膜では、遮光性能が不十分になる限界の膜厚に達していた。
特許文献1には、Crに代わる遮光膜として使用する膜の1つとしてTaを主成分とする金属膜が提案されている。この特許文献1では、光透過性基板上に、Ta金属層、Ta窒化物とTa酸化物の混合層を順に積層した構成のマスクブランクが開示されている。また、特許文献2では、Ta金属膜は、ArFエキシマレーザー露光で用いられる波長193nmの光に対して、Cr金属膜以上の消耗係数(光吸収率)を有することが開示されている。また、ArF露光用フォトマスクの遮光膜としてTa金属膜を使用する場合、遮光性の低下の観点から、窒素含有率を30at%以下にすることが好ましいことが開示されている。
特開昭57−161857号公報 特開2006−78825号公報
しかしながら、例えば、ArF露光光による線幅70nm以下の微細パターン露光を行うためのフォトマスクを形成しようとした場合には、上記公知になっている従来のTaを主成分とする材料を用いて遮光膜を形成したフォトマスクブランクを用いただけでは、所望の微細パターンを良好に形成できないことが判明した。
そこで、本願発明者は、まず、ArF露光光による線幅70nm以下の微細パターン露光を行えるフォトマスクを形成できるフォトマスクブランクの遮光膜等に要求される条件を検討した結果、次のことがわかった。
(a)レジストパターンの幅がレジスト厚みの1/3以下になると、レジストパターンの倒れ、欠け等の問題が発生するので、そうならないように、レジストのパターン幅と厚みとの関係を設定する必要があること。
(b)また、レジストは、遮光膜のエッチングが終了し、さらにパターン形状を調整する追加エッチングが終了するまで、残存している必要があり、実用的には、パターンの幅によるエッチング速度の不均一性も考慮されるので、レジストの残量はエッチング前におけるレジスト膜厚の半分程度が好ましい。Crを主成分とした従来の遮光膜を用いた場合は、一般的なエッチング条件において、レジストに対して0.5〜0.6倍のエッチング速度を有するに過ぎないので、レジストの膜厚は200nm程度が下限となっていた。それゆえ、パターンの最小幅がおおむね70nm未満になると、レジストパターンの倒れを防止することが困難になっていたこと。
(c)これに対して、Taを主成分とする遮光膜は、レジストに対して1倍以上のエッチング速度が得られるとともに、Crを主成分とする材料と同等以上の遮光性能を有するため、Crを主成分とした遮光膜を用いた場合と比較して、より薄いレジスト膜厚でエッチング可能となり、より微細な遮光膜パターンの作製が実現可能であろうこと。
(d)ここで、ArF露光用マスクに要求される光学特性としては、第1に露光波長での透過率が0.2%以下であること、第2に遮光膜表面の反射率が30%未満であること、第3に透明性基板上に遮光膜を形成した際、遮光膜を形成していない基板面から測定した反射率(裏面反射率)が40%未満であること、等があげられること。表面および裏面の反射率が大きいと、露光時に有害な反射光発生(フレア、ゴースト等)の原因となることがあるからである。
次に、Taを主成分とする膜によって、以上の条件を満たすことが可能かどうかを検討した結果、以下のことがわかった。
(e)まず、第1の光学特性である透過率は、遮光膜の厚みを調整することで制御可能である。ただし、厚くすると、その分、レジスト膜も厚くしなければならなくなる。
(f)第2の光学特性である表面反射率は、遮光膜を2層以上の多層構造とし、露光波長にて透過性を有する反射防止膜を、Taを主成分とする遮光層上に形成することで制御可能であること。
そこで、裏面反射率制御について、以下のような検討を行った。
裏面反射率を制御するには、表面反射率の制御を応用し、遮光膜を3層以上として透明性基板上に反射防止層を形成する方法が考えられる。しかし、マスクパターンの加工で用
いられるドライエッチング工程に関して、いくつかの制約が発生することがわかった。すなわち、表面の反射防止層に適した光学特性を有する材料としては、タンタル系の酸化物、窒化物、シリコン系の酸化物、窒化物、あるいは、特許文献2に記載されている、クロム系の酸化物、窒化物等があげられる。
これらの材料のうち、タンタルの窒化物を表面反射防止層に用いた場合には、ArF露光光において十分な反射防止効果が得られない。十分な反射防止効果が得られるのは、酸素を含んだタンタル系化合物もしくはシリコン系の酸化物、窒化物であるので、表面反射防止層にタンタル系化合物を用いる場合には、タンタルの酸化物もしくはシリコン系の酸化物、窒化物を用いる必要がある。
Taを主成分とする遮光層は、酸素を含まない塩素ガスでドライエッチングすることにより、大きなエッチング速度が得られる。しかし、表面が酸化すると、エッチング速度が著しく低下するという特性がある。例えば、表面反射防止層にクロム系の材料を用いると、この表面反射防止層のエッチングに酸素を含む塩素ガスを用いることになる。このため、このエッチングのときのエッチングガスに含まれる酸素によって、Taを主成分とする遮光層のパターンを形成するエッチングすべき部分の表面が酸化させられ、遮光層のエッチングの際のエッチング速度を低下させることになる。よって、表面反射防止層にクロム系の材料を用いることは問題がある。
このように、表面反射防止層としては、酸素を含まないガスでエッチングされる材料を用いることが必要であるが、上記タンタル系の酸化物は、この条件も満たす。ただし、タンタル系酸化物は、酸素を含まない塩素ガスを用いたトライエッチングでは大きなエッチング速度が得られず、フッ素系ガスを用いないと大きなエッチング速度が得られないので、フッ素系ガスをエッチングガスとして用いることが必要になる。したがって、Ta系遮光層上にタンタル酸化物層を表面反射防止層として形成してなる表面反射率を制御したTa系遮光膜を、薄いレジスト膜厚でドライエッチングするには、フッ素系ガスを用いたエッチングと塩素ガスを用いたエッチングを組み合わせた工程を行うことになる。
したがって、もし、裏面反射率を制御する手段として、上記表面反射防止層と同じ材料を用いることにすると、エッチング工程がさらに一回増加する。これは工程の不確定性を増加させるとともに、用いる装置の構成が複雑になり、製造コストを少なからず増大させることになる。しかも、紫外光用マスクの透明性基板として一般的に用いられる合成石英ガラスはフッ素系ガスでエッチングされるため、透明性基板上に形成される裏面反射防止層をフッ素系ガスでエッチングすると、ガラスが荒らされるという現象が発生し、露光において悪影響を及ぼすことになる。
そこで、このようなエッチングガスを用いる必要がなく、裏面の反射防止効果の得られる材料を検討した結果、Ta窒化物が最適であることが判明した。Ta窒化物はArF露光光において、表面の反射防止膜としては十分な光学特性を有していないが、合成石英等の透明性基板上に作製した裏面の反射防止層としては、十分な反射防止効果を示し、Ta窒化膜のN含有量を調整することで、裏面反射率を40%未満にすることは十分可能であることがわかった。また、Ta窒化物は組成を適切に調整することで、遮光層として十分な遮光性能を得られると同時に裏面反射防止層としても十分な反射性能を得られ、1層で遮光層と裏面反射防止層としての機能を兼用できるため、裏面反射防止層を省略した2層構造の遮光膜も実現できることがわかった。
そこで、Ta窒化膜について種々実験したところ、Ta窒化膜のN含有量は高いほど裏面反射率を小さくできるが、Ta窒化膜は過度に窒化させると、著しく表面粗さRmsの大きい多結晶膜となることが判明した。表面粗さが大きいと、微細パターン幅では、パターニングした後のパターンエッジ(側壁)部分が粗くなり、パターン転写の精度に悪影響
を与えてしまうことがわかった。その一方で、窒化が不十分であると、裏面の反射防止性能が不十分になること、さらにはパターン形成工程およびマスクの長期使用において、パターン側壁の酸化が予想されることが判明した。パターン側壁の酸化は、パターン寸法の変化、応力発生による基板変形の原因となる。本願発明は、以上の解明結果に基づいてなされたものであり、極めて微細なパターンを形成できるフォトマスクブランク及びそのフォトマスクブランクに微細パターンを形成したフォトマスクを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
ArFエキシマレーザーの露光光が適用されるフォトマスクを作製するために用いられ、透明基板上に少なくとも2層からなる遮光膜を有するフォトマスクブランクであって、
前記遮光膜は、窒素を62at%未満含有する窒化タンタルを主成分とする材料であり、かつ、酸素を実質的に含まない塩素系ガスでドライエッチング可能な材料で形成される遮光層と、該遮光層の上面に形成され、塩素系ガスで実質的にドライエッチングされず、フッ素系ガスでドライエッチング可能である材料で形成される表面反射防止層とを有することを特徴とするフォトマスクブランクである。
第2の手段は、
前記遮光層は、窒素を7at%以上含有する窒化タンタルを主成分とする材料からなることを特徴とする第1の手段にかかるフォトマスクブランクである。
第3の手段は、
前記遮光膜は、膜厚が65nm未満であること特徴とする第1の手段または第2の手段のいずれかにかかるフォトマスクブランクである。
第4の手段は、
前記表面反射防止層は、酸化タンタルを主成分とする材料で形成されていることを特徴とする第1の手段から第3の手段のいずれかにかかるフォトマスクブランクである。
第5の手段は、
前記反射防止層は、酸素を50%以上含有する酸化タンタルを主成分とすることを特徴とする第4の手段にかかるフォトマスクブランクである。
第6の手段は、
前記反射防止層は、膜厚が5nm以上、20nm以下であることを特徴とする第1の手段から第5の手段のいずれかに記載のフォトマスクブランクである。
第7の手段は、
前記遮光膜は、露光光に対する光透過率が0.2%以下、かつ裏面反射率が40%未満であることを特徴とする第1の手段から第6の手段のいずれかにかかるフォトマスクブランクである。
第8の手段は、
前記遮光膜は、屈折率nが1.65より大きく2.44より小さく、消衰係数kが1.70より大きく2.50より小さい材料からなる遮光層と、屈折率nが2.23以上2.42以下、消衰係数kが0.63以上1.09以下の材料からなる表面反射防止層との積層構造であることを特徴とする第1の手段から第7の手段のいずれかにかかるフォトマスクブランクである。
第9の手段は、
前記遮光層または表面反射防止層は、ホウ素を含む材料からなることを特徴とする第1の手段から第8の手段のいずれかにかかるフォトマスクブランクである。
第10の手段は、
第1の手段から第9の手段のいずれかのフォトマスクブランクの遮光膜に転写パターンが形成されてなるフォトマスクである。
第11の手段は、
第1の手段から第9の手段のいずれかのフォトマスクブランクの遮光膜に転写パターン
を形成してなるフォトマスクの製造方法であって、前記遮光膜上に形成された転写パターンを有するレジスト膜をエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まないフッ素系ガスで表面反射防止層をドライエッチングする工程と、該工程後、前記レジスト膜および/または表面反射防止層をエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まない塩素系ガスで遮光層をドライエッチングする工程とを有することを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
上記手段において、遮光層は、窒素を62at%未満含有する窒化タンタルを主成分とするものである。これにより、また、好ましくは、窒素を7at%以上含有するようにすると、遮光膜の裏面反射率を40%未満に抑制することができる。
さらに、窒素を51at%以下含有する窒化タンタルを主成分とする材料を遮光層に適用するとより望ましい。なお、本願における窒化タンタルを主成分とする材料中の窒素含有率は、XPS分析(蛍光X線分析)での分析値をベースとしている。このため、他のRBS分析等の他の分析法による分析値の窒素含有率とは若干異なる可能性がある。
上記手段において、表面反射防止層の材料として酸化タンタル(Ta酸化物)を主成分とする材料を選択した場合、酸素(O)の含有量が多いほど表面の反射防止効果に優れ、酸素の含有量は50%以上が適している。十分な反射防止効果が得られる表面反射防止層の厚みは、下層の遮光層(窒化タンタルを主成分とする材料からなる層)の窒素(N)含有量に依存し、露光にArFエキシマレーザー(波長 193nm)を用いる場合には5〜20nmの範囲で調整する。より好ましくは、10〜17nmの範囲で調整する。ケイ素(Si)の酸化物、窒化物を主成分とした材料を表面反射防止層に用いる場合には、窒素(N)、酸素(O)の含有量を増やして消衰係数kが1.4以下、さらに好ましくは1.2以下になるよう調整する。一般的に成膜方法であるDCスパッタリングにより反射防止膜を形成する場合には、スパッタリングターゲットの導電性を確保し、成膜安定性及び放電安定性を向上させる目的で、金属を添加してもよい。Si系表面反射防止膜に適した添加金属としてはモリブデン(Mo)があげられ、添加量は20%未満が好ましい。遮光層に用いるTa窒化物は、Nの含有量が多いほど裏面の反射防止効果に優れるが、Nの含有量が多いほど遮光性が低下し、遮光膜の厚みが大きくなり、必要なレジスト膜厚も大きくなるため、好ましくない。このため、遮光膜全体の膜厚は65nm未満であることが好ましい。また、遮光膜全体の膜厚を65nm未満とするためには、消衰係数kが高い材料で構成される遮光層の膜厚を40nm以上とすることが望ましい。
Ta窒化物の厚みは、遮光膜の透過率が所望の値になるように調整する。通常、ArF露光光の波長での光透過率が0.1%以下になるよう調整する場合が多い。しかし、露光装置の仕様や転写対象物のレジスト膜の感度等、露光条件によっては、光透過率が0.1%より高くても許容される場合があり、このような場合においては、ArF露光光に対する光透過率が0.2%程度となるように遮光膜の膜厚を調整してもよい。
裏面の反射率を十分に低下させ、かつ薄い膜厚で十分な遮光性能を得るには、透明性基板上に5〜15nmの範囲内で比較的N含有量の多いTa窒化物を主成分とする層を形成し、続いて遮光膜の透過率が十分に低下する厚みで比較的N含有量の少ないTa窒化物を主成分とする層を形成し、さらにTa酸化物を主成分とする反射防止層を形成すればよい。この場合においてもTa窒化物を主成分とする層のN含有量は62at%未満となるように調整する。また、2層のTa窒化物を主成分とする層の厚みは遮光膜全体の透過率が0.1%になるように調整する。上記の3層構造において、中間の遮光層を、窒素(N)を全く含まないTa金属の層とすると、遮光性能は高くなるが、Ta金属は大気中で酸化しやすいため、マスクパターン作製後に側壁が露出すると、時間とともに線幅が変化するという問題がある。よって、層の構成にかかわらず、遮光層にタンタル(Ta)を用いる場合、Nを含有させるのが好ましい。
Ta窒化物を主成分とする層には膜の平滑性を向上させるため、ホウ素(B),炭素(C),ケイ素(Si)等を加えてもよい。これらの元素はTa金属が有する遮光性能もしくはエッチング性能を低下させるため、添加量は20at%以下が好ましい。具体的にはB,Cを添加すると、Ta窒化物を主成分とする層の遮光性能が低下する。C,Siを添加すると、エッチング速度が低下する。反射防止層のTa酸化物の層にも同様に膜の平滑性を向上させるため、Bを加えてもよい。Bは本発明の課題である反射防止性能やエッチング特性に与える影響が小さい。膜の平滑性はパターン加工時のエッジラフネスに影響するといわれている。その他、遮光膜の表面粗さが大きいと、表面粗さ形状が欠陥として検出されるようになるため、異物の検出感度を高くできないといった問題が発生し、フォトマスクブランクの品質管理が困難となる。本発明に至る実験では欠陥検査機としてレーザーテック社製 M1350を用いたが、表面粗さRmsが0.84nmもある遮光膜では、異物のない部分においても表面粗さが欠陥と誤認されて検出された。それゆえ、この欠陥検査機を使用する場合、表面粗さによる検査感度の低下が発生しないよう、遮光膜表面のRms値を0.84nm未満にする必要がある。他の欠陥検査機を使用する場合においても、欠陥と誤認されないように、遮光膜の表面粗さRmsをその欠陥検査機が欠陥と認識するよりも小さくなるように窒素の含有比率を調整したり、B,C,Si等を添加して表面粗さを調整する必要がある。また、Ta酸化物を主成分とする層をスパッタ成膜するときに添加するガスにはOの他CO、NO、NO等の酸素を含むガスを用いてもよい。その際、膜中にはC、Nが含まれる場合があるが、C、NはTa酸化層の反射防止性能及びエッチング速度に対する影響が少ない。
また、遮光膜の遮光層を屈折率nが1.65より大きく2.44より小さく、消衰係数kが1.70より大きく2.50より小さい材料で形成し、さらに、表面反射防止層を屈折率nが2.23以上2.42以下、消衰係数kが0.63以上1.09以下の材料で形成した積層構造とすることにより、遮光膜全体の膜厚が65nm未満であっても、ArFエキシマレーザーの露光光に対する透過率が0.2%以下、表面反射率が30%未満、裏面反射率が40%未満の全ての条件を満たすことができる。また、遮光層に、屈折率nが1.80以上2.35以下、消衰係数kが1.85以上2.37以下の材料を選定するとより望ましい。
上述の手段によれば、窒化タンタル(Ta窒化物)を主成分とする遮光膜の遮光層におけるN含有比率を62at%未満に調整し、さらに遮光層の上層に表面反射防止層を設けることにより、遮光膜全体の表面粗さを最適な範囲にすることができ、遮光層のタンタルの酸化も塩素系ガスでエッチング可能な範囲で抑制できる。また、表面粗さの小さい遮光膜であるので、パターンニング後の遮光膜のラインエッジラフネスを小さくすることができる。また、同時に遮光性能も転写精度に悪影響を与えない範囲にできる。さらに、これらの効果により、細線化された転写パターンにおいても、高い精度でウェハに転写することが可能となる。さらに、遮光膜全体で、ArF露光光(波長 193nm)に対する光透過率が0.2%以下、表面反射率を30%未満、裏面反射率が40%未満とすることができる。さらに、遮光層を、酸素を実質的に含まない塩素系ガスでドライエッチング可能とし、かつ表面反射防止層を、塩素系ガスで実質的にドライエッチングされず、フッ素系ガスでドライエッチング可能としたことにより、表面反射防止層をハードマスクとして遮光層を、酸素を実質的に含まない塩素系ガス(Cl,SiCl,CHCl,CCl等)でドライエッチングできる。これにより、レジスト膜は、表面反射防止層にフッ素系ガス(CF,CHF,SF,C等)で転写パターンをドライエッチングする工程が完了するまで残存していればよく、レジスト膜の膜厚のさらなる薄膜化を図ることが可能となる。特に、請求項2に記載のフォトマスクブランクにおいては、酸化タンタル(Ta酸化物)を主成分とする材料で表面反射防止層を形成したことから、遮光層と表面反射防止層の成膜を同じスパッタターゲットを用い、スパッタ時にスパッタ装置に導入
するガスの種類を変えるだけで、スパッタ成膜室が1つであるスパッタ装置で2層を成膜することができ、製造コストを大幅に低減させることができる。また、特に、請求項3に記載のフォトマスクブランクにおいては、遮光層および/または表面反射防止層にホウ素(B)を添加することにより、遮光膜全体の表面粗さを小さくすることができるので、欠陥検査機によるフォトマスクブランクの膜面の欠陥を誤認識することなく、検査時間の短縮が図れる効果がある。
本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。 本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクの構成を示す断面図である。 本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクからフォトマスクを製造するまでの過程を示す断面図である。 実施例5にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。 実施例6にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。 実施例7にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。 Ta窒化層の窒素含有量と表面粗さとの関係の測定結果をグラフにして示した図である。 Ta窒化層の各窒素含有量ごとの表面粗さの表面の拡大写真を示す図である。 各Ta窒化層に対してX線回折(XRD)を行った分析スペクトルを示す図である。 Ta窒化層のN含有量と自然酸化の度合いを調べた測定結果をグラフにして示す図である。
図1は本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図、図2は本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクの構成を示す断面図、図3は本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクからフォトマスクを製造するまでの過程を示す断面図である。以下、これらの図面を参照にしながら、本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランク及びフォトマスクを説明する。
図1に示されるように、本実施の形態にかかるフォトマスクブランクは、合成石英からなるガラス基板1上に、厚さ42.4nmのTa窒化物を主成分とするTa窒化層(遮光層)2が形成され、このTa窒化層2の上に、厚さ11nmのTa酸化物を主成分とするTa酸化層(表面反射防止層)3が形成されてなるものである。なお、Ta窒化層2とTa酸化層3とで遮光膜30を構成する。Ta窒化層2の窒素(N)含有量は16at%、Ta酸化層3の酸素(O)含有量は58at%である。また、本実施の形態にかかるフォトマスクは、図2に示されるように、図1に示されるフォトマスクブランクの遮光膜30に、遮光膜30を残存させた部分30aと、除去した部分30bとから構成される微細パターンを形成したものである。
次に、図3を参照にしながら本実施の形態にかかるフォトマスクブランク及びフォトマスクを製造した例を実施例として説明する。
(実施例1)
縦・横の寸法が、約152mm×152mmで、厚さが6.35mmの合成石英からなる基板1を、DCマグネトロンスパッタ装置に導入する。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にArとNの混合ガスを導入する。このとき、Arの流量は38.5sccm、Nの流量は9sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTaを用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kW
に設定し、基板1上に厚み42.4nmのTa窒化層2を成膜した(図3(a)参照)。
次に、Ta窒化層2を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、流量58sccmのArガスと、流量32.5sccmのOガスとを混合した混合ガスをスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を0.7kWに設定し、Ta窒化層2上に厚み11nmのTa酸化膜3を積層した(図3(b)参照)。Ta酸化層をDCマグネトロンスパッタリングで成膜する際には、ターゲット上に酸化膜が堆積して成膜速度が低下する場合がある。成膜速度の低下を抑制するには、DCパルスユニットが有効であり、実施例ではアドバンスドエナジー社製 Sparc−LE V(アドバンスドエナジー社の商品名)を用いている。
上記のように作製した遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光光(波長 193nm)において19.6%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光光において、35.0%であった。また、ArF露光光における光透過率は0.1%であった。屈折率n、消衰係数kの値をn&kテクノロジー社製の光学式薄膜特性測定装置であるn&k1280(n&kテクノロジー社の商品名)で算出したところ、Ta窒化層2のnは屈折率2.00、消衰係数kは2.22であり、Ta酸化層3の屈折率nは2.23、消衰係数kは1.09であった。同様にして作製した遮光膜30についてXPS分析(蛍光X線分析)を行ったところ、Ta窒化層2のN含有量は16at%であった。Ta酸化層3のO含有量は58at%であった。さらに、この遮光膜30について、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.29nmであった。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350(レーザーテック社の商品名)で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
次に、Ta窒化層2およびTa酸化層3を積層した基板1上に厚さ、150nmの電子線レジスト4を塗布し(図3(c)参照)、電子線描画及び現像を行い、レジストパターンを形成した(図3(d)参照)。
次に、フッ素系(CHF)ガスを用いたドライエッチングを行い、Ta酸化層3のパターンを作製した(図3(e)参照)。続いて、塩素系(Cl)ガスを用いたドライエッチングを行いTa窒化層2のパターンを作製した。さらに,30%の追加エッチングを行い、基板1上に遮光膜のパターンを作製した(図3(f)参照)。こうして作製した遮光膜パターンについて、断面のSEM観察を行ったところ、電子線レジストは約80nmの厚みで残存していた。続いて、遮光膜パターン上のレジストを除去し、フォトマスクとしての機能を有する遮光膜パターンを得た(図3(g)参照)。
上記実施例1にかかるフォトマスクブランクの膜構成や製造の条件等をまとめて表1に示す。
また、上記実施例1にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表2に示す。
(実施例2)
実施例2にかかるフォトマスクブランク及びフォトマスクは、上述の実施例1の場合に対して、製造の具体的条件が異なるだけで、製造の手順等は同一であるので、表3に、実施例1と対比可能なように、具体的条件等を示し、詳細説明は省略する。
また、上記実施例2にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表4に示す。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
(実施例3)
実施例3にかかるフォトマスクブランク及びフォトマスクは、上述の実施例1、2の場合に対して、製造の具体的条件が異なるだけで、製造の手順等は同一であるので、表5に、実施例1、2と対比可能なように、具体的条件等を示し、詳細説明は省略する。
また、上記実施例3にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表6に示す。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
(実施例4)
実施例4にかかるフォトマスクブランク及びフォトマスクは、上述の実施例1、2、3の場合に対して、製造の具体的条件が異なるだけで、製造の手順等は同一であるので、表7に、実施例1、2、3と対比可能なように、具体的条件等を示し、詳細説明は省略する。
また、上記実施例4にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表8に示す。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
(比較例1)
Ta窒化層(遮光層)にNを添加する効果を確認するため、窒素(N)ガスを添加しないスパッタ成膜により、基板上にNを含有しないTa金属の遮光層を形成した以外は実施例1と同様に遮光膜を作製し、比較例1とした。この比較例1について、遮光膜を形成していない基板面の反射率を測定したところ、ArF露光光における裏面の反射率は44.3%であり、フォトマスクとして使用するには不適切な値となった。また、この比較例1のフォトマスクブランクにおいて、実施例1と同様の手順で転写パターンを有するフォトマスクを作製した後、大気中に放置しておくと、パターンエッジ部のTa金属の遮光層が時間とともに酸化し始めた。これにより、パターンエッジ部のパターン幅が変化してパターン精度が大幅に低下してしまい、比較例1のフォトマスクブランクは、フォトマスクを作製するには適さないことが分かった。比較例の製造条件等を表9にまとめて示す。
また、上記比較例1にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表10に示す。
(比較例2)
基板1上に形成するTa窒化層2にNを過剰に添加した影響を確認するため、基板1上に形成するTa窒化層2をスパッタ成膜する際に、Nガスを大幅に増やしたこと以外は実施例1と同様にして遮光膜を作製し、比較例2とした。この比較例2の遮光膜について、AFMにより1μm角エリアの表面粗さを測定したところ、Rmsの値は0.84nmであり、実施例1と比較して著しく表面粗さが増加した。比較例2の遮光膜について、レーザーテック社製 M1350を用いて欠陥検査を行ったところ、基板全面にわたって小サイズの欠陥が観察された。観察された欠陥について、検査像を確認したところ、異物やピンホールは存在せず、表面粗さによる疑似欠陥であった。また、この比較例2のフォトマスクブランクの遮光膜にパターンを形成してみたところ、パターン側壁部のエッジラフネスが大きくなってしまい、パターン精度が低いフォトマスクとなってしまった。
上記比較例2に関する製造条件等を表11にまとめて示す。
また、上記比較例2にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表12に示す。
(比較例3)
実施例1のTa窒化層(遮光層)2の表面に形成したTa酸化層(表面反射防止層)3の反射防止効果を確認するために、Ta酸化層のないTa窒化層のみの遮光膜を作製して比較例3とした。この比較例3の膜表面の反射率を測定したところ、ArF露光光において42.5%であり、フォトマスクとして不適切な値となった。比較例1の製造条件や膜構成等を実施例と対比可能なように、表13に示した。
また、上記比較例3にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表14に示す。
(比較例4)
比較例4は表面反射防止層3としてTa窒化物を主成分とする材料を用いた例であるが、材料中のN量を十分に大きくしても、表面の反射率は30%未満にならなかった。比較例4の製造条件等を表15にまとめて示す。
また、上記比較例4にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表16に示す。
(実施例5)
縦・横の寸法が、約152mm×152mmで、厚さが6.35mmの合成石英からなる基板1を、DCマグネトロンスパッタ装置に導入する。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にキセノン(Xe)と窒素(N)の混合ガスを導入する。このとき、Xeの流量は11sccm、Nの流量は15sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTaを用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚み44.9nmのTa窒化層(遮光層)2を成膜した。
次に、Ta窒化層2を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、流量58sccmのアルゴン(Ar)ガスと、流量32.5sccmの酸素(O)ガスとを混合した混合ガスをスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を0.7kWに設定し、Ta窒化層2上に厚み13nmのTa酸化層(表面反射防止層)3を積層した。Ta酸化層をDCマグネトロンスパッタリングで成膜する際には、ターゲット上に酸化膜が堆積して成膜速度が低下する場合がある。成膜速度の低下を抑制するには、DCパルスユニットが有効であり、実施例ではアドバンスドエナジー社製 Sparc−LE Vを用いている。
上記のように作製した遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光光において19.5%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光光において、30.3%であった。また、ArF露光光における光透過率は0.1%であった。屈折率n、消衰係数kの値をn&kテクノロジー社製 n&k1280で算出したところ、Ta窒化層2のnは屈折率2.16、消衰係数kは2.02であり、Ta酸化層3の屈折率nは2.23、消衰係数kは1.09であった。同様にして作製した遮光膜30についてXPS分析を行ったところ、Ta窒化層2のN含有量は31at%であった。Ta酸化層3のO含有量は58at%であった。さらに、この遮光膜30について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.49nmであった。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
上記実施例5にかかるフォトマスクブランクの膜構成や製造の条件等をまとめて表17に示す。
また、上記実施例5にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表18に示
す。
(実施例6)
図4は実施例6にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。以下、図4を参照にしながら、実施例6にかかるフォトマスクブランクを説明する。実施例6にかかるフォトマスクブランクは、合成石英からなるガラス基板1上に、厚さ13nmの第1のTa窒化層21が形成され、この第1のTa窒化層21の上に、厚さ32nmの第2のTa窒化層22が形成され、この第2のTa窒化層22の上に、厚さ10nmのTa酸化層(表面反射防止層)3が形成されてなるものである。なお、第1のTa窒化層21及び第2のTa窒化層22で遮光層2を形成し、Ta酸化層3とで遮光膜30を構成する。第1のTa窒化層21のN含有量は51at%、第2のTa窒化層22のN含有量は16at%、Ta酸化層3のO含有量は58at%である。
この実施例6にかかるフォトマスクブランクは、次のようにして製造される。実施例1と同様に、約152mm角の外形、6.35mmの厚さで合成石英からなる基板1をDCマグネトロンスパッタ装置に導入する。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にArとNの混合ガスを導入する。このとき、Arの流量は20sccm、Nの流量は35sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTaを用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚み13nmの第1のTa窒化層21を成膜した。次に、第1のTa窒化層21を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、流量38.5sccmのArと流量9sccmのNとの混合ガスをスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を1.5kWに設定し、第1のTa窒化層21上に、厚さ32nmの第2のTa窒化層22を積層した。
次に、第1のTa窒化層21及び第2のTa窒化層22を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、流量58sccmのArと流量32.5sccmのOとの混合ガスをスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を0.7kWに設定し、第2のTa窒化層22上に、厚さ10nmのTa酸化層3を積層した。上記のように作製した3層構造からなる遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光光において20.6%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光光において、25.2%であった。また、ArF露光光における光透過率は0.1%であった。
上記のようにして作製した遮光膜についてXPS分析を行ったところ、第1のTa窒化層21のN含有量は51at%、第2のTa窒化層22のN含有量は16at%であった。Ta酸化層3のO含有量は58at%であった。この遮光膜30について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.26nmであった。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
実施例6の製造条件等を表19にまとめて示す。
また、上記実施例6にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表20に示す。
(実施例7)
図5は実施例7にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。以下、図5を参照にしながら、実施例7にかかるフォトマスクブランクを説明する。実施例7にかかるフォトマスクブランクは、合成石英からなるガラス基板1上に、厚さ45nmのTa−B−N層(遮光層)26が形成され、このTa−B−N層26の上に、厚さ10nmのTa−B−O層(表面反射防止層)36が形成されてなるものである。なお、Ta−B−N層26のN含有量は15at%、Ta−B−O層36のO含有量は56at%である。
この実施例7にかかるフォトマスクブランクは、次のようにして製造される。実施例1と同様に約152mm角の外形、6.35mmの厚さで合成石英からなる基板1をDCマグネトロンスパッタ装置に導入する。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にArとNの混合ガスを導入する。このとき、Arの流量は38.5sccm、Nの流量は9sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTa−B合金(Ta:B=80:20 原子比)を用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚み45nmのTa−B−N層26を成膜した。
次に、Ta−B−N層26を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、Ar流量58sccmとO流量32.5sccmの混合ガスをスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を0.7kWに設定し、Ta−B−N層26上に厚さ10nmのTa−B−O層36を積層した。Ta−B−O層36をDCマグネトロンスパッタリングで成膜する際には、Ta酸化層と同様にターゲット上に酸化膜が堆積して成膜速度が低下する場合がある。成膜速度の低下を抑制するには、DCパルスユニットが有効であり、実施例ではアドバンスドエナジー社製 Sparc−le Vを用いている。
上記のように作製した遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光光において18.8%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射
率)は、ArF露光光において、33.8%であった。また、ArF露光光における光透過率は0.1%であった。このようにして作製した遮光膜についてXPS分析を行ったところ、Ta−B−N層26のN含有量は15at%であった。Ta−B−O層36のO含有量は56%であった。この遮光膜について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.26nmであった。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
実施例7の製造条件等を表21にまとめて示す。
また、上記実施例7にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表22に示す。
(実施例8)
約152mm角の外形、6.35mmの厚さで合成石英からなる基板1をDCマグネトロンスパッタ装置に導入する。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にXeとNの混合ガスを導入する。このとき、Xeの流量は12.9sccm、Nの流量は6sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTa−B合金(Ta:B=80:20 原子比)を用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚み46.7nmのTa−B−N層26を成膜した。
次に、Ta−B−N層26を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、Ar流量58sccmとO流量32.5sccmの混合ガスをスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を0.7kWに設定し、Ta−B−N層26上に厚さ10nmのTa−B−O層36を積層した。Ta−B−O層36をDCマグネトロンスパッタリングで成膜する際には、Ta酸化層と同様にターゲット上に酸化膜が堆積して成膜速度が低下する場合がある。成膜速度の低下を抑制するには、DCパルスユニットが有効であり、実施例ではアドバンスドエナジー社製 Sparc−le Vを用いている。
上記のように作製した遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光光において18.1%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光光において、33.7%であった。また、ArF露光光における光透過率は0.1%であった。このようにして作製した遮光膜についてXPS分析を行ったと
ころ、Ta−B−N層26のN含有量は15at%であった。Ta−B−O層36のO含有量は56at%であった。この遮光膜について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.42nmであった。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
実施例8の製造条件等を表23にまとめて示す。
また、上記実施例8にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表20に示す。
(実施例9)
図6は実施例9にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。以下、図6を参照にしながら、実施例9にかかるフォトマスクブランクを説明する。実施例9にかかるフォトマスクブランクは、合成石英からなるガラス基板1上に、厚さ45.7nmのTa窒化層(遮光層)27が形成され、このTa窒化層27の上に、厚さ10nmのMo−Si−N層(表面反射防止層)37が形成されてなるものである。なお、Ta窒化層27のN含有量は16at%、Mo−Si−N層37のN含有量は57at%である。
この実施例9にかかるフォトマスクブランクは、次のようにして製造される。実施例1と同様に、約152mm角の外形、6.35mmの厚さで合成石英からなる基板1をDCマグネトロンスパッタ装置に導入する。実施例9の遮光膜を作製するDCマグネトロンスパッタ装置は、2つのスパッタ成膜室を有し、搬送ロボットを介して、真空中で異なる2つのターゲットを使用した成膜が可能である。第1スパッタ成膜室内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、ArとNの混合ガスを導入する。このとき、Arの流量は38.5sccm、Nの流量は9sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTaを用いた。
ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚み42.4nmのTa窒化層27を成膜した。次にTa窒化層27を成膜した基板1を、真空に保持したまま搬送ロボットにより第2スパッタ成膜室に移動する。第2スパッタ成膜室内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、ArとNの混合ガスを導入する。このとき、Arの流量は9sccm、Nの流量は36sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはMo−Si合金(Mo:Si=10:90 原子比)を用いた。ガスの流量が
安定した後、DC電源の電力を1.8kWに設定し、Ta窒化層27上に厚さ10nmのMo−Si−N層37を成膜した。
上記のように作製した遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光光において10.2%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光光において、35.0%であった。また、ArF露光光における光透過率は0.1%であった。同様にして作製した評価用の遮光膜についてXPS分析を行ったところ、Ta窒化層27のN含有量は16at%であった。Mo−Si−N層37のN含有量は57at%であった。評価用の遮光膜について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.28nmであった。なお、欠陥検査機
レーザーテック社製 M1350で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
実施例9の製造条件等を表25にまとめて示す。
また、上記実施例9にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表26に示す。
ここで、遮光膜30の表面粗さが粗いと、微細パターン幅では、パターニングした後のパターンエッジ(側壁)部分が粗くなり、パターン転写の精度に悪影響を与えてしまう。この表面粗さは、Ta窒化層の場合、N含有量に依存することがわかった。以下、Ta窒化層について、N含有量を変えたTa窒化層を種々作製し、それぞれの表面粗さRmsを測定した結果を示す。その際の条件は以下の通りである。
Ta窒化層の厚さ:100nm
測定装置:デジタルインスツルメント社製NonoScope III
(デジタルインスツルメント社の商品名)
測定エリア:1μm角
測定データ数:256点×256点
測定結果を、表27に示す。
図7はTa窒化層の窒素含有量と表面粗さとの関係の測定結果をグラフにして示した図であり、図8はTa窒化層の各窒素含有量ごとの表面粗さの表面の拡大写真を示す図である。また、図9は、各Ta窒化層に対してX線回折(XRD)を行った分析スペクトルを示す図である。
また、エッチングによりTa窒化層がパターン側壁に露出した場合、自然酸化によってパターン幅が変化することが予想される。この場合において、その自然酸化の度合いがN含有量に依存することがわかった。以下に、Ta窒化層のN含有量と自然酸化の度合いを調べた測定結果を示す。測定の条件は以下の通りである。
測定方法:X線反射率測定
測定装置:株式会社リガク製 GXR−300
測定の結果は表28のとおりであった。また、図10はTa窒化層のN含有量と自然酸化の度合いを調べた測定結果をグラフにして示す図である。この結果から、N含有量が多いほど、酸化度合いが小さいことがわかる。
本発明にかかるフォトマスクは、例えば、半導体製造過程においてフォトリソグラフィ法で微細パターン形成する際にマスクとして利用することができ、また、本発明にかかるフォトマスクブランクは、一定の加工処理等を施すことによってフォトマスクに形成できる中間体としてのフォトマスクブランクとして利用することができる。
1 ガラス基板
2 遮光層
3 表面反射防止層
30 遮光膜

Claims (12)

  1. ArFエキシマレーザーの露光光が適用されるフォトマスクを作製するために用いられ、透明基板上に少なくとも2層からなる遮光膜を有するフォトマスクブランクであって、
    前記遮光膜は、窒素を62at%未満含有する窒化タンタルを主成分とする材料であり、かつ、酸素を実質的に含まない塩素系ガスでドライエッチング可能な材料で透明基板に接して形成される遮光層と、
    該遮光層の上面に形成され、塩素系ガスで実質的にドライエッチングされず、フッ素系ガスでドライエッチング可能であり、酸化タンタルを主成分とし、酸素を50%以上含有する材料で形成される表面反射防止層とを有することを特徴とするフォトマスクブランク。
  2. 前記遮光層は、窒素を7at%以上含有する窒化タンタルを主成分とする材料からなることを特徴とする請求項1記載のフォトマスクブランク。
  3. 前記遮光膜は、表面粗さが0.49nmRms以下であること特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  4. 前記遮光膜は、膜厚が65nm未満であること特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  5. 前記遮光層は、実質的に酸素を含有しない材料からなること特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  6. 前記遮光層は、透明基板側から第1の層と第2の層が順に積層した構造を有し、前記第1の層よりも前記第2の層の方が窒素の含有量が少ないことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  7. 前記表面反射防止層は、膜厚が5nm以上、20nm以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  8. 前記遮光膜は、露光光に対する光透過率が0.2%以下、かつ裏面反射率が40%未満であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  9. 前記遮光膜は、屈折率nが1.65より大きく2.44より小さく、消衰係数kが1.70より大きく2.50より小さい材料からなる遮光層と、屈折率nが2.23以上2.42以下、消衰係数kが0.63以上1.09以下の材料からなる表面反射防止層との積層構造であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  10. 前記遮光層または表面反射防止層は、ホウ素を含む材料からなることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のフォトマスクブランク。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載のフォトマスクブランクの遮光膜に転写パターンが形成されてなることを特徴とするフォトマスク。
  12. 請求項1から10のいずれかに記載のフォトマスクブランクの遮光膜に転写パターンを形成してなるフォトマスクの製造方法であって、
    前記遮光膜上に形成された転写パターンを有するレジスト膜をエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まないフッ素系ガスで表面反射防止層をドライエッチングする工程と、
    該工程後、前記レジスト膜および/または表面反射防止層をエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まない塩素系ガスで遮光層をドライエッチングする工程とを有することを特徴とするフォトマスクの製造方法。
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