JP4845807B2 - ボールねじの組立装置及びそれを用いたボールねじの組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ねじ軸とナットとボールを有するボールねじの組立装置及びそれを用いたボールねじの組立方法に関する。
自動車等の車両の各種駆動部に使用される電動アクチュエータにおいて、電動モータの回転運動を軸方向の直線運動に変換する機構として、台形ねじあるいはラックアンドピニオン等の歯車機構が一般的に使用されている。これらの変換機構は、滑り接触部を伴うため動力損失が大きく、電動モータの大型化や消費電力の増大を余儀なくされている。そのため、より効率的なアクチュエータとしてボールねじ機構が採用されるようになってきた。
このボールねじは、外周に螺旋状のボール転走溝が形成されたねじ軸と、円筒面内に螺旋状のボール転走溝が形成されたナットと、対向する両ボール転走溝で構成されたボール転動路内に転動自在に収容された多数のボールとからなり、ねじ軸あるいはナットの回転を軸方向の並進運動に変換する機械要素である。
このボールねじの組立方法としては、例えば、特許文献1に示されているような方法がある。この例では、ナット受台にナットを載置し、そのナットに仮軸を挿嵌し、仮軸又はナット台座を回転させることによって、仮軸とナットのねじ溝との間にボールを充填する。このように、ボールをナットに組み込む際に、ナットのねじ溝と仮軸を相対回転させることにより、摩擦力を利用してボールをナットのねじ溝に充填できるので、ボールに傷が付きにくいという利点がある。
特開2006−7336号公報
しかしながら、従来のボールねじの組立方法においては、ボールの遠心力又はボールの自重によりナットのねじ溝にボールを充填するが、その機構が不完全で、ねじ溝内にボールの充填されていないすきまが生じる可能性がある。また、ナットのねじ溝に十分にボールが充填されなかった場合、そのねじ溝にボールを充填するためには、ナットが1回転して再び仮軸の肩部とねじ溝が対向するのを待たなくてはならない。したがって、ボールの充填に時間がかかるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ナットにすきまなくボールを充填でき、ボールの充填を短時間に行えるボールねじの組立装置及びそれを用いたボールねじの組立方法を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明は、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対応する両ねじ溝により形成される転動路に収容された多数のボールを備えたボールねじの組立装置であって、前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給するボール供給孔を有し、前記ナットに挿嵌されるボールガイドと、前記ナットを載置し、前記ボール供給孔から前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給する際に、揺動運動をするナット台座を備えた構成を採用した。
これにより、ナット台座を揺動させながら、ボール供給孔を介してボールをナットのねじ溝に供給することができるので、ナットにすきまなくボールを充填でき、ボールの充填を短時間に行える。
また、本発明は、前記ナット台座がリンク機構によってモータに連結されており、前記モータを連続回転させることにより前記ナット台座を揺動運動させるので、簡単な機構でナット台座を揺動させることができる。
また、本発明は、前記ボールガイドに対して水平方向にスライド可能に配置され、所定数量の前記ボールを保持するボール孔が形成された定配治具をさらに備えたので、予め所定数量のボールを定配治具で保持することができ、ナットに充填されるボールの数量を厳密に管理できる。
また、本発明は、前記定配治具のボール孔は、前記ナットの各循環列のボール組み込み個数にボール直径をかけた長さに設定されているので、簡単かつ正確に所定数量のボールをボール供給孔に供給できる。
また、本発明は、前記ナットに挿嵌され、前記ボールガイドの先端の段付き部及び前記ねじ軸の先端の小径部に嵌合される円筒部を有する挿嵌軸をさらに備えたので、ボールガイド及びねじ軸の挿嵌をより確実に行うことができ、ボールねじの組立をより円滑に行うことができる。
また、本発明は、上記ボールねじの組立装置を用いたボールねじの組立方法であって、前記ナット台座を揺動運動させながら、前記ボールを前記ボールガイドのボール供給孔を介して前記ナットのねじ溝に供給する工程を備えたので、ナットにすきまなくボールを充填でき、ボールの充填を短時間に行える。
本発明に係るボールねじの組立装置は、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対応する両ねじ溝により形成される転動路に収容された多数のボールを備えたボールねじの組立装置であって、前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給するボール供給孔を有し、前記ナットに挿嵌されるボールガイドと、前記ナットを載置し、前記ボール供給孔から前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給する際に、揺動運動をするナット台座を備えたので、ナットにすきまなくボールを充填でき、ボールの充填を短時間に行える。
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対応する両ねじ溝により形成される転動路に収容された多数のボールを備えたボールねじの組立装置であって、前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給するボール供給孔を有し、前記ナットに挿嵌されるボールガイドと、前記ナットを載置し、前記ボール供給孔から前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給する際に、揺動運動をするナット台座を備えた。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るボールねじの実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は縦断面図である。
このボールねじ1は、外周面に螺旋状のねじ溝2aが形成されたねじ軸2と、このねじ軸2に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝3aが形成されたナット3と、対向する両ねじ溝2a、3aにより形成された転動路に収容された多数のボール4と、これらボール4の循環用部材となる2つ以上の駒部材5とを備えている。なお、図では駒部材5は2つ示されているが、ナット3の複数箇所に配設することができる。また、この例では、ナット3の中央部にもネジ溝3aが形成されている例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、中央部にネジ溝が形成されていないナットにも適用できる。
ねじ軸2とナット3の各ねじ溝2a、3aの断面形状は、サーキュラアーク形状であってもゴシックアーク形状であっても良いが、ここではボール4との接触角が大きくとれ、アキシアルすきまが小さく設定できるゴシックアーク形状に形成されている。これにより、軸方向荷重に対する剛性が高くなり、かつ振動の発生を抑制することができる。
円筒状のナット3の胴部には、内外の周面に貫通してねじ溝3aの一部を切欠く断面略円形の2つの駒窓6が並んで穿設されている。それぞれの駒窓6には、ボール4の循環用部材となる駒部材5が嵌合されている。なお、駒窓は必ずしも円形である必要はなく、例えば、小判状であっても良い。なお、ボール循環方式は駒式に限らず、リターンチューブ式、エンドキャップ式、ガイドプレート式であっても良い。
駒部材5の内方には、ねじ溝3aの隣合う1周分同士を連結する連結溝5aが形成されている。これにより、連結溝5aとねじ溝3aの略1周の部分とでボール4が周回できるようになっている。つまり、対向する両ねじ溝2a、3aにより形成された転動路が周回経路(循環列)となる。転動路内の内外のねじ溝2a、3a間に介在された多数のボール4は、ねじ溝2a、3aに沿って転動し、そして、駒部材5の連結溝5aに案内され、ねじ軸2のねじ山を乗り越えて隣接するねじ溝3aに戻り、再びねじ溝2a、3aに沿って転動する。
駒部材5の連結溝5aは、ナット3の隣接するねじ溝3a、3a間を滑らかに接続するようにS字状に湾曲して形成され、ねじ溝3aに滑らかに接続されている。また、連結溝5aの深さは、ボール4が連結溝5a内でねじ軸2におけるねじ溝2aのねじ山を越えることができる深さとされている。
ナット3の外径端部には、切欠き部3bが形成されている。切欠き部3bは、ナット3の外径端部を平取りしたもので、ナット3の一端部にのみに形成されている。この切欠き部3bを形成することにより、結果的に、ナット3の側面は、略D字状に突出したD字状凸部3cとなる。このD字状凸部3cは、ナット台座27の略D字状のD字状凹部27c(図3参照)に嵌合され、ナット3のねじ溝3aとボールガイドのボール供給孔の開口部41d(図2参照)の位置合わせを行うことができる。なお、この切欠き部3bは、ナット3の円筒軸方向の片側端面側にのみに設けることが好ましい。例えば、切欠き部をナットの軸方向全部にわたって形成すると、ナットの断面形状は、どこをとっても略D字状となるが、ナットの両端面もD字状になってしまうので、ナットをナット台座の略D字状のD字状凹部に嵌め合わせる際に、上下が逆になるように取り付けられてしまう可能性がある。そうなると、ナットのねじ溝とボールガイドのボール供給孔の開口部の位置合わせが正確にできず、ボールを正常に組み込むことができなくなるからである。また、切欠き部3bを設けてあるので、ナット3を上下逆にナット台座に嵌め合わせた場合には、ナット3が浮いてしまうので、ナットの端面高さを安価なターゲットセンサなどで検出することにより、ナットの逆セットを検出することができ、組立不具合を防止することができる。
駒部材5は金属粉末を可塑状に調整し、射出成形機で成形される焼結合金からなる。この射出成形に際しては、まず、金属粉と、プラスチックおよびワックスからなるバインダとを混練機で混練し、その混練物をペレット状に造粒する。造粒したペレットは、射出成形機のホッパに供給し、金型内に加熱溶融状態で押し込む、所謂MIM(Metal Injection Molding)により成形されている。こうしたMIMによって成形される焼結合金であれば、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
次に、本発明に係るボールねじの組立装置の実施形態について説明する。
図2は、本発明に係るボールねじの組立装置の実施形態を示す正面図である。図3は、ナット台座の平面図である。図4は、ナット固定部の平面図である。
図2に示すように、本発明に係るボールねじの組立装置10は、ナット3を載置するナット固定部11と、ナット固定部11の貫通孔に挿嵌する挿嵌軸12と、垂直方向にスライド可能で、ナット3にボールを供給するボール供給部13からなる。
ナット固定部11の下方には、中央部に孔を有する基台21が配置されている。基台21の上部には、中央部に孔を有するベース22が載置されている。ベース22の上部には、中央部に円形の孔を有し、下端にベース22に固定するためのフランジを有する全体として円筒状をした外筒23が設けられている。外筒23の内周面の上下2箇所には、転がり軸受24、25が配置されている。転がり軸受24、25の内周には、全体として円筒状をした内筒26が配置されている。内筒26は、外筒23に対して回転可能となっている。内筒26の上部には、ナット3を載置するナット台座27が固定されている。
図3に示すように、ナット台座27の中央には、円形の孔27aが穿設されている。ナット台座27の上面には、ナット3を嵌め込むための所定の深さを有する穴27bが形成されている。穴27bの下面には、さらに略D字状のD字状凹部27cが形成されている。穴27bの下面の内、D字状凹部27cが形成されていない部分は、一段高さの高くなった凸部27dとなっている。円形の孔27aにナット3を嵌め合わせた際には、このD字状凹部27cにナット3のD字状凸部3cが嵌まり込み、凸部27dにナット3の切欠き部3bが嵌まり込むので、ナット3を上下逆に取り付けることを防止できると共に、ナット3の軸周りの位置合わせを行うこともできるので、ナット3のねじ溝とボールガイドのボール供給孔の先端の位置合わせが正確にでき、ナット3に正確にボールを供給することができる。
ベース22の側面には、モータ31を載置する断面L字状のモータ載置台32がボルトによって固定されている。モータ31の回転軸には、上端部にフランジを有する回転部材33が嵌合されている。回転部材33のフランジ部には、垂直方向に貫通した貫通孔が設けられている。回転部材33の貫通孔には、第1のカップリング34が回転可能に設けられている。第1のカップリング34の中央部には、水平方向に貫通する孔が設けられており、棒状のアーム35の一端部が挿嵌されている。アーム35の他端は、第1のカップリング34と同形状の第2のカップリング36の孔に回転可能に挿嵌されている。第2のカップリング36の下端には、断面L字状の連結部材37が回転可能に接続されている。連結部材37の他端は、内筒26の外周面にボルトによって固定されている。回転部材33、第1のカップリング34、アーム35、第2のカップリング36及び連結部材37でリンク機構38を構成している。
このような構成により、図4にも示すように、モータ31とナット台座27をリンク機構38により接続したので、モータ31の回転軸が連続回転すると、回転部材33が回転し、第1のカップリング34がモータ31の回転軸回りに回動する。そして、連結部材37がナット台座27の中心軸周りに水平方向の移動を繰り返すことにより、ナット台座27は、その軸心周りを揺動する。これにより、揺動運動の度にナットのねじ溝軌道内にボールの未充填空間が繰返し発生し、その未充填空間にボールが入り込みやすくなり、短時間でボールを充填することが可能になる。また、揺動運動により、ナット3に振動が発生するので、ボールがねじ溝に沿って流れやすくなり、ナットねじ溝へのボールの充填が無理なく促進される。
挿嵌軸12は、内筒26とナット台座27の中心に設けられた貫通孔に挿嵌される。挿嵌軸12の上部は、径の小さくなった段付き部となっており、そのさらに先は、外径が段付き部と同一の円筒部12aとなっている。円筒部12aは、ナット3にすきまを持って挿嵌される。円筒部12aの外径は、ナット3にボール4を充填したときのボール4の内接円よりも僅かに小径となっている。
ボール供給部13の下端には、ナット3に挿嵌される軸状のボールガイド41が設けられている。ボールガイド41の内部の軸心から偏心した位置には、少なくとも1つの垂直方向に長く延びたボール供給孔41aが形成されている。ボール供給孔41aの下端は、ボールガイド41の側面に向けて開口する開口部41dとなっており、ボール供給孔41aからナット3のねじ溝3aにボール4を供給できるようになっている。ボールガイド41の下端には、径の小さくなった段付き部41bが形成されており、挿嵌軸12の円筒部12aに内嵌される。
ボールガイド41の上方の側面には、ナット3に供給されるボール4の通過個数をカウントするカウント用センサ42が配置されている。カウント用センサ42の先端からボール供給孔41aの側面にかけて水平方向に貫通孔41cが設けられている。この貫通孔41cを通して、カウント用センサ42は、ボール4の通過個数をカウントする。カウント用センサ42としては、例えば、透過形や拡散反射形の光電センサを例示できる。なお、透過形の場合には、ボール供給孔41aの側方に受光部を設ける必要がある。
ボールガイド41の上部には、ボール供給部材43がボルトによって固定されている。ボール供給部材43は、断面が略コの字状をしており、そのコの字状の凹部には、直方体形状の定配治具44が配置されている。定配治具44は、ボール供給部材43に対して水平方向にスライド可能となっている。ボール供給部材43及び定配治具44には、それぞれボール供給孔41aに連通するボール孔43a、43b、44aが垂直方向に貫通するように形成されている。ボール供給部材43の上部には、外部からボールが供給されるボール供給路43cがボール孔43bに平行かつ垂直方向に貫通するように形成されている。また、定配治具44のボール孔44aは、ナット3の各循環列のボール組み込み個数にボール直径をかけた長さに設定されているので、このボール孔44aに所定数量のボールを保持した状態で、定配治具44をスライドさせ、ボール孔44aとボール供給孔41aを連通させてボール供給孔41aからナット3のねじ溝3aにボールを供給することにより、ナット3の1つの循環列に正確な個数のボールを供給することができる。
図2において、ボール供給孔41a、ボール孔43a、43b、44aには、棒状のボールプッシャ45が挿嵌されている。ボールプッシャ45の先端は半球状に丸められており、ナット3にボール4を押し込む目的で使用される。ボールプッシャ45の上端部には、ボールプッシャ45を保持する保持部材45aが配置されている。
次に、本発明に係るボールねじの組立方法について説明する。
図5は、ボールガイドを下降させた工程を示す装置の正面図である。図6は、定配治具をスライドさせた工程を示す装置の正面図である。図7は、ボールプッシャを下降させた工程を示す装置の正面図である。図8は、図7の要部拡大図である。図9は、ねじ軸をローディングした工程を示す装置の正面図である。図10は、ボールねじの組立が完了した時の装置の正面図である。
本発明のボールねじの組立方法においては、まず、図2に示すように、ナット台座27にナット3を縦方向に載置する。このとき、ナット3のD字状凸部3cをナット台座27のD字状凹部27cに嵌め合わせることにより、ナット3の位置合わせを同時に行うことができる。また、挿嵌軸12をナット台座27等に挿嵌し、挿嵌軸12の円筒部12aをナット3の内周面に挿嵌しておく。
次に、図5に示すように、ボール供給部13を下降させる。このとき、ボールガイド41の先端の段付き部41bが挿嵌軸12の円筒部12aに内嵌されて、ボールガイド41の下降とともに、挿嵌軸12も下降する。そうして、ボールガイド41がナット3に内嵌される。ボールガイド41の開口部41dが、ナット3のねじ溝3aの内、最下部の循環列のねじ溝3aに対向するように位置制御される。また、定配治具44は、ボール供給部材43に対して水平方向(図5の右方)にスライドし、ボール孔44aとボール供給路43cが連通され、ボール孔44aに所定数量のボールが保持される。さらに、ボール供給部13の下降に伴い、ボールプッシャ45は相対的にボール供給部13の上方に位置することとなる。このように、ボールプッシャ45を上方に配置することで、ナット3のねじ溝3aとボール供給孔41a、ボール孔43a、43b、44aを連通させることができ、ナット3のねじ溝3aにボールを供給することができる。
次に、図6に示すように、定配治具44をボール供給部材43に対して水平方向(図5の左方)にスライドさせることにより、ナット3のねじ溝3aとボール供給孔41a、ボール孔43a、44aを連通させることができ、ナット3のねじ溝3aにボール孔44aに保持した所定数量のボールを供給することができる。このとき、ボール孔44aからねじ溝3aに供給されるボールの個数をカウント用センサ42でカウントすることにより、ナット3に供給されるボールの個数をより正確に把握できる。また、ねじ溝3aにボールを供給する際には、モータ31を駆動し、ナット台座27を揺動運動させることにより、ボールのねじ溝3aへの充填を円滑に行うことができる。
次に、図7に示すように、ナット3のねじ溝3aとボール供給孔41a、ボール孔43a、43b、44aを連通させた状態で、ボールプッシャ45を下降させ、ボール供給孔41aのボールをねじ溝3aに押し込む。ボールプッシャ45の位置は正確に制御されており、ボールプッシャ45の先端がボールガイド41の開口部41d近傍まで押し込まれるので、ボール供給孔41a内にボールが残ってしまうことなく、ボール供給孔41a内に供給されたボールは全てナット3のねじ溝3a内に充填される。
ここで、図8に示すように、ボールプッシャ45の中心軸とナット3のねじ溝3aにボール4を充填した状態のボール4の内接円のオフセット量Lは、ボール径をDwとすると、Dw/2<L<Dwとすることが好ましい。より好ましくは、オフセット量Lをできる限りDw/2に近づける。ここで、ボールガイド41の外径をナット3のねじ溝3aにボール4を充填した状態のボール4の内接円径とほぼ等しくしているので、このオフセット量LがDw/2よりも小さいと、ボール供給孔41a内のボール4がボールガイド41の外周面を突き破ってしまい、ボールガイド41の耐久性が確保できない。一方、オフセット量LがDwよりも大きいと、ボールプッシャ45の先端とねじ溝3aの軌道との間にボールが残留する可能性がある。
上記の工程により、ナット3の1つの循環列にボール4が充填されるので、これらの工程をナット3の各循環列について行う。具体的には、1つの循環列の充填が終了したら、挿嵌軸12及びボールガイド41を1つの循環列分だけ上昇させ、定配治具44をスライドさせてボール孔44aに所定数量のボールを保持し、再び定配治具44をスライドさせてナット3のねじ溝3aとボール供給孔41a、ボール孔43a、44aを連通させる。そして、ボールプッシャ45を下降させてねじ溝3aにボール4を押し込む。これらの工程を繰り返し、ナット3の全ての循環列にボールが充填される。
次に、図9に示すように、挿嵌軸12を上昇させ、挿嵌軸12の円筒部12aにボールガイド41の先端の段付き部41bを内嵌し、ボールガイド41と共に、ボール供給部13を上方に押し上げる。そうすると、ナット3に充填されたボール4の内部に挿嵌軸12の円筒部12aが嵌め合わされた状態になる。この状態からさらに、挿嵌軸12の円筒部12aに、ボールねじ1のねじ軸2の先端の小径部2bを内嵌させるようにして、ねじ軸2を挿嵌軸12上にローディングする。
次に、図10に示すように、ナット3又はねじ軸2を軸周りに回転させることにより、ねじ軸2のねじ溝2aにナット3に充填されたボール4を介してナット3のねじ溝3aを螺合させることにより、ボールねじ1の組立を完了する。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係るボールねじの組立装置及びそれを用いたボールねじの組立方法は、ねじ軸とナットとボールを有するボールねじの組立装置及びそれを用いたボールねじの組立方法に適用できる。
本発明に係るボールねじの実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は縦断面図である。 本発明に係るボールねじの組立装置の実施形態を示す正面図である。 ナット台座の平面図である。 ナット固定部の平面図である。 ボールガイドを下降させた工程を示す装置の正面図である。 定配治具をスライドさせた工程を示す装置の正面図である。 ボールプッシャを下降させた工程を示す装置の正面図である。 図7の要部拡大図である。 ねじ軸をローディングした工程を示す装置の正面図である。 ボールねじの組立が完了した時の装置の正面図である。
符号の説明
1・・・・・・ボールねじ
2・・・・・・ねじ軸
2a、3a・・ねじ溝
2b・・・・・小径部
3・・・・・・ナット
3b・・・・・切欠き部
3c・・・・・D字状凸部
4・・・・・・ボール
5・・・・・・駒部材
5a・・・・・連結溝
6・・・・・・駒窓
10・・・・・ボールねじの組立装置
11・・・・・ナット固定部
12・・・・・挿嵌軸
12a・・・・円筒部
13・・・・・ボール供給部
21・・・・・基台
22・・・・・ベース
23・・・・・外筒
24、25・・転がり軸受
26・・・・・内筒
27・・・・・ナット台座
27a・・・・円形の孔
27b・・・・穴
27c・・・・D字状凹部
27d・・・・凸部
31・・・・・モータ
32・・・・・モータ載置台
33・・・・・回転部材
34・・・・・第1のカップリング
35・・・・・アーム
36・・・・・第2のカップリング
37・・・・・連結部材
38・・・・・リンク機構
41・・・・・ボールガイド
41a・・・・ボール供給孔
41b・・・・段付き部
41c・・・・貫通孔
41d・・・・開口部
42・・・・・カウント用センサ
43・・・・・ボール供給部材
43a、43b、44a・・・・ボール孔
43c・・・・ボール供給路
44・・・・・定配治具
45・・・・・ボールプッシャ
45a・・・・保持部材
L・・・・・・オフセット量
Dw・・・・・ボール径

Claims (6)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対応する両ねじ溝により形成される転動路に収容された多数のボールを備えたボールねじの組立装置であって、
    前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給するボール供給孔を有し、前記ナットに挿嵌されるボールガイドと、前記ナットを載置し、前記ボール供給孔から前記ボールを前記ナットのねじ溝に供給する際に、揺動運動をするナット台座を備えたことを特徴とするボールねじの組立装置。
  2. 前記ナット台座がリンク機構によってモータに連結されており、前記モータを連続回転させることにより前記ナット台座を揺動運動させる請求項1記載のボールねじの組立装置。
  3. 前記ボールガイドに対して水平方向にスライド可能に配置され、所定数量の前記ボールを保持するボール孔が形成された定配治具をさらに備えた請求項1又は2に記載のボールねじの組立装置。
  4. 前記定配治具のボール孔は、前記ナットの各循環列のボール組み込み個数にボール直径をかけた長さに設定されている請求項3に記載のボールねじの組立装置。
  5. 前記ナットに挿嵌され、前記ボールガイドの先端の段付き部及び前記ねじ軸の先端の小径部に嵌合される円筒部を有する挿嵌軸をさらに備えた請求項1乃至4いずれか1項に記載のボールねじの組立装置。
  6. 請求項1乃至5いずれか1項に記載のボールねじの組立装置を用いたボールねじの組立方法であって、
    前記ナット台座を揺動運動させながら、前記ボールを前記ボールガイドのボール供給孔を介して前記ナットのねじ溝に供給する工程を備えたことを特徴とするボールねじの組立装置を用いたボールねじの組立方法。
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