JP4845708B2 - 用紙搬送機構及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は,複写機,プリンタ等の画像形成装置の,定着部下流側に用いられる用紙搬送機構に関し,特に,両面印刷時に使用するローラ表面の結露による水滴を除去することが出来る用紙搬送機構,或いはこれを備えた画像形成装置に関する。
従来,複写機,プリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置においては,用紙の片面に画像を形成した後,その用紙を排出せずに再度画像形成部に搬送し,他方の面にも画像を形成する両面印刷方式のものが広く用いられている。このような両面印刷方式の画像形成装置においては,片面に画像が形成された用紙を反転させる反転機構(スイッチバック装置)と,反転した用紙を画像形成部へ再搬送する再搬送機構とを備えている。
従来の画像形成装置においては,使用環境が低温であり,装置本体が冷えている状態から印刷を行う(コールドスタート)場合,或いは装置冷却用のファンが吸い込み式であり,装置外部の冷たい空気が装置内部に流入する場合に,定着部の熱により加熱された用紙の水分が定着部下流側で上記ファンなどによって冷やされた搬送ローラ対等に結露となって付着することがあった。当然ながらこの結露は,定着部を通過する用紙の枚数が多くなるほど発生し易くなる。
特に,搬送ローラ対を構成する用紙送りローラとピンチローラとが略水平に配置されている場合,上記結露による水分の逃げ場がないため,用紙送りローラとピンチローラのニップ部に水滴が溜まる場合がある。この状態で用紙がニップ部を通過すると,上記ローラのニップ部にたまった水滴が用紙表面に付着し,用紙搬送方向にわずかな水の筋が形成される。
もっとも用紙の片面のみに印刷を行う場合は,用紙はそのまま装置外部に排出されるため,上記のように水の筋があっても特に問題はないが,両面印刷を行う場合は,用紙の一部が筋状に濡れた状態で画像形成部に再搬送されるため,上記濡れた部分について画像流れや黒スジ等の画像不良が発生するという問題点があった。
そこで,結露による定着部下流側の搬送ローラ対への水滴付着を防止する方法が種々提案されており,例えば特許文献1には,両面印刷モード時に使用する第2の用紙搬送路内の用紙搬送ローラを片面印刷モード時に空転させておくことにより,用紙搬送ローラの周囲に気層を形成して定着部からの水蒸気を遮断する用紙搬送装置が開示されている。
また,特許文献2には,用紙搬送ローラの金属シャフトから落下する水滴受け部材を設置した用紙搬送装置が開示されている。さらに特許文献3には,定着装置下流側の用紙搬送ローラ,及び定着装置と用紙搬送ローラとの間に配置されたガイド部材に吸水シート等の水滴付着防止手段を設けた画像形成装置が開示されている。
しかしながら,特許文献1の方法では,両面印刷を行わない場合にも第2の用紙搬送路内の用紙搬送ローラを空転させておく必要があるため消費電力が増加し,装置のランニングコストが高くなる。また,温度センサや湿度センサの測定値に基づいて用紙搬送ローラの空転を制御する方法も記載されているが,制御機構が複雑になるとともに高価な温度センサや湿度センサを用いるためコスト面でも不利となる。
また,特許文献2の方法では,用紙搬送ローラのシャフトから用紙への水滴の落下は防止できるものの,ローラ表面に付着した水滴を直接除去するものではないため,ローラ表面から用紙への水滴の移行防止対策として効果的ではなかった。また,特許文献3の方法では,用紙搬送ローラに吸水シート等を巻き付けるため部品点数が多くなる上,ローラ表面の摩擦係数が変化して用紙の搬送に影響を及ぼすおそれがあった。さらに,結露により発生した水滴量が吸水シートの吸水量を超えた場合は画像不良が発生してしまう。
特開2005−274835号公報 特開2003−146514号公報 特開平9−204112号公報
本発明は,上記問題点に鑑み,結露により両面印刷時に用いる定着部下流側の搬送ローラ対のニップ部に溜まる水滴を簡易な構成で除去可能な用紙搬送機構及びそれを備えた画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明においては,水滴を除去するためにローラ表面上に溝部を形成するものであるが,形成する溝部の方向としてローラの軸に直角の方向,即ちローラの円周方向とすることも,それより傾いた斜め方向とすることも,或いはローラの軸方向とすることも可能である。しかし,上記水滴除去用の溝部がローラの軸方向に形成された場合には,深さなどの溝部の形状によって騒音を発生する問題があり,水滴除去という問題と騒音防止という問題の両方を同時に解消する必要があり,この点も本発明の課題である。
上記ローラ表面上の水滴を除去するという課題を解決するために本出願の第1の発明は,定着部の下流側に配置される第1及び第2搬送ローラ対と,前記第1搬送ローラ対を通過した用紙を用紙排出部に搬送する第1搬送路と,該第1搬送路を逆送され前記第2搬送ローラ対を通過した用紙を画像形成部に再搬送する第2搬送路と,を備えた用紙搬送機構において,前記第2搬送ローラ対を構成する2本のローラが略水平に圧接されており,少なくとも一方のローラの外周面には周方向,或いは軸に斜め方向の溝部が形成されることを特徴としている。
また本発明における前記第1搬送ローラ対は,用紙送りローラ及び該用紙送りローラに圧接される第1ピンチローラにより構成され,前記第2搬送ローラ対は,前記用紙送りローラ及び該用紙送りローラに前記第1ピンチローラと異なる接点で略水平に圧接される第2ピンチローラにより構成されるものであってもよい。
また上記構成の用紙搬送機構において,前記溝部は,前記第2搬送ローラ対を構成するローラの外周面を1周以上にわたって形成されたものとすることができる。
またローラ表面上の水滴除去と共に騒音の発生も防止するという課題を解決するために,本出願の第2の発明は,前記定着部の下流側に配置される第1及び第2搬送ローラ対と,前記第1搬送ローラ対を通過した用紙を用紙排出部に搬送する第1搬送路と,該第1搬送路を逆送され前記第2搬送ローラ対を通過した用紙を画像形成部に再搬送する第2搬送路と,を備えた用紙搬送機構において,前記第2搬送ローラ対を構成する2本のローラが略水平に圧接されており,少なくとも一方のローラの外周面には深さが0.1〜0.3mmの範囲,幅が0.1〜0.3mmの範囲の軸方向の溝部が形成されてなることを特徴とする用紙搬送機構として構成されている。
この第2の発明においても,前記第1搬送ローラ対が,用紙送りローラ及び該用紙送りローラに圧接される第1ピンチローラにより構成され,前記第2搬送ローラ対が,前記用紙送りローラ及び該用紙送りローラに前記第1ピンチローラと異なる接点で略水平に圧接される第2ピンチローラにより構成されるようにしてもよい。
また上記第1及び第2のいずれの発明にかかる用紙搬送機構も,それを備えた画像形成装置として把握することができる。
本出願の第1及び第2のいずれの発明においても,第2搬送ローラ対のニップ部に溜まった水滴は溝部内に集められた後,ローラの回転によりローラ表面に分散されるか,或いは落下することにより消失するため,低温条件下で両面印刷を行った場合でも第2搬送ローラ対表面から用紙へ水滴が一度に移行することを効果的に抑制できる。
また第2の発明においては,その外周にローラ軸方向に形成された溝部が,深さが0.1〜0.3mm,幅が0.1〜0.3mmであり,実験によればこの様な形状の溝部であれば,第1の発明と同様水滴を溝部内に収容することができるので,用紙へ水滴が一度に移行することを効果的に抑制できるという効果と,ローラの回転に伴って発生する騒音をも効果的に抑制することが出来るものである。
また,第1搬送ローラ対と第2搬送ローラ対の用紙送りローラを1つのローラで兼用すれば,部品点数の削減及び省スペース化が可能となる。
更に,第1の発明において,第2搬送ローラ対を構成するローラの外周面を1周以上するように溝部を連続して形成することにより,第2搬送ローラ対のニップ部に常に隙間が形成されるため,水滴を速やかに解消できる。
また,上記したような用紙搬送機構を備える画像形成装置では,結露によるローラ表面の水滴の発生を抑制して,両面印刷時における画像流れや黒スジ等の画像不良の発生を効果的に防止可能な画像形成装置を簡易な構成で提供することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は,本発明の第1実施形態に係る用紙搬送装置が搭載された画像形成装置の全体構成を示す側面断面図である。画像形成装置(例えばプリンタ)100では,画像形成動作を行う場合,帯電ユニット4により図中時計回りに回転する感光体ドラム5が一様に帯電され,原稿画像データに基づく露光ユニット(レーザ走査ユニット等)7からのレーザビームにより感光体ドラム5上に静電潜像が形成され,現像ユニット8により静電潜像に現像剤(以下,トナーという)が付着されてトナー像が形成される。
この現像ユニット8へのトナーの供給はトナーコンテナ9から行われる。なお,画像データはパーソナルコンピュータ(図示せず)等から送信される。また,感光体ドラム5の表面の残留電荷を除去する除電装置(図示せず)がクリーニング装置10の下流側に設けられている。
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム5に向けて,用紙が給紙カセット11又は手差しトレイ12から用紙搬送路13及びレジストローラ対14を経由して搬送され,転写ローラ15(画像転写部)により感光体ドラム5の表面に形成されたトナー像が用紙に転写される。そして,トナー像が転写された用紙は感光体ドラム5から分離され,定着ローラ対17を有する定着部16に搬送されてトナー像が定着される。
定着部16を通過した用紙は,用紙送りローラ18と,用紙送りローラ18に圧接される第1ピンチローラ19a,第2ピンチローラ19bから成る第1搬送ローラ対20,第2搬送ローラ対21によって搬送方向が振り分けられる。用紙の片面のみに画像を形成する場合は,第1搬送ローラ対20により用紙搬送路22に振り分けられ,正逆回転可能なフィードローラ対23及び排出ローラ対24を経て画像面を下向き(以下,フェイスダウンという)にして排出トレイ25上に排出される。用紙搬送路22,フィードローラ対23及び排出ローラ対24は,用紙の搬送方向を切り換えるスイッチバック装置としても機能する。
一方,用紙の両面に画像を形成する場合は,定着部16を通過した用紙は第1搬送ローラ対20によって一旦用紙搬送路22に振り分けられる。そして,用紙の後端部が第1搬送ローラ対20を通過した後,フィードローラ対23及び排出ローラ対24を逆回転させて搬送方向を切り換えた後,第2搬送ローラ対21によって今度は両面記録路26に振り分けられ,画像の形成されていない面を上に向けて感光体ドラム5や現像ユニット8等から成る画像形成部へ再搬送される。再搬送された用紙は,画像形成部で形成された次の画像が転写ローラ15により転写され,定着部16に搬送されてトナー像が定着された後,第1搬送ローラ対20及び用紙搬送路22を経由して排出ローラ対24より排出トレイ25上に排出される。
図2は,第1実施形態の用紙搬送機構(図1の定着部下流側)の部分拡大図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。用紙搬送機構は,反時計回りに回転する用紙送りローラ18と,用紙送りローラ18にそれぞれ異なる接点で圧接されて従動回転する第1ピンチローラ19a及び第2ピンチローラ19bと,用紙搬送路22,及び両面記録路26とを含む構成である。なお,用紙送りローラ18及び第1,第2ピンチローラ19a,19bは,それぞれ用紙搬送方向と直交する方向(図2の紙面方向)に3個ずつ,所定の間隔を隔てて配置されている。
用紙送りローラ18及び第1ピンチローラ19aは第1搬送ローラ対20を構成し,用紙送りローラ18及び第2ピンチローラ19bは第2搬送ローラ対21を構成する。本実施形態では,第1搬送ローラ対20及び第2搬送ローラ対21において用紙送りローラ18を共用することにより,部品点数の削減及び省スペース化を図っている。第2ピンチローラ19bの外周面には周方向の溝部31が形成されている。
定着進入ガイド27に沿って定着部16に進入し,加熱ローラ17a及び加圧ローラ17bから成る定着ローラ対17のニップ部を通過して未定着トナーが定着された用紙(図示せず)をそのまま排出する場合は,用紙は反時計回りに回転する用紙送りローラ18及び時計回りに従動回転する第1ピンチローラ19aのニップ部を通過して用紙搬送路22を上方へと進み,フィードローラ対23及び排出ローラ対24(いずれも図1参照)を経由して排出トレイ25(図1参照)上へフェイスダウン状態で排出される。
また,両面印刷を行う場合は,用紙を第1搬送ローラ対20から用紙搬送路22方向に通過させ,フィードローラ対23及び排出ローラ対24で把持する。その後上記フィードローラ対23及び排出ローラ対24を逆転させて用紙の後端を第2搬送ローラ対21に逆送する。用紙は反時計回りに回転する用紙送りローラ18及び時計回りに従動回転する第2ピンチローラ19bのニップ部を通過して両面記録路26へ案内される。
図3は,第2ピンチローラ19bの平面断面図及び側面図である。図3(a),(b)に示すように,第2ピンチローラ19bにはシャフト(回転軸)が挿入される貫通穴30が形成され,軸方向の中央部には外周面を1周するように環状の溝部31が形成されている。
図2に示したように,第2ピンチローラ19bは用紙送りローラ18に対し略水平に圧接されているため,第2搬送ローラ対21のニップ部に結露による水滴が溜まり易くなっている。通常,定着部下流側に配置される用紙送りローラ18としてはゴムローラが用いられ,用紙送りローラ18に圧接される第1,第2ピンチローラ19a,19bとしてはトナー等が付着し難いテフロン(登録商標),シリコン系等の撥水性の樹脂材料が用いられる。そのため,結露によって第2ピンチローラ19bに付着した水滴はローラ表面に広がりにくく,ローラが回転した場合でも分散することなく大きな水滴を形成し,用紙送りローラ18とのニップ部上に溜まってしまう。
そこで,第2ピンチローラ19bに溝部31を形成しておくことにより,ローラ表面に付着した水滴は溝部31内に集められた後,ローラの回転によりローラ表面に分散されたり,一部は水滴となって落下したりする。従って,低温条件下で両面印刷を行った場合でもローラ表面から用紙に水滴が一度に移行せず,画像流れや黒スジ等の画像不良の発生を効果的に防止することができる。
溝部31の形状は,図3に示すような断面矩形状に限らず,例えば図4(a)に示す断面三角形状,或いは図4(b)に示す断面円弧状等,任意の形状とすることができる。また,図3,図4では環状の溝部31を第2ピンチローラ19bの外周面中央部に1箇所形成したが,例えば図5(a)に示すように環状の溝部31を軸方向の複数箇所に設けても良いし,図5(b)に示すように溝部31を第2ピンチローラ19bの回転軸に対して傾け,螺旋状の溝部31を設けても良い。このとき,第2ピンチローラ19bの回転により変動する用紙送りローラ18への圧接箇所に関係なく,常にニップ部に隙間を形成して水滴だまりを速やかに解消できるように,溝部31が第2ピンチローラ19bの外周面を1周以上するように連続して形成することが好ましい。
なお,ここでは第2ピンチローラ19bの外周面に溝部31を形成したが,用紙送りローラ18の外周面に溝部31を形成しても良いし,第2ピンチローラ19bと用紙送りローラ18の両方に形成しても良い。また,溝部31の幅や深さ等は特に限定されるものではなく,ローラの大きさやローラに付着する水滴量等に応じて適宜設定すれば良い。
図6は,本実施形態の第2実施形態に係る用紙搬送機構の部分拡大図である。図6に示すように,第1搬送ローラ対20を構成する第1用紙送りローラ18aと,第2搬送ローラ対を構成する第2用紙送りローラ18bとが別個に設けられている。他の部分の構成や片面印刷及び両面印刷時の用紙搬送手順については第1実施形態の図2と同様であるため説明を省略する。
本実施形態においても,第2用紙送りローラ18bに略水平に圧接される第2ピンチローラ19bに溝部31を形成しておくことにより,第1実施形態と同様にローラ表面に付着した水滴は溝部31によってローラ表面に分散されるため,画像流れや黒スジ等の画像不良の発生を効果的に防止することができる。なお,溝部31は第2用紙送りローラ18b側に形成しても良く,第2用紙送りローラ18bと第2ピンチローラ19bの両方に形成しても良い。また,溝部31の幅や深さ等についても第1実施形態と同様に任意に設定可能である。
以上述べた実施形態では,ローラ表面に形成される溝部が,該ローラの回転軸に直角,即ちローラの円周方向或いはこれと傾いた方向に形成されているが,ローラ表面に付着した水滴を吸収するための溝部の方向は上記に限らず,ローラの回転軸に沿った方向であってもなんら差し支えない。
図7は,上記のようなローラ軸に平行な溝部31が形成されたローラR1を示す斜視図である。但しこのようなローラ軸に平行な溝部31を形成すると,押圧された相手のローラとの間で騒音を生じる可能性がある。このような騒音を低下させるためには,出来るだけ上記溝部31の断面積が小さいほうがよい。また,単純に断面積だけでなく,溝部の幅Lも騒音に影響する。しかし,上記溝部31の深さHや幅Lを過小とすると,本来の目的とする水滴吸収の機能も低下する。
従って,上記水滴除去の機能と,騒音防止の効果を両立させることの出来る溝部31の断面形状が得られれば,もっとも望ましい結果となる。
表1は,溝部31の適切な深さH,幅Lの大きさを追求するために,これらの値を変化させたローラを作成し,その時の水滴除去機能及び騒音の程度を計測した結果を表す表である。なお,この表1に示した溝部形状の全ての範囲で,水滴の除去機能については問題がなく,用紙に水滴の筋が付くといった問題は発生しなかった。
この表1から明らかなように,ローラの外周面に形成される溝部は,その深さHが0.1〜0.3mmの範囲,及び幅Lが0.1〜0.3mmの範囲の場合に,水滴の除去機能と,騒音防止の効果の両方が達成されることが理解される。
なお,表1から分かるように,幅が0.35mm,或いは深さが0.35の時にも騒音が低下するが,騒音は若干残り,上記0.1〜0.3の範囲と比べると問題であることが分かった。
なお,上記のようなローラ軸に平行な溝部31を備えたローラについては,上記騒音の問題以外の点については特に問題が無いので,第1及び第2搬送ローラ対を構成する用紙送りローラ,ピンチローラの配置やレイアウトについては,上記ローラの円周方向に溝部を形成したローラと同様に扱うことが出来る。
例えば,第1及び第2搬送ローラ対で,これを構成する用紙送りローラを兼用することも,前記実施形態と同様に採用可能である。
その他本発明は,上記実施形態に限定されず,本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば,第1及び第2搬送ローラ対を構成する用紙送りローラ,ピンチローラの配置やレイアウトについては,画像形成装置の仕様に応じて適宜設定される。また,各ローラの材質についても上述した以外の他の材質を用いることもできる。
また,上記実施形態では用紙搬送機構をレーザプリンタに搭載した場合についてのみ説明したが,デジタル複合機やタンデム式のカラー複写機,アナログ式のモノクロ複写機,或いはカラープリンタやファクシミリ等,両面印刷式の他のタイプの画像形成装置にも搭載できるのはもちろんである。
本発明は,定着部の下流側に配置される第1及び第2搬送ローラ対と,第1搬送ローラ対を通過した用紙を用紙排出部に搬送する第1搬送路と,該第1搬送路を逆送され第2搬送ローラ対を通過した用紙を画像形成部に再搬送する第2搬送路と,を備えた用紙搬送機構において,第2搬送ローラ対を構成する2本のローラが略水平に圧接されており,少なくとも一方のローラの外周面には周方向,或いは軸方向,更には軸方向に対して傾斜した螺旋状の溝部部が形成される。
これにより,低温条件下で両面印刷を行った場合でも,第2搬送ローラ対のニップ部に結露による水滴が溜まらないため,画像形成部へ再搬送される用紙が第2搬送ローラ対を通過する際の用紙先端への水滴の移行を効果的に抑制する用紙搬送機構を簡便且つ低コストで提供することができる。
また,第1搬送ローラ対及び第2搬送ローラ対の用紙送りローラを共用としたので,部品点数の削減及び用紙搬送機構の省スペース化にも寄与する。
また,第2搬送ローラ対を構成するローラの外周面を1周以上するように溝部を形成したので,第2搬送ローラ対のニップ部には常に隙間が形成されることとなり,水滴を速やかに解消可能となる。
また,本発明の用紙搬送機構を搭載することにより,結露により定着部下流側のローラ表面に発生した水滴を効果的に解消できるため,低温条件下で両面印刷を行った場合でも,2面目の画像形成時における画像流れや黒スジ等の画像不良の発生を防止可能な画像形成装置を簡易な構成で提供することができる。
更に,上記ローラ周面上に形成した溝部がローラ軸方向のものである場合には,溝部の形状として深さが0.3mm以内,幅が0.3mm以内の溝部を形成した場合には,上記水滴の除去の機能を維持したまま,騒音の発生を抑制することが出来る。
本発明の第1実施形態に係る用紙搬送装置が搭載された画像形成装置の全体構成を示す側面断面図。 第1実施形態の用紙搬送機構の概略断面図。 第1実施形態の用紙搬送機構に用いられる第2ピンチローラの構成を示す平面断面図及び側面図。 第1実施形態の用紙搬送機構に用いられる第2ピンチローラの他の構成例を示す平面断面図。 第1実施形態の用紙搬送機構に用いられる第2ピンチローラの他の構成例を示す平面図。 本発明の第2実施形態に係る用紙搬送機構の概略断面図。 本発明の第3実施形態に係るローラ軸方向の溝部を形成した用紙搬送用ローラの斜視図。
符号の説明
5…感光体ドラム
15…転写ローラ
16…定着部
17…定着ローラ対
17a…加熱ローラ
17b…加圧ローラ
18…用紙送りローラ
18a…第1用紙送りローラ
18b…第2用紙送りローラ
19a…第1ピンチローラ
19b…第2ピンチローラ
20…第1搬送ローラ対
21…第2搬送ローラ対
22…用紙搬送路(第1搬送路)
26…両面記録路(第2搬送路)
27…定着進入ガイド
31…溝部

Claims (3)

  1. 定着部の下流側に配置される第1及び第2搬送ローラ対と,
    前記第1搬送ローラ対を通過した用紙を用紙排出部に搬送する第1搬送路と,
    該第1搬送路を逆送され前記第2搬送ローラ対を通過した用紙を画像形成部に再搬送する第2搬送路と,を備えた用紙搬送機構において,
    前記第2搬送ローラ対を構成する2本のローラが略水平に圧接されており,少なくとも一方のローラの外周面には深さが0.1mm〜0.3mm,幅が0.1mm〜0.3mmの軸方向の溝部が形成されることを特徴とする用紙搬送機構。
  2. 前記第1搬送ローラ対は,用紙送りローラ及び該用紙送りローラに圧接される第1ピンチローラにより構成され,前記第2搬送ローラ対は,前記用紙送りローラ及び該用紙送りローラに前記第1ピンチローラと異なる接点で略水平に圧接される第2ピンチローラにより構成される請求項1に記載の用紙搬送機構。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送機構を備えた画像形成装置。
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