JP4845354B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、先端工具を駆動するためのモータを備えた電動工具に関し、詳しくはモータを冷却する技術に関する。
電動モータを冷却する冷却ファンの組付け技術が、例えば実開昭57−111068号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1では、電動モータを冷却する冷却ファンとして、軸線方向から空気を導入して半径方向(遠心方向)に流出させる遠心ファンが用いられている。遠心ファンは、電機子側と対向する側のファンリング部に複数のリブを有し、このリブが電機子を構成する鉄心のスロットに差し込まれることによって電機子に組み付けられる構成とされる。
特許文献1に記載の技術は、電機子と整流子の間に冷却ファンを配置し、電機子の外周面および整流子の外周面に沿って冷却風を流通させることによって、それら電機子および整流子を冷却するものであるが、整流子側の冷却効率に関し、なお改良の余地がある。
実開昭57−111068号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、整流子およびこれに摺動接触するブラシの冷却効率を向上する上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、電機子と、電機子に配置されたコイルに電流を供給する整流子と、電機子と整流子間に配置され、軸線方向から冷却風を導入して半径方向に流出させる冷却ファンと、を有するモータを備え、モータの通電駆動により動力伝達機構を介して先端工具を駆動させ、これにより先端工具に所定の加工作業を遂行させる電動工具が構成される。本発明における「モータ」は、直流モータ、あるいは交流整流子モータがこれに該当する。またリード線を用いて電源からモータに電流を供給する方式、工具本体に搭載されたバッテリーからモータに電流を供給する充電式のいずれも包含する。また本発明における「電動工具」は、穴あけ作業や締付け作業に用いられる作業工具、切断作業や切削作業あるいは研削作業や研磨作業に用いられる作業工具等、モータを駆動源とする、いわゆる電動式の作業工具を広く包含する。
本発明に係る電動工具のモータにおいては、冷却ファンは、整流子と対向する端面側に、当該整流子の外径よりも大きい内径を有する整流子側ファンリングと、当該整流子側ファンリングから整流子側に向かって延出される複数の整流子側リブを有する。なお「整流子側リブを整流子側ファンリングから整流子側に向って延出する」態様としては、整流子側リブを、整流子側ファンリングの内周面から内周方向に突出後、整流子側に向って軸線方向に延出させる態様が好適であるが、整流子側ファンリングの側面から整流子側に向って延出する態様を好適に包含する。そして整流子側リブを、整流子を構成している整流子片相互間のスリットに挿入し、これによって整流子の外周面と整流子側ファンリングの内周面との間に冷却風の流通空間を確保した状態で冷却ファンを整流子に固定する構成としている。整流子は、当該整流子の外周面に摺動接触するブラシと共同して電機子のコイルに電流を供給するが、この際、整流子とブラシとの摺動接触および通電に伴いブラシ摺動部が発熱する。
本発明では、冷却ファンの整流子側端面に整流子の外径よりも内径が大きい整流子側ファンリングを設定し、当該整流子側ファンリングの内周面と整流子の外周面との間に、冷却風の流通空間を確保したことによって、整流子の外周面に沿って冷却ファンに向う軸線方向の冷却風流れを形成することができる。このことにより、冷却風をブラシ摺動部の直近に積極的に流通させることが可能となり、整流子およびブラシの冷却効率を向上できる。そして本発明では、冷却ファンは、整流子側ファンリングに設けた複数のリブを整流子片相互間のスリットに差し込むことによって整流子に固定する構成のため、冷却風の流通空間を流れる冷却風の風速、あるいは流通性に対するリブの影響を極力減少することができる。またリブを整流子側ファンリングから整流子側に向って延出する構成のため、冷却ファンの整流子側ファンリングを整流子の外周部にかかる位置まで延長させる必要がない。このため、冷却ファンのリブを除いた軸線方向長さ(ファン本体部の横幅)を短くしてモータ全長(軸線方向長さ)を短縮できる。
また、本発明においては、冷却ファンは、電機子と対向する端面側に、電機子側ファンリングと、当該電機子側ファンリングから電機子側に向かって突出する複数の電機子側リブを更に有する。そして電機子側リブを、電機子を構成している鉄心に形成されたスロットに当該電機子の軸線方向から差し込むとともに、電機子側ファンリングの端面を電機子の端面に接着剤によって接着させて冷却ファンを電機子に固定する構成としている。すなわち、本発明によれば、冷却ファンは、軸線方向の一端において整流子側リブを介して整流子に固定する構成に加え、軸線方向の他端側において電機子側リブを介して電機子に固定する構成としたものであり、これによって冷却ファンを両端支持の態様で固定できるため、安定した組付け状態を得ることができる。
また、本発明においては、冷却ファンの電機子側リブは、電機子の軸線方向に移動することによって当該電機子のスロットに差し込まれる構成とされるとともに、内面側が先端に向って先細りとなる傾斜面によって形成されている。電機子に対する冷却ファンの組付けは、予め電機子の端面に接着剤を塗布した状態において、当該冷却ファンを電機子に対して軸線方向に相対移動させることで行う。この相対移動により電機子側ファンリングの端面が電機子の端面に当接されるとともに、電機子側リブが電機子のスロットに差し込まれる。このとき本発明では、電機子側リブの内面側を先端に向って先細りとなる傾斜面としてあるため、電機子の端面に塗布されている接着剤が電機子側リブによってスロット側へ運ばれた(押し込まれた)としても、当該接着剤がリブ傾斜面によって電機子の内径側へと導かれる。このため、接着剤が電機子の表面側(外周面側)にはみ出ることを効果的に防止できる。
(請求項に記載の発明)
請求項に記載の発明によれば、請求項に記載の電動工具における整流子側リブは、冷却ファンの周方向に弾性変形可能とされている。冷却ファンの組付けは、電機子および整流子を出力軸に組み付けた後で行うのが一般的である。その場合、例えば整流子片相互間のスリットに対する整流子側リブの差し込み動作が、電機子のスロットに対する電機子側リブの差し込み動作に先行する構成であれば、冷却ファンは、整流子側リブを整流子片相互間のスリットに差し込んだ時点で整流子に対する周方向の位置決めされる。このとき、製作誤差等に原因して電機子側リブと電機子のスロット間に周方向の位置ずれが存在した場合、当該リブのスロットへの挿入作業に支障をきたすことになるが、本発明では、整流子側リブが冷却ファンの周方向に弾性変形できる構成としてあるため、上記の位置ずれを吸収し、冷却ファンの組付け作業を支障なく遂行することができる。
(請求項に記載の発明)
請求項に記載の発明によれば、請求項1に記載の電動工具において、前記モータは、前記冷却ファンの前記整流子側端面に所定間隙を隔てて対向状に配置された冷却風整流板を有し、当該冷却風整流板は、前記整流子の外周面との間に前記冷却ファンに向って冷却風を誘導する冷却風通路が形成されている。請求項4に記載の発明によれば、冷却ファンの半径方向に流出される冷却風流れの安定化を図ることができるとともに、冷却風を整流子外周面におけるブラシ摺動面に誘導することが可能となり、整流子およびブラシの冷却効果を向上できる。
本発明によれば、整流子およびこれに摺動接触するブラシの冷却効率を向上する上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の第1の実施形態につき、図1〜図9に基づいて説明する。本実施の形態は、電動工具の一例として電動式(充電式)のインパクトドライバを用いて説明する。図1は本実施の形態に係るインパクトドライバ100の全体構成を概略的に示す一部切断側面図である。図1に示すように、本実施の形態に係るインパクトドライバ100は、概括的に見て、インパクトドライバ100の外郭を形成する本体部101、当該本体部101の先端領域に着脱自在に取付けられて各種ネジのネジ締め作業を行うドライバビット109を主体として構成される。ドライバビット109は、本発明における「先端工具」に対応する。
本体部101は、モータハウジング103、ギアハウジング105およびハンドグリップ107から構成されている。モータハウジング103内には、駆動モータ121が収容されている。駆動モータ121は本発明における「モータ」に対応する。ハンドグリップ107には、駆動モータ121の電源スイッチ(図示省略)を投入操作するトリガ125が設けられている。ギアハウジング103内には、駆動モータ121の出力軸122の回転を適宜減速するための遊星ギア装置によって構成される減速機構111、減速機構111によって回転駆動されるスピンドル112、当該スピンドル112から伝達部材としてのボール113を介して回転駆動されるハンマー114、およびハンマー114によって回転駆動されるアンビル115が配置されている。ハンマー114はスピンドル112の長軸方向に相対的に移動可能とされ、圧縮コイルスプリング116によってアンビル115側に向けて付勢されている。なおアンビル115の先端は、ギアハウジング105の先端から突出しており、この突出された先端部にドライバビット109が着脱自在に取り付けられる。上記の減速機構111、スピンドル112、ボール113、ハンマー114およびアンビル115等によって、本発明における「動力伝達機構」が構成される。
上記のように構成されたインパクトドライバ100において、ネジ締め作業のために駆動モータ121が通電駆動されると、ドライバビット109による締付トルクが軽負荷状態では、スピンドル112とハンマー114は一体に回転する。この軽負荷状態では、ハンマー114はアンビル115に圧縮コイルスプリング116による付勢力で係合した状態を保持される。このため、アンビル115もハンマー114と一体となって回転し、ドライバビット109によるネジ締め作業が遂行される。
一方、締付トルクが大きくなり、所定の高負荷状態となったときは、ハンマー114が圧縮コイルスプリング116に抗してアンビル115から離れる方向へと後退動作したのち、圧縮コイルスプリング116の付勢力によって衝撃的な回転トルクを伴いつつアンビル115に係合し、当該アンビル115を経てドライバビット109に大きな締付トルクを発生させる。なおインパクトドライバ100の作動原理自体は、周知の技術事項に属するため、その詳細な構成作用の説明は、便宜上省略する。
次に駆動モータ121につき説明する。本実施の形態における駆動モータ121は、バッテリー127を駆動電源とする直流モータであり、以下、駆動モータ121の概略構成につき、図2を参照して説明する。駆動モータ121は、出力軸122、出力軸122と一体に回転する冷却ファン151、出力軸122と一体に回転する電機子133、モータハウジング103に固定される固定子135、出力軸122の一端側(減速機構111の反対側)に設けられた整流子137、整流子137の外周面に摺接して電流を供給する4個のブラシ145(図3および図7参照)、各ブラシ145を収容する4つのブラシホルダ143、ブラシホルダ143を固定する略円盤形状のブラシホルダベース141を主体として構成されている。出力軸122は一端(後端)がモータハウジング103に軸受123を介して回転自在に支持され、他端側(減速機構側)が軸受124を介して回転自在に支持されている。なお出力軸122、電機子133、整流子137によって回転子が構成されている。
上記のように構成された駆動モータ121に電源が投入されると、電機子133に配設されたコイル133a(図7参照)に電流が流れ、電機子133および出力軸122が一体となって回転駆動される。この際、整流子137およびブラシ145は、電機子133および出力軸122が所定の方向に連続的に回転するように、電機子133のコイル133aに流す電流の方向を適宜切り替えている。なお、直流モータの作動原理自体は周知の技術事項に属するため、その詳細な作用の説明は便宜上省略する。
図3に示すように、ブラシホルダベース141は、中央部に整流子137が貫通可能な円形の貫通孔142を有する円板からなり、モータハウジング103の内壁面にネジ等の固定手段によって止着されている。ブラシホルダベース141の後面(冷却ファン151と反対面)には、貫通孔142を取り囲むようにして4個のブラシホルダ143が互いに90度の間隔を置いて配置され、それらの各ブラシホルダ143にはそれぞれブラシ145が摺動自在に収容されている。ブラシ145は、ブラシ付勢バネとしてのトーションスプリング147によって整流子137の外周面に径方向から概ね直角状に押付けられるように付勢される。なおトーションスプリング147は、ブラシホルダベース141に固定されたバネ支持部材144によって支持されている。
ブラシホルダベース141は、いわゆるバッフルプレートを兼用するものであり、図7に示すように、冷却ファン151の整流子側端面に対し所定の間隔を置いて対向状に配置されており、当該冷却ファン151と対向する前面141aが平坦面とされている。このことにより、電機子133側から冷却ファン151に向って軸線方向に流入した冷却風が当該冷却ファン151の半径方向へ円滑に流れるように誘導することができる。またブラシホルダベース141は、円形の貫通孔142が整流子137の外周面との間に冷却風を冷却ファン151へと誘導するリング状の冷却風通路152を形成し、当該冷却風通路152を通して冷却風が整流子137側から冷却ファン151に向って流入する構成としている。またブラシホルダベース141には、各ブラシホルダ143間に整流子137の外周面に所定の間隙を置いて対向する断面弧状の空気誘導壁149が設けられており、この空気誘導壁149によってモータハウジング103の後部の開口(図示省略)から取り込まれた空気が整流子137の外周面に沿って冷却ファン151側へ誘導される。これにより、整流子137の外周面に沿う冷却風流れが促進され、かつ安定化されることとなる。上記のバッフルプレートを兼用するブラシホルダベース141は、本発明における「冷却風整流板」に対応し、空気誘導壁149は本発明における「冷却風誘導壁」に対応する。
冷却ファン151は、遠心ファンであり、電機子133と整流子137の間に配置されており、電機子133側および整流子137側からそれぞれ冷却風を導入した後、半径方向(遠心方向)へ流出させることによって、整流子137、ブラシ145、電機子133およびそれらの周辺部を冷却する構成とされる。そして冷却後の風はモータハウジング103に設けた風窓(図示省略)から外部へ放出される。
図4〜図6には冷却ファン151の構成が示されている。冷却ファン151は、軸線方向に所定の間隔を置いて設けられた第1ファンリング153および第2ファンリング155と、両ファンリング153,155の間に配設されたフィン157を有し、それらを一体に接続して形成される。なお第2ファンリング155は、第1ファンリング153よりも大径に形成されている。またフィン157は、冷却ファン151の周方向に等間隔で複数(本実施の形態では10枚)配置されている。
図7には冷却ファン151の組付け構成が示されている。冷却ファン151は、第1ファンリング153が整流子137側に位置し、第2ファンリング155が電機子133側に位置するように配置される。第1ファンリング153は、本発明における「整流子側ファンリング」に対応し、第2ファンリング155は、本発明における「電機子側ファンリング」に対応する。第1ファンリング153には、複数(本実施の形態では3個)の第1リブ154が当該第1ファンリング153の周方向に所定の間隔で設けられ、第2ファンリング155には、複数(本実施の形態では10個)の第2リブ156が当該第2ファンリング155の周方向に等間隔で設けられている。第1リブ154は、本発明における「整流子側リブ」に対応し、第2リブ156は、本発明における「電機子側リブ」に対応する。
図8には冷却ファン151の整流子137および電機子133に対する組付け部が拡大断面で示されている。図示のように、第1ファンリング153の内径は、整流子137の外径よりも大径でかつブラシホルダベース141の貫通孔142の内径と概ね等しく形成されている。第1リブ154は、第1ファンリング153の内径方向に突出された後、整流子137側に向って冷却ファン151の軸線方向に延出されるとともに、当該延出部154aが整流子137を構成する複数の隣り合う整流子片137a間のスリット137bに差し込まれている。
すなわち、本実施の形態においては、整流子137の周方向に配置される整流子片137a間に多数のスリット137bが設定されている構成に着目し、このスリット137bのうち、3個のスリット137bに第1リブ154を適宜選択的に差し込む(軽く圧入する)ことによって冷却ファン151を整流子137に固定する構成としている。これにより、第1ファンリング153の内周面と整流子137の外周面との間には、冷却風が流通する流通空間158が形成(確保)される。このため、冷却ファン151が回転されるとき、整流子137の外周面とブラシホルダベース141の貫通孔142の内周面との間の冷却風通路152、および整流子137の外周面と第1ファンリング153の内周面間に存在する流通空間158を通る冷却風流れが生じ、この流れによって整流子137の外周面直近を通る積極的な流れが生成されることとなる。流通空間158を通って冷却ファン151へと流入した冷却風は、その後半径方向へと流出される。また冷却ファン151が回転されるとき、電機子133側においても冷却風が当該電機子133の外周面と固定子135の内周面との間を通って冷却ファン151側へ導入された後、半径方向へと流出される。図7には冷却風の流れが矢印によって示されている。
冷却ファン151の第2ファンリング155は、図7に示すように、外径が電機子133の外径と概ね同径に形成されており、電機子133の軸方向端面と対向する端面に複数の第2リブ156が設けられている。各第2リブ156は、電機子133に向って所定長さで突出され、当該電機子133の構成部材である鉄心134のスロット134aに挿入される。また第2ファンリング155の軸線方向端面が電機子133の鉄心134の軸線方向端面に接着剤によって接着されて固定される。このように、本実施の形態における冷却ファン151は、整流子137側と電機子133側との両側において固定された、いわゆる両端支持構造とされている。
ところで、冷却ファン151の組付けは、出力軸122に電機子133および整流子137が組み付けられて、いわゆる回転子とされた状態において、電機子133における鉄心134の整流子側端面に接着剤を塗布した後、冷却ファン151を、第1ファンリング153および第2ファンリング155内に当該整流子137が貫通するように挿入することによって行う。このとき、第1リブ154が整流子137のスリット137bに対し軸線方向の一端から差し込まれ、これにより整流子137に対する冷却ファン151の周方向の位置決めがなされる。第1リブ154は、スリット137b内を滑りつつ移動され、当該スリット137bの他端部に位置したときに、第2リブ156が電機子133のスロット134aに端部から差し込まれるとともに、第2ファンリング155の電機子側端面が電機子133の鉄心134の軸線方向端面に当接される。この状態が図7に示されている。
第2リブ156は、図4および図7に示すように、先端の両側面がテーパ状に形成されている。このため、スロット143aに差し込む際、当該差し込みを容易に行うことが可能となる。また第1リブ154は、冷却ファン151の周方向に弾性変形可能に設定されている。このため、冷却ファン151を組付ける際、第1リブ154が整流子137のスリット137bに差し込まれて周方向の位置決めがなされた状態において、第2リブ156がスロット134aに差し込まれるが、そのとき、第2リブ156とスロット134aとの間に製作誤差等に原因する周方向の位置ずれが存在しても、これを第1リブ154の弾性変形によって吸収することができる。
本実施の形態においては、整流子137の外周面と冷却ファン151の第1ファンリング153の内周面との間に、冷却風の流通空間158を形成したことにより、整流子137の外周面に沿って冷却ファン151に向う軸線方向の冷却風流れを形成することができる。このことによって、冷却風を整流子137におけるブラシ摺動部の直近に流通させることが可能となり、整流子137およびブラシ145の冷却効率を向上できる。また冷却ファン151は、第1ファンリング153に設けた複数の第1リブ154を隣り合う整流子片137a相互間のスリット137bに差し込むことによって整流子137に固定する構成としている。このため、冷却風の流通空間158を流通する冷却風の風速、あるいは流通性に対する第1リブ154の影響を極力減少することできる。また第1リブ154を整流子137に向かって軸線方向に延出する構成のため、冷却ファン151の第1ファンリング154を整流子137の外周部にかかる位置まで延長させる必要がない。このため、冷却ファン151の第1リブ154を除いた軸線方向長さを短くしてモータ全長(軸線方向長さ)を短縮できる。
また本実施の形態では、冷却ファン151は、電機子133と対向する端面側に、第2ファンリング156と、当該第2ファンリング156から電機子133側に向かって突出する複数の第2リブ156を有する。そして第2リブ156を、電機子133を構成している鉄心134のスロット134aに当該電機子133の長軸方向から差し込むとともに、第2ファンリング155の端面を電機子133の端面に接着剤によって接着させ、これによって冷却ファン151を電機子133に固定する構成としている。すなわち、冷却ファン151は、軸線方向の一端において第1リブ154を介して整流子137に固定する構成に加え、軸線方向の他端側において第2リブ156を介して電機子133に固定する構成としたものであり、これによって冷却ファン151を両端支持の態様で固定できるため、安定した組付け状態を得ることができる。
また第2リブ156は、電機子133の軸線方向に移動することによって当該電機子133のスロット134aに差し込まれる構成とされ、内面側が先端に向って先細りとなる傾斜面156aによって形成されている。このため、冷却ファン151の組付け時において、第2リブ156が電機子133のスロット134aに差し込まれるとき、予め電機子133の端面に周方向に連続的に塗布された接着剤が当該第2リブ156によってスロット134a側へ運ばれた(押し込まれた)としても、当該接着剤が第2リブ156の傾斜面156aによって電機子133の内径側へと導かれる。このため、接着剤が電機子133の表面側(外周面側)にはみ出ることや、スロット134aの端面に空中に浮いた接着剤の回転(遠心力)による飛散を効果的に防止できる。また本実施の形態では、冷却ファン151の第2ファンリング155の電機子側端面には、各第2リブ156間に窪み159が形成されており、この窪み159は、いわゆる接着剤溜まりを構成している。このため、接着剤が電機子133および第2ファンリング155の外周面側にはみ出ることを効率的に抑制することが可能となる。
なお本実施の形態は、電動工具の一例としてネジ締め作業に用いられるインパクトドライバ100の場合で説明したが、これに限られるものではなく、切断作業、切削作業、研削・研磨作業、あるいは穴あけ作業に用いられる各種の電動工具に適用することが可能である。要するに、駆動モータ121を備えた作業工具であれば適用できる。
また本実施の形態では、駆動モータ121の一例として4極の直流モータの場合で説明しているが、4極の交流整流子モータあるいは2極を越える極数の直流モータや交流整流子モータ等に適用することが可能である。
また本実施の形態では、ブラシホルダ143を固定するブラシホルダベース141が冷却風の流れ方向を誘導するバッフルプレートを兼用する構成としたが、当該バッフルプレートを独立した態様で備える構成に変更してもよいし、省略してもよい。
上記発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能とされる。
(態様1)
「請求項1に記載の電動工具であって、
前記冷却ファンの前記整流子側端面に所定間隙を隔てて対向状に配置された冷却風整流板を有し、当該冷却風整流板は、前記整流子の外周面との間に前記冷却ファンに向って冷却風を誘導する冷却風通路が形成されていることを特徴とする電動工具。」
態様1に記載の発明によれば、冷却ファンの半径方向に流出される冷却風流れの安定化を図ることができるとともに、冷却風を整流子外周面におけるブラシ摺動面に誘導することが可能となり、整流子およびブラシの冷却効果を向上できる。
(態様2)
態様1に記載の電動工具であって、
「前記冷却風整流板は、前記整流子の外周面に沿って当該整流子の長軸方向に延在する冷却風誘導壁を有することを特徴とする電動工具。」
態様2に記載の発明によれば、整流子の外周面に沿って長軸方向に延在する冷却風誘導壁を設けたことにより、整流子の外周面に沿って軸線方向に向う冷却風の安定した流れを確保し、冷却効果をより向上することが可能となる。
本発明の実施形態に係るインパクトドライバの全体構成を示す一部切断側面図である。 駆動モータの構成を示す断面図である。 駆動モータにおけるブラシ加圧機構を示す側面図である。 冷却ファンを示す正面図である。 図4のA矢視図である。 図4のB矢視図である。 冷却ファンの組付け構成を示す断面図である。 冷却ファンの整流子および電機子に対する固定構造を示す拡大断面図である。 図7のC部の拡大図である。
100 インパクトドライバ(電動工具)
101 本体部
103 モータハウジング
105 ギアハウジング
107 ハンドグリップ
109 ドライバビット(先端工具)
111 減速機構(伝達機構)
112 スピンドル(伝達機構)
113 ボール(伝達機構)
114 ハンマー(伝達機構)
115 アンビル(伝達機構)
116 圧縮コイルスプリング
121 駆動モータ(モータ)
122 出力軸
123 軸受
124 軸受
125 トリガ
127 バッテリー
133 電機子
133a コイル
134 鉄心
134a スロット
135 固定子
137 整流子
137a 整流子片
137b スリット
141 ブラシホルダベース
142 貫通孔
143 ブラシホルダ
144 バネ支持部材
145 ブラシ
147 トーションスプリング
149 空気誘導壁(冷却風誘導壁)
151 冷却ファン
152 冷却風通路
153 第1ファンリング(整流子側リング)
154 第1リブ(整流子側リブ)
154a 延出部
155 第2ファンリング(電機子側リング)
156 第2リブ(電機子側リブ)
156a 傾斜面
157 フィン
158 流通空間
159 窪み(接着剤溜り)

Claims (3)

  1. 電機子と、
    前記電機子に配置されたコイルに電流を供給する整流子と、
    前記電機子と前記整流子間に配置され、軸線方向から冷却風を導入して半径方向に流出させる冷却ファンと、を有するモータを備え、
    前記モータの通電駆動により動力伝達機構を介して先端工具を駆動させ、これにより先端工具に所定の加工作業を遂行させる電動工具であって、
    前記冷却ファンは、前記整流子と対向する端面側に、当該整流子の外径よりも大きい内径を有する整流子側ファンリングと、当該整流子側ファンリングから前記整流子側に向かって延出される複数の整流子側リブと、を有し、
    前記整流子側リブを、前記整流子を構成している整流子片相互間のスリットに挿入し、これによって前記整流子の外周面と前記整流子側ファンリングの内周面との間に冷却風の流通空間を確保した状態で前記冷却ファンを前記整流子に固定させ、
    また前記冷却ファンは、前記電機子と対向する電機子側ファンリングと、当該電機子側ファンリングから前記電機子側に向かって突出する複数の電機子側リブと、を更に有し、
    前記電機子側リブを、前記電機子の軸線方向から当該電機子を構成している鉄心に形成されたスロットに差し込むとともに、前記電機子側ファンリングの端面を前記電機子の軸線方向の端面に接着剤によって接着させて冷却ファンを電機子に固定する構成とし、
    更に前記冷却ファンの前記電機子側リブは、前記電機子の軸線方向に移動することによって当該電機子のスロットに差し込まれる構成とされるとともに、内面側が先端に向って先細りとなる傾斜面によって形成され、前記電機子側リブの前記スロットへの差し込み時に当該スロット側へと運ばれる前記接着剤が前記傾斜面によって前記電機子の内径側へ導かれるようにしたことを特徴とする電動工具。
  2. 請求項に記載の電動工具であって、
    前記整流子側リブは、前記冷却ファンの周方向に弾性変形可能とされていることを特徴とする電動工具。
  3. 請求項1に記載の電動工具であって、
    前記モータは、前記冷却ファンの前記整流子側端面に所定間隙を隔てて対向状に配置された冷却風整流板を有し、当該冷却風整流板は、前記整流子の外周面との間に前記冷却ファンに向って冷却風を誘導する冷却風通路が形成されていることを特徴とする電動工具。
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