JP4844176B2 - 液滴吐出ヘッド、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体を吐出するノズルを備えた液滴吐出ヘッドと、この液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置に関する。
インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)には、共通流路の内部を上下2つの空間に仕切るようにダンパープレートが設けられたものがある。(特許文献1)
この構成によると、ノズルからインクを吐出させる際に圧力室に発生した圧力波や慣性流の変化がインクを介して共通流路に伝播するのを防止している。
これにより、圧力波や慣性流の変化によって近傍の圧力室に圧力変動等が誘起され、ノズルからのインク吐出速度や液滴量等のインク吐出特性が変化して印字品質が低下するのを防止している。
特開2005−205810公報
しかしながら、共通流路の流路幅を変えることなくその内部を上下に仕切るようにダンパープレートを設けて液体(インク)とダンパープレートの接触面を2面(上面、下面)にしただけでは効果的にダンパー性能は向上しない。
効果的にダンパー性能を向上させるためには、接触面の数を増やすのではなく、1つの接触面の幅を増やすことで、ダンパープレートを大きく振動させて効率良く圧力波を吸収させることが重要である。
本発明は、上記事実を考慮し、ダンパーの幅を広くして圧力室から共通流路(共有流路)に伝播した圧力波や慣性流の影響を抑えることでノズルからの液体吐出特性を安定させることが目的である。
本発明の請求項1に係る液滴吐出ヘッドは、液体が充填される圧力室と、前記圧力室の液体に圧力を加えノズルから液滴を吐出させる駆動部と、を備えたイジェクタを有する液滴吐出ヘッドであって、複数の前記イジェクタが配列された第1イジェクタ群と、前記第1イジェクタ群の前記イジェクタが配列された配列方向に対して交差する方向に前記第1イジェクタ群に対して隣り合うように配置されると共に、前記第1イジェクタ群に沿って複数の前記イジェクタが配列された第2イジェクタ群と、一の液体タンクから液体が供給され、前記第1イジェクタ群の圧力室と前記第2イジェクタ群の圧力室との間に延設され、それぞれに液体を供給する共有流路と、前記共有流路を、第1イジェクタ群に液体を供給する上側共有流路と第2イジェクタ群に液体を供給する下側共有流路とに分かれるように上下に仕切り、空気室を備えた第一ダンパーと、前記ノズルが形成される前記共有流路の底板であって、樹脂フィルム又は金属薄膜で形成された第二ダンパーと、を備え、前記上側共有流路から前記第1イジェクタ群への液体供給路と前記下側共有流路から前記第2イジェクタ群への液体供給路の流路抵抗およびイナータンスがそれぞれ等しいことを特徴とする。
上記構成によれば、共有流路が第1イジェクタ群の圧力室と第2イジェクタ群の圧力室に液体を供給する。2つのイジェクタ群が共有流路を共有することにより、一つのイジェクタ群に対し一つの流路を設ける構成と比較すると液滴吐出ヘッドの大きさが同じ場合、共有流路の幅は広くなる。このため、共有流路を上下に仕切るダンパーは、広い幅で上側、下側を流れる液体と接して、圧力室から伝播した圧力波や慣性流の影響を抑えることでノズルからの液体吐出特性を安定させることができる。
本発明の請求項2に係る液滴吐出ヘッドは、液体が充填される圧力室と、前記圧力室の液体に圧力を加えノズルから液滴を吐出させる駆動部と、を備えたイジェクタを有する液滴吐出ヘッドであって、複数の前記イジェクタが配列された第1イジェクタ群と、前記第1イジェクタ群の前記イジェクタが配列された配列方向に対して交差する方向に前記第1イジェクタ群に対して隣り合うように配置されると共に、前記第1イジェクタ群に沿って複数の前記イジェクタが配列された第2イジェクタ群と、一の液体タンクから液体が供給され、前記第1イジェクタ群の圧力室と前記第2イジェクタ群の圧力室との間に延設され、それぞれに液体を供給する共有流路と、前記共有流路を、第1イジェクタ群に液体を供給する上側共有流路と第2イジェクタ群に液体を供給する下側共有流路とに分かれるように上下に仕切り、空気室を備えたダンパーと、を備え、前記ダンパーは、2枚の樹脂フィルム又は金属薄膜の一方に凹部を形成し他方を重ね合わせて空気室を形成することで構成され、前記上側共有流路から前記第1イジェクタ群への液体供給路と前記下側共有流路から前記第2イジェクタ群への液体供給路の流路抵抗およびイナータンスがそれぞれ等しいことを特徴とする。
上記構成によれば、ダンパーは、2枚の樹脂フィルム又は金属薄膜でスペーサーを挟んで空気室を形成することで構成されているため、従来技術によってダンパーを容易に作成することができる。
本発明の請求項3に係る画像形成装置は、請求項1又は2に記載された液滴吐出ヘッドが設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、請求項1又は2に記載された液滴吐出ヘッドが設けられているため、ダンパーの幅を広くして圧力室から共有流路に伝播した圧力波や慣性流の影響を抑えることでノズルからの液体吐出特性を安定させることができる。
本発明によれば、ダンパーの幅が広くなるため圧力室から共通流路(共有流路)に伝播した圧力波や慣性流の影響を抑えることができる。これによりノズルからの液体吐出特性を安定させることができる。
本発明の液滴吐出ヘッドが採用された画像形成装置の第1実施形態を図1〜7に従って説明する。
図7に示されるように、この画像形成装置としてのインクジェット記録装置110の筐体114内の下部には給紙トレイ116が備えられており、給紙トレイ116内に積層された用紙Pをピックアップロール118で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Pは、所定の搬送経路122を構成する複数の搬送ローラ対120で搬送される。以下、単に「搬送方向」というときは、記録媒体である用紙Pの搬送方向をいい、「上流」、「下流」というときはそれぞれ、搬送方向の上流及び下流を意味するものとする。
給紙トレイ116の上方には、駆動ロール124及び従動ロール126に張架された無端状の搬送ベルト128が配置されている。搬送ベルト128の上方には記録ヘッドアレイ130が配置されており、搬送ベルト128の平坦部分128Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ130からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路122を搬送された用紙Pは、搬送ベルト128で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ130に対向した状態で、記録ヘッドアレイ130から画像情報に応じたインク滴が付着される。
そして、用紙Pを搬送ベルト128で保持した状態で周回させることで、吐出領域SE内に複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録を行うことができる。したがって、搬送ベルト128の表面が、用紙Pの周回経路となっている。
さらに、記録ヘッドアレイ130は、有効な記録領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つの液滴吐出ヘッドとしての記録ヘッド10が搬送方向に沿って配置されており、フルカラーの画像を記録可能になっている。
また、記録ヘッドアレイ130は、搬送方向と直交する方向に不動とされていてもよいが、必要に応じて移動するように構成しておくと、マルチパスによる画像記録で、より解像度の高い画像を記録したり、記録ヘッド10の不具合を記録結果に反映させないようにしたりできる。
さらに、記録ヘッドアレイ130の近傍(本実施形態では搬送方向の両側)には、それぞれの記録ヘッド10に対応した4つのメンテナンスユニット134が配置されている。このメンテナンスユニット134は、所定のメンテナンス動作(バキューム、ダミージェット、ワイピング、キャッピング等)を行う。
記録ヘッドアレイ130の上流側には、帯電ロール136が配置されている。帯電ロール136は、従動ロール126との間で搬送ベルト128及び用紙Pを挟みつつ従動し、用紙Pを搬送ベルト128に押圧する押圧位置と、搬送ベルト128から離間した離間位置との間を移動可能とされている。押圧位置では、接地された従動ロール126との間に所定の電位差が生じるため、用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト128に静電吸着させることができる。
記録ヘッドアレイ130の下流側には、図示しない剥離プレートが配置されており、用紙Pを搬送ベルト128から剥離するようになっている。
剥離された用紙Pは、排出経路144を構成する複数の排出ローラ対142で搬送され、筐体114の上部に設けられた排紙トレイ146に排出される。
給紙トレイ116と搬送ベルト128の間には、複数の反転用ローラ対150で構成された反転経路152が設けられており、片面に画像記録された用紙Pを反転させて搬送ベルト128に保持させることで、用紙Pの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト128と排紙トレイ146の間には、4色の各インクをそれぞれ貯留する液体タンクとしてのインクタンク154が設けられている。インクタンク154のインクは、図示しないインク供給配管によって、記録ヘッドアレイ130に供給される。
このようなインクジェット記録装置110では、4色のインクが収容された4台の記録ヘッド10を備えているので、用紙Pの搬送方向におけるヘッド幅の小型化が可能であり、小型の記録ヘッドアレイ130を実現することができる。
次に、記録ヘッド10の構成について説明する。
図6に示されるように、記録ヘッド10は、記録媒体としての用紙P(図5参照)の最大幅よりも幅広の長尺ヘッドからなる。この記録ヘッド10は複数の長方形状のヘッドユニット12で構成されており、各ヘッドユニット12は、搬送される用紙P(図5参照)の上流側と下流側とで半ピッチずらして、千鳥状に2列配置されている。
図5及び図6に示されるように、ヘッドユニット12には、図1に示す圧力室36、ノズル連通路38、ノズル16、及び駆動部としての圧電素子58を備えた複数のイジェクタ60が配列された長方形状のイジェクタ領域(イジェクタ群の配列部)14が形成されている。
この記録ヘッド10が搭載されたインクジェット記録装置110(図7参照)では、図5に示すように、ヘッドユニット12のイジェクタ領域14との対向部に用紙Pが所定ピッチで矢印方向に搬送され、ノズル16(図1参照)から画像情報に応じたインク滴が吐出される。したがって、画像記録が完了した用紙P上では、記録ヘッド10の用紙搬送方向上流側に位置するイジェクタ領域14Aによって記録された領域と、記録ヘッド10の用紙搬送方向下流側に位置するイジェクタ領域14Bによって記録された領域とが、用紙Pの幅方向に沿って交互に並ぶこととなる。ここで、搬送される用紙Pの幅方向で隣り合うヘッドユニット12同士では、イジェクタ領域14A、14Bの端部が互いにオーバーラップするように配置されており、印字領域内で印字できない領域が発生しないようにしている。
また、図6に示すように、ヘッドユニット12のイジェクタ領域14A、14Bの反対側には、ヘッドユニット12を固定するベース板18が配設されている。このベース板18には、2列のヘッドユニット12へそれぞれインクを供給する2本のインク流路20が形成されている。さらに、ベース板18の背面側両端部には2枚の放熱板22が取り付けられており、この放熱板22に記録ヘッド10の駆動を制御するコントローラである回路基板24が配設されている。また、各ヘッドユニット12(図6中の手前側)と回路基板24とを接続する電気配線26がベース板18の側部に支持されており、電気配線26にはスイッチIC28が設けられている。なお、図示を省略するが、図6中の奥側にも同様に、各ヘッドユニット12と接続される電気配線26、スイッチIC28、回路基板24が設けられている。
図5に示されるように、ヘッドユニット12の両端部には、イジェクタ領域14の両端部の外側に流路本流30A、30Bが配設されている。流路本流30A、30Bはインク流路20(図6参照)と接続されており、インク流路20から流路本流30A、30Bを通してヘッドユニット12にインクが供給されるようになっている。また、流路本流30A、30Bには、イジェクタ領域14に配列された各イジェクタ60にインクを供給する複数の共有流路32がそれぞれ接続されている。複数の共有流路32はヘッドユニット12の両端部から長手方向に沿って延びており、共有流路32はイジェクタ領域14の中央部で分割されている。すなわち、共有流路32の末端部はヘッドユニット12の中央部付近に位置している。なお、図5では、分かり易くするために流路本流30A、30Bに4本の共有流路32が接続され模式的に示されているが、実際には、イジェクタ60に設けられるノズル16(図1参照)の数は、紙送り方向に直交した方向に例えば600npiの密度で配置するために、多数のノズル16があり、その結果、多数の共有流路32が接続される構成となっている。
図1に示されるように、ヘッドユニット12は、インク滴を吐出するノズル16と、インクを加圧することによって連通するノズル16からインク滴を吐出する圧力室36と、共有流路32とを備えている。そして、ノズル16と圧力室36とを連通するノズル連通路38と、共有流路32の開口部40と圧力室36とを連通するインク供給路42とを備えている。
詳細には、ヘッドユニット12は、ノズル16が形成されたノズルプレート44と、ノズル連通路38と共有流路32が形成されたインクプールプレート46、47、48、49、第1ダンパープレート66A、第2ダンパープレート66Bと、ノズル連通路38と開口部40が形成されたスループレート50と、インク供給路42が形成されたインク供給路プレート52、53と、圧力室36が形成された圧力室プレート54とで構成されている。
次に、イジェクタ60、共有流路32、及びダンパープレート66A、66Bの構成について詳細に説明する。
図3に示されるように、共有流路32を流れるインクの流路方向に沿って配設される複数のイジェクタ60から第1イジェクタ群62Aが構成され、さらに、第1イジェクタ群62Aと同様にインクの流路方向に沿って配設される複数のイジェクタ60から構成される第2イジェクタ群62Bが、第1イジェクタ群62Aと並設されている。
図1に示されるように、イジェクタ60には、各ノズル16に対応して圧力室36が設けられ、圧力室36は、電圧が印加された圧電素子58が振動板57を変形させることで、体積変化を生じ内部に充填されているインクを加圧してノズル16からインクを吐出させる構成となっている。
さらに、各圧力室36にインク供給路42を介してインクを供給する共有流路32が、第1イジェクタ群62Aと第2イジェクタ群62Bとの間に配置されている。従来構造のように各イジェクタ群に対して一方向に単独の流路を設ける構造と比較すると、第1イジェクタ群62Aと第2イジェクタ群62Bの間を広げることで、共有流路32の流路幅(図1におけるA方向)は広がっている。なお、本実施形態では、共有流路32から第1イジェクタ群62Aに供給されるインクが流れるインク供給路42と第2イジェクタ群62Bに供給されるインクが流れるインク供給路42の流路抵抗とイナータンスは、ほぼ等しくなっている。
また、共有流路32の内部には、樹脂製の第1ダンパープレート66Aと第2ダンパープレート66Bと、この2枚のダンパープレート66A、66Bの間に空気室66Cを形成させるインクプールプレート47とから構成されるダンパープレート66が設けられている。このダンパープレート66は、第1イジェクタ群62Aに供給されるインクの共有流路32Aと第2イジェクタ群62Bに供給されるインクの共有流路32Bとを上下に仕切っている。ここで、共有流路32の流路幅が広がっているため、ダンパープレート66とインクの接触面は平面上に広げられるので、インクに伝播される圧力波や慣性流の変化を効率良く吸収できる幅を確保でき、その結果、構造となっている。また、ダンパープレート66A、66Bが、上側、下側を流れるインクに伝播する圧力波や慣性流の変化をそれぞれ吸収することができる。
以上の構成により、図5に示すヘッドユニット12では、共有流路32に供給されるインクは、イジェクタ領域14の各イジェクタ60に供給され、図1に示すように、開口部40及びインク供給路42を経て圧力室36内に充填される。そして、回路基板24(図6参照)から各圧電素子58に駆動電圧を印加すると、圧電素子58と共に振動板57が撓み変形し、圧力室36を膨張又は圧縮させる。これによって圧力室36に体積変化が生じると、圧力室36内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によってインクがノズル16から吐出される。
インクを吐出される際に圧力室36内に発生した圧力波や慣性流の変化は、開口部40及びインク供給路42を経て共有流路32に伝播する。共有流路32に伝播した圧力波や慣性流の変化は、第1ダンパープレート66A、第2ダンパープレート66Bと接して吸収される。前述したように、ダンパープレート66は、流路幅方向に広げられているため、効果的に圧力波や慣性流の変化を吸収する。
これにより、近傍の圧力室36に圧力変動等が誘起され、ノズル16からのインク吐出速度や液滴量等のインク吐出特性が変化して印字品質が低下するのを防止している。
ここで、ダンパー性能をCdb、インクの変化体積をΔW、インクが受ける圧力をp、図4(A)に示すダンパープレートの幅をd、ダンパープレートの長さをl、ダンパープレートの厚さをt、ダンパープレートの縦弾性係数をE、ダンパープレートのポアソン比をνとすると下記関係式が成り立つことが知られている。
Cdb=ΔW/p=ld(l−ν)/60Et
この式より、ダンパー性能はダンパープレートの幅dの5乗に比例することが分かる。例えば流路の幅を10%広げることによりダンパー性能は約1.6倍、15%広げると約2倍向上する。図4(B)の表には、例えばダンパープレート66の幅を1000μmとして、この幅を段階的に広げた時のダンパー性能の増加比が表されている。また、図4(B)をグラフ化したのが図4(C)である。これらの表及びグラフより、ダンパープレートの幅を広げることで効果的にダンパー性能Cdbが向上することが分かる。
本実施例では、第1イジェクタ群62Aと第2イジェクタ群62Bの流路を共有することで、共有流路32を第1イジェクタ群62Aと第2イジェクタ群62Bの間に配置することができ、これにより、従来構造のように各イジェクタ群に対して一方向に単独の流路を設ける構造と比較すると、共有流路32(図1参照)の流路幅は、1.5倍広くなっており、上記計算式より、ダンパー性能は、約7.6倍となる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、本実施形態では記録媒体の巾より長いインク吐出機構を備えた固定ヘッドを備えた画像形成装置を例として説明したが、走査ヘッドでも適用できる。
また、本実施形態では、ダンパープレートを空気層を挟んだ2層構造にして圧力波を吸収させたが、これに代えて、弾性体を挟んだ2層構造にして圧力波を吸収させてもよい。
また、本実施形態では、ダンパープレートを2枚の樹脂板を加工することにより2層構造にして圧力波を吸収させたが、これに代えて、2枚の薄い金属薄膜等を加工することにより2層構造にして圧力波を吸収させてもよい。
また、本実施形態では、ダンパープレートを平板を加工することにより2層構造にして圧力波を吸収させたが、これに代えて、湾曲した板を加工することにより2層構造として圧力波を吸収させてもよい。
次に本発明の液滴吐出ヘッドが採用された画像形成装置の第2実施形態を図8に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では第1実施形態のように、ダンパープレート66には、空気室66Cを形成させるためのスペーサーとしてのインクプールプレート47は設けられておらず、それに替えて、第1ダンパープレート66Aに凹部が形成されている。
詳細には、図8に示されるように、第1ダンパープレート66Aの凹部を覆うように第2ダンパープレート66Bが積層され、第1ダンパープレート66Aの凹部によって空気室66Cが形成されている。この構成により、空気室66Cを形成させるためのスペーサーを廃止することができる。
次に本発明の液滴吐出ヘッドが採用された画像形成装置の第3実施形態を図9に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では第1実施形態とは違い、ノズル16を形成するノズルプレート45は、樹脂フィルム又は金属薄膜で形成されている。これにより、ノズルプレート45がダンパーとして機能して、共有流路32を流れるインクに伝播される圧力波や慣性流の変化を効率良く吸収できる。
次に本発明の液滴吐出ヘッドが採用された画像形成装置の第4実施形態を図10〜11に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では第1実施形態と違い、ダンパープレート66には、第1イジェクタ群62Aに供給されるインクと第2イジェクタ群62Bに供給されるインクとが連通する連通孔66Dが設けられている。
この構成により、第1イジェクタ群62Aに供給されるインクに伝播する圧力波は第2イジェクタ群62Bに供給されるインクに伝播し、第2イジェクタ群62Bに供給されるインクに伝播する圧力波は第1イジェクタ群62Aに供給されるインクに伝播する。これにより、共有流路32の内部には一様な圧力波が伝播し、ダンパープレート66A、66Bによって効率よくこの圧力波は吸収される。
本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドの共通流路、ノズル、及び圧力室をしめした拡大平面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る共通流路を示した模式図である。(B)本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドのダンパー性能を表した表である。(C)本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドのダンパー性能を表した表グラフである。 本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドのヘッドユニットなどの配置を示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る記録ヘッドの全体斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置を示した構成図である。 本発明の第2実施形態に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の第3実施形態に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の第4実施形態に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の第4実施形態に係る記録ヘッドの斜視図である。
符号の説明
10 記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
16 ノズル
32 共有流路
36 圧力室
45 ノズルプレート(底板)
47 インクプールプレート(スペーサー)
58 圧電素子(駆動部)
60 イジェクタ
62A 第1イジェクタ群
62B 第2イジェクタ群
66 ダンパープレート
66A 第1ダンパープレート
66B 第2ダンパープレート
66C 空気室
110 インクジェット記録装置(画像形成装置)
154 インクタンク(液体タンク)

Claims (3)

  1. 液体が充填される圧力室と、前記圧力室の液体に圧力を加えノズルから液滴を吐出させる駆動部と、を備えたイジェクタを有する液滴吐出ヘッドであって、
    複数の前記イジェクタが配列された第1イジェクタ群と、
    前記第1イジェクタ群の前記イジェクタが配列された配列方向に対して交差する方向に前記第1イジェクタ群に対して隣り合うように配置されると共に、前記第1イジェクタ群に沿って複数の前記イジェクタが配列された第2イジェクタ群と、
    一の液体タンクから液体が供給され、前記第1イジェクタ群の圧力室と前記第2イジェクタ群の圧力室との間に延設され、それぞれに液体を供給する共有流路と、
    前記共有流路を、第1イジェクタ群に液体を供給する上側共有流路と第2イジェクタ群に液体を供給する下側共有流路とに分かれるように上下に仕切り、空気室を備えた第一ダンパーと、
    前記ノズルが形成される前記共有流路の底板であって、樹脂フィルム又は金属薄膜で形成された第二ダンパーと、
    を備え、
    前記上側共有流路から前記第1イジェクタ群への液体供給路と前記下側共有流路から前記第2イジェクタ群への液体供給路の流路抵抗およびイナータンスがそれぞれ等しいことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 液体が充填される圧力室と、前記圧力室の液体に圧力を加えノズルから液滴を吐出させる駆動部と、を備えたイジェクタを有する液滴吐出ヘッドであって、
    複数の前記イジェクタが配列された第1イジェクタ群と、
    前記第1イジェクタ群の前記イジェクタが配列された配列方向に対して交差する方向に前記第1イジェクタ群に対して隣り合うように配置されると共に、前記第1イジェクタ群に沿って複数の前記イジェクタが配列された第2イジェクタ群と、
    一の液体タンクから液体が供給され、前記第1イジェクタ群の圧力室と前記第2イジェクタ群の圧力室との間に延設され、それぞれに液体を供給する共有流路と、
    前記共有流路を、第1イジェクタ群に液体を供給する上側共有流路と第2イジェクタ群に液体を供給する下側共有流路とに分かれるように上下に仕切り、空気室を備えたダンパーと、
    を備え、
    前記ダンパーは、2枚の樹脂フィルム又は金属薄膜の一方に凹部を形成し他方を重ね合わせて空気室を形成することで構成され、
    前記上側共有流路から前記第1イジェクタ群への液体供給路と前記下側共有流路から前記第2イジェクタ群への液体供給路の流路抵抗およびイナータンスがそれぞれ等しいことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載された液滴吐出ヘッドが設けられたことを特徴とする画像形成装置。
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