JP4844175B2 - 筐体 - Google Patents

筐体 Download PDF

Info

Publication number
JP4844175B2
JP4844175B2 JP2006059749A JP2006059749A JP4844175B2 JP 4844175 B2 JP4844175 B2 JP 4844175B2 JP 2006059749 A JP2006059749 A JP 2006059749A JP 2006059749 A JP2006059749 A JP 2006059749A JP 4844175 B2 JP4844175 B2 JP 4844175B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall surface
housing
transfer member
heat transfer
outside
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006059749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007237793A (ja
Inventor
良臣 廣中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006059749A priority Critical patent/JP4844175B2/ja
Publication of JP2007237793A publication Critical patent/JP2007237793A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4844175B2 publication Critical patent/JP4844175B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、筐体に関し、特に、発熱体を内部に収容する筐体に関する。
近年、サイリスタやパワートランジスタ等の電子部品の性能の向上は著しく、それに対応して電子部品(発熱素子)からの発熱量が大きくなっている。一方、たとえば誘導電動機と直流バッテリとを搭載する電気自動車(この電気自動車には、ハイブリッド車両、燃料電池車両を含む。)ではインバータにより電力変換を行なって、直流バッテリから誘導電動機に電力を供給している。電動機の定格出力の上昇に伴い、このようなインバータ等の電子部品の発熱量も上昇し、十分な冷却対策が必要になっている。
車両においては、特に、電子部品および電子部品を収容する筐体の小型化が要求されている。筐体の小型化によって、電子部品を収容する筐体内部の温度が一層上昇する傾向にあり、筐体内部の熱を筐体外部へ速やかに放出することがより重要になってきている。このような筐体に収容される電子部品の冷却に関して、以下の公報に開示された技術がある。
特開2005−323443号公報(特許文献1)は、電気機器の筐体における振動を低減し、かつ冷却性能の向上を図る技術を開示する。特許文献1に開示された電気機器の筐体は、車両に搭載され、作動に伴ない振動および熱の少なくともいずれかを生じる電気機器を収納する筐体であって、筐体の外側の壁面に、筐体の剛性が増加するように形成される振動抑制部材を含み、振動抑制部材は、少なくとも振動抑制部材が設けられる壁面の表面積よりも大きい表面積を有するように形成される冷却フィンを含む。また、筐体には、壁面以外の面に冷却媒体を通す冷却媒体通路が設けられる。
この公報に開示された筐体によると、電気機器(たとえば、リアクトルを含むコンバータ)の筐体は、筐体の外側の壁面に、筐体の剛性が増加するように形成される振動抑制部材(たとえば、補強リブ)を含む。補強リブは、少なくとも補強リブが設けられる壁面の表面積よりも大きい表面積を有するように形成される冷却フィンを含む。これにより、筐体の剛性を増加させて、コンバータの作動に伴なって、リアクトルにおいて生じる振動による騒音を抑制する。さらに、筐体には、壁面以外の面に冷却媒体(たとえば、冷却水)を通す冷却媒体通路が設けられる。筐体の剛性を増加させるように設けられる振動抑制部材(たとえば、補強リブ)は、補強リブ自体が少なくとも補強リブが設けられる壁面の表面積の大きい冷却フィンの形状を有することで、冷却フィンを介してリアクトルにおいて生じる熱を筐体の外部に放熱することができる。そのため、電気機器(たとえば、リアクトルを含むコンバータ)において生じる熱は、冷却フィンを介して外部の空気により冷却される経路と冷却水通路に流れる冷却水により冷却される経路とに分かれる。したがって、冷却水による冷却の寄与率が低減されるため、冷却媒体通路と接触する他の作動に伴ない熱を生じる電気機器の冷却性能を向上させることができる。
特開2005−323443号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電気機器の筐体においては、たとえば、筐体外部の温度が高くなると、電気機器において生じた筐体内部の熱が冷却フィンを介して筐体外部に放熱されにくくなり、筐体内部の温度が上昇する。筐体内部の温度が上昇すると、筐体内部の電気機器の温度が許容温度を超えて正常に機能しなくなることが考えられる。そのため、筐体内部の温度の上昇をさらに抑制するように改善する余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、発熱体を内部に収容する筐体であって、内部の温度の上昇を抑制する筐体を提供することである。
第1の発明に係る筐体は、発熱体を内部に収容する筐体であって、外側が冷媒の通路に接するように設けられた少なくとも1つの壁面と、壁面の内側から筐体の内部に突出するように形成された内方伝熱部材とを含む。
第1の発明によると、発熱体(たとえばインバータ等)が内部に収容された筐体は、外側が冷媒の通路に接するように設けられた少なくとも1つの壁面を備える。発熱体が発生する熱の一部は冷媒の通路に接する壁面を介して冷媒に放出されるが、その他の熱は、筐体内部に放出されるため、内部の温度が上昇する。これにより、たとえば、内部に収容される発熱体や発熱体と異なる部品(たとえばインバータに接続されるモータジェネレータECU等)が、許容温度を超えて正常に機能しなくなることが考えられる。そこで、冷媒の通路に接する壁面の内側から筐体の内部に突出するように内方伝熱部材が形成される。内方伝熱部材の熱が壁面を介して冷媒に放出されるため、内方伝熱部材の温度は内部の温度より低くなる。そのため、筐体内部の熱をより積極的に内方伝熱部材に伝えることができ、内部の温度の上昇が抑制される。その結果、発熱体を内部に収容する筐体であって、内部の温度の上昇を抑制する筐体を提供することができる。
第2の発明に係る筐体は、第1の発明の構成に加えて、発熱体と異なる部品を内部に収容し、内方伝熱部材は、部品の方向に突出するように形成される。
第2の発明によると、筐体は、発熱体(たとえばインバータ等)と異なる部品(たとえばインバータに接続されるモータジェネレータECU等)を内部に収容する。発熱体が発生する熱が筐体内部に放出され、内部の温度が上昇することで、発熱体と異なる部品の温度も上昇する。そのため、たとえば、発熱体と異なる部品が許容温度を超えて正常に機能しなくなることが考えられる。そこで、内方伝熱部材がその部品の方向に突出するように形成される。これにより、発熱体と異なる部品の周辺の熱が、内方伝熱部材に伝わりやすくなり、冷媒に放出されやすくなる。そのため、発熱体と異なる部品の周辺の温度の上昇を抑制して、発熱体と異なる部品が許容温度を超えて正常に機能しなくなることを抑制することができる。
第3の発明に係る筐体は、第1または第2の発明の構成に加えて、振動体を内部に収容する略直方体の筐体であって、内方伝熱部材は、通路に接する壁面と壁面に連続する他の壁面とを接続するように形成される。
第3の発明によると、筐体は、振動体(たとえばコンデンサ等)を内部に収容する略直方体の筐体である。内方伝熱部材は、通路に接する壁面と、通路に接する壁面に連続する他の壁面とを接続するように形成される。これにより、内方伝熱部材が形成される壁面の剛性が補強される。そのため、振動体から筐体に伝わった振動が補強された壁面により低減され、筐体の振動による騒音を抑制することができる。
第4の発明に係る筐体は、第1〜第3のいずれかの発明の構成に加えて、車両に搭載され、他の壁面の外側には、筐体を車両に支持する支持部が形成され、内方伝熱部材は、支持部の近傍に形成される。
第4の発明によると、内方伝熱部材により、筐体を車両に支持する支持部の近傍の壁面の剛性が補強される。そのため、振動体から筐体に伝わった振動が支持部の近傍の壁面により低減される。これにより、振動が支持部を介して車両に伝わることを抑制することができる。
第5の発明に係る筐体は、第1〜第4のいずれかの発明の構成に加えて、他の壁面の外側から筐体の外部に突出し、通路に接する壁面と他の壁面とが接する部分を含むように形成される外方伝熱部材をさらに含む。
第5の発明によると、たとえば、筐体外部の温度が筐体内部の温度より高い場合、筐体外部の熱が筐体の壁面を介して筐体内部に伝わり、筐体内部の温度が上昇する。これにより、たとえば、内部に収容される発熱体(たとえばインバータ等)や発熱体と異なる部品(たとえばインバータに接続されるモータジェネレータECU等)が、許容温度を超えて正常に機能しなくなることが考えられる。そこで、筐体には、他の壁面の外側から筐体の外部に突出する外方伝熱部材が形成される。外方伝熱部材は、冷媒の通路に接する壁面と他の壁面とが接する部分を含むように形成されるため、外方伝熱部材の熱が、冷媒の通路に接する部分を介して冷媒に放出される。これにより、外方伝熱部材の温度が、筐体外部の温度より低くなる。そのため、筐体外部の熱をより積極的に外方伝熱部材に伝えることができ、筐体外部の熱が筐体内部に伝わることを抑制することができる。これにより、筐体内部の温度が上昇することを抑制することができる。
第6の発明に係る筐体においては、第5の発明の構成に加えて、外方伝熱部材は、支持部と他の壁面とを接続するように形成される。
第6の発明によると、支持部と他の壁面とを接続するように形成される外方伝熱部材により、他の壁面の剛性が補強される。そのため、振動体から筐体に伝わった振動が他の壁面により低減される。これにより、振動が支持部を介して車両に伝わることを低減し、筐体の振動による騒音を抑制することができる。
第7の発明に係る筐体は、第4〜第6のいずれかの発明の構成に加えて、車両のエンジンルーム内に搭載され、支持部は、筐体をエンジンルームに支持する部材である。
第7の発明によると、筐体は、支持部により車両のエンジンルームに支持されるため、筐体外部はエンジンから発生した熱を含んだ外気に覆われる。外気の熱は、外方伝熱部材に伝わり、冷媒に放出される。これにより、エンジンから発生した熱を含む外気の熱が、筐体内部に伝わることを抑制することができる。また、冷媒に放出されずに筐体内部に伝わった熱は、内方伝熱部材に伝わり、冷媒に放出される。そのため、筐体内部の温度が上昇することをさらに抑制することができる。
第8の発明に係る筐体は、第1〜第7のいずれかの発明の構成に加えて、インバータを内部に備えた電力制御ユニットを覆うケースである。
第8の発明によると、筐体であるケース内部の温度が上昇するのを抑制し、インバータや、ケース内部に収容されるインバータと異なる他の電子部品(たとえばインバータに接続されるモータジェネレータECU等)が許容温度を超えて正常に機能しなくなることを抑制することができる。
第9の発明に係る筐体は、発熱体を内部に収容する筐体であって、冷媒の通路に接するように設けられた少なくとも1つの壁面と、壁面に連続する他の壁面の外側から筐体の外部に突出し、通路に接する壁面と他の壁面とが接する部分を含むように形成される外方伝熱部材とを含む。
第9の発明によると、発熱体(たとえばインバータ等)が内部に収容された筐体は、外側が冷媒の通路に接するように設けられた少なくとも1つの壁面を備える。たとえば、筐体外部の温度が筐体内部の温度より高い場合、筐体外部の熱が筐体の壁面を介して筐体内部に伝わり、筐体内部の温度が上昇する。これにより、たとえば、内部に収容される発熱体(たとえばインバータ等)や発熱体と異なる部品(たとえばインバータに接続されるモータジェネレータECU)が、許容温度を超えて正常に機能しなくなることが考えられる。そこで、筐体には、冷媒の通路に接する壁面に連続する他の壁面の外側から筐体の外部に突出する外方伝熱部材が形成される。外方伝熱部材は、冷媒の通路に接する壁面と他の壁面とが接する部分を含むように形成されるため、外方伝熱部材の熱が、冷媒の通路に接する部分を介して冷媒に放出される。これにより、外方伝熱部材の温度が、筐体外部の温度より低くなる。そのため、筐体外部の熱をより積極的に外方伝熱部材に伝えることができ、筐体外部の熱が筐体内部に伝わることを抑制することができる。これにより、筐体内部の温度が上昇することを抑制することができる。その結果、発熱体を内部に収容する筐体であって、内部の温度の上昇を抑制する筐体を提供することができる。
第10の発明に係る筐体は、第9の発明の構成に加えて、振動体を内部に収容し、車両に搭載され、他の壁面の外側には、筐体を車両に支持する支持部が形成され、外方伝熱部材は、支持部と他の壁面とを接続するように形成される。
第10の発明によると、支持部と他の壁面とを接続するように形成される外方伝熱部材により、他の壁面の剛性が補強される。そのため、振動体から筐体に伝わった振動が他の壁面により低減される。これにより、振動が支持部を介して車両に伝わることを低減し、筐体の振動による騒音を抑制することができる。
第11の発明に係る筐体は、第10の発明の構成に加えて、車両のエンジンルーム内に搭載され、支持部は、筐体を車両のエンジンルーム内に支持する部材である。
第11の発明によると、筐体は、支持部により車両のエンジンルームに支持されるため、筐体外部はエンジンから発生した熱を含んだ外気に覆われる。外気の熱は、外方伝熱部材に伝わり、冷媒に放出される。これにより、エンジンから発生した熱を含む外気の熱が、筐体内部に伝わることを抑制することができる。
第12の発明に係る筐体は、第9〜第11のいずれかの発明の構成に加えて、インバータを内部に備えた電力制御ユニットを覆うケースである。
第12の発明によると、筐体であるケース内部の温度が上昇するのを抑制し、インバータや、ケース内部に収容されるインバータと異なる他の電子部品(たとえばインバータに接続されるモータジェネレータECU)が許容温度を超えて正常に機能しなくなることを抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態においては、ハイブリッド車両において車両駆動用のモータに電力を供給する電力制御ユニットであるPCU(Power Control Unit)を収容するPCUケースについて説明するが、内部に発熱体を収納する筐体であればこれに限定されない。また、PCUケースを適用できる車両は、ハイブリッド車両に限定されるものではない。たとえば、このPCUケースは、同じくPCUを搭載する電気自動車および燃料電池車に適用できる。
図1を参照して、本実施の形態に係るPCUケースが搭載される車両の構成部品について説明する。
図1に示すように、車両500のフード400で覆われるエンジンルームには、エンジン100と、PCUケース200と、フロントトランスアクスル300とが設けられる。
エンジン100の出力軸は、フロントトランスアクスル300の入力軸に接続される。フロントトランスアクスル300の内部には、車両駆動用のモータ(図示せず)が設けられる。モータは、バッテリ(図示せず)からPCUケース200に収容されるPCUを介して供給される電力に基づいて、駆動する。また、フロントトランスアクスル300の内部には、動力分割機構(図示せず)が設けられる。これにより、エンジンの駆動力とモータの駆動力とが切り替えられて、モータがエンジン100の駆動力をアシストしたり、モータのみにより駆動力を発生させたりする。
フロントトランスアクスル300の出力軸は、ドライブシャフト(図示せず)を介してタイヤ150に接続される。フロントトランスアクスル300からタイヤ150に伝達された駆動力により車両500は走行する。
PCUケース200は、直流電流をモータ駆動用の交流電流に変換するインバータなどの内部の電気機器の温度上昇を抑制するために冷却液にて冷却される。PCUケース200の上部には、冷却液を貯留するリザーブタンク600が設けられている。
図2を参照して、本実施の形態に係るPCUケース200について説明する。PCUケース200は、下側ケース202と上側ケース204とがボルトで固定された略直方体の形状を有する。
下側ケース202の側壁面212の外側には、支持部206および外方伝熱部材220が接続される。側壁面212の内側には、内方伝熱部材230が接続される。なお、支持部206、外方伝熱部材220および内方伝熱部材230は、下側ケース202と一体的に形成されてもよい。
支持部206は、側壁面212の外側の中央下方部に、略直方体状に形成される。支持部206は、L字型のブラケット208の一端にボルトで固定される。ブラケット208の他端が車両側支持部210にボルトで固定される。これにより、PCUケース200が、車両500のエンジンルーム内に支持されて固定される。外方伝熱部材220および内方伝熱部材230についての詳細は後述する。
図3を参照して、本実施の形態に係るPCUケース200の構造について説明する。図3は、外方伝熱部材220および内方伝熱部材230を含む、PCUケース200の側面方向の断面図である。
PCUケース200の内部には、インバータ240と、モータジェネレータECU260と、コンデンサ270とが収容される。
インバータ240は、下側ケース202の側壁面212と略垂直に設けられた底壁面250の内側部252に設置される。インバータ240は、モータジェネレータECU260からの信号により、バッテリからの直流電流をモータ駆動用の交流電流に変換するとともに、モータ(ジェネレータ)で発電された交流電流を直流電流に変換する。この電流の変換が行なわれる際に、インバータ240内部の電気回路(パワー素子)で構成されるIPM(Intelligent Power Module)242が発熱する。なお、本実施の形態においては、発熱する部品としてインバータ240について説明したが、発熱する部品であればインバータ240であることに限定されない。
モータジェネレータECU260は、インバータ240と接続線262で電気的に接続され、IPM242内部の電気回路のオンオフを切り替えることでモータ(ジェネレータ)の出力を制御するとともに、インバータ240からの出力電流値やインバータ240の温度、電圧など車両500の制御に必要な情報をハイブリッドECU(図示せず)に送信する。モータジェネレータECU260は、電源部やトランジスタなどの電子部品で構成される。
コンデンサ270は、上側ケース204内部に樹脂部272で固定され、コンバータ(図示せず)で昇圧された直流電流を整流してインバータ240に供給する。コンデンサ270は、直流電流を整流してインバータ240に供給する際に振動する。なお、本実施の形態においては、振動する部品としてコンデンサ270について説明したが、振動する部品であればコンデンサ270であることに限定されない。たとえば、コンバータに備えられるリアクトルであってもよい。
PCUケース200は、発熱するIPM242の温度上昇を抑制するために冷却液(たとえば、LLC(Long Life Coolant))により冷却される。この冷却液は、電動ウォータポンプ(図示せず)により、エンジン100の冷却液のラジエータ(図示せず)の側方に設けられたエンジン冷却液とは別系統のラジエータ(図示せず)とPCUケース200との間を循環する。底壁面250の内部に冷却液通路254が蛇行するように設けられ、冷却液は、冷却液通路254に沿って流れる(図2の一点鎖線を参照)。冷却液は、冷却液通路254を流れる際に、冷却液通路254内の底壁面250に形成された冷却フィン部256の熱を吸収する。これにより、底壁面250が冷却され、底壁面250の内側部252に設置されたIPM242が冷却される。冷却液の熱は、ラジエータを介して外気に放出される。
外方伝熱部材220は、側壁面212の外側からPCUケース200の外部方向に突出するように形成される平板状の部材である。外方伝熱部材220の下端は支持部206の上面に接続され、外方伝熱部材220の上端は下側ケース202の上端部付近まで形成される。これにより、外方伝熱部材220は、底壁面250と側壁面212の外側とを接続する接続部258を含むように形成される。
内方伝熱部材230は、底壁面250の内側部252に接続される平板状の部材である。内方伝熱部材230は、支持部206近傍の位置に接続され、モータジェネレータECU260の方向に突出し、モータジェネレータECU260付近まで形成される。内方伝熱部材230は、底壁面250と側壁面212とを接続するように、側壁面212の内側にも接続される。内方伝熱部材230は、側壁面212の内側の外方伝熱部材220に対応する位置に接続される。
以上のような構造に基づく、本実施の形態に係るPCUケース200に設けられた外方伝熱部材220および内方伝熱部材230の作用について説明する。
運転者が車両500を走行させると、インバータ240内部のIPM242が発熱し、その熱が下側ケース202の底壁面250に伝達される。伝達された熱は冷却フィン部256に伝達される。また、電動ウォータポンプにより冷却液が循環し始める。冷却液通路254を流れる冷却液が冷却フィン部256の熱を吸収することで、底壁面250が冷却される。これにより、IPM242が冷却される。
このようにIPM242で発生した熱の多くは冷却液に放出されるが、一部の熱は、冷却液に放出されず、インバータ240の上面などからPCUケース200内部に放出される。また、モータジェネレータECU260を構成する電源部やトランジスタなどから発生する熱もPCUケース200内部に放出される。これにより、PCUケース200内部の温度が上昇する。そのため、モータジェネレータECU260を構成する電子部品が許容温度を超えて、正常に機能しなくなることが考えられる。
そこで、内方伝熱部材230が、冷却液通路254を内部に備える底壁面250の内側部252からモータジェネレータECU260方向に突出するように、モータジェネレータECU260付近まで形成される。内方伝熱部材230は、冷却液の通路254を内部に備える底壁面250の内側部252に形成されるため、内方伝熱部材230の熱が底壁面250に伝わる。そのため、内方伝熱部材230の温度は、PCUケース200内部の温度より低い温度となり、PCUケース200内部の熱を内方伝熱部材230に積極的に伝えることができる。内方伝熱部材230に伝わった熱は底壁面250に伝わり、冷却フィン部256を介して冷却液に放出される。このように、内方伝熱部材230を設けることにより、内方伝熱部材230周辺、すなわちモータジェネレータECU260周辺の熱を積極的に冷却液に放出することができる。そのため、PCUケース200内部の温度、特に、モータジェネレータECU260周辺の温度の上昇を抑制し、モータジェネレータECU260が正常に機能しなくなることを抑制することができる。
PCUケース200は車両500のエンジンルーム内に設けられるため、PCUケース200外部の外気はエンジン100から発生した熱を含む。そのため、PCUケース200外部の温度がPCUケース200内部の温度より高くなりやすく、外気の熱が、下側ケース202の側壁面212などを介してPCUケース200内部に伝わる。これにより、PCUケース200内部の温度が上昇する場合がある。
そこで、外方伝熱部材220が、下側ケース202の側壁面212の外側からPCUケース200の外部方向に突出するように形成される。外方伝熱部材220は、冷却液通路254を内部に備える底壁面250と側壁面212の外側との接続部258を含むように形成されるため、外方伝熱部材220の熱が冷却フィン部256を介して冷却液に放出される。そのため、外方伝熱部材220の温度は、PCUケース200外部の温度より低い温度となる。これにより、外気の熱を、より積極的に外方伝熱部材220に伝えることができる。そのため、下側ケース202の側壁面212を介してPCUケース200内部に伝わる外気の熱の量が抑制され、PCUケース200の内部の温度の上昇を抑制することができる。
なお、PCUケース200の外部の温度が低い場合には、外方伝熱部材220が内部の熱を外気に放出する冷却フィンとしても機能する。そのため、外方伝熱部材220が、車両500の走行により走行風が当たる場所に設けられる場合には、車両500の走行中は、PCUケース200内部の熱が走行風に放出されることにより、PCUケース200内部の温度の上昇が抑制される。
一方、運転者が車両500を走行させると、コンデンサ270が作動し、振動し始める。この振動が、樹脂部272を介して上側ケース204に伝わり、ボルトで固定された下側ケース202に伝わる。下側ケース202に伝わった振動は、支持部206およびブラケット208を介して、車両側支持部210に伝わり、車両500の車体が振動するとともに、振動音が外部に伝わる。
そこで、外方伝熱部材220が、側壁面212と支持部206とを接続するように、支持部206の上面にも接続される。また、内方伝熱部材230が、締結部260近傍に形成され、底壁面250と側壁面212とを接続するように、側壁面212の内側にも接続される。内方伝熱部材230は、側壁面212の内側のうちの外方伝熱部材220に対応する位置に接続される。このように、側壁面212が、底壁面250および締結部260と、外方伝熱部材220および内方伝熱部材230により接続されることにより、側壁面212の剛性が補強される。そのため、コンデンサ270からPCUケース200に伝わった振動は、側壁面212で低減される。これにより、コンデンサ270において生じる振動が、支持部206およびブラケット208を介して車両500に伝達されるのを抑制するとともに、振動音が外部に伝わることも抑制することができる。
以上のように、本実施の形態に係るPCUケースによれば、内方伝熱部材が、冷却液の通路を内部に備える底壁面の内側からPCUの内部方向に突出するように形成されるため、底壁面付近の内部の熱のみならず、突出した内方伝熱部材周辺の熱を積極的に冷却液に放熱することができる。そのため、内部の温度の上昇を抑制することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係るPCUケースが搭載される車両の斜視図である。 本実施の形態に係るPCUケースの斜視図である。 本実施の形態に係るPCUケースの側面方向の断面図である。
符号の説明
100 エンジン、150 タイヤ、200 PCUケース、202 下側ケース、204 上側ケース、206 支持部、208 ブラケット、210 車両側締支持部、212 側壁面、220 外方伝熱部材、230 内方伝熱部材、240 インバータ、242 IPM、250 底壁面、252 底壁面の内側部、254 冷却液通路、256 冷却フィン、258 接続部、260 モータジェネレータECU、270 コンデンサ、272 樹脂部、300 フロントトランスアクスル、400 フード、500 車両、600 リザーブタンク。

Claims (6)

  1. 発熱体と、前記発熱体と異なる部品と、振動体とを内部に収容する略直方体の筐体であって、
    外側が冷媒の通路に接する壁面と、
    前記通路に接する壁面に連続する他の壁面と、
    前記1つの壁面の内側から前記筐体の内部に収容される前記部品の方向に突出するように形成された内方伝熱部材とを含み、
    前記内方伝熱部材は、前記通路に接する壁面と前記他の壁面とを接続するように形成される、筐体。
  2. 前記筐体は、車両に搭載され、
    前記他の壁面の外側には、前記筐体を前記車両に支持する支持部が形成され、
    前記内方伝熱部材は、前記支持部の近傍に形成される、請求項に記載の筐体。
  3. 前記筐体は、前記他の壁面の外側から前記筐体の外部に突出し、前記通路に接する壁面と前記他の壁面とが接する部分を含むように形成される外方伝熱部材をさらに含む、請求項1または2に記載の筐体。
  4. 前記外方伝熱部材は、前記支持部と前記他の壁面とを接続するように形成される、請求項に記載の筐体。
  5. 前記筐体は、前記車両のエンジンルーム内に搭載され、
    前記支持部は、前記筐体を前記エンジンルームに支持する部材である、請求項のいずれかに記載の筐体。
  6. 前記筐体は、インバータを内部に備えた電力制御ユニットを覆うケースである、請求項1〜のいずれかに記載の筐体。
JP2006059749A 2006-03-06 2006-03-06 筐体 Expired - Fee Related JP4844175B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006059749A JP4844175B2 (ja) 2006-03-06 2006-03-06 筐体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006059749A JP4844175B2 (ja) 2006-03-06 2006-03-06 筐体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007237793A JP2007237793A (ja) 2007-09-20
JP4844175B2 true JP4844175B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=38583751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006059749A Expired - Fee Related JP4844175B2 (ja) 2006-03-06 2006-03-06 筐体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4844175B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5251614B2 (ja) * 2009-03-06 2013-07-31 株式会社デンソー 電力変換装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2827115B1 (fr) * 2001-07-06 2003-09-05 Alstom Coffre pour convertisseur de puissance
JP4311199B2 (ja) * 2003-12-25 2009-08-12 トヨタ自動車株式会社 電源システムおよびそれを備える自動車
JP4572571B2 (ja) * 2004-05-07 2010-11-04 トヨタ自動車株式会社 電気機器の筐体
JP4383981B2 (ja) * 2004-08-04 2009-12-16 トヨタ自動車株式会社 インバータ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007237793A (ja) 2007-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4702311B2 (ja) コンデンサを備えた電気ユニット
JP3867060B2 (ja) 車両用電源システム
JP4452952B2 (ja) 電力変換装置
JP4816350B2 (ja) コンデンサの冷却構造およびその冷却構造を備えたモータ
EP2688077B1 (en) Electronic device housing
JP2007220794A (ja) コンデンサ装置
US8681498B2 (en) Member that contains electronic components, and power conversion device
JP2013103585A (ja) パワーコントロールユニットの保護構造
JP4231626B2 (ja) 自動車用モータ駆動装置
JP2007335518A (ja) 車両用電気機器の収納容器
JP3513846B2 (ja) 電気自動車用放熱装置
JP6904045B2 (ja) 電池パック
JP2015220830A (ja) 車載用電力変換装置
JP2009177000A (ja) コンデンサ装置
JP2005032830A (ja) 制御装置およびそれを搭載した自動車
JP2013106423A (ja) 電気自動車用パワーコントロールユニットの電力線保護構造
JP2013103587A (ja) 電気自動車用パワーコントロールユニットの保護構造
JP4844175B2 (ja) 筐体
JPH11294345A (ja) ポンプ装置
CN109249799B (zh) 驱动单元
JPH11313466A (ja) モータおよびポンプ装置
JP2009153264A (ja) 電力制御ユニットの冷却構造
JP5292524B1 (ja) 電気自動車のパワーコントロールユニット
JP2009083582A (ja) インバータ用配管配置構造
JP2013038324A (ja) リアクトル支持構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110926

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4844175

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees