JP3513846B2 - 電気自動車用放熱装置 - Google Patents

電気自動車用放熱装置

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JP3513846B2 JP28363795A JP28363795A JP3513846B2 JP 3513846 B2 JP3513846 B2 JP 3513846B2 JP 28363795 A JP28363795 A JP 28363795A JP 28363795 A JP28363795 A JP 28363795A JP 3513846 B2 JP3513846 B2 JP 3513846B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0266Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with separate evaporating and condensing chambers connected by at least one conduit; Loop-type heat pipes; with multiple or common evaporating or condensing chambers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0233Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes the conduits having a particular shape, e.g. non-circular cross-section, annular

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動することによ
り発熱する電力変換装置を沸騰冷却装置を使用して放熱
する電気自動車用放熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車では、主電池の電力を変換し
て車両走行用の駆動モータに電力を供給する走行用イン
バータ、主電池の電力を変換して補機電池を充電するD
C−DCコンバータなど、作動によって発熱する電力変
換装置を搭載する。このため、電力変換装置の安定した
作動を確保するために、電力変換装置の放熱手段が必要
となる。放熱手段としては、空冷式や水冷式が一般的で
あるが、電気自動車の性能向上に伴い電力変換装置は大
出力化の傾向にあるため、空冷式や水冷式より放熱効率
が良く、小型化が可能な沸騰冷却装置を用いる手段を考
案した。
【0003】その沸騰冷却装置100は、図5に示すも
ので、電力変換装置である走行用インバータに用いられ
るスイッチング素子101の熱によって気化する冷媒が
封入された冷媒タンク102を備えるとともに、この冷
媒タンク102の上方位置に配置され、冷却ファン10
3による風や車両走行風と、気化冷媒とを熱交換する冷
媒放熱器104を備えるもので、水冷式の冷却手段に比
較して冷却液循環ポンプ、配管等を必要としないため、
小型でかつ車両搭載性に優れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、これまでの
沸騰冷却装置100は、車両前部の開口部に冷媒放熱器
104を配置していたので、電力変換装置や車両走行用
の駆動モータが収納されたボンネット内部には、冷媒放
熱器104で加熱された加熱空気が入ってくる。この結
果、ボンネット内部の温度が、外部空気の温度よりも高
くなり、ボンネット内部に収容される電力変換装置や車
両走行用の駆動モータの放熱性が悪くなる不具合を有し
ていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、ボンネット内部に収容される電力
変換装置や車両走行用の駆動モータの放熱性に優れる電
気自動車用放熱装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電気自動車用放
熱装置は、次の技術的手段を採用した。 〔請求項1の手段〕請求項1の手段を採用することによ
り、次の作用を奏する。車両前方からボンネット内に進
入し、ボンネットと冷媒タンクとの間で形成される空気
通路に導かれた空気は、まず冷媒タンクを冷却した後、
冷媒放熱器を冷却する。このように、冷媒放熱器の他
に、冷媒タンクも空気で冷却されるため、従来に比較し
て電力変換装置の放熱性が向上する。
【0007】〔請求項2の手段〕請求項2の手段を採用
することにより、次の作用を奏する。発熱量の大きい走
行用インバータの上側は、冷媒タンクの冷媒に熱を奪わ
れて冷却される。一方、走行用インバータの下側は、冷
媒タンクの前端で下側に別れた空気が導かれるため、こ
の空気によって冷却される。このように、発熱量の大き
い走行用インバータは、上下から冷却されるため、従来
に比較して放熱性が向上する。
【0008】〔請求項3の手段〕請求項3の手段を採用
することにより、冷媒タンクは空気通路内に面する放熱
面積が増えるため、冷媒の放熱効率が向上する。
【0009】〔請求項4の手段〕請求項4の手段を採用
することにより、冷媒タンクの冷媒と、空気通路を通過
する空気との熱交換面積が増えるため、冷媒の放熱効率
が向上する。
【0010】〔請求項5の手段〕請求項5の手段を採用
することにより、冷媒タンクと冷媒放熱器とがボンネッ
ト内に進入した空気によって冷却されるため、従来に比
較して電力変換装置の放熱性が向上する。
【0011】〔請求項6の手段〕請求項6の手段を採用
することにより、冷媒タンクの前端で下側に別れた空気
が、車両走行用の駆動モータを冷却するため、従来に比
較して車両走行用の駆動モータの放熱性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の電気自動車用放熱
装置を、図に示す実施例に基づき説明する。〔実施例の
構成〕図1ないし図4は実施例を示すもので、図1は電
気自動車用放熱装置の配置状態を示す概略側面図、図2
は図1のA−A線に沿う断面図、図3は図2のB−B線
に沿う断面図、図4は図2のC−C線に沿う断面図であ
る。
【0013】本実施例の電気自動車用放熱装置1が搭載
される車両は、車両前面に設けられたフロントバンパー
2の上側で、かつボンネット3の前端下側に、車両走行
風をルーム内に導くフロントグリル4を備える。また、
ボンネット3後端と、フロントウインドウ5の前端との
間に、車両走行風をエンジンルーム6内から排出するた
めの開口部7を備える。また、エンジンルーム6内に配
置された車両走行用の駆動モータ8は、車輪9と略同一
軸上に配置されている。
【0014】本実施例の電気自動車用放熱装置1は、作
動に伴い発熱する電力変換装置の一例として、複数の電
力変換装置を放熱する例を示すもので、その複数の電力
変換装置の一例として、車両走行用インバータ11、D
C−DCコンバータ12、およびバッテリ充電装置13
を例示する。
【0015】車両走行用インバータ11は、車載主バッ
テリ(図示しない)の直流電力を、所定の三相交流電力
に調節、変換し、調節された三相交流電力を車両走行用
の駆動モータ8に出力する電力変換装置で、パワートラ
ンジスタ等の半導体素子よりなり、周知のインバータ回
路を構成する複数のインバータ用スイッチング素子11
aと、アクセル開度等の車両走行状態に応じてECU1
8(後述する)から送られた制御信号を元に、複数のイ
ンバータ用スイッチング素子11aのON-OFF駆動信号を
発生するとともに、過熱や過電流等から車両走行用イン
バータ11を保護する電力制御回路11bと、複数のイ
ンバータ用スイッチング素子11aのON-OFF作動によっ
て生じる急激な電流変化を吸収して平滑化する複数の平
滑コンデンサ11cとから構成される。
【0016】DC−DCコンバータ12は、車載主バッ
テリの直流電力を12Vあるいは24V等の所定の直流
電力に下降変換して補機バッテリ(図示しない)に出力
し、車両に搭載される補機類を作動させる補機バッテリ
を充電するための電力変換装置で、パワートランジスタ
等の半導体素子よりなる複数のコンバータ用スイッチン
グ素子12aと、車載主バッテリの直流電力を下降変換
するトランス(図示しない)と、複数のコンバータ用ス
イッチング素子12aおよびトランスの作動によって生
じる急激な電流変化を吸収して平滑化するフィルター回
路(図示しない)とから構成される。
【0017】バッテリ充電装置13は、100V〜20
0Vの商用交流電力を、所定の直流電力に変換して車載
主バッテリに出力する公知の電力変換装置で、パワート
ランジスタ等の半導体素子よりなる複数の充電用スイッ
チング素子13aを備える。
【0018】電気自動車用放熱装置1は、車両のボンネ
ット3の下部に配置されるもので、上述の車両走行用イ
ンバータ11、DC−DCコンバータ12およびバッテ
リ充電装置13を放熱するための沸騰冷却装置16を備
える。この沸騰冷却装置16の冷媒タンク21(後述す
る)の下面には収納ケース17が装着され、その収納ケ
ース17の内部には、車両走行用インバータ11、DC
−DCコンバータ12、バッテリ充電装置13、および
両走行用制御のECU18が収納される。
【0019】なお、ECU18は、車両の走行制御や充
電制御を行うもので、例えば、アクセル開度等の運転者
の意志に応じて駆動モータ8に供給する電力量を決定し
たり、車両の停車状態を検出し(例えば充電モード指定
の検出)、かつ商用交流電力の入力を検出した際にバッ
テリ充電装置13に作動指示を与えるものである。
【0020】収納ケース17は、例えばアルミニウムダ
イキャスト製の容器で、冷媒タンク21との間に防水部
材(図示しない、例えばパッキング等)を挟んで冷媒タ
ンク21にネジで固定される。また、収納ケース17に
は、電気自動車用放熱装置1を車両に取り付けるための
取り付け金具(図示しない)が設けられ、この取り付け
金具を車両に固定することにより、電気自動車用放熱装
置1が車両に取り付けられる。
【0021】沸騰冷却装置16は、冷媒が封入された冷
媒タンク21と、この冷媒タンク21内で気化した冷媒
の持つ熱を空気中に放熱する冷媒放熱器22と、冷媒タ
ンク21と冷媒放熱器22のチューブ26(後述する)
の両方に接続された放熱フィン23と、冷媒放熱器22
に強制的に空気流を生じさせる冷却ファン24とから構
成される。
【0022】冷媒タンク21は、熱伝導性に優れた金属
板(例えば厚さが1〜2mmほどのアルミニウム板)を
プレス加工によって形成した偏平な容器である。この冷
媒タンク21の上端は、冷媒放熱器22の下端に連通し
た状態で接続されるもので、連通のための開口が大きく
設けられている。また、冷媒タンク21の下端は密閉さ
れている。
【0023】冷媒タンク21内部には、液冷媒が封入さ
れている。この冷媒には、低い温度で沸騰する液体が望
ましく、例えばエチレングリコール水溶液や水を用いる
場合には、沸点が下がるように、減圧(例えば0.1気
圧)して封入される。また、沸点の低いフロン系の冷媒
を減圧した状態で封入しても良い。
【0024】この冷媒タンク21は、ボンネット3と略
平行に配置され、ボンネット3と冷媒タンク21との間
に空気通路25を形成する。この空気通路25は、フロ
ントグリル4からエンジンルーム6内に進入した空気の
うち、冷媒タンク21の前端で上側に別れた空気が導か
れるもので、ボンネット3の下面と冷媒タンク21の上
面との間を通過した後、冷媒放熱器22へ流れる。な
お、冷媒タンク21の前端で下側に別れた空気は、車両
走行用の駆動モータ8の周囲に導かれ、駆動モータ8が
配置される雰囲気温度を低く維持する。
【0025】冷媒タンク21の下面には、車両走行用イ
ンバータ11、DC−DCコンバータ12およびバッテ
リ充電装置13が取り付けられており、車両走行用イン
バータ11のインバータ用スイッチング素子11a、D
C−DCコンバータ12のコンバータ用スイッチング素
子12a、バッテリ充電装置13の充電用スイッチング
素子13aの各放熱面は、それぞれ熱伝導性の良好なグ
リスまたはシート等を介して冷媒タンク21の下面に固
定され、各スイッチング素子11a、12a、13aで
発生した熱が冷媒タンク21を介して内部の冷媒に効率
良く伝わるように設けられている。
【0026】冷媒放熱器22は、冷媒タンク21の上方
に配置される熱交換手段で、冷媒タンク21内で気化し
た冷媒を、冷媒放熱器22を通過する空気によって冷却
することで液化し、再び冷媒タンク21内に戻すもので
ある。具体的には、本実施例の冷媒放熱器22は、複数
の偏平なチューブ26とコルゲートフィン27とを交互
に積層した積層型熱交換器で、各チューブ26の上端に
接続した上部タンク28によって上端が閉塞されるとと
もに、各チューブ26の下端に接続した下部タンク29
を介して冷媒タンク21の開口に接続される構造を有
し、冷媒タンク21とともに一体ろう付けされるもので
ある。
【0027】放熱フィン23は、空気通路25内に配置
され、複数のリブが車両の前後方向へ伸びる三角プレー
ト状のもので、車両前方から空気通路25内に導かれた
空気がスムーズに冷媒放熱器22へ流れるように設けら
れている。この放熱フィン23の前後長(冷媒タンク2
1に沿う側の長さ)は、最も発熱量の大きいインバータ
用スイッチング素子11aの前後長より大きく設けられ
たもので、冷媒タンク21と冷媒放熱器22のチューブ
26とに接続されている。また、放熱フィン23は、内
部に液冷媒および気化冷媒が通過できる空間を有し、こ
の空間は冷媒タンク21と冷媒放熱器22のチューブ2
6の両方に通じており、液冷媒および気化冷媒が双方を
容易に循環できるように設けられている。
【0028】冷却ファン24は、冷媒放熱器22に組み
付けられて、冷媒放熱器22に車両前方から後方へ空気
流を強制的に生じさせるもので、本実施例ではクロスフ
ローファンを示す。この冷却ファン24は、遠心ファン
(図示しない)、この遠心ファンを回転駆動するファン
モータ31、および冷媒放熱器22の全域に効率良く空
気流を生じさせるファンケース32から構成され、ファ
ンケース32から排出される空気はボンネット3の後端
の開口部7から外部へ排出される。
【0029】このファンモータ31は、図示しないファ
ン制御回路によって通電制御される。このファン制御回
路は、各スイッチング素子11a、12a、13aの温
度を検出する温度センサ(図示しない)を備えるととも
に、車両速度を入力し、温度センサの検出する温度が所
定温度以上で、かつ車両走行速度が所定速度以下の時
に、ファンモータ31が通電するように設けられてい
る。
【0030】〔実施例の作動〕次に、上記実施例の作動
を説明する。電気自動車の運転中は、スロットル開度等
の車両走行状態に応じてECU18が駆動モータ8に供
給する電力量を決定し、車両走行用インバータ11の電
力制御回路11bがECU18から送られた制御信号を
元に、複数のインバータ用スイッチング素子11aのON
-OFF制御を行い、車両走行状態に応じた電力を駆動モー
タ8へ与える。また、電気自動車の運転中および充電中
は、補機類の作動によって消費した電力を補うために、
DC−DCコンバータ12の複数のコンバータ用スイッ
チング素子12aがON-OFF制御され、補機バッテリを充
電する。
【0031】複数のインバータ用スイッチング素子11
aおよび複数のコンバータ用スイッチング素子12a
は、ON-OFF制御されることによって発熱する。この熱
は、冷媒タンク21を介して冷媒に伝達され、冷媒が加
熱される。加熱によって冷媒タンク21内の液冷媒の温
度が沸騰温度(例えば60℃)に達すると、液冷媒が沸
騰し、気化する。気化冷媒は上昇し、冷媒放熱器22の
チューブ26内に進入し、チューブ26およびコルゲー
トフィン27に熱を伝える。
【0032】ここで、冷媒放熱器22のチューブ26お
よびコルゲートフィン27は、フロントグリル4から取
り込まれ、ボンネット3と冷媒タンク21との間で形成
される空気通路25を通った走行風(フロントグリル4
から取り込まれた走行風のうち、冷媒タンク21の前端
で上側に導かれた走行風)、あるいは冷却ファン24の
発生する冷却風で強制空冷されている。このため、チュ
ーブ26およびコルゲートフィン27に伝えられた熱
が、走行風あるいは冷却風に奪われ、気化冷媒が冷却さ
れる。気化冷媒が冷却されると、凝縮、液化する。そし
て液化した冷媒は、重力により自然滴下し、冷媒タンク
21内に戻される。
【0033】なお、フロントグリル4から取り込まれた
走行風のうち、冷媒タンク21の前端で下側に導かれた
走行風は、電気自動車用放熱装置1に阻害されることな
く駆動モータ8の周囲に導かれ、駆動モータ8を冷却す
る。
【0034】また、冷媒タンク21内で気化した気化冷
媒の一部は、図4に示すように放熱フィン23内に進入
する。この放熱フィン23の周囲には、冷媒放熱器22
と同様、走行風あるいは冷却風が流れるため、放熱フィ
ン23内に進入した気化冷媒の熱が放熱フィン23の周
囲を流れる空気流に奪われ、気化冷媒が冷却される。気
化冷媒が冷却されると、凝縮、液化し、重力により自然
滴下して冷媒タンク21内に戻される。
【0035】なお、車両の登坂路など冷媒タンク21が
水平に近い状態では、放熱フィン23の内部に液冷媒が
進入して放熱フィン23がタンクとして機能し、発熱量
の大きいインバータ用スイッチング素子11aの放熱面
がドライアップする不具合を回避する。
【0036】さらに、冷媒タンク21の上面には、走行
風あるいは冷却風が流れる。このため、冷媒タンク21
内の液冷媒の熱が、冷媒タンク21の上面を流れる空気
流に奪われるため、冷媒タンク21内の液冷媒の温度上
昇を抑える。
【0037】一方、電気自動車の充電時は、複数の充電
用スイッチング素子13aがON-OFF制御されて補機バッ
テリを充電するため、複数の充電用スイッチング素子1
3aが発熱する。電気自動車の充電は、車両の停止時に
行われるため、車両走行風がないことを除いて、上述の
車両走行時と同様に複数の充電用スイッチング素子13
aの発生する熱が放熱される。
【0038】〔実施例の効果〕本実施例では、ボンネッ
ト3と冷媒タンク21との間で空気通路25を係止し、
車両走行風を効率良く冷媒放熱器22へ導くため、冷却
ファン24の送風能力のみで冷媒放熱器22の放熱を行
う場合に比較して放熱効率が向上し、冷媒放熱器22を
小型で軽量化できる。この結果、電気自動車用放熱装置
1を小型、軽量化でき、車両搭載性を向上させることが
できる。
【0039】また、車両走行風を有効に利用して冷媒放
熱器22を放熱するため、ファンモータ31の駆動時間
を減らすことができ、ファンモータ31の寿命向上と、
消費電力を抑える効果がある。
【0040】沸騰冷却装置16は、インバータ用スイッ
チング素子11aの発生する数kWの発熱量を吸収して
放熱するが、この放熱によって加熱された熱を効率良く
エンジンルーム6の外へ排出できるため、エンジンルー
ム6内の雰囲気温度を低く保つことができる。このた
め、電気自動車用放熱装置1の搭載する車両走行用のイ
ンバータ11、DC−DCコンバータ12、バッテリ充
電装置13、ECU18の動作環境温度を低く保つこと
ができ、各構成部品の寿命を向上できるとともに、各構
成部品の耐熱度合を下げることができ、各装置を低コス
ト化することができる。
【0041】電気自動車用放熱装置1をボンネット3の
すぐ下で、かつボンネット3と略平行に配置したことに
より、電気自動車用放熱装置1における車両前方からの
投影面積を小さくできる。このため、フロントグリル4
から取り入れた車両走行風が効率良く駆動モータ8側に
導くことができ、駆動モータ8の冷却効率を向上するこ
とができる。
【0042】重量物である電気自動車用放熱装置1を車
両に搭載する際、エンジンルーム6の上方から車両に組
付けることができるため、組付性に優れる。ファンモー
タ31は、車両速度や各スイッチング素子11a、12
a、13aの温度に応じて作動するため、ファンモータ
31の駆動時間を減らすことができ、ファンモータ31
の寿命向上と、消費電力を抑える効果がある。
【0043】電気自動車用放熱装置1は、車両走行中に
発熱する電力変換装置(車両走行用インバータ11およ
びDC−DCコンバータ12)と、車両停車中に発熱す
る電力変換装置(バッテリ充電装置13)の両方を搭載
しているため、車両停車中に発熱する電力変換装置(例
えばバッテリ充電装置13)の専用の冷却手段を設ける
必要がなく、コストを抑えることができる。
【0044】冷媒タンク21に、タンクを兼ねる放熱フ
ィン23を設けた。このため、登坂時に冷媒タンク21
が水平近くになった場合でもインバータ用スイッチング
素子11aが取り付けられた面でドライアップを起こす
不具合が回避でき、沸騰冷却装置16で安定して冷却サ
イクルを続けることができる。また、冷媒の放熱面積が
増大したことにより、沸騰冷却装置16の放熱効率が向
上するため、冷媒放熱器22を小型で軽量化でき、電気
自動車用放熱装置1を小型化できる。
【0045】〔変形例〕上記の実施例では、電力変換装
置の一例として、車両走行用インバータ11、DC−D
Cコンバータ12、バッテリ充電装置13を例に示した
が、エアコンのコンプレッサのモータを駆動するコンプ
レッサ用インバータなど、他の電力変換装置を搭載して
も良い。
【0046】上記の実施例では、電気自動車用放熱装置
1は、複数の電力変換装置を搭載する例を示したが、1
つの電力変換装置のみを搭載するものとしても良い。ま
た、発熱量の大きい電力変換装置(例えば、車両走行用
インバータ11)のみを沸騰冷却装置16で冷却し、他
の電力変換装置は空気流(車両走行風や冷却ファン24
による冷却風)によって冷却するように設けても良い。
【0047】上記の実施例では、放熱フィン23の表面
積を、発熱量の大きいインバータ用スイッチング素子1
1aの放熱面積よりも大きくした例を示したが、沸騰冷
却装置16に取り付けられる電力変換装置の発熱量が小
さい場合や、冷媒タンク21の傾斜角が大きい場合に
は、放熱フィン23の表面積を放熱面積よりも小さく設
けても良い。また、上記の実施例では、放熱フィン23
の内部を空間にして冷媒が進入可能に設けた例を示した
が、放熱フィン23を熱伝達性に優れた部材で形成し、
冷媒タンク21の熱を空気通路25を流れる空気に放熱
するように設けても良い。
【0048】上記の実施例では、電力変換装置(車両走
行用インバータ11、DC−DCコンバータ12、バッ
テリ充電装置13)を冷媒タンク21の下方に配置した
例を示したが、空気通路25を流れる車両走行風の流れ
を大幅に阻害しないものであれば、電力変換装置を冷媒
タンク21の上方のみへ配置したり、電力変換装置を冷
媒タンク21の上下両側に配置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気自動車用放熱装置の配置状態を示す概略側
面図である(実施例)。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である(実施
例)。
【図3】図2のB−B線に沿う断面図である(実施
例)。
【図4】図2のC−C線に沿う断面図である(実施
例)。
【図5】沸騰冷却装置の断面図である(従来技術)。
【符号の説明】
1 電気自動車用放熱装置 3 ボンネット 8 駆動モータ 11 車両走行用インバータ(電力変換装置) 12 DC−DCコンバータ(電力変換装置) 13 バッテリ充電装置(電力変換装置) 16 沸騰冷却装置 21 冷媒タンク 22 冷媒放熱器 23 放熱フィン 25 空気通路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−196919(JP,A) 特開 昭61−61908(JP,A) 特開 平5−226530(JP,A) 特開 平6−225548(JP,A) 実開 平2−85976(JP,U) 実開 昭54−31473(JP,U) 実開 昭55−4501(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 9/00 B60L 1/00 H05K 7/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動によって発熱する電力変換装置と、 この電力変換装置の熱を吸収し、その熱によって気化す
    る冷媒が封入された冷媒タンクを備えるとともに、この
    冷媒タンクの上方位置に配置され、空気と気化冷媒とを
    熱交換する冷媒放熱器を備える沸騰冷却装置とを備え、 車両のボンネットの下部に配置される電気自動車用放熱
    装置において、 前記冷媒タンクの車両後方側に前記冷媒放熱器を配置す
    るとともに、 前記ボンネットと前記冷媒タンクとで、前記冷媒放熱器
    へ空気を送る空気通路を形成することを特徴とする電気
    自動車用放熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1の電気自動車用放熱装置におい
    て、 前記電力変換装置は、車載バッテリの電力を調節して車
    両走行用の駆動モータに出力する走行用インバータで、 この走行用インバータは、前記冷媒タンクの下側に配置
    されたことを特徴とする電気自動車用放熱装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の電気自動車用放
    熱装置において、 前記冷媒タンクは、前記空気通路内に配置され、前記冷
    媒放熱器と接続された放熱フィンを備えることを特徴と
    する電気自動車用放熱装置。
  4. 【請求項4】請求項3の電気自動車用放熱装置におい
    て、 前記放熱フィンは、内部に液冷媒および気化冷媒が通過
    できる空間を有し、この空間は、前記冷媒タンクと前記
    冷媒放熱器の両方に通じていることを特徴とする電気自
    動車用放熱装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの電気
    自動車用放熱装置において、 前記車両の前部側から前記空気通路内に導かれた空気
    は、前記冷媒タンクと前記冷媒放熱器の両方を冷却する
    ことを特徴とする電気自動車用放熱装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかの電気
    自動車用放熱装置において、 前記車両の前部側から前記ボンネット内に導かれた空気
    は、前記冷媒タンクの車両前方側の端部で上下に分離
    し、 上側に別れた空気が前記空気通路内に導かれるととも
    に、下側に別れた空気が車両走行用の駆動モータの周囲
    に導かれることを特徴とする電気自動車用放熱装置。
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