JP4843569B2 - インダクタ - Google Patents

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本発明は、インダクタンスを調整することができるインダクタに関するものである。
高周波電源からプラズマ負荷などに電力を供給する場合には、特許文献1に示されているように、インダクタやキャパシタにより構成されるインピーダンス整合器が電源と負荷との間に設けられる。この種のインピーダンス整合器は例えば図14に示すように、コイルL1,L2からなるインダクタと、キャパシタC1,C2とにより構成されて、入力端子INが図示しない高周波電源の出力端子に接続され、出力端子OUTが負荷に接続される。この種のインピーダンス整合器においては、インダクタのコイルL1よりもL2に大きい電流が流れる。周知のように、高周波電流は、表皮効果により導体の表面を流れるため、大きな高周波電流を流すためには、表面積が大きい導体を用いてコイルを構成する必要がある。そのため、図14に示したインピーダンス整合器においては、コイルL2として、平角導体を巻回軸線の回りに螺旋状に巻回したコイルを用いている。
ところで、この種のインピーダンス整合器においては、インピーダンスの整合をとる際に、キャパシタを調整するだけでなくインダクタをも調整し得るようにしておくことが好ましい。インダクタのインダクタンスを調整する方法としては、特許文献2に示されているように、平面上に渦巻き状のコイルを形成して、このコイルの一部を短絡板を通して短絡する方法が提案されている。
また特許文献3に示されているように、コイル全体を特に拘束しないで、コイルを伸縮させてコイルピッチを変化させることにより、そのインダクタンスを調整するようにしたものもある。
更に、特許文献4に示されているように、コイルを筒状のケース内に収容して、コイルをケースの内面によりガイドしつつ、伸縮させることにより、そのインダクタンスを調整するようにしたものもある。
特開平06−11528号公報 特開平06−96967号公報 実開昭60−11418号公報 特開平08−264327号公報
特許文献2に示された発明による場合には、コイルを平面状に構成する必要があるが、平面状のコイルは、設置する際に大きいスペースを必要とするため実用的でない。またコイルの一部を短絡する方法では、インダクタンスの微調整を行なうことが困難である。
特許文献3に示されたように、コイルを伸縮させる方法によると、インダクタンスの微調整が可能であるが、コイルを拘束することなく、コイル全体を伸縮させるようにすると、コイルの伸縮の過程で、コイルピッチが変化するだけでなく、コイルが径方向へも変形するため、コイルの近傍に他の部品が存在すると、コイルが他の部品に接触してしまうおそれがある。特に、コイルの巻回中心軸線を水平方向に向けた状態で設置する場合には、コイルが重力により撓むため、コイルの径方向への(下方への)変形量が多くなり、隣接する部品に接触するおそれが大になる。特許文献4に示されたように、コイルをケース内に収容して、コイルをケースによりガイドしつつ伸縮させるようにすれば、コイルの径がケースの内径以上に拡大されるのを防ぐことができる。しかしながら、コイルをケース内に収容した場合には、コイルを縮めた際に、コイルの各ターンが、コイルの巻回中心軸線から偏心して、コイルがケースの内面に接触することがあるので、コイルの伸縮をスムーズに行なわせることができなくなるおそれがある。特に平角導体コイルの場合には、コイル導体が角部を有するため、コイルがケースの内面に接触するとスムーズな伸縮を行なわせることが困難になる。コイルの伸縮をスムーズに行なわせるために、ケースを緩めに構成しておくことも考えられるが、ケースを緩めに構成した場合には、ケースが大形になるため、インダクタが大形になり、好ましくない。また通電電流が大きく、発熱が多い平角導体コイルをケース内に収容すると、コイルからの放熱が悪くなるため、好ましくない。
特に、図14に示したようにコイルL1及びL2を有するインダクタにおいて、通電電流が比較的小さいコイルL1をエナメル線などにより構成し、電流が多く流れるコイルL2を平角導体により構成する場合には、インダクタをコンパクトに構成するために、平角導体コイルL2をコイルL1の内側に同心的に配置する構造が採用されるが、この場合、内側に配置される平角導体コイルL2が大形になると、外側のコイルL1も大形になり、インダクタ全体が大形になるのを避けられない。
本発明の目的は、平角導体コイルを備えたインダクタにおいて、大形化の原因になるケースを用いることなく、しかもコイルを近傍の部品に接触させることなく伸縮させて、インダクタンスの調整を円滑に行なわせることができるようにすることにある。
本発明は、直線的に延びる巻回軸線に沿って平角導体を巻回してなる平角導体コイルを備えたインダクタを対象とする。
本発明においては、平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側及び他端側にそれぞれ配置されて平角導体コイルを間にして相対する第1及び第2のフレームと、平角導体コイルの内側を巻回軸線と同方向に延びるように設けられて一端及び他端がそれぞれ第1のフレーム及び第2のフレームに支持された支持軸と、第1のフレーム側で支持軸に支持されて平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの複数ターンの部分を機械的に拘束する第1のコイル保持部材と、第2のフレーム側で支持軸に支持されて平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの複数ターンの部分を機械的に拘束する第2のコイル保持部材とが設けられる。そして、第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材の少なくとも一方が支持軸に沿ってスライドし得るように設けられ、支持軸に沿ってスライドし得るように設けられたコイル保持部材の巻回軸線方向に沿った位置を調整する位置調整機構が設けられる。
上記のように、平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターン部分を機械的に拘束した状態でコイルの一端側及び(または)他端側の軸線方向位置を調整するようにすると、コイルの拘束されていない部分を伸縮させてインダクタンスを調整することができる。インダクタンスを調整するためにコイルを伸縮させた際に、コイルの両端の拘束されている部分は径方向へも軸線方向へもほとんど変形しない。平角導体コイルの拘束されていない部分は軸線方向に容易に変形するが、径方向にはほとんど変形しない。これは、コイルの両端の複数ターンの部分が拘束されていることによる。
このように、本発明によれば、コイルの内側に配置したコイル保持部材によりコイルの両端の複数ターン部分を拘束して、コイルの径方向への変形を抑制しつつコイルを伸縮させてインダクタンスを調整するため、コイルを収容するケースなどのガイド手段をコイルの外側に配置する必要がない。従って、インダクタの構造が複雑になるのを防いで、インダクタの小形化を図ることができる。またコイルを収容するケースを設けないため、平角導体コイルの伸縮を円滑に行なわせることができ、コイルからの放熱を良好にすることができる。
上記平角導体コイルの一端側及び他端側でコイル保持部材により拘束するコイルのターン数(「拘束ターン数」という。)は、平角導体コイルを伸縮させた際に生じる該コイルの径方向(巻回軸線に対して偏心した方向)への変形量及び撓み量を許容範囲内に収め、かつ平角導体コイルのインダクタンスを所定量だけ調整するために必要なコイルの伸縮量が得られるように、実験的に決定される。拘束ターン数の最適値は、平角導体コイルの材質、ターン数、長さ等により異なる値をとる。
本発明の好ましい態様では、第1及び第2のコイル保持部材が、平角導体コイルの内周部に臨む複数の端部を平角導体コイルの周方向に間隔をあけて有し、第1及び第2のコイル保持部材のそれぞれの平角導体コイルの内周部に臨む各端部に、平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側の複数ターンの部分の各ターン及び他端側の複数ターン部分の各ターンを嵌合させるための溝が形成される。そして、平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側の複数ターンの部分の各ターンが第1のコイル保持部材の各端部の溝内に嵌合され、平角導体コイルの巻回軸線方向の他端側の複数ターンの部分の各ターンが第2のコイル保持部材の各端部の溝内に嵌合されることにより、平角導体コイルの一端側の複数ターンの部分及び他端側の複数ターンの部分が機械的に拘束される。
上記のようにコイル保持部材に溝を設けて、平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターンの部分の各ターンを溝内に嵌合させるようにすると、平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターンの部分の拘束を容易にすることができる。
本発明の他の好ましい態様では、上記第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材が円柱状の絶縁部材により構成されていて、第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材の外周に螺旋状の溝が形成され、平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターンの部分がそれぞれ第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材の外周の螺旋状の溝内に嵌合されることによって、平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターンの部分が拘束される。
上記のように構成すると、平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターンの部分をより強固に拘束することができる。
上記位置調整機構は、第1及び第2のフレームの内、位置調整がされるコイル保持部材側のフレームに回転自在に支持されたネジ棒と、位置調整がされるコイル保持部材側に設けられてネジ棒に螺合された雌ネジ部とにより構成することができる。
上記のように位置調整機構を構成する場合、支持軸は、平角導体コイルの巻回中心軸線に軸線を一致させた状態で設けるのが好ましい。この場合、ネジ棒及び雌ネジ部は平角導体コイルの巻回中心軸線から偏心した位置に設ける。
また上記のようにネジ棒と雌ネジ部とにより位置調整機構を構成する場合、支持軸を平角導体コイルの巻回中心軸線から偏心した位置に設けて、ネジ棒及び雌ネジ部を平角導体コイルの巻回中心軸線に軸線を一致させた状態で設けるようにしてもよい。
更に、上記のようにネジ棒と雌ネジ部とにより位置調整機構を構成する場合、支持軸を複数個設けて、該複数の支持軸を平角導体コイルの巻回中心軸線に対して対称な位置に配置するようにしても良い。
上記のように、ネジ棒及び雌ネジ部を、平角導体コイルの巻回中心軸線に軸線を一致させた状態で設けると、ネジ棒を回転させた際に、軸線方向に対して傾斜した方向の駆動力がコイル保持部材に作用することがないため、コイル保持部材をバランス良く変位させてインダクタンスの調整を円滑に行なわせることができる。
本発明においてはまた、コイル保持部材を第1のフレーム及び第2のフレームのうちの一方の側のみに設けることもできる。即ち、本発明に係わるインダクタは、平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側及び他端側にそれぞれ配置されて平角導体コイルを間にして相対する第1及び第2のフレームと、平角導体コイルの内側を巻回軸線と同方向に延びるように設けられて一端及び他端がそれぞれ前記第1のフレーム及び第2のフレームに支持された支持軸と、第1のフレーム及び第2のフレームのうちの一方の側で支持軸に支持されて平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの(一方のフレーム寄りの部分の)複数ターンの部分を機械的に拘束するコイル保持部材とを備えた構成とすることもできる。この場合、第1のフレーム及び第2のフレームのうちの他方の側に位置する平角導体コイルの端部を第1のフレーム及び第2のフレームのうちの他方に対して固定しておく。またコイル保持部材は、支持軸に沿ってスライドし得るように設けておき、このコイル保持部材の巻回軸線方向に沿った位置を調整する位置調整機構を設けておく。
上記のように平角導体コイルのいずれか一方の端部寄りの部分のみに、該コイルの複数ターンの部分を拘束するコイル導体保持部材を設けるようにした場合にも、拘束ターン数を十分に多くしておく(コイル保持部材の軸線方向寸法を十分に大きくしておく)ことにより、平角導体コイルの径方向への変形を抑制しつつ、該コイルを伸縮させてインダクタンスを調整することができる。
上記のように一つのコイル保持部材のみを設ける場合、該コイル保持部材としては、平角導体コイルの内周部に臨む複数の端部を平角導体コイルの周方向に間隔をあけて有して、平角導体コイルの内周部に臨む各端部に、導体コイルの複数ターンの部分の各ターンを嵌合させるための溝を形成したものを用いることができる。この場合、平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンをコイル保持部材の各端部の溝内に嵌合させることにより、平角導体コイルの複数ターンの部分を機械的に拘束する。
また上記コイル保持部材として、円柱状の絶縁部材の外周に螺旋状の溝を形成したものを用い、平角導体コイルの複数ターンの部分をコイル保持部材の外周の螺旋状の溝内に嵌合させることにより、平角導体コイルの複数ターンの部分を拘束するようにしてもよい。
位置調整機構は、第1及び第2のフレームの内の一方に回転自在に支持されたネジ棒と、コイル保持部材側に設けられてネジ棒に螺合された雌ネジ部とを備えた構成とすることができる。
本発明の好ましい態様では、上記平角導体コイルの外側に該平角導体コイルと同心的に配置された外側コイルが更に設けられる。
上記のように外側コイルを設ける場合には、平角導体コイルを周囲から囲むように配置されて一端及び他端が第1のフレーム及び第2のフレームに支持された少なくとも4本のコイル導体支持部材を設けて、これらのコイル導体支持部材に設けたコイル導体挿入溝内にコイル導体を挿入した状態で外側コイルを巻回するようにするのが好ましい。
本発明によれば、平角導体コイルをケース内に収容する必要がないため、上記のように平角導体コイルの外側に更にコイルを設ける場合に、平角導体コイルと外側のコイルとの間の距離を長くすることなく、平角導体コイルを伸縮させてそのインダクタンスを調整することができる。従って、インダクタの大形化を招くことなく、インダクタンスの調整が可能なインダクタを得ることができる。
以上のように、本発明によれば、平角導体コイルの少なくとの一方の端部寄りの複数ターン部分をコイル保持部材により機械的に拘束した状態で該コイル保持部材の軸線方向位置を調整することによりコイルを伸縮させてインダクタンスを調整するようにしたので、コイルの径方向への変形を抑制しつつコイルを伸縮させてインダクタンスを調整することができ、コイルを収容するケースを省略することができる。従って、本発明によれば、平角導体コイルの伸縮を円滑に行なわせることができ、コイルからの放熱を良好にすることができる。またケースを設けないため、インダクタの構造が複雑になるのを防ぎ、インダクタの小形化を図ることができる。
以下図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態におけるコイルの配置関係を概略的に示した模式図で、同図において、1は直線的に延びる巻回軸線に沿って平角導体を螺旋状に巻回してなる平角導体コイル、2は平角導体コイル1の外側に同心的に配置された外側コイルである。また3及び4はそれぞれ、平角導体コイル1の巻回軸線方向の一端側及び他端側にそれぞれ配置されて平角導体コイル1を間にして相対する板状の第1及び第2のフレーム、5は平角導体コイル1の内側を巻回軸線と同方向に延びるように設けられて一端及び他端がそれぞれ第1のフレーム及び第2のフレームに支持された支持軸(中心導体)である。
第1のフレーム3及び4は絶縁材料からなっていて、第1のフレーム3に取り付けられた入力端子(IN)6が外側コイル2の一端2aに接続されている。外側コイル2の他端2bは、第2のフレーム4に取り付けられた中継端子7に接続され、中継端子7は第2のフレーム4の外側に設けられた接続導体8を通して支持軸(中心導体)5の第2のフレーム4側の端部に接続されている。支持軸5の第1のフレーム3側の端部は、第1のフレーム3の内側に設けられた接続導体9を通して平角導体コイル1の一端1aに接続されている。平角導体コイル1の他端1bは、接続導体10を通して第2のフレーム4に取り付けられた出力端子(OUT)11に接続されている。
後記するように、本実施形態においては、平角導体コイル1の巻回軸線方向の一端1a側の複数ターンの部分及び他端1b側の複数ターンの部分をそれぞれ支持軸5に支持したコイル保持部材により拘束した状態で、コイル保持部材をコイルの軸線方向に変位させることにより、平角導体コイル1を軸線方向に伸縮させて、平角導体コイル1のインダクタンスを調整する。
図2ないし図11を参照すると、本発明の実施形態の構成が詳細に示されている。図2は本発明の実施形態に係わるインダクタの外側コイルの構成を示した正面図、図3は同実施形態の外側コイルを取り外した状態を示した正面図、図4は図2の右側面図、図5は第1のフレームを取り外した状態での図2の右側面図、図6は図2の左側面図、図7は第2のフレームを取り外した状態での図2の左側面図である。また図8は第1のフレーム付近の縦断面図、図9は第2のフレーム付近の縦断面図、図10及び図11はそれぞれ第1のフレーム及び第2のフレームの外面を示した右側面図及び左側面図である。
第1のフレーム3及び第2のフレーム4は絶縁樹脂等の絶縁材料により矩形板状に形成されて、コイル巻回軸線O−O方向に相対するように配置されている。図2及び図4ないし図7に示されているように、フレーム3及び4の四隅にそれぞれ、コイルの巻回軸線方向に延びる4本の絶縁材料からなるコイル導体支持部材15が配置されている。各コイル導体支持部材15は、コイルの巻回軸線方向に一定の間隔を隔てて並ぶ多数の鍔板部15a1,15a2,…,15anを有する部材で、各コイル導体支持部材15の隣り合う鍔板部間にコイル導体挿入溝15bが形成されている。
図示のコイル導体支持部材15においては、一端側の鍔板部15a1の厚みが最も厚く設定され、他端側の鍔板部15anの厚みは一端側の鍔板部15a1の厚みよりもやや薄く、かつ他の鍔板部15a2,15a3,…,15an-1の厚みよりも厚く設定されている。他の鍔板部15a2,15a3,…,15an-1の厚みはすべて等しく設定されている。各コイル導体支持部材15は、フレーム3及び4を貫通させて各コイル導体支持部材15にねじ込んだネジ16によりフレーム3及び4に締結されている。
また図示の例では、フレーム3,4の上下の長辺部の略中間部の間をそれぞれつなぐように、コイル巻回軸線方向に延びる櫛歯状のコイル導体ガイド部材18,18(図8、図9参照)が設けられ、これらのコイル導体ガイド部材がネジ19によりフレーム3,4に締結されている。図8及び図9に示したように、コイル導体ガイド部材18には、コイル巻回軸線方向に並ぶ多数のコイル導体挿入溝18bが設けられている。そして、4つのコイル導体支持部材15のコイル導体挿入溝15b及びコイル導体ガイド部材18のコイル導体挿入溝18bに順次エナメル線からなるコイル導体20を挿入しながら該コイル導体を螺旋状に巻回することにより外側コイル2が構成されている。
外側コイル2の一端(巻始め側端部)は第1のフレーム3に取り付けられた入力端子6に接続され、他端(巻き終り側端部)は第2のフレーム4に取り付けられた中継端子7に接続されている。本実施形態では、入力端子6及び中継端子7がともにネジからなっている。
平角導体コイル1は、平角導体(帯板状の導体)を、その広い板面をほぼコイル巻回軸線O−O方向に向けた状態で、該巻回軸線に沿って螺旋状に巻回したものからなっている。このように平角導体コイルを巻回しておくと、ターン間の間隔を広くとることができるため、インダクタンスを調整する際の伸縮量を大きくとることができる。
平角導体コイルの内側には、コイル巻回軸線O−Oに沿ってフレーム3,4間を直線的に延びる支持軸5が配置されている。本実施形態ではこの支持軸5が銅などの良導電材料からなっていて、該支持軸5が平角導体コイル1と外側コイル2とを直列に接続する接続導体を兼ねている。
支持軸5の両端には小径部5a,5bが設けられていて、これらの小径部に雄ねじが刻設されている。フレーム3及び4をそれぞれ貫通した支持軸5の小径部5a,5bのネジ部にそれぞれナット22及び23が螺合され、これらのナット22及び23が締め付けられることにより、支持軸5の一端及び他端がそれぞれフレーム3及び4に締結されている。
平角導体コイル1の軸線方向の一端側(第1のフレーム3側)の端部の内側及び他端側(第2のフレーム4側)の端部の内側にはそれぞれ支持軸5により支持された第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26が配置されている。本実施形態で用いている第1のコイル保持部材25は、絶縁材料からなる厚肉の矩形板状部材からなっていて、その中心部に設けられた孔25aに支持軸5を嵌合させることにより、支持軸5にスライド自在に支持されている。同様に、第2のコイル保持部材26も、絶縁材料からなる矩形板状の部材からなっていて、その中心部に設けられた孔26aに支持軸5を嵌合させることにより、支持軸5にスライド自在に支持されている。
第1のコイル保持部材25は、第1のフレーム3側で平角導体コイル1の一端側から複数ターンの部分の各ターンに内側から係合して(何らかの機械的結合関係を持って)平角導体コイル1の一端側の複数ターンの部分を機械的に拘束するために設けられている。また第2のコイル保持部材26は、第2のフレーム4側で平角導体コイル1の他端側から複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの他端側の複数ターンの部分を機械的に拘束するために設けられている。
本実施形態では、図8に示したように、第1のコイル保持部材25は、その両端に平角導体コイル1の内周部に臨む端部25e1,25e2を有し、これらの端部に、平角導体コイル1の巻回軸線方向の一端側の複数ターン(図示の例では約3ターン)の部分の各ターンを嵌合させるための溝25bが形成されている。また図9に示したように、第2のコイル保持部材26は、その両端に平角導体コイル1の内周部に臨む端部26e1,26e2を有し、これらの端部に、平角導体コイル1の巻回軸線方向の他端側の複数ターン(図示の例では約3ターン)の部分の各ターンを嵌合させるための溝26bが形成されている。そして、平角導体コイル1の巻回軸線方向の一端側の複数ターンの部分の各ターンが第1のコイル保持部材25の各端部の溝25b内に嵌合され、平角導体コイル1の巻回軸線方向の他端側の複数ターンの部分の各ターンが第2のコイル保持部材26の各端部の溝26b内に嵌合されることにより、平角導体コイル1の一端側の複数ターンの部分及び他端側の複数ターンの部分が機械的に拘束されている。
なお、図8及び図9では、第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26によって、平角導体コイル1の最端部のターンから複数ターンの部分を機械的に拘束する例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、平角導体コイルの最端部のターンではない箇所(例えば2ターン目)から複数ターンの部分を第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26により機械的に拘束するようにしてもよい。
第1のフレーム3には、コイル巻回軸線方向と平行な方向に延びるネジ棒31の一端が回転自在に支持され、このネジ棒31のネジ部31aが、コイル巻回軸線方向に沿って、第1のコイル保持部材25内に設けられた雌ネジ部25c(図8参照)に螺合されている。同様に、第2のフレーム4には、コイル巻回軸線方向と平行な方向に延びるネジ棒32の一端が回転自在に支持され、ネジ棒32のネジ部32aが、コイル巻回軸線方向に沿って、第2のコイル保持部材26内に設けられた雌ネジ部26c(図9参照)に螺合されている。ネジ棒31及び32のフレーム3及び4の外側に位置する端部にはそれぞれ、つまみ31b及び32bが設けられ、これらのつまみを持ってネジ棒31及び32を回転させることにより、コイル保持部材25及び26をコイル巻回軸線方向に変位させて、コイル保持部材25及び26の位置を調整できるようになっている。
本実施形態では、ネジ棒31と雌ネジ部25cとにより、コイル保持部材25のコイル巻回軸線方向に沿った位置を調整する位置調整機構33が構成され、ネジ棒32と雌ネジ部26cとにより、コイル保持部材26のコイル巻回軸線方向に沿った位置を調整する位置調整機構34が構成されている。コイル保持部材25及び26の移動範囲を規制するため、これらのコイル導体保持部材がフレーム3及び4から一定の距離を隔てた限界位置まで変位したときにコイル導体保持部材25及び26に当接してコイル導体保持部材25及び26の変位を阻止するストッパ45及び46が支持軸5に取り付けられている。
平角導体コイル1の一端1aは、可撓性を有する接続導体9の一端に取り付けられた端子板37にネジ38により接続されている。接続導体9の他端は、支持軸5に接続された端子板39に接続されている。
平角導体コイル1の他端1bは、可撓性を有する接続導体10の一端に取り付けられた端子板41にネジ42により接続されている。接続導体10の他端は、フレーム4に取り付けられた出力端子11に接続されている。
本実施形態では、入力端子6が外側コイル2の一端に接続され、外側コイル2の他端が中継端子7と接続導体8と支持軸(中心導体)5と接続導体9とを通して平角導体コイル1の一端1aに接続されている。また平角導体コイル1の他端1bが接続導体10を通して出力端子11に接続されている。
本実施形態のインダクタにおいて、そのインダクタンスを調整する際には、位置調整機構33及び34のネジ棒31及び32の少なくとも一方を回転させて、コイル保持部材25及び26の位置を変化させる。平角導体コイル1は、その一端側の複数ターンの部分及び他端側の複数ターンの部分がコイル保持部材25及び26により拘束されているため、位置調整機構33及び34によりコイル保持部材25及び26の位置を調整すると、平角導体コイル1の拘束されていない部分が伸縮し、そのインダクタンスが調整される。
上記のように、平角導体コイル1の一端側及び他端側の複数ターンの部分を機械的に拘束した状態でコイルの一端側及び他端側の軸線方向位置を変化させた場合、コイル1の拘束されていない部分は、その軸線方向には容易に変形するが、径方向(巻回中心軸線に対して偏心した方向)へは変形しにくい状態にある。コイル1の一端側及び他端側での拘束ターン数が多ければ多いほど、コイルの径方向への変形が抑制される。平角導体コイル1の巻回中心軸線を水平方向に向けた状態で設置した場合には、コイル1が重力により撓むが、コイル1の両端でコイルの複数ターンの部分を拘束しておくと、コイル1の重力によるたわみ量をも少なくすることができる。従って、コイル1の一端側及び他端側での拘束ターン数を適正に設定しておくことにより、コイル1を伸縮させた際のコイルの径方向への変形量及び撓み量を僅かな範囲に抑えることができる。
このように、本発明によれば、コイルの変形を抑制しつつコイルを伸縮させてインダクタンスを調整することができるため、平角導体コイル1を伸縮させた際に該コイルが外側コイル2に接触するのを防ぐために、平角導体コイル1を収容するケースなどを両コイルの間に配置することなく、両コイルを接近させて配置することができる。従って、インダクタの構造が複雑になるのを防ぎ、インダクタの小形化を図ることができる。また平角導体コイルの伸縮を円滑に行なわせることができ、コイルからの放熱を良好にすることができる。
上記の実施形態では、平角導体コイル1の巻回中心軸線O−Oに沿って1本の支持軸5を配置するようにしたが、支持軸を平角導体コイル1の巻回中心軸線から偏心した位置に設けて、ネジ棒31,32及びこれらのネジ棒が螺合する雌ネジ部25c及び26cを平角導体コイル1の巻回中心軸線O−Oに軸線を一致させた状態で設けるようにしてもよい。このように構成する場合には、支持軸を複数個設けて、該複数の支持軸を平角導体コイルの巻回中心軸線に対して対称な位置に配置するようにするのが好ましい。
例えば、図12に示したように、ネジ棒31,32及びこれらのネジ棒が螺合する雌ネジ部25c及び26cを平角導体コイル1の巻回中心軸線O−Oに軸線を一致させた状態で設け、2本の支持軸5A及び5Bを平角導体コイルの巻回中心軸線O−Oに対して対称な位置に配置するようにするのが好ましい。この場合には、いずれか一方の支持軸、例えば支持軸5Aを通して平角導体コイル1と外側コイル2とを直列接続する。
図12のように、ネジ棒31,32及び雌ネジ部25c,26cを、それぞれの中心軸線を平角導体コイル1の巻回中心軸線に一致させた状態で設けると、ネジ棒31,32を回転させた際に、軸線方向に対して傾斜した方向の駆動力がコイル保持部材25,26に作用することがないため、コイル保持部材25,26をバランス良く変位させてインダクタンスの調整を円滑に行なわせることができる。
コイル保持部材25,26をバランス良く支持するためには、2本の支持軸5A及び5Bを平角導体コイルの巻回中心軸線O−Oに対して対称な位置に配置するのが好ましいが、支持軸5A及び5Bのうち、平角導体コイル1と外側コイル2とを電気的に直列接続するために用いる支持軸(図示の例では支持軸5A)以外の支持軸5Bを省略することもできる。
上記の実施形態では、コイル保持部材25,26を矩形板状に形成したが、第1及び第2のコイル保持部材は、平角導体コイル1の内周部に臨む複数の端部を平角導体コイルの周方向に間隔をあけて有して、第1及び第2のコイル保持部材のそれぞれの平角導体コイル1の内周部に臨む各端部に、平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側の複数ターンの部分の各ターン及び他端側の複数ターン部分の各ターンを嵌合させるための溝を有するものであれば良く、コイル保持部材の形状は上記実施形態で用いたものに限定されない。例えば、図13に示すように、支持軸5を貫通させる孔25aを中心部に有するボス部25dの外周部から3つの腕部25f1ないし25f3を放射状に突出させて、腕部25f1ないし25f3の先端部25e1ないし25e3にコイル1の各ターンを嵌合させる溝25b1ないし25b3を形成したものでも良い。他のコイル保持部材26も同様に構成することができる。なお各コイル保持部材の平角導体コイル1の内周部に臨む複数の端部25e1ないし25e3は、図13に示されているように、等角度間隔で設けるのが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
また第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26を円柱状の絶縁部材により構成して、第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材の外周に螺旋状の溝を形成し、平角導体コイル1の一端側及び他端側の複数ターンの部分をそれぞれ第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26の外周の螺旋状の溝内に嵌合されることによって、平角導体コイル1の一端側及び他端側の複数ターンの部分を拘束するようにしても良い。
第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26の位置を調整する位置調整機構としては、上記の実施形態で示したように、ネジ棒と該ネジ棒が螺合する雌ネジ部とを備えた螺進機構を用いるのが好ましいが、螺進機構の構成は上記のものに限定されるものではない。例えば、フレーム3,4に回転自在に支持したナットに、コイル保持部材25,26に固定したネジ棒を螺合させて、ナットを回転させることによりネジ棒を直線変位させるようにした螺進機構を用いることもできる。
上記の実施形態では、第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26の双方の位置を調整するようにしたが、本発明においては、第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26の少なくとも一方を支持軸5に沿ってスライドし得るように設けて、支持軸に沿ってスライドし得るように設けられたコイル保持部材の支持軸5の軸線方向に沿った位置を調整するように位置調整機構を設ければよい。従って、上記の実施形態において、コイル保持部材25,26の一方を支持軸に固定し、他方のコイル保持部材に対してのみ位置調整機構を設けるようにしても良い。
本発明に係わるインダクタにおいて、平角導体コイル1のターン間がコイル保持部材25,26により短絡されたり、位置調整機構のネジ棒31,32を通して操作者が感電したりすることがないように、各部の材質を選択する必要があることは当然のことである。例えば、上記の説明では、コイル保持部材25,26全体を絶縁材料により構成するとしたが、平角導体コイルのターン間が短絡されないようにするためには、コイル保持部材25、26の少なくとも平角導体コイル1に係合する部分が絶縁材料からなっていればよい。但しコイル保持部材25、26の平角導体コイル1に係合する部分以外の部分を金属により形成する場合には、位置調整機構のネジ棒31、32を通して操作者が感電することがないようにするために、例えばネジ棒31、32を絶縁材により形成したり、つまみ31b、32bの部分を絶縁材により形成したるする必要がある。
上記の実施形態においては、ネジ棒31,32を螺合させる雌ネジ部25c,26cがコイル保持部材25,26に直接刻設されているように図示されているが、雌ネジ部25c,26cは、コイル保持部材25,26にインサートされた金属部材に設けるようにしても良い。同様に、支持軸5をスライド自在に貫通させる孔を有するボス部材をコイル保持部材25及び26にインサートすることもできる。
外側コイル2は、上記の実施形態で示したように、平角導体コイルを周囲から囲むように配置されて一端及び他端が第1のフレーム3及び第2のフレーム4に支持された少なくとも4本のコイル導体支持部材15のコイル導体挿入溝内にコイル導体を挿入した状態で巻回されることが好ましいが、外側コイルの設け方は上記の例に限定されない。例えば、平角導体コイル1を取り囲むように設けたボビンに外側コイル2を巻回するようにしても良い。
なお第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26の位置を調整する位置調整機構33及び34は、手動操作するようにしてもよく、モータを用いて操作するようにしてもよい。
上記の実施形態では、第1のフレーム3側及び第2のフレーム4側にそれぞれ第1のコイル保持部材25及び第2のコイル保持部材26を設けて、これらのコイル保持部材により平角導体コイルの一端側の複数ターンの部分及び他端側の複数ターンの部分を拘束するようにしたが、第1のフレーム3側にのみコイル保持部材25を設けて、いずれか一方のフレーム側にのみコイル保持部材を設けるようにしてもよい。この場合には、平角導体コイル1の巻回軸線方向の一端側及び他端側にそれぞれ配置されて平角導体コイルを間にして相対する第1及び第2のフレームと、平角導体コイルの内側記巻回軸線と同方向に延びるように設けられて一端及び他端がそれぞれ前記第1のフレーム及び第2のフレームに支持された支持軸と、第1のフレーム及び第2のフレームのうちの一方の側で前記支持軸に支持されて平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの複数ターンの部分を機械的に拘束するコイル保持部材とが設けられる。そして、第1のフレーム及び第2のフレームのうちの他方の側に位置する平角導体コイルの端部が第1のフレーム及び第2のフレームのうちの他方に対して固定され、コイル保持部材は、支持軸に沿ってスライドし得るように設けられる。
例えば、図3において、コイル保持部材26を省略して、平角導体コイル1の端部1bをフレーム4に固定し、コイル保持部材25を位置調整機構により巻回軸線方向に変位させる。この場合には、コイル保持部材25の軸線方向長さを十分に長くして、該コイル保持部材により拘束するターン数を十分に多くする。
上記の実施形態では、平角導体コイル1の外側に外側コイル2が配置されているが、外側コイルが設けられない場合にも本発明を適用することができるのはもちろんである。
本発明の一実施形態におけるコイルの配置関係を概略的に示した模式図である。 本発明の実施形態に係わるインダクタの外側コイルの構成を示した正面図である。 同実施形態の外側コイルを取り外した状態を示した正面図である。 図2の右側面図である。 第1のフレームを取り外した状態での図2の右側面図である。 図2の左側面図である。 第2のフレームを取り外した状態での図2の左側面図である。 本実施形態の第1のフレーム付近の縦断面図である。 本実施形態の第2のフレーム付近の縦断面図である。 本実施形態で用いられている第1のフレームの外面を示した右側面図である。 本実施形態で用いられている第2のフレームの外面を示した左側面図である。 本発明の他の実施形態の要部を示した正面図である。 本発明で用いることができるコイル保持部材の変形例を示した正面図である。 本発明に係わるインダクタの使用例を示した回路図である。
符号の説明
1 平角導体コイル
2 外側コイル
3 第1のフレーム
4 第2のフレーム
5 支持軸
25 第1のコイル保持部材
25c 雌ネジ部
26 第2のコイル保持部材
26c 雌ネジ部
31,32 ネジ棒

Claims (13)

  1. 直線的に延びる巻回軸線に沿って平角導体を巻回してなる平角導体コイルを備えたインダクタにおいて、
    前記平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側及び他端側にそれぞれ配置されて前記平角導体コイルを間にして相対する第1及び第2のフレームと、前記平角導体コイルの内側を前記巻回軸線と同方向に延びるように設けられて一端及び他端がそれぞれ前記第1のフレーム及び第2のフレームに支持された支持軸と、前記第1のフレーム側で前記支持軸に支持されて前記平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの複数ターンの部分を機械的に拘束する第1のコイル保持部材と、前記第2のフレーム側で前記支持軸に支持されて前記平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの複数ターンの部分を機械的に拘束する第2のコイル保持部材とを具備し、
    前記第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材の少なくとも一方は、前記支持軸に沿ってスライドし得るように設けられ、
    前記支持軸に沿ってスライドし得るように設けられたコイル保持部材の前記巻回軸線方向に沿った位置を調整する位置調整機構が設けられていること、
    を特徴とするインダクタ。
  2. 前記第1及び第2のコイル保持部材は、前記平角導体コイルの内周部に臨む複数の端部を前記平角導体コイルの周方向に間隔をあけて有し、
    前記第1及び第2のコイル保持部材のそれぞれの前記平角導体コイルの内周部に臨む各端部に、前記平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側の複数ターンの部分の各ターン及び他端側の複数ターン部分の各ターンを嵌合させるための溝が形成され、
    前記平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側の複数ターンの部分の各ターンが前記第1のコイル保持部材の各端部の溝内に嵌合され、前記平角導体コイルの巻回軸線方向の他端側の複数ターンの部分の各ターンが前記第2のコイル保持部材の各端部の溝内に嵌合されることにより、前記平角導体コイルの一端側の複数ターンの部分及び他端側の複数ターンの部分が機械的に拘束されていることを特徴とする請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材は、円柱状の絶縁部材により構成されていて、前記第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材の外周に螺旋状の溝が形成され、
    前記平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターンの部分がそれぞれ第1のコイル保持部材及び第2のコイル保持部材の外周の螺旋状の溝内に嵌合されることによって、前記平角導体コイルの一端側及び他端側の複数ターンの部分が拘束されている請求項1に記載のインダクタ。
  4. 前記位置調整機構は、前記第1及び第2のフレームの内、位置調整がされるコイル保持部材側のフレームに回転自在に支持されたネジ棒と、前記位置調整がされるコイル保持部材側に設けられて前記ネジ棒に螺合された雌ネジ部とを備えている請求項1,2または3に記載のインダクタ。
  5. 前記支持軸は、前記平角導体コイルの巻回中心軸線に軸線を一致させた状態で設けられ、前記ネジ棒及び雌ネジ部は前記平角導体コイルの巻回中心軸線から偏心した位置に設けられている請求項4に記載のインダクタ。
  6. 前記支持軸は、前記平角導体コイルの巻回中心軸線から偏心した位置に設けられ、
    前記ネジ棒及び雌ネジ部は前記平角導体コイルの巻回中心軸線に軸線を一致させた状態で設けられている請求項4に記載のインダクタ。
  7. 前記支持軸は複数個設けられていて、該複数の支持軸が前記平角導体コイルの巻回中心軸線に対して対称な位置に配置されている請求項6に記載のインダクタ。
  8. 直線的に延びる巻回軸線に沿って平角導体を巻回してなる平角導体コイルを備えたインダクタにおいて、
    前記平角導体コイルの巻回軸線方向の一端側及び他端側にそれぞれ配置されて前記平角導体コイルを間にして相対する第1及び第2のフレームと、前記平角導体コイルの内側を前記巻回軸線と同方向に延びるように設けられて一端及び他端がそれぞれ前記第1のフレーム及び第2のフレームに支持された支持軸と、前記第1のフレーム及び第2のフレームのうちの一方の側で前記支持軸に支持されて前記平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンに係合して該平角導体コイルの複数ターンの部分を機械的に拘束するコイル保持部材とを具備し、
    前記第1のフレーム及び第2のフレームのうちの他方の側に位置する前記平角導体コイルの端部は前記第1のフレーム及び第2のフレームのうちの他方に対して固定され、
    前記コイル保持部材は、前記支持軸に沿ってスライドし得るように設けられ、
    前記コイル保持部材の前記巻回軸線方向に沿った位置を調整する位置調整機構が設けられていること、
    を特徴とするインダクタ。
  9. 前記コイル保持部材は、前記平角導体コイルの内周部に臨む複数の端部を前記平角導体コイルの周方向に間隔をあけて有し、
    前記コイル保持部材のそれぞれの前記平角導体コイルの内周部に臨む各端部に、前記平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンを嵌合させるための溝が形成され、
    前記平角導体コイルの複数ターンの部分の各ターンが前記コイル保持部材の各端部の溝内に嵌合されることにより、前記平角導体コイルの複数ターンの部分が機械的に拘束されていることを特徴とする請求項8に記載のインダクタ。
  10. 前記コイル保持部材は、円柱状の絶縁部材により構成されていて、前記コイル保持部材の外周に螺旋状の溝が形成され、
    前記平角導体コイルの複数ターンの部分が前記コイル保持部材の外周の螺旋状の溝内に嵌合されることによって、前記平角導体コイルの複数ターンの部分が拘束されている請求項8に記載のインダクタ。
  11. 前記位置調整機構は、前記第1及び第2のフレームの内の一方に回転自在に支持されたネジ棒と、前記コイル保持部材側に設けられて前記ネジ棒に螺合された雌ネジ部とを備えている請求項8,9または10に記載のインダクタ。
  12. 前記平角導体コイルの外側に該平角導体コイルと同心的に配置された外側コイルを更に備えている請求項1ないし11のいずれか一つに記載のインダクタ。
  13. 前記平角導体コイルを周囲から囲むように配置されて一端及び他端が前記第1のフレーム及び第2のフレームに支持された少なくとも4本のコイル導体支持部材が設けられ、
    前記外側コイルは、前記コイル導体支持部材のコイル導体挿入溝内にコイル導体を挿入した状態で巻回されていることを特徴とする請求項12に記載のインダクタ。
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