JP3518010B2 - Pfn用可変リアクトル装置 - Google Patents
Pfn用可変リアクトル装置Info
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- JP3518010B2 JP3518010B2 JP33519294A JP33519294A JP3518010B2 JP 3518010 B2 JP3518010 B2 JP 3518010B2 JP 33519294 A JP33519294 A JP 33519294A JP 33519294 A JP33519294 A JP 33519294A JP 3518010 B2 JP3518010 B2 JP 3518010B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PFN用可変リアクト
ル装置に関する。 【0002】 【従来の技術】周知のようにPFN(パルスフォーミン
グネットワーク)は、コンデンサとリアクトルとを、分
布定数回路状に接続して構成されてあり、矩形波パルス
を発生するのに使用されている。そして出力となる矩形
波の波形整形のために、ここに使用するリアクトルはそ
のインダクタンスが調整自在とされている。 【0003】図2は従来のリアクトル装置を示し、1は
巻枠で、その外周にコイル2が巻装されてあり、3は導
電材料からなる打消円筒で、巻枠1の内部においてコイ
ル2の軸心方向に沿って移動自在とされている。この移
動によってインダクタンスが調整される。すなわちコイ
ル2と打消円筒3との重なり面積が大きくなるほど、コ
イル2のインダクタンスが減少する。この打消円筒3の
移動のために、打消円筒3に金属製のねじ軸4を固定
し、このねじ軸4を巻枠1に固定されているナット5に
ねじ込んである。 【0004】ねじ軸4は巻枠1の外部から手動によって
回転される。この回転によってねじ軸4はその軸心方向
に移動し、これにより打消円筒3は回転しながら軸心方
向に移動する。この移動によってインダクタンスが調整
される。しかしこのような構成では手動による調整であ
るため、作業者がリアクトル装置を直接操作しなければ
ならず、遠隔操作は不可能であるし、またインダクタン
スの微調整は極めて困難である。 【0005】またこのインダクタンスを最小とするため
に、コイル2の両端を接続することによって短絡するこ
とが要求される。その場合はコイル2の両端部に導線を
引き出し、この導線を利用して短絡するようにしてい
る。しかしこのような短絡方式による操作は極めて面倒
であるのみならず、コイル2は高電圧であるため、危険
をともなう。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、インダクタ
ンスの調整を遠隔操作により、しかも精度よく調整可能
とするとともに、コイルの短絡操作を簡易化することを
目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、打消円筒を移
動させるのにモータを使用するとともに、この打消円筒
をコイルの短絡導体に兼用することを特徴とする。 【0008】 【作用】モータを遠隔操作することにより、打消円筒を
遠隔操作により移動させることができ、また打消円筒の
移動量の微調整が可能となり、インダクタンスを精度よ
く調整することができるようになる。また打消円筒をコ
イルの両端から引き出された接触子に接触するように移
動させることによって、コイルを簡単に短絡することが
できる。 【0009】 【実施例】本発明の実施例を図1によって説明する。な
お図2と同じ符号を付した部分は同一または対応する部
分を示す。本発明にしたがい、モータ(たとえばパルス
モータ)6を用意し、これを巻枠1に取り付けておく。
モータ6の回転軸7にピン8が設けてあり、このピン8
は絶縁性のねじ軸9の端部に係合している。 【0010】ねじ軸9の先端は巻枠1の端板10に軸受
などによって支持されてあり、したがって回転軸7の回
転によってねじ軸9は回転する。ねじ軸9を絶縁性とし
たのは、コイル2が高電位にあるため、モータ6を高電
位から絶縁するためである。 【0011】導電材料からなる打消円筒3の底板11に
はねじ孔12が設けてあり、このねじ孔12にねじ軸9
がねじ込まれている。底板11の外周には複数個所にガ
イドピン13が放射状に延びるように固定されている。
ガイドピン13の先端は、巻枠1の内面に、その軸心方
向に沿って延びる溝14に嵌合している。 【0012】15、16は接触子で、これはともにドー
ナツ状の導体によって構成されてあり、その内径は打消
円筒3の外径に匹敵するように構成されている。具体的
にはその内面の全周に沿って、バネなどの弾力によって
内側に押されている接触片17、18を備えており、そ
の先端が打消円筒3の全外周に弾力的に接触自在として
ある。 【0013】接触片17、18を接触子15、16の内
面の全周に沿って配置して打消円筒3の全周に接触する
ようにした理由は、両者の接触面積を広くすることによ
って、大電流が流れても支障のないようにするためであ
る。一方の接触子15はコイル3の一方の端部(たとえ
ば巻始めの端部)に接続されてあり、また他方の接触子
16はコイル3の他方の端部(たとえば巻き終わりの端
部)に接続されてある。 【0014】以上の構成において、モータ6を遠隔操作
によって駆動すると、回転軸7、ピン8を介してねじ軸
9が回転する。このねじ軸9は、打消円筒3の底板11
のねじ孔12と螺合しており、かつガイドピン13が溝
14に嵌合しているので、打消円筒3は、ガイドピン1
3、溝14によりガイドされ、しかも回転が拘束された
状態で軸心方向に移動する。 【0015】打消円筒3がたとえば左方向に移動するこ
とにより、コイル2と打消円筒3との重なり面積が大き
くなるほど、インダクタンスが減少するように調整され
る。一方モータ6の回転角は微細に調整できる。そのた
め打消円筒3の移動量したがってインダクタンスの微調
整が可能となる。 【0016】コイル2のインダクタンスを最小とするた
めには、図1に示した状態のようにコイル2と打消円筒
3とが充分に重ね合わされるまで打消円筒3を移動さ
せ、両接触子15、16の各接触片17、18がともに
打消円筒3の外周に接触するようにする。この接触によ
りコイル2の両端は、打消円筒3を短絡導体として短絡
されるようになる。この短絡によってコイル2のインダ
クタンスは最小となる。 【0017】このような短絡操作は、従来のようにコイ
ルに導線を接続する作業をともなわなず、単に打消円筒
3を移動させるだけで足りるので、極めて容易であり、
なんらの危険をともなうこともない。また短絡のために
打消円筒をそのまま兼用しているので、短絡構成は極め
て簡単である。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
イルのインダクタンスの調整のために打消円筒を移動さ
せるにあたり、モータを利用するようにしたので、イン
ダクタンスの微調整が可能となるとともに、その調整の
ための遠隔操作も可能となり、更に絶縁性のねじ軸を利
用しているので、モータを高電位から容易に絶縁するこ
とができるし、更にコイルの短絡をコイルの内部に配置
される打消円筒を兼用して行なうために、短絡のための
構成が簡略となり、その操作もなんらの危険をともなう
ことなく容易となる効果を奏する。
ル装置に関する。 【0002】 【従来の技術】周知のようにPFN(パルスフォーミン
グネットワーク)は、コンデンサとリアクトルとを、分
布定数回路状に接続して構成されてあり、矩形波パルス
を発生するのに使用されている。そして出力となる矩形
波の波形整形のために、ここに使用するリアクトルはそ
のインダクタンスが調整自在とされている。 【0003】図2は従来のリアクトル装置を示し、1は
巻枠で、その外周にコイル2が巻装されてあり、3は導
電材料からなる打消円筒で、巻枠1の内部においてコイ
ル2の軸心方向に沿って移動自在とされている。この移
動によってインダクタンスが調整される。すなわちコイ
ル2と打消円筒3との重なり面積が大きくなるほど、コ
イル2のインダクタンスが減少する。この打消円筒3の
移動のために、打消円筒3に金属製のねじ軸4を固定
し、このねじ軸4を巻枠1に固定されているナット5に
ねじ込んである。 【0004】ねじ軸4は巻枠1の外部から手動によって
回転される。この回転によってねじ軸4はその軸心方向
に移動し、これにより打消円筒3は回転しながら軸心方
向に移動する。この移動によってインダクタンスが調整
される。しかしこのような構成では手動による調整であ
るため、作業者がリアクトル装置を直接操作しなければ
ならず、遠隔操作は不可能であるし、またインダクタン
スの微調整は極めて困難である。 【0005】またこのインダクタンスを最小とするため
に、コイル2の両端を接続することによって短絡するこ
とが要求される。その場合はコイル2の両端部に導線を
引き出し、この導線を利用して短絡するようにしてい
る。しかしこのような短絡方式による操作は極めて面倒
であるのみならず、コイル2は高電圧であるため、危険
をともなう。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、インダクタ
ンスの調整を遠隔操作により、しかも精度よく調整可能
とするとともに、コイルの短絡操作を簡易化することを
目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、打消円筒を移
動させるのにモータを使用するとともに、この打消円筒
をコイルの短絡導体に兼用することを特徴とする。 【0008】 【作用】モータを遠隔操作することにより、打消円筒を
遠隔操作により移動させることができ、また打消円筒の
移動量の微調整が可能となり、インダクタンスを精度よ
く調整することができるようになる。また打消円筒をコ
イルの両端から引き出された接触子に接触するように移
動させることによって、コイルを簡単に短絡することが
できる。 【0009】 【実施例】本発明の実施例を図1によって説明する。な
お図2と同じ符号を付した部分は同一または対応する部
分を示す。本発明にしたがい、モータ(たとえばパルス
モータ)6を用意し、これを巻枠1に取り付けておく。
モータ6の回転軸7にピン8が設けてあり、このピン8
は絶縁性のねじ軸9の端部に係合している。 【0010】ねじ軸9の先端は巻枠1の端板10に軸受
などによって支持されてあり、したがって回転軸7の回
転によってねじ軸9は回転する。ねじ軸9を絶縁性とし
たのは、コイル2が高電位にあるため、モータ6を高電
位から絶縁するためである。 【0011】導電材料からなる打消円筒3の底板11に
はねじ孔12が設けてあり、このねじ孔12にねじ軸9
がねじ込まれている。底板11の外周には複数個所にガ
イドピン13が放射状に延びるように固定されている。
ガイドピン13の先端は、巻枠1の内面に、その軸心方
向に沿って延びる溝14に嵌合している。 【0012】15、16は接触子で、これはともにドー
ナツ状の導体によって構成されてあり、その内径は打消
円筒3の外径に匹敵するように構成されている。具体的
にはその内面の全周に沿って、バネなどの弾力によって
内側に押されている接触片17、18を備えており、そ
の先端が打消円筒3の全外周に弾力的に接触自在として
ある。 【0013】接触片17、18を接触子15、16の内
面の全周に沿って配置して打消円筒3の全周に接触する
ようにした理由は、両者の接触面積を広くすることによ
って、大電流が流れても支障のないようにするためであ
る。一方の接触子15はコイル3の一方の端部(たとえ
ば巻始めの端部)に接続されてあり、また他方の接触子
16はコイル3の他方の端部(たとえば巻き終わりの端
部)に接続されてある。 【0014】以上の構成において、モータ6を遠隔操作
によって駆動すると、回転軸7、ピン8を介してねじ軸
9が回転する。このねじ軸9は、打消円筒3の底板11
のねじ孔12と螺合しており、かつガイドピン13が溝
14に嵌合しているので、打消円筒3は、ガイドピン1
3、溝14によりガイドされ、しかも回転が拘束された
状態で軸心方向に移動する。 【0015】打消円筒3がたとえば左方向に移動するこ
とにより、コイル2と打消円筒3との重なり面積が大き
くなるほど、インダクタンスが減少するように調整され
る。一方モータ6の回転角は微細に調整できる。そのた
め打消円筒3の移動量したがってインダクタンスの微調
整が可能となる。 【0016】コイル2のインダクタンスを最小とするた
めには、図1に示した状態のようにコイル2と打消円筒
3とが充分に重ね合わされるまで打消円筒3を移動さ
せ、両接触子15、16の各接触片17、18がともに
打消円筒3の外周に接触するようにする。この接触によ
りコイル2の両端は、打消円筒3を短絡導体として短絡
されるようになる。この短絡によってコイル2のインダ
クタンスは最小となる。 【0017】このような短絡操作は、従来のようにコイ
ルに導線を接続する作業をともなわなず、単に打消円筒
3を移動させるだけで足りるので、極めて容易であり、
なんらの危険をともなうこともない。また短絡のために
打消円筒をそのまま兼用しているので、短絡構成は極め
て簡単である。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
イルのインダクタンスの調整のために打消円筒を移動さ
せるにあたり、モータを利用するようにしたので、イン
ダクタンスの微調整が可能となるとともに、その調整の
ための遠隔操作も可能となり、更に絶縁性のねじ軸を利
用しているので、モータを高電位から容易に絶縁するこ
とができるし、更にコイルの短絡をコイルの内部に配置
される打消円筒を兼用して行なうために、短絡のための
構成が簡略となり、その操作もなんらの危険をともなう
ことなく容易となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 巻枠
2 コイル
3 打消円筒
6 モータ
9 ねじ軸
11 底板
12 ねじ孔
13 ガイドピン
14 溝
15 接触子
16 接触子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01F 29/02
H01F 21/10
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 巻枠と、前記巻枠に巻装されているコイ
ルと、前記巻枠の内部に配置されてある打消円筒と、前
記巻枠に取り付けられてある、遠隔操作されるモータ
と、前記モータによって回転駆動される、絶縁性のねじ
軸と、前記打消円筒の底板に設けられてあって、前記ね
じ軸と螺合するねじ孔と、前記打消円筒の外周に放射状
に延びるように設けてあるガイドピンと、前記巻枠の内
面にその軸心方向に沿って設けられてあり、前記ガイド
ピンが嵌合する溝と、前記コイルの各端部に接続されて
あって、前記コイルを前記打消円筒を介して短絡するよ
うに、前記打消円筒の外周に接触自在の接触子とを備え
たPFN用可変リアクトル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33519294A JP3518010B2 (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | Pfn用可変リアクトル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33519294A JP3518010B2 (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | Pfn用可変リアクトル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08162343A JPH08162343A (ja) | 1996-06-21 |
JP3518010B2 true JP3518010B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=18285794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33519294A Expired - Fee Related JP3518010B2 (ja) | 1994-12-07 | 1994-12-07 | Pfn用可変リアクトル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3518010B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103354158B (zh) * | 2013-07-17 | 2016-07-06 | 北京电力设备总厂有限公司 | 电感可调的开放式空心电抗器 |
CN105185548B (zh) * | 2015-08-31 | 2017-05-03 | 国家电网公司 | 一种多挡位的干式空心电抗器 |
-
1994
- 1994-12-07 JP JP33519294A patent/JP3518010B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08162343A (ja) | 1996-06-21 |
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