JP4842496B2 - 感熱性デジタル平版印刷版 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は平版印刷に関する。さらに詳しくは、本発明は、平版印刷版として有用な感熱性の画像形成要素(thermally imageable elements)および、感熱性の画像形成要素を使用して画像を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷では、画像領域とされるインク受容領域が親水性表面の上に形成される。この表面を水で湿らせてからインクを塗布すると、この親水性領域は水を保持してインクをはじき、インク受容領域はインクを受容して水をはじく。このインクが、画像を再現させる対象の材料の表面に転写される。典型的には、インクがまず中間ブランケットに転写され、その後でインクが、画像を再現させる対象の材料の表面に転写される。
【0003】
平版印刷版前駆体には、典型的には、支持体の親水性表面の上に塗布した照射線感受性塗膜が含まれる。照射線で露光させると、塗膜内の露光された領域が溶解性または分散性を有するようになり、現像工程においてそれが除去されて、その下面の支持体の親水性表面が露出するような場合には、その印刷版はポジ型の印刷版と呼ばれる。逆に、印刷版の露光された領域が現像液に不溶性となり、露光されない領域が現像工程で除去されるのなら、その印刷版はネガ型の印刷版と呼ばれる。いずれの場合においても、残存する照射線感受性層の領域(すなわち、画像領域)がインク受容域となり、現像工程で露出された親水性表面の領域が水、典型的には湿し水(fountain solution)を受容してインクをはじく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ネガ原版を使っての露光を必要とせず、平版の印刷版前駆体に直接デジタル方式により画像を形成させる方法は、印刷業界ではますます重要となってきている。感熱性の画像形成システムが開発されているが、そこでは、ポリマー材料と、ポリマー材料の現像液への溶解性を可逆的に抑制する溶解性抑制成分との間に、熱的に分解されやすい錯体(complex)が形成されるのだと考えられている。熱的に像様暴露をすると、暴露された領域が現像液によって除去される速度の方が、暴露されない領域が除去される速度よりも大きくなるので、現像液によって暴露された部分が除去されて画像が形成される。このようなシステムは、たとえば、国際特許公開第97/39894号(Parson)、欧州特許第0 823 327号(Nagasaka)、欧州特許第EP 0 909 627号(Miyake)、国際特許公開第98/42507号(West)、国際特許公開第99/11458号(Nguyen)などに開示されている。しかしながらこれらのシステムでは、トップ層のポリマー材料のための溶解性抑制成分を使用する必要がある。したがって、そのような欠点を有さない、平版印刷部材(lithographic printing member)として有用な、改良された感熱性の画像形成要素に対する必要性は存在している。
【0005】
【課題を解決するための手段】
一つの実施態様において、本発明は、溶解性抑制成分として機能する化合物を含まないトップ層を含む感熱性の画像形成要素を使用して、画像を形成させる方法である。この方法は次のステップを含んでいる:すなわち、
a)感熱性の画像形成要素に熱による画像形成をさせ、その感熱性の画像形成要素の中に、暴露された領域と暴露されない領域とを作り;そして、
b)この感熱性の画像形成要素を水性アルカリ現像液で現像して、暴露された領域を除去するが、
ここで、
この感熱性の画像形成要素は、順に:
トップ層(top layer);
下地層(underlayer);および
親水性基材を含むが;
この下地層には第一のポリマー材料が含まれ;
このトップ層には第二のポリマー材料が含まれ;
この第二のポリマー材料は水性アルカリ現像液によって除去することが可能であり;
このトップ層は第二のポリマー材料の溶解性抑制成分として機能するような材料は含まれず;
このトップ層はインク受容性であり;そして、
水性アルカリ現像液のpHは少なくとも7から約11である。
【0006】
別な実施態様では、本発明は、感熱性の画像形成要素である。さらに別の実施態様では、本発明は、画像を形成し現像した感熱性の画像形成要素を使用して印刷をする方法である。
【0007】
このトップ層には、第二のポリマー材料のための溶解性抑制成分として機能するような化合物は必要ない。その結果、トップ層には、第二のポリマー材料の溶解性抑制成分として機能するような材料が含まれない。典型的には、この水性アルカリ現像液のpHは約10である。ある実施態様においては、トップ層は実質的に第二のポリマー材料からなる。好ましい実施態様では、この第二のポリマー材料はフェノール樹脂またはスルホンアミド樹脂であり、より好ましくは、ノボラック樹脂またはレゾール樹脂である。
【0008】
【発明の実施の形態】
感熱性の画像形成要素(場合によっては、平版印刷版のための前駆体とか、平版印刷版部材と呼ばれることもある)は、親水性表面を有する基材、第一のポリマー材料を含む下地層、および、第二のポリマー材料を含むインク受容性のトップ層で構成されている。親水性表面の上に下地層が、下地層の上にトップ層がある。このトップ層には、第二のポリマー材料のための溶解性禁止剤は含まれていない。これらとは別の層、たとえば照射線吸収層のようなものがあってもよいが、通常は他の層は存在しない。感熱性の画像形成要素は、熱的に暴露され、pHが7から11の間の水性アルカリ現像液によって現像されて、暴露された領域が除去され、暴露されなかった領域が残る。このようにして画像が形成された要素は、平版印刷版または平版印刷部材として有用である。
【0009】
親水性基材
親水性基材、すなわち、少なくとも1種の親水性表面を有する基材は支持体を含むが、これは平版印刷版を製造するために従来から使用されている材料ならば何でもよい。この支持体は、強度があり、安定していて、可撓性があるのが好ましい。このものは使用時に寸法的な変化をおこさず、カラー記録がフルカラー画像として位置合わせされねばならない。典型的には、これは自立性の(self-supporting)材料なら何でもよく、ポリマーフィルム、セラミックス、金属あるいは厚紙、それにそれらの材料からのラミネート物でもよい。紙支持体の場合には、ポリマー材料で「飽和」させて、耐水性、寸法安定性それに強度を付与しておくのが普通である。
【0010】
金属支持体に含まれるのは、アルミニウム、亜鉛、チタンおよびそれらの合金である。金属支持体として好ましいのはアルミニウムシートである。アルミニウムシートの表面は当業者公知の技術で処理されていてもよく、それらの技術としては、機械研磨、電気化学的研磨、化学研磨および陽極酸化などがあり、次いで、化学的な手段で、たとえば水、リン酸塩またはケイ酸塩溶液、またはポリカルボン酸で処理することにより、親水性の表面を作る。
【0011】
表面を粗面化するならば、その平均の表面粗さRaが、0.1μmから0.8μmの範囲とすることが好ましい。表面粗さが0.1μmから2μmである粗面化基材については、Bhambraによって国際特許公開第97/19819号、国際特許公開第98/52769号、国際特許公開第98/52768号に開示されている。
【0012】
有用なポリマーフィルムとしてはポリエステルフィルム(たとえば、E.I. du Pont de Nemours and Co.(Wilmington, DE)が販売しているポリエチレンテレフタレートフィルムであるMYLAR(商標)、およびポリエチレンナフテネート)がある。ポリマーフィルムとして好ましいのは、ポリエチレンテレフタレートである。
【0013】
基材は支持体だけで構成されていてもよいし、さらに随意に1種または複数の下塗り層(subbing layer)および/または接着剤層を有していてもよい。ポリマーフィルムの場合には、典型的には、片側または両方の表面に下塗り膜を作り、表面特性を改良して、表面の親水性を高めたり、上にのせる層との接着性を改良したり、紙基材の平面性を改良したりする。これら単一または複数の層の性質は、基材と次に塗布する層の組成によって決まってくる。下塗り層の材料の例をあげれば、接着性増強材、たとえば、アルコキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシランおよびエポキシ官能基を有するポリマーなどや、写真用フィルムのポリエステルベースに常用されている下塗り材料などがある。
【0014】
基材の裏側(すなわち、親水性表面、下地層およびトップ層の反対側)には、静電防止剤および/または、スリップ層またはマット層を塗布して、この画像形成要素の取扱性や「触感(feel)」を改良してもよい。
【0015】
この支持体は寸法安定性が高く、印刷時の摩耗に充分耐えられる程度には厚く、しかし、印刷型(printing form)のまわりに充分巻き付けられる程度には薄くなければならない。典型的なものとしては、厚みが約100μmから約310μm、好ましくは約175μmの、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフテネートがある。アルミニウムシートの場合には、通常その厚みが約100μmから約600μmである。
【0016】
下地層
下地層、または第一層は、親水性基材の親水性表面の上にある。画像形成後に、その画像領域からは、水性アルカリ現像液によってこのものは、トップ層と共に除去されて、基材の親水性表面が露出される。現像液でのスラッジ生成を防ぐために、このものは水性アルカリ現像液に溶解することが好ましい。完全に水系の現像液、すなわち有機溶媒を含まない現像液に溶解するのが好ましい。
【0017】
この下地層には、第一のポリマー材料が含まれている。この第一のポリマー材料としては、水性アルカリ現像液に溶解するものが好ましい。さらに、この第一のポリマー材料は、トップ層を塗布する際に使用される溶媒には溶けてはならなず、それにより下地層を溶かすことなく、下地層の上にトップ層を塗布することが可能となる。
【0018】
この第一のポリマー材料として使用できるポリマー材料としては、酸および/またはフェノール性の官能基を有するもの、およびそれらの材料の混合物がある。有用なポリマー材料をあげると、カルボキシ官能性アクリル樹脂、酢酸ビニル/クロトン酸ビニル/ネオデカン酸ビニルコポリマー、スチレン・無水マレイン酸コポリマー、フェノール樹脂、マレイン化ウッドロジン、およびそれらの組合せである。
【0019】
耐溶媒性下地層
耐溶媒性下地層については、国際特許公開第01/46318号(Shimazu)に開示されている。特に有用なポリマー材料は、N-置換マレイミド類、特にN-フェニルマレイミド;ポリビニルアセタール類;メタクリルアミド類、特にメタクリルアミド;および、アクリル酸および/またはメタクリル酸、特にメタクリル酸を含むコポリマーである。このポリマー材料中に2種の官能基が存在するものがより好ましく、3種の官能基のすべてがポリマー材料中にあれば最も好ましい。このタイプのポリマー材料で好ましいのは、N-フェニルマレイミド、メタクリルアミドおよびメタクリル酸からのコポリマーであって、より好ましいのは、N-フェニルマレイミドが約25から約75モル%、好ましくは約35から約60モル%、メタクリルアミドが約10から約50モル%、好ましくは約15から約40モル%、そしてメタクリル酸が約5から約30モル%で、好ましくは約10から約30モル%含まれるコポリマーである。その他の親水性モノマー、たとえばヒドロキシエチルメタクリレートを、メタクリルアミドの一部または全部に置き換えて使用してもよい。その他の水性アルカリに可溶なモノマー、たとえばアクリル酸を、メタクリル酸の一部または全部に置き換えて使用してもよい。
【0020】
これらのポリマー材料は、水性アルカリ現像液に溶解する。さらに、これらは、下地層を塗布するための溶媒として使用可能な、乳酸メチル/メタノール/ジオキソラン(15:42.5:42.5、重量%)混合物にも溶解する。しかしながら、これらは、アセトン、iso-プロピルアルコール、酢酸ブチルおよびブタノールといった溶媒にはほとんど溶解しないので、これらの溶媒を、下地層の上におくトップ層を塗布するための溶媒として使用でき、しかも、下地層を溶かすことはないのである。これらのポリマー材料は通常、ジアセトンアルコール(80重量%)/水(20重量%)での洗浄にも耐えられる。
【0021】
その他のタイプで、第一のポリマー材料のための好ましいポリマー材料としては、側鎖に尿素結合を有する(すなわち、ペンダント尿素基を有する)モノマーを含んだ水性アルカリ現像液に可溶なコポリマーがあり、これについては、米国特許第5,731,127号(Ishizuka)に開示されている。これらのコポリマーには、次式であらわされる1種または複数のモノマーを約10から80重量%、好ましくは約20から80重量%含んでいる:
CH2=C(R)-CO2-X-NH-CO-NH-Y-Z
ここで、Rは-Hまたは-CH3;Xは2価の結合基;Yは置換または非置換の2価の芳香族基;そしてZは-OH、-COOH、または-SO2NH2である。
【0022】
RはCH3であるのが好ましい。Xは好ましくは、置換または非置換のアルキレン基、置換または非置換のフェニレン[C6H4]基、または置換または非置換のナフタレン[C10H6]基であり;たとえば、-(CH2)n-であってnが2から8;1,2-、1,3-、および1,4-フェニレン;および1,4-、2,7-、および1,8-ナフタレンである。Xでより好ましいのは、非置換であって、さらに好ましいのはnが2または3である;最も好ましいXは-(CH2CH2)-である。Yとして好ましいのは、置換または非置換のフェニレン基または置換または非置換のナフタレン基であって、たとえば、1,2-、1,3-、および1,4-フェニレン;および1,4-、2,7-、および1,8-ナフタレンである。より好ましいYは、非置換のもので、最も好ましいのは非置換の1,4-フェニレンである。Zは-OH、-COOH、または-SO2NH2であるが、好ましくは-OHである。好適なモノマーは、
CH2=C(CH3)-CO2-CH2CH2-NH-CO-NH-p-C6H4-Z
であって、ここで、Zは-OH、-COOH、または-SO2NH2、好ましくは-OHである。
【0023】
コポリマーの合成にあたっては、1つまたは複数の尿素基を含むモノマーを使用してよい。このコポリマーは20から90重量%の、その他の重合性モノマーをも含み、それらのモノマーとしては、たとえば、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、およびメタクリルアミドなどがあげられる。アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミドに加えてアクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリルを60モル%を超え90モル%以下の量で含むコポリマーは、優れた物理的性質を示す。アルカリ可溶性コポリマーとしてより好ましいのは、尿素基含有モノマーを30から70重量%、アクリルニトリルまたはメタクリロニトリル、好ましくはアクリロニトリルを20から60重量%、アクリルアミドまたはメタクリルアミド、好ましくはメタクリルアミドを5から25重量%含むものである。これらのポリマー材料は通常、2-ブトキシエタノール(80重量%)/水(20重量%)での洗浄にも耐えられる。
【0024】
これまで述べてきたポリマー材料は水性アルカリ現像液に溶解する。さらにそれらは、極性溶媒たとえばエチレングリコールモノメチルエーテルにも溶解するので、これを下地層の塗布溶媒として使用することが可能である。
しかしながらそれらは、より極性の低い溶媒、たとえば2-ブタノン(メチルエチルケトン)にはほとんど溶解しないので、これらの溶媒を、下地層の上におくトップ層を塗布するための溶媒として使用でき、しかも、下地層を溶かすことはないのである。
【0025】
これらのタイプのポリマー材料は、フリーラジカル重合など、当業者に公知の方法によって調製することができる。側鎖に尿素結合を有する水性アルカリ可溶性のコポリマーの合成については、たとえば、米国特許第5,731,127号(Ishizuka)に開示されている。
【0026】
これら以外でも、水性アルカリ現像液に可溶なポリマー材料なら、下地層に使用できる。N-置換環状イミド部分を含むメチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー誘導体や、N-置換環状イミド部分を含むスチレン/無水マレイン酸コポリマー誘導体も、要求される溶解特性さえ備えていれば、使用できる。これらのコポリマーは、無水マレイン酸系コポリマーを、アミン、たとえばp-アミノベンゼンスルホンアミドまたはp-アミノフェノールと反応させ、次いで酸によって閉環させることによって調製することができる。
【0027】
下地層に使用可能なまた別のタイプのポリマー材料としては、約10から90モル%のスルホンアミドモノマー単位を含む水性アルカリ現像液に可溶なコポリマー、特に、N-(p-アミノスルホニルフェニル)-メタクリルアミド、N-(m-アミノスルホニルフェニル)-メタクリルアミド、N-(o-アミノスルホニルフェニル)-メタクリルアミド、および/またはこれらに対応するアクリルアミド類をふくむそのようなコポリマーがある。ペンダントしたスルホンアミド基を有する、アルカリ性現像液に可溶なポリマー材料で有用なもの、その製法、およびそれを製造するために有用なモノマー類については、米国特許第5,141,838号(Aoshima)に開示されている。特に有用なポリマー材料では、次のものが含まれる、すなわち、(1)スルホンアミドモノマー単位、特にN-(p-アミノスルホニルフェニル)-メタクリルアミド;(2)アクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリル;および、(3)メチル=メタクリレートおよび/またはメチル=アクリレート。これらのポリマー材料は通常、2-ブトキシエタノール(80重量%)/水(20重量%)での洗浄にも耐えられる。
【0028】
アルカリ性現像液に可溶なポリマー材料を組合せて下地層に使用することで、耐化学薬品性、すなわち、湿し水および強力洗浄(aggressive wash)のいずれにも耐えるように改良することができる。ジアセトンアルコール(80重量%)/水(20重量%)に耐えうる(すなわち、UV洗浄(UV wash)に耐えうる)ポリマー材料と、2-ブトキシエタノール(80重量%)/水(20重量%)に耐えうる(すなわち、アルコール性サブ湿し水に耐えうる)ポリマー材料とを組合せることで、驚くべき事には、いずれの溶媒系に対しても良好な耐性を有する層が得られる。好ましいのは、第一のポリマー材料が、ジアセトンアルコール(80重量%)/水(20重量%)中での1分間浸漬試験で、約20%未満、好ましくは約10%未満、最も好ましくは約5%未満の損失を示し、第二のポリマー材料が、2-ブトキシエタノール(80重量%)/水(20重量%)中での1分間浸漬試験で、約20%未満、好ましくは約10%未満、最も好ましくは約10%未満の損失を示す場合である。1分間浸漬損失の測定法は、基材上にポリマー材料の層を塗布し(塗膜重量は通常約1.5g/m2程度)、この塗膜をほどこした基材を当該の溶媒中に室温で1分間浸漬してから、乾燥し、重量損失を測定して、基材上に存在していたポリマー材料の全重量に対する百分率であらわす。
【0029】
下地層が湿し水および強力洗浄の両方に耐えうる性能は、次式で定義される耐化学薬品性パラメーター(chemical resistance parameter、CRP)で評価することができる。
CRP = [(100-a)(100-b)]/104
ここで、
aはジアセトンアルコール(80重量%)/水(20重量%)中での1分間浸漬損失%であり、bは2-ブトキシエタノール(80重量%)/水(20重量%)中での1分間浸漬損失%である。
【0030】
耐化学薬品性パラメーターは、約0.4を越えなければならないが、好ましくは約0.5を越え、より好ましくは約0.6を越える。好適な場合には、耐化学薬品性パラメーターが少なくとも約0.65に達することもある。それぞれの溶媒中での1分間浸漬損失は、約60%未満でなければならないが、好ましくは約40%未満、より好ましくは約35%未満である。好ましいのは、1つの溶媒中での1分間浸漬損失が必ず約60%未満、好ましくは約40%未満、より好ましくは約35%未満であり、もう1つの溶媒での1分間浸漬損失が約40%未満、より好ましくは約30%未満、さらに好ましくは約20%未満、最も好ましくは約10%未満である。
【0031】
特に優れている組合せは次のものである、すなわち、(1)N-置換マレイミド類、特にN-フェニルマレイミド;メタクリルアミド類、特にメタクリルアミド;および、アクリル酸および/またはメタクリル酸、特にメタクリル酸を含むコポリマーと、(2)側鎖に尿素を含むアルカリ可溶性コポリマーとの組合せ、または、10から90モル%のスルホンアミドモノマー単位、特にN-(p-アミノスルホニルフェニル)-メタクリルアミド、N-(m-アミノスルホニルフェニル)-メタクリルアミド、N-(o-アミノスルホニルフェニル)-メタクリルアミド、および/またはこれらに対応するアクリルアミド類をふくむアルカリ可溶性コポリマーとの組合せである。1種または複数のその他のポリマー材料、たとえばフェノール樹脂などがその組合せ中に含まれていてもよい。その他のポリマー材料をもし加えるとするなら、ノボラック樹脂が好ましい。
【0032】
ポリマー材料を組合せて使用するならば、下地層でのポリマー材料の全量を基準にして、ジアセトンアルコール(80重量%)/水(20重量%)に抵抗性を有するポリマー材料を約10から約90重量%、2-ブトキシエタノール(80重量%)/水(20重量%)に抵抗性を有するポリマー材料を約10から約90重量%の割合で存在させるのが普通である。好ましいのは、下地層での第一および第二のポリマー材料の合計重量を基準にして、ジアセトンアルコール(80重量%)/水(20重量%)に抵抗性を有するポリマー材料を約40から約85重量%、2-ブトキシエタノール(80重量%)/水(20重量%)に抵抗性を有するポリマー材料を約15から約60重量%の割合で存在させる。典型的にはこの第一および第二のポリマー材料の合計が、下地層での材料の全重量を基準にして、少なくとも下地層の約50重量%、好ましくは少なくとも約60重量%、より好ましくは少なくとも約65重量%含まれる。下地層には、下地層でのすべてのポリマー材料の全量を基準にして、約20重量%まで、好ましくは約1から約20重量%のその他のポリマー材料が含まれていてもよい。
【0033】
ネガ型で塩基可溶性の光感受性組成物
下地層にはネガ型で塩基可溶性の光感受性組成物が含まれていてよい。そのような組成物は、「光硬化性組成物」とか「光不溶化組成物」と呼ばれることも多いが、その理由は、それらの組成物が照射を受けると、現像液に溶解しなくなるからである。通常これらの組成物には、光線、典型的には紫外光線により露光されることで、光架橋、光二量化、および/または光重合する原料が含まれている。光硬化性組成物からは、印刷寿命が長く、印刷工程での化学薬品に耐性のある印刷版が製造できる。ネガ型のシステムについては、たとえば、A, Reiserによる『Photoreactive Polymers: the Science and Technology of Resists』(Wiley, New York, 1989)第二章、第22-64ページに記載がある。
【0034】
下地層にはネガ型の、ジアゾニウム含有組成物が含まれていてよい。典型的なジアゾニウム含有化合物としては、ジアゾニウム重縮合物がある。ジアゾニウム重縮合物については、当業者には公知である。それらは調製するには、たとえば米国特許第4,687,727号(Toyama)に記載があるような、ジアゾモノマーを縮合剤、たとえば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、またはベンズアルデヒドなどと縮合させる。さらに、ジアゾニウム塩単位とは別に、縮合性化合物、特に芳香族アミン、フェノール、フェノールエーテル、芳香族チオエーテル、芳香族炭化水素、複素芳香族化合物、または有機酸アミドなどから誘導される光感受性を持たない単位も含んだ、混合縮合物も使用される。ジアゾニウム重縮合物として特に好適なものの例をあげれば、ジフェニルアミン-4-ジアゾニウム塩(ジアゾ基を担持しているフェニル環にメトキシ基が随意にあってもよい)と、ホルムアルデヒドまたは4,4'-ビス-メトキシメチルジフェニルエーテルとの反応物がある。これらジアゾ樹脂のアニオンとして特に好適なのは、4-トリルスルホネートまたはメシチレンスルホネートのような芳香族スルホネート、テトラフルオロホウ酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヘキサフルオロアンチモン酸塩、ヘキサフルオロヒ酸塩などである。ジアゾニウム重縮合物は、光感受性混合物中に3から60重量%の量で存在するのが好ましい。
【0035】
各種のバインダーが知られている。その1例が、米国特許第5,700,619号(Baumann)に記載されている。このバインダーは、アセタール化したポリビニルアルコールであり、ペンダントしたカルボキシル基を有している。
【0036】
下地層には、光重合可能な組成物を含んでいてもよい。光感受性組成物として好ましいのは、光重合可能な組成物であって、これには、1種のモノマー、1種または複数のバインダー、および、1種または複数の光開始剤システムが含まれる。フィルムの物理的性質を調節するために、光重合可能な組成物に一般に添加されるような、その他の成分を加えてもよい。そのような成分としては、たとえば、可塑剤、熱安定剤、接着性改良剤、塗膜用助剤、剥離剤などがある。光重合可能な組成物に、たとえば、非イオン界面活性剤を塗膜助剤として添加してもよい。このようなシステムは、当業者には公知であり、たとえば、S.P. Pappas編『Radiation Curing: Science and Technology』(Plenum, New York, 1992)中の第399-440ページ、B.M. Monroe 「Photopolymers: Radiation Curable Imaging Systems」に記載されている。
【0037】
光重合可能な組成物には、通常モノマーと呼ばれている、フリーラジカルにより開始される重合にあずかるエチレン性の不飽和化合物の少なくとも1種が含まれている。このモノマーは通常多官能性であり、言い換えれば、2種以上の、エチレン性不飽和でフリーラジカル重合が可能な基を有している。代表的な多官能性モノマーとしてはアルコールの不飽和エステルがあり、これは好ましくはポリオールのアクリレートおよびメタクリレートエステルであって、たとえば、トリメチロールプロパン=トリアクリレートおよびトリメタクリレート、ペンタエリトリトール=トリアクリレートおよびトリメタクリレート、ペンタエリトリトール=テトラアクリレートおよびテトラメタクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパン=トリアクリレートおよびトリメタクリレート、グリセロールプロポキシ=トリアクリレートおよびトリメタクリレート、エチレングリコール=ジアクリレートおよびジメタクリレート、トリプロピレングリコール=ジアクリレートおよびジメタクリレート、および、テトラエチレングリコール=ジアクリレートおよびジメタクリレートなどである。オリゴマーおよび/またはプレポリマーも使用できるが、その例をあげれば、ウレタン=アクリレートおよびメタクリレート、エポキシド=アクリレートおよびメタクリレート、ポリエステル=アクリレートおよびメタクリレート、ポリエーテル=アクリレートおよびメタクリレート、または、不飽和ポリエステル樹脂などである。フリーラジカル開始剤重合による重合が可能で、光重合が可能な組成物に使用できる不飽和モノマーについては、この他にも多くのものが当業者には公知である。
【0038】
この組成物には、少なくとも1種のあらかじめ巨大分子を形成させてあるポリマー材料、一般にはバインダーと呼ばれているものが含まれる。このバインダーは通常、塗膜用溶媒に膨潤可能、または好ましくは、溶解可能であって、光重合可能システムでの他の成分と相溶性がなければならない。代表的なバインダーとしては、ポリ(メチル=メタクリレート)および、メチル=メタクリレートと他のアルキル=アクリレート、アルキル=メタクリレート、メタクリル酸および/またはアクリル酸とのコポリマーがある。光重合が可能な組成物において有用なバインダーについてはこの他にも多くのものが当業者には公知である。
【0039】
紫外線または可視光線を照射することによって材料を硬化させる際には、重合性モノマーの重合を促進させるために、紫外線または可視光線の照射で活性化されてフリーラジカルを発生させる開始剤システム、すなわち光開始剤システムとして知られているもの、を存在させることができる。この光開始剤システムは、スペクトルの紫外域および/または可視域、すなわち、300から800nmの領域、好ましくは紫外域、すなわち300nmから400nmに吸収を有する。
【0040】
この光開始システムは、単一の化合物であっても、複数化合物の混合物であってもよい。好適な光開始システムについては、B.M. MonroeおよびG.C. Weedによる、「Photoinitiators for Free-Radical-Initiated Photoimaging Systems」(Chem. Rev. 93, 435-448 (1993))、および、P.K.T. Oldring編『Chemistry and Technology of UV and EB Formulation for Coatings, Inks, and Paints』(SITA Technology Ltd., London, 1991)第3巻、第59-525ページにある、K.K. Dietlikerによる「Free Radical Polymerization」に記載されている。典型的なフリーラジカル光開始剤化合物を列挙すると、ベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン(Darocur(商標)1173);2,4,6-トリメチルベンゾリル-ジフェニルホスフィンオキシド(Lucerin(商標)TPO);2-イソプロピルチオキサントン;2-クロロチオキサントン;2,2-ジメトキシ-2-フェニル-アセトフェノン(ベンジルジメチルケタール、BDK、Irgacure(商標)651、Lucerin(商標)BDK);2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパノン-1(Irgacure(商標)907);1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(HCPK、Irgacure(商標)184);ビス(2,6-ジメトキシベンゾリル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキシド;およびこれらの組合せである。混合光開始剤としては、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オンと2,4,6-トリメチルベンゾリル-ジフェニルホスフィンオキシドとの50:50混合物(Darocure(商標)4265);および、ビス(2,6-ジメトキシベンゾリル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキシドと2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オンとの25:75混合物(CGI 1700)がある。
【0041】
ある種の用途では、ジアゾニウム重縮合物とフリー重合が可能なシステムとを組合せたハイブリッドシステムが好ましい場合がある。そのようなハイブリッドシステムの組成物には、1から50%のジアゾニウム重縮合物、0.5から20%の光開始剤、それに、5から80%のフリーラジカル重合可能成分が含まれているのが好ましい。
【0042】
光架橋が可能なシステムは典型的には、少なくとも1種のバインダーと、照射されることによってバインダーを架橋させる、光によって活性化される少なくとも2官能性の架橋剤が含まれる。照射によってナイトレンが生成されると考えられている有機アジド類がバインダーの架橋剤として使用されてきた。たとえば4,4'-ジアジドスチルベンのジスルホン化誘導体のような、ジアジド化合物が光架橋用のアジドとしては好ましい。
【0043】
光二量化システムには、照射されることによって架橋をおこすバインダーが含まれる。光架橋可能なバインダーに含まれるのは、たとえば、ケイ皮酸塩の基で官能化されたポリビニルアルコール(たとえば、Minskによる、米国特許第二,690,966号および同第二,725,372号に記載されている)、または、N-アルキルスチリルピリジウム基またはN-アルキルスチリルキノリニウム基で官能化されたポリビニルアルコール(たとえば、Ichimuraの米国特許第4,272,620号、同第4,287,335号、同第4,339,524号、同第4,564,580号および同第4,777,114号に記載されている)である。別の光架橋が可能なシステムが、米国特許第3,804,628号(Osada)および米国特許第5,240,808号(Aoshima)に記載されている。
【0044】
光熱変換材料
感熱性の画像形成要素を赤外線照射で露光して画像を形成させるとき、この要素は約800nmから1200nmの領域で照射線を吸収するのが好ましいが、この照射線領域は感熱性の画像形成要素に画像を形成させるのに一般的に使用される領域である。典型的には、時に「光熱変換材料(photothermal conversion material)」とも呼ばれることがある吸収剤を、下地層、トップ層および/または独立した吸収層に存在させておく。吸収層を設ける場合には、通常これはトップ層と下地層の間におく。光熱変換材料がトップ層にある場合には、それは溶解性抑制成分として機能する材料であってはならない。光熱変換材料は下地層の中に入れておくのが好ましい。トップ層には光熱変換材料が存在しないのが好ましく、すなわち、トップ層には光熱変換材料が実質的に存在しないのが好ましい。
【0045】
光熱変換材料は照射線を吸収して、それを熱に転換する。光熱変換材料は、紫外線、可視光線、および/または赤外線の照射を吸収し、それを熱に転換する。第一のポリマー材料がそれ自身に吸収性の部分を含んでいてもよい、すなわち、光熱変換材料であってもよいが、典型的には、光熱転換材料は独立した化合物である。
【0046】
この画像形成性の照射線吸収剤は、染料であっても顔料であってもよく、たとえば、スクアリリウム、メロシアニン、インドリジン、ピリリウムまたは金属ジオチオレン類の染料または顔料でよい。吸収性顔料の例としては、Projet 900、Projet 860およびProjet 830(いずれも、Zeneca Corporation社から入手可能)がある。カーボンブラック顔料も使用できる。吸収帯域が広いことから、カーボンブラック系の印刷版は、広い範囲のピーク放出波長を有する多重赤外線画像形成装置で使用される。
【0047】
染料、特に750nmから1200nmの領域に高い吸光係数を有する染料が好ましい。このような染料は、たとえば、インドアニリン染料、オキソノール染料、ポルフィリン誘導体、アントラキノン染料、メロスチリル染料、ピリリウム化合物およびスクアリリウム誘導体などから選択することができる。吸収性染料はこの分野における多くの公刊物や特許出願に開示されており、例をあげれば、欧州特許第0,823,327号(Nagasaka)、欧州特許第0,908,397号(Van Damme)、米国特許第4,973,572号(DeBoer)、米国特許第5,244,771号(Jandrue)、および米国特許第5,401,618号(Chapman)などである。有用な吸収性染料の例をあげれば、ADS-830AおよびADS-1064(American Dye Source社、Montreal、 Canada)、EC2117(FEW社、Wolfen、Germany)、Cyasorb IR 99およびCyasorb IR 165(Glendale Protective Technology社)、Epolite IV-62BおよびEpolite III-178(Epoline社)、PINA-780(Allied Signal社)、SepctraIR 830AおよびSpectraIR 840A(Spectra Colors社)、およびTrump IR Dye(Eastman Kodak社、Rochester、NY)などである。
【0048】
下地層における画像形成性の照射線吸収剤の量は一般に、その画像形成波長での光学濃度を少なくとも0.05、好ましくは約0.5から約2.0とするものである。当業者には公知のことであるが、特定の光学濃度とするために必要となる吸収剤の量は、下地層の厚みと、画像形成させるために使用する波長における吸収剤の吸光係数とから、ベールの法則を使用して求めることができる。通常、下地層には画像形成性照射線吸収剤を少なくとも約0.1重量%含むが、好ましくは約1から30重量%の吸収剤を含む。
【0049】
トップ層
トップ層には第二のポリマー材料が含まれる。このトップ層は感熱性暴露により下地層から剥離可能なものである。いかなる理論または説明にも束縛されることなく言えば、感熱性暴露によって、トップ層が水性現像液により容易に溶解または分散可能となるか、および/または、トップ層と下地層の間の結合を弱めて、現像液がトップ層を通過して暴露された領域の下地層を溶解させる、と考えられる。典型的には、この第二のポリマー材料は水性アルカリ現像液には溶解しない。暴露された領域で現像液がトップ層を通過してこの領域の下地層を溶解または分散させることで、トップ層も現像液の中に取り去られ分散されるのである。
【0050】
典型的には、この第二のポリマー材料には、フェノール性ヒドロキシル基または活性イミド(NH)基が含まれる。活性イミド基を含むポリマー材料の例をあげてみれば、置換スルホンアミド基(たとえば、-SO2NHCOR、-SO2NHSO2NR、および-CONHSO2NR)を含むポリマー材料、および、-CONHCO-基を含むポリマー材料などである。
【0051】
フェノール性ヒドロキシル基を含むポリマー、すなわちフェノール樹脂が好ましい。このポリマー材料は好ましくは、光安定性があり、水に不溶で、水性アルカリ現像液に可溶で、成膜性のあるポリマー材料であって、ポリマー主鎖またはペンダント基のいずれかに、フェノール性ヒドロキシル基を複数有するものである。ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ペンダントしたフェノール基を有するアクリル樹脂、およびポリビニルフェノール樹脂がフェノール樹脂として好ましいものである。より好ましいのは、ノボラック樹脂である。
【0052】
ノボラック樹脂は市販されており、当業者のよく知るものである。通常このものは、フェノール(たとえば、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾールなど)と、アルデヒド(たとえば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなど)またはケトン(たとえば、アセトン)とを、酸触媒の存在下で、縮合反応させて調製する。重量平均分子量は通常、約1,000から15,000である。代表的なノボラック樹脂の例をあげれば、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、フェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、p-t-ブチルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、およびピロガロール・アセトン樹脂などである。特に有用なノボラック樹脂は、m-クレゾール、m-クレゾールとp-クレゾールの混合物、またはフェノールとホルムアルデヒドとを、通常の条件で反応させて得られるものである。
【0053】
その他の有用なフェノール樹脂としては、フェノール性のヒドロキシル基を有するポリビニル化合物がある。このような化合物に含まれるものとしては、たとえば、ポリヒドロキシスチレンおよびヒドロキシスチレンの繰り返し単位を含むコポリマー、および、置換ヒドロキシスチレンの繰り返し単位を含むポリマーおよびコポリマーがある。
【0054】
他の感熱性の画像形成システムとは異なって、このトップ層には、第二のポリマー材料のための溶解性抑制成分として機能する化合物は必要としない。したがって、このトップ層は、第二のポリマー材料のための溶解性抑制成分として機能する原料を含まない。溶解性抑制成分は、たとえば、次の特許に開示されている;すなわち、国際特許公開第97/39894号(Parsons);米国特許第5,705,308号(West);国際特許公開第97/07986号(Bennett)、欧州特許第0,823,327号(Nagasaka)、米国特許第6,060,222号(West)、および国際特許公開第01/46318号(Shimizu)。溶解性抑制成分には、極性の官能基が含まれており、このものが第二のポリマー材料中に存在するヒドロキシル基に対して水素結合の受容サイトとして機能しているものと考えられる。この受容サイトには、電気的に陰性の第一列元素(first row element)、特に炭素、窒素および酸素から選択される、高電子密度の原子が含まれる。
【0055】
典型的な極性基に含まれるものとしては、ジアゾ基;ジアゾニウム基;ケト基;スルホン酸エステル基;リン酸エステル基;トリアリールメタン基;オニウム基(たとえば、スルホニウム基、ヨードニウム基、およびホスホニウム基);その中で窒素原子が複素環に組み込まれている基;および、正の電荷を有する原子、特に正に荷電した窒素原子、典型的には第4級窒素原子を含む基、すなわちアンモニウム基がある。これまでに提案されたその他の化合物をあげれば、その他の極性基(たとえば、エーテル、アミン、アゾ、ニトロ、フェロセニウム、スルホキシド、スルホン、およびジスルホン)を含む化合物;繰り返しのアセタールまたはケタール基を有するモノマー性またはポリマー性アセタール;少なくとも1種のオルトカルボン酸エステルまたはアミド基を有するモノマー性またはポリマー性オルトカルボン酸エステル;エノールエーテル;N-アシルイミノカーボネート;環状アセタールまたはケタール;β-ケトエステルまたはβ-ケトアミド;および芳香族基(たとえば、フェニル、p-メチルフェニルのような置換フェニル、およびナフチル)を含む化合物などがある。典型的な溶解性抑制成分に含まれるものとしては、ジアゾ基を含む化合物があり、たとえば、o-ジアゾナフトキノン部分を有する化合物(すなわち、キノンジアジド)を含む。ポリマー性のジアゾナフトキノン化合物には、o-ジアゾナフトキノン部分で誘導体化された、フェノール樹脂(たとえば、ノボラック樹脂およびレゾール樹脂)がある。溶解禁止剤化合物として有用な、正に荷電された(すなわち第4級化された)窒素原子を含む化合物には、たとえば、テトラアルキルアンモニウム化合物、キノリニウム化合物、ベンゾチアゾリウム化合物、ピリジニウム化合物、およびイミダゾリウム化合物がある。代表的なトリアリールメタン染料系溶解禁止剤化合物には、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン、ブリリアントグリーン、ビクトリアブルーB、ビクトリアブルーR、およびビクトリアピュラブルーBOがある。第4級化複素環化合物も溶解禁止剤としては有用である。代表的なキノリニウム溶解禁止剤化合物には、1-エチル-2-メチルキノリニウムヨウ化物、1-エチル-4-メチルキノリニウムヨウ化物、およびキノリニウム部分を有するシアニン染料たとえばキノルジンブルーがある。代表的なベンゾチアゾリウム化合物には、3-エチル-2(3H)-ベンゾチアゾリリデン)-2-メチル-1-(プロペニル)ベンゾチアゾリウムカチオン性染料および、3-エチル-2-メチルベンゾチアゾリウムヨウ化物がある。ピリジニウム系の溶解禁止剤化合物で好適なものとしては、セチルピリジニウム臭化物およびエチルビオロゲンジカチオンがある。ジアゾニウム塩も溶解禁止剤としは有用で、たとえば置換および非置換のジフェニルアミンジアゾニウム塩(たとえば、メトキシ置換ジフェニルアミンジアゾニウム六フッ化ホウ酸塩)がある。溶解禁止剤化合物として有用なスルホン酸エステルの代表的なものには、ベンゼンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸n-ヘキシル、p-トルエンスルホン酸エチル、p-トルエンスルホン酸t-ブチル、p-トルエンスルホン酸フェニルなどがある。代表的なリン酸エステルには、リン酸トリメチル、リン酸トリエチルおよびリン酸トリクレジルがある。有用なスルホンとしては、芳香族基を含むもの、たとえばジフェニルスルホンがある。有用なアミンとしては、芳香族基を含むもの、たとえばジフェニルアミンおよびトリフェニルアミンがある。溶解禁止剤化合物として有用なケト含有化合物には、たとえば、アルデヒド;ケトン、特に芳香族ケトン;およびカルボン酸エステルがある。
【0056】
トップ層には、溶解性抑制成分として機能する誘導体化フェノールポリマーを含まない。第二のポリマー材料がフェノール性ポリマーの場合には、ヒドロキシル基の一部を誘導体化して他の極性基を導入し、誘導化された第二のポリマー材料が溶解性抑制成分として機能するようにする。誘導体として含まれるものの例をあげれば、カルボン酸エステル(たとえば安息香酸エステル);リン酸エステル;エーテル(たとえば、フェニルエーテル);およびスルホン酸エステル(たとえば、メチル=スルホネート、フェニル=スルホネート、p-トルエン=スルホネート(トシレート)、およびp-ブロモフェニル=スルホネート(ブロシレート))がある。
【0057】
トップ層には微粒子状物質が含まれていてもよいが、ただし、この微粒子状物質が溶解性抑制成分として機能してはならない。この染料または顔料は、赤外線照射を吸収し、露光および/または現像された要素の目視検査の役にたち、あるいは、露光・現像された要素の耐引っ掻き性および印刷寿命の両方を改良する。典型的にはこの粒子の平均径は、約0.5μmおよび約10μmである。有機および/または無機の微粒子材料が使用できる。有機微粒子の例としては、架橋させたポリスチレンビーズおよびポリメチルメタクリレートビーズがある。乾燥プロセスの間にその場で微粒子が形成される、非架橋性ポリマー、たとえばポリカーボネートおよびアクリロニトリル・ブタジエンコポリマーもまた、露光・現像された要素の印刷寿命を改良するのに有用である。無機微粒子としては、たとえば、シリカやアルミナ微粒子がある。使用される微粒子の量は、層の塗膜重量の0.5%から30%、好ましくは5%から15%である。
【0058】
感熱性の画像形成要素の調製
感熱性の画像形成要素を調製するには、順に、親水性基材の親水性表面の上に下地層を塗布し、次いで、この下地層の上にトップ層を塗布するが、そのためには通常の、塗布法、押出し法、積層法などが使用できる。しかしながら、ここで重要なことは、下地層とトップ層の間で相互混合がおきないようにすることである。
【0059】
下地層を親水性基材の上に塗布するには、通常の方法ならどれを用いてもよい。典型的には、成分を適当な塗装溶媒に分散または溶解させ、得られた混合物を通常の方法、たとえば、スピンコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、あるいはロールコーティングなどで塗布する。トップ層、すなわち第二層をこの下地層の上部、典型的には下地層の表面、に塗布するが、その場合も先に述べたような通常の方法のどれを用いてもよい。「溶媒」という用語には、溶媒の混合物、特に有機溶媒の混合物も含まれる。
【0060】
下地層の塗布およびトップ層の塗布のために使用する溶媒は、第一のポリマー材料、第二のポリマー材料、およびそれらの層に共存させる他の成分などが有する性質によって決める。下地層の上にトップ層を塗布するときに、下地層が溶解してトップ層に混入していくことがないように、トップ層は、第一のポリマー材料を実質的に溶解させないような溶媒を使用して塗布しなければならない。したがって、トップ層のための塗布溶媒は、第二のポリマー材料を充分に溶解してトップ層の形成を可能としながらも、第一のポリマー材料は実質的に溶解しない溶媒でなければならない。使用する溶媒はポリマー材料の性質により決められるべきものではあるが、一般的に、第一のポリマー材料は極性の高い溶媒には溶けやすく極性の低い溶媒には溶けにくいので、下地層を塗布する時に使用する溶媒は、トップ層を塗布する時に使用する溶媒よりは極性を高くする。これにより、トップ層は、たとえばトルエン、2-ブタノン、酢酸プロピレングリコール、n-ブタノール、iso-プロピルアルコール、あるいは酢酸ブチルといった通常使用される有機溶媒を使用して塗布することができる。中間の乾燥ステップ、すなわち、下地層の上にトップ層を塗布する前に下地層を乾燥させて塗布溶媒を除去しておくステップをおくことによって、層が混合することを防ぐことも可能である。
【0061】
塗布工程において下地層が溶解するのを避ける目的で、トップ層を水性分散液として塗布することも可能である。これとは別のやり方で、下地層、トップ層、あるいはその両方を、常用の押出しコーティング法を採用して、層成分の溶融混合物を塗布することも可能である。典型的には、そのような層成分の溶融混合物には揮発性の有機溶媒は含まれない。したがって、要素を調製する際に押出しまたは積層法を使用すれば、塗布溶媒によって起きる可能性のある層の相互混合は、全く問題とならない。
【0062】
画像形成
画像形成要素で画像を形成させると、画像領域および非画像領域の潜像を有する画像形成された要素ができる。この暴露された要素を現像して現像済み要素とすると、暴露された領域のトップ層および下地層が除去されて、潜像が実像に転換し、その下の基材の親水性表面が露出される。この要素はポジ型であるので、水性現像液で現像すると、暴露された領域の下地層とトップ層が除去されるのである。暴露された領域はインクを受容しない領域となる。
【0063】
いかなる理論または説明にも束縛されることなく言えば、感熱性の暴露により、その暴露された領域でトップ層の下層に対する接着性に変化がおきるものと考えられる。要素が像様の感熱性暴露によって加熱を受けると、現像液が、トップ層の暴露されない領域よりも暴露された領域の方に、はるかに早く浸透していくことが可能となる。暴露されたトップ層の領域の直下にある下地層が除去され、その下にある基材の親水性表面が露出することになる。
【0064】
感熱性の画像形成要素は、要素によって吸収される波長領域で、変調された近赤外または赤外照射線を放出するレーザーまたはレーザーアレイにより、画像が形成される。感熱性の画像形成要素において画像を形成させるために通常使用されるのは、赤外照射線、特に約800nmから約1200nmの領域の赤外照射線である。約830nmまたは約1064nmの波長を放出するレーザーで画像を形成させれば好都合である。市販されている画像形成装置として好適なものをあげてみれば、Creo Trendsetter(CREO社(British Columbia, Canada)から入手可能)およびGerber Crescent 42T(Gerber社から入手可能)などのイメージセッターがある。
【0065】
それとは別に、熱印刷ヘッドを備えた通常の装置を使用して、感熱性の画像形成要素に画像を形成させることも可能である。この画像形成要素に関連して使用するのに適した画像形成装置は、少なくとも1つの熱ヘッド、通常は熱ヘッドアレイを備えているもので、たとえば、感熱ファクシミリ機や昇華型プリンターに使用されるTDK Model No. LV5416のようなものである。熱ヘッドを使用して暴露させる場合には、要素に赤外照射線を吸収させる必要はない。しかしながら、赤外線照射吸収性要素に、熱ヘッドを使って画像形成させることは可能である。
【0066】
現像液は、液体または溶液であって、トップ層の暴露された領域とその下の下地層を除去し、しかも、対比される暴露されない領域には実質的に影響を及ぼさないものならば、何であってもよい。いかなる理論または説明にも束縛されることなく言えば、これらのシステムにおける画像の識別は動力学的な効果に依存していると考えられる。トップ層の暴露された領域は現像液中で、暴露されない領域よりも早く除去される。現像は、暴露されたトップ層の領域とその直下にある下地層の領域を現像液中に除去するには充分な時間をかけるが、トップ層の暴露されていない領域を除去してしまうほど長い時間であってはならない。したがって、暴露された領域は現像液に「可溶」であると言われるが、それは、暴露されていない領域に比較して現像液のなかにより早く、除去され、溶解および/または分散されるからである。典型的には、下地層は現像液に溶解し、トップ層は現像液に分散される。
【0067】
現像液は、水性アルカリ性溶液で、そのpHが少なくとも7から約11までのものが使用できる。水性アルカリ現像液として好ましいのは、pHが約8から約10.5、より好ましくは約9から10、さらにより好ましくは約10のものである。pHが13以上のものは使用できない。好適な現像液は水性の現像液であるが、それはすなわち、添加有機溶媒を含まないか、少量の、典型的には約10重量%以下、好ましくは約6重量%以下の有機溶媒しか加えていないものである。
【0068】
現像の過程で要素の上にスラッジが生成することを防ぐ目的で、以下の薬剤の混合物からなる有機分散剤を含む現像液を使用することができる。それらの薬剤は、たとえば、HYDROPALAT(商標)1080分散剤(Henkel社)、HYDROPALAT(商標)3204分散剤(Henkel社)、または、Sequion MS 84分散剤(Polygon Chemie社)である。典型的には現像液中に、単一または混合の分散剤を約1から5重量%存在させる。この分散剤は、フェノール性の成分またはトップ層の成分との間で安定な分散体を形成する。現像液にはまた、少量(すなわち、約1から10重量%、好ましくは約1から6重量%)の有機溶媒(たとえば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテル、またはベンジルアルコール);濡れ剤(たとえば、オクチル硫酸ナトリウムまたはナフタレンスルホン酸アルカリ);および現像液のpHを維持するための緩衝液などが含まれていてもよい。この分散剤はトップ層からの分散性成分を微細に分散させた形に保つことができ、暴露・現像された要素の上や、ローラーおよび処理設備の上への再付着を防ぐ。
【0069】
典型的にはこの現像液は画像形成された要素に対して、現像液を含んだアプリケーターを使用して、トップ層を摩擦または拭い取ることによって適用される。それとは別の方法で、画像形成された要素を現像液でブラッシングしてもよいし、暴露された領域を除去できるだけの充分の圧力をかけてトップ層にスプレーすることで現像液を要素に吹き付けてもよい。どの方法を使用しても、現像された要素を作ることができる。
【0070】
現像された要素は、典型的には平版用の印刷版または印刷部材であるが、これには、(1)下地層およびトップ層が除去されてその下の親水性基材の表面が露出している領域と、(2)それと対比される下地層およびトップ層が除去されていない領域とが含まれている。下地層およびトップ層の両方が除去されていない領域がインクを受容でき、これは画像形成の際に暴露されなかった領域に相当する。
【0071】
必要があれば、印刷版の使用寿命を延ばすために、現像後のベーキングステップを加えても良い。ベーキングは、たとえば、約220℃から約240℃で、約7から10分間行うことが可能である。
【0072】
下地層に、ネガ型で塩基に可溶性な光感受性成分が含まれている場合には、現像した要素を光線照射で露光する。この光感受性組成物の吸収帯域と重なるようなスペクトル領域の波長を出す通常の光線照射源(1つまたは複数)ならばどのようなものであっても、光不溶化を活性化させるために使用しうる。「光線照射」という用語の意味には、下地層に光不溶化をもたらす照射のすべてが含まれる。この照射は天然でも人工でもよく、単色でも多色でもよく、また、非干渉性であっても干渉性であってもよい。通常使用される光源としては、蛍光ランプ、水銀ランプ、金属添加ランプ、およびアークランプなどがある。干渉光の光源としては、レーザーがあり、それらはたとえば、チューナブル色素レーザーおよび周波数を2倍としたネオジミウム:YAGレーザーはもちろんのこと、キセノン、アルゴンイオン、それにイオン化ネオンレーザーなどである。
【0073】
画像形成要素に画像が形成されれば、その表面の画像にまず湿し水、次いで平版インクを塗布して印刷を実行することができる。湿し水は画像形成された領域に、インクは画像形成されなかった領域に付着する。このインクが次いで、適当な受像材料(たとえば、布、紙、金属、ガラス、プラスチックなど)などに、オフセット印刷ブランケットを使用して直接あるいは間接的に転写されて、それらの上に所望の印刷を付与する。画像形成部材は、必要があれば、印刷の間に通常用いられるクリーニング手段を使用して清浄にすることができる。
【0074】
本発明の優れた性能は以下の実施例を参考にして示すが、これらは本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。
【0075】
用語
ADS-830A:赤外線吸収性染料(λmax = 830nm)(American Dye Source社(Montreal、Canada))
コポリマー1:N-フェニルマレイミド、メタクリルアミド、およびメタクリル酸(45:35:20モル%)のコポリマー
コポリマー2:N-フェニルマレイミド、メタクリルアミド、およびメタクリル酸(40:35:25モル%)のコポリマー
DOWANOL(商標)EPH溶媒:エチレングリコールフェニルエーテル(Dow Chemical社(Midland、MI、USA))
DOWANOL(商標)PM溶媒:プロピレングリコールメチルエーテル(Dow Chemical社(Midland、MI、USA))
HYDROPALAT(商標)3204:分散剤、部分的に中和したアセトホスホネートアミン塩(Henkel社、(Dusseldorf、Germany))
Lyncur M:ポリビニルフェノール(Maruzen社、(Tokyo、Japan))
Nega 107:ネガ型ジアゾ樹脂、3-メトキシ-ジフェニルアミン-4-ジアゾニウム硫酸塩と4,4'-ビス-メトキシメチルジフェニルエーテルの縮合物で、メシチレン硫酸塩として単離されたものの誘導体(Panchim社、(Lisses、France))
ノボラック SPN 400:ノボラック樹脂(Clariant社、(Wiesbaden、Germany))ノボラック SPN 420:ノボラック樹脂(Clariant社、(Wiesbaden、Germany))PD 140:ノボラック樹脂(Borden Chemical社、(Columbus、OH、USA))
PHENODUR(商標)373 樹脂:フェノール樹脂(Vianova Resins社、(Wiesbaden、Germany))
PMP 234:APK-234、アクリロニトリルおよびメタクリルアミドのコポリマー(40:50:10 重量%);ここでAPK-234は、以下の構造を有する尿素置換モノマーである。
CH2=C(CH3)-CO2-CH2CH2-NH-CO-NH-p-C6H4-OH
PU コポリマー:N-(p-アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、アクリロニトリル、およびメチル=メタクリレートのコポリマー(34/24/42 モル% = 60.5/9.3/30.2 重量%)
TRILON(商標)B キレート化剤:エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(BASF社、(Ludwigshafen、Germany))
TRILON(商標)BS キレート化剤:エチレンジアミン四酢酸(BASF社、(Ludwigshafen、Germany))
Trump IR Dye:赤外線吸収性染料(λmax = 830nm)(Eastman Kodak社、(Rochester、NY、USA))
【0076】
【化1】
【0077】
【実施例】
実施例1
コーティング溶液を調製するのに、米国特許第5,700,619号(Baumann)の合成例11にしたがって無水マレイン酸、2-(N-メチルアミノ)-アセトアルデヒドジメチルアセタールおよびポリビニルアルコールから調製したカルボキシ官能性ポリビニルアセタールの2.13g;Nega 107ネガ型ジアゾ樹脂の2.13g;および、Trump IR Dyeの0.15gを、2-メトキシエタノール、メタノールおよび2-ブタノン(35:25:40)の50mLに溶解させた。この溶液を基材の上に塗布して、紫外線感受性下地層としたが、その塗膜量は1.40g/m2であった。この基材はアルミニウムシートであって、電気化学的研磨、陽極酸化をしてからポリビニルホスホン酸をコートしたものである。
【0078】
ノボラック樹脂(ノボラック SPN 400)(2.48g)を、トルエンとDOWANOL(商標)PM溶媒との混合物(70:30)30mLに溶解させ、先に作った層の上に塗布してトップ層としたが、この塗膜重量は0.5g/m2であった。こうして得られた感熱性の画像形成要素を90℃で10分間乾燥させた。
【0079】
2枚の要素を、Creo 3244 Trendsetter(8W、140rpm)を使用して画像形成させ、Kodak Polychrome Graphics社のネガ現像液956(pH約10)で現像した。きれいな背景を有する良好な画像が得られた。
【0080】
画像形成・現像をした2枚の要素のうちの1枚を、SACK LCX3 5W 照射源を使用して、300mJ/cm2の線量で紫外線照射して、フラッド露光(flood expose)をさせた。それぞれの要素をジアセトンアルコールに15分間浸漬した。紫外線により露光させた要素では重量減が26%であったが、これはトップ層が無くなったことに相当する。紫外線による露光をさせなかった要素では重量減が96%となったが、これはトップ層と下地層の両方がほぼ完全に無くなったことを示している。
【0081】
実施例2
コポリマー1(5.0g)およびIR Trump Dye(0.7g)を、2-メトキシエタノールの50mLに溶解させ、これを実施例1に記載した基材の上に塗布して、その塗膜重量を2.0g/m2とした。
【0082】
ノボラック樹脂(PD140A)(2.5g)を酢酸ブチル30mLに溶解させ、その下地層の上に塗布して塗膜重量0.5g/m2のトップ層を形成させた。こうして得られた感熱性の画像形成要素を90℃で10分間乾燥させた。
【0083】
実施例1と同様にして、要素に画像を形成させ、現像した。きれいな背景を有する良好な画像が得られた。
【0084】
実施例3
コポリマー2(3.0g)、PMP 234(1.5g)およびTrump IR dye(0.7g)をメタノール/ジオキソラン/乳酸メチル/ジメチルホルムアミド(43:43:7:7 重量%)の50mLに溶解させ、これを実施例1に記載した基材の上に塗布して、塗膜重量が2.0g/m2の下地層とした。
【0085】
ノボラック樹脂(PHENODUR(商標)373樹脂)(2.5g)を酢酸ブチルとn-ブタノール(90:10)の混合物20mLに溶解させ、その下地層の上に塗布して塗膜重量0.65g/m2のトップ層を形成させた。こうして得られた感熱性の画像形成要素を90℃で10分間乾燥させた。
【0086】
実施例1と同様にして、要素に画像を形成させ、Kodak Polychrome Graphics社の989水性現像液(pH約10)を用いて現像した。きれいな背景を有する良好な画像が得られた。
【0087】
実施例4
コポリマー1(5.0g)およびTrump IR dye(0.7g)を2-メトキシエタノールの50mLに溶解させ、これを実施例1に記載した基材の上に塗布して、塗膜重量が2.0g/m2の下地層とした。
【0088】
樹脂の混合物(PHENODUR(商標)373樹脂、0.5gおよびノボラック SPN 420、2.0g)を酢酸エチルとn-ブタノール(90:10)の混合物30mLに溶解させ、その下地層の上に塗布して塗膜重量0.65g/m2のトップ層を形成させた。こうして得られた感熱性の画像形成要素を90℃で10分間乾燥させた。
【0089】
実施例1と同様にして、要素に画像を形成させ、Kodak Polychrome Graphics社の956水性現像液(pH約10)を用いて現像した。きれいな背景を有する良好な画像が得られた。この露光・現像した要素を印刷版として使用して、刷版試験をしたところ、100,000枚の良質な印刷物が得られた。
【0090】
実施例5
米国特許第5,700,619号(Baumann)にしたがって無水マレイン酸、2-(N-メチルアミノ)-アセトアルデヒドジメチルアセタールおよびポリビニルアルコールから調製したカルボキシ官能性ポリビニルアセタール(2.0g)、2-iso-プロピルチオキサントン(0.3g)、Nega 107ネガ型ジアゾ樹脂(0.5g)、および、12%顔料分散物(20g)を、2-メトキシエタノール、メタノールおよび2-ブタノン(35:25:40)の45mLに溶解させ、これを実施例1に記載した基材の上に塗布して、塗膜重量が1.6g/m2の下地層とした。この顔料分散物は、マレイミド基を有するポリビニルアセタール(ドイツ国特許第一98 47 616号[欧州特許第996,037号]に記載あり)の2部と、パリブルーの1部とを2-エトキシエタノールに分散させて調製したものである。
【0091】
ノボラック樹脂(PID 140A)(2.48g)を酢酸ブチルおよびn-ブタノール(90:10)の30mLに溶解させ、その下地層の上に塗布して塗膜重量0.5g/m2のトップ層を形成させた。こうして得られた感熱性の画像形成要素を90℃で10分間乾燥させた。
【0092】
実施例1と同様にして、2枚の要素に画像を形成させ、Kodak Polychrome Graphics社の952水性現像液(pH約10)を用いて現像した。きれいな背景を有する良好な画像が得られた。
【0093】
画像形成・現像をした2枚の要素のうちの1枚を、実施例1に記載したのと同様にして紫外線照射して、フラッド露光をさせた。それぞれの要素をジアセトンアルコールに4分間浸漬した。紫外線により露光させた要素では重量減が40%であったが、これはトップ層が無くなったことに相当する。紫外線による露光をさせなかった要素では重量減がほぼ100%となり、これはトップ層と下地層の両方が無くなったことを示している。
【0094】
実施例6
コポリマー2(3.0g)、Nega 107ネガ型ジアゾ樹脂(2.13g)、およびTrump IR dye(0.15g)を2-メトキシエタノール、メタノールおよび2-ブタノン(35:25:40)の50mLに溶解させ、これを実施例1に記載した基材の上に塗布して、塗膜重量が1.4g/m2の下地層とした。
【0095】
Lyncur M(2.48g)を酢酸ブチルおよびn-ブタノール(90:10)の30mLに溶解させ、その下地層の上に塗布して塗膜重量0.5g/m2のトップ層を形成させた。こうして得られた感熱性の画像形成要素を90℃で10分間乾燥させた。
【0096】
実施例1と同様にして、2枚の要素に画像を形成させ、Kodak Polychrome Graphics社の956水性現像液(pH約10)を用いて現像した。きれいな背景を有する良好な画像が得られた。
【0097】
画像形成・現像をした2枚の要素のうちの1枚を、実施例1に記載したのと同様にして紫外線照射して、フラッド露光をさせた。それぞれの要素をジアセトンアルコールに15間浸漬した。紫外線により露光させた要素では重量減が26%であったが、これはトップ層が無くなったことに相当する。紫外線による露光をさせなかった要素では重量減が約96%となり、これはトップ層と下地層の両方がほとんど無くなったことを示している。
【0098】
実施例7
この実施例では、分散剤を含んだ現像液の使用について説明する。感熱性の画像形成要素を作り、実施例1と同様にして画像を形成させた。次の成分を含む現像液を調製した;水を85重量%、HYDROPALAT(商標)3204分散剤を1重量%、アルキル硫酸ナトリウムを2.6重量%、ナフタレンスルホン酸ナトリウムを5.3重量%、ジエタノールアミンを1.2重量%、DOWANOL(商標)EPH溶媒を4.0重量%、TRILON(商標)BSの1部とTRILON(商標)Bの20部とを混ぜて作った緩衝液を1重量%の混合物。この現像液のpHは約10であった。露光させた要素を24℃でこの現像液により現像したが、装置にはUnigraph PC 28E処理機を使用し、80 cm/minの速度なので滞留時間は18秒であった。現像された要素は、きれいに現像され、分解能も良好であった。
【0099】
実施例8
この実施例ではコポリマー1の調製について述べる。撹拌機、温度計、窒素入口および還流コンデンサーを備えた1Lの丸底フラスコにメチルグリコール(800mL)を入れた。メタクリル酸(36.12g)、N-フェニルマレイミド(165.4g)およびメタクリルアミド(62.5g)を添加し、撹拌して溶解させた。2,2-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(3.4g)を加え、反応混合物を撹拌しながら22時間、60℃で加熱した。次いでメタノールを加え、沈殿してくるコポリマーを濾別して、メタノールで2回洗浄後、40℃の乾燥機で2日間乾燥させた。
【0100】
この重合を1,3-ジオキソラン中でおこなうと、場合によっては再沈殿が起きないことがある。モノマー類は1,3-ジオキソランには可溶であるが、ポリマー物質は不溶なので、反応途中に沈殿してくる。
【0101】
実施例9
この実施例ではコポリマー2の調製について述べる。実施例7の手順にしたがって、メタクリル酸(55.74g)、N-フェニルマレイミド(181.48g)およびメタクリルアミド(77.13g)をAIBN(0.425g)と共に撹拌しながら、24時間、60℃で加熱した。次いで約5Lのメタノールを添加し、沈殿してくるコポリマーを濾別して、メタノールで2回洗浄後、40℃の乾燥機で2日間乾燥させた。
【0102】
実施例10
この実施例では、耐溶媒性の下地層の調製について述べるが、この下地層は、コポリマー1と、N-(p-アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、アクリロニトリルおよびメタクリル酸メチルからのコポリマーとを、重量で75:25の割合で混合した物である。コポリマー2(3.75g)、PUコポリマー(1.25g)およびADS-830A(0.9g)を100gのメタノール/ジオキソラン/乳酸メチル混合物(43:43:14 重量%)に溶解させた。この混合物を平版用の基材上にスピンコート法により塗布し、その塗膜重量を1.5g/m2とした。この基材はアルミニウムシートであって、電気化学的研磨、陽極酸化をしてからポリビニルホスホン酸をコーティングしたものである。
【0103】
この下地層の耐溶媒性を、2種類の異なった溶媒混合物中での浸漬損失により測定した。浸漬損失は1dm2の版において、浸漬前と、特定の時間室温で浸漬させてから乾燥させた浸漬後との重量の差を測定して求める。浸漬損失は、重量減を塗膜の全重量で割って計算する。この下地層のジアセトンアルコール/水混合物における1分間浸漬損失は32%であった。2-ブトキシエタノール/水混合物における1分間浸漬損失は1%であった。耐化学薬品性パラメーターの値は0.67である。
【0104】
実施例11
この実施例では、コポリマー2とPMP-234の80:20(重量比)混合物からなる耐溶媒性下地層の製法について記す。実施例9の方法にしたがって、4.0gのコポリマー1、1.0gのPMP-234、および0.9gのADS-830Aを、100gのメタノール/ジオキソラン/乳酸メチル/ジメチルホルムアミド混合物(43:43:7:7 重量%)に溶解させた。この混合物を平版用の基材上にスピンコートにより塗布し、その塗膜重量を1.5g/m2とした。
【0105】
実施例9の方法にならうと、この下地層のジアセトンアルコール/水混合物における1分間浸漬損失は32%であった。2-ブトキシエタノール/水混合物における1分間浸漬損失は1%であった。耐化学薬品性パラメーターの値は0.67である。
【0106】
これで本発明の記述を終わり、上記の内容およびその等価の事柄について特許を請求する。
Claims (6)
- 感熱性の画像形成要素であって、以下のもの:
トップ層;
下地層;及び
親水性基材
をこの順に含み、
当該下地層は、第一のポリマー材料を含み;
当該トップ層は、フェノール性ヒドロキシル基又は置換されたスルホンアミド基を含む第二のポリマー材料を含み;
当該第二のポリマー材料は、熱的に暴露された後、pHが7から11の水性アルカリ現像液により除去可能であり;
当該トップ層は、当該第二のポリマー材料に対する溶解性抑制成分として機能する物質を含まず;
当該トップ層は、インク受容性であり、
当該要素は、前記下地層にのみ光熱変換材料をさらに含む
ことを特徴とする感熱性の画像形成要素。 - 前記の第一のポリマー材料が、35乃至60mol%のN−フェニルマレイミド;15乃至40mol%のメタクリルアミド;及び10乃至30mol%のメタクリル酸を含む、請求項1に記載の要素。
- 前記の第一のポリマー材料が、20乃至80重量%の、下記一般式:
CH2=C(R)−CO2−CH2CH2−NH−CO−NH−Y−Z
[式中、
Rは、H、又はCH3であり;Yは、非置換の1,4−フェニレンであり;Zは、−OH、−COOH、又はSO2NH2である]
により表されるモノマーの内の一つを含む、請求項1に記載の要素。 - 前記の第一のポリマー材料が、アクリロニトリル又はメタクリロニトリル;メチル=メタクリレート又はメチル=アクリレート;及び10乃至90mol%のスルホンアミドモノマー単位を含む、請求項1乃至3の何れか一項に記載の要素。
- 前記の下地層の耐化学薬品性パラメータが、0.5よりも大きい、請求項1乃至4の何れか一項に記載の要素。
- 画像を形成するための方法であって、下記の工程:
a)請求項1乃至5の何れか一項に記載の感熱性の画像形成性要素を熱的に画像形成させ、当該感熱性画像形成要素内に、暴露された領域と暴露されていない領域とを作り出す工程;
b)当該感熱性画像形成要素を、水性アルカリ現像液で現像して、当該暴露された領域を除去する工程;
を含み、当該水性アルカリ現像液が、少なくとも7乃至11のpHを有する方法。
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