JP4680464B2 - 高耐薬品性を有するリソグラフ印刷版 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リソグラフ印刷に有用な画像形成可能なエレメントに関する。特に、この発明は下地層が、湿し水に対する耐性と攻撃的洗浄に対する耐性の両方を提供するポリマー物質の組み合わせを含む、リソグラフ印刷部材として有用な多層エレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】
リソグラフ印刷の分野は、油と水との非混和性に基づくものである。インキ受容領域は、親水性表面の表面に作られる。表面を水で湿し、ついでインキを載せるとき、親水性バックグラウンド領域が水を保持し、インキをはじき、インキ受容領域がインキを許容し、水をはじく。物質の表面にインキが、移され、ここで画像が再生成される。典型的には、インキは最初に、中間ブランケットに移され、これは次に、インキを物質の表面に移し、ここで画像が再生成される。
【0003】
リソグラフ印刷版は、典型的には、支持体上に適用された放射感受性コーティングを含む。放射への露光の後に、コーティングの露光部分が溶解性になり、現像工程で除去される場合、それはポジ型印刷版とよばれる。反対に、放射への露光の後に、コーティングの露光部分が現像液に不溶性になり、非露光部分が現像工程で除去される場合、それはネガ型印刷版とよばれる。各々の場合で、残存する放射感受性層の部分(すなわち画像領域)はインキ受容性である。
【0004】
ポジ型リソグラフ印刷版の調製のための赤外線感受性画像エレメントが開示されており、基材、水性アルカリ溶液下地層、及び放射感受性トップ層を含むものである。露光において、トップ層の露光領域は、水性アルカリに溶解性又は浸透性になって、現像液がトップ層に浸透でき、下地層を除き、下の基材が露光されるようになる。現像液に溶解性の下地層の上に、現像液に不溶性のトップ層がコーティングされるシステムが作られた。露光後、両方の層を、露光領域で現像液で除去し、下の基材の親水性表面が現れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
使用時に、リソグラフ印刷部材は、湿し水に接触する。さらに、印刷部材は、しばしば、攻撃的ブランケット洗浄、例えば「UV洗浄」に供されて、紫外線硬化性インキを除去する。しかしながら、これらのシステムの多くは、湿し水及び/又は攻撃的ブランケット洗浄のいずれかに対する耐性を、制限するものである。こうして、これらの問題を受けることのない、リソグラフ印刷部材として有用な、改善された画像形成可能なエレメントの必要性が存在する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一の態様において、本発明は、多層の画像形成可能なエレメントであって、下地層が湿し水と攻撃的洗浄、例えばUV洗浄の両方に耐性なものである。エレメントは、
a)親水性表面を含む基材;
b)親水性表面上の下地層;及び
c)下地層上のトップ層
を含む画像形成可能なエレメントであって、トップ層はインキ受容性であり、
下地層は水性アルカリ現像液に溶解性であり、
下地層は少なくとも第1のポリマー物質と第2のポリマー物質との組み合わせを含み、
トップ層は第3のポリマー物質を含み、かつ
下地層の耐薬品性パラメーターが約0.4を超えるものである。
【0007】
トップ層の性質に主に依存して、エレメントは光化学的又は熱的に画像形成されることができる。他の層、例えば放射吸収層が、エレメントに存在することができるが、典型的には他の層は存在しない。
【0008】
他の態様では、本発明は、画像形成可能なエレメントの下地層として有用な組成物である。他の態様では、本発明は露光され現像されたエレメントであり、リソグラフ印刷部材に用いられることができる。他の態様では、本発明は、リソグラフ部材を形成する方法である。さらに他の態様では、本発明は、リソグラフ印刷部材を用いた印刷の方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、リソグラフ印刷版の前駆体として有用な画像形成可能なエレメントである。エレメントは、親水性基材、下地層及びトップ層を含む。下地層は、ポリマー物質のユニークな組み合わせを含み、これは驚くほど湿し水と攻撃的洗浄、例えばUV洗浄の両方に対して耐性を提供する。リソグラフ印刷の分野で知られたいずれのトップ層も、本発明の下地層とともに用いることができる。
【0010】
エレメントが、放射ビームで、典型的には約800nm乃至約1200nmの範囲で画像状に露光されて、画像形成される場合、エレメントは、画像形成放射を吸収する。トップ層、下地層のいずれか、又は両方が、画像形成放射を吸収することができるか、及び/又は別個の画像形成放射吸収層がエレメントに存在できる。エレメントが光化学的に又はサーマルヘッドに露光されて画像形成されるなら、エレメントが800nm乃至1200nmの範囲の放射を吸収することは必要でない。
【0011】
親水性基材
親水性基材、すなわち少なくとも一の親水性表面を含む基材(基板)は、従来リソグラフ印刷版を調製するために用いられているいずれの物質でもよい支持体を含む。支持体は、強く、安定で、柔軟性があるものが好ましい。色の記録がフルカラーイメージで記録されるように、使用条件において寸法の変化に耐性であるべきである。典型的には、自立できる物質であればよく、例えばポリマーフィルム、セラミック、金属、又は硬い紙、又はこれらの物質のいずれかの積層体である。紙の支持体は典型的には、高分子材料で「飽和され」て耐水性、寸法安定性及び強度を与えられる。
【0012】
金属支持体は、アルミニウム、亜鉛、チタン、及びこれらの合金を含む。好ましい金属支持体は、アルミニウムシートである。アルミニウムシートの表面は従来知られている方法で処理されていてもよく、例えば物理的研磨、電解研磨、化学研磨、陽極酸化で処理されていてもよく、その後化学的手段、例えば、水での処理、又はリン酸塩、ケイ酸塩、又はポリカルボン酸の溶液での処理により、コンディショニングされて、親水性表面を生成することができる。
【0013】
表面が粗面化される場合、平均粗さRaは、好ましくは0.1乃至0.8μmの範囲である。表面が表面粗さ0.1μm乃至2μmの粗面化基材は、Bhambra,WO97/19819(PCT/GB96/02883);Bhambra,WO98/52769(PCT/GB98/01500);Bhambra,WO98/52768(PCT/GB/98/01496)に開示されている。これらの基材では、支持体が、2つの特定の物質、好ましくはアルミナ及び二酸化チタンの混合物を含む親水性層でコーティングされている。アルミナ粒子の平均粒径は、1μm乃至5μmの範囲である。二酸化チタンの平均粒径は、好ましくは0.1μm乃至0.5μmの範囲である。
【0014】
有用なポリマーフィルムはポリエステルフィルム(例えば、E.I.du Pont de Nemours Co.,Wilmington,DEにより市販されているMylar(登録商標)ポリエチレンテレフタレートフィルム)及びポリエチレンナフタネート)を含む。好ましいポリマーフィルムはポリエチレンテレフタレートである。
【0015】
基材は、支持体だけからなるものでもよく、又は1以上の任意の下塗り及び/又は接着層を含むことができる。典型的には、ポリマーフィルムは、一面又は両面にサブコーティングを含み、表面特性を改変して、表面の親水性を強め、それに連続する層への接着を改善し、紙の基材の平面性を改善するなどを行なう。この層又は複数の層の性質は、基材及びこれに続くコーティング層の組成物による。下塗り層の物質の例は、接着促進物質であり、例えばアルコキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン及びエポキシ官能性ポリマー、並びに光画像フィルムのポリエステルベースで用いられる従来の下塗り物質である。
【0016】
基材の背面(すなわち下地層とトップ層の反対の面)は、帯電防止剤及び/又はスリップ層又はマット層でコーティングされて、画像形成可能なエレメントの取り扱いと「感触」を改善してもよい。
【0017】
支持体は、印刷からの消耗に耐えるために十分な厚さを有し、印刷フォームを包むために十分な薄さを有するべきである。ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタネートは、典型的に100乃至310μmの厚さを有し、好ましくは約175μmである。アルミニウムシートは典型的には、約100乃至約600μmの厚さを有する。
【0018】
下地層
下地層すなわち第1層は、基材の親水性表面上にある。それは、水性アルカリ現像液に溶解性又は分散性で、現像液により除去されて、基材の下の親水性表面が露光されなければならない。現像液のスラッジを防止するためには、下地層は、水性アルカリ現像液に、分散性であるよりも溶解性であることが好ましい。好ましくは、それは完全に水性の現像液、すなわち有機溶媒が添加されていないものに溶解性である。さらに、湿し水と攻撃的洗浄、例えばUV洗浄の両方に耐性でなければならない。
【0019】
湿し水と、攻撃的洗浄の両方に対して、下地層の耐える能力は、下記に定義される耐薬品性パラメーター(CRP)で評価することができる:
CRP=[(100−a)(100−b)]/104
(aは80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水での1分間%浸漬ロスの%であり、
bは80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水での1分間%浸漬ロスの%である。)
【0020】
80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水での1分間浸漬ロスは、UV洗浄に対する耐性を試験する。80重量%2−ブトキシエタノール(Butyl CELLOSOLVE(登録商標)溶剤)/20重量%水での1分間%浸漬ロスは、アルコールサブ湿し水に対する耐性を試験する。実施例に記載するように、1分間浸漬ロスは、基材上をポリマー物質の層で、典型的には、コーティング重量約1.5g/m2で、コーティングし、コーティングされた基材を適当な溶媒に室温で1分間浸漬し、コーティングされた表面を乾燥し、基材に存在するポリマー物質の合計重量に対するパーセントとして重量損失を測定することにより、測定される。
【0021】
耐薬品性パラメーターは、約0.4を超えるべきであり、好ましくは約0.5を超え、さらに好ましくは約0.6を超える。好ましい場合は、耐薬品性パラメーターは少なくとも約0.65以上とすることができる。各溶媒での1分間浸漬ロスは、約60%未満であるべきであり、好ましくは約40%未満、より好ましくは約35%未満である。好ましくは、一の溶媒の1分間浸漬ロスは約40%未満であり、より好ましくは約30%未満であり、より好ましくは約20%未満であり、最も好ましくは約10%未満である。より好ましくは、他の溶媒中での1分間浸漬ロスが、約60%未満であるべきであり、好ましくは約40%未満、より好ましくは約35%未満である。
【0022】
単一のポリマー物質を含む下地層はこれらの要求を満足することができる。耐薬品性は、2以上のポリマー物質の組み合わせの使用により改善することができる。
【0023】
80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水に耐性な第1のポリマー物質と、80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水に耐性な第2のポリマー物質との組み合わせは、驚くべきことに、層に対して、両方の溶媒に良好な耐性を付与する。好ましくは、第1のポリマー物質は、80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水での、1分間浸漬ロスが約20%未満であり、より好ましくは約10%未満であり、最も好ましくは約5%未満であり、第2のポリマー物質は、80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水での、1分間浸漬ロスが約20%未満であり、より好ましくは約10%未満であり、最も好ましくは約5%未満である。
【0024】
有用な第1のポリマー物質は,水性アルカリ現像液に溶解性で、80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水に耐性なコポリマーである。好ましくはそれらは、カルボン酸、特にアクリル酸又はメタクリル酸の重合から由来するもの;N−置換環状イミド、例えばN−フェニルメレイミド由来のマレイミド;及びアミド、特にアクリルアミド及びメタクリルアミドから由来するものからなる群より選ばれる少なくとも一の官能基を含む。より好ましくは、コポリマーに二の官能基が存在するものであり、最も好ましいのは、コポリマーに三の官能基がすべて存在するものである。
【0025】
特に有用な第1のポリマー物質は、N−置換マレイミド類、特にN−フェニルメレイミド;メタクリルアミド類、特にメタクリルアミド;及びアクリル酸及び/又はメタクリル酸、特にメタクリル酸を含むコポリマーである。他の親水性モノマー、例えばヒドロキシエチルメタクリレートも、メタクリルアミド全体の一部に代えて用いることができる。他のアルカリ現像液溶解性モノマー、例えばアクリル酸は、メタクリル酸全体の一部に代えて用いることができる。
【0026】
このタイプの好ましいポリマー物質は、N−フェニルマレイミド、メタクリルアミド、及びメタクリル酸のコポリマーであり、より好ましくは、約25乃至約75モル%、好ましくは約35乃至約60モル%のN−フェニルマレイミド;約10乃至約50モル%、好ましくは約15乃至約40モル%のメタクリルアミド;及び約5乃至約30モル%、好ましくは約10乃至約30モル%のメタクリル酸を含むものである。
【0027】
有用な第2のポリマー物質は、水性アルカリ現像液に溶解性で、80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水に耐性のコポリマーである。好ましくは、それらは、ニトリル、特にアクリロニトリル又はメタクリロニトリルの重合に由来するもの;及びスルホンアミドからなる群より選ばれる少なくとも一の官能基を含む。
【0028】
特に有用な第2のポリマー物質は、80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水に耐性であり、側鎖に尿素結合(すなわちペンダント尿素基)を有するモノマーを含む水性アルカリ現像液溶解性コポリマーであり、例えば、Ishizuka,米国特許第5,731,127号に開示されている。これらのコポリマーは約10乃至80重量%、好ましくは約20乃至80重量%の一般式:
[CH2=C(R)−CO2−X−NH−CO−NH−Y−Z]
(式中、Rは−H又は−CH3;Xは二価の連結基;Yは置換又は非置換の二価の芳香族基;及びZは−OH、−COOH、又は−SO2NH2である)
で表される一以上のモノマーを含む。
【0029】
Rは好ましくはCH3である。好ましくは、Xが置換又は非置換のアルキレン基、置換又は非置換のフェニレン[C6H4]基、又は置換又は非置換ナフタレン[C10H6]基;例えば、−(CH2)n−(nは2乃至8);1,2−、1,3−、及び1,4−フェニレン;及び1,4−、2,7−及び1,8−ナフタレンである。より好ましくはXは非置換であり、より好ましくはnは2又は3であり、最も好ましくは、Xが−(CH2CH2)−である。好ましくはYは置換又は非置換のフェニレン基または置換または非置換のナフタレン基;例えば1,2−、1,3−及び1,4−フェニレン;及び1,4−、2,7−、及び1,8−ナフタレンである。より好ましくはYは非置換であり、最も好ましくは非置換の1,4−フェニレンである。Zは−OH、−COOH、又は−SO2NH2であり、好ましくは−OHである。
【0030】
好ましいモノマーは、
[CH2=C(CH3)−CO2−CH2CH2−NH−CO−NH−p−C6H4−Z]
(式中Zは、−OH、−COOH、又は−SO2NH2であり、好ましくは−OH)である。
【0031】
コポリマーの合成において、一以上の尿素基含有モノマーを用いることができる。コポリマーは、20乃至90重量%の他の重合可能なモノマー、例えばN−置換マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、及びメタクリルアミドも含む。
【0032】
アクリルアミド及び/又はメタクリルアミドに加えて、60モル%を超え、90モル%以下のアクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリルを含むコポリマーは、優れた物理的特性を提供する。より好ましくは、アルカリ現像液溶解性コポリマーは、モノマーを含む30乃至70重量%尿素基;20乃至60重量%のアクリロニトリル又はメタクリロニトリル、好ましくはアクリロニトリル;及び5乃至25重量%のアクリルアミド又はメタクリルアミド、好ましくはメタクリルアミドを含む。
【0033】
80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水に耐性な、特に有用な第2のポリマー物質の他の基は、約10乃至90モル%のスルホンアミドモノマー単位を含む、水性アルカリ現像液溶解性コポリマーを含むもの、特にN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、及び/又は対応するアクリルアミドを含むものである。ペンダントスルホンアミド基を含む、有用なアルカリ現像液溶解性ポリマー物質、それらの調製方法、及びそれらの調製に有用なモノマーは、Aoshima,米国特許第5,141,838号に開示されている。特に有用なポリマー物質は、(1)スルホンアミドモノマー単位、特にN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド;(2)アクリロニトリル及び/又はメタクリロニトリル;及び(3)メチルメタクリレート及び/又はメチルアクリレートを含む。
【0034】
前記ポリマー物質は、水性アルカリ現像液に溶解性である。さらに、それらは下地層のコーティング溶媒として用いることができる、極性溶媒、例えばエチレングリコールモノメチルエーテルに、溶解性である。しかしながら、それらは、下地層を溶解することなしに、下地層の上にトップ層をコーティングする溶媒として用いられる、極性の低い溶媒、例えば2−ブタノン(メチルエチルケトン)には、ほとんど溶解しない。
【0035】
これらのポリマー物質は、周知の方法、例えばフリーラジカル重合により、調製することができる。それらの側鎖に尿素結合を有するアルカリ現像液溶解性コポリマーの合成は、例えば、Ishizuka、米国特許第5,731,127号に開示されている。
【0036】
下地層は、1以上の他のポリマー物質を、その添加が下地層の耐薬品性および溶解特性を損ねない限りにおいて、含むことができる。他のポリマー物質が存在する場合、ノボラック樹脂が好ましく、それは、現像後の焼き付け工程による印刷数の耐刷力を改善するために添加することができる。
【0037】
下地層は、放射、好ましくは800nm乃至1200nmの範囲の放射、すなわち熱により画像形成可能なエレメントの画像形成のために通常用いられる範囲の放射を吸収することができる。吸収剤は、「光熱変換物質」とも称され、下地層に存在することができる。光熱変換物質は、放射を吸収し、それを熱に変換する。光熱変換物質は紫外線、可視光、及び/又は赤外線放射を吸収し、それを熱に変換する。ポリマー物質の1つはそれ自身吸収部分を含む(すなわち光熱変換物質)が、典型的には、光熱変換物質は別個の化合物である。
【0038】
画像形成放射吸収剤は、染料または顔料のいずれでもよく、例えば、スクアリリウム、メロシアニン、インドリジン、ピリリウム、又は金属ジオチオリンクラスの染料または顔料でもよい。吸収性顔料の例は、プロジェット900、プロジェット860、及びプロジェット830(すべてZenecaから市販されている)である。カーボンブラック顔料も用いることができる。それらの広い吸収バンドのために、カーボンブラックベースの版は、広範囲のピーク放出波長を有する多重赤外画像形成装置で用いることができる。
【0039】
染料、特に水性アルカリ現像液に溶解性の染料は、不溶性物質による現像液のスラッジ化を防止するために好ましい。染料は例えば、インドアニリン染料、オキソノール染料、ポルフィリン誘導体、アントラキノン染料、メロスチリル染料、ピリリウム化合物及びスクアリリウム誘導体から選ばれることができる。放射吸収性染料は、多くの開示及びその分野の特許出願に開示され、例えばNagasaka,EP0.823,327;Van Damme,EP0,908,397;DeBoer,米国特許第4,973,572号;Jandrue,米国特許第5,244,711号;及びChapman,米国特許第5,401,618号に開示されている。有用な吸収性染料の例には、ADS-830A及びADS-1064(共にAmerican Dye Source, Montreal,カナダ)EC2117(FEW,Wolfen,ドイツから市販)、Cyasorb IR99 及びCyasorb IR 165(共にGlendale Protective Technologyから市販)、Epolite IV-62B及びEpolite III-178(共にEpolineから市販)、PINA-780(Allied Signal Corporationから市販)、SpectraIR 830A及びSpectraIR 840A(共にSpectra Colorsから市販)が含まれる。
【0040】
下地層に吸収剤が存在する場合、下地層の吸収剤の量は、一般的には、画像形成波長において、少なくとも0.05、好ましくは約0.5乃至約2の吸光度を提供するために十分な量である。当業者に周知のごとく、特定の吸光度を創出するために必要な吸収剤の量は、下地層の厚みと、画像形成に用いた波長における吸収剤の吸光係数から、Beers Lawを用いて決定することができる。放射によって画像形成される熱画像形成可能なエレメントについては、下地層が画像形成放射を吸収するエレメントが好ましい。
【0041】
下地層は、典型的には、下地層中の第1と第2のポリマー物質の全重量に対して、約10重量%乃至約90重量%の第1のポリマー物質と、約10重量%乃至約90重量%の第2のポリマー物質とを含む。好ましくは、下地層は、下地層中の第1と第2のポリマー物質の全重量に対して、約40重量%乃至約85重量%の第1のポリマー物質と、約15重量%乃至約60重量%の第2のポリマー物質とを含む。第1と第2のポリマー物質は併せて典型的には、下地層中の第1と第2のポリマー物質の全重量に対して、下地層の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは約65重量%である。下地層に他のポリマー物質が存在するとき、典型的には、下地層中の全てのポリマー物質の全重量に対して、約20重量%以下、好ましくは約1乃至約20重量%の他のポリマー物質が、下地層に存在しても良い。下地層が画像形成放射を吸収するように調製されたとき、典型的には、下地層が、下地層の全重量に対して、少なくとも約0.1重量%の吸収剤、好ましくは約1乃至30重量%の吸収剤を含む。
【0042】
これらのポリマー物質の組み合わせは、水性アルカリ現像液に可溶性である。さらに、それらは典型的には、極性溶媒及び溶媒混合物、例えばメチルラクテート/メタノール/ジオキソラン(15:42.5:42.5重量%)混合物(下地層についてのコート溶媒として用いることができる)に可溶性である。しかしながら、それらは、極性の低い溶媒や溶媒混合物、例えばアセトン(下地層を溶解せずに下地層の上にトップ層のコーティングするときの溶媒として用いることができる)にはあまり溶けない。
【0043】
トップ層
トップ層すなわち第2層は、その下の水性アルカリ現像液溶解性下地層を、水性アルカリ現像液から保護する。リソグラフ印刷の分野で知られているいずれのトップ層も、本発明の下地層とともに用いることができる。トップ層はインキ受容性であり、第3のポリマー物質を含む。
【0044】
熱画像形成可能なエレメント
一の実施態様において、第3のポリマー物質はインキ受容性で、約7以上のpHの水溶液に不溶性であり、有機溶媒又はアプロティック溶媒などの溶媒に可溶性又は分散性である。このタイプの有用なポリマー物質は、アクリル酸ポリマー類とコポリマー類;ポリスチレン;スチレンアクリル酸コポリマー類;ポリエステル類、ポリアミド類;ポリウレア類;ポリウレタン類;ニトロセルロース類;エポキシ樹脂類;及びそれらの組み合わせを含む。好ましいものは、ポリメチルメタクリレート及びポリスチレンである。これらのポリマー物質は水性アルカリ現像液に溶解性でないが、画像形成可能なエレメントの一部が熱に露光されるとき、それらは選択的に現像液に浸透性になり、それにより除去される。
【0045】
下地層が画像形成放射を吸収するシステムは、米国出願番号第09/301,866号[PCT/US99/12689]に開示されている。トップ層が画像形成放射を吸収するシステムは、欧州特許公開EP0864420号に開示されている。
【0046】
他の態様において、第3のポリマー物質はインキ受容性であり、水性アルカリ現像液に溶解するが、トップ層は、画像形成の前は水性アルカリ現像液に不溶性である。しかしながら、トップ層は、画像形成の後、水性アルカリ現像液に可溶性になる。水に不溶性であるが、水性アルカリ現像液に溶解する第3のポリマー物質は、現像液のスラッジ化を防止するために用いられる。
【0047】
フェノール性ヒドロキシル基を含むポリマー、すなわちフェノール樹脂は、好ましい。好ましくはポリマー物質は、光安定性、水に不溶性、水性アルカリ現像液に溶解性のフィルム形成ポリマー物質であり、複数のフェノール性ヒドロキシル基を、ポリマーバックボーン又はペンダント基に有するものである。フェノール基は、トップ層に対して、水性アルカリ現像液溶解性を与え、また、溶解抑制成分と熱不安定な複合体を形成すると考えられる。ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ペンダントフェノール基を含むアクリル酸樹脂、及びポリビニルフェノール樹脂は好ましいフェノール樹脂である。ノボラック樹脂はより好ましい。
【0048】
ノボラック樹脂は市販されており、当業者に良く知られたものである。それらは典型的には、フェノール、例えば、フェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、p−クレゾールなどと、アルデヒド、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどとの、又はケトン、例えばアセトンとの、酸触媒存在下での、縮合反応により調製される。重量平均分子量は、典型的には約1,000乃至15,000である。典型的なノボラック樹脂は、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、及びピロガロール−アセトン樹脂を含む。特に有用なノボラック樹脂は、当業者に周知の条件を用いて、m−クレゾール、m−クレゾールとp−クレゾールの混合物、又はフェノールと、ホルムアルデヒドとの反応により調製される。
【0049】
他の有用なフェノール樹脂は、フェノール性ヒドロキシル基を有するポリビニル化合物を含む。そのような化合物は、例えば、ポリヒドロキシスチレン及びヒドロキシスチレンの反復単位を含むコポリマー、及び置換されたヒドロキシスチレンの反復単位を含むポリマー及びコポリマーを含む。
【0050】
この実施態様において、トップ層は好ましくは、水性現像液に溶解性のポリマー物質の溶解抑制成分として機能する化合物を含む。いかなる理論又は説明に縛られるものではないが、溶解抑制成分は、「可逆性不溶化剤」、すなわち、現像液中のポリマー物質の溶解性を可逆的に抑制する化合物であると考えられている。溶解抑制成分は、第3のポリマー物質に存在するフェノール性ヒドロキシル基との水素結合のアクセプター部位に作用すると考えられている極性の官能基を有している。アクセプター部位は、高電子密度を有する原子を含むものであり、好ましくは電気陰性度第一行の元素、特に炭素、窒素及び酸素を含むものである。水性アルカリ現像液に溶解する溶解抑制成分が好ましい。
【0051】
溶解抑制成分は、別個の溶解阻害化合物でもよい。代替的に、又は付加的に、第3のポリマー物質は、フェノール基に加えて極性基を含むことができ、こうして、ポリマー物質と溶解抑制成分の両方として機能することができる。有用な溶解性阻害化合物は、West,米国特許第5,705,308号;Parsons,WO97/39894;Bernett,WO97/07986[PCT/GB96/01973];Nagasaka,EP0823327;Miyake,EP0909627;West,WO98/42507;Nguyen,WO99/11458に開示されている。
【0052】
溶解抑制成分は、水性アルカリ現像液にポリマー物質が溶解する速度を、可逆的に減少させると考えられている。いかなる理論又は説明に縛られるものではないが、熱分解性複合体が、溶解抑制成分とポリマー物質との間に形成されると考えられる。典型的には、約800nm乃至約1200nmの画像形成放射に、画像状に露光されることにより、又はサーマルヘッドにより、エレメントが加熱されるとき、熱分解性複合体が破壊される。現像液は、非露光領域に浸透するよりもずっと速く、トップ層の露光領域に浸透する。下にある下地層の領域は、トップ層の露光領域と共に除去され、下にある基材の親水性表面が現れる。
【0053】
一般的に、そのような化合物は、少なくとも0.5、好ましくは少なくとも5の「阻害ファクター」を有するべきである。与えられた化合物の阻害ファクターは、Shihら、Macromolecules,27,3330(1994)により記載された方法を用いて容易に測定することができる。阻害ファクターは、コーティング中の阻害剤の濃度の関数として現像速度の対数をプロットすることにより得られる線の傾きである。現像速度は、Meyerhofer,IEEE Trans. Electron Devices, ED-27,921(1980)により記載されたように、レーザー干渉法により測定することが便利である。
【0054】
有用な極性基は、例えば、ジアゾ基;ジアゾニウム基;ケト基;スルホン酸エステル基;リン酸エステル基;トリアリールメタン基;オニウム基、例えばスルホニウム、ヨードニウム、及びホスホニウム;窒素原子が複素環内に取りこまれている基;正に荷電した原子を含む基、特に正に荷電した窒素原子を含む基、典型的には第4級窒素原子を含む基、すなわちアンモニウム基を含む基、を含む。他の極性基を含む化合物、例えばエーテル、アミン、アゾ、ニトロ、フェロセニウム、スルホキシド、スルホン、及びジスルホンを含む化合物も、溶解抑制成分として有用かもしれない。再生アセタール又はケタール基を有するモノマー又はポリマーのアセタール、少なくとも一のオルソカルボン酸エステルまたはアミド基を有するモノマー又はポリマーのオルソカルボン酸エステル、エノールエーテル、N-アシルイミノカーボネート、環状アセタール又はケタール、β-ケトエステル又はβ−ケトアミドは、溶解抑制成分として有用であり得る。芳香族基、例えばフェニル、置換フェニル、例えばp-メチルフェニル及びナフチルを含む化合物は、特に有用である。
【0055】
溶解阻害剤化合物として有用であるジアゾ基を含む化合物は、例えばo−ジアゾナフトキノン(すなわち、キノンジアジド)、例えば、分子量が約5000未満のバラスト部分にo−ジアゾナフトキノン部分が付着している化合物を含む。典型的には、これらの化合物は、4−又は5−位置にモノ又はポリヒドロキシフェニル化合物を有する、ハロゲノスルホニル基、典型的にはスルホニルクロリド基を有する1,2−ナフトキノンジアジドの反応により調製される。好ましい反応性化合物はスルホニルクロリドまたはエステルである;スルホニルクロリドはもっとも好ましい。これらの化合部は、例えば、Photoreactve Polymers: the Science and Technology of Resists, A.Reiser,Wiley, New York,1989,pp.179-225のChp.5記載されている。
【0056】
有用な化合物は、以下のものを含むがこれに制限されない:2,4−ビス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−5−ナフタレンスルホニルオキシ)−ベンゾフェノン;2−ジ−アゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−5−ナフタレン−スルホニルオキシ−2,2−ビスヒドロキシフェニルプロパンモノエステル;2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−5−ナフタレンスルホン酸のヘキサヒドロキシベンゾフェノンヘキサエステル;2,2’−ビス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−5−ナフタレンスルホニルオキシ)ビフェニル;2,2’,4,4’−テトラキス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−5−ナフタレンスルホニルオキシ)ビフェニル;2,3,4−トリス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−5−ナフタレンスルホニルオキシ)ベンゾフェノン;2,4−ビス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−4−ナフタレンスルホニルオキシ)ベンゾフェノン;2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソー4−ナフタレンスルホニルオキシ−2,2’−ビスヒドロキシフェニルプロパンモノエステル;2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−4−ナフタレンスルホン酸のヘキサヒドロキシベンゾフェノンヘキサエステル;2,2’−ビス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−4−ナフタレンスルホニルオキシ)ビフェニル;2,2’,4,4’−テトラキス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソー4−ナフタレンスルホニルオキシ)ビフェニル;2,3,4−トリス(2−ジアゾ−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−4−ナフタレンスルホニルオキシ)ベンゾフェノン及び、その分野で知られているその他のもの、例えば、Mizutani,米国特許第5,143,816号に記載されているもの。
【0057】
ポリマーのo−ジアゾナフトキノン化合物は、o−ジアゾナフトキノン部分を含む反応性誘導体と、ヒドロキシル又はアミノ基などの適当な反応性基を含むポリマー物質との反応により形成された誘導樹脂を含む。これらの誘導樹脂を形成する適当なポリマー物質は、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノール、ヒドロキシ含有モノマーのアクリル酸及びメタクリル酸コポリマー、例えば、ビニルフェノール及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコールなどを含む。代表的な反応性誘導体は、スルホン酸及びカルボン酸、o−ジアゾナフトキノン部分のエステルまたはアミドを含む。o−ジアゾナフトキノン部分を有する化合物でのフェノール樹脂の変性は、周知であり、West,米国特許第5,705,308号及び5,705,322号に記載されている。ジアゾナフトキノン部分を含む化合物で変性された樹脂の例は、P−3000、ピロガロール/アセトン樹脂のナフトキノンジアジド(PCAS,フランス)である。
【0058】
溶解阻害化合物として有用である、正に荷電された(すなわち第4級化)窒素原子を含む化合物は、例えばテトラアルキルアンモニウム化合物、キノリニウム化合物、ベンゾチアゾリウム化合物、ピリジニウム化合物、及びイミダゾール化合物を含む。代表的なテトラアルキルアンモニウム溶解阻害剤化合物は、テトラプロピルアンモニウムブロミド;テトラエチルアンモニウムブロミド;テトラプロピルアンモニウムクロリド;及びトリメチルアルキアンモニウムクロリド及びトリメチルアルキアンモニウムブロミド、例えばトリメチルオクチルアンモニウムブロミド及びトリメチルデシルアンモニウムクロリドを含む。代表的なトリアリールメタン染料溶解阻害剤化合物はエチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン、ブリリアントグリーン、ビクトリアブルーB、ビクトリアブルーR、及びビクトリアピュアブルーB0を含む。
【0059】
第4級複素環化合物は、溶解阻害剤として有用である。代表的イミダゾリン化合物は、モナゾリンC,モナゾリンO、モナゾリンCY、及びモナゾリンTを含み、これらはMona Industriesにより製造されている。代表的なキノリニウム溶解阻害剤化合物は、1−エチルー2−メチルキノリニウムイオジド、1−エチル−4−メチルキノリニウムイオジド、1−エチルー4−メチルキノリニウムイオジド及び、Qinoldine Blueなどのキノリニウム部分を含むシアニン染料を含む。代表的なベンゾチアゾリウム化合物は3−エチル2−(3H)ベンゾチアゾリデン)−2−メチル−1−(プロピル)ベンゾチアゾリウムカチオン染料及び3−エチル−ー−2−メチルベンゾチアゾリウムイオジドを含む。適当なピリジニウム溶解阻害剤化合物又はセチルピリジニウムブロミドド及びエチルビオロゲンジカチオンを含む。
【0060】
ジアゾニウム塩は、溶解性阻害剤化合物として有用であり、例えば置換及び非置換のジフェニルアミンジアゾニウム塩、例えばメトキシ置換ジフェニルアミンジアゾニウムヘキサフルオロボレートを含む。これらの化合物は、前加熱しない版で特に有用である。
【0061】
溶解性阻害剤化合物として有用な代表的なスルホン酸エステルは、エチルベンゼンスルホネート、n−ヘキシルベンゼンスルホネート、エチルp−トルエンスルホネート、t−ブチルp−トルエンスルホネート、及びフェニルP−トルエンスルホネートを含む。代表的なリン酸エステルは、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、及びトリクレシルホスフェートを含む。有用なスルホンは、芳香族基を有するもの、例えばジフェニルスルホンを含む。有用なアミンは芳香族基を有するもの、例えばジフェニルアミン及びトリフェニルアミンを含む。
【0062】
溶解阻害剤化合物として有用なケトを含む化合物は、例えばアルデヒド;ケトン、特に芳香族ケトン;及びカルボン酸エステルを含む。代表的は芳香族ケトンは、キサントン、フラバノン、フラボン、2,3−ジフェニル−1−インデノン、1’−(2’−アセトナフトニル)ベンゾエート、α−及びβ−ナフトフラボン、2,6−ジフェニル−4H−ピラン−4−オン及び2,6−ジフェニル−4H−チオピラン−4−オンを含む。代表的なカルボン酸エステルはエチルベンゾエート、n-ヘプチルベンゾエート、フェニルベンゾエートを含む。
【0063】
溶解は溶解阻害剤化合物の好ましい基は、染料でもあるものであり、特にトリアリールメタン染料、例えばエチルバイオレットである。これらの化合物は、コントラスト染料として作用することができ、現像された画像形成可能なエレメント中の画像領域から、非画像領域を区別する。
【0064】
溶解阻害化合物がトップ層に存在するとき、その量は広く変えることができるが、層の全乾燥組成物重量に対して、一般的には少なくとも約0.1重量%、典型的には0.5乃至30重量%、好ましくは1乃至15重量%である。
【0065】
代替的にあるいは付加的に、ポリマー物質は、ポリマー物質に存在するヒドロキシ基との水素結合のアクセプター部位として極性基を含むことができ、それにより溶解抑制成分として機能することができる。当業者に周知の方法を用いて、ポリマー物質のヒドロキシル基の一部を変性して、極性基、例えば、カルボン酸エステル、例えばベンゾエートエステル;ホスフェートエステル;エーテル、例えばフェニルエーテル;及びスルホン酸エステル、例えばメチルスルホネート、フェニルスルホネート、p−トルエンスルホネート(トシレート)、及びp−ブロモフェニルスルホネート(ブロシレート)を導入することができる。
【0066】
ポリマー物質のヒドロキシル基の変性は、その分子量を増加し、ヒドロキシル基の数を減少し、典型的には、ポリマー物質の現像液中の溶解性と溶解速度の両方を減少する。変性のレベルは、ポリマー物質がと溶解抑制成分として作用するほど高いことが重要であるが、熱画像形成の後、ポリマー物質は現像液に溶解するほど高くするべきでない。必要とされる変性の程度は、ポリマー物質の性質とポリマー物質に導入された極性基を含む部分の性質によるが、典型的には、ヒドロキシル基の約0.5乃至約5モル%、好ましくは約1モル乃至3モル%が変性されるであろう。これらの変性ポリマー物質は、第3のポリマー物質及び溶解抑制成分の両方として作用することができる。それらは、トップ層で単独で用いることができ、又はそれらは他のポリマー物質及び/又は溶解抑制成分と組み合わせることができる。
【0067】
極性基を含み、溶解抑制成分として機能するポリマー物質の好ましい基の1つは、フェノール性ヒドロキシル基の一部がスルホン酸エステル、好ましくはフェニルスルホネート又はp−トルエンスルホネートに変換された変性フェノール性ポリマー物質である。変性は、例えば、第3級アミンなどの塩基の存在下、p−トルエンスルホニルクロリドなどのスルホニルクロリドと、ポリマー物質との反応により行なうことができる。好ましいポリマー物質は、1乃至3モル%、好ましくは約1.5乃至約2.5モル%のヒドロキシル基がフェニルスルホネート又はp−トルエンスルホネート(トシル)基に変換された変性ノボラック樹脂である。
【0068】
極性基で変性したフェノール性ポリマー(例えば、いくつかのヒドロキシル基がスルホン酸エステル基で、又はジアゾナフトキノン部分を含む基で変性したポリマー)が水性アルカリ現像液で溶解性であるが、1以上のこれらの物質を含む、又はこれから本質的になる層が、水性アルカリ現像液に「不溶性」であることは、ことは、当業者により理解されるであろう。これは、層の溶解性及び不溶性が、層の画像領域及び非画像領域が現像液に溶解する相対速度により決められるためである。本質的に1以上のこれらの変性フェノールポリマー物質からなる、又はそれを含む層を、画像状に熱に露出した後、層の露出領域は、非露出領域よりも速く水性アルカリ現像液に溶解する。現像工程が適当な時間に行なわれるなら、露出領域は除去され、非露出領域は残存して、非露出領域からなる画像が形成される。こうして露出領域は水性現像液中で「溶解性」であり、非露出領域は水性アルカリ現像液中で「不溶性」である。
【0069】
溶解抑制成分は、それ自体、熱画像形成可能なエレメントの画像形成に典型的に用いられる範囲である、約600nm乃至約800nmの範囲の放射、及び800nm乃至1200nmの範囲の放射に感受性、すなわち光反応性、ではないと考えられる。もし、放射が画像形成に用いられ、それが下地層(すなわち、下地層が画像形成放射吸収剤を含む)に吸収されるなら、溶解抑制成分は、好ましくは、画像形成放射を大量に吸収するべきではない。画像形成放射は、トップ層を通過して、その下にある下地層中の吸収剤により吸収され得るべきである。このように、トップ層による画像形成放射の吸収が望ましくなければ、染料が溶解抑制成分として用いられるとき、エレメントが放射により画像形成され、放射が下地層で吸収されるなら、染料は画像形成波長で大量に吸収するべきではない。好ましくは、画像形成放射吸収剤は、約800乃至1200nmの範囲で、可視光の範囲(すなわち約380nm乃至780nm)よりも、強く吸収する。
【0070】
トップ層は、露光された及び/又は現像されたエレメントの可視検査を容易にするために染料を含むことができる。プロセシングの間、露光領域を非露光領域から区別するためのプリントアウト染料(が使用できる)。コントラスト染料は、現像板で非露光領域を画像形成領域から区別する。もし、エレメントが、画像形成放射により画像形成され、下地層に画像形成放射が吸収されるなら、染料は画像形成波長で強く吸収されるべきでない。
【0071】
トップ層は、放射、好ましくは約800nm乃至1200nmの範囲、つまり通常熱画像形成可能なエレメントを画像形成するために用いられる放射の範囲の放射を吸収してもよい。吸収剤は、「光熱変換物質」とも称され、トップ層に存在することができる。光熱変換物質は、放射を吸収してそれを熱に変換する。光熱変換物質は、紫外線、可視光線、および/または赤外線放射を吸収し、それを熱に変換する。ポリマー物質はそれ自体、吸収部分を含む、すなわち光熱変換物質であるが、典型的には光熱変換物質は、別個の化合物である。光熱変換物質として有用な物質は、上述したものである。
【0072】
光化学画像形成可能なエレメント
光化学画像形成可能なエレメントのトップ層は、ポジ型光画像可能な組成物を含む。光画像可能な組成物は、フェノール樹脂及びo−ジアゾナフトキノン(ナフトキノンジアジド)部分を含む物質、すなわちo−ジアゾナルトキノン化合物及び/又はo−ジアゾナフトキノン部分で変性したフェノール樹脂、又はこれらの物質の混合物を含む。o−ジアゾナフトキノン(ジアゾナフトキノン)部分を含む物質を含む光画像形成可能な組成物は、多くの特許および刊行物に記載されており、例えば、Schmidt,米国特許第3,046,110号、第3,046,111号、第3,046,115号、第3,046,118号、及び第3,046,120号;Sus,米国特許第3,046,119号及び第3,046,122号;及びRauner、米国特許第3,647,443号;並びにPhotoreactive Polymers: the Science and Technology of Resists, A. Reiser, Wiley, New York, 1989,178-225頁の第5章に記載されている。いかなる理論又は説明に縛られるものではないが、これらの系における画像識別は、反応速度効果に基づくものと考えられる。露光領域は、非露光領域よりも速く塩基性現像液中で溶解する。現像は、現像液中に露光領域を溶解するために十分長い間行なわれるが、非露光領域を溶解するほど長く行なわない。こうして露光領域は、現像液中に「溶解性」であり、非露光領域は現像液中に「不溶性」であるとして記載されている。
【0073】
o−ジアゾナフトキノン部分を含む有用な物質、すなわちo−ジアゾナフトキノン化合物及びo−ジアゾナフトキノン部分で変性したフェノール樹脂は、上述のものを含むが、これに制限されるものではない。
【0074】
トップ層は、フェノール樹脂も含む。有用なフェノール樹脂は前記のものである。ノボラック樹脂が好ましい。
【0075】
トップ層は、o−ジアゾナフトキノン(ナフトキノンジアジド)部分を含む物質、すなわちo−ジアゾナフトキノン化合物及び/又はo−ジアゾナフトキノン部分で変性したフェノール樹脂、又はこれらの物質の混合物を含む。層に存在するo−ジアゾナフトキノン部分、o−ジアゾナフトキノン化合物中、及び/又はo−ジアゾナフトキノン部分で変性された樹脂中に存在できるものの量は、典型的には、少なくとも約1重量%、より典型的には1ないし30重量%である。
【0076】
トップ層は、露光及び/又は現像されたエレメントの可視的検査を助ける染料を含むことができる。プロセシングの間、露光領域を非露光領域から区別するためのプリントアウト染料(を使うことができる)。化学放射にさらされる酸を生成する化合物、たとえばハロゲン含有トリアジンは、プリントアウト画像を創出するために存在することができる。コントラスト染料は、現像板で非露光領域を画像領域から区別する。
【0077】
画像形成可能なエレメントの調製
画像形成可能なエレメントは、親水性基質の親水性表面の上の下地層に連続的に適用すること、ついで、従来のコーティング又は積層法を用いて、下地層の上にトップ層を適用することにより、調製することができる。しかしながら、下地層とトップ層の混合を避けることが重要である。
【0078】
下地層、すなわち第1層は、いかなる従来法を用いても、親水性基材の上に適用することができる。典型的には、成分は、適当なコーティング溶媒に分散され、又は溶解され、得られる混合物は、従来の方法、例えばスピンコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、又はローラーコーティングによりコーティングされる。トップ層すなわち第2の層は、下地層の上に、典型的には下地層の表面に、前記で列挙したようなあらゆる従来の方法により、適用することができる。「溶媒」なる用語は、溶媒の混合物、特に有機溶媒の混合物を含む。
【0079】
下地層をコーティングするために、及びトップ層をコーティングするために用いられる溶媒の選択は、ポリマー物質の性質と層に存在する他の成分に依存する。下地層上にトップ層をコーティングするときに、下地層が溶解してトップ層と混合することを防止するために、トップ層は、第1と第2のポリマー物質が本質的に不溶性である溶媒からコーティングされるべきである。こうして、トップ層のコーティング溶媒は、トップ層が形成され得るように第3のポリマー物質が十分に溶解性であり、第1と第2のポリマー物質が本質的に不溶性である溶媒であるべきである。典型的には、第1と第2のポリマー物質は、より極性の溶媒に溶解性で、極性の低い溶媒に不溶性で、下地層をコーティングするために用いられる溶媒は、トップ層をコーティングするために用いられる溶媒よりも、極性が高いであろう。その結果、トップ層は、典型的には、トルエン又は2−ブタノンなどの従来の有機溶媒からコーティングされることができる。中間乾燥工程、すなわち、下地層の上にトップ層をコーティングする前に、下地層を乾燥して、コーティング溶媒を除くことは、層の混合を防止するために用いることができる。
【0080】
コーティング工程の間、下地層の溶解を防止するために、トップ層を、水性分散液としてコーティングすることができる。あるいは、下地層、トップ層、又は両方の層を層の成分の溶融混合物から、従来の押出コーティング方法により、適用することができる。典型的には、そのような溶融混合物は揮発性の有機溶媒を含まない。
【0081】
画像形成
画像形成は、当業者に周知の方法、例えば紫外線放射、可視光放射、近赤外線放射、又は赤外線放射での露光により、又はサーマルヘッドにより、行なわれる。一般的には、用いられる画像形成の方法は、主にトップ層の性質に依存する。しかしながら、近赤外線又は赤外線範囲の放射での画像形成のために、適当な波長で吸収するエレメントが好ましい。
【0082】
熱画像形成可能なエレメントは、エレメントにより吸収される波長領域に調節された近赤外線又は赤外線放出を放出するレーザー又は一連のレーザーで、画像形成されることができる。赤外線放射、典型的には、約800nm乃至約1200nmの範囲の赤外線放射は、熱画像形成可能なエレメントを画像形成するために用いることができる。画像形成は、約830nm又は約1056nmで放出するレーザーで行なうことが便利である。適当な市販の装置は、イメージセッター、例えばCreo Trendsetter(CREO CORP., British Coloumbia,カナダ、から市販されている)及びGerber Crescent 42T (Gerber Corporationから市販されている)を含む。
【0083】
あるいは、熱画像形成可能なエレメントは、サーマル印刷ヘッドを含む従来の装置を用いて画像形成することができる。画像形成可能なエレメントと共に、使用に適した画像形成装置は、少なくとも一のサーマルヘッドを含むが、通常サーマルヘッドアレイ、例えば、熱ファックス機及びサブリメーションプリンターに用いられるTDKモデルNo.LV5416を含むであろう。露出(露光)がサーマルヘッドで行なわれるとき、エレメントが赤外線放射を吸収することは必要でない。しかしながら、赤外線放射を吸収するエレメントは、サーマルヘッドで画像形成されることができる。
【0084】
いずれかの場合も、画像形成は、典型的には、直接デジタル画像形成により行なわれる。画像シグナルは、ビットマップデータファイルとして、コンピューターに保存される。そのようなファイルは、ラスターイメージプロセッサ(ROP)又は他の適当な手段により作製することができる。例えば、RIPは、ページ記述言語でインプットデータを受容することができ、それは画像形成可能なエレメントへの転写に必要とされる全ての特徴を規定するものであり、あるいはページ記述言語及び1以上の画像データファイルの組み合わせとして受容する。ビットマップは、色調、スクリーン周波数及び角度を規定するために、構築される。
【0085】
光化学画像形成のために、エレメントは、トップ層の光反応性成分又は成分類により吸収される光源、例えば炭素アークランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、金属ハライドランプ、又は適当な波長を放出するレーザーからの化学放射に画像状に露光される。5位置で置換されたo−ジアゾナフトキノンは、典型的には、350nm及び400nmで吸収する。4−位置で置換されたジアゾナフトキノンは、典型的には、310nmと390nmで吸収する。画像状露光は、典型的には、フォトマスクを通して、行なわれるが、適当な波長で放出するレーザーでの直接デジタル露光もまた利用可能である。
【0086】
画像形成可能なエレメントの画像形成は、画像形成済みエレメントを作製し、これは画像及び非画像領域の潜像を含む。現像済みエレメントを形成するための露光されたエレメントの現像は、トップ層と下地層の露光領域を除去し、下地層の基材の親水性表面を露光することにより、潜像を画像に変換する。画像形成可能なエレメントは、露光領域で第1層とトップ層が除去されて、下方の親水性基材の親水性表面を露光する「ポジ型」であり、こうして露光領域は非インク受容領域となる。
【0087】
露光されたエレメントは、適当な現像液中で現像化される。現像液は、相補的な非露光領域を実質的に変化させずにトップ層の露光領域と下地層の下方領域の両方に浸透でき溶解できるいかなる液体又は溶液でも良い。
【0088】
有用な現像液は、約7以上のpHを有する水性溶液である。好ましい現像液は、約8乃至約13.5の間、典型的には、少なくとも約11、好ましくは少なくとも約12のpHを有するものである。完全に水性な現像液、すなわち、有機溶媒が添加されていないものが好ましい。有用な水性アルカリ現像液は、市販の現像液、例えばPC3000,PC955、及びPC9000を含み、水性アルカリ現像液はKodak Polychrome Graphics LLCにより市販されている。
【0089】
典型的には、水性アルカリ現像液は、トップ層を、現像液を含むアプリケーターで擦るか、または拭くことにより画像形成済みエレメントに適用される。あるいは、画像形成済みエレメントは、現像液でブラシすることができ、又は現像液は、露光領域を除去するために十分な力でトップ層をスプレーすることによりエレメントに適用することができる。いずれの場合も、現像されたエレメントが作製される。
【0090】
現像されたエレメント、典型的にはリソグラフ印刷部材又は印刷版は、(1)下地層とトップ層が除去されて、下にある親水性基材の表面が現れる領域、(2)下地層とトップ層が除去されない相補領域を含む。下地層とトップ層の両方が除去されない領域は、インキ受容性であり、画像形成の間に露光されなかった領域に対応する。
【0091】
所望の場合、現像後の焼き付け工程は、印刷数の耐刷力を増加させるために用いることができる。焼き付けは、例えば、約7乃至10分間、約220℃乃至約240℃で行なうことができる。
【0092】
本発明の有利な特性は、以下の実施例により示されるが、これらは本発明を例示するものであり、これらにより本発明が制限されるものではない。
【0093】
【実施例】
用語解説
・28−2930
ビニルアセテート/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー(Natinal Starch and Chemical Co.)
・1077
アルキル置換ノボラック樹脂(Schenectady Int., Schenectady, NY, USA)・A−21
90:10のトルエン/ブタノール中のポリエチルメタクリレートの30%溶液(Rohm & Haas)
・ADS−830A
赤外線吸収染料(λmax=830nm)(American Dye Source, Montreal,カナダ)
・コポリマー1
N−フェニルマレイミド、メタクリルアミド、及びメタクリル酸のコポリマー(40:35:25モル%)
・エチルバイオレット
C.I.42600;CAS2390−59−2(λmax=596nm)
[(p−(CH3CH2)2NC6H4)3C+Cl-]
・HRS02
アルキル置換ノボラック樹脂
・LB744
クレゾールノボラック樹脂(Bakelite, Iserlohn-Letmathe, ドイツ)
・PMP234
APK−234,アクリロニトリル、及びメタクリルアミドのコポリマー(40:50:10重量%)。APK−234は、以下の構造を有する尿素置換モノマーである:
[CH2=C(CH3)−CO2−CH2CH2−NH−CO−NH−p−C6H4−OH]
・P−3000
ピロガロール/−アセトン樹脂のナフトキノンジアジド(PCAS,フランス)
・PUコポリマー
N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート(34/24/42モル%=60.5/9.3/30.2重量%)のコポリマー
・Scriptset 540
無水マレイン酸/−スチレンコポリマーのエチルハーフエステル(Monsanto,St.Louis,MO)
・SD−140A
ノボラック樹脂(Borden Chemical,Columbus,OH,USA)
・トリアジンB
2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシ−1−ナフチル)−1,3,5−トリアジン(PCAS,フランス)
【0094】
【化1】
【0095】
[比較例1]
この例は、PUコポリマーの下地層の溶媒耐性を示す。PUコポリマー(5g)とADS−830A染料(0.9g)を100gのメタノール/−ジオキソラン/メチルラクテート混合物(43:43:14重量%)に溶解した。混合物は、標準リソグラフ基材上にコーティング重量1.5g/m2でスピンコートした。基材は、電気化学的に研磨し、陽極酸化し、ポリビニルリン酸でコーティングしたアルミニウムシートであった。
【0096】
下地層の溶媒耐性は、2つの異なる溶媒混合物中の浸漬ロスを測定した。浸漬前と特定の時間の間、室温で浸漬及び乾燥後の1dm2版の重量変化を測定することにより、浸漬を測定した。重量損失をコーティングの全重量で除することにより浸漬ロスを算出した。
【0097】
UV洗浄に対する耐性をテストするために調製された80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水中のの1分間の浸漬ロスは約100%であった。アルコール塩基性湿し水に対する耐性をテストするために調製された80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水中のの1分間の浸漬ロスは約0%であった。このことは、層が、湿し水に耐性であるが、UV洗浄に耐性でないことを示唆している。
【0098】
トップ層用のコーティング溶液は、12.47gのA−21を190gのトルエンに溶解することにより、調製した。PMP−1100ポリ(テトラフルオロエチレン)粒子(0.22g)(DuPont,Wilmington,DE)を、5分間の高剪断混合を用いて、溶液に分散した。コーティングを、下地層の上に、コーティング重量0.5g/m2でコーティングして、熱で画像形成可能なエレメントを作製した。
【0099】
熱画像形成可能なエレメントを、Creo Trendsetter(830nmを放射するレーザーダイオードアレイを有する熱露光装置)上で、8.5Wの出力と116.3rpmのドラム速度で、(160mJ/cm2の露光に対応する)画像状に露光した。画像形成エレメントは、T−153現像液(Kodak Polychrome Graphics)で現像し、露光領域を除いた。画像の耐薬品性を調べるために、画像形成済みエレメントを80:20重量%ジアセトンアルコール/水の混合物で拭いた。画像は本質的に拭き除かれた。
【0100】
[比較例2]
この例は、PMP−234の下地層の溶媒耐性を示す。比較例1の方法に従って、ジアセトンアルコール/水中の1分間の浸漬ロスは100%であった。2−ブトキシエタノール/水中の1分間の浸漬ロスは0%であった。このことは、層が湿し水に耐性であるが、UV洗浄に耐性でないことを示唆している。
【0101】
画像形成済みエレメントを比較例1に記載したように調製した。画像の耐薬品性を調べるために、画像形成済みエレメントをジアセトンアルコール/水の混合物で拭いた。画像は本質的に拭き除かれた。
【0102】
[比較例3]
この例は、コポリマー1の下地層の溶媒耐性を示す。比較例1の方法に従って、
ジアセトンアルコール/水中の1分間の浸漬ロスは0%であった。2−ブトキシエタノール/水中の1分間の浸漬ロスは100%であった。このことは、層がUV洗浄に耐性であるが、湿し水に耐性でないことを示唆している。
【0103】
画像形成済みエレメントを比較例1に記載したように調製した。画像の耐薬品性を調べるために、画像形成済みエレメントをジアセトンアルコール/水の混合物で拭いた。画像は本質的に拭き除かれた。
【0104】
[実施例1]
この例は、コポリマー1とPUコポリマーの75:25重量比の混合物を含む下地層の溶媒耐性を示す。比較例1の方法に従い、3.75gのコポリマー1、1.25gのPUコポリマー、0.9gのADS−830Aを100gのメタノール/ジオキソラン/メチルラクテート混合物(43:43:14重量%)に溶解した。混合物は、標準リソグラフ基材上にコーティング重量1.5g/m2でスピンコートした。
【0105】
比較例1の方法に従って、ジアセトンアルコール/水中の1分間の浸漬ロスは32%であった。2−ブトキシエタノール/水中の1分間の浸漬ロスは1%であった。耐薬品性パラメーターは0.67であった。
【0106】
画像形成済みエレメントを現像液956(Kodak Polychrome Graphics)で現像した以外は、画像形成済みエレメントを比較例1に記載したように調製した。画像形成済みエレメントをジアセトンアルコール/水の混合物で拭いた。画像は本質的にそのままであった。画像形成エレメントを2−ブトキシエタノール/水の混合物で拭いた。画像は本質的にそのままであった。
【0107】
[実施例2]
この例は、コポリマー1とPMP−234の80:20重量比の混合物を含む下地層の溶媒耐性を示す。比較例1の方法に従い、4.0gのコポリマー1、1.0gのPNP−234、0.9gのADS−830Aを100gのメタノール/ジオキソラン/メチルラクテート/ジメチルホルムアミド混合物(43:43:7:7重量%)に溶解した。混合物は、標準リソグラフ基材上にコーティング重量1.5g/m2でスピンコートした。
【0108】
比較例1の方法に従って、ジアセトンアルコール/水中の1分間の浸漬ロスは32%であった。2−ブトキシエタノール/水中の1分間の浸漬ロスは1%であった。耐薬品性パラメーターは0.67であった。
【0109】
画像形成済みエレメントを実施例1に記載したように調製した。画像形成済みエレメントをジアセトンアルコール/水の混合物で拭いた。画像は本質的にそのままであった。画像形成済みエレメントを2−ブトキシエタノール/水の混合物で拭いた。画像は本質的にそのままであった。
【0110】
[実施例3]
この実施例は、溶解抑制成分を含むトップ層を有する熱画像形成可能なエレメントを示す。P−3000(4.42g)、HRS02(0.885g)、SD−140A(8.85g)、エチルバイオレット(0.017g)、及びトリアジンB(0.13g)を、トルエン(130g)及び2−メトキシプロパノール(56g)の混合物中に溶解した。混合物は、実施例1で作製されたコーティングされた基材の下地層上に80rpmの速度で、コーティング重量1.6g/m2でスピンコートし、熱画像形成可能なエレメントを作製した。
【0111】
熱画像形成可能なエレメントは、Creo Trendsetter(830nmを放射するレーザーダイオードアレイを有する熱露光装置)上で、8.5Wの出力と120rpmのドラム速度で、画像状に露光した。
【0112】
画像形成済みエレメントは、現像液956、ネガの現像液、で浸漬したソフトパッドで拭くことにより、現像した。トップ層と下地層の両方が、熱露光領域で除去された。非露光領域はそのまま残った。画像形成済みエレメントは、インチ当たり200ラインペアのスクリーン線数、2乃至98%のドット解像度で優れた解像度を示した。
【0113】
画像形成エレメントも、1:8の希釈度(ポジ現像液、Kodak Polychrome Graphics Japan)で現像液PD1で現像した。画像形成エレメントは優れた解像度を示した。
【0114】
[実施例4−11]
一連の熱画像形成可能なエレメントを異なるトップ層で調製した。各ケースで、表1に示されるポリマー物質(1.31.g)、P−3000(0.66g)、エチルバイオレット(0.005g)、及びトリアジンB(0.0162g)を、2−メトキシプロパノール(67g)、トルエン(14.7g)、及び2−ブタノン(14.7g)の混合物に溶解した。
【0115】
【表1】
【0116】
得られた混合物は、各々、80rpmの速度で、実施例1で作製されたコーティングされた基材の下地層上にスピンコートした。得られた熱画像形成可能なエレメントは、実施例3に記載したように、各々露光し、現像液956で現像化された。画像形成されたエレメントの各々は良好な画像を作った。
【0117】
[実施例12]
この実施例は、トップ層が溶解抑制成分を含むエレメントを示す。LB744(4.85g)とエチルバイオレット(0.15g)を、20gの2−メトキシプロパノールと40gのトルエンの混合物に溶解した。混合物を、実施例1で作製された、コーティングされた基材の下地層の上に80rpmの速度で、コーティング重量1.2g/m2でスピンコートし、熱画像可能なエレメントを作製した。実施例3に記載したように、得られた熱画像形成可能なエレメントを露光し、956現像液で現像した。良好な画像が得られた。
【0118】
[実施例13]
この実施例は、コポリマー1の調製を記載している。メチルグリコール(1L)を、スターラー、温度計、窒素入り口、及び還流濃縮器を備えた丸底フラスコに入れた。メタクリル酸(55.74g)、N−フェニルマレイミド(181.48g)、及びメタクリルアミド(77.13g)を添加し、攪拌しながら溶解した。2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(0.425g)を添加し、反応混合物を60℃に加熱し、約24時間攪拌した。ついで約5Lのメタノールを添加し、沈澱したコポリマーをろ過し、メタノールで2回洗浄し、オーブンで、40℃2日間乾燥した。
【0119】
このタイプの他の物質を、この一般的な方法にしたがって調製することができる。例えば、N−フェニルマレイミド、メタクリルアミド、及びメタクリル酸(45:35:20モル%)のコポリマーを、メチルグリコール(800mL)中、メタクリル酸(36.12g)N−フェニルマレイミド(165.4g)、メタクリアミド(62.5g)、及びAIBN(3.4g)の反応により調製することができる。
【0120】
もし重合が1,3−ジオキソラン中で行なわれるなら、再沈澱を防止することができる場合がある。モノマーは1,3−ジオキソランに溶解性であるが、ポリマー物質は不溶性で、反応の間に沈澱する。
【0121】
本発明の以上の説明に基づき、特許請求の範囲とその均等物をクレームする。
本発明のさらなる態様を、特許請求の範囲の記載と関連して、以下に記載する。
〔態様1〕 a)親水性表面を含む基材;
b)親水性表面上の下地層;及び
c)下地層上のトップ層
を含む画像形成可能なエレメントであって、
前記トップ層はインキ受容性であり、
前記下地層は水性アルカリ現像液に溶解性であり、
前記下地層は少なくとも第1のポリマー物質と第2のポリマー物質との組み合わせを含み、
前記トップ層は第3のポリマー物質を含み、
前記下地層の耐薬品性パラメーターが約0.4を超え、
前記エレメントが800nm乃至1200nmの範囲内の波長を有することを特徴とする画像形成可能なエレメント。
〔態様2〕 前記下地層が、第1のポリマー物質と第2のポリマー物質を含み、下地層中の第1のポリマー物質と第2のポリマー物質の合計重量に対して、第1のポリマー物質は約10重量%から約90重量%、第2のポリマー物質は約10重量%から約90重量%であり、
80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水における、前記第1のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、20%未満であり
80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水における、前記第2のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、20%未満である、上記態様1に記載のエレメント。
〔態様3〕 前記下地層の耐薬品性パラメーターが、約0.5を超える、上記態様1又は2に記載のエレメント。
〔態様4〕 80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水における、前記第1のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、10%未満であり、
80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水における、前記第2のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、10%未満である、上記態様1乃至3のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様5〕 前記下地層の耐薬品性パラメーターが、約0.6を超える、上記態様1乃至4のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様6〕 80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水における、前記第1のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、5%未満であり、
80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水における、前記第2のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、5%未満である、上記態様1乃至5のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様7〕 前記下地層がさらに、約800nm乃至1200nmの範囲の放射を吸収する吸収剤を、約1重量%乃至約30重量%含む、上記態様1乃至6のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様8〕 前記第3のポリマー物質が、フェノール性のヒドロキシル基を含み、トップ層が少なくとも一の溶解抑制成分を含む上記態様1乃至7のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様9〕 前記第3のポリマー物質が、ノボラック樹脂である上記態様8に記載のエレメント。
〔態様10〕 前記トップ層が、o−ジアゾナフトキノン部分を含む化合物を含む上記態様1乃至9のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様11〕 前記下地層がさらに、ノボラック樹脂を含み、前記下地層中の第1のポリマー物質、第2のポリマー物質、及びノボラック樹脂の合計重量に対して、ノボラック樹脂が約1乃至約20重量%である、上記態様1乃至10のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様12〕 第1のポリマー物質が、カルボン酸、N−置換環状イミド、及びアミドらなる群より選択される少なくとも一の官能基を含み、
第2のポリマー物質が、ニトリル及びスルホンアミドからなる群より選択される少なくとも一の官能基を含む、上記態様1乃至11のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様13〕 第1のポリマー物質が、N−置換マレイミド、メタクリルアミド、及びメタクリル酸を含む、コポリマーであり、
第2のポリマー物質が、(1)ペンダント尿素基を含むコポリマー、(2)ペンダントスルホンアミド基を含むコポリマー、又は(3)又はそれらの組み合わせのいずれかである、上記態様1乃至12のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様14〕 第1のポリマー物質が、約25乃至約75モル%のN−フェニルマレイミド;約10乃至約50モル%のメタクリルアミド;及び約5乃至約30モル%のメタクリル酸を含む上記態様13に記載のエレメント。
〔態様15〕 第1のポリマー物質が、約35乃至約60モル%のN−フェニルマレイミド;約15乃至約40モル%のメタクリルアミド;及び約10乃至約30モル%のメタクリル酸を含む上記態様13に記載のエレメント。
〔態様16〕 第2のポリマー物質が、下式:
[CH2=C(R)−CO2−X−NH−CO−NH−Y−Z]
(式中、Rは−H又は−CH3;Xは二価の連結基;Yは置換又は非置換の二価の芳香族基;及びZは−OH、−COOH、又は−SO2NH2である)
で表される1以上のモノマーを約20乃至80重量%含む上記態様1乃至15のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様17〕 RがCH3;Xが−(CH2CH2)−;Yが非置換の1,4−フェニレン:及びZが−OHである、上記態様16に記載のエレメント。
〔態様18〕 第2のポリマー物質が約10乃至90モル%のスルホンアミドモノマー単位;アクリロニトリル又はメタクリロニトリル;及びメチルメタクリレート又はメチルアクリレートを含む、上記態様1乃至15のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様19〕 下地層の耐薬品性パラメーターが少なくとも約0.65である上記態様1乃至18のいずれか1つに記載のエレメント。
〔態様20〕 (1)上記態様1乃至18のいずれか1つに記載の画像形成可能なエレメントを画像形成して、画像形成されたエレメントを形成する工程であって、該画像形成可能なエレメントは、
a)親水性表面を含む基材;
b)親水性表面上の下地層;及び
c)下地層上のトップ層
を含む画像形成可能なエレメントであって、
前記トップ層はインキ受容性であり、
前記下地層は水性アルカリ現像液に溶解性であり、
前記下地層は少なくとも第1のポリマー物質と第2のポリマー物質との組み合わせを含み、
前記トップ層は第3のポリマー物質を含み、かつ
前記下地層の耐薬品性パラメーターが約0.4を超えるものである工程;及び
(2) 画像形成されたエレメントを、水性アルカリ現像液で現像して、画像形成及び現像済みエレメントを形成し、画像形成及び現像済みエレメントは画像を含むものである工程;
を含む、画像形成方法。
〔態様21〕 工程(2)の後に、さらに
(3)画像形成及び現像済みエレメントを焼き付ける工程
を含む上記態様20に記載の方法。
〔態様22〕 紫外線又は可視光放射でエレメントを露光して画像形成を行なう、上記態様20又は21に記載の方法。
〔態様23〕 サーマルヘッドで画像形成を行なう、上記態様20又は21に記載の方法。
〔態様24〕 上記態様20乃至23のいずれか1つに記載の方法で調製された、リソグラフ印刷部材として有用な画像形成及び現像済みエレメント。
〔態様25〕 第1のポリマー物質と第2のポリマー物質の組み合わせを少なくとも50重量%含む組成物であって、前記組み合わせは、組成物中の第1のポリマー物質と第2のポリマー物質の合計重量に対して、約10重量%乃至約90重量%の第1のポリマー物質と、約10重量%乃至約90重量%の第2のポリマー物質の組み合わせを含むものであり、
第1のポリマー物質が、約25乃至約75モル%のN−フェニルマレイミド;約10乃至約50モル%のメタクリルアミド;及び約5乃至約30モル%のメタクリル酸を含み;及び
第2のポリマー物質が(1)下式:
[CH2=C(R)−CO2−X−NH−CO−NH−Y−Z]
(式中、Rは−H又は−CH3;Xは二価の連結基;Yは置換又は非置換の二価の芳香族基;及びZは−OH、−COOH、又は−SO2NH2である)
で表される1以上のモノマーを約20乃至80重量%、
又は(2)約10乃至90モル%のスルホンアミドモノマー単位;アクリロニトリル又はメタクリロニトリル;及びメチルメタクリレート又はメチルアクリレートのいずれかを含むものである、
組成物。
〔態様26〕 第1のポリマー物質が、約35乃至約60モル%のN−フェニルマレイミド;約15乃至約40モル%のメタクリルアミド;及び約10乃至約30モル%のメタクリル酸を含む上記態様25に記載の組成物。
〔態様27〕 前記組成物が、(1)一般式:
[CH2=C(CH3)−CO2−CH2CH2−NH−CO−NH−p−C6H4−OH]
で表される1以上のモノマーを約20乃至80重量%含むもの、
又は
(2)N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド;アクリロニトリル;及び(3)メチルメタクリレートを含むもの
のいずれかである上記態様26に記載の組成物。
〔態様28〕 組成物がさらに約1ないし約20重量%のノボラック樹脂を含む上記態様25乃至27のいずれか1つに記載の組成物。
〔態様29〕 組み合わせが少なくも約60重量%の組み合わせを含む上記態様25乃至28のいずれか1つに記載の組成物。
〔態様30〕 組み合わせが少なくも約65重量%の組み合わせを含む上記態様25乃至28のいずれか1つに記載の組成物。
〔態様31〕 組成物がさらに、約800nm乃至1200nmの範囲の放射を吸収する吸収剤を、約1重量%乃至約30重量%含む、上記態様25乃至30のいずれか1つに記載の組成物。
Claims (8)
- a)親水性表面を含む基材;
b)親水性表面上の下地層;及び
c)下地層上のトップ層
を含む画像形成可能なエレメントであって、
前記トップ層はインキ受容性であり、
前記下地層は水性アルカリ現像液に溶解性であり、
前記下地層は少なくとも第1のポリマー物質と第2のポリマー物質との組み合わせを含み、第1のポリマー物質が、カルボン酸、N−置換環状イミド、アミドからなる群より選択される少なくとも一の官能基を含むものであるか、又はN−置換マレイミド、メタクリルアミド、及びメタクリル酸を含むコポリマーであり、第2のポリマー物質が、ニトリル及びスルホンアミドからなる群より選択される少なくとも一の官能基を含むものであるか、又はペンダント尿素基を含むコポリマー、ペンダントスルホンアミド基を含むコポリマー、もしくはペンダント尿素基を含むコポリマーとペンダントスルホンアミド基を含むコポリマーとの組み合わせであり、
前記トップ層は第3のポリマー物質を含み、
前記下地層の、式:CRP=[(100−a)(100−b)]/10 4 (aは80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水での1分間%浸漬ロスの%であり、bは80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水での1分間%浸漬ロスの%である)により定義される耐薬品性パラメーター(CRP)が0.4を超え、
前記エレメントが800nm乃至1200nmの範囲内の波長を有する放射を吸収することを特徴とする画像形成可能なエレメント。 - 前記下地層が、第1のポリマー物質と第2のポリマー物質を含み、下地層中の第1のポリマー物質と第2のポリマー物質の合計重量に対して、第1のポリマー物質は10重量%から90重量%、第2のポリマー物質は10重量%から90重量%であり、
80重量%ジアセトンアルコール/20重量%水における、前記第1のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、20%未満であり
80重量%2−ブトキシエタノール/20重量%水における、前記第2のポリマー物質の1分間浸漬ロスが、20%未満である、請求項1記載のエレメント。 - 前記下地層がさらに、800nm乃至1200nmの範囲内の波長を有する放射を吸収する吸収剤を、1重量%乃至30重量%含む、請求項1又は2記載のエレメント。
- 前記第3のポリマー物質が、フェノール性のヒドロキシル基を含み、トップ層が少なくとも一の溶解抑制成分を含む請求項1乃至3のいずれか1項記載のエレメント。
- 前記第3のポリマー物質が、ノボラック樹脂である請求項4記載のエレメント。
- 第2のポリマー物質が、下式:
[CH 2 =C(R)−CO 2 −X−NH−CO−NH−Y−Z]
(式中、Rは−H又は−CH 3 ;Xは二価の連結基;Yは置換又は非置換の二価の芳香族基;及びZは−OH、−COOH、又は−SO 2 NH 2 である)
で表される1以上のモノマーを20乃至80重量%含む請求項1乃至5のいずれか1項記載のエレメント。 - (1)請求項1乃至6のいずれか1項記載の画像形成可能なエレメントを画像形成して、画像形成されたエレメントを形成する工程であって、該画像形成可能なエレメントは、
a)親水性表面を含む基材;
b)親水性表面上の下地層;及び
c)下地層上のトップ層
を含む画像形成可能なエレメントであって、
前記トップ層はインキ受容性であり、
前記下地層は水性アルカリ現像液に溶解性であり、
前記下地層は少なくとも第1のポリマー物質と第2のポリマー物質との組み合わせを含み、
前記トップ層は第3のポリマー物質を含み、かつ
前記下地層の耐薬品性パラメーターが0.4を超えるものである工程;及び
(2) 画像形成されたエレメントを、水性アルカリ現像液で現像して、画像形成及び現像済みエレメントを形成し、画像形成及び現像済みエレメントは画像を含むものである工程;
を含む、画像形成方法。 - 請求項7記載の方法で調製された、リソグラフ印刷部材として有用な画像形成及び現像済みエレメント。
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