JP4842458B2 - 掘削用工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも部分的に打撃を加える打撃工具装置例えば、ハンマードリル又はたがねハンマーに装着する工具、例えば、好適には、コンクリート又は組積構造物のような岩状物を加工するための削孔たがね、たがねに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工具として使用する削孔たがねは、少なくとも部分的に打撃を加えるハンマードリルから例えば、電気空気式打撃機構の打撃体及び/又は往復ピストンを介して工具軸線の軸線方向に機械的打撃が差し込み端部の端面に加わり、これにより、打撃エネルギがほぼ長手方向の打撃パルスの形式として反対側の端面に伝播し、加工すべき材料に加わるエネルギによって加工が行われる。この反対側の端面は、硬質金属を装着した工具ヘッドとして構成するのが一般的である。
【0003】
物理学的には、パルス伝播は、衝撃を受ける第2の本体に伝達されるパルスはこの第2の本体に分配され、更に、伝達又は反射する。工具を介して加工すべき材料に加わるエネルギの一部は、棒状の固体のパルス挙動に関してパルス伝播の連鎖に存在する本体の音響理論に基づいて挙動する。工具に加わるエネルギは、一方では並進的重心移動と、他方ではこの重心の周りの揺動を生じるが、実質的には単に並進的な重心移動のみが加工に使用される。
【0004】
米国特許第4,165,790号には、複数個の互いに相対回転不能に固定しかつ制限範囲内で軸線方向に移動自在の部分よりなる、例えば、短い工具ヘッドと、長い工具シャフトと、差し込み端部とに分割した工具が記載されており、この工具の各部分は互いに等しい六角形断面の形状ロックにより相対回転不能かつ制限範囲内で軸線方向移動可能に連結する。このような工具ヘッドは、パルス伝播に関して最適化されていない。
【0005】
国際特許出願公開第WO97/08421号には、削孔管状体又は削孔ロッドの端部に設けるドリルインサートが記載されており、形状ロックによって相対回転不能かつ制限範囲内で軸線方向に移動可能にした工具ヘッドを、軸線方向長さの範囲内でヘッド部分の端面及びシャフト部分に構成する。相対回転不能の固定は、多角形形状の断面又は切除部に掛合するノーズ部により行う。軽量の金属ピン又はリングによって、工具ヘッドは制限範囲内で軸線方向に削孔管状体又は削孔ロッドに対して固定する。削孔管状体又は削孔ロッドからの工具ヘッドへの打撃パルスの伝播は、工具軸線に直交する方向に指向するほぼ平面状に構成したパルス伝播面を介して生じ、これらパルス伝播面は、削孔管状体と工具ヘッドの半径方向外方かつ端面領域の軸線方向内部との間、並びに削孔ロッドとスリーブ状の工具ヘッドの半径方向内面かつ軸線方向内部との間で生ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の刊行物に記載のものでは、ヘッド部分に対するシャフト部分の比率はできるだけ大きく、特に、5倍以上も大きくし、これにより、工具ヘッドの最大パルスエネルギが材料の加工のために伝達される。一般的には、シャフト部分のヘッド部分に対する所定のインピーダンス比率を考慮し、構造に起因して生ずる僅かな軸線方向の振動が許容しうる値となるようにする。工具ヘッドの2倍の長さの削孔管状体又は削孔ロッドから伝達される衝撃パルスがシャフト部分からヘッド部分に伝達されるヘッド側の端面は、一方では短いヘッド部分を経て直接加工すべき材料に伝達され、他方では引張パルスとして軸線方向に移動自在のシャフト部分に伝達され、パルスエネルギとして蓄積される。従って、これらの技術では引張衝撃が工具ヘッドに伝達される。ヘッド部分側とは反対側の自由端面で反射した後、衝撃パルスとしてヘッド部分を経て加工すべき材料に伝達される。研究によれば、工具ヘッドの2倍のパルス波長を有する衝撃パルスのパルスエネルギが工具ヘッドに伝達される際に、削孔管状体又は削孔ロッドには反動パルスはほとんど発生することなく、従って、パルスエネルギが完全に工具ヘッド及び加工すべき材料に伝達されることが分かった。従来の技術では、シャフト部分に装着しなければならない工具ヘッド部分への引張衝撃のパルス伝達を最適化し、本来自立した工具として、互いに固着したシャフト部分及びヘッド部分を有する工具が材料を加工する。
【0007】
本発明の目的は、打撃工具装置から発生するパルスエネルギを簡単な構造の工具の工具ヘッドに最適に伝達する削孔用工具を得るにある。更に、このような工具の工具ヘッドの最適な固定を行うことができる工具を得るにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明削孔工具は、組積構造物等の岩状物を加工するため、往復ピストン、及び必要に応じて設ける打撃体を有する打撃工具装置に配置する工具であって、音響的な波長を有する工具シャフトと、この工具シャフトに相対回転能に連結しかつ制限された範囲で軸線方向に移動可能な工具ヘッドとよりなる工具において、工具ヘッドを、音響インピーダンスに関して打撃工具装置の往復ピストン及び/又は打撃体に適合させ、互いに衝突し合う対向端面を少なくとも部分的に面接触するようにし、前記工具ヘッドの音響的長さを往復ピストン及び/又は打撃体により惹起される衝撃パルスの波長の半分の長さとしたことを特徴とする。
【0009】
このように音響的に適合させることによって、往復ピストン及び/又は打撃体によって励起される衝撃パルスに関連して、工具ヘッドの音響的波長の2倍のパルス波長に音響的に適合した工具ヘッドは、往復ピストン及び/又は打撃体からの衝撃パルスを完全に工具ヘッドに伝達し、ほぼ反動反射やパルスエネルギの損失を生ずることがない。
【0010】
互いに衝突し合う部分間に少なくとも部分的にほぼ面接触を生ずることによって、往復ピストンから発生するほぼ矩形波の衝撃パルスが拡散することなく工具ヘッドまで伝播され、この衝撃パルスは工具シャフトにわたりこの矩形波形状を保持して移動し、音響的に適合しているため工具ヘッドに完全に伝達される。
【0011】
往復ピストン及び/又は打撃体がパルスエネルギの工具ヘッドに完全に伝達され、このパルスエネルギが少なくとも部分的に材料の加工に供されることにより、往復ピストンよりも大きい重量の工具によって、標準の固定系に比べると、加工効率が25〜80%も増大する。
【0012】
制限された範囲内で軸線方向に移動自在の音響的に適合したジオメトリを有する工具ヘッドの学術的な理論は十分ではないが、十分大きな面接触によって変形されることなく伝達される矩形波の衝撃パルスとして規定される波長の無欠パルス伝達効果を生ずるものと思われる。この結果、工具ヘッドは加工すべき材料に最大のエネルギを伝達することができる。
【0013】
打撃軸線に直交する互いに衝突し合う往復ピストン及び/又は打撃体と、工具シャフトと、工具ヘッドとの間の端面相互が、衝突面相互間の僅かな許容しうる角度ずれがあっても中心領域での衝突を保証するためには、大きな有効接触半径の有効球面を設けると好適であり、この構成によれば、衝突の際に点接触に対応する振動圧力よりも面接触の振動圧力が優勢となり、この有効接触半径reff は向きに関する正負符号が付いている互いに衝突する端面の曲率半径r1 ,r2 から次式[数1]で決定される。
【0014】
【数1】
Figure 0004842458
【0015】
好適には、互いに衝突する端面の正負符号が付いている曲率半径r1 ,r2 は互いに同符号の指向性を有するものとすると、衝突面相互間の僅かな角度ずれがあっても中心領域で面接触の衝突を生ずることができるようになる。好適な実施例においては一方を凹状球面にし、他方を凸状球面にする。
【0016】
本発明の理論からは、無限大の有効接触半径が理想的であるが、実際上実現できる1mの有効接触半径は理想的な面接触に比べると、作業効率の向上は約25%の損失となる。
【0017】
工具ヘッドの往復ピストン及び/又は打撃体に対する音響的調和は、インピーダンスに関して次式[数2]及び[数3]に従って構成することにより得ることができる。
【0018】
【数2】
Figure 0004842458
【0019】
【数3】
Figure 0004842458
【0020】
ただし、(L2 ,L1 )は波長比率、(A2 ,A1 )は断面積比率、Eはそれぞれの弾性率、ρは密度であり、下付き添え字の「2」は衝突される側の部材を示す。
【0021】
同一の材料を使用する場合、往復ピストン及び/又は打撃体、工具シャフト、及び工具ヘッドの断面積はほぼ同一にする。構造上他の寸法にせざるを得ない場合、部材の幾何学的形状及び配置(ジオメトリ)を考慮する他に、例えば、往復ピストンの材料を通常のスチールに代えて、セラミック複合材又は炭素繊維複合材を代用することもできる。
【0022】
工具ヘッド、往復ピストン及び/又は打撃体の構造上の必須形態は、厳密な角柱形状にする必要はないが、少なくとも角柱形状に基づく形態にすべきである。理想形態から約10%逸脱すると、加工効率の向上は約25%の損失となる。
【0023】
工具自体は、工具シャフトと、この工具シャフトに相対回転不能かつ制限範囲内で軸線方向に移動自在であり硬質材料の切り刃を有する工具ヘッドとにより構成し、工具シャフトの音響的に見た長さを有するものとし、また工具ヘッドを往復ピストン及び/又は打撃体に音響的に調和させる。打撃体、工具シャフト及び工具ヘッドを同一材料で構成した場合、同一断面積にすると好適である。
【0024】
好適な実施例においては、工具ヘッドに隣接する工具シャフトの結合領域は角柱形状にし、好適には、正多角形断面形状、例えば、六角形断面形状とする。この角柱形状の稜線は面取りを設けると好適である。この角柱形状に補完し合う形状を有する工具ヘッドは、工具シャフトと相対回転不能の形状ロックを生じて連結される。工具軸線に直交し、また工具ヘッド及び工具シャフトに挿通するピンを固定手段として、微小制限範囲内で軸線方向に移動可能な部分に設けた軸線方向の長孔に連結することができる。
【0025】
好適な実施例においては、工具シャフトを中空構造にし、この中空構造で生ずるチャンネルに洗浄流体のような流動媒体を導入することができるようにする。このチャンネルは差込み端部及び工具ヘッドにおける流入/流出開口を有し、工具シャフトと制限範囲内で軸線方向に移動自在の工具ヘッドとの間で制限範囲内で軸線方向に移動自在の好適には、リング状のシール素子を配置すると好適である。
【0026】
本発明の好適な実施例においては、長さ及び断面積を音響的に調和させた工具ヘッドの工具シャフトとの結合領域にスリーブ状領域を設け、このスリーブ状領域において工具シャフトと相対回転不能かつ制限範囲内で軸線方向に移動自在に掛合させる。工具シャフトと工具ヘッドとの間の少なくとも部分的なほぼ平面的な必須の端面は、極めて大きい有効曲率半径を有する内部環状領域によって実現することができる。随意に設けることができるシール素子は、好適には、工具シャフトの半径方向に縮小した中心領域に設け、この中心領域に中心孔を設け、この中心孔を工具ヘッドの切り刃を配置した領域にで終端させ、この終端部分から工具ヘッドの端面の開口まで導通させ、この開口は、工具軸線に対して偏心させ、掘削により除去材料を排出するための切り刃に隣接するヘッド溝の外側に配置する。固定手段として、工具ヘッドのスリーブ状領域の軸線方向の長孔並びに工具シャフトの孔に横方向に挿通するピンを使用する。
【0027】
更に、本発明の好適な実施例においては、工具シャフトに対して長さ及び断面積が音響的に調和する工具ヘッドの工具シャフトとの結合領域の半径方向縮小した中心領域に半径方向外方に突出する駆動ノーズ部を設け、これにより、工具シャフトに対して相対回転不能かつ制限範囲内で軸線方向に移動自在に掛合させるようにする。工具シャフトと工具ヘッドとの間の必須の少なくとも部分的にほぼ平面状の端面は、極めて大きい有効曲率半径の外部環状領域によって実現する。随意に設けるシール素子は、縮小中心領域に配置し、またこの縮小中心領域に中心孔を設け、この中心孔を工具ヘッドの切り刃を設けた領域で終端させ、この終端部分から工具ヘッドの端面の開口まで導通させ、この開口は工具軸線に対して偏心させ、切り刃に隣接して掘削により除去した材料を排出するためのヘッド溝の外側に配置する。固定手段として、円弧の弦状方向に延在する工具シャフトの孔並びに工具ヘッドの駆動ノーズ部における軸線方向の長孔に挿通するピン、又は工具シャフトに設けた周方向溝に固定して工具ヘッドの駆動ノーズ部の半径方向外面に設けた切欠きに掛合するばねリングを使用する。
【0028】
固定手段は工具ヘッドをモジュールとして交換することを可能にする。このような交換としては、摩滅部分を取替えたり、加工目的に最適な工具ヘッドを選択肢から選んで組付ける場合がある。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、図面につき本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0030】
図1には、部分的に示す打撃工具装置1に配置した工具2の音響的な長さ(波長)及び幅(振幅)を線図的に示し、この工具2は音響的な長さ(波長)を有する工具シャフト3と軸線方向に制限された範囲で移動自在の工具ヘッド4とにより構成する。工具ヘッド4は、音響的なインピーダンスに関して、打撃装置1の往復移動する往復ピストン5及び打撃体6とに適合する。衝撃パルス7が工具ヘッド4の波長の2倍となるようにして工具ヘッド4は衝撃パルス7に適合させ、これにより、衝撃パルス7は往復ピストン5から打撃体6及び工具シャフト3を経て工具ヘッド4に完全に伝達さずることがなれ、これに遅れるある時点でパルスエネルギが加工すべき岩状物8に衝突し、工具ヘッド4に伝達される際に、反動反射9及びパルスエネルギ損失を生い。衝撃パルス7の伝達の際に、互いに衝突する端面10は互いに面接触し、衝撃パルス7はほぼ矩形波パルスとして伝達される。
【0031】
図2には、本発明による実施の形態としての第1の実施例の工具2の全体的には示さない工具軸線に沿う一部を示し、この工具2は工具シャフト3と、この工具シャフト3に対して相対回転不能かつ軸線方向に制限範囲内で軸線方向に移動自在に連結して硬質材料の切り刃11を有する工具ヘッド4とにより構成し、図示の実施の形態では工具シャフト3及び工具ヘッドを同一材料により構成し、同一断面積にする。工具ヘッド4に隣接する工具シャフト3の結合領域12は角柱形状にする。工具ヘッド4は、これに補完し合う形状に構成する。工具軸線に直交しかつ工具ヘッド4並びに工具シャフト3に貫通するピンを固定手段13として、工具ヘッド4の固定収容部14としての軸線方向の長孔に嵌合させ、制限された範囲の軸線方向移動量ΔXを確保する。衝撃パルスの伝達の際に少なくとも部分的に面接触する対向配置した端面10は工具軸線に直交する有効接触半径が1mより大きい球面構成とする。工具シャフト3は中空にする。この中空内部は、工具ヘッド4の切り刃11を配置する中心孔に向かって終端するチャンネル15は差し込み端部又は工具ヘッド4に設けた流入/流出開口16に連通させ、工具シャフト3と軸線方向に制限範囲内で移動自在の工具ヘッド4との間の軸線方向のシール領域17に軸線方向に制限範囲内で移動自在のリング状のシール素子18を設ける。
【0032】
【実施例】
図3には、長さ及び断面積に関して音響的に調和する工具ヘッド4をスリーブ状にした実施例を示し、工具シャフト3の六角形断面の角柱状の結合領域12を補完し合う形状に構成した工具ヘッド4に相対回転不能かつ制限範囲内で軸線方向に移動自在に嵌合させる。工具シャフト3と工具ヘッド4との間の端面10を少なくとも部分的なほぼ平面的な形状は、極めて大きい有効曲率半径の内部環状領域によって実現することができる。リング状のシール素子18を工具シャフト3の縮小半径の中心に突出するシール領域17に配置し、工具ヘッド4の中心孔に嵌合させ、工具ヘッド4の両側の側面に2個の流出開口16を導通させ、これら流出開口16は研削除去した材料を排出するヘッド溝19の外側で工具軸線に対して偏心させ、かつ切り刃11に隣接させて設ける。固定手段13としてピンを使用し、このピンは工具軸線に直交させ、スリーブ状の工具ヘッド4の結合領域12の軸線方向の長孔として設けた固定収容部14及び工具シャフト3の孔に挿通させる。
【0033】
図4には、長さ及び断面積に関して音響的に調和する工具ヘッド4を示し、工具シャフト3に着脱自在に配置する半径方向の寸法が小さい中心の縮小した結合領域12に半径方向外方に突出する駆動ノーズ部20を設け、この駆動ノーズ部に補完し合うよう構成した工具シャフト3に対して相対回転不能かつ制限範囲内で軸線方向に移動自在に嵌合させる。工具シャフト3と工具ヘッド4との間の対向端面10を少なくとも部分的にほぼ平面状にするのを、極めて大きな有効曲率半径を有する外側円形領域によって実現する。リング状のシール素子18を結合領域12に隣接するシール領域17に設け、工具ヘッド4に中心孔を設け、この中心孔を切り刃が配置されている工具ヘッドの孔に終端させ、この位置から工具ヘッド4の端面側の2個の流出開口16に導通させ、これら流出開口16は好適には、掘削した材料を排出するヘッド溝19の外側で工具軸線に対して偏心させかつ切り刃11に隣接配置する。固定手段13としてピンを使用し、工具シャフト3の円弧の弦方向に延びる孔並びに工具ヘッド4の駆動ノーズ部20に配置した固定収容部14としての軸線方向の長孔に横方向に挿通する。
【0034】
図5には、固定手段13として、工具シャフト3の周方向溝21に固定するばねリングを使用した実施例を示し、このばねリングを固定収容部14として工具ヘッド4の駆動ノーズ部20の半径方向外方に設けた切欠きに掛合させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 打撃工具装置に使用する衝撃パルスを最適化した工具の原理を示す説明図である。
【図2】 本発明による工具の好適な実施の形態としての第1の実施例の工具の説明図であり、(a)は側面図、(b)はA‐A線上の断面図である。
【図3】 本発明による工具の第2の実施例の分解斜視図である。
【図4】 本発明による工具の第3の実施例の分解斜視図である。
【図5】 本発明による工具の第4の実施例の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 打撃工具装置
2 工具
3 工具シャフト
4 工具ヘッド
5 往復ピストン
6 打撃体
7 衝撃パルス
8 岩状物
9 反動反射
10 端面
11 切り刃
12 結合領域
13 固定手段
14 固定収容部
15 チャンネル
16 流入/流出開口
17 シール領域
18 シール素子
19 ヘッド溝
20 駆動ノーズ部
21 周方向溝

Claims (9)

  1. 組積構造物等の岩状物(8)を加工するため、往復ピストン(5)、及び必要に応じて設ける打撃体(6)を有する打撃工具装置(1)に配置する工具であって、音響的な波長を有する工具シャフト(3)と、この工具シャフトに相対回転能に連結しかつ制限された範囲で軸線方向に移動可能な工具ヘッド(4)とよりなる工具において、工具ヘッド(4)を、音響インピーダンスに関して打撃工具装置(1)の往復ピストン(5)及び/又は打撃体(6)に適合させ、互いに衝突し合う対向端面(10)を少なくとも部分的に面接触するようにし、前記工具ヘッド(4)の音響的長さを往復ピストン(5)及び/又は打撃体(6)により惹起される衝撃パルス(7)の波長の半分の長さとしたことを特徴とする掘削用工具。
  2. 前記工具ヘッド(4)を前記工具シャフト(3)に対して角柱状に構成した結合領域(12)により相対回転不能に連結した請求項1記載の工具。
  3. 前記結合領域(12)の内部で工具ヘッド(4)並びに工具シャフト(3)に対して工具軸線に直交する方向に延在する固定手段(13)を、工具ヘッド(4)の軸線方向に長い固定収容部(14)及び/又は前記工具シャフト(3)に配置した請求項記載の工具。
  4. 前記固定手段(13)をピン又はリングによって構成した請求項記載の工具。
  5. 工具シャフト(3)を中空にし、工具シャフトの差し込み端部及び前記工具ヘッド(4)に流入/流出開口を設け、工具シャフト(3)と制限範囲内で軸線方向に移動自在の工具ヘッド(4)との間に、制限範囲内で軸線方向に移動自在のシール素子(18)を設けた請求項1乃至のうちのいずれか一項に記載の工具。
  6. 請求項1乃至のうちのいずれか一項に記載の工具(2)に少なくとも部分的に打撃応力を加える打撃工具装置において、往復ピストン(5)をスチールよりも軽量及び/又は低剛度の材料によって構成したことを特徴とする打撃工具装置。
  7. 往復ピストン(5)及び/又は打撃体(6)及び/又は工具ヘッド(4)の音響インピーダンスに関する適合は、実質的な長さ及び実質的な断面積を寸法的に適合させることによって生ずるようにした請求項1乃至のうちのいずれか一項に記載の工具及び/又は打撃工具装置。
  8. 少なくとも部分的に衝突する対向端面(10)を打撃軸線に直交しかつ有効接触半径が最大で1mの有効球面により構成した請求項1乃至のうちのいずれか一項に記載の工具及び/又は打撃工具装置。
  9. 2個の互いに対向する端面(10)のうちの一方を凹面、他方を凸面により構成した請求項記載の工具及び/又は打撃工具装置。
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