JP6588211B2 - さく岩機 - Google Patents

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本発明は、さく岩機に関する。
従来のさく岩機としては、例えば、特許文献1記載の技術が開示されている。このさく岩機200は、図3に示すように、さく岩機本体201と、ピストン210と、シャンクアダプタ220と、ロッド230とを備えて構成されている。ロッド230、シャンクアダプタ220、及びピストン210は、前端から後端へ向けて、この順番に並んでいる。ロッド230、シャンクアダプタ220、及びピストン210の軸心は、同一直線上に位置している。ピストン210は、中実の円柱体であり、その略中央に大径部211を有しており、その大径部211の前側には前側小径部212が、大径部211の後側には後側小径部213がそれぞれ設けられている。前側小径部212の前側には、打撃部214が設けられている。大径部211の中央部には、円環状の切換溝215が形成されている。
このピストン210が、さく岩機本体201の後方内部に摺嵌されることで、さく岩機本体201内にピストン前室202とピストン後室203とがそれぞれ画成されている。さく岩機本体201内には図示しない公知の切換弁機構が設けられており、切換弁機構の作動によりピストン前室202、及びピストン後室203に圧油が適宜給排されることで、ピストン210は前後進動を行うようになっている。これにより、ピストン210は、シャンクアダプタ220の後端に前端を当接して打撃(応力)を付与可能となっている。
シャンクアダプタ220は、前端から後端へ向けて、外径ねじ部225、中継部224、前側摺動部222、スプライン部221、及び後側摺動部223を備えて構成されている。スプライン部221の外周には、シャンクアダプタ220の軸方向に沿って伸びている溝であるスプラインが形成されている。シャンクアダプタ220の前端の前面には、前方へと開口し軸心の中央部まで伸びている前側フラッシングホール226が設けられている。また、シャンクアダプタ220の側面には、前側フラッシングホール226に連通し側方へと開口している側面側フラッシングホール227が設けられている。
このシャンクアダプタ220の前側摺動部222及び後側摺動部223が、さく岩機本体201の前方内部に摺動可能に保持されている。さく岩機本体201にはモータ250が設けられており、モータ250の回転動が駆動ギヤ251、及び被動ギヤ252を介してスプライン部221に伝達される。これにより、モータ250は、シャンクアダプタ220に回転を付与可能となっている。さく岩機本体201の側面側フラッシングホール227に対向する箇所には、フラッシング室204が設けられている。フラッシング室204には、図示しない給水通路によってフラッシング流体が供給される。フラッシング流体としては、例えば、水、または圧縮空気、または、これらを混合したものが用いられる。
ロッド230は、前端から後端へ向けて、前側外径ねじ部233、外径部231、及び後側外径ねじ部232を備えて構成されており、その軸心にフラッシングホール234が貫通して設けられている。ロッド230の後側外径ねじ部232とシャンクアダプタ220の外径ねじ部225とは、内径ねじ部241を有するカップリングスリーブ240によって結合されている。これにより、ロッド230の後端とシャンクアダプタ220の前端とは、互いに接続されている。
ロッド230の前側外径ねじ部233には図示しない公知のビットが装着されるが、ロッド230の長さを超える深さのさく孔を行う場合には、目標のさく孔深さに達するまでカップリングスリーブ240を介してロッド230を螺合して継ぎ足すことを繰り返す。
このさく岩機200で岩盤にさく孔するには、切換弁機構からピストン前室202及びピストン後室203に圧油を給排してピストン210を前後進動させて、ピストン210の前端をシャンクアダプタ220の後端に繰り返し当接して打撃を与える。同時に、モータ250を作動させ、駆動ギヤ251及び被動ギヤ252を介してスプライン部221を回転動させて、シャンクアダプタ220に回転を与える。さらに、図示しない公知の送り機構によってさく岩機200に前方への推力を与えて、さく岩機200を前進させる。
ピストン210の前端がシャンクアダプタ120の後端を打撃することで発生する応力波は、シャンクアダプタ220、カップリングスリーブ240、及びロッド230を介してビットへと伝播し岩盤を破砕する。また、シャンクアダプタ220の回転も、ビットに伝達され、一打撃ごとにビットが岩盤を破砕する点の位相を軸心回りに変化させる。
フラッシング室204に供給されたフラッシング流体は、側面側フラッシングホール227、前側フラッシングホール226及びフラッシングホール234を経てビットに送られ、ビットによって破砕された岩盤のくり粉を孔底から排除する。そして、くり粉が排除されることで、送り機構によって与えられる推力によりさらに前方へとさく孔して行く。
このさく岩機200では、長孔さく孔の際には、前述した通り、ロッド230を複数本継ぎ足してさく孔するが、ロッド230は細長形状であるために孔曲がりが発生し易いという問題がある。この孔曲がりの対策として有効なのはロッド径を大きくすることであるが、径大ロッドとして従来からドリルチューブが提案されている(例えば、特許文献2参照)。ドリルチューブは、中央部がパイプ形状を呈しており、その両端にねじ部が設けられている。すなわち、ドリルチューブは高い断面係数を有し、かつ軽量化が図られているので、孔曲がりが発生し難く、さく孔の直進性能が高いため、長孔さく孔に適している。
特開2008−115529号公報の図5 特開平6−320348号公報
本出願人は、さく岩機のさく孔のメカニズムにおいて、ピストンの打撃エネルギーをいかに効率的に岩盤の破砕に消費するかについて永年研究を重ねており、その結果得た知見は以下の通りである。すなわち、ピストンの前端がシャンクアダプタの後端を打撃することで発生する応力波は、応力波の伝播経路に界面が少ない方が反射等の影響が無くビット(前端)へと伝播(伝達)すること、また、界面が存在する場合は、その前後において断面形状を揃えることで反射の影響を減ずることができること、さらには、伝播経路全体において断面形状の変化を少なくすることが伝達効率を維持する上で好ましいことである。
ここで、図3のさく岩機200を上記の観点で観察してみると、ピストン210の前端の打撃部214とシャンクアダプタ220の後端の後側摺動部223とは、どちらも中実構造であり、断面形状が等しくなるように設定されており、シャンクアダプタ220の前端の外径ねじ部225とロッド230の後端の後側外径ねじ部232も断面形状が略同じになっていることがみて取れる。また、ピストン210、シャンクアダプタ220、及びロッド230の全体をみても大きな形状変化がないといえる。
そこで、図3のさく岩機200において、ロッド230に替えて特許文献2に記載されたようなドリルチューブを装着することを想定してみると、孔曲がりが発生し難くなり、さく孔の直進性能を向上できるものの、シャンクアダプタ220とドリルチューブとの界面の前後で断面形状の変化が大きくなり、また、全体を通してみてもドリルチューブの箇所のみが径大かつ肉薄なパイプ形状であることから、ドリルチューブとシャンクアダプタ220の界面で応力波の反射や散乱が大きくなり打撃効率が低下することが推測される。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、さく孔の直進性能を向上しながらも、打撃効率が良好であるさく岩機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、ビットが前端に装着され中央部が拡径されたロッド空洞部を有するドリルチューブと、ドリルチューブの後端が前端に接続されるシャンクアダプタと、シャンクアダプタの後端に打撃を与えるピストンとを備え、打撃によって発生した応力波をシャンクアダプタ及びドリルチューブを介してビットに伝播するさく岩機であって、応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃え、シャンクアダプタは、側面と前端の端面とのそれぞれにフラッシングホールが設けられ、これら両フラッシングホールを連通しロッド空洞部と同一の内径を有するシャンクアダプタ空洞部が設けられ、後端の端面にシャンクアダプタ空洞部と連通しないように画成されシャンクアダプタ空洞部と同一の内径を有する凹部が設けられ、ピストンは、シャンクアダプタと同一の外径を有し、凹部と同一の内径を有する貫通孔が設けられることで、ピストンとシャンクアダプタとの界面の前後で断面形状を揃えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ドリルチューブを採用するとともに、打撃によって発生する応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃えたため、ドリルチューブによってもたらされるさく孔の直進性能を享受しながらも、打撃によって発生する応力波の反射や散乱を抑制することができるので打撃効率が良好である。
本発明の一態様によれば、さく孔の直進性能を向上しながらも、打撃効率が良好であるさく岩機を提供することができる。
本発明に係るさく岩機の実施形態の断面図である。 本発明に係るさく岩機の変形例の断面図である。 従来のさく岩機の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を適宜参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態のさく岩機100は、さく岩機本体101と、ピストン110と、シャンクアダプタ120と、ドリルチューブ130とを備えて構成されている。ドリルチューブ130、シャンクアダプタ120、及びピストン110は、前端から後端へ向けて、この順番に並んでいる。ドリルチューブ130、シャンクアダプタ120、及びピストン110の軸心は、同一線上に位置する。ピストン110は、軸心に沿って伸びている貫通孔116が形成された中空の円筒体であり、その略中央に大径部111を有しており、その大径部111の前側には前側小径部112が、大径部111の後側には後側小径部113がそれぞれ設けられている。前側小径部112の前側には、打撃部114が設けられている。大径部111の中央部には円環状の切換溝115が形成されている。
このピストン110が、さく岩機本体101の後方内部に摺嵌されることで、さく岩機本体101内にピストン前室102とピストン後室103とがそれぞれ画成されている。さく岩機本体101内には図示しない公知の切換弁機構が設けられており、切換弁機構の作動によりピストン前室102及びピストン後室103に圧油が適宜給排されることで、ピストン110は前後進動を行うようになっている。これにより、ピストン110は、シャンクアダプタ120の後端に前端を当接して打撃(応力)を付与可能となっている。
シャンクアダプタ120は、前端から後端へ向けて、外径ねじ部124、中継部123、摺動部122、及びスプライン部121を備えて構成されている。スプライン部121の外周にはシャンクアダプタ120の軸方向に沿って伸びている溝であるスプラインが形成されている。シャンクアダプタ120の前端の端面には、前方へと開口している前側フラッシングホール125が設けられ、シャンクアダプタ120の側面には、側方へと開口している側面側フラッシングホール127が設けられている。また、シャンクアダプタ120の中央部には、前側フラッシングホール125と側面側フラッシングホール127とを連通する断面円形状の空洞部126が設けられている。前側フラッシングホール125、及び空洞部126の軸心は、シャンクアダプタ120の軸心と同軸に設けられている。
シャンクアダプタ120の後端の端面には、断面円形状の凹部128が設けられている。空洞部126と凹部128とは、互いに連通しないように隔壁129で画成されている。凹部128の軸心は、シャンクアダプタ120の軸心と同軸に設けられている。
なお、本実施形態では、スプライン部121を、シャンクアダプタ120の後端に設ける例を示したが、例えば、シャンクアダプタ120の中央部に設ける構成としてもよい。
このシャンクアダプタ120の摺動部122が、さく岩機本体101の前方内部に摺動可能に保持されている。さく岩機本体101にはモータ140が設けられており、モータ140の回転動が駆動ギヤ141及び被動ギヤ142を介してスプライン部121に伝達される。これにより、モータ140は、シャンクアダプタ120に回転を付与可能となっている。さく岩機本体101の側面側フラッシングホール127に対向する箇所には、フラッシング室104が設けられている。フラッシング室104には図示しない給水通路によってフラッシング流体(水、圧縮空気、またはこれらを混合したもの)が供給される。
ドリルチューブ130は、前端から後端へ向けて、外径ねじ部133、外径部131、及び内径ねじ部132を備えて構成されている。ドリルチューブ130の前端の端面には前方へと開口している前側フラッシングホール134が設けられ、ドリルチューブ130の後端の端面には後方へと開口している後側フラッシングホール135が設けられている。また、ドリルチューブ130の中央部には、前側フラッシングホール134と後側フラッシングホール135とを連通する断面円形状の空洞部136が設けられている。前側フラッシングホール134、後側フラッシングホール135及び空洞部136の軸心は、ドリルチューブ130の軸心と同軸に設けられている。空洞部136は、中央部が拡径されたパイプ形状を呈している。ドリルチューブ130の内径ねじ部132とシャンクアダプタ120の外径ねじ部124とは結合されている。これにより、ドリルチューブ130の後端とシャンクアダプタ120の前端とは、互いに接続されている。
このように、本実施形態では、ドリルチューブ130を用いたため、断面係数を増大し、軽量化できる。これにより、孔曲がりが発生し難く、さく孔の直進性能を向上できる。
ドリルチューブ130の外径ねじ部133、つまり、前端には図示しない公知のビットが装着されるが、ドリルチューブ130の長さを超える深さのさく孔を行う場合には、目標のさく孔深さに達するまでドリルチューブ130を螺合して継ぎ足すことを繰り返す。
ここで、ドリルチューブ130の空洞部136の内径をφID、シャンクアダプタ120の空洞部126の内径をφID、シャンクアダプタ120の凹部128の内径をφID、ピストン110の貫通孔116の内径をφIDとすると、
φID=φID=φID=φID
に設定した。
また、ドリルチューブ130の外径部131の外径をφOD、シャンクアダプタ120の中継部123の外径をφOD、シャンクアダプタ120の摺動部122の外径とスプラインの谷径をφOD、ピストン110の打撃部114の外径をφODとすると、
φOD=φOD=φOD=φOD
に設定した。
すなわち、ピストン110、シャンクアダプタ120、及びドリルチューブ130は全て中空構造を呈するものとし、ドリルチューブ130の外径(外径部131の外径φOD)、シャンクアダプタ120の外径(中継部123の外径φOD、摺動部122の外径φOD)、及びピストン110の外径(打撃部114の外径φOD)を同一とした。なお「同一」には、製造時の寸法のばらつきがあるため、数%程度のずれを含むものも許容されることは勿論である。また、ドリルチューブ130の空洞部136の内径φID、シャンクアダプタ120の空洞部126の内径φID、シャンクアダプタ120の凹部128の内径φID及びピストン110の貫通孔116の内径φIDも同一とした。
これにより、ピストン110、シャンクアダプタ120、及びドリルチューブ130それぞれの中空部の内外径を同一とした。そして、ピストン110とシャンクアダプタ120との当接箇所(≒界面)の前後で断面形状を同一とするとともに、シャンクアダプタ120とドリルチューブ130との接合箇所(≒界面)の前後で断面形状を同一とした。すなわち、打撃によって発生する応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃えた。なお「揃える」には、完全同一とすることに加え、数%程度のずれを含むものも許容される。
このように、本実施形態では、ドリルチューブ130を採用するとともに、打撃によって発生する応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃えた。具体的には、ピストン110とシャンクアダプタ120との界面の前後で断面形状を揃え、シャンクアダプタ120とドリルチューブ130との界面の前後で断面形状を揃えた。それゆえ、ドリルチューブ130によってもたらされるさく孔の直進性能を享受しながらも、打撃によって発生する応力波の反射や散乱を抑制することができるので打撃効率が良好にすることができる。そのため、本実施形態によれば、長孔さく孔により好適なものとすることができる。
さらに、シャンクアダプタ120とドリルチューブ130との界面の前後、つまり、シャンクアダプタ120の外径ねじ部124とドリルチューブ130の内径ねじ部132とが螺合している箇所の前後では、拡径状態も同一とし、断面形状の変化状態も同一とした。これにより、打撃によって発生する応力波の反射や散乱をより抑制することができる。
また、ドリルチューブ130、シャンクアダプタ120、及びピストン110それぞれの平均有効断面の形状を更に揃えた。平均有効断面としては、例えば、内径の径変化及び外径の径変化のそれぞれを全長にわたって均すことによって得られる平均断面がある。これにより、応力波の伝播経路全体において断面形状の変化を少なくすることができる。
なお、ピストン110の平均有効断面を、シャンクアダプタ120の平均有効断面と揃える例を示したが、打撃エネルギーの発生という見地からは、ピストン110の平均有効断面の大きさを、シャンクアダプタ120の平均有効断面以上とすることが好ましい。
また、スプラインの谷径φODは、シャンクアダプタ120のうち、スプラインが形成されていない部分の外径(シャンクアダプタ120の中継部123の外径φOD、シャンクアダプタ120の摺動部122の外径φOD)と同一とした。それゆえ、応力波の伝播経路の断面形状がスプラインが形成されている部分で変化することを抑制できる。
このさく岩機100で岩盤にさく孔するには、切換弁機構からピストン前室102及びピストン後室103に圧油を給排してピストン110を前後進動させて、ピストン110の前端をシャンクアダプタ120の後端に繰り返し当接して打撃を与える。同時に、モータ140を作動させ、駆動ギヤ141及び被動ギヤ142を介してスプライン部121を回転動させて、シャンクアダプタ120に回転を与える。さらに、図示しない公知の送り機構によってさく岩機100に前方への推力を与えて、さく岩機100を前進させる。
ピストン110の前端がシャンクアダプタ120の後端を打撃することで発生する応力波は、シャンクアダプタ120及びドリルチューブ130を介してビットへと伝播し岩盤を破砕する。また、シャンクアダプタ120の回転もドリルチューブ130を介してビットに伝達され、一打撃ごとにビットが岩盤を破砕する点の位相を軸心回りに変化させる。
フラッシング室104に供給されたフラッシング流体は、側面側フラッシングホール127から空洞部126、前側フラッシングホール125、後側フラッシングホール135、空洞部136、及び前側フラッシングホール134を経て、ビットに送られ、ビットによって破砕された岩盤のくり粉を孔底から排除する。そして、くり粉が排除されることで、送り機構によって与えられる推力によりさらに前方へと進んでさく孔して行く。
本実施形態では、図1の空洞部136がロッド空洞部を構成する。また、図1の空洞部126がシャンクアダプタ空洞部を構成する。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)本実施形態に係るさく岩機100は、ビットが前端に装着され中央部が拡径された空洞部136を有するドリルチューブ130と、ドリルチューブ130の後端が前端に接続されるシャンクアダプタ120と、シャンクアダプタ120の後端に打撃を与えるピストン110とを備え、打撃によって発生した応力波をシャンクアダプタ120及びドリルチューブ130を介してビットに伝播する構成とした。また、さく岩機100は、打撃によって発生する応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃える構成とした。
このような構成によれば、ドリルチューブ130を採用するとともに、打撃によって発生する応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃えたため、ドリルチューブ130によってもたらされるさく孔の直進性能を享受しながらも、打撃によって発生する応力波の反射や散乱を抑制することができるので打撃効率が良好である。
(2)本実施形態に係るさく岩機100では、シャンクアダプタ120は、側面と前端の端面とのそれぞれに前側フラッシングホール125、側面側フラッシングホール127が設けられ、これら両フラッシングホール125、127を連通しドリルチューブ130の空洞部136と同一の内径φIDを有する空洞部126が設けられ、後端の端面に空洞部126と連通しないように画成され空洞部126と同一の内径φIDを有する凹部128が設けられている。また、ピストン110は、シャンクアダプタ120と同一の外径φODを有し、凹部128と同一の内径φIDを有する貫通孔116が設けられることで、ピストン110とシャンクアダプタ120との界面の前後で断面形状を揃えた。
このような構成によれば、ピストン110とシャンクアダプタ120との界面で、打撃によって発生する応力波の反射や散乱を抑制することができる。
(3)本実施形態に係るさく岩機100では、ドリルチューブ130、シャンクアダプタ120、及びピストン110それぞれの平均有効断面の形状を更に揃えた。
このような構成によれば、応力波の伝播経路全体において断面形状の変化を少なくすることができるので、応力波の伝達効率を向上することができる。
(4)本実施形態に係るさく岩機100では、ピストン110の平均有効断面の大きさを、シャンクアダプタ120の平均有効断面以上とした。
このような構成によれば、ピストン110が油圧により得た運動エネルギーを打撃エネルギーとしてドリルチューブ130に伝達する際の伝達効率を向上することができる。
(5)本実施形態に係るさく岩機100では、スプラインの谷径は、シャンクアダプタ120のうち、スプラインが形成されていない部分の外径と同一とした。
このような構成によれば、応力波の伝播経路の断面形状がスプラインが形成されている部分で変化することを抑制できるので、応力波の伝達効率をより向上することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明に係るさく岩機は、上記実施形態のさく岩機100に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しなければ、その他の種々の変形や各構成要素を変更することが許容されることは勿論である。
(1)例えば、ピストン前室102を高圧としピストン後室103を低圧とした第1状態と、ピストン前室102を低圧としピストン後室103を高圧とした第2状態とを交互に切り替え、ピストン110を前後進動させる構成としてもよい。これにより、例えば、ピストン前室102とピストン後室103とのいずれか一方を一定圧で維持し、いずれか他方の圧力を増減して、ピストン110を前後進動させる構成に比べ、ピストン110の後端により強い打撃を付与できるため、長孔さく孔により好適なものとすることができる。
(2)また、例えば、図2に示すように、ドリルチューブ130の後端に内径ねじ部132に替えて外径ねじ部137を設け、ドリルチューブ130の外径ねじ部137とシャンクアダプタ120の外径ねじ部124とを、内径ねじ部151を有するカップリングスリーブ150によって結合させる構成としてもよい。
100 さく岩機
110 ピストン
116 貫通孔
120 シャンクアダプタ
121 スプライン部
125 前側フラッシングホール
126 空洞部
127 側面側フラッシングホール
128 凹部
130 ドリルチューブ
134 前側フラッシングホール
135 後側フラッシングホール
136 空洞部

Claims (4)

  1. ビットが前端に装着され中央部が拡径されたロッド空洞部を有するドリルチューブと、前記ドリルチューブの後端が前端に接続されるシャンクアダプタと、前記シャンクアダプタの後端に打撃を与えるピストンとを備え、前記打撃によって発生した応力波を前記シャンクアダプタ及び前記ドリルチューブを介して前記ビットに伝播するさく岩機であって、
    前記応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃え、
    前記シャンクアダプタは、側面と前端の端面とのそれぞれにフラッシングホールが設けられ、これら両フラッシングホールを連通し前記ロッド空洞部と同一の内径を有するシャンクアダプタ空洞部が設けられ、後端の端面に前記シャンクアダプタ空洞部と連通しないように画成され前記シャンクアダプタ空洞部と同一の内径を有する凹部が設けられ、
    前記ピストンは、前記シャンクアダプタと同一の外径を有し、前記凹部と同一の内径を有する貫通孔が設けられることで、前記ピストンと前記シャンクアダプタとの界面の前後で断面形状を揃えたことを特徴とするさく岩機。
  2. ビットが前端に装着され中央部が拡径されたロッド空洞部を有するドリルチューブと、前記ドリルチューブの後端が前端に接続されるシャンクアダプタと、前記シャンクアダプタの後端に打撃を与えるピストンとを備え、前記打撃によって発生した応力波を前記シャンクアダプタ及び前記ドリルチューブを介して前記ビットに伝播するさく岩機であって、
    前記応力波の伝播経路の界面の前後で断面形状を揃え、
    前記ドリルチューブ、前記シャンクアダプタ、及び前記ピストンそれぞれの平均有効断面の形状を更に揃えたことを特徴とするさく岩機。
  3. 前記ピストンの平均有効断面の面積の大きさを、前記シャンクアダプタの平均有効断面の面積以上としたことを特徴とする請求項に記載のさく岩機。
  4. 前記シャンクアダプタは、外周にスプラインが形成され、
    前記スプラインの谷径は、前記シャンクアダプタのうち、前記スプラインが形成されていない部分の外径と同一であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のさく岩機。
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