JP4841712B2 - インクジェット印刷のための求核置換反応による巨大分子発色団へのポリマー類の共有結合形付着 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性のために付着された官能基と求核置換によって顔料に共有結合で付着されたポリマー鎖の両者を有する顔料粒子(巨大分子発色団)を含むインクジェット用インク組成物に関する。これらの着色インクは、媒体に適用される時、増大せる耐汚れ性、増大せる印刷品質、改善されたにじみ制御、及び改善された耐水性を示すと共に、有機溶剤により可溶性である。さらに、これらのポリマーを使って調合したインクは、良好な粘度と表面張力で特徴付けられ、サーマルインクジェット印刷、圧電式インクジェット印刷、及び連続インクジェット印刷を含む、インクジェット印刷に有用である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェット式プリンタは、コンピュータと併用される他方式のプリンタに比べ、低コスト、高品質、及び比較的ノイズの無い選択(オプション)をもたらすものである。該プリンタは、プレナムから入るインクの出道を備えたチャンバーに抵抗素子を採用している。プレナムは、インク貯蔵用容器に接続されている。複数の該抵抗素子は、印字ヘッドにおいて、プリミティブと呼ばれる、特定パターンを形成する。各抵抗素子は、ノズル板のノズルと組み合わされていて、それを通してインクが印刷媒体の方へ射出されるのである。印字ヘッドと容器をまとめて組立てたものがインクジェットペンを構成する。
【0003】
動作に当っては、各抵抗素子が伝導線を通してマイクロプロセッサに接続されており、この状態で、電流搬送信号が選択された1つ以上の素子を発熱させるのである。この加熱によってチャンバーにインクのバブルが生成され、それがノズルを通して印刷媒体の方へ射出される。この方法では、与えられたプリミティブの特定順に、複数の該抵抗素子を付勢して、英数字を形成し、区画書き込みを行い、且つその他の印刷機能を媒体上に実現するのである。
【0004】
サーマルインクジェット印刷に用いられるインクジェット用インクは、典型的には、着色剤とビヒクルから成り、そのビヒクルは、しばしば、水と他の比較的低表面張力の液体を含有する。
【0005】
着色剤には、一般に染料をベースとしたものと顔料をベースにしたものの2種類がある。染料は、水溶性であるという利点がある。しかし、染料についての問題は、耐水性、耐汚れ性、カラー間のにじみ制御、及び耐光性が全て不十分であるということである。顔料は、一般に、水不溶性であり、従って、それを水溶性にするには分散又はその他の手段を必要とする。
【0006】
関連技術にはこれらの着色剤を使うインクジェット用インク処方の例が多く見られるとはいえ、高い耐汚れ性、高い耐水性、高い印刷品質、高いにじみ制御、及び高い光学濃度を実現できる安定で水溶性の顔料から成るインク組成物の必要性は、依然として存在する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、水溶性であり且つ求核置換又はアシル化反応によって着色剤に共有結合で付着されたポリマーを含む着色剤を含有するインクジェット用インク組成物が提供される。ここで使用される着色剤は、水溶性をもたらすための官能基並びにインク調合に当たり特に優れた特性を付与するためのポリマー類でその表面が処理されているところの顔料粒子を含有する。そのように処理された顔料は、巨大分子発色団(MMC)と呼ばれる。これらのMMC含有インクは、擦り汚れ(smear)を小さくする上で有効であり且つ高い耐水性、にじみ制御、光学濃度及び改善された印刷品質を示す。にじみ制御は、実質的に、同時的に且つ隣接して印刷された1つの着色インクの第二の着色インクへの浸入の制御として定義される。さらに、本発明の顔料は、有機溶剤に比較的溶解性であり且つ印刷媒体上でより優れたにじみ制御をもたらす。当該インクは、インクジェットプリンタの高い印刷品質と性能を実現する助けとなるようさらに別の成分を含有してもよい。
【0008】
加えて、本発明によれば、開示したインクを使用し且つそのインクの諸性質を活用するインクジェット印刷の方法が提供される。
【0009】
本明細書における全ての濃度は、別途指定されない限り、重量パーセントで表示する。凡ての成分の純度は、インクジェット用インクとして正常な業務実践に用いられるそれである。全ての参考文献は、引用によりここに組み込まれている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のインク処方に使用されるMMCは、粒子に水溶性を付与するための化学的変性(chemical modifications)を含む。典型的な化学的プロセスの下で、生ずるMMCの表面は、アニオン発色団としてカルボン酸塩、リン酸塩、及び/又はスルホン酸塩の官能性基(functionalities)、及びカチオン発色団としてアンモニウム、第四アンモニウム、又はホスホニウムの官能性基を含む。
【0011】
本発明のMMC着色剤粒子は、好ましくは、0.005〜12μmの範囲の有効平均直径を有する。この種の着色剤は、溶媒接近可能な官能基が着色剤を水溶性にする可溶化基を提供する様に誘導体化される、化学反応から生ずる。生ずる巨大分子発色団(MMC)は水溶性であり、その溶解度は、周知の且つ商用されている水溶性の酸性及び塩基性染料のそれと類似している。
【0012】
これらの水溶性ブラック発色団は、Cabot Corp.及びOrient Chemicalのような着色剤販売業者から得られる市販の顔料から作られる。多くの顔料が本発明の実施に有用である。次の顔料は発明の実施に有用である。次の顔料群は、本発明に有用な着色剤の部分的リストを構成する。
【0013】
Paliogen(商標名) Orange, Heliogen(商標名) Blue L 6901F, Heliogen(商標名) Blue NBD 7010, Heliogen(商標名) Blue K 7090, Heliogen(商標名) Blue L 7101F, Paliogen(商標名) Blue L 6470, Heliogen(商標名) Green K 8683, 及びHeliogen(商標名) Green L 9140は、全て、BASFから入手できるものである。
【0014】
次の顔料はCabotから入手可能である:Monarch(商標名) 1400, Monarch(商標名) 1300, Monarch(商標名) 1100, Monarch(商標名) 1000, Monarch(商標名) 900, Monarch(商標名) 880, Monarch(商標名) 800, 及びMonarch(商標名) 700。
【0015】
次の顔料はCiba-Geigyから入手可能である:Chromophtal(商標名) Yellow 3G, Chromophtal(商標名) Yellow GR, Chromophtal(商標名) Yellow 8G, Igrazin(商標名) Yelolow 5GT, Igralite(商標名) Rubine 4BL, Manastral(商標名) Magenta, Monastral(商標名) Scarlet, Monastral(商標名) Violet R, Monastral(商標名) Red B,及びMonastral(商標名) Violet Maroon B。
【0016】
次の顔料はColumbianから入手可能である:Raven 7000, Raven 5750, Raven 5250, Raven 5000, 及びRaven 3500。次の顔料はDegussaから入手可能:Color Black FW 200, Color Black FW 2, Color Black FW 2V, Color Black FW 1, Color Black FW 18, Color Black S 160, Color Black FW S 170, Special Black 6, Special Black 5, Special Black 4A, Special Black 4, Printex U, Printex 140U, Printex V, 及びPrintex 140V。Tipure(商標名) R-101はDuPontから入手可能。次の顔料はHeubachから入手可能:Dalamar(商標名) Yellow YT-858-DとHeucophthal(商標名) Blue G XBT-583D。次の顔料はHoechstから入手可能:Permanent Yellow GR, Permanent Yellow G, Permanent Yellow NCG-71, Permanent Yellow GG, Hansa Yellow RA, Hansa Brilliant Yellow 5GX-02, Hansa Yellow-X, Novoperm(商標名) Yellow HR, Novoperm(商標名) Yellow FGL, Hansa Brilliant Yellow 10GX, Permanent Yellow G3R-01, Hostaperm(商標名) Yellow H4G, Hostaperm(商標名) Yellow H3G, Hostaperm(商標名) Orange GR, Hostaperm(商標名) Scarlet GO,及びPermanent Rubine F6B。次の顔料はMobayから入手可能:Quindo(商標名) Magenta, Indofast(商標名) Brilliant Scarlet, Quindo(商標名) Red R6700, Quindo(商標名) Red R6713,及び Indofast(商標名) Violet。次の顔料はSun Chemから入手可能:L74-1357 Yellow, L75-1331 Yellow,及びL75-2577 Yellow。
【0017】
水溶性を付与する変性
ここでのMMCは、少なくとも1つの芳香族基又はC1-C12アルキル基と少なくとも1つのイオン基又はイオン化性基(ionizable group)とから成る1つ以上の有機基の付加によって変性される。イオン化性基は、水性媒体においてイオン基の形をとるものである。イオン基は、アニオン性もしくはカチオン性であってよい。芳香族基は、その後さらに置換されても又は置換されなくてもよい。例としては、フェニル又はナフチル基があり、そしてイオン基は、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウム、第四アンモニウム、又はホスホニウム基である。
【0018】
選択したプロセスによって、MMCは、性質上、アニオン性又はカチオン性の何れもあり得る。市販される時、アニオン発色団は、通常、ナトリウム又はカリウムの陽イオンと会合され、カチオン発色団は、通常、塩化物又は硫酸塩の陰イオンと会合される。
【0019】
変性のための1つの好ましい方法は、少なくとも1つの酸性官能基を含んでいるアリールジアゾニウム塩によるカーボンブラック顔料の処理である。アリールジアゾニウム塩の例としては、スルファニル酸、4-アミノ安息香酸、4-アミノサルチル酸、7-アミノ-4-ヒドロキシ-2-ナフタレンスルホン酸、アミノフェニルホウ素酸、アミノフェニルホスホン酸、メタニル酸、3,5-アミノイソフタル酸、及び3,4,5-アミノベンゼントリカルボン酸から作られたものを含む。
【0020】
アンモニウム、第四アンモニウム基、第四ホスホニウム基、及びプロトン化アミン基は、上述の同じ有機基に付着され得るカチオン基の例を代表するものである。
【0021】
変性カーボンブラック顔料についての議論及び官能化基を付着する方法に関しては、米国特許Nos.5,707,432; 5,630868; 5,571,311;及び5,554,739参照。
【0022】
第二の変性:ポリマーを MMC に添加
水溶性官能基の添加による変性後、MMCに対する求核置換によってポリマーを共有結合で付着することになる後続の反応によってMMCをさらに変性する。
【0023】
かくして、上記顔料は、小さなアルキル鎖エステル類(メチル又はエチル)及び活性化エステル類(オルト-ペンタクロロフェノール及びN-ヒドロキシサクシンイミド)のような、求核置換又はアシル化反応を受け得る基を共有結合で付着することによってさらに変性させる。
【0024】
付着基は、下記によって表される:
【0025】
【化1】
【0026】
ポリマー付着
顔料に対し共有結合で付着された官能基を既にもつ上記発色団の使用は、ポリマー反応が水中で生起することを許容する。顔料上のエステル基の配置も、顔料表面上への非特定吸収よりむしろ特定部位でのポリマーの付着を許容する。顔料上にポリマーを付着するプロセスは、一般に、エステル官能基の(好ましくは一般的塩基触媒化又は遷移金属錯体による)求核置換によって行われる。その重合には、ヒドロキシル-又はアミン-終結ポリマーの何れかを用いる。このように、ポリマーは、ファンデルワールス(van der Waals) 又はロンドン(London)力によって単に顔料と組み合わされるのではなく、顔料に共有結合で付着されるのである。
【0027】
適切なポリマーには、ポリエチレングリコール類(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTHF)及び他のより高級の同族体;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアルキルエーテル類;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル類;メトキシ-PEG-アミン;ポリビニルアルコール及びポリビニルアルコールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシル);ポリエチレンイミン(PEI)及びヒドロキシル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノエチル);及びポリメタクリル酸(N-メチルアミノプロピル)がある。ポリマー類は、少なくとも1つのアミン又はヒドロキシル終端を有するべきである。
【0028】
好ましい予め形成された(pre-formed)ポリマー類の構造を以下に示す:
【0029】
【化2】
【0030】
他の好ましいポリマーを下記に示す。
【0031】
【化3】
【0032】
インクジェット用インクビヒクル
本発明のインク組成物は、上記の変性MMCの着色剤に加えてビヒクルを含有する。インクとそれらの性質についての議論に関しては、The Printing Manual, 5th ed.Leach et al.(Chapman and Hall, 1993)参照。米国特許 Nos.2,833,736;3,607,813;4,104,061;4,770,706;及び5,026,755も参照。
【0033】
本発明の実施において有用なインクの代表的処方は、MMC(約0.001%〜10 wt%)、1つ以上の共溶媒類(0.01〜約50 wt%)、1つ以上の水溶性界面活性剤/両親媒性物質類(0〜約40、好ましくは、約0.1〜約5 wt%)、1つ以上の高分子量コロイド類(0〜約3 wt%)、及び水(残余)を含む。
【0034】
1つ以上の共溶媒が、インク調合に際してビヒクルに添加され得る。本発明の実施に使用される共溶媒の種類としては、限定するものではないが、脂肪族アルコール類、芳香族アルコール類、ジオール類、グリコールエーテル類、ポリ(グリコール)エーテル類、カプロラクタム類、ホルムアミド類、アセトアミド類、及び長鎖アルコール類がある。本発明の実施に用いられる化合物の例としては、限定するものではないが、30炭素以下の第一級脂肪族アルコール類、30炭素以下の第一級芳香族アルコール類、30炭素以下の第二級脂肪族アルコール類、30炭素以下の第二級芳香族アルコール類、30炭素以下の1,2-アルコール類、30炭素以下の1,3-アルコール類、30炭素以下の1,5-アルコール類、エチレングリコールアルキルエーテル類、プロピレングリコールアルキルエーテル類、ポリ(エチレングリコール)アルキルエーテル類、ポリ(エチレングリコール)アルキルエーテルの比較的高級の同族体、ポリ(プロピレングリコール)アルキルエーテル類、ポリ(プロピレングリコール)アルキルエーテル類の比較的高級の同族体、N-アルキルカプロラクタム類、未置換カプロラクタム類、置換ホルムアミド類、未置換ホルムアミド類、置換アセトアミド類、及び未置換アセトアミド類がある。本発明の実施において好ましく用いられる共溶媒の特定例には、限定するものではないが、1,5-ペンタンジオール、2-ピロリドン、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、3-メトキシブタノール、及び1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンがある。共溶媒の濃度は、約0.01〜約50 wt%の範囲にあってよく、好ましくは約0.1〜15 wt%である。
【0035】
インクのビヒクルの調合に際して水溶性界面活性剤類を用いてもよい。これらの界面活性剤類は、自由成分としてインク調合に付加されるもので、そうではなくここに記述したポリマー類の一部分となるべく組み合わされるとか意図されるものではない。便宜上、界面活性剤類の例は2つの範疇に分けられる:(1)非イオン性と両性及び(2)イオン性である。前者の種類には、Union Carbideから入手できるアルキルポリエチレンオキシドである、TERGITOLs;Rohm & Haas Co.から入手可能なアルキルフェニルポリエチレンオキシドの界面活性剤である、TRITONs;BRIJs;PLURONICs(ポリエチレンオキシドのブロック共重合体);SURFYNOLs(Air Productsから入手できるアセチレン系ポリエチレンオキシド);POE(ポリエチレンオキシド)エステル類;POEジエステル類;POEアミン類;プロトン化POEアミン類;POEアミド類;及びジメチコンコポリオール類がある。置換アミンオキシド類のようなイオン性界面活性剤は、本発明の実施において有用である。米国特許第5,106,416号は、上に挙げたほとんどの界面活性剤をさらに詳しく開示している。非イオン性両親媒性物質/界面活性剤類は、イオン性界面活性剤類よりさらに好ましいものである。本発明の実施において好ましく用いられる両親媒性物質/界面活性剤類の特定例としては、イソーヘキサデシルエチレンオキシド20、SURFYNOL CT-111、TERGITOL 15-S-7、及びN,N-ジメチル-N-ドセシルアミンオキシド、N,N-ジメチル-N-テトラデシルアミンオキシド、N,N-ジメチル-N-ヘキサデシルアミンオキシド、N,N-ジメチル-N-オクタデシルアミンオキシド、N,N-ジメチル-N-(Z-9-オクタデセニル)-N-アミンオキシドのようなアミンオキシド類がある。両親媒性物質/界面活性剤類の濃度は、0〜約40 wt%の範囲にあってよく、好ましくは約0.1〜3 wt%である。
【0036】
光学濃度をさらに改良するために、天然又は合成源から誘導した高分子量コロイドの0〜約3 wt%を、任意に、インク調合に付加してよい。高分子量コロイドの添加は、印刷品質を改善する。本発明の実施において用いられる高分子量コロイドの例としては、アルギン酸塩類、マンヌロン酸、カラジーナン、グアーガム、キサンタンガム、デキストラン、キチン、キトサン、カルボキシメチルセルロース、ニトロメチルセルロース、及びそれらの全ての誘導体がある。これらのコロイドは、米国特許第5,133,803号、"High Molecular Weight Colloids for Bleed Control"に開示されている。本発明のインクにおける高分子量成分のコロイドの好ましい濃度は、約0.1%〜約0.75 wt%である。
【0037】
本発明の要件と調和して、様々な種類の添加剤が、特定の応用に対してインク組成物の特性を最適化するためインクに使用され得る。例えば、熟練した当業者に周知のように、微生物の成長を阻害するため殺生物剤がインク組成物中に使用され得る。好ましい殺生物剤の例には、UrarcideTMとProxelTM、及びNuoCeptTMがある。EDTAのような金属イオン封鎖剤が重金属の不純物の有害な影響を排除するため含有させられ得るし、さらに緩衝液がインクのpHを制御するため使用され得る。粘度調節剤及び他のアクリル又は非アクリル系高分子のようなその他の既知添加剤がインク組成物の各種特性を所望の如く改善するため添加され得る。
【0038】
インクは、ビヒクルの種々の成分を複合し且つそれらをここで開示したMMC着色剤と混合して調合される。カルボン酸塩の官能性を有するMMCを使用するインク調合では、そのpHは、約7〜約12である。スルホン酸塩又はカチオン官能性に関しては、そのpHの範囲は、約3〜約12であり、好ましくは、そのpHは、約5〜約9である。最終的インク組成物の粘度は、約0.8〜約8 cpsであり、好ましくは、約0.9〜約4 cpsである。
【0039】
インクジェット印刷の方法も、又ここに開示される。本発明のインクは、任意の従来のインクジェット又はバブルジェット又は圧電式プリンタに用いることができる。好ましくは、当該インクは、サーマルインクジェットプリンタに使用される。インクは、典型的には、プリンタのカートリッジに充填され、任意の媒体上に印刷される。印刷に対し適切な媒体の例には、紙、繊維類、木材、及びプラスチックが含まれる。
【0040】
【実施例】
本発明のエステル含有MMCは、典型的には、2つのステップで調製される:即ち、1)市販のカーボンブラック顔料上への水可溶化基の共有結合による付着及び2)安息香酸アリール基の共有結合による付着。MMCの合成中、高せん断下での混合によって混合効率が最大になる。適当な高せん断ミキサーの例には、磨滅器類、ホモジナイザー類、微小流動器類(microfluidizers)、鋭角圧力弁類、2又は3ロール摩砕機類、及び音響器類(sonicators)がある。
【0041】
実施例 1. ベンゼンスルホン酸及び安息香酸エチル官能基をもつカーボンブラックの調製
658.1gの水に溶かした10.4gのスルファニル酸(SA)の溶液を含む反応容器に、200gのMonarch 700カーボンブラックが添加される。その懸濁液を5℃まで冷却し、そして200.0gの水に溶かした4.14gの亜硝酸ナトリウムの溶液を1時間にわたって添加して、その場で(in situ)カーボンブラックと反応する4-スルホベンゼンジアゾニウム塩を生成する。混合物は70℃で8時間加熱され、大量の窒素がその混合物から放出する。次いでそれを濃縮し、100℃で乾燥して反応を終結する。その混合物は熱エタノールで洗浄され(又は、好ましくは、エタノールでソックスレー抽出され)、膜フィルタを通して濾過して約20 wt%のSAで処理されたMMC溶液を産出する。
【0042】
アミノ安息香酸エチルのジアゾニウム塩は、5.0gのp-アミノ安息香酸エチル、2.1gの亜硝酸ナトリウム、2.7gの濃硝酸、及び404.7gの水から上述のように調製される。スルファニル酸処理MMC溶液500.0gをジアゾニウム塩溶液に添加し、それを18時間反応させる。その溶液を濾過して、約12 wt%のMMC溶液を生成する。このMMCは、その粒子上に付着されたp-ベンゼンスルホン酸とp-ベンゼンカルボン酸エチルの両方を含有する。
【0043】
実施例2. ベンゼンカルボン酸及び安息香酸エチル官能基をもつカーボンブラックの調製
21.94gのp-アミノ安息香酸(PABA)、14.40gの濃硝酸及び767.92gの水から成る溶液を含んでいる反応容器に、200gのMonarch 700カーボンブラックが添加される。その懸濁液を5℃まで冷却し、そして11.04gの亜硝酸ナトリウムと200.0gの水とから成る溶液を1時間にわたって添加して、その場でカーボンブラックと反応するところの4-ベンゼンカルボン酸ジアゾニウム塩を生成する。その混合物は70℃で8時間加熱され、大量の窒素がその混合物から放出する。次いでそれを濃縮し、100℃で乾燥して反応を終結する。その混合物は熱エタノールで洗浄され(又は、好ましくは、エタノールでソックスレー抽出され)、水に再溶解して約15 wt%のPABA処理MMC溶液を産出する。
【0044】
アミノ安息香酸エチルのジアゾニウム塩は、4.96gのp-アミノ安息香酸エチル、2.07gの亜硝酸ナトリウム、2.70gの濃硝酸、及び397.94gの水から上述のように調製される。500.0gのPABA(パラ-アミノ安息香酸)処理MMC溶液をジアゾニウム塩溶液に添加し、それを18時間反応させる。その溶液を濾過して、約12 wt%のMMC溶液を得る。このMMCは、その粒子上に付着されたp-ベンゼンカルボン酸とp-ベンゼンカルボン酸エチルの両方を含有する。
【0045】
実施例1及び2に示したMMCは、さらに、にじみ制御、耐水性及び耐汚れ性を含む特定の印刷性能に影響を与えるべくその表面上のポリマーで誘導体化される。求核置換を用いて、アミン及びアルコール終端をもって予め形成されたポリマーをエステル官能基と反応させてポリマー鎖の共有結合による付着を可能にする。これらのポリマーのあるものは、表面活性特性を有し、例えば、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマーから成るPluronics界面活性剤(Rhone-Poulenc)である。適当なポリマーを以下に示す。
【0046】
MMC上へのポリマーの付着例を以下に示す。
【0047】
実施例3. 付着されたポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシドベンズアミド)及びベンゼンスルホン酸をもつ MMC
付着されたベンゼンスルホン酸及び安息香酸エチル基をもつ付着MMCの12 wt%溶液(実施例1)500gを減圧下で20 wt%に濃縮する。100gのエタノールに溶かした、22.50g Jeffamine XTJ 506 (MW 1000)と、0.34g 1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-eneの溶液を上記MMC溶液250gに1時間にわたって添加する。その混合物を、溶液のpHが約10の状態で環流させる。24時間後、その混合物を減圧下で濃縮し、その固体はエタノールで、又は好ましくは、エタノールによるソックスレー抽出で完全に洗浄される。エタノール溶液を濃縮し、未反応Jeffamineについて分析し、3 wt%が見出される。97%のJeffamineがMMCに共有結合で付着されたと想定される。
【0048】
精製された物質を水に再溶解し、膜フィルタを通して濾過して15%溶液を生成する。この着色剤は、MMC表面に付着されたベンゼンスルホン酸とエチレンオキシド/プロピレンオキシドベンズアミド官能基を含有する。
【0049】
実施例4. 付着されたポリ(安息香酸エチレンオキシド)及びベンゼンスルホン酸をもつ MMC
100gのエタノールに溶かした、45.00gのポリエチレングリコール (MW 2000)と、0.34gの1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-eneの溶液を付着されたベンゼンスルホン酸及び安息香酸エチル基をもつ20 wt% MMCに1時間にわたって添加する。その混合物を、溶液のpHが約10の状態で環流させる。24時間後、その混合物を減圧下で濃縮し、その固体をエタノールで、又は好ましくは、エタノールでのソックスレー抽出で完全に洗浄する。エタノール溶液を濃縮し、未反応PEGについて分析し、この場合、11 wt%が見出される。89%のPEGがMMCに共有結合で付着されたと想定される。
【0050】
次いで、その精製物質を水に再溶解し、膜フィルタを通して濾過して15%溶液を生成する。この着色剤は、MMC表面に付着されたベンゼンスルホン酸とポリ(安息香酸エチレンオキシド)官能基を含有する。
【0051】
【表1】
【0052】
実施例 10. サーマルインクジェットプリンタでの使用のためのインクジェット用インク組成物
インク組成物は次のものを混合することによりつくられる:
【0053】
【表2】
【0054】
その混合物は、必要時、NaOHの付加によってほぼ8.5のpHにされる。
【0055】
産業上の応用性
上述の変性顔料の包含によって、インクジェット印刷に使われるインク用としての用途が拓けるものと期待される。
【0056】
以下、本発明の構成要件の組み合わせからなる種々の実施態様を併記する。
【0057】
1.少なくとも1つの水可溶化官能基と少なくとも1つの共有結合で付着されたポリマーとを含む巨大分子発色団を含んでいるインクジェット用インク組成物であって、前記ポリマーが前記巨大分子発色団に対し求核置換又はアシル化反応によって付着されてなるインクジェット用インク組成物。
【0058】
2.前記水可溶化官能基は、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つのイオン化性基が付着されている少なくとも1つの芳香族基又はC1-C12アルキル基を含む上項1のインク組成物。
【0059】
3.前記ポリマーは、下記の構造:
【0060】
【化4】
【0061】
を有するエステル基を介して前記巨大分子発色団に共有結合で付着される上項1又は2のインク組成物。
【0062】
4.前記水可溶化官能基及び前記エステル基は、前記巨大分子発色団の0.001 mmol/g乃至10 mmol/gからなり;且つ前記ポリマー類は、ポリエチレングリコール類(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTHF)、及びそれらのより高級の同族体;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアルキルエーテル類;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル類;メトキシ-PEG-アミン;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒドロキシル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノエチル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノプロピル);及びそれらの混合物から成る群から選択され;且つ前記ポリマー類は、少なくとも1つのアミン又はヒドロキシル終端を有する上項3のインク組成物。
【0063】
5.前記エステル基に付着される前記ポリマー類は、下記:
【0064】
【化5】
【0065】
【化6】
【0066】
から成る群から選択される上項3又は4のインク組成物。
【0067】
6.
a) 少なくとも1つの水可溶化官能基と少なくとも1つの共有結合で付着されたポリマーとを含む巨大分子発色団であって、前記ポリマーが前記巨大分子発色団に求核置換又はアシル化反応によって付着されている巨大分子発色団の0.001%乃至10 wt%;
b) 1つ以上の共溶媒類の0.01%乃至50 wt%;
c) 1つ以上の水溶性界面活性剤/両親媒性物質類の0%乃至40 wt%;及び
d) 1つ以上の高分子量コロイドの0%乃至3 wt%
を含んで成るインクジェット印刷用インク組成物。
【0068】
7.前記水可溶化官能基は、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びそれらの混合物から成る群から選択された少なくとも1つのイオン化性基が付着されている少なくとも1つの芳香族基又はC1-C12アルキル基を含み;且つ前記ポリマーは、下記の構造:
【0069】
【化7】
【0070】
を有するエステル基を介して前記巨大分子発色団に共有結合で付着されている上項6のインク組成物。
【0071】
8.前記水溶性官能基及び前記エステル基は、前記巨大分子発色団の0.001 mmol/g乃至10 mmol/gからなり;且つ前記ポリオレフィン基に付着される前記ポリマー類は、ポリエチレングリコール類(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTHF)、及びそれらのより高級の同族体;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアルキルエーテル類;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル類;メトキシ-PEG-アミン;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒドロキシル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノエチル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノプロピル);及びそれらの混合物から成る群から選択される上項6又は7のインク組成物。
【0072】
9.少なくとも1つの水可溶化官能基と少なくとも1つの共有結合で付着されたポリマーとを含む巨大分子発色団を含み、前記ポリマーが前記巨大分子発色団に求核置換又はアシル化反応によって付着されているインクジェット用インク組成物を媒体上に印刷することを包含するインクジェット印刷方法。
【0073】
10.前記水可溶化官能基は、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びその混合物から成る群から選択された少なくとも1つのイオン化性基が付着されている少なくとも1つの芳香族基又はC1-C12アルキル基を含み;且つ前記ポリマーは、下記の構造:
【0074】
【化8】
【0075】
を有するエステル基を介して前記巨大分子発色団に共有結合で付着されている上項9のインクジェット印刷方法。
【0076】
11.前記水溶性官能基及び前記エステル基は、記巨大分子発色団の0.001 mmol/g乃至10 mmol/gからなり;且つエステル基は、ポリエチレングリコール類(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTHF)、及びそれらのより高級の同族体;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアルキルエーテル類;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル類;メトキシ-PEG-アミン;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒドロキシル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノエチル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノプロピル);及びそれらの混合物から成る群から選択され;且つ前記ポリマー類は、少なくとも1つのアミン又はヒドロキシル終端を有する上項9又は10のインクジェット印刷方法。
Claims (12)
- 巨大分子発色団を含むインクジェット用インク組成物であって、ここで巨大分子発色団が、
(a) 顔料粒子、
(b) 少なくとも1つのイオン化性基が付着している少なくとも1つの芳香族基又はC1-C12アルキル基を含む、顔料粒子に共有結合で付着した少なくとも1つの水可溶化官能基、そして
(c) 前記顔料粒子に求核置換反応によって共有結合で付着している、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTHF);アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアルキルエーテル;アリール基が6-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル;メトキシ-PEG-アミン;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒドロキシル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノエチル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノプロピル);及びそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つのポリマーと、
を含んでなり、前記顔料粒子への付着が以下のステップ:
(d) 前記水可溶化官能基を前記顔料粒子に付着させるステップと、
(e) エステル基を前記顔料粒子に共有結合させるステップであって、ここで前記エステル基が構造:
(f) 前記ポリマーを前記顔料粒子にエステル基の求核置換によって付着させるステップ
によってなされる、インク組成物。 - 前記イオン化性基が、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項1のインク組成物。
- 前記水可溶化官能基及び前記エステル基が、前記巨大分子発色団の0.001mmol/g〜10mmol/gからなる請求項1のインク組成物。
- 前記ポリマーが、少なくとも1つのアミン又はヒドロキシル終端を有する請求項1のインク組成物。
- 前記エステル基に付着している前記ポリマーが、
- 1) 0.001〜10wt%の巨大分子発色団であって、該巨大分子発色団が、
(a) 顔料粒子、
(b) 少なくとも1つのイオン化性基が付着している少なくとも1つの芳香族基又はC1-C12アルキル基を含む、顔料粒子に共有結合で付着した少なくとも1つの水可溶化官能基、そして
(c) 前記顔料粒子に求核置換反応によって共有結合で付着している、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTHF);アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアルキルエーテル;アリール基が6-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル;メトキシ-PEG-アミン;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒドロキシル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノエチル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノプロピル);及びそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つのポリマーと、
を含んでなり、前記顔料粒子への付着が以下のステップ:
(d) 前記水可溶化官能基を前記顔料粒子に付着させるステップと、
(e) エステル基を前記顔料粒子に共有結合させるステップであって、ここで前記エステル基が構造:
(f) 前記ポリマーを前記顔料粒子にエステル基の求核置換によって付着させるステップ
に於いてなされる、巨大分子発色団と、
2) 0.01〜50wt%の1つ以上の共溶媒と、
3) 0〜40wt%の1つ以上の水溶性界面活性剤/両親媒性物質と、
4) 0〜3wt%の1つ以上の高分子量コロイドと、
を含んで成るインクジェット印刷に使用されるインク組成物。 - 前記イオン化性基が、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項6のインク組成物。
- 前記水可溶化官能基及び前記エステル基が、前記巨大分子発色団の0.001mmol/g〜10mmol/gからなる請求項6のインク組成物。
- 前記ポリマーが、少なくとも1つのアミン又はヒドロキシル終端を有する請求項6のインク組成物。
- 前記インク組成物が、5〜9のpHを有する請求項6のインク組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の巨大分子発色団を含んでいるインクジェットインク組成物を、媒体上に印刷することを含むインクジェット印刷方法。
- 請求項6〜10のいずれか1項に記載のインク組成物を、媒体上に印刷することを含むインクジェット印刷方法。
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