JP2004204112A - インクジェットプリンター用インク及び記録方法 - Google Patents

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Takayuki Okawa
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Abstract

【課題】ノズルからの吐出安定性を低下させることなく、形成される画像の、定着性、耐擦過性、耐水性、耐マーカー性を向上させたインクジェットプリンター用インクを提供すること。
【解決手段】色材と樹脂と有機溶媒とを含む水性インクにおいて、上記色材が、表面にアニオン性の親水性基を持つ自己分散性顔料であり、上記樹脂が1種類若しくは2種類以上の親水性ブロック及び疎水性ブロックからなるブロック共重合体であることを特徴とするインクジェットプリンター用インクであり、特に、顔料の多分散指数が0.2以下のもの、また、樹脂がポリビニルエーテル構造を有し、刺激応答性を有するもの、更に、これらのインクを用いたインクジェット記録方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンターに好適に使用できる水性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷インキの色材として、耐水性や耐光性等の堅牢性に優れた顔料が広く用いられているが、顔料をインクジェットプリンター用インクに用いるには、顔料を水性媒体中で分散安定化させる必要がある。しかし、顔料は一般的には分散性が良くないため、均一分散系を得る手段として、インクに分散剤を添加して顔料を水性媒体中に分散させる方法(例えば、特許文献1参照)や、酸化等により顔料表面を親水化処理する方法(例えば、特許文献2参照)が採られている。
【0003】
しかし、分散剤を添加することで顔料の高い分散性を得る方法では、顔料を分散安定化するためには多量の分散剤が必要となるため、インクの粘性が高くなり、インクの吐出安定性が悪くなる。また、顔料表面を親水化処理する方法では、得られる画像の耐擦過性、耐水性や耐マーカー性等が十分でない場合があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−241564号公報
【特許文献2】
特開平8−3498号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、ノズルからの吐出安定性を低下させることなく、形成される画像の、耐擦過性、耐水性、耐マーカー性を向上させたインクジェットプリンター用インクを提供することにある。
【0006】
【発明を解決するための手段】
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明では、色材と樹脂と有機溶媒とを含む水性インクにおいて、上記色材が、表面にアニオン性の親水性基を持つ自己分散性顔料であり、上記樹脂が1種類若しくは2種類以上の親水性ブロック及び疎水性ブロックからなるブロック共重合体であることを特徴とするインクジェットプリンター用インクを提供する。
【0007】
上記本発明の水性インクは、前記顔料の粒度分布をキュムラント法で解析して求められた多分散指数が、0.2以下であることが好ましい。また、水性インク中に含有させる樹脂として、ポリビニルエーテル構造含むものであって、更に刺激応答性を有するものであることが好ましい。該刺激応答性として、pH変化、温度変化の内の少なくとも一つに対して状態変化する性質であることが好ましい。更に、水性インク中における色材と樹脂との質量比率が、固形分比で1:0.01〜1:2であることが好ましい。
【0008】
更に、本発明では、上記のインクジェット用インクを用い、インクジェット記録装置により画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明で色材として使用する顔料は、表面にアニオン性の親水性基(カルボキシル基やスルホン酸基等)を持つ自己分散性顔料である。本発明で用いる該顔料としては、過硫酸塩等の公知の酸化剤を用いて顔料の表面を酸化処理した顔料、またはアニオン性の親水性基を表面に付与した顔料であることが好ましい。以下、該顔料について説明する。
【0010】
本発明においては、インクの色材として上記の如き自己分散性顔料を用いることによって、水性インク中に添加する顔料分散剤等の添加量を減少させても、或いは分散剤を添加しなくても、上記顔料はインク中に安定に分散する。その結果として、上記した分散剤の使用量の減少または分散剤を不要とする効果に加えて、ノズルからのインクの吐出安定性が良好となる。
【0011】
本発明で使用する上記自己分散性顔料は、その粒度分布をキュムラント法で解析して求められた多分散指数が、0.2以下のものであることが好ましい。ここでいう「多分散指数」とは、電気泳動光散乱法で求められる値であり、u/G2の計算式から得られる値である。uとはキュムラント法の2次の係数の値であり、Gとはキュムラント法の減衰定数を表す。多分散指数が0.2を超えると、自己分散性顔料の粒子径分布は広く、粒子径の大きな顔料が水性インク中に存在することになり、インクの吐出安定性が悪くなる傾向にあるため好ましくない。
【0012】
また、レーザーゼータ電位計にて測定した上記の自己分散型顔料の表面のゼータ電位が−100〜−30mvの範囲であることが好ましい。ゼータ電位が−30mvより大きいと、水性インク中で自己分散性顔料の沈降を生じる場合等があり、好ましくない。また、ゼータ電位が−100mvより小さいと、得られる画像の耐水性が劣るものとなる等の欠点を生じる場合がある。
【0013】
また、レーザー粒径解析システムにて測定した上記の顔料の平均粒子径が、20〜200nmの範囲であることが好ましい。平均粒子径が小さすぎると、インクによって形成される画像の画像濃度が低下し、一方、平均粒子径が大きすぎると、ノズルからのインクの吐出安定性が低下する場合がある。
【0014】
以上の如き自己分散性顔料は、従来公知の方法で水中で製造して水分散液とし、この分散液の状態、またはプレスケーキの状態で使用することが好ましい。また、市販品を使用する場合にも分散液またはプレスケーキの状態で使用することが好ましい。これらの分散液またはプレスケーキを一旦乾燥して粉末にすると、自己分散性顔料の粒子が凝集してしまい、再度の微分散が容易ではないことによる。
【0015】
自己分散顔料に使用される顔料としては、有機顔料及び無機顔料のいずれでもよい。インクに用いられる顔料の色調としては、好ましくは、黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用いる。尚、上記に記した以外の色顔料や、無色または淡色の顔料、金属光沢顔料等を使用してもよい。また、本発明のために、新規に合成した顔料を用いてもよい。
【0016】
以下に、黒、シアン、マゼンタ、イエローにおいて、市販されている顔料を例示した。
黒色の顔料としては、Raven 760 Ultra、Raven 1060 Ultra、Raven 1080、Raven 1100 Ultra、Raven 1170、Raven 1200、Raven 1250、Raven 1255、Raven 1500、Raven 2000、Raven 2500 Ultra、Raven 3500、Raven 5250、Raven 5750、Raven 7000、Raven 5000 ULTRAII、Raven 1190 ULTRA II(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Black Pearls L、MOGUL−L、Regal 400R、Regal 660R、Regal 330R、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1300、Monarch 1400(以上、キャボット社製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW200、Color Black 18、Color Black S160、Color Black S170、Special Black 4、Special Black 4A、Special Black 6、Special Black 550、Printex 35、Printex 45、Printex 55、Printex 85、Printex 95、Printex U、Printex 140U、PrintexV、Printex 140V(以上、デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.45、No.47、No.52、No.900、No.970、No.2200B、No.2300、No.2400B、MCF−88、MA600、MA77、MA8、MA100、MA230、MA220、(以上、三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0017】
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:2、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0018】
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.PigmentRed−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202、C.I.Pigment Red−207等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
黄色の顔料としては、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、 C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
次に本発明で使用する樹脂について説明する。本発明で使用する樹脂は、インクが紙等の記録材に付与された後は、記録材に対して、上記で述べた自己分散性顔料を定着させる作用をするものであり、1種類のホモポリマーからなるものでもよいが、ポリマーの物性を最適化すべく、2種類以上の親水性ブロック及び疎水性ブロックからなる共重合体であるものが好ましい。また、より好ましくは、ポリビニルエーテル構造を含む樹脂、更には、ポリビニルエーテル構造を有し、かつポリマーが刺激応答性を有するものであることが好ましい。更に、ポリマーを構成する各モノマー成分の刺激応答性を最大限に高性能化させるべく、上記共重合体の形態が、ブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等であることがより好ましい。
【0021】
上記樹脂を形成する、疎水性を有するビニルエーテル類のブロックとしては、下記一般式(1)で示される繰り返し単位構造を有するブロックが好ましい。
−(CH2−CH(OR1))− (1)
上記の一般式(1)において、R1は、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基のような脂肪族炭化水素基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基、フェニルピリジル基等のような、炭素原子が窒素原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基を表わす。また、芳香環上の水素原子は、炭化水素基で置換されていてもよい。R1の炭素数は1〜18が好ましい。
【0022】
またR1は、−(CH(R2)−CH(R3)−O)p−R4若しくは−(CH2)m−(O)n−R4で表される基でもよい。この場合、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表わし、R4は、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基のような脂肪族炭化水素基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基、フェニルピリジル基等のような、炭素原子が窒素原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基(芳香環上の水素原子は、炭化水素基で置換されていてもよい)、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2−CH=CH2、−CH2−C(CH3)=CH2を表わし、これらの基のうちの水素原子は、化学的に可能である範囲で、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子と置換されていてもよい。R4の炭素数は1〜18が好ましい。pは1〜18が好ましく、mは1〜36が好ましく、nは0または1であるのが好ましい。
【0023】
1及びR4において、アルキル基またはアルケニル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、オレイル等であり、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロオクチル等である。
【0024】
次に、親水性を有するビニルエーテル類のブロックとしては、下記一般式(2)で選ばれる繰り返し単位構造を有するブロックが好ましい。
−(CH2−CH(OR5))− (2)
上記一般式(2)において、R5は、−(CH2−CH2−O)k−R6、−(CH2)m−(O)n−R6、−R7−X、−(CH2−CH2−O)k−R7−X、−(CH2)m−(O)n−Xで表わされる基である。この場合、R6は、水素原子、炭素数1から4までの直鎖または分枝状のアルキル基、及び−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2−CH=CH2、−CH2−C(CH3)=CH2を表わし、R7はアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基またはシクロアルケニレン基のような脂肪族炭化水素基、フェニレン基、ピリジレン基、ベンジレン基、トルイレン基、キシリレン基、アルキルフェニレン基、フェニレンアルキレン基、ビフェニレン基、フェニルピリジレン基等のような、炭素原子が窒素原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基(芳香環上の水素原子は、炭化水素基で置換されていてもよい)を表わし、これらの基のうちの水素原子は、化学的に可能である範囲で、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子と置換されていてもよい。Xは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれるアニオン性を有する基を表わす。R7の炭素数は1〜18が好ましい。kは1〜18が好ましく、mは1〜36が好ましく、nは0または1であるのが好ましい。
【0025】
下記に、上記で説明した繰り返し単位を含むモノマー(I−a〜I−o)及びポリマー(II−a〜II−e)の構造を例示するが、本発明に用いられるポリビニルエーテル構造は、これらに限定されるものではない。
【0026】
【化1】
Figure 2004204112
【0027】
【化2】
Figure 2004204112
【0028】
更に、ポリビニルエーテルの繰り返し単位数[上記(II−a)〜(II−e)においては、m、n、l]は、それぞれ独立に、1〜10,000であることが好ましい。また、その合計が[上記(II−a)〜(II−e)においては、m+n+l]が、10〜20,000であることがより好ましい。また、数平均分子量で、500〜20,000,000ものが好ましく、1,000〜5,000,000のものがより好ましく、2,000〜2,000,000のものが最も好ましい。また、これらポリビニルエーテルは、それを他の高分子にグラフト結合させたもの使用しても良いし、他の繰り返し単位構造と共重合されたものを使用しても良い。
【0029】
ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は多数報告されているが(例えば、特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。中でもカチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、更にはブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、ポリビニルエーテルは、その側鎖に様々な官能基を導入することができる。カチオン重合法は、他に、HI/I2系、HCl/SnCl4系等で行うこともできる。
【0030】
本発明に用いられるポリビニルエーテル構造を含むポリマーは、これを添加することによって、形成された画像の耐擦過性、耐水性、耐マーカー性を向上させることを目的とするが、同時にそれ以外の機能、例えば、顔料のような粒状固体の分散性を付与することもできる。更に、上記目的を向上するために、ポリビニルエーテル構造を含むポリマーに、刺激応答性を付与することもできる。
【0031】
このポリビニルエーテル構造を含むポリマー、水及び粒状固体を含有する水性分散物に付与される刺激としては特に限定はないが、好ましくは、上述のような電磁波への曝露、電場印加、温度変化、pH変化、化学物質の添加、水性分散物の濃度変化、電子線照射が挙げられる。更により好ましくは、pH変化、温度変化、水性分散物の濃度変化が挙げられる。本明細書で、電磁波への曝露とは、紫外線、可視光線、赤外線等の光に水性分散物を曝すことをいう。
【0032】
以下に、上述の刺激のうち代表的なものについて説明し、このような刺激に応答するポリビニルエーテル構造を含むポリマーを例示する。
【0033】
pH変化による刺激の応答に関しては、水性分散物はpHの範囲は3〜12で応答をすることが好ましく、更には、記録材上でpHの範囲が3〜8で応答することがより好ましい。pH変化による刺激の応答は、例えば、溶解性、水素結合や配位結合、極性変化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等を挙げることができる。このような刺激に応答する分散物に含まれるポリビニルエーテル構造を含むポリマーの構造は、例えば、ポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体とポリメタクリル酸等のポリカルボン酸との共重合体やポリマーブレンドを挙げることができる。
【0034】
温度変化による刺激の応答に関しては、例えば、溶解性、熱重合や極性変化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等による水性分散物の変化が挙げられる。温度変化の範囲は、ポリビニルエーテル構造を含むポリマーと、水、顔料のような粒状固体を含有する水性分散物の相転移温度の前後にわたる範囲が好ましく、更には臨界ゲル化温度前後にわたる温度範囲がより好ましい。温度変化による刺激に応答するポリビニルエーテル構造としては、例えば、ポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体等、またはこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体を挙げることができる。特にポリ((2−メトキシエチルビニルエーテル)−b−(2−エトキシエチルビニルエーテル))からなるブロック共重合体では、ブロックポリマーにすることで、20℃において急激な粘度変化が生じる。ここで、ポリ((2−メトキシエチルビニルエーテル)−b−(2−エトキシエチルビニルエーテル))のbは、ブロックポリマーを意味する略号である。
【0035】
更なる例としては、水性分散物の濃度の変化による刺激を挙げることができる。この刺激は、例えば、水性分散物の水が蒸発または吸収されることにより、または水性分散物中の溶解されたポリマーの濃度を変化することにより水性分散物の濃度が変化するような場合である。この刺激に関しては、水性分散物の相転移濃度前後にわたる範囲の濃度変化が好ましく、更には、臨界ゲル化濃度前後の濃度変化がより好ましい。溶液濃度による刺激では、例えば、水素結合や疎水性相互作用、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等による応答性が挙げられる。一例としてポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体等やポリ(2−フェノキシエチルビニルエーテル)等のアリールオキシビニルエーテル誘導体等またはこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体が挙げられる。
【0036】
電磁波への曝露による刺激に関しては、電磁波への曝露がある。この電磁波の波長範囲は100〜800nmであることがより好ましい。電磁波への曝露による刺激の応答は、例えば、溶解性、光重合やフォトクロミズム、更には、光異性化、光二量化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等を挙げることができる。この刺激に応答するポリビニルエーテル構造としては、例えば、ポリ(2−ビニロキシエチルメタクリレート)等の重合官能基を有するビニルエーテル誘導体等またはこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体を挙げることができる。更にこれらの刺激のうち、二種類以上の刺激を組み合わせることも可能である。
【0037】
以上説明した自己分散性顔料と樹脂とは、ヘテロ構造若しくは/及び、一部の樹脂が顔料に吸着した構造をとるのが好ましいが、これに限定されるものではない。また、以上の自己分散性顔料と樹脂とのインク中における質量比率は、固形分比で1:0.01〜1:2であることが好ましい。樹脂量が少なすぎると、インクの記録材への定着性が十分でない場合があり、当該インクによって形成される画像の、耐擦過性、耐水性、耐マーカー性等が損なわれる場合がある。また、樹脂量が多すぎると、水性インクの粘性が高くなり、水性インクの吐出安定性が低下する場合がある。
【0038】
本発明の水性インクには、前記した顔料及び樹脂を分散または溶解させる液媒体が必要であり、該液媒体は、少なくとも水溶性の有機溶剤を含むことが必要である。好ましくは、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤を水性インクの液媒体として使用する。本発明において水性インク全質量に占める水溶性有機溶剤の割合は、例えば、5〜50質量%、更には5〜40質量%であることが好ましい。
【0039】
上記水溶性有機溶剤は、本発明のインクに、ノズル部分での乾燥による水性インクの固化を防止するために使用するものであって、具体的には、炭素数1〜4のアルキルアルコール類(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等)、ケトンまたはケトアルコール類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン、ジアセトンアルコール等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ポリアルキレングリコール類(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、アルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等)、多価アルコール等のアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、トリエチレンモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等)、更には、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
【0040】
特に好ましい水溶性有機溶媒は、グリセリン、多価アルコール(例えば、ジエチレングリコールやエチレングリコール等)であり、グリセリン以外の多価アルコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールやプロピレングリコール等が挙げられる。水性インク中にはこれらの水性有機溶媒を2種類以上混合して用いてもよい。
【0041】
本発明のインクは上記水溶性有機溶剤とともに水を含有する。インク全質量に占める水の割合としては、例えば、20〜95質量%、特には40〜95質量%、更には60〜95質量%であることが好ましい。また、水には、純水またはイオン交換水を用いることが好ましい。
【0042】
本発明のインクは、上記の成分を混合して、自己分散性顔料及び樹脂を水性媒体中に十分に分散させ、該顔料の粒度分布がキュムラント法で解析して求められた多分散指数が0.2以下になるようにする。分散方法としては、自己分散性顔料の分散液及び樹脂中に他の成分を添加して混合する方法でよい。必要であれば従来公知の分散装置が使用でき、また、必要に応じて遠心分離や濾過方法等により、インク中に残っている可能性のある粗大粒子を除去することが好ましい。
【0043】
本発明のインク中における自己分散性顔料の水性インク全質量に占める割合は、例えば、0.1〜20質量%、更には1〜10質量%であることが好ましい。
自己分散性顔料の量が1質量%未満では印字画像に十分な画像濃度が得られず、顔料の量が10質量%を超えると、ノズルにおける目詰り等の吐出安定性が低下するだけで、画像の濃度が特別向上するわけでもない。
【0044】
また、本発明の水性インク中における前記樹脂の水性インク全質量に占める割合は、例えば、0.001〜40質量%、更には0.01〜20質量%であることが好ましい。前記樹脂の量が0.01質量%未満では、得られる画像の耐擦過性、耐マーカ性等が低下し、一方、前記樹脂の量が20質量%を超えると、水性インクの粘性が高くなり、ノズルにおける水性インクの目詰り等の吐出安定性が低下する。
【0045】
尚、本発明のインクには、前記成分以外にも、例えば、界面活性剤、pH調整剤、酸化防止剤、防黴剤等各種の添加剤を添加してもよい。また、本発明の水性インクの粘度は、25℃において、1.0mPa・s〜5.0mPa・sであることが好ましい。
【0046】
上記の色材及び樹脂を用いたインクにおいて、印字特性を最適にするために、樹脂がpH刺激応答のある場合は、紙等の記録媒体の紙面pHを樹脂の臨界相転移pH前後のものを使用する、印字前後に樹脂の臨界相転移pH前後の透明液を噴射する、また、樹脂が温度刺激応答のある場合は、紙等の記録媒体の紙面温度を樹脂の臨界相転移温度前後に予め調整する、また、樹脂が電磁波への曝露による刺激応答のある場合は、紙等の記録媒体への印字後、電磁波を照射することが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0047】
【実施例】
次に実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、下記実施例により限定されるものではない。尚、以下の記載で「部」または「%」とあるものは特に断らない限り質量基準である。また、以下の実施例においては、平均粒子径の測定には、動的光散乱法(商品名:レーザー粒径解析システムPAR−III;大塚電子(株)社製を使用)を用い、ゼータ電位の測定には、電気泳動光散乱法(商品名:レーザーゼータ電位計ELS−6000;大塚電子(株)社製を使用)を用い、樹脂の分子量及び分子量分布の測定には、GPC(Gel Permeation Chromatography)(商品名:HLC−8220GPC;東ソー(株))を用い、樹脂の同定には、NMR(核磁気共鳴分光法)(商品名:DPX400;ブルカー・バイオスピン(株))を用いて、それぞれ測定を行なった。
【0048】
まず、実施例及び比較例に使用する自己分散型顔料分散液の作成方法を説明する。
(自己分散ブラック顔料分散液)
ブラックの顔料;市販のカーボンブラック「MA8」(三菱化学社製)250gを、イオン交換水(以下水と記載する)1000mlによく混合及び分散した後、これにペルオキソ二硫酸アンモニウムを1000g投入して、60〜70℃で8時間攪拌した。得られたスラリーを分画分子量10000の限外ろ過膜(東洋濾紙社製)で濾過し、ろ液の電導度が0.5ms/cm以下まで脱塩した。更に、固形分濃度を20質量%まで濃縮し、25%の水酸化カリウムを20g滴下し、分散液のpHを8に調整した。最終的には水を加えて15質量%に固形分濃度に調整した。得られた分散液中の顔料は、平均粒子径85nm、多分散指数0.15、ゼータ電位−50mVであった。
【0049】
(自己分散シアン顔料分散液)
シアン顔料;フタロシアニンブルー「ファストゲン・ブルー・TGR」[大日本インキ化学工業(株)社製のC.I.ピグメントブルー15:3]を用いた以外、上記と同様の方法で作成した。得られた分散液中の顔料は、平均粒子径65nm、多分散指数0.17、ゼータ電位−55mVであった。
【0050】
(自己分散マゼンタ顔料分散液)
マゼンタ顔料;ジメチルキナクリドン「ファストゲン・スーパー・マゼンタ・RTS」[大日本インキ化学工業(株)社製のC.I.ピグメントレッド122]を用いた以外、上記と同様の方法で作成した。得られた分散液中の顔料は、平均粒子径60nm、多分散指数0.17、ゼータ電位−53mVであった。
【0051】
(自己分散イエロー顔料分散液)
イエロー顔料;C.I.ピグメントイエロー[クラリアント社製]を用いた以外、上記と同様の方法で作成した。得られた分散液中の顔料は、平均粒子径90nm、多分散指数0.16、ゼータ電位−50mVであった。
【0052】
(ポリビニルエーテル構造を含むブロック共重合体の合成)
[ABCトリブロックポリマーの合成]
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱し、吸着水を除去した。系を室温に戻した後、1−イソブトキシエチルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、及びトルエン11mlを加え、系内温度が0℃に達したところで、エチルアルミニウムセスキノクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、ABCロックポリマーのA成分を合成した。
【0053】
分子量を時分割にGPCを用いてモニタリングし、A成分の重合が完了した後、次いで、B成分である2−メトキシエチルビニルエーテル12ミリモルを添加することで合成を行い、更に、上記と同様にGPCを用いてモニタリングし、B成分の重合が完了した後、次いでC成分である4−(2−ビニロキシエトキシ)−エチルベンゾエート12ミリモルを添加することで合成を行った。重合反応の停止は、系内に0.3wt%のアンモニア/メタノール溶液を加えることで行った。
【0054】
反応を終えた混合溶液中にジクロロメタンを加え希釈し、0.6Nの塩酸溶液で3回、次いで蒸留水で3回洗浄し、エバポレーターで濃縮・乾固したものを真空乾燥させて目的物であるトリブロックポリマーを得た。得られた化合物の同定は、NMR及びGPCを用いて行った。この結果、いずれも満足のいくスペクトルを得ることができた。また、得られた樹脂の数平均分子量は、Mn=3.7×104であり、数平均分子量と重量分子量との比は、Mn/Mw=1.3であった。
【0055】
<実施例1〜8>
水性インクの作成方法としては、実施例1〜8では、上記のようにして準備した各自己分散型顔料分散体とトリブロックポリマーとを、表1に示した割合で混合し、10分間攪拌した後、更に、ジエチレングリコール20質量%、アセチレノールEH0.15質量%を添加し、最終的に、水性インク中の自己分散型顔料の固形分が5質量%になるように水を加え、その後、1時間攪拌を行った。更に得られた水性インクを3μmのメンブランフィルター(東洋濾紙社製)を用いて減圧ろ過を行い、実施例1〜8の水性インクを調製した。
【0056】
<比較例1〜4>
比較例1〜4では、トリブロックポリマーを使用せずに、上記のようにして準備した各自己分散型顔料分散体に、ジエチレングリコール20質量%、アセチレノールEH0.15質量%を添加し、最終的に、水性インク中の自己分散型顔料の固形分が5質量%になるように水を加え、その後、1時間攪拌を行った。更に得られた水性インクを3μmのメンブランフィルター(東洋濾紙社製)を用いて減圧ろ過を行い、比較例1〜4の水性インクを調製した。
【0057】
Figure 2004204112
【0058】
<評価>
上記で得た実施例1〜8及び比較例1〜4の各インクを用いて、記録材としてHK原紙(pH=3.5 大昭和製紙(株)製)及びNP−PB(pH=7.0日本製紙(株))を用い、これらに記録を行った。画像形成(印字)は、水性インクジェットプリンターBJF660[キヤノン社製]を用いて行った。得られた印字物の評価は以下のように行った。
【0059】
(耐擦過性)
印字から12時間以上放置後、印字した紙上にキムワイプを載せ、更にその上に500g/12.56cm2の錘りを乗せ、5往復したときの白紙部の汚れや、べた画像、文字印字部の擦れ具合から目視にて観察した。評価基準は下記の通りとし、評価結果を表2に示した。
◎:白紙部に全く汚れがなく、べた画像、文字印字部の擦れなし。
○:白紙部にほとんど汚れがなく、べた画像、文字印字部の擦れなし。
△:白紙部にやや汚れがあり、べた画像及び文字印字部にやや擦った跡がある。
×:白紙部に汚れがあり、べた画像及び文字印字部の一部が擦り取られている。
【0060】
(耐水性)
印字から12時間以上放置後、印字物を5分間水道水中に静止し、水を乾燥させた後の画像の反射濃度を測定し、耐水性試験前と耐水性試験後の反射濃度の残存率を求め耐水性の尺度とした。評価基準は下記の通りとし、評価結果を表2にした。
○:画像濃度の残存率が90%以上。
△:画像濃度の残存率が80%以上90%未満。
×:画像濃度の残存率が70%以上80%未満。
【0061】
(耐マーカー性)
ZEBRA社製イエロー蛍光ペンを用い、文字印字後12時間以上放置した後に、文字部を通常の筆圧で一度マークし、耐マーカー性を下記の評価基準で評価した。評価結果を表2に示した。
◎:印字部に滲みや白字部分の汚れが認められず、ペン先の汚れもない。
○:印字部に滲みや白字部分の汚れが認められないが、ペン先がやや汚れている。
△:白字部分にやや汚れがあり、印字部の滲みもややある。
×:白字部分に汚れ、印字部の滲みがある。
【0062】
Figure 2004204112
【0063】
以上の結果より、いずれの実施例のインクも比較例のインクに比べて形成した画像の、耐擦過性、耐水性、耐マーカー性が、普通紙、光沢紙ともに優れていることが分かった。また、表面pHが低い記録材を用いた実施例1〜4の場合は、特に優れた耐擦過性、耐マーカー性が得られた。これは、記録媒体上で、pH変化という刺激を受けたことに対して、実施例のインクがゲル化したことによるものであると考えられる。
【0064】
<実施例11及び12>
実施例11及び実施例12においては、温度及びpH変化に対する刺激応答性の評価を行った。記録媒体表面のpH及び温度によって、記録紙上のインクに生じる刺激応答性について、水性インクのゲル化によって向上すると考えられる画像の耐擦過性変化を指標として調べた。耐擦過性については、先に述べた方法で評価した。その結果を表3及び表4に示した。
【0065】
(実施例11)
記録材である普通紙;NP−PB[日本製紙社製]を、60℃の送風乾燥機で1時間保温、乾燥機から出した直後の熱いうちに、実施例1の水性インクを用いて印字試験を行った。これと同時に、室温状態の上記と同様の普通紙にも実施例1の水性インクを用いて印字試験を行った。得られた結果を表3に示した。表3から、実施例1のインクは、温度変化による刺激応答性が高いものであることが確認できた。
【0066】
Figure 2004204112
【0067】
(実施例12)
記録材として、市販コピー用紙普通紙に、0.1N−HCl水溶液を霧吹き状に塗布することで、表面pHの異なる3種類の評価紙を作製し、実施例1の水性インクを用いて印字試験を行った。そして、得られた結果を表4に示した。表4から、実施例1のインクは、pH変化による高い刺激応答性を有するものであることが確認できた。
【0068】
Figure 2004204112
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、自己分散性顔料及び刺激応答性を持つ樹脂を含有させることにより、形成した画像の耐擦過性、耐水性、耐マーカー性に優れ、インクの吐出安定性が優れたインクジェット用インクを提供することができる。

Claims (6)

  1. 色材と樹脂と有機溶媒とを含む水性インクにおいて、上記色材が、表面にアニオン性の親水性基を持つ自己分散性顔料であり、上記樹脂が1種類若しくは2種類以上の親水性ブロック及び疎水性ブロックからなるブロック共重合体であることを特徴とするインクジェットプリンター用インク。
  2. 前記顔料の粒度分布をキュムラント法で解析して求められた多分散指数が、0.2以下である請求項1に記載のインクジェットプリンター用インク。
  3. 前記樹脂が、ポリビニルエーテル構造を含み、更に刺激応答性を有するものである請求項1または2に記載のインクジェットプリンター用インク。
  4. 前記刺激応答性が、pH変化、温度変化のうちの少なくとも一つに対して状態変化を起こす性質である請求項3に記載のインクジェットプリンタ用インク。
  5. 前記色材と前記樹脂との質量比率が、固形分比で1:0.01〜1:2である請求項2に記載のインクジェットプリンター用インク。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット用インクを用い、インクジェット記録装置により画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
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