JP4841465B2 - 圧入装置 - Google Patents
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Description
この問題を解決するため、特許文献1に示された圧入装置を適用しても、分割巻線部のように、圧入する部材が複数である場合には、これら複数の部材の端面の高さを揃えることはできない。
よって、分割巻線部を押圧基準面で押圧しても、この分割巻線部が押圧基準面から離れることはないので、分割巻線部の端面の高さを押圧基準面の高さで揃えることができる。
したがって、分割巻線部をフレームに圧入して払い出す工程と、ワークセット部およびフレームセット部をセットする工程と、を同時に行うことができるから、サイクルタイムを短縮できる。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る圧入装置1の正面図および平面図である。
圧入装置1は、ワーク25を加工して後述のステータ10を製造するものであり、搬送コンベア2に隣接して設けられ、床面3上に設置される基部20と、この基部20上に設けられた水平スライド機構21と、この基部20の内部に設けられた昇降駆動部としてのワーク昇降機構22と、この基部20の上方に設けられたワーク押圧機構23と、を備える。
このステータ10は、図示しない円筒状のモータケース内部に取り付けられる。また、このモータケース内部には、永久磁石を有する回転子が回転可能に保持されており、このモータによれば、ステータの極性を切り替えることで、永久磁石とステータとの磁力による反発力を利用して、回転子を回転させることができる。
この壁部122の先端は、外側に向かって僅かに傾斜している。
下部114の壁部115側は、露出しており、後述のワークセット部31の巻線当接部411が当接する。
上部116の壁部115側は、露出しており、後述のワーク押圧機構23の巻線押圧部523が当接する。
すると、分割巻線部11のカバー部112の壁部115は、巻線フレーム12の壁部122に摺動しながら下方に移動する。このとき、壁部122の先端が外側に向かって僅かに傾斜しているため、分割巻線部11の壁部115を、巻線フレーム12の壁部122に圧入しやすくなっている。
上述のワーク25は、上述の分割巻線部11、巻線フレーム12、およびステータフレーム13からなり、ステータ治具24にセットされた状態で取り扱われる。
このステータ治具24は、平板状の治具本体30と、この治具本体30上に設けられて複数の分割巻線部11が載置されるワークセット部31と、治具本体30上に設けられて巻線フレーム12およびステータフレーム13が載置されるフレームセット部32と、を備える。
各凹部311には、上方に向かって、つまり、後述の巻線押圧部523の押圧基準面523Aに向かって、分割巻線部11を付勢する付勢部40が設けられている。
ガイドバー41の上端は、分割巻線部11の下面に当接する巻線当接部411となっている。巻線当接部411が下方に押圧されると、コイルばね42が収縮し、押圧力に抵抗して、巻線当接部411を上方に付勢する。
ガイドバー41の下端は、ワークセット部31の下面に係止可能であり、これにより、ガイドバー41の上方への移動が規制されている。
また、ワークセット部31の上面には、穴部313が形成され、ワークセット部31の下面中央には、下方に延びる昇降ピン314が設けられている。
この貫通孔305には、ワークセット部31の昇降ピン314が挿通される。
さらに、ワークセット部31は、最上位置に位置しており、これにより、18個の分割巻線部11は、巻線フレーム12上に位置するように、環状に配列された状態となる。
押圧基準部522の下面は、平滑な押圧基準面522Aとなっている。
巻線押圧部523の下端面は、押圧基準面522Aと同じ高さの平滑な押圧基準面523Aとなっている。巻線押圧部523の押圧基準面523Aは、ステータ治具24にセットされた分割巻線部11に対向している。
ワーク昇降機構22は、ワークセット部31の昇降ピン314が係合すると、この昇降ピン314を昇降させる。
まず、スライド基板211を左側あるいは右側に移動させて、第1ワークセット位置または第2ワークセット位置から、スライド基板211上にワーク25を投入する。
次に、スライド基板211をスライドさせて、スライド基板211に載置したワーク25を、ワーク加工位置に位置させる。
続いて、ワーク昇降機構22およびワーク押圧機構23を駆動して、ワーク25を加工する。すなわち、分割巻線部11を巻線フレーム12に圧入する。同時に、第1ワークセット位置または第2ワークセット位置から、スライド基板211上に、次のワーク25を投入する。
その後、加工されたワーク25を搬送コンベア2に払い出す。搬送コンベアに払い出されたワーク25は、次工程に搬送される。
すると、分割巻線部11の上部116の上面は、ワークセット部31の上面よりも、寸法tだけ高くセットされるため、巻線押圧部523は、分割巻線部11を押圧して、ワークセット部31の巻線当接部411を寸法tだけ下降させる。これにより、ガイドバー41が寸法tだけ下降するから、コイルばね42が寸法tだけ収縮し、このコイルばね42の復元力により、分割巻線部11は、巻線押圧部523の押圧基準面523Aに付勢される。
このとき、分割巻線部11は巻線押圧部523の押圧基準面523Aに常時付勢されている。そのため、分割巻線部11が巻線フレーム12に圧入されても、分割巻線部11の上面の高さは、巻線押圧部523の押圧基準面523Aに等しくなる。
(1)圧入装置1で分割巻線部11を巻線フレーム12に圧入する手順は、以下のようになる。まず、巻線フレーム12をフレームセット部32に載置するとともに、複数の分割巻線部11を環状に配列した状態でワークセット部31に載置する。次に、押圧駆動部53により、押圧基板52をフレームセット部32に向かって下降させる。押圧基板52とフレームセット部32との間には分割巻線部11が配置されているから、押圧基板52の押圧基準面523Aで分割巻線部11を押圧して、巻線フレーム12に圧入する。
このとき、ワーク昇降機構22によりワークセット部31を昇降させて、ワークセット部31に設けられた付勢部40により、分割巻線部11を押圧基板52の押圧基準面523Aに向かって付勢しながら、分割巻線部11を巻線フレーム12に圧入する。
よって、分割巻線部11を押圧基準面523Aで押圧しても、この分割巻線部11が押圧基準面523Aから離れることはないので、分割巻線部11の端面の高さを押圧基準面523Aの高さで揃えることができる。
したがって、分割巻線部11を巻線フレーム12に圧入して払い出す工程と、ワーク25をセットする工程と、を同時に行うことができるから、サイクルタイムを短縮できる。
11 分割巻線部
12 巻線フレーム(フレーム)
22 ワーク昇降機構(昇降駆動部)
31 ワークセット部
32 フレームセット部
40 付勢部
52 押圧基板(押圧部)
53 押圧駆動部
522A 押圧基準面
523A 押圧基準面
Claims (2)
- 環状に配列された複数のコイル状の分割巻線部を環状のフレームに圧入する圧入装置であって、
前記フレームが載置されるフレームセット部と、
前記複数の分割巻線部が前記フレーム上に位置するように、当該複数の分割巻線部が環状に配列された状態で載置されるワークセット部と、
前記複数の分割巻線部に対向する押圧基準面を有する押圧部と、
前記ワークセット部に設けられ前記複数の分割巻線部を前記押圧部の押圧基準面に向かって付勢する付勢部と、
前記押圧部を前記フレームに向かって移動させることで、前記押圧基準面で前記複数の分割巻線部を前記フレームに圧入する押圧駆動部と、
前記ワークセット部を昇降させる昇降駆動部と、
を備えることを特徴とする圧入装置。 - 請求項1に記載の圧入装置において、
前記ワークセット部および前記フレームセット部が載置されるスライド基板と、
当該スライド基板を水平にスライドさせる水平駆動部と、をさらに備え、
前記押圧部および前記昇降駆動部は、前記スライド基板の移動範囲の一部を挟んで設けられることを特徴とする圧入装置。
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