JP4841033B2 - 空間的に散在する被処理体の取扱い装置 - Google Patents

空間的に散在する被処理体の取扱い装置 Download PDF

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  • Numerical Control (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空間的に散在する被処理体の取扱い装置を対象とする。
【0002】
【従来の技術】
従来の複写機等における被処理体例えば印刷媒体の取扱いシステムは、シートなどの媒体を、経路に沿ってある位置から別の位置に移動させながら、そのシート上に転化、画像転写、融着などの1つまたは複数の取扱いを実行することができる。図1に示したように、従来の媒体取扱いシステム100は、用紙経路140に沿ってシートを移動させながらシート上に取扱いを実行する複数のアクチュエータ130を制御するコントローラ110を含む。
【0003】
一般に、取扱いとシートの移動を調整するためにタイミング信号が使用される。たとえば、タイミング信号にしたがあったある時間にシートを経路140に送る。次に、シートは、経路140を通って、ある時間ウィンドウ内で様々な位置センサを過ぎ、特定の時間に転写部に達することができる。
【0004】
しかしながら、この従来の媒体取扱いシステム100には、一定の許容範囲を超える一時的な動作エラーが検出されてその信号がコントローラ110に送られたとき、従来の媒体取扱いシステム100を含む装置が停止されるという問題がある。従来の媒体取扱いシステム100は、フィードバック制御を含まない。したがって、アクチュエータ130は、高い精度で製造しなければならず、それは高価である。また、このフィードバック制御の欠落のため、従来の媒体取扱いシステム100は、様々なタイプの媒体を提供されたときにうまく動作せず、高速時に精度と信頼性を維持する点で問題を有する。
【0005】
そのような問題は、モジュール式被処理体取扱いシステムが、制御を複雑多段にして遂行することができる制御中心の計画によって克服することができる。従来の媒体取扱いシステム100の単純なタイミングよりも優れた制御システムを使用することにより、より広い範囲の媒体タイプのようなより広い範囲の被処理体を高速で操作することができる。
【0006】
たとえば、マルチレベル制御アーキテクチャを含むモジュール式被処理体取扱いシステムは、前述の従来の媒体取扱いシステム100を上回る利点を提供することができる。このモジュール式被処理体取扱いシステムは、個々のモジュールコントローラの機能および/または動作を調整するシステムコントローラを含み、対応するアクチュエータを制御して、経路に沿って被処理体を搬送するような所望のシステム機能を提供する。 特に、システムコントローラは、各被処理体の全体の軌道をモジュールコントローラにダウンロードすることができる。モジュールコントローラは、その各アクチュエータを制御して、そのモジュール内に計画された軌道で各被処理体を維持することができる。
【0007】
システムコントローラは、各モジュールアクチュエータの制約を考慮することによって軌道全体の計画をたてる。次に、システムコントローラによって計画された軌道を、3次スプラインなどの距離−時間空間内の関数として提供する。
【0008】
一般に、モジュール式被処理体取扱いシステムの動作中に、被処理体の所望の軌道からのずれが生じる。ずれが小さい場合は、そのずれが他のモジュールコントローラと関係しないことがあるため、あるいは全体の制御基準を満たすかどうかに関係なく、個々のモジュールコントローラにすべての制御をまかせることができる。しかしながら、システムコントローラは、全体の制御基準を満たすことを考慮する。したがって、システムコントローラは、そのようなずれを補償するために、被処理体の位置を常に監視し、同時に様々な制御技術を使用して被処理体の軌道を決定しなおすことがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題及び解決手段】
しかしながら、複雑な軌道を決定しなおす技術を使用してたえず軌道を計画しなおすことは、実時間で遂行するのが困難な場合がある。実際に、使用される装置とソフトウェアによっては、実時間でずれの影響を識別してずれた軌道を計画しなおすために、近似的決定法と発見的方法に頼らなければならない場合がある。
【0010】
したがって、ずれた軌道を連続的に計画しなおすのではなく、所定の軌道と軌道包絡線を使用してシステム制約条件とタスク要件の様々な組合せを符号化することが望ましいことがある。軌道包絡線は、制御境界や衝突境界などの対象とする制御基準を示すために他の軌道のまわりの領域を表すことができる。システムコントローラは、被処理体の現在の状態を所定の軌道包絡線と比較することによって、現在の状態が制御基準を満たす範囲を迅速に決定することができる。
【0011】
たとえば、衝突を回避するために、被処理体間の距離を連続的に確認して軌道を決定しなおす代わりに、所望の軌道のまわりの所定の衝突包絡線を使用することができる。所定の衝突包絡線は、被処理体がその衝突包絡線内にある限り被処理体が衝突しないように決定される。同様に、制御包絡線を使用して、被処理体がタスク要件を遂行するために時間通りに目標に達するかどうかなど、他の制御基準を決定することができる。このモジュール式被処理体取扱いシステムは、特定の軌道と対応する軌道包絡線との間または現在の被処理体位置と軌道包絡線との間の比較だけを含むようにオンライン決定を簡略化する。
【0012】
前述のシステムおよび方法は、軌道ならびに経路に沿って移動する各被処理体ごとに軌道と関連付けられた少なくとも1つの所定の軌道包絡線を決定する。しかしながら、所定の軌道包絡線が大きくかつ/または所定の軌道から被処理体のずれが大きい場合、その被処理体をその被処理体の所定の軌道に戻そうとする際に、無駄な大量のエネルギーが使用されることがある。
【0013】
これを回避するために、各被処理体ごとに複数の軌道ならびにその複数の各軌道と関連した軌道包絡線を決定することができる。その場合、本発明の装置および方法は、エネルギー使用量を積極的かつ効率的に改善するために、各被処理体の状態を監視し、複数の所定の軌道を切り換えることができる。この装置と方法は、他の被処理体の軌道を修正して、最初に軌道が切り換えられた被処理体との衝突を回避することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の以上のその他の特徴および利点は、本発明によるシステムと方法の様々な例示的な実施形態の以下の詳細な説明において述べられまてたは明らかである。
【0015】
図2は、従来の媒体取扱いシステム100よりも制御中心的な設計を有する本発明によるモジュール式被処理体取扱いシステム200を示す。このモジュール式被処理体取扱いシステム200は、システムコントローラ210、1つまたは複数のモジュールコントローラ220、1つまたは複数のモジュールアクチュエータ230および経路240を含む。システムコントローラ210は、通信リンク250を介してモジュールコントローラ220と通信して、個々のモジュールアクチュエータ230の機能および/または動作を調整し、モジュールアクチュエータ230を経由する経路240に沿って複数の被処理体を搬送するような所望のシステム機能を提供する。システムコントローラ210は、様々なシステム制約条件とタスク要件を考慮することによって、経路240に沿った各被処理体の軌道を計画する。モジュールコントローラ220は、通信リンク250を介してその各モジュールアクチュエータ230を制御し、各被処理体をその計画された軌道上に維持する。この制御方針は、多階層制御アーキテクチャと呼ぶことができる。
【0016】
様々なシステム制約条件と要件を考慮しながら軌道を計画するために、システムコントローラ210は、モジュールコントローラ220とモジュールアクチュエータ230と関連する一定のデータを認識することが有用である。たとえば、システムコントローラ210は、各モジュールアクチュエータ230のそれぞれの入口と出口、各モジュールアクチュエータ230に加えることができる最大加速および制動力、および/または各モジュールコントローラ220の応答時間を知ることができる。
【0017】
システムコントローラ210は、通信リンク250を介して各被処理体ごとに計画された軌道をローカルモジュールコントローラ220にダウンロードする。1つの例示的な実施形態において、システムコントローラ210は、被処理体を経路240に沿ったある場所から別の場所までできるだけ短い時間で高速に移動させるために時間最適軌道をダウンロードして、モジュール式被処理体取扱いシステム200の生産性を高めることができる。
【0018】
経路240の軌道において、被処理体は、経路240に沿って被処理体がいくつかのモジュールアクチュエータ230の制御を受ける領域を移動し、各モジュールアクチュエータ230は、最高動作または最低動作を個別に切り換えて適用することにより、時間最適軌道を実現することができる。これは、n個のモジュールアクチュエータ230を含む任意のモジュール式被処理体取扱いシステム200を考察することにより証明することができる。各モジュールアクチュエータ230は、アレイA=[a1,...an]を使用することによって被処理体に最大加速aを加えることができ、ここで、anは、n番目のモジュールアクチュエータ230の最大加速である。また、n個のモジュールアクチュエータ230は、アレイR=[r1,...rn]を使用して、被処理体に最大減速rを加えることができ、ここで、rnは、n番目のモジュールアクチュエータ230の最大減速である。被処理体は、ある速度v0で経路240に入り、ある速度vnで経路240から出る。
【0019】
次に、他の制約がないと仮定すると、所望の軌道は、各モジュールアクチュエータの最大加速を使用して被処理体の運動方程式を最初に順方向に積分することによって決定し、初期位置と初期速度v0を提供することができる。次に、被処理体の運動方程式は、所望の最終位置と速度vnを条件に各モジュールアクチュエータごとに最大減速を使用することにより逆方向積分される。次に、2つの軌道の交点、すなわち切換え時間が決定される。換言すると、被処理体は、各モジュールアクチュエータ230から切換え時間まで最大加速下で前方に移動し、次に被処理体は最終位置および速度に達するまで各モジュールアクチュエータ230による最大減速で減速される。
【0020】
前述のように、被処理体が対応するモジュールアクチュエータ230による制御を受ける領域に被処理体が入った後、システムコントローラ210は、被処理体を移動するためにモジュールコントローラ220によって使用可能な各被処理体の軌道を各モジュールコントローラに220に提供する。通信リンク250を介した各モジュールコントローラ220へ距離−時間軌道の通信は、軌道上の一連のポイントを提供することによって行うことができる。しかしながら、そのような供給は、特に、軌道情報を数がいくつかある可能性のある通信リンク250を介してすべてのモジュールコントローラ230にダウンロードしなければならない場合に、大きい通信帯域幅を必要とする。
【0021】
軌道が、実時間で通信リンク250を介していくつかのモジュールコントローラ220に送られるため、通信リンク250に過負荷をかけず計算的に効率がよくコンパクトでかつ効率的な軌道の表現を提供することが望ましい。たとえば、軌道を距離−時間空間の関数として考えることができる。実際に、そのような関数は、一般的な基本関数の拡張として表すことができる。基本関数は、計算効率が高く、1回分かれば軌道を再現することができる。そのような基本関数の例は、たとえば多項式スプライン基本関数などの多項式である。そのような表現は、システムコントローラ210がローカル制御モジュール220に送らなければならない浮動小数点数の量を大幅に減少させる。したがって、通信リンク250のネットワークを動作不能にすることなく高速制御を可能にする。
【0022】
たとえば、軌道は、3次スプラインとして表すことができ、y(t)は、軌道上の被処理体の位置であり、v(t)はその速度であり、a(t)はその加速度である。軌道上の被処理体の位置、速度および加速は、次のように表すことができる。
【0023】
【数1】
Figure 0004841033
【0024】
ここで、a0、a1、a2およびa3は、定数であり、
0≦t≦t1
tは、指定した時間である。
【0025】
これらのスプラインはそれぞれ、時間t0から時間t1のデカルト平面上の曲線として表すことができ、位置y、速度vまたは加速度aは、ひとつの軸で表され、時間tは、他の軸で表される。各曲線の形は、定数a0、a1、a2およびa3によって決まる。
【0026】
これにより、定数a0、a1、a2およびa3が分かれば、上記の3次スプラインによって定義された曲線に沿った任意の位置y(t)を求めることができる。次に、位置y(t)の微分をとることによって、軌道上の被処理体の速度を表すスプラインv(t)を提供することができる。同様に、速度v(t)の微分をとることによって、軌道上の被処理体の加速度を表すスプラインa(t)を提供することができる。
【0027】
最初の時間t0と最後の時間t1を選択することによって、それぞれの定数は、次にようになる。
【0028】
【数2】
Figure 0004841033
【0029】
0とy1はそれぞれ、時間t0およびt1における軌道上の被処理体の位置である。
【0030】
0とv1はそれぞれ、時間t0およびt1における軌道上の被処理体の速度である。
【0031】
定数a2とa3の前記表現は、lとして時間t1とt0の間の位置の変化すなわちy1−y0と、dとして時間t1とt0の間の全経過時間すなわちt1−t0を表すことによってさらに簡略化することができる。したがって、定数a2とa3は、次のようになる。
【0032】
【数3】
Figure 0004841033
【0033】
モジュール式被処理体取扱いシステム200は、いくつかのモジュールアクチュエータ230を含むことができる。このモジュール式被処理体取扱いシステム200において、被処理体が最初のモジュールアクチュエータ230に入る時間は、tl-1つまりt0である。被処理体が、最後すなわちn番目のモジュールアクチュエータ230を出る時間は、tnである。したがって、モジュール式被処理体取扱いシステム200内に被処理体がある時間は、tn−t0である。被処理体がj番目のモジュールアクチュエータ230に入る時間は、tj-1であり、被処理体がj番目のモジュールアクチュエータ230から出る時間は、tjである。したがって、被処理体がモジュールアクチュエータ230内にある時間は、tj−tj-1である。
【0034】
被処理体がj番目のモジュールアクチュエータ230内にある時間を表す期間tj−tj-1に関して、上記のスプラインが、システム全体の軌道すなわちモジュール式被処理体取扱いシステム200全体の中の被処理体の軌道を表すように、定数a1、a2およびa3を決定することができる。しかしながら、j番目のモジュールアクチュエータ230内でシステム軌道全体を変更しなければならない場合は、新しい定数a0、a1、a2およびa3を決定しなければならない。新しい軌道は、tj-1から始まり、連続的であり、古い軌道との連続した第一次導関数を有する。
【0035】
モジュール式被処理体取扱いシステム200が動作しているとき、前述のように決定し表すことができる軌道に沿った経路を複数の被処理体が移動することができる。そのような環境下では、システムコントローラ210の機能のうちの1つは、被処理体が衝突する場所を認識し、そのような衝突を回避できることである。システムコントローラ210は、経路240内の被処理体の相対位置および速度に基づいて衝突を検出することができる。
【0036】
本発明による衝突を検出し回避する方法の1つの例示的な実施形態において、システムコントローラ210は、被処理体が移動しているときに被処理体を追跡する。被処理体が互いに近すぎ、同時に相対速度がゼロでない場合、システムコントローラ210は、被処理体が衝突しないように軌道を定義しなおすことができる。モジュールアクチュエータ230が被処理体を移動することができる最大加速は制限され、加速がa(t)の場合は、a(t)∈│−amax,amax│である。したがって、最大相対加速は、次の通りである。
【0037】
【数4】
Figure 0004841033
【0038】
この衝突回避方法の例示的な実施形態において、システムコントローラ210は、すべての被処理体の相対的な被処理体の間隔と相対的な被処理体の速度を連続的に監視し、前述のような軌道包絡線を連続的に更新する。システムコントローラ210が、被処理体が別の被処理体の近づき過ぎていると判定したとき、システムコントローラ210が、ローカルモジュールコントローラ220に、後続の被処理体の速度を遅くすることによって適切な被処理体の相対速度を遅くさせる。これは、位置時間基準軌道を変更して適切なモジュールアクチュエータ230の端での到着時刻を早めることによって遂行される。したがって、被処理体は、常に、システムコントローラ210によって、モジュール式被処理体取扱いシステム200の安全な領域内に維持される。補正を繰り返しても被処理体の移動する距離が近すぎる場合は、システムコントローラ210は、すべての被処理体の速度を徐々に遅くすることによってすべての被処理体をゆっくりと停止させる。
【0039】
以上考察したように、図2に示したモジュール式被処理体取扱いシステム200は、前述の方法を使用するフィードバック制御を使用して被処理体を追跡する。ローカルモジュールコントローラ220は、システムコントローラ210によって提供される軌道を受け入れ、それぞれのモジュールアクチュエータ230を制御して被処理体を所望の軌道上に維持する。また、ローカルモジュールコントローラ220は、システムコントローラ210とその他のローカルモジュールコントローラ220と通信し、必要に応じて被処理体をその適切な軌道上に維持する。
【0040】
モジュールアクチュエータ230は、様々なタスクを実行することができる。各タスクは、適切な時間−空間において対応する内容を有する。全体的なシステム軌道は、モジュールアクチュエータ230の各々のタスクによって課される制約を維持することによって計画される。たとえば、モジュールアクチュエータ230内に静止している被処理体のドウェル時間が、距離−時間軌道の水平線に対応する。被処理体が、2つのモジュールアクチュエータ230内に同時にあるとき、その状況は、両方のモジュールアクチュエータ230のために指定された距離領域内の同じ勾配すなわち速度を有する軌道として説明することができる。したがって、軌道は、被処理体を経路240上で移動させる際に伴う制約を有効に符号化するように動作する。
【0041】
図2に示した通信リンク250は、モジュール式被処理体取扱いシステム200内のモジュールコントローラ220、システムコントローラ210、および/または他の中間コントローラ(図示せず)の間で軌道情報を通信し合うために使用される。情報のこの双方向の流れにより、軌道の実時間補正を行うことができる。これにより、経路240内の複数の被処理体間の衝突が確実に解決される。たとえば、2つの被処理体が近くなり過ぎると、モジュールコントローラ220自体またはシステムコントローラ210によって、その状況が検出され、軌道が適切に計画しなおされる。次に、新しい軌道が、適切なモジュールアクチュエータ230に送られる。モジュールアクチュエータ230は、その動作を次々に変化させて新しい軌道を求める。
【0042】
前述のモジュール式被処理体取扱いシステム200は、従来の単一コントローラの被処理体取扱いシステム100よりも優れた多くの利点がある。たとえば、軌道を追跡するためにアクティブフィードバック制御を使用して様々なタイプの被処理体を操作することができる。前述の制御技術は、被処理体の特性に依存するパラメータを有し、被処理体タイプにより実時間で調整することができる。これは、被処理体の特性をモジュール式被処理体取扱いシステム200に入力することによって遂行することができる。あるいは、これは、動作中に被処理体の特性を選択するモジュール式被処理体取扱いシステム200によって遂行することができる。
【0043】
生産性を高めるためには、被処理体を高速で移動させるほうが望ましい。モジュール式被処理体取扱いシステム200は、被処理体を所望の軌道上に維持するためにフィードバック制御を使用する。能動検出とフィードバック制御を使用することにより、所望の軌道からのずれを実時間で補正することができ、被処理体を高精度で移動できるようになる。
【0044】
被処理体の移動が実時間で監視されるので、衝突やその他の破壊事象が生じる可能性のある状況の発生が、モジュール式被処理体取扱いシステム200によって検出される。それにより、衝突やその他の破壊事象を回避するために軌道が計画しなおされる。軌道を単純に計画しなおすことによって状況を修正できない場合は、モジュール式被処理体取扱いシステム200を制御して、経路240に沿って移動する被処理体をゆっくり停止させることができる。
【0045】
最後に、被処理体を操作するためにさらに能動的なフィードバック制御を使用することにより、モジュールアクチュエータ230の必要精度が低くなる。精度が検出と制御によって維持されるため、あまり高精度に作製されていないモジュールアクチュエータ230で被処理体を操作することができる。システムコントローラ210とモジュールコントローラ220のコストが安くなってきており、高精度なハードウェアのコストがほとんど一定であるため、モジュール式被処理体取扱いシステム200の全体のコストは、時間の経過と共に下がる。
【0046】
前述のモジュール式被処理体取扱いシステム200の動作中に、各被処理体にシステムコントローラ210によって提供される軌道は、制約条件と要件の一部を考慮する。公称軌道は、前述の時間最適軌道でよく、単一被処理体の標準的な所望の挙動を表すために提供される。したがって、公称軌道は、そのようなすべての適切な制御基準を符号化する。関連する制御基準は、各モジュールアクチュエータ230内にあるときの最高被処理体速度などの物理的制約と、目標時間と目標速度で目標位置に達するようなタスク要件を含むことができる。
【0047】
前述のモジュール式被処理体取扱いシステム200を使用して任意の被処理体を移動させることができる。たとえば、モジュール式被処理体取扱いシステム200は、アナログまたはデジタル複写機、プリンタ、その他の画像形成装置内の搬送システムなど、シートに使用するモジュール式媒体取扱いシステムでよい。モジュール式被処理体取扱いシステム200のそのような例示的な実施形態において、モジュールアクチュエータ230によって実行されるタスクは、シートの移動、シートの反転、シートの引き延ばし、画像の転写および融着を含むことができる。したがって、公称軌道は、そのようなタスクの制御基準を符号化する。
【0048】
もう1つの例示的な用途において、モジュール式被処理体取扱いシステム200は、航空機の飛行制御システムでもよい。この例では、システムコントローラ210が地上に配置されており、モジュールコントローラ220とモジュールアクチュエータ230が航空機に搭載されていてもよい。所定の軌道および軌道包絡線を使用することは、操縦士が自分自身で軌道をルートに選択できるようにする自由飛行を実施するような航空業界の最近の変化の点で特に有利な場合がある。したがって、衝突包絡線を使用して他の航空機との衝突を回避することができ、制御包絡線を使用して航空機が時間通りに目的地に到着できるようにすることができる。
【0049】
モジュール式被処理体取扱いシステム200を飛行制御システムとして使用するのは、画像形成装置内の搬送システムとして使用するのといくつかの違いがある。たとえば、画像形成装置では、シートの移動は、静止したモジュールアクチュエータ230によって処理される。しかしながら、飛行制御システムでは、モジュールアクチュエータは、被処理体すなわち航空機に搭載されている。したがって、動力学の航空機のエンジンの最高加速度などの航空機の制約は、航空機と共に移動するが、一定のモジュールアクチュエータ230の最大加速などのシートの制約は、画像形成装置内のシートの位置に依存する。
【0050】
さらに別の例示的な用途において、モジュール式被処理体取扱いシステム200は、新聞印刷機などの製品組立ラインの組立ライン制御システムでよい。この例において、経路240は、組立ラインであり、モジュールアクチュエータ230は、組立ラインに沿った領域を制御することになる。公称軌道は、モジュールアクチュエータ230の公称性能に基づいて事前に決定される。
【0051】
図3は、モジュール式被処理体取扱いシステム200が画像形成装置のモジュール式記録媒体取扱いシステムであり、被処理体が記録媒体シートであるときに、シートの前縁の代表的な時間−距離公称軌道のグラフである。前に考察したように、3次スプラインは、時間−距離軌道を表すことができる唯一の方法である。
【0052】
モジュール式媒体取扱いシステム200が動作しているとき、システムコントローラ210は、この公称軌道の適切な断片を基準軌道としてモジュールコントローラ220に通信する。システムコントローラ210は、モジュールコントローラ220にローカル制御をゆだねる。たとえば、軌道が、各モジュールアクチュエータ230の出入時間と速度を含む場合は、そのような時間と速度だけを対応するモジュールコントローラ220に送ればよい。次に、モジュールコントローラ220は、各モジュールアクチュエータ230に各シートが入って出るまでのシートの挙動の必要な情報を再現することができる。
【0053】
前に考察したように、一般に、モジュール式媒体取扱いシステム200の動作中に公称軌道からのずれが生じる。公称軌道からのずれが少しの場合は、すべての制御をモジュールコントローラ220に移すことができる。モジュールコントローラ220は、他のモジュールコントローラ220、他のモジュールアクチュエータ230、そのような他のモジュールコントローラ220およびモジュールアクチュエータ230の制御下にあるモジュールアクチュエータ230の挙動を考慮しなくてもよい。また、モジュールコントローラ220は、目標時間が達成されるかどうか、シートが衝突しそうかどうかなど、全体の制御基準が満たされるかどうかを考慮しなくてもよいい。
【0054】
これと対照的に、システムコントローラ210は、モジュールアクチュエータ230の挙動および全体の制御基準が満たされるかどうかを考慮する。1つまたは複数のモジュールアクチュエータ230の挙動が、予想した挙動からずれると、システムコントローラ210は、起こっていること、考えられる影響、およびそのようなずれを修正または補正する方法を決定する。特に、公称軌道からずれると、前述の制約および要件を侵害することがあり、それによりシートの衝突、目標の失敗、1つまたは複数の最適性基準の侵害が生じる可能性がある。したがって、モジュールアクチュエータ230内でシートが遅れた場合、システムコントローラ210は、その後のシートが衝突するかどうかを判定し、関係する適切なモジュールコントローラ220に通知し、新しい軌道を作成しなければならない場合もある。
【0055】
システムコントローラ210の1つの主な動作は、侵害する制御基準を決定することである。システムコントローラ210は、様々な制御基準の状態を決定することができる。たとえば、システムコントローラ210は、トラック上にどの被処理体があるかを決定することができる。これは、モジュールアクチュエータ230の挙動が公称軌道に十分に近いかどうかを調べることによって決定することができる。そのような場合は、それ以上監視する必要がない。
【0056】
制御基準の状態の決定ならびに決定された状態の識別とそれに対する応答は、前述の様々な技術のような複雑な決定を必要とすることがあり、複数のモジュールアクチュエータ230とシートからの制約を必要とすることがある。目標を達成できるかどうかを判定するようないくつかの問題は、現在位置からの軌道の全体を計画しなおさなければならないことさえあり、実時間で遂行することが難しいことがある。したがって、制御ルーチンは連続的に実行されているので、システムコントローラ210は、実時間で応答するために、ずれの影響を識別し軌道を計画しなおすために近似的決定法と発見的方法に頼らなければならないことがある。
【0057】
したがって、そのような高価で複雑な方法を、軌道と軌道包絡線を検索し結合し比較するもっと単純なシステムおよび方法と置き換えるシステムレベルの制御および監視システムおよび方法を提供することが望ましい場合がある。
【0058】
これは、システム制約条件とタスク要件の様々な組み合わせを符号化する所定の軌道と軌道包絡線を使用することによって達成することができる。軌道包絡線は、対象とする制御基準を示す他の軌道のまわりの領域を示す。たとえば、衝突を避けるために被処理体間の距離を継続的に確認し被処理体を監視する代わりに、公称軌道のまわりの所定の衝突包絡線を使用することができる。したがって、各被処理体がその被処理体の衝突包絡線内にある限り被処理体は衝突しない。衝突包絡線は、前述の安全領域と同じように決定することができる。しかしながら、継続的に決定するのではなく、衝突包絡線をシステムの動作の前に決定することができる。
【0059】
もう1つの例示的な実施形態において、被処理体が公称軌道から外れた場合、目標を達成できるかどうかを判定するためにすべてのモジュールアクチュエータ230の軌道を計画しなおすのではなく、モジュール式被処理体取扱いシステム200は、制御包絡線を使用する。したがって、被処理体がその被処理体の制御包絡線内にある限り被処理体はまだ目標に達することができる。軌道包絡線は、たとえば対象とする領域の境界を示す1つまたは複数の軌道によって表すことができる。
【0060】
したがって、所定の軌道包絡線を使用して、制御境界と衝突境界を示す複数の所定の軌道により対象とする制御基準を符号化することができる。様々な軌道包絡線は、異なる制御基準を表す。システムコントローラ210は、被処理体の現在の状態(位置、速度など)をそのような所定の軌道包絡線と比較することによって、状態が基準を満たす程度を迅速に決定することができる。比較演算子は、軌道包絡線が何を符号化するかに依存する。たとえば、図3に示した公称軌道と類似のフォーマットで提供された時間−距離軌道包絡線の場合、システムコントローラ210は、現在の被処理体の位置が包絡線境界の左になるか右になるかを調べるだけでよい。当業者は、距離−時間空間に関する前の説明から、様々な時間−空間に関する所定の軌道包絡線に対する被処理体の現在位置を比較する方法を容易に理解できるため、そのような比較の詳細な説明は省略する。
【0061】
軌道と軌道包絡線は、任意の適切な既知または今後考案される方法を使用して決定することができる。たとえば、軌道と軌道包絡線は、たとえば最適制御や衝突安全領域などの適切な制御および衝突安全領域を決定するために使用される測定により得ることができる。
【0062】
軌道と軌道包絡線を決定する方法に関係なく、軌道と軌道包絡線を事前に決定することにより、制御ルーチンが軌道と軌道包絡線との比較だけを含むように簡略化される。これにより、モジュール式被処理体取扱いシステム210の動作中に、実時間で軌道と軌道包絡線を決定する必要がなくなる。
【0063】
図4は、サンプルのシステム制約条件とタスク制限に関して軌道と軌道包絡線を示すグラフである。たとえば、公称軌道400は、距離−時間面をほぼ二分するものとして示される。また、図4は、公称軌道400の左側、すなわち時間的にその前の進み衝突軌道510と、公称軌道400の右側、すなわち時間的にその後の遅れ衝突軌道520とによって定義された衝突包絡線500を示す。進み衝突軌道510は、被処理体が、ある速度で経路240上のある場所から外れ、経路240上のその被処理体のすぐ前にある被処理体のような別の被処理体と衝突することがない最も早い時間を定義する。遅れ衝突軌道520は、被処理体が、ある速度で経路240上のある場所から外れ、経路上のその被処理体のすぐ後ろにある被処理体のような別の被処理体と衝突することがない最も遅い時間である。したがって、この進み−遅れ衝突包絡線500を使用して、ある被処理体とその被処理体の前と後ろの被処理体との間の一定の最小距離を符号化することができる。被処理体が、その被処理体の衝突包絡線500内にある間、前と後ろの被処理体は、その公称軌道から最小距離よりも外れず、被処理体は衝突しない。
【0064】
また、図4は、公称軌道620の左側、すなわち時間的に前の進み制御軌道610と、公称軌道400の右側、すなわち時間的に後の遅れの制御軌道620とによって定義された制御包絡線600を示す。進み制御包絡線610は、被処理体が、経路240上のある場所からある速度で外れて、まだそのタスクを遂行できる最も早い時間である。遅れ制御軌道620は、被処理体が、ある速度で経路240上のある場所から外れ、まだそのタスクを遂行することができる最も遅い時間である。したがって、進み−遅れの制御包絡線600を使用して、被処理体を配置しなければならない一定の場所を符号化することができる。被処理体がその被処理体の制御包絡線内にある間、被処理体は、そのタスクを遂行することができる。
【0065】
以上説明した遅れ制御軌道620は、被処理体が公称軌道400に従って第1のモジュールアクチュエータ230に入るように計画されたのと同じ時間に第1のモジュールアクチュエータ230に入る被処理体に関して、被処理体が、ある速度である場所から外れてまだそのタスクを遂行することができる最も遅い時間である。換言すると、遅れ制御軌道620は、公称軌道400と同時に第1のモジュールアクチュエータ230に入る。しかしながら、図4は、また、被処理体が第1のモジュールアクチュエータ230に入りまだそのタスクを遂行することができる最も遅い時間を構成する最も遅い制御軌道630を示す。したがって、最も遅い制御軌道630は、公称軌道400が第1のモジュールアクチュエータ230に入った後で第1のモジュールアクチュエータ230に入る。
【0066】
軌道400、510、520、610、620、630および軌道包絡線500、600はそれぞれ、一連のタプル(tuples)として表すことができる。たとえば、n番目のモジュールアクチュエータ230が最後のモジュールアクチュエータ230であり、j番目のモジュールアクチュエータ230が最初とn番目のモジュールアクチュエータ230の間のモジュールアクチュエータ230のうちの1つであるモジュール式被処理体取扱いシステム200において、一連のタプルは、t0,v0−t1,v1,...,tj-1,vj...,tn-1,vn-1−1n,vnとして表すことができる。これらのタプルにおいて、t0とv0は、最初のモジュールアクチュエータ230に入る被処理体の時間と速度を表し、t1とv1は、最初のモジュールアクチュエータ230から出る被処理体の時間と速度を表し、tj-1とvj-1は、j番目のモジュールアクチュエータ230から出る被処理体の時間と速度を表し、tjとvjは、j番目の第1のモジュールアクチュエータ230に入る被処理体の時間と速度を表す。同様に、tn-1とvn-1は、n番目すなわち最後のモジュールアクチュエータ230に被処理体が入る時間と出る時間を表す。
【0067】
動作において、各被処理体は、その基準軌道として適切な主公称軌道を提供される。各被処理体をその被処理体の主公称軌道内に維持する役割は、モジュールコントローラ220に分散される。すなわち、モジュールコントローラ220は、各被処理体をその主公称軌道に維持しようとする。そのとき、システムコントローラ210は、すべての被処理体の現在の状態を順番に評価し、必要に応じて処置をとるために繰り返し呼び出される。特に、システムコントローラ210は、特定の時間空間内の被処理体の距離を監視し、衝突を識別し、可能なときに衝突を回避するために被処理体を遅らせ、目標に到達できなくなった場合に経路240に沿った被処理体の移動を中止する。有効な実時間の決定は、被処理体の位置を軌道やその他の位置と比較することである。この簡単な衝突回避機構は、ある軌道包絡線を使用して起こり得る衝突を識別し、他の包絡線を使用して被処理体がまだ制御可能かどうかを確認する。そして、システムコントローラ210は、モジュールコントローラ220にローカルに命令して、特定の被処理体を一定量だけ遅らせたり進めたりすることができる。
【0068】
本発明の制御システムおよび方法は、特に、ずれが小さいかまたは均一な場合にうまくはたらく。そのような状況では、同じモジュール内ですべての被処理体を遅延させることができる。
【0069】
図5は、マルチレベルモジュール式被処理体取扱いシステムのシステムレベル制御で所定の軌道および軌道包絡線を使用する方法の1つの例示的な実施形態を概略的に示すフローチャートである。この実施形態において、衝突包絡線は、図4に示したような制御包絡線よりも小さい。
【0070】
制御は、ステップS1000で始まり、S1100に続き、解析される被処理体が選択される。被処理体が選択された後、制御は、ステップS1200に続き、被処理体が所定の衝突包絡線内にあるかどうか、すなわち被処理体が、前または後の被処理体と衝突する可能性があるかどうかが判定される。被処理体が、所定の衝突包絡線内にある場合、制御はステップS1100に戻り、別の被処理体が解析のために選択される。前に検討したように、被処理体がその衝突包絡線よりも小さいため、被処理体がその制御包絡線内にあるかどうかを判定する必要はない。したがって、被処理体がその衝突包絡線内にある場合は、やはり制御包絡線内にあるはずである。あるいは、被処理体が、その衝突包絡線内にない場合、制御は、S1300に続く。
【0071】
ステップS1300で、被処理体がその制御包絡線内にあるかどうか、すなわち被処理体がその割り当てられたタスクを遂行できる見込みがるかどうか判定される。被処理体がその制御包絡線内にある場合、制御は、ステップS1400に続く。そうでない場合、制御は、ステップS1500にジャンプする。ステップS1400において、被処理体は、潜在的衝突として記録される。次に、潜在的衝突の記録を使用して、次に他の被処理体の適切な所定の衝突包絡線を選択することができる。次に、潜在的に衝突する被処理体間の実際の距離を計算し、たとえば被処理体のうちの1つを遅れさせるために前述のような処置をとるだけでよい。
【0072】
ステップS1200において被処理体がその衝突包絡線の外にあると判定されたため、被処理体は、衝突する可能性がある。しかしながら、ステップS1300で、被処理体がその制御包絡線内にあると判定されるため、次に、制御は、ステップS1400からステップS1100に戻り、解析する別の被処理体が選択される。
【0073】
あるいは、ステップS1500で、公称軌道、衝突包絡線および/または制御包絡線を計画しなおすべきかどうか判定される。計画しなおさなければならない場合、制御は、ステップS1600に続く。そうでない場合は、制御はステップS1700にジャンプする。ステップS1600において、公称軌道、衝突包絡線および/または制御包絡線のうちの1つまたは複数が計画しおされる。また、これにより、システムタスク要件が修正される。次に、制御は、ステップS1100に戻り、解析する別の被処理体が選択される。
【0074】
代替として、公称軌道、衝突包絡線および/または制御包絡線を計画しなおすべきでないと判定した場合は、制御がステップS1700に続き、解析が終了される。
【0075】
図6は、被処理体が図5のステップS1200の衝突包絡線内にあるかどうか判定する方法の1つの例示的な実施形態をより詳細に説明するフローチャートである。制御は、ステップS1200で始まり、ステップS1210に続き、被処理体の所定の公称軌道が参照される。次に、ステップS1220において、参照した所定の公称軌道の所定の衝突包絡線が参照される。次に、ステップS1230において、被処理体の速度、加速および/または位置などの実際の現在の状態が参照される。制御は、ステップS1240に続く。
【0076】
ステップS1240において、参照した被処理体の実際の現在の状態が、その時間の参照した衝突包絡線内にあるかどうか判定される。そのような場合、制御は、図5のステップS1100に戻る。そうでない場合、制御は、図5のステップS1300に戻る。
【0077】
図7は、被処理体が、図5のステップS1300の制御包絡線内にあるかどうかを判定する方法の1つの例示的な実施形態をより詳細に説明するフローチャートである。制御は、ステップS1300で始まり、ステップS1310に続き、被処理体の所定の公称軌道が参照される。この参照した所定の公称軌道は、ステップS1200の同じ公称軌道でもよい。次に、ステップS1320において、所定の制御包絡線の参照した所定の公称軌道が参照される。次に、ステップS1330において、被処理体の速度、加速および/または位置などの実際の現在の状態が参照される。この被処理体の実際の現在の状態は、ステップS1200の同じ被処理体の状態であってもよい。次に、制御は、ステップS1340に続く。
【0078】
ステップS1340において、被処理体の参照した実際の現在の状態が、そのときの参照制御包絡線内にあるかどうか判定される。そうである場合、制御は、図5のステップS1400に戻る。そうでない場合、制御は、図5のステップS1500に戻る。
【0079】
本発明の所定の軌道と軌道包絡線を使用する方法のもう1つの例示的な実施形態により、制御包絡線は、衝突包絡線より小さくてもよい。この代替の例示的な実施形態を示すフローチャートは、ステップS1200とS1300が並置されていること以外は、図5のフローチャートと類似している。したがって、被処理体がその制御包絡線内にあるかどうか第1の判定が行われる。そうでない場合は、被処理体がその衝突包絡線内にあるかどうかの第2の判定が行われる。
【0080】
本発明の所定の軌道と軌道包絡線を使用する方法の他の例示的な実施形態において、軌道と軌道包絡線は、システム制約条件とタスク要件を明示的に表すことによって事前に決定される。軌道と軌道包絡線は、3次スプラインを手動で符号化してシステム制約条件とタスク要件を明示的に表すような決定を手動で行うことによって事前に決定することができる。
【0081】
また、3次スプラインを手動で決定するには、システム制約条件をタスク要件と別に処理しなければならないことがある。たとえば、システム制約条件は、すべての起こり得る軌道と軌道包絡線の厳しい制約として手動で処理することができる。すなわち、すべての軌道と軌道包絡線が、システム制約条件を満たすように手動で事前に決定される。これと対照的に、タスク要件の少なくともいくつかは、正常な軌道にのみ適用される厳しくない制限を構成するように手動で処理することができる。すなわち、そのようなタスク要件は、一定の軌道と軌道包絡線によって無効とされることがある。
【0082】
3次スプラインの手動の決定は、新しいモジュール式被処理体取扱いシステム200を作成するときに行うことができる。また、3次スプラインの手動の決定は、既存のモジュール式被処理体手装備システム200を修正するときに、モジュールアクチュエータ230の制約または構成を変更することによって行うこともできる。
【0083】
しかしながら、3次スプラインの手動の決定は、退屈で時間がかかる場合がある。したがって、本発明の所定の軌道と軌道包絡線を使用する装置のさらに他の例示的な実施形態において、軌道と軌道包絡線は、自動的に事前に決定される。実際に、システム制約条件とタスク要件を明示的に表すと、軌道と軌道包絡線を自動的に事前に決定しやすい。たとえば、システム制約条件とタスク要件が明示的に表されるため、制御基準が変更されたときに作成された新しい制約を追加することで、軌道と軌道包絡線を自動的に事前に決定することができる。
【0084】
明示的に表されたシステム制約条件とタスク要件により、それぞれのモジュールアクチュエータ230を別々に説明することができる。システム制約条件および/またはタスク要件に関して各モジュールアクチュエータ230を別々に説明することにより、モジュールアクチュエータ230の構造が指定されると、軌道と軌道包絡線を自動的に事前に決定することができる。したがって、システム構成に関して軌道と軌道包絡線を自動的に事前に決定することができる。軌道と軌道包絡線を自動的に事前に決定するこの傾向は、特に、各モジュールアクチュエータ230ごとに別々に明示的に表されたシステム制約条件とタスク要件の以下の説明から当業者には明らかである。
【0085】
一般に、システム制約条件とタスク要件は、物理的制約、タスク制約、ユーザ基本設定、最適性および頑強性に関して説明することができる。物理的制約の例には、最大モジュールアクチュエータ230の動作力、最高被処理体速度、モジュールアクチュエータ230間の最高速度の違い、および最小被処理体距離がある。タスク制約の例には、目標被処理体の位置と時間、および最大および平均被処理体速度がある。ユーザ基本設定の例には、具体的な搬送方針と被処理体の順序がある。最適性の例には、全体の処理能力がある。頑強性の例には、平均の被処理体挙動のばらつきのためのバッファ領域がある。
【0086】
より具体的には、システムは、すべてのモジュールアクチュエータ230の制約の組み合わせを含む。各モジュールアクチュエータ230は、特定の組のモジュール制約を受ける。たとえば、各モジュールアクチュエータ230は、最高速度と最低速度の制限および最大加速と最小加速の制限を有する。したがって、軌道内の速度と加速は、モジュールアクチュエータ230のそれぞれの最低と最高の速度と加速によって制限される。
【0087】
また、複数のモジュールアクチュエータ230を一緒に制御すると、モジュールの制約が生じる。具体的には、一緒に制御された様々なモジュールアクチュエータ230内の軌道に沿って移動する被処理体の速度は等しくなければならない。そうでない場合、他の制御は、様々なモジュールアクチュエータ230内の被処理体と調和して適用できなくなる。
【0088】
もう1つの例として、2つのモジュールアクチュエータ230を隣り合って配置すると、モジュール制約が生じる。具体的には、2つの隣り合ったモジュールアクチュエータ230の間の速度の差が制限される。そうでない場合、被処理体は、あるモジュールアクチュエータ230からその隣りのモジュールアクチュエータ230まで送られるときに破損することがある。
【0089】
タスク必要条件は、また、具体的に個々のモジュールアクチュエータ230に関して、例えばあるモジュールアクチュエータ230の目標規準という形で、記述することもできる。例えば、あるタスクを遂行するためには、ある被処理体があるモジュールアクチュエータ230を所定の速度で出て行くことが必要であるかもしれない。目標規準は、また、被処理体があるモジュールアクチュエータ230に到着するときに所定の時間間隔pだけ離れていなければならないという条件を含むかもしれない。タスク必要条件は、また、いくつかのモジュールアクチュエータ230における衝突回避を考慮に入れることもある。例えば、ある種のタスクは、衝突を避けるためにあるモジュールアクチュエータ230において被処理体の間で最小ギャップgを維持するように要求するかもしれない。
【0090】
タスク必要条件は、また、いくつかのモジュールアクチュエータ230における速度及び加速度のリミットを考慮に入れることを要求するかもしれない。例えば、あるモジュールアクチュエータ230であるタスクを遂行するために公称軌道に対して平均走行速度と最大加速度を規定することがある。平均走行速度または最大加速度の規定に違反することはそのモジュールアクチュエータ230があるタスクを遂行することを不可能にするかもしれない。システム拘束条件とタスク必要条件は、また、グラフに描くこともできる。例えば、図8は、軌道および軌道包絡線、ならびに軌道および軌道包絡線によって定められるシステム拘束条件とタスク必要条件、を示している。図8のx軸は時間を表し、y軸はモジュラー被処理体取扱いシステム200のいろいろなモジュールコントローラ230を表している。図8に表されているモジュラー被処理体取扱いシステム200は、7つのモジュールアクチュエータ230を含んでいる。
【0091】
以下の記述で明らかにされるように、図8の軌道包絡線は図4に示されている軌道包絡線とは異なる仕方で定義されている。例えば、図4では、軌道包絡線500と600は、公称軌道400の対向する側にある境界軌道510と520、および610と620の間で定義されている。これに対して、図8では、軌道包絡線は公称軌道と境界軌道の間で定義されている。
【0092】
図8は、ある被処理体の前方端の公称軌道2000、ならびにその被処理体の後方端の軌道2100、を示している。この被処理体の長さは、軌道2000と2100を、すなわち、その被処理体の前方端と後方端を、垂直な線で結ぶことによって示される。したがって、図8のグラフは、図示されている最も早い時点で、被処理体の前方端の公称軌道2000がモジュール2を出てゆき、他方後方端の軌道2100がモジュール2に入って行くことを示している。同様に、図示されている最も遅い時点では、被処理体の前方端の公称軌道2000がモジュール7を出てゆき、他方後方端の軌道2100がモジュール7に入って行く。
【0093】
図8は、公称軌道2000と遅れローバスト(robust)制御軌道2210との間で定義されるローバスト制御包絡線2200を示している。遅れローバスト制御軌道2210は、ある被処理体が経路240のある点をある速度で出ていっても、ある定められた不良モデルの下で、例えば経路240上のあるモジュールアクチュエータ230の動作の不良が起こった場合でも、そのタスクを遂行できる最も遅い時間を表している。すなわち、ローバスト制御包絡線2200を用いて、被処理体がある特定の不良モデルの下でそのタスクを遂行できるために位置していなければならない場所をコード化できる。
【0094】
図8は、また、公称軌道2000と遅れ制御軌道2310との間で定義される制御包絡線2300を示している。遅れ制御軌道2310は、ある被処理体が、経路240のある点をある速度で出ていってもそのタスクを遂行できる最も遅い時間を表している。したがって、制御包絡線2300を用いて、被処理体がそのタスクを遂行できるために位置していなければならない場所をコード化できる。
【0095】
制御包絡線2300は、特定の不良モジュールを考慮に入れていないので、ローバスト制御包絡線2200と異なる。したがって、遅れ制御軌道2310は、遅れローバスト制御軌道2210よりも遅い時間に各モジュールに入ったり出たりしても、そのタスクを遂行できる。
【0096】
しかし、それ以外には、制御包絡線2300とローバスト制御包絡線2200は同様である。例えば、遅れローバスト制御軌道2210と遅れ制御軌道2310は、それぞれ、図8に示されている最も早い時間以後までは第一のモジュールに入らない。遅れローバスト制御軌道2210と遅れ制御軌道2310は、それぞれ、公称軌道2000と同時にモジュール7を出てゆく。すなわち、公称軌道2000,遅れローバスト制御軌道2210、および遅れ制御軌道2310は、すべて、同じターゲットを有しているが、進入時間は異なっている。
【0097】
いくつかのシステム拘束条件およびタスク必要条件は公称軌道2000,遅れローバスト制御軌道2210、および遅れ制御軌道2310に基づいてグラフに表すことができる。例えば、ローバストネス(堅牢さ)は、公称軌道2000と遅れローバスト制御軌道2210の間で延びている水平な線として表すことができる。コントローラビリティー(制御可能性)は、遅れローバスト制御軌道2210と遅れ制御軌道2310の間で延びている水平な線で表すことができる。
【0098】
図8はさらに、第二の被処理体の公称軌道2400およびその第二の被処理体の衝突包絡線2500を示している。衝突包絡線2500は、公称軌道2400と第二の被処理体の進み衝突軌道2510の間で定義される。例えば、ある時間の衝突包絡線2500は、その時間の第二の被処理体の公称軌道2400と進み衝突軌道2510の間に延びている垂直な線で表すことができる。進み衝突軌道2510は、第二の被処理体が経路240のある点をある速度で出ていって公称軌道2000を有する第一の被処理体と衝突しないでいられる最も早い時間を表す。したがって、衝突包絡線2500を用いて、第一の被処理体と衝突しないように第二の被処理体が位置していなければならない場所をコード化できる。
【0099】
その他のシステム拘束条件およびタスク必要条件を、第二の被処理体の公称軌道2400および進み衝突軌道2510を含めてグラフに表すことができる。例えば、繰り返しは、第一の被処理体の公称軌道2000と第二の被処理体の公称軌道2400の間に延びる水平な線として表すことができる。相互作用は、第二の被処理体の公称軌道2400と第一の被処理体の後方端の軌道2100の間に延びる垂直な線で表すことができる。
【0100】
図8に基づいて、通常の技術を有する当業者にとって、他の軌道および軌道包絡線が他の軌道の上に組み立てることにより決定できるということは明らかであろう。例えば、他の全ての軌道および軌道包絡線は、公称軌道に基づく拘束条件を用いて決定できる。
【0101】
図8は、公称軌道2000の終了時間が、他の軌道および軌道包絡線の終了時間拘束条件として用いられることを示している。言い換えると、図8に示されている他の軌道および軌道包絡線は、それらの他の軌道および軌道包絡線が公称軌道と同時に終了するように決定される。
【0102】
例えば、図8は、遅れローバスト制御軌道2210と遅れ制御軌道2310が、その一つの被処理体の公称軌道と同じ時間と場所で終了するように決定されていることを示している。したがって、それぞれ遅れローバスト制御軌道2210と遅れ制御軌道2310によって定められるローバスト制御包絡線2200と制御包絡線2300も、その一つの被処理体の公称軌道と同じ時間と場所で終了するように決定されている。
【0103】
衝突包絡線も同様に公称軌道に基づく拘束条件を用いて決定できる。例えば、図8は、その被処理体の公称軌道の開始および終了時間が、他の被処理体の衝突包絡線2500と進み衝突軌道2510の開始および終了時間拘束条件として用いられることを示している。
【0104】
具体的に言うと、図8は、進み衝突軌道2510が他の被処理体の公称軌道2400と同じ時間および場所で始まるように決定されることを示している。進み衝突軌道は、また、第一の被処理体の後方端の軌道2100と同じ時間および場所で終わるように決定されている。第二の被処理体の衝突包絡線2500は、進み衝突軌道2510と第二の被処理体の公称軌道の間で定められるが、これもやはりこれらの拘束条件によって決定される。
【0105】
図9は、システム拘束条件およびタスク必要条件をはっきりと表現することによって軌道および軌道包絡線をあらかじめ決定する方法の実施例を示す流れ図である。この実施例では、軌道および軌道包絡線は自動的にあらかじめ決定される。
【0106】
ステップS3000から始めて、制御はステップS3100に進み、そこでシステムモデルが指定される。システムモデルの指定は、少なくとも、個々のモジュールアクチュエータの数、指定されるモジュールアクチュエータのタイプ、および指定されるモジュールアクチュエータの形態、を指定することを含むものとして良い。例えば、システムモデルは、タイプ1の、3つのモジュールで、直列構成の形態、と指定することができる。“タイプ1”というタイプ指定は、単にモジュールアクチュエータのあるタイプの任意の呼称にすぎない。以下で述べるように、各タイプのモジュールは、明確なモジュール拘束条件およびタスク必要条件の組を有する。
【0107】
システムモデルを指定すると、制御はステップS3200に進み、システム拘束条件およびタスク必要条件が定められる。上述のように、システム拘束条件は、全てのモジュールアクチュエータの拘束条件をあわせたものである。さらに、各タイプのモジュールアクチュエータ、例えば例示されたタイプ1のモジュールアクチュエータ、は明確な拘束条件の組、例えば最大および最小速度および最大および最小加速度のリミット、ならびに複数のモジュールアクチュエータを一緒に制御し、指定されたモジュールアクチュエータを隣接して配置することから生ずる拘束条件、で拘束される。
【0108】
また、上述のように、タスク必要条件はさらに個々のモジュールアクチュエータに関して記述することができる。例えば、あるタスクを遂行するためにあるモジュールアクチュエータ、例えば例示されたタイプ1のモジュールアクチュエータ、をいろいろな拘束条件に、例えば目標規準、衝突回避、および速度と加速度のリミットなど、に従わせることが必要になることがある。
【0109】
例示されたタイプ1のモジュールアクチュエータのシステム拘束条件およびタスク必要条件の例としては、例えば、各タイプ1のモジュールアクチュエータは、長さが25.4mm、そのモジュールアクチュエータを通って走行する被処理体の最小速度Vmin が−3.0mm/ms、そのモジュールアクチュエータを通って走行する被処理体の最大速度Vmax が3.0mm/ms; そのモジュールアクチュエータを通って走行する被処理体の最小加速度amin が−0.02mm/ms2、そのモジュールアクチュエータ230を通って走行する被処理体の最大加速度amax が0.02mm/ms2、ということである。
【0110】
各タイプのモジュールアクチュエータには、また、そのタイプのモジュールアクチュエータがその指定されたタスクを遂行するために満たさなければならないいろいろな一般的タスク拘束条件があるだろう。例えば、タイプ1のモジュールアクチュエータの一般的なタスク拘束条件にしたがって、ある被処理体は初期速度Voが0.0mm/msであり終速度Vnが0.5mm/msであることが要求されるかもしれない。タイプ1のモジュールアクチュエータは、また、被処理体がそのモジュールアクチュエータの内部で≧0.0mm/msである速度Vで走行するように動作することが要求されるかもしれない。
【0111】
同様に、各タイプ1のモジュールアクチュエータには、他の規準を満たすために、例えばそのモジュールアクチュエータが高い効率で動作できるようにするために、満たさなければならない公称タスク拘束条件があるかもしれない。例えば、この公称タスク拘束条件は、一般的なタスク拘束条件を含み、その他に、モジュールアクチュエータは、そのモジュールアクチュエータの内部で被処理体の速度Vが常に≦1.0mm/msであるように動作するという拘束条件を含むかもしれない。この拘束条件を満たすことによって、モジュールアクチュエータの動作は速く信頼できるものになるだろう。
【0112】
タイプ1のモジュールアクチュエータのシステム拘束条件およびタスク必要条件は、また、そのタイプ1のモジュールアクチュエータ内で、被処理体がタスク必要条件を満たすために、及び/又は、他の被処理体との衝突を防止するために、ある拘束条件によって分離されていることを要求するだろう。例えば、被処理体は500msという周期“s”、および30mmという最小ギャップ“g”だけ離れていなければならないかもしれない。
【0113】
システム拘束条件とタスク必要条件が指定されたら、制御はステップS3300に進み、ある被処理体の公称軌道Trをあらかじめ定める。公称軌道Trは、拘束ソルバー(solver)、例えば一般的な拘束ソルバーまたは最適拘束ソルバー、すなわち、関連する軌道規準を最小にしつつ、上述の拘束条件などのシステムおよびタスク拘束条件を解くもの、によってあらかじめ決定できる。例えば、公称軌道Trは、拘束条件t0=0によって、拘束条件tn−t0を最小にするように、あらかじめ決定することができる、ここでt0 は、被処理体が第一のモジュールアクチュエータ230に入る時間であり、tnは、その被処理体が経路240の最後のモジュールアクチュエータ230を出て行く時間である。
【0114】
公称軌道Trをあらかじめ決定する際、拘束条件は所望の軌道の拘束条件に、例えば、軌道によって定められるキュービックスプラインに関する拘束条件に、変換される。進入および退出の時間および速度に関する拘束条件がキュービックスプラインに付け加えられる。全モジュールの速度および加速度の最大および最小拘束条件は、キュービックスプラインによって定められる速度および加速度関数の最小値および最大値についての条件に変換できる。
【0115】
特定のタスク拘束条件の組は、軌道の目的による。すなわち、公称軌道Trは所望の軌道であるから、全てのタスク拘束条件を満たすことができる。
【0116】
公称軌道Trをあらかじめ決定したら、制御はステップS3400へ進み、その経路の前の被処理体の公称軌道Tp をあらかじめ決定する。前の公称軌道Tpは、公称軌道Trを−sだけ(これは、上述のように、被処理体がターゲット位置に到着する周期である)ずらすことによって決定される。
【0117】
前の公称軌道Tpを決定したら、制御はステップS3500に進み、経路の次の被処理体の公称軌道Tnをあらかじめ決定する。次の公称軌道Tnは、公称軌道Trを+sだけずらすことによって決定される。
【0118】
次の公称軌道Tnを決定したら、制御はS3600に進み、衝突包絡線をあらかじめ決定する。衝突包絡線は、進みおよび遅れ衝突境界を決定することによって決定される。
【0119】
進み衝突境界Teは、拘束条件を、例えばシステムおよび一般的タスク拘束条件、ならびに衝突拘束条件、例えば、周期“s”およびギャップ“g”を、前の公称軌道Tpおよび次の公称軌道Tnによって、解くことによって決定される。特定のタスク拘束条件の組は軌道の目的に依存するので、進みおよび遅れ衝突境界は、示唆された速度および加速度のリミットを満たす必要はないかもしれない。進み衝突境界Teは、また、公称軌道Trにおいて拘束条件t0=0およびtn=tnでtn-1を最小にすることによっても決定できる。
【0120】
遅れ衝突境界Tlは、拘束条件を、例えばシステムおよび一般的タスク拘束条件、ならびに衝突拘束条件、例えば、周期“s”およびギャップ“g”、を,前の公称軌道Tpおよび次の公称軌道Tnによって、解くことによって決定される。遅れ衝突境界Tlは、また、公称軌道Trにおいて拘束条件t0=0およびtn=tnでtn−t1を最小にすることによっても決定できる、ここでt1はtnとtnの間の時間である。
【0121】
衝突包絡線をあらかじめ決定した後、制御はS3700に進み、制御包絡線をあらかじめ決定する。制御包絡線は、図4に示されているように、進み制御境界610と遅れ制御境界620の間で定めることができる。あるいはまた、制御包絡線は、図8に示されているように、公称軌道2000と遅れローバスト制御軌道2210および遅れ制御軌道2310の一方との間で定めることができる。
【0122】
図8に示されているケースでは、ここでTcとも呼ばれる遅れローバスト制御軌道2210は、拘束条件、例えばシステムおよび一般的拘束条件、を解くことによってあらかじめ決定される。特定のタスク拘束条件の組は軌道の目的に依存するので、制御境界Tc は、目標拘束条件を満たすだけで良い。遅れローバスト制御軌道Tcは、また、公称軌道T1において拘束条件tn=tnによって、tn−t0を最小にして決定することもできる。
【0123】
制御包絡線をあらかじめ決定したあと、制御はステップS3800で終了する。
【0124】
上述のシステムおよび方法は公称軌道などの軌道をあらかじめ決定し、かつ、あらかじめ決定された軌道と関連した少なくとも一つのあらかじめ決定される軌道包絡線を、経路240に沿って動く各被処理体についてあらかじめ決定する。これらのシステムおよび方法は、軌道包絡線、例えば制御包絡線、が狭い場合、特に有効である。制御包絡線は、進み制御軌道と遅れ制御軌道との差が小さければ狭くなる。これらのシステムおよび方法は、また、あらかじめ決定された軌道、例えば公称軌道、からのずれが小さい、及び/又は、経路240に沿って動く多数の被処理体で実質的に一様である場合、特に有効である。
【0125】
しかし、あらかじめ決定されたある軌道包絡線、例えば制御包絡線、が大きい、及び/又は、ある被処理体があらかじめ決定された軌道から、例えば公称軌道から、大きくずれた場合、モジュールアクチュエータ230はその被処理体をその被処理体のあらかじめ決定された公称軌道に戻そうとして大量のエネルギーを使うかもしれない。さらに、モジュールアクチュエータ230は、被処理体がその被処理体の目標に到達することを可能にし、かつモジュールアクチュエータ230がもっと少しのエネルギーしか使わないことを可能にする別の軌道が存在しても、この大量のエネルギーを使うかもしれない。
【0126】
例えば、このような別の軌道は、モジュールアクチュエータ230があらかじめ決められた被処理体の公称軌道に到達しようとして大量のエネルギーを使うのを防止するために、被処理体を遅らせるかもしれない。したがって、本発明のシステムおよび方法の他のいろいろな実施例においては、各被処理体について、多数の軌道、例えば公称軌道、があらかじめ決定され、用いられる。あらかじめ決定された軌道の各々について、別々の軌道包絡線もやはりあらかじめ決定される。したがって、本発明の装置および方法のこれらの実施例では、各被処理体についてあらかじめ決められた多数の軌道を切り換えて、エネルギーの使用を積極的に改善することが可能である。また、本発明の装置および方法のこれらの実施例では、軌道が最初に切り換えられた被処理体との衝突を避けるように他の被処理体の軌道を変更することも可能である。
【0127】
例えば、各被処理体について、多数の公称軌道、ならびに多数の公称軌道の各々に対して関連する軌道包絡線、をあらかじめ決定することができる。その場合、本発明のシステムおよび方法のこれらの実施例では、各被処理体の状況をモニターし、現在の動作状況によっては多数の被処理体の一つまたは各々について、別の公称軌道を選択することが可能である。その場合、新たに選択された公称軌道、および新たに選択された公称軌道の軌道包絡線を新しい基準軌道および関連した軌道包絡線として、モジュールコントローラ220に知らせることができる。
【0128】
図10は、ある被処理体に対する多数の軌道および軌道包絡線を示すグラフである。軌道4000,4100,4200,4300、および4400はそれぞれ、例えば、公称軌道を表すことができる。軌道領域4015,4025,4035,4045,および4055は、公称軌道4000,4100,4200,4300,および4400の各々のまわりの包絡線、例えば制御包絡線、を定めることができる。
【0129】
具体的に言うと、制御包絡線4015は、公称軌道4000のまわりの制御軌道境界4010および4020によって定められる。同様に、制御包絡線4025は、公称軌道4100のまわりの制御軌道境界4020および4030によって定められる。制御包絡線4035は、公称軌道4200のまわりの制御軌道境界4030および4040によって定められる。制御包絡線4045は、公称軌道4300のまわりの制御軌道境界4040および4050によって定められる。最後に、制御包絡線4055は、公称軌道4400のまわりの制御軌道境界4050および4060によって定められる。
【0130】
これらの軌道および軌道包絡線はシステムコントローラ210によってあらかじめ決定できる。システムコントローラ210は、これらあらかじめ決定された軌道のうちからある基準軌道を選択して、選択されたあらかじめ決定された基準軌道をモジュールコントローラ220に知らせることができる。次に、状況によって、システムコントローラ210が別のあらかじめ決定された基準軌道を選択して、この新しい基準軌道をモジュールコントローラ220に知らせることができる。
【0131】
図11は、多重レベルモジュラー被処理体取扱いシステムのシステムレベルの制御における各被処理体に多数のあらかじめ決定された軌道および軌道包絡線を用いる方法の実施例を示す流れ図である。この方法のこの実施例では、多数の被処理体の間の衝突は考慮に入れられていない。
【0132】
ステップS5000からスタートして、制御はステップS5100に進み、そこで解析される被処理体が選ばれる。被処理体が選ばれると、制御はステップS5200に進み、選ばれた被処理体に対するあらかじめ決定されたある軌道が選択される。選択されたあらかじめ決定された軌道は、例えば、図10に示された公称軌道4000であるかもしれない。
【0133】
あらかじめ決定された軌道が選択されたら、ステップS5300で、選ばれた被処理体が選択されたあらかじめ決定された軌道のあらかじめ決定された軌道包絡線の内部にあるかどうかを判定する。あらかじめ決定された軌道包絡線は、例えば制御包絡線4015であってもよい。図10に示されているように、制御包絡線4015は、公称軌道4000のまわりの制御包絡線境界4010および4020によって定められる。
【0134】
この例では、被処理体の実際の現状況が参照できる。次に、被処理体の実際の現状況が、選択されたあらかじめ決定された軌道のあらかじめ決定された軌道包絡線、すなわち、図10の制御包絡線、と比較される。こうして、ステップS5300の判定は、図5のステップS1200およびS1300と同様に(これは、それぞれ、図6および7に詳しく示されている)行うことができる。
【0135】
ステップS5300において、被処理体が選択されたあらかじめ決定された軌道のあらかじめ決定された軌道包絡線の内部にあると判定された場合、制御はステップS5500に進み、次のもっと小さい軌道を選択する。ステップS5600で、選択された次のもっと小さい軌道があらかじめ決定された軌道包絡線の内部にあるかどうかを判定する。もしも内部にあれば、制御はステップS5500に戻る。もしも内部になければ、ステップS5700で、前に選択された軌道に戻る。次に、制御はステップS5100に戻る。
【0136】
これと対照的に、ステップS5300で、被処理体は選択されたあらかじめ決定された軌道のあらかじめ決定された軌道包絡線の内部にないと判定された場合、制御はステップS5400に進み、選ばれた被処理体に対して次のもっと大きいあらかじめ決定された軌道を選択する。例えば、図10に示されるように、その被処理体が制御軌道境界4020と公称軌道4100の間の場所にある場合、被処理体は制御包絡線4015の内部にないと判定されるかもしれない。このような場合、選択された他のあらかじめ決定された軌道を、例えば、公称軌道4100とすることができるだろう。ステップS5400で次のあらかじめ決定された軌道を選択したら、制御はステップS5300に戻り、選択した次のあらかじめ決定された軌道についてステップS5300の判定が行われる。
【0137】
ステップS5400において、選択される次のもっと大きい軌道は、単に、用意された多数の軌道のあらかじめ決められた順番の中で次のもっと大きい軌道であってもよい、ということは理解されよう。しかし、図11に示されているように、これは、現在の被処理体を含むあらかじめ決定された軌道を見つけるまでにステップS5300とS5400を何回も行き来することを必要とする。同様に、ステップS5500−S5700において、次のもっと小さい軌道は、単に、用意された多数の軌道のあらかじめ決められた順番の中で次のもっと小さい軌道であってもよい、ということは理解されよう。
【0138】
しかし、これは、用意された多数の軌道のどれを用いるかを決めるのに最も効率的な方法ではないかもしれない。すなわち、ステップS5400とS5500において、用意された多数の軌道のどれが現在の被処理体を含む最小の制御包絡線を有する軌道であるかを直接に決定する方が効率的かもしれない。この場合、図12に示されているように、ステップS5500−S5700を省略することができ、制御はステップS5400から直接ステップS5100にジャンプして戻ることができる。
【0139】
図13は、図12のステップS5400の選ばれた被処理体に対して次のあらかじめ決定された軌道を選択する方法の一つの実施形態例を詳しく示した流れ図である。ステップS5400から始めて、制御はステップS5410に進み、選ばれた被処理体の実際の現状況が決定される。次に、ステップS5420で、選ばれた被処理体の多数のあらかじめ決定された軌道包絡線が全て参照される。
【0140】
次に、ステップS5430で、決定された実際の現状況が、参照された選ばれた被処理体の多数のあらかじめ決定された軌道包絡線と比較される。この比較に基づいて、ステップS5440で、包絡線が選ばれた被処理体の実際の現状況を含むあらかじめ決定された軌道が、選ばれた被処理体に対する次のあらかじめ決定された軌道として選択される。
【0141】
例えば、選ばれた被処理体の実際の現状況は、軌道境界4020と公称軌道4100の間の(包絡線が4025である)場所かもしれない。このような状況では、包絡線が被処理体の場所を含んでいるあらかじめ決定された公称軌道は公称軌道4100になる。したがって、ステップS5440では、公称軌道4100が次のあらかじめ決定された軌道として選択されるだろう。
【0142】
別の例では、選ばれた被処理体の実際の現状況は、軌道境界4050と公称軌道4400の間の(包絡線が4055である)軌道スペースにおける場所かもしれない。このような状況では、包絡線が軌道スペースにおける被処理体の場所を含んでいるあらかじめ決定された公称軌道は公称軌道4400になる。したがって、ステップS5440では、公称軌道4400が選択されるだろう。
【0143】
上記の実施例では、ステップS5440において、次のあらかじめ決定された軌道は、もっぱら、選ばれた被処理体の実際の現状況に最も近いという基準で選択されている。しかし、別の実施形態では、あらかじめ決定された軌道を選択するのに、さらに他の因子が用いられている。具体的に言うと、ステップS5200で最初に選択された軌道への近さも考慮に入れることができる。
【0144】
この別の実施形態は、軌道をもっとゆっくり変化させる。したがって、この別の実施形態は、上で述べた実施例に比べてシステムレベルの制御に対する破壊性が小さい。
【0145】
例えば、選ばれた被処理体の実際の現状況に最も近く、同時にまた、ステップS5200で選択された前の公称軌道にも隣接しているあらかじめ決定された軌道をステップS5440で選択することができる。上の例で述べたように、公称軌道4000がステップS5200で選択された軌道であるかもしれない。例えば、参照された選ばれた被処理体の実際の現状況が、軌道境界4050と公称軌道4400の間の軌道スペースにおける場所かもしれない。このような状況では、選ばれた被処理体の実際の現状況に最も近く、同時にまた、ステップS5200で選択された前の公称軌道にも隣接しているあらかじめ決定された軌道は、公称軌道4100になるだろう。
【0146】
さらに別の実施例では、多数の被処理体の間の衝突を考慮に入れることができる。具体的に言うと、ある被処理体の現在の軌道領域を、経路240を走行している先行する被処理体および後続の被処理体の衝突回避領域と比べることによって衝突を回避できる。この比較は、二つのシートの間の最小距離などの衝突回避規準に基づいて行うことができる。
【0147】
第一の被処理体の現在の軌道包絡線とすぐ後に続く第二の被処理体の衝突回避領域との関係はn連数i、j、によって表すことができる。ここでiは第一の被処理体の軌道包絡線を表し、jはすぐ後に続く第二の被処理体の軌道包絡線を表す(ここで、ある被処理体のn個の包絡線には左から1からnまでの番号が付けられる)。第一の被処理体が軌道包絡線iに位置していれば、すぐ後に続く第二の被処理体は軌道包絡線kに位置していなければならない。ここでk≧jである。逆に、第二の被処理体が軌道包絡線jに位置していれば、すぐ前に先行する第一の被処理体は軌道包絡線kに位置していなければならない。ここでk≦iである。これらの連数(tuples)は全体として衝突回避表と呼ぶことができる。
【0148】
第一の被処理体が位置する軌道包絡線は、すべての拘束条件を満たす第一の被処理体の公称軌道であっても良い。その公称軌道を別の基準軌道に切り換える場合は常に、先行および後続の被処理体の基準軌道をチェックして必要に応じて新しい基準軌道を選ぶ。
【0149】
衝突回避表の全ての連数i、jでi=jである場合、全ての被処理体の基準軌道は一緒に変化する、すなわち、あるシーケンスの全ての被処理体は同期してスピードアップされたり、遅らせられたりする。あるいはまた、全ての連数でi>jである場合(n包絡線でi=1またはj=nの場合を除く)、基準軌道のうちの一部だけを変化させればよい。第一の被処理体の基準軌道と第二の被処理体の衝突回避領域との関係は、以下で図14を参照してさらに詳しく説明される。
【0150】
図14は、多数の被処理体の間の多数の軌道および軌道包絡線の関係を示すグラフである。具体的に言うと、第二の被処理体の軌道および軌道包絡線が、第一の被処理体の軌道および軌道包絡線から距離sだけずらされた形で示されている。
【0151】
図14で、各被処理体のグラフの実線は異なる軌道を表し、破線はこれらの軌道の各々を囲む軌道包絡線を表している。各被処理体のグラフで最も左側の軌道は1で表し、他の軌道は左から右へ、それぞれ、2,3,4,および5で表すことができる。
【0152】
垂直な線が被処理体の間で軌道を結んで衝突回避領域を、すなわち、衝突回避表の連数を示している。例えば、1−1という符号の垂直線は第一の被処理体の軌道1と第二の被処理体の軌道1を時間スペースにおいて同時に結んでいる。もしも第二の被処理体がこのグラフで垂直線1−1で表される軌道以下の軌道をたどるならば、第二の被処理体は、軌道1をたどる第一の被処理体と衝突しない。
【0153】
同様に、垂直線2−1は第一の被処理体の軌道2と第二の被処理体の軌道1を結んでいる。もしも第二の被処理体がこのグラフで垂直線2−1で表される軌道以下の軌道をたどるならば、第二の被処理体は、軌道2を走行する第一の被処理体と衝突しない。
【0154】
垂直線1−1および2−1は、上では第一の被処理体の軌道に基づいて第二の被処理体の衝突包絡線を決定するという観点で説明されている。しかし、これらの垂直線を逆に用いて、第二の被処理体の軌道に基づいて第一の被処理体の衝突包絡線を決定することもできる。例えば、もしも第一の被処理体がある垂直線に結ばれた軌道以上の軌道をたどるならば、第一の被処理体は、その垂直線に結ばれた軌道をたどる第二の被処理体と衝突しない。
【0155】
図15は、多数の被処理体間の衝突回避も考慮に入れた多重レベルモジュラー被処理体取扱いシステムのシステムレベル制御においてあらかじめ決定された各被処理体の軌道および軌道包絡線を用いる方法の一つの実施形態を示す流れ図である。図15のステップS6000−S6400は図12のステップS5000−S5400と同じであるということは理解されるであろう。
【0156】
次に、ステップS6400で選ばれた被処理体の次のあらかじめ決定された軌道を選択した後、制御はステップS6500に進み、その選ばれた被処理体を隣接する先行および後続の被処理体から分離する最小許容距離が参照される。最小許容距離は、図14に示されているデータと同様なデータに基づいて衝突回避表によって決定できる。
【0157】
最小許容距離を参照した後、制御はステップS6600に進み、選ばれた被処理体の選択された他のあらかじめ決定された軌道が、選ばれた被処理体を隣接する先行および後続の被処理体から分離する参照された最小許容距離のいずれかに違反する、すなわち、それより小さい、かどうかを判定する。もしも最小許容距離に違反していなければ、制御はステップS6100に戻り、解析のための別の被処理体を選ぶ。
【0158】
これに対し、選ばれた被処理体の選択された他のあらかじめ決定された軌道が選ばれた被処理体を隣接する先行および後続の被処理体から分離する参照された最小許容距離のいずれかに違反する場合、制御はステップS6700に進み、隣接する先行および後続の被処理体の軌道を変更して最小許容距離を満たすようにする。この変更は、影響される被処理体の軌道を、その被処理体の現在の軌道に最も近く最小許容距離よりも大きい軌道に切り換えることで遂行できる。軌道を最も近い許容できる軌道に切り換えることは、被処理体取扱い方法の効率を高める。
【0159】
隣接する先行および後続の被処理体の軌道を変更した後、制御はステップS6100に戻り、解析のための別の被処理体を選ぶ。
【0160】
上で説明した多重レベルモジュラー被処理体取扱いシステムは、考えられる何らかの方法または装置によって、各被処理体の実際の現在位置を検出できる。例えば、実際の位置は、何らかのタイプの検出センサによって得られるだろう。実際の位置は、また、判定オブザーバー、例えばLuenbergerオブザーバー、あるいは確率論的オブザーバー、例えばKalmanフィルター、によって推定することもできる。実際の位置は、また、実際の検知と推定の組み合わせによっても決定できる。
【0161】
モジュールコントローラ220は、システムコントローラ210が提供する軌道に完全に従属する必要はない。例えば、モジュールコントローラ220は、ある被処理体がある軌道包絡線の境界の一つにどれほど近づいているかということを知らされていて、あるタスクを遂行する努力を有効にするためにその情報を用いることもできる。
【0162】
上で述べた軌道および軌道包絡線は、時間の関数としての位置、速度、及び/又は、加速度という観点から論じられている。しかし、軌道および軌道包絡線はこれらの表現に限定されるものではなく、被処理体に関するどんなデータも含めることができる。
【0163】
上で詳しく論じたいろいろな実施例では、モジュラー被処理体取扱いシステムは二層の階層アーキテクチャー、すなわち、単一システムコントローラと多重モジュラーコントローラ、を用いている。しかし、本発明によるモジュラー被処理体取扱いシステムおよび方法は何層の制御を用いることもできる、例えば、システムコントローラとモジュラーコントローラの間に少なくとも一つの中間制御層を用いてもよい。さらに、本発明によるモジュラー被処理体取扱いシステムおよび方法は多重システムコントローラを含むこともできる。
【0164】
本発明によるモジュラー被処理体取扱いシステムおよび方法はあらかじめ決定された衝突包絡線および制御包絡線の両方を含むこともできる。あるいはまた、本発明によるモジュラー被処理体取扱いシステムおよび方法は、あらかじめ決定された衝突包絡線だけ、又は、あらかじめ決定された制御包絡線だけを用いることもできる。さらに、あらかじめ決定された軌道および軌道包絡線は、衝突および制御境界と関係していなくてもよい。軌道および軌道包絡線は、どんなタスク又は拘束条件と関係してもよい。例えば、多数の軌道包絡線が異なる被処理体サイズに対して設けられることもある。
【0165】
また、上で詳しく説明したいろいろな実施例では、モジュラー被処理体取扱いシステムは、ある被処理体がモジュールアクチュエータ230に進入、退出、あるいはその内部にあることに関して記述されている。しかし、システム、軌道および軌道包絡線は、その被処理体が各モジュールアクチュエータ230に関連したモジュールに進入、退出、あるいはその内部にあることに関して記述することもできる。そのようなモジュールはさらにそのモジュールアクチュエータ230の制御の下にある経路240の領域として記述することもできるだろう。
【0166】
上で説明した多重レベルモジュラー被処理体取扱いシステムの各々のいろいろなコントローラは、プログラムされた汎用コンピュータを用いて実現することもできる。しかし、上で説明した多重レベルモジュラー被処理体取扱いシステムの各々のいろいろなコントローラは、専用のコンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラおよび周辺集積回路素子、ASIC又はその他の集積回路、ディジタルシグナルプロセッサ、離散素子回路などのハードワイヤ電子又は論理回路、プログラム可能な論理デバイス、例えばPLD、PLA、FPGA、又はPALなど、でも実現できる。一般に、有限状態マシンを実現でき、したがって、図5−7および9に示された流れ図を実現できるどんなデバイスも、上述の多重レベルモジュラー被処理体取扱いシステムの各々のいろいろなコントローラを実現するのに用いることができる。
【0167】
通信リンク250は、システムコントローラ210,モジュールコントローラ220,およびモジュールアクチュエータ230を結合するためのどんな既知の、又は後に開発されるデバイス又はシステムであってもよく、直接のケーブル接続、広域ネットワーク又は構内ネットワーク、イントラネットによる接続、インターネットによる接続、又は他のどんな分布処理ネットワーク又はシステムによる接続、も含まれる。一般に、通信リンク250は、システムコントローラ210,モジュールコントローラ220,およびモジュールアクチュエータ230を結合するために使用できるどんな既知の、又は後に開発される接続システム又は構造であってもよい。
【0168】
本発明のシステムおよび方法を、上で概略を述べた個々の実施形態に関して記述してきたが、当業者には多くの選択、変更および変型が可能であることは明らかであろう。したがって、上述したような本発明のシステムおよび方法の実施例は説明を目的としたものであって、限定的なものではない。本発明の精神と範囲から逸脱することなくいろいろな変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の媒体取扱いシステムのブロックダイアグラムである。
【図2】 図2は、本発明によるモジュラー被処理体取扱いシステムのブロックダイアグラムである。
【図3】 典型的な時間−距離公称軌道を示すグラフである。
【図4】 図4は、サンプルシステムの軌道および軌道包絡線、およびタスク拘束条件を示すグラフである。
【図5】 多重レベル被処理体取扱いシステムのシステムレベル制御においてあらかじめ決定された軌道および軌道包絡線を用いる方法の一つの実施例を示す流れ図である。
【図6】 被処理体が図5のステップS1200の衝突包絡線の内部にあるかどうかを判定する方法の一つの実施例を詳しく示す流れ図である。
【図7】 被処理体が図5のステップS1300の制御包絡線の内部にあるかどうかを判定する方法の一つの実施例を詳しく示す流れ図である。
【図8】 軌道および軌道包絡線、ならびにその軌道および軌道包絡線によって定められるシステム拘束条件およびタスク必要条件を示すグラフである。
【図9】 システム拘束条件およびタスク必要条件をはっきりと表すことによって軌道および軌道包絡線をあらかじめ決定する方法のある実施例を示す流れ図である。
【図10】 ある被処理体の多数の軌道および軌道包絡線を示すグラフである。
【図11】 多重レベル被処理体取扱いシステムのシステムレベル制御において各被処理体に関する多数のあらかじめ決定された軌道および軌道包絡線を用いる方法の一つの実施例を示す流れ図である。
【図12】 多重レベル被処理体取扱いシステムのシステムレベル制御において各被処理体に関する多数のあらかじめ決定された軌道および軌道包絡線を用いる方法の別の実施例を示す流れ図である。
【図13】 選ばれた被処理体の別のあらかじめ決定された軌道を選択する方法の一つの実施例を詳しく示す流れ図である。
【図14】 多数の被処理体の間の多数の軌道および軌道包絡線の関係を示すグラフである。
【図15】 多重レベル被処理体取扱いシステムのシステムレベル制御において各被処理体に関する多数のあらかじめ決定された軌道および軌道包絡線を用いる方法であって、多数の被処理体間の衝突回避も考慮に入れた方法の一つの実施例を示す流れ図である。
【符号の説明】
200 媒体取扱いシステム、210 システムコントローラ、220 モジュールコントローラ、230 モジュールアクチュエータ、240 経路、250 通信リンク。

Claims (3)

  1. 被処理体取扱いシステムが提供する処理が施される被処理体であって前記被処理体取扱いシステムの経路に沿って移動可能な被処理体の軌道を設定するコントローラと、
    前記コントローラにより設定された軌道に従い、経路上のそれぞれ指定された範囲内において複数の被処理体それぞれを移動させる複数のアクチュエータと、
    前記アクチュエータの構成に関する情報、前記被処理体取扱いシステムの制約に関する条件、又は前記アクチュエータによって実行されるタスクに関する要件のうち少なくとも1つに基づいて設定され、被処理体毎に各被処理体が経路を移動する際に時間的に最適と考えられる複数の軌道を記憶する手段と、
    前記設定された軌道それぞれに対応させて設定された、被処理体が当該軌道から外れて移動可能な範囲の境界を示す軌道包絡線を記憶する手段と、
    を有し、
    前記コントローラは、
    経路上における各被処理体の現在位置を取得する手段と、
    処理対象として選択された被処理体が予め選択された軌道に従い経路上を移動している際に、当該被処理体の現在位置が前記予め選択された軌道に対応した軌道包絡線により囲まれた領域内に存在していないことが検知された場合、当該被処理体の現在位置を含む領域を形成する軌道包絡線を選択し、その選択した軌道包絡線に対応した軌道に沿って当該被処理体を移動させる手段と、
    を有することを特徴とする被処理体取扱い装置。
  2. 前記軌道包絡線は、被処理体が当該軌道から外れて移動した場合でも他の被処理体との衝突が回避できると考えられる範囲の境界を特定する衝突包絡線であることを特徴とする請求項1に記載の被処理体取扱い装置。
  3. 前記軌道包絡線は、被処理体が当該軌道から外れて移動した場合でも前記被処理体取扱いシステムが時間通りに処理を遂行できると考えられる範囲の境界を特定する制御包絡線であることを特徴とする請求項1に記載の被処理体取扱い装置。
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