JP4840641B2 - 音声信号の遅延時間差自動補正装置 - Google Patents

音声信号の遅延時間差自動補正装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4840641B2
JP4840641B2 JP2005315182A JP2005315182A JP4840641B2 JP 4840641 B2 JP4840641 B2 JP 4840641B2 JP 2005315182 A JP2005315182 A JP 2005315182A JP 2005315182 A JP2005315182 A JP 2005315182A JP 4840641 B2 JP4840641 B2 JP 4840641B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
audio signal
delay time
frequency
signal processing
processing unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005315182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007124382A (ja
Inventor
重治 高松
昭則 大貫
山本  誠
Original Assignee
アキュフェーズ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アキュフェーズ株式会社 filed Critical アキュフェーズ株式会社
Priority to JP2005315182A priority Critical patent/JP4840641B2/ja
Publication of JP2007124382A publication Critical patent/JP2007124382A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4840641B2 publication Critical patent/JP4840641B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、マルチチャンネル方式音声再生システムにおけるスピーカ・ユニット用フィルタ装置に係わり、特に音声信号を帯域ごとに分割してスピーカを駆動することのできるフィルタを形成し、かつ音波の遅延を補正する音声信号の遅延時間差自動補正装置に関する。
近年、ハイビジョン放送、地上デジタル放送の実施に伴ってプラズマディスプレイや液晶ディスプレイ等の薄型でかつ大画面のテレビジョン受像機が普及し、また、ケーブルテレビジョン放送網でも映画チャンネル、音楽チャンネル等の専門チャンネルが設けられ、高画質・高音質の番組が豊富に提供されるようになってきている。さらにDVD(Digital Varsatile Disc)等パッケージメディアにも映画やドラマ、音楽番組等のソフトが大量に供給され市販されている。
これら放送や、パッケージメディアによって提供される大画面で迫力ある映像にふさわしい臨場感あふれる音響の再生方式として、複数のスピーカによるマルチチャンネル音声再生方式が注目され、HDTV(ハイビジョンテレビ)や、国際電気通信連合の勧告ITU−R BS10 TG10/1勧告775で標準方式に採用され、また現在のデジタル映画音声にも採用されている5.1chサラウンド方式など、これらの方式を基本として、再生音場環境や、効果・目的に応じてスピーカの数や配置に工夫がなされている。
このような状況において、ITU−R BS10 TG10/1勧告775−1でスピーカ配置が定められている。したがって、放送波やパッケージメディアに記録されているマルチチャンネル再生用の信号は、ITU勧告に定められたスピーカ配置を前提として制作されているものが多い。また、民生用オーディオ再生機器の音源機器系、増幅機器系、音響変換機器等の再生機器系は、一般住宅で使用することを前提として設計され、一般ユーザーに提供されている。
そこで、特に多彩な音場環境を提供するサラウンド方式音声信号の音響変換機器であるスピーカについては、高音域、中音域及び低音域を忠実に再現するためそれぞれの音域を再生する2ウェイないし5ウェイ方式のスピーカ・ユニットとして口径、形状の異なるスピーカを組み合わせて音響効果に優れた専用のキャビネットに収容し、さらにそれぞれのスピーカにはクロスオーバーひずみを考慮したハイパスフィルタ(HPF)、バンドパスフィルタ(BPF)及びローパスフィルタ(LPF)がそれぞれ挿入され、原音を忠実に再生するよう考慮されている。
特開2005−27163号公報
しかし、上記の各スピーカに接続されたHPF、BPF及びLPFを通過した音声信号は、各フィルタのインパルス応答、ステップ応答等に違いがあることから、群遅延特性、位相特性に変化が生ずる。前記群遅延特性から生ずる群遅延値に相当する遅延時間値については、HPF、BPFの出力に対しLPFの出力の遅延量は大きく、その量はフィルタの通過帯域周波数値(カットオフ周波数)が低ければ低いほど、減衰特性値(カットオフ特性)が急しゅんであればあるほど大きくなる。これはフィルタの理論上の特性であり、防ぐことはできない。
このため、特にLPFが挿入されたスピーカ・ユニットで音域の広い音声信号を再生すると、信号が正確に合成できないばかりか、複数の音源からの音が同時に出ている場合の聴取者の耳に早く到達する音源の存在を強く感じるハース効果によって、LPFが挿入された低音用スピーカ出力の音波に比べ、より早く耳に到達する高音用スピーカ出力の音波に音響定位が集中して、ますます元の信号とは異なって聞こえてしまう問題点がある。
また、聴取者位置における実際の遅延時間量の測定は、あらかじめ校正された発信器を被測定アンプに接続し、HPF、BPF及びLPFが挿入された複合スピーカを駆動する。聴取者位置にあらかじめ周波数特性が校正されたマイクロフォンを設置し、測定したデータを解析する高度なソフトウエアと計算機を搭載した測定器によって得たデータを専門的なノウハウを持つ専門技術者によって遅延量を判定し、その結果に基づいて遅延時間補正装置を個別に設計・製作する必要があり、自在にフィルタを形成し、かつ生成されたフィルタに適合する遅延時間差を自動補正できる装置は実現されていなかった。
そこで、フィルタの特性によってインパルス応答特性及びステップ応答特性の公知の理論式から理論値を導出して自在にフィルタを形成し、かつ最も遅延量の大きいLPFのカットオフ周波数及び減衰特性値を入力することによって前記理論式に基づいた前記LPFによって生ずる遅延時間値を、HPF又はBPFによって生ずる遅延時間値に加算し、LPFとHPF又はBPFの出力を同時刻としてスピーカを駆動できる音声信号の遅延時間差自動補正装置を提供する。
本願発明者は、上記に鑑み鋭意研究の結果、次の手段によりこの課題を解決した。
(1)音声信号を複数の周波数帯域に分割し、前記分割された前記各周波数帯域ごとの音声信号を増幅するそれぞれ専用のパワーアンプ前記パワーアンプそれぞれに接続されたスピーカを駆動して、前記音声信号を音響に再生する音響再生装置における前記音声信号を複数の周波数帯域に分割することによって生じる前記周波数帯域の前記音声信号の遅延時間差を自動補正する音声信号の遅延時間差自動補正装置であって、
前記音声信号の遅延時間差自動補正装置は、前記音声信号の所定の周波数帯域のみを通過させるデジタルフィルタと、前記デジタルフィルタの通過帯域を定める低域側と高域側それぞれのカットオフ周波数及び減衰特性値から演算すると共に、前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値の任意値を入力・設定できる調整器を備えて前記デジタルフィルタを形成するための演算処理手段と、前記デジタルフィルタを通過した所定の周波数帯域のデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換手段とで構成される複数個の音声信号処理ユニットと、前記デジタルフィルタを通過した所定の周波数帯域のデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換手段とで構成される複数個の音声信号処理ユニットと、
入力されたデジタル音声入力信号から音声データのみをデジタル音声信号に変換するデコーダと、CPU及びメモリ手段を備えた中央制御手段を備え、
記演算処理手段、前記複数の音声信号処理ユニットの内、一の音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを低域通過フィルタとして形成し、同様にして他の前記音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタに形成した後に、前記各音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を算出し、最も遅延時間の大きくなる低域通過フィルタとして形成された前記音声信号処理ユニットの遅延時間に、前記高域通過フィルタ、又は前記帯域通過フィルタとして形成された前記他の音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間を自動的に一致させる補正機能を有し、
さらに、前記演算処理手段は、同一キャビネットに装着された高音用、中音用及び低音用スピーカそれぞれの振動板間の前後位置の距離差La及びLbを入力することによって前記振動板間の距離差で生じる聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbを個々に補正する遅延補正機能を有し、
かつ、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の前記距離差La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への前記音波到達時間差ta及びtbの補正値に、前記周波数帯域の違いによる前記音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を自動的に加算できる遅延時間加算機能を有していることを特徴とする音声信号の遅延時間差自動補正装置。
(2)音声信号を複数の周波数帯域に分割し、前記分割された前記各周波数帯域ごとの音声信号を増幅するそれぞれ専用のパワーアンプ前記パワーアンプそれぞれに接続されたスピーカを駆動して、前記音声信号を音響に再生する音響再生装置における前記音声信号を複数の周波数帯域に分割することによって生じる前記周波数帯域の前記音声信号の遅延時間差を自動補正する音声信号の遅延時間差自動補正装置であって、
前記音声信号の所定の周波数帯域のみを通過させるデジタルフィルタ2個と、前記デジタルフィルタの通過帯域を定める低域側と高域側それぞれのカットオフ周波数及び減衰特性値から演算すると共に、前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値の任意値を入力・設定できる調整器を備えて前記デジタルフィルタを形成するための演算処理手段と、
前記デジタルフィルタを通過した所定の周波数帯域のデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換手段2個とで構成される複数個の音声信号処理ユニットと、
入力されたデジタル音声入力信号から音声データのみをデジタル音声信号に変換するデコーダと、CPU及びメモリ手段を備えた中央制御手段を備え、
前記演算処理手段、前記複数の音声信号処理ユニットそれぞれを低域通過フィルタ、高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタに形成した後に、前記各音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を算出し、最も遅延時間の大きくなる低域通過フィルタとして形成された前記音声信号処理ユニットの遅延時間に、前記高域通過フィルタ、又は前記帯域通過フィルタとして形成された前記他の音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間を自動的に一致させる補正機能を有し、
さらに、前記演算処理手段は、同一キャビネットに装着された高音用、中音用及び低音用スピーカそれぞれの振動板間の前後位置の距離差La及びLbを入力することによって前記振動板間の距離差で生じる聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbを個々に補正する遅延補正機能を有し、
かつ、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の前記距離差La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への前記音波到達時間差ta及びtbの補正値に、前記周波数帯域の違いによる前記音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を自動的に加算できる遅延時間加算機能を有していることを特徴とする音声信号の遅延時間差自動補正装置。
前記音声信号処理ユニットの内の2つは、前記スピーカそれぞれの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbの補正値、及び前記デジタルフィルタの低域側と高域側それぞれの前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値が前記演算処理手段によって同一に設定されてなり
前記設定終了と同時に、前記2つの音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタの出力信号レベルが、自動的に同一となるよう制御されるレベル制御手段を備えてなることを特徴とする前項(1)に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
)前記演算処理手段、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbの補正値の設定機能と、前記デジタルフィルタの低域側と高域側の前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値の設定とが終了すると同時に、前記音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタ2個の出力信号レベルが、自動的に同一となるよう制御される機能を有していることを特徴とする前項(2)に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
)前記演算処理手段、前記音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタ出力信号レベルを個々に設定・制御できるレベル制御手段を備えてなることを特徴とする前項(1)又は(2)に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
)前記演算処理手段、前記音声信号処理ユニットの出力信号の位相を個々に制御・設定できる機能を備えてなることを特徴とする前項(1)〜()のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
)前記音声信号処理ユニットは、前記D/A変換手段から出力された前記アナログ音声信号のレベルを制御する1又は2個のレベル制御手段を備え、
前記演算処理手段によって前記音声信号処理ユニット自身又は前記1又は2個のレベル制御手段の動作を個々にオン又はオフする機能を備えてなることを特徴とする前項(1)〜()のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
)前記音声信号処理ユニットが、前記演算処理手段による各種設定値を数値又は文字表示できる表示手段を備えてなることを特徴とする前項(1)〜()のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
前記表示手段は、前記音声信号処理ユニットによる前記スピーカの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbと、前記デジタルフィルタによる遅延時間値とを距離に換算して表示し、
かつ最も遅延時間の大きくなる前記低域通過フィルタの遅延時間値を距離0と表示し、前記他の高域通過フィルタ又は帯域通過フィルタと、前記低域通過フィルタとの遅延時間差をそれぞれ距離に換算して表示することを特徴とする前項(8)に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
10)前記遅延時間差自動補正装置、前記複数の音声信号処理ユニットで形成された代表的な前記カットオフ周波数、前記減衰特性値等の初期設定値と、前記演算処理手段によって設定された各種の設定値を複数メモリできるメモリ手段を備えてなることを特徴とする前項(1)〜()のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
11)前記初期設定値、前記レベル制御手段の制御レベルを前記スピーカ・ユニットに過大入力とならない低制御レベルに設定されてなることを特徴とする前項(10)に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
本願発明によれば、次のような効果が発揮される。
1.本願発明の請求項1の発明によれば、
前記演算処理手段において、前記フィルタの低域側と高域側それぞれの前記カットオフ周波数及び減衰特性値を任意値に設定できる調整器によって個別に入力・設定できるので、例えば、低音用スピーカ、中音用スピーカ及び高音用スピーカで構成される3ウエイ方式のスピーカ・ユニットに要求されるクロスオーバーひずみが考慮された低域周波数通過フィルタ、帯域周波数通過フィルタ及び高域周波数通過フィルタを自動的に形成することができる。
また、スピーカ・ユニットに指定された、又はそのスピーカ・ユニットに最適な低域周波数通過フィルタ、帯域周波数通過フィルタ及び高域周波数通過フィルタのフィルタ特性及びクロスオーバー周波数を設定できるので、クロスオーバーひずみの少ない高忠実度の音源を構築することができる。
さらに、スピーカ・ユニットをグレードアップするため現有スピーカを交換しても簡単に低域周波数通過フィルタ、帯域周波数通過フィルタ、高域周波数通過フィルタの前記カットオフ周波数及び減衰特性値を個別に入力・設定するのみで各フィルタを自動的に形成できるので、改めてフィルタを設計・製作又はフィルタを購入し、設置する手間と費用を節減することができる。
さらにまた、前記複数の音声信号処理ユニットの内、その一つの該音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを低域通過フィルタとして形成し、同様にして他の前記音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタに形成した後に、各音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を算出し、最も遅延時間の大きくなる低域通過フィルタとして形成された前記音声信号処理ユニットの遅延時間に、高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタとして形成された他の音声信号処理ユニットの遅延時間を自動的に一致させる補正機能を備え、原音聴取時と同様に聴取者位置への音波到達時間差が無くなるので、特に多彩な音場環境を提供するサラウンド方式音声信号の音響変換機器であるスピーカ・ユニットに導入すれば、高音域、低音域を含むサラウンド効果を忠実に再現できる。
したがって、従来の、特性変更が容易でない複数のコイルとコンデンサによるフィルタ網を使用し、大がかりな装置を使用してフィルタによる遅延量を実測する必要もなく、前記デジタルフィルタの低域側と高域側それぞれカットオフ周波数及び減衰特性値を個別に入力・設定するのみで、理論式に基づいた理想的なフィルタ特性が得られ、かつフィルタ特性の異なる音声信号処理ユニット間の遅延時間を自動的に一致させることができる。
音波は、空気を媒体として伝播するため、340m/sec(14℃)の速度(音速)があり、マルチチャンネル・システムなど、複数のスピーカ・ユニットに装着された高音用、中音用及び低音用スピーカのそれぞれの振動板の前後配置位置が異なっている場合、聴取者の耳までの音波到達時間の差となって、音質上無視できない要素となる。
このため、左右に配設されたスピーカ・ユニットに装着された高音用、中音用及び低音用スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbを個々に補正できるタイム・アライメント機能を備えているので、特に多彩な音場環境を提供するサラウンド方式音声信号の音響変換機器であるスピーカ・ユニットに導入すれば、高音域、低音域を含むサラウンド効果を忠実に再現できる。
さらに、前記スピーカ・ユニットのカタログ又はスペックに表示された高音用、中音用及び低音用スピーカのそれぞれの前記振動板間距離値La及びLbを入力するのみで前記音波到達時間差La及びLbを個々に補正できるので、距離値から時間値に換算する手間を必要とせず音楽愛好家でも簡単に設定できる。
さらにまた、前記演算処理手段が、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の差によって生ずる聴取者までの音波到達時間差の補正値に、前記周波数帯域の違いによる音声信号処理ユニット出力信号間の遅延時間差を自動的に加算できる遅延時間加算機能を備えているので、誰でも間違いなく高忠実度な音場環境を簡単に形成できる。
2.本願発明の請求項2の発明によれば、
請求項1の効果に加えて、前記複数の音声信号処理ユニットが、それぞれ2個のデジタルフィルタと、該2個のデジタルフィルタの低域側と高域側それぞれ指定されたカットオフ周波数及び減衰特性値の任意値を入力・設定できる調整器を有する演算処理手段と、2個のD/A変換手段とを備え、マルチチャンネル方式の左右に配設されたスピーカ・ユニットを一つの前記音声信号処理ユニットで制御できるので、経済的に音声信号の遅延時間差自動補正装置を構築することができる。
.本願発明の請求項の発明によれば、
請求項1の効果に加えて、前記音声信号処理ユニットの内の2つは、前記スピーカそれぞれの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbの補正値、及び前記デジタルフィルタの低域側と高域側それぞれの前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値が前記演算処理手段によって同一に設定されてなり
前記設定終了と同時に、前記2つの音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタの出力信号レベルが、自動的に同一となるよう制御されるレベル制御手段を備えているので、スピーカ・ユニットの左右配置位置を聴取者位置を基準にして正しく等距離に設置するのみで、誰でも間違いなく左右バランスのとれた高忠実度な音場環境を簡単に形成できる。
.本願発明の請求項の発明によれば、
請求項2の効果に加えて、前記演算処理手段、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbの補正値の設定機能と、前記デジタルフィルタの低域側と高域側の前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値の設定とが終了すると同時に、前記音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタ2個の出力信号レベルが、自動的に同一となるよう制御される機能を有しているので、スピーカ・ユニットの左右配置位置を聴取者位置を基準にして正しく等距離に設置するのみで、誰でも間違いなく左右バランスのとれた高忠実度な音場環境を簡単に形成できる。
.本願発明の請求項の発明によれば、
請求項1又は2の効果に加えて、前記演算処理手段、前記音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタ出力信号レベルを個々に設定・制御できるレベル制御手段を備えているので、低音、中音及び高音用スピーカのそれぞれの特性に合わせて出力レベルを設定でき、かつスピーカ・ユニットの左右配置位置が聴取者位置に対して等距離になくても到達点の音圧レベルをそろえることができる。
.本願発明の請求項の発明によれば、
請求項1〜の効果に加えて、例えば、高音、中音、低音など3個のスピーカを一つのキャビネットに収容したマルチウェイ・スピーカ・システムで必要な音域にフィルタで分割すると、必ず位相のずれを生ずる。
特に、クロスオーバー周波数では両方のスピーカから出た音は空間合成されるので、この点での位相を合わせておく必要があり、前記演算処理手段、前記音声信号処理ユニットの出力信号の位相を個々に制御・設定できる機能を備えているので、スピーカ・ユニットに指定された、又はそのスピーカ・ユニットに最適な低域通過フィルタ、帯域通過フィルタ及び高域通過フィルタのクロスオーバー周波数を設定し、さらに各フィルタの減衰特性に合わせてクロスオーバー周波数に関与するスピーカ出力の位相を個々に制御し設定できるできるので、位相ひずみのない高忠実度の音源を構築することができる。
.本願発明の請求項の発明によれば、
請求項1〜の効果に加えて、前項で説明した位相のチェック時には、出力を左側又は右側のみとし、片側のスピーカのみから音を出したり、相互に切り替えて音を出したり、双方同時に音を出したりしながら聴取者位置で位相を確認する必要がある。
その場合に、前記音声信号処理ユニットは、前記D/A変換手段から出力された前記アナログ音声信号のレベルを制御する1又は2個のレベル制御手段を備え、前記演算処理手段によって前記音声信号処理ユニット自身又は前記1又は2個のレベル制御手段の動作を個々にオン又はオフする機能を備えているので、前記位相調整等において、その都度音量調整器を絞ったり、元の位置に戻したりするなど、他項目の一度設定した設定値を変えることなく位相調整、設定ができる。
また、測定器を用いて、オーディオ装置全体の音場測定を行う場合でも、スピーカ1本ずつの測定が、個々の前記音声信号処理ユニット自身又は前記レベル制御手段をオン又はオフすることによってできる。
.本願発明の請求項の発明によれば、
請求項1〜の効果に加えて、前記音声信号処理ユニットが、前記演算処理手段による各種設定値を数値又は文字表示できる表示手段を備えているので、それぞれの項目の設定時の入力数値又は文字を確認しながら確実に設定できる。
.本願発明の請求項の発明によれば、
請求項の効果に加えて、前記表示手段は、前記音声信号処理ユニットによる前記スピーカの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbと、前記デジタルフィルタによる遅延時間値とを距離に換算して表示し、かつ最も遅延時間の大きくなる前記低域通過フィルタの遅延時間値を距離0と表示し、前記他の高域通過フィルタ又は帯域通過フィルタと、前記低域通過フィルタとの遅延時間差をそれぞれ距離に換算して表示するので、距離値から時間値に換算する手間を必要とせず、また電気的知識のない音楽愛好家でも直感的に音の遅れ量を把握できると同時に、間違いなく高忠実度な音場環境を自動的に形成できる。
10.本願発明の請求項10の発明によれば、
請求項1〜の効果に加えて、電気的知識のない人でもメモリ手段にメモリされた前記初期設定値を利用すれば、フィルタのカットオフ周波数及び減衰特性値等いろいろな設定値を設定する手間暇を省いても、一応の音場環境が得られ、また、音楽ジャンル、効果、目的に応じて各種設定値を設定しておけば、さらに臨場感あふれる音響の再生を楽しむことができる。
11.本願発明の請求項11の発明によれば、
請求項10の効果に加えて、本願発明の音声信号の遅延時間差自動補正装置を購入後、パワーアンプ、スピーカ・ユニット等の接続を終了し、パワーアンプの音量調整器を誤って“MAX”の状態でスイッチONしても、本願発明の音声信号の遅延時間差自動補正装置の初期設定値は低制御レベルに設定されているので、過大入力で高価なスピーカを破損する危険を排除できる。
本願発明を実施するための最良の形態を実施例図を用いて説明する。
図1は本願発明実施例1の音声信号の遅延時間差自動補正装置の回路系説明概念図、図2は同発明実施例2の音声信号の遅延時間差自動補正装置の回路系説明概念図、図3は各フィルタの基本的なカットオフ周波数と減衰特性の概念図、図4は各フィルタの基本的な低域側及び高域側の減衰特性設定のための概念図、図5は本願発明の遅延時間差補正実施例の説明概念図、図6は3ウエイスピーカシステムにおけるタイム・アライメント機能の説明概念図、図7は3ウエイスピーカシステムにおける本願発明の音声信号の遅延時間差自動補正装置と周辺機器の接続実施例図、である。
まず、図7に示した、3ウエイスピーカシステムにおける遅延時間差自動補正装置1と周辺機器の接続実施例において、AM/FMチューナ28又はDVD(Digital Varsatile Disc)等の出力端子28outからデジタル音声出力信号又はアナログ音声出力信号を遅延時間差自動補正装置1のデジタル入力パネル29D又はアナログ入力パネル29Aの入力端子29DIN又は29AR・L/INPUTに同軸ケーブル等を使用して入力し、前記遅延時間差自動補正装置1の音声信号処理ユニット2のそれぞれCH.A、B、Cの出力端子24(R/右、L/左)と3台のパワーアンプ30のそれぞれの入力端子30INをケーブルで接続し、さらに前記3台のパワーアンプ30と左右に配設されたスピーカ・ユニット31R、31Lで構成する3ウエイスピーカシステムがケーブルで接続される。
前記3台のパワーアンプ30それぞれの出力端子30out(R右)、30out(L左)と、前記3ウエイ方式スピーカ・ユニット31R、31Lを構成する低音用スピーカ(ウーファー)W、中音用スピーカ(スコーカー)S、高音用スピーカ(トゥイーター)Tがそれぞれケーブルで接続されている。
前記遅延時間差自動補正装置1は、前記3ウエイ方式スピーカ・ユニット31R、31Lを構成する低音用スピーカW、中音用スピーカS、高音用スピーカTをそれぞれ分離駆動するための、後述するデジタルフィルタ20の低域側と高域側それぞれ指定されたカットオフ周波数及び減衰特性値をあらかじめ個別に設定する機能を有する演算処理手段5やD/A変換手段21、レベル制御手段22で構成する複数個の音声信号処理ユニット2及びこれらを制御する中央制御手段4を備えている。
図1において、前記遅延時間差自動補正装置1は、入力端子3から入力されたデジタル音声入力信号から音声データのみのデジタル音声信号に変換し出力するデコーダ25と装置各部の演算・制御のためのCPU及びメモリ手段26を備えた中央制御手段4と、該中央制御手段4から出力された一つのデジタル音声信号の所定の周波数帯域のみを通過させる、左右チャンネル用の2個のデジタルフィルタ20の通過帯域を定める低域側と高域側それぞれのカットオフ周波数及び減衰特性値から演算して前記デジタルフィルタを形成するためのDSP(Digital Signal Processor)で構成する演算処理手段5と、前記カットオフ周波数及び減衰特性値の任意値を入力・設定できる調整器である機能選択ノブ18及びデータ選択ノブ19と、前記2個のデジタルフィルタ20を通過したデジタル音声信号をそれぞれアナログ音声信号に変換する左右チャンネル用の2個のD/A変換手段21と、該D/A変換手段21から出力された前記アナログ音声信号のレベルを制御する左右チャンネル用の2個のレベル制御手段22(ATT)と、それぞれの出力端子24で構成する4個の音声信号処理ユニット2のCH.A、B、C、Dを備えている。
前記演算処理手段5は、前記複数の音声信号処理ユニット2の内、その一つの音声信号処理ユニット2CH.Aのデジタルフィルタ20を、前記カットオフ周波数及び減衰特性値の任意値を入力・設定できる調整器である機能選択ノブ18及びデータ選択ノブ19を操作して低域通過フィルタ(LPF)として設定し、同様にして音声信号処理ユニット2CH.Bのデジタルフィルタ20を前記演算処理手段5によって帯域通過フィルタ(BPF)として設定し、さらに音声信号処理ユニット2CH.Cを高域通過フィルタ(HPF)として設定する。
以下、その具体的な設定方法について記述する。
《基本的な設定例》
図3において、3ウエイスピーカ方式の場合、使用するスピーカ・ユニット31R、31L(図7)に最適なクロスオーバー周波数であるLPFの高域側とBPFの低域側のクロスポイント及びBPFの高域側とHPFの低域側のクロスポイントにおける各フィルタのカットオフ周波数fc1とfc2及び減衰特性S1〜S4を選択し入力する。
前記カットオフ周波数fc1とfc2は、例えば、ISO規格で定められた、31.5Hz〜22.4kHz間の1/6オクターブ間隔で周波数をあらかじめ前記メモリ手段26(図1)に記憶しておき、前記メモリ手段26内に記憶された周波数値から使用するスピーカ・ユニットの指定周波数を選択し入力することが好ましい。
図4において、各フィルタの減衰特性Sは前記メモリ手段26内に記憶された、例えば、6dB/octave、12dB/octave、18dB/octave、24dB/octave、48dB/octave、96dB/octaveの6つから選択することができる。
ここで、デジタルフィルタ20(図1)による遅延時間(ms)及び遅延量(cm)は、前記カットオフ周波数fc1とfc2及び減衰特性Sが前記演算処理手段5によって選択・入力されると、中央制御手段4に記憶された次の数式<1>によって演算されフィルタ特性が設定される。
1.遅延時間計算式
t=110×n/fc(msec)・・・・・・・・・・・<1>

t:遅延時間(ms)
n:フィルタの次数(次)
1(次)= 6(dB/octave)
2(次)=12(dB/octave)
3(次)=18(dB/octave)
4(次)=24(dB/octave)
8(次)=48(dB/octave)
16(次)=96(dB/octave)
fc:カットオフ周波数(Hz)

2.遅延量
音速(m/s)=331.5+0.607×T・・・・・・<2>
T:温度=20(℃)
遅延量(cm)=(式1)×(式2)/10
注:音声信号処理ユニット毎の遅延量を見比べ、
時間を進めることはできないので、
一番遅延量の大きいフィルタの遅延量を0(cm)とし、
一番遅延量の少ない音声信号処理ユニットの遅延量を、
一番遅延量の大きな値として表示する。

3.距離と遅延時間の換算式
t(s)=d/(331.5+0.607×T)・・・・・<3>
d:距離(m)
t:遅延時間(s)
T:温度=20(℃)
以下、設定例の数値を用いて説明する。
《低域側と高域側のカットオフ周波数及び減衰特性の設定例》
図3に示すLPFの設定には、まず図1の音声信号処理ユニット2CH.Aの演算処理手段5の機能選択ノブ18を回して低域側周波数6を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「PASS」を選択し入力する。
同様にして、機能選択ノブ18を回して高域側周波数7を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「500Hz」を選択し入力する。
低域側・高域側周波数6、7の設定後、機能選択ノブ18を回して高域側スロープ9を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「96dB/octave」を選択し入力する。
ここで、前項で低域側周波数6で「PASS」を選択したため、機能選択ノブ18で低域側スロープ8を選択しても表示手段23にデータは表示されない。
音声信号処理ユニット2CH.Aの設定後、BPFを設定するため、音声信号処理ユニット2CH.Bの演算処理手段5の機能選択ノブ18を回して低域側周波数6を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「500Hz」を選択し入力する。
同様にして、機能選択ノブ18を回して高域側周波数7を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「8000Hz」を選択し入力する。
低域側、高域側周波数6、7の設定後、機能選択ノブ18を回して低域側スロープ8を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「96dB/octave」を選択し入力する。
次に、機能選択ノブ18を回して高域側スロープを選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「48dB/octave」を選択し入力する。
さらに、HPFを設定するため、音声信号処理ユニット2CH.Cの演算処理手段5の機能選択ノブ18を回して低域側周波数6を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「8000Hz」を選択し入力する。
同様にして、機能選択ノブ18を回して高域側周波数7を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「PASS」を選択し入力する。
低域側、高域側周波数6、7の設定後、機能選択ノブ18を回して低域側スロープ8を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して表示手段23に表示された「48dB/octave」を選択し入力する。
ここで、前項で高域側周波数7で「PASS」を選択したため、機能選択ノブ18で高域側スロープ9を選択しても表示手段23にはデータは表示されない。
図5において、上記のようにLPF、BPF、HPFそれぞれの低域側と高域側のカットオフ周波数fc1とfc2及び減衰特性Sの設定が終了すると、前記数式<2>に基づいて各デジタルフィルタ20の遅延量が算出される。
その結果、音声信号処理ユニット2ごとの遅延量を各演算処理手段5によって比較し、時間を進めることはできないので、一番遅延量の大きいLPFの遅延量t3を0cmとし、一番遅延量の少ないHPFの遅延量t1にt3−t1を加算してLPFの遅延量と一致させる。
BPFの遅延量t2に対し、遅延量t3−t2を加算してLPFの遅延量と一致させる。
このため、音声信号処理ユニット2CH.A(LPF)の演算処理手段5の機能選択ノブ18を回して遅延補正量14を選択すると表示手段23には0cmと表示され、同様に音声信号処理ユニット2CH.B(BPF)の遅延補正量14を選択すると117cm、音声信号処理ユニット2CH.C(HPF)の遅延補正量14を選択すると121cmと表示手段23に表示される。
《左右チャンネル(ch)のレベル設定例》
機能選択ノブ18を回して左chレベル10及び右chレベル11を順次選択し、次にデータ選択ノブ19を回して、使用するスピーカ・ユニットの指定レベル値に従って、例えば、音声信号処理ユニット2CH.Aは表示手段23に表示された「0.0dB」、CH.Bは「−12.5dB」、CH.Cは「−25.0dB」をそれぞれ選択し入力することが好ましい。
《左右スピーカ・ユニットのタイム・アライメントの設定例》
図1及び図6において、左右に配設されたスピーカ・ユニット31R、31Lに装着された高音用スピーカT、中音用スピーカS及び低音用スピーカWのそれぞれの振動板の前後位置の差La及びLbによって生ずる聴取者までの音波到達時間差ta及びtbが、前記数式<3>によって換算され個々に補正できるタイム・アライメント機能を備えている。
したがって、使用するスピーカ・ユニット31R、31Lに表示されたそれぞれの振動板の前後位置の寸法を、まず、音声信号処理ユニット2CH.A(LPF)は機能選択ノブ18を回して、順次左遅延伝達距離12、右遅延伝達距離13を選択し、その都度データ選択ノブ19を回して、前述した通り低音用スピーカW位置をそれぞれ表示手段23に表示された「0cm」を入力する。
同様に、音声信号処理ユニット2CH.B(BPF)の左遅延伝達距離12、右遅延伝達距離13ともにLbcm(例えば15cm)、音声信号処理ユニット2CH.C(HPF)の左遅延伝達距離12、右遅延伝達距離13ともにLacm(例えば23cm)と入力する。上記のように、Lb=15cm及びLa=23cmと入力すると、前記数式<3>によって音波到達時間差ta及びtbが算出される。
前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の差によって生ずる聴取者までの音波到達時間差を補正するタイム・アライメントが終了すると、前記音声信号処理ユニット2が、前記タイム・アライメントによる補正値に、前記LPF、BPF及びHPFの設定によって生じた群遅延値に相当する遅延時間値を自動的に加算できる遅延時間加算機能を備えているので、誰でも間違いなく高忠実度な音場環境を簡単に形成できる。
また、前記音声信号処理ユニット2が、前記演算処理手段5によって前記タイム・アライメントの設定と前記左右2個のスピーカ・ユニット31R、31L用デジタルフィルタ20の低域側と高域側のカットオフ周波数及び減衰特性値の設定が終了すると同時に、使用するスピーカ・ユニット31R、31Lの指定レベル値に従って設定した左右チャンネル(ch)のレベル設定値を維持しながら、さらに前記左右2個のスピーカ・ユニット31R、31L用デジタルフィルタ20出力端における音声信号レベルを自動的に同一レベルに制御できる機能を備えているので、スピーカ・ユニット31R、31Lの左右配置位置を聴取者位置を基準にして正しく等距離に設置するのみで、誰でも間違いなく左右バランスのとれた高忠実度な音場環境を簡単に形成できる。
さらに、前記音声信号処理ユニット2が、前記演算処理手段5によって前記左右2個のスピーカ・ユニット31R、31L用デジタルフィルタ20の出力端の出力レベルを個々に制御し設定できる機能を備えているので、低音用スピーカW、中音用スピーカS及び高音用スピーカTのそれぞれの特性に合わせて出力レベルを設定でき、かつスピーカ・ユニット31R、31Lの左右配置位置が聴取者位置に対して等距離になくても到達点の音圧レベルをそろえることができる。
《各ユニット間の位相の設定》
オーディオでは、スピーカが音源となり、音は空気中を伝わって耳に達する。したがって、同じ周波数の音をスピーカ2個以上で同時に鳴らした場合、各スピーカ・ユニット31R、31L間の位相がずれていると、音質や音色の変化として聞こえる。
2個のスピーカ・ユニット31R、31Lで音源のスタート位置が合っていると仮定して、位相が正しく合っている状態では、スピーカのコーンの動く方向が一致している状態で、このときを“正相”と呼び、合成波は二つのエネルギーがプラスされる。
しかし、どちらかのスピーカのコーンの振動が180度位相が逆の場合、お互いの関係は全く打ち消し合う“逆相”になり、合成波エネルギーは弱められてしまう。
高音、中音、低音など3個のスピーカを一つのキャビネットに収容したマルチウェイ・スピーカ・ユニットで必要な音域にフィルタで分割すると、必ず位相のずれを生ずるので、特に、クロスオーバー周波数では両方のスピーカから出た音は空間合成されるので、この点での位相を必ず合わせておく必要がある。位相差は減衰特性S(図4)によって異なり、本実施例ではバターワース特性のため表1のようになる。
ここで、各スピーカ間の位相の設定を行うため、測定器を使用しない場合、市販の“位相チェック用CD”又はFMチューナの局間ノイズを試聴し、前記音声信号処理ユニット2が、前記演算処理手段5によって前記音声信号処理ユニット2自身又は前記レベル制御手段ATT22の動作を個々にオン又はオフする機能を備えていることを利用し、各音声信号処理ユニット2の機能選択ノブ18を回して出力切換16を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して前記音声信号処理ユニット2自身又は前記レベル制御手段ATT22の動作を個々にオン又はオフして、片側のスピーカのみから音を出したり、相互に切り替えて音を出したり、双方同時に音を出したりしながら聴取者位置で試聴し位相を確認する。
上記のように試聴を繰り返し、各音声信号処理ユニット2の機能選択ノブ18を回して位相15を選択し、次にデータ選択ノブ19を回して音声信号処理ユニット2CH.A、B、Cとも「Nor Nor」(左右:正相)、「Rev Rev」(左右:逆相)、「Nor Rev」(左:正相 右:逆相)、「Rev Nor」(左:逆相 右:正相)の4パターンのいずれかを選択し設定する。
《設定した機能の保存》
前記中央制御手段4が、初期設定値と前記演算処理手段5によって設定された各種の設定値を複数メモリできるメモリ手段26を備えているので、前記音声信号処理ユニット2CH.A、B、C、Dごとに設定した全設定機能を一括してメモリ手段26へ保存することができる。
《表示文字の設定》
前記音声信号処理ユニット2が、前記演算処理手段5による各種設定値を数値又は文字表示できる表示手段23を備えているので、それぞれの項目の設定時の入力数値又は文字を確認しながら確実に設定できる。
また、前記タイム・アライメント機能の設定時の聴取者までの音波到達時間差と前記デジタルフィルタ20による遅延時間を自動的に加算し、かつ加算された遅延時間は、音速から換算した距離値で前記表示手段23に表示されるので、使用するスピーカ・ユニット31R、31Lに表示されたそれぞれのスピーカ振動板の前後位置の距離値から時間値に換算する手間を必要とせず、また電気的知識のない音楽愛好家でも直感的に音の遅れ量を把握できると同時に、間違いなく高忠実度な音場環境を自動的に形成できる。
本願発明の遅延時間差自動補正装置1を購入後、パワーアンプ30、スピーカ・ユニット31R、31L等の接続を終了し、パワーアンプ30の音量調整器を誤って“MAX”の状態でスイッチONしても、各音声信号処理ユニット2のレベル制御手段22の初期設定値は低制御レベル(例えば、−40dB)に設定されているので、過大入力で高価なスピーカを破損する危険を排除できる。
上記実施例において、図示しないサブウーファー用スピーカを増設する場合は、前記音声信号処理ユニット2CH.Aを利用し、増設したパワーアンプを介して接続し駆動することが好ましい。このとき前記音声信号処理ユニット2CH.Aに配設された図示しないサブウーファー切換スイッチをサブウーファー側に切り替えて、低音出力をモノラル出力にするだけでよく、それに伴って前記3ウエイ方式スピーカ・ユニット31R、31Lを構成する低音用スピーカW、中音用スピーカS、高音用スピーカTが接続されたパワーアンプ30はそれぞれ前記音声信号処理ユニット2CH.B、C、Dへ接続変更する。
また、上記実施例において、3ウエイ方式のマルチチャンネル方式遅延時間差自動補正装置1について説明したが、これに限定されることなく、2ウエイ方式、4ウエイ方式、あるいは前記遅延時間差自動補正装置1を2台用いて5ウエイ方式等のマルチチャンネル方式に対応することができる。
さらに、入力信号としてデジタル音声入力信号としたが、中央制御手段4内に図示しないアナログ/デジタル変換手段を増設し、アナログ音声入力信号を入力信号とし、デジタル音声信号に変換してデコーダ25へ入力するようにしてもよい。
図2において、本実施例は音声信号処理ユニット2のデジタルフィルタ20とD/A変換手段21及びレベル制御手段22(ATT)を1系統のみとし、さらに演算処理手段5の左右チャンネルのレベルを設定する左chレベル10及び右chレベル11を廃して一つの「レベル32」1系統のみとし、さらに、左遅延伝達距離12、右遅延伝達距離13を廃して一つの「遅延伝達距離33」1系統のみとして、一つの音声信号処理ユニット2が左右のスピーカ・ユニット31R又は31Lの個々のスピーカそれぞれに対応するようにした。
したがって、例えば、2ウエイ方式では、音声信号処理ユニット2のCH.Aは左側スピーカ・ユニット31Lの低音用スピーカW、CH.Bは右側スピーカ・ユニット31Rの低音用スピーカW、CH.Cは左側スピーカ・ユニット31Lの高音用スピーカT、CH.Dは右側スピーカ・ユニット31Rの高音用スピーカTにそれぞれ対応するように各パワーアンプ30を介して接続するようにする。
その他の機能、操作及び数値の設定方法は実施例1と同様である。
前記音声信号処理ユニットの演算処理手段によって、前記フィルタの低域側と高域側それぞれカットオフ周波数及び減衰特性値を個別に入力・設定することによって、クロスオーバーひずみが考慮された低域周波数通過フィルタ、帯域周波数通過フィルタ及び高域周波数通過フィルタを自動的に形成することができ、かつ、理想的なフィルタ特性が得られる。
また、前記複数の音声信号処理ユニットの内、その一つの該音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを低域通過フィルタとして形成し、同様にして他の前記音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタに形成した後に、各音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を算出し、最も遅延時間の大きくなる低域通過フィルタとして形成された前記音声信号処理ユニットの遅延時間に、高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタとして形成された他の音声信号処理ユニットの遅延時間を自動的に一致させる補正機能を備え、原音聴取時と同様に聴取者位置への音波到達時間差が無くなるので、特に多彩な音場環境を提供するサラウンド方式音声信号の音響変換機器であるスピーカ・ユニットに導入すれば、高音域、低音域を含むサラウンド効果を忠実に再現できるため、ハイビジョン放送、地上デジタル放送、DVD等パッケージメディアの映画やドラマ、音楽番組を再生するマルチチャンネル方式オーディオ装置に適用できる。
本願発明実施例1の音声信号の遅延時間差自動補正装置の回路系説明概念図 同発明実施例2の音声信号の遅延時間差自動補正装置の回路系説明概念図 各フィルタの基本的なカットオフ周波数と減衰特性の概念図 各フィルタの基本的な低域側及び高域側の減衰特性設定のための概念図 本願発明の遅延時間差補正実施例の説明概念図 3ウエイスピーカシステムにおけるタイム・アライメント機能の説明概念図 3ウエイスピーカシステムにおける本願発明の音声信号の遅延時間差自動補正装置と周辺機器の接続実施例図
符号の説明
1:遅延時間差自動補正装置
2:音声信号処理ユニット
3:入力端子
4:中央制御手段
5:演算処理手段
6:低域側周波数
7:高域側周波数
8:低域側スロープ
9:高域側スロープ
10:左chレベル
11:右chレベル
12:左遅延伝達距離
13:右遅延伝達距離
14:遅延補正量
15:位相
16:出力切換
17:表示文字
18:機能選択ノブ
19:データ選択ノブ
20:デジタルフィルタ
21:D/A変換手段
22:レベル制御手段
23:表示手段
24:出力端子
25:デコーダ
26:メモリ手段
27:CPU
28:AM/FMチューナ
29D:デジタル入力パネル
29A:アナログ入力パネル
29DIN、29AR・L/INPUT:入力端子
30:パワーアンプ
30IN:入力端子
30out:出力端子
31、31R、31L:スピーカ・ユニット
32:レベル
33:遅延伝達距離

Claims (11)

  1. 音声信号を複数の周波数帯域に分割し、前記分割された前記各周波数帯域ごとの音声信号を増幅するそれぞれ専用のパワーアンプ前記パワーアンプそれぞれに接続されたスピーカを駆動して、前記音声信号を音響に再生する音響再生装置における前記音声信号を複数の周波数帯域に分割することによって生じる前記周波数帯域の前記音声信号の遅延時間差を自動補正する音声信号の遅延時間差自動補正装置であって、
    前記音声信号の遅延時間差自動補正装置は、前記音声信号の所定の周波数帯域のみを通過させるデジタルフィルタと、前記デジタルフィルタの通過帯域を定める低域側と高域側それぞれのカットオフ周波数及び減衰特性値から演算すると共に、前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値の任意値を入力・設定できる調整器を備えて前記デジタルフィルタを形成するための演算処理手段と、前記デジタルフィルタを通過した所定の周波数帯域のデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換手段とで構成される複数個の音声信号処理ユニットと、
    入力されたデジタル音声入力信号から音声データのみをデジタル音声信号に変換するデコーダと、CPU及びメモリ手段を備えた中央制御手段を備え、
    記演算処理手段、前記複数の音声信号処理ユニットの内、一の音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを低域通過フィルタとして形成し、同様にして他の前記音声信号処理ユニットのデジタルフィルタを高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタに形成した後に、前記各音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を算出し、最も遅延時間の大きくなる低域通過フィルタとして形成された前記音声信号処理ユニットの遅延時間に、前記高域通過フィルタ、又は前記帯域通過フィルタとして形成された前記他の音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間を自動的に一致させる補正機能を有し、
    さらに、前記演算処理手段は、同一キャビネットに装着された高音用、中音用及び低音用スピーカそれぞれの振動板間の前後位置の距離差La及びLbを入力することによって前記振動板間の距離差で生じる聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbを個々に補正する遅延補正機能を有し、
    かつ、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の前記距離差La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への前記音波到達時間差ta及びtbの補正値に、前記周波数帯域の違いによる前記音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を自動的に加算できる遅延時間加算機能を有していることを特徴とする音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  2. 音声信号を複数の周波数帯域に分割し、前記分割された前記各周波数帯域ごとの音声信号を増幅するそれぞれ専用のパワーアンプ前記パワーアンプそれぞれに接続されたスピーカを駆動して、前記音声信号を音響に再生する音響再生装置における前記音声信号を複数の周波数帯域に分割することによって生じる前記周波数帯域の前記音声信号の遅延時間差を自動補正する音声信号の遅延時間差自動補正装置であって、
    前記音声信号の所定の周波数帯域のみを通過させるデジタルフィルタ2個と、前記デジタルフィルタの通過帯域を定める低域側と高域側それぞれのカットオフ周波数及び減衰特性値から演算すると共に、前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値の任意値を入力・設定できる調整器を備えて前記デジタルフィルタを形成するための演算処理手段と、
    前記デジタルフィルタを通過した所定の周波数帯域のデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換手段2個とで構成される複数個の音声信号処理ユニットと
    入力されたデジタル音声入力信号から音声データのみをデジタル音声信号に変換するデコーダと、CPU及びメモリ手段を備えた中央制御手段を備え、
    記演算処理手段、前記複数の音声信号処理ユニットそれぞれを低域通過フィルタ、高域通過フィルタ、又は帯域通過フィルタに形成した後に、前記各音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を算出し、最も遅延時間の大きくなる低域通過フィルタとして形成された前記音声信号処理ユニットの遅延時間に、前記高域通過フィルタ、又は前記帯域通過フィルタとして形成された前記他の音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間を自動的に一致させる補正機能を有し
    さらに、前記演算処理手段は、同一キャビネットに装着された高音用、中音用及び低音用スピーカそれぞれの振動板間の前後位置の距離差La及びLbを入力することによって前記振動板間の距離差で生じる聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbを個々に補正する遅延補正機能を有し、
    かつ、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の前記距離差La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への前記音波到達時間差ta及びtbの補正値に、前記周波数帯域の違いによる前記音声信号処理ユニットの出力信号間の遅延時間差を自動的に加算できる遅延時間加算機能を有していることを特徴とする音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  3. 前記音声信号処理ユニットの内の2つは、前記スピーカそれぞれの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbの補正値、及び前記デジタルフィルタの低域側と高域側それぞれの前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値が前記演算処理手段によって同一に設定されてなり
    前記設定終了と同時に、前記2つの音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタの出力信号レベルが、自動的に同一となるよう制御されるレベル制御手段を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  4. 前記演算処理手段、前記スピーカのそれぞれの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbの補正値の設定機能と、前記デジタルフィルタの低域側と高域側の前記カットオフ周波数及び前記減衰特性値の設定とが終了すると同時に、前記音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタ2個の出力信号レベルが、自動的に同一となるよう制御される機能を有していることを特徴とする請求項2に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  5. 前記演算処理手段、前記音声信号処理ユニットの前記デジタルフィルタ出力信号レベルを個々に設定・制御できるレベル制御手段を備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  6. 前記演算処理手段、前記音声信号処理ユニットの出力信号の位相を個々に制御・設定できる機能を備えてなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  7. 前記音声信号処理ユニットは、前記D/A変換手段から出力された前記アナログ音声信号のレベルを制御する1又は2個のレベル制御手段を備え、
    前記演算処理手段によって前記音声信号処理ユニット自身又は前記1又は2個のレベル制御手段の動作を個々にオン又はオフする機能を備えてなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  8. 前記音声信号処理ユニットが、前記演算処理手段による各種設定値を数値又は文字表示できる表示手段を備えてなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  9. 前記表示手段は、前記音声信号処理ユニットによる前記スピーカの振動板の前後位置の距離La及びLbによって生ずる前記聴取者位置への音波到達時間差ta及びtbと、前記デジタルフィルタによる遅延時間値とを距離に換算して表示し、
    かつ最も遅延時間の大きくなる前記低域通過フィルタの遅延時間値を距離0と表示し、前記他の高域通過フィルタ又は帯域通過フィルタと、前記低域通過フィルタとの遅延時間差をそれぞれ距離に換算して表示することを特徴とする請求項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  10. 前記遅延時間差自動補正装置、前記複数の音声信号処理ユニットで形成された代表的な前記カットオフ周波数、前記減衰特性値等の初期設定値と、前記演算処理手段によって設定された各種の設定値を複数メモリできるメモリ手段を備えてなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
  11. 前記初期設定値、前記レベル制御手段の制御レベルを前記スピーカ・ユニットに過大入力とならない低制御レベルに設定されてなることを特徴とする請求項10に記載の音声信号の遅延時間差自動補正装置。
JP2005315182A 2005-10-28 2005-10-28 音声信号の遅延時間差自動補正装置 Active JP4840641B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005315182A JP4840641B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 音声信号の遅延時間差自動補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005315182A JP4840641B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 音声信号の遅延時間差自動補正装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007124382A JP2007124382A (ja) 2007-05-17
JP4840641B2 true JP4840641B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=38147719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005315182A Active JP4840641B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 音声信号の遅延時間差自動補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4840641B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010028583A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Sharp Corp 音声再生装置及び表示装置
RU2013158172A (ru) * 2011-06-09 2015-07-20 Конинклейке Филипс Н.В. Устройство аудиогромкоговорителей
JP6102360B2 (ja) * 2013-03-11 2017-03-29 オンキヨー株式会社 チャンネルデバイダおよびこれを含む音声再生システム
JP6083322B2 (ja) * 2013-05-29 2017-02-22 オンキヨー株式会社 チャンネルデバイダおよびこれを含む音声再生システム
CN112449278B (zh) * 2019-09-03 2022-04-22 深圳Tcl数字技术有限公司 一种自动校准延时输出声音的方法、装置、设备及存储介质
CN116931654B (zh) * 2023-09-13 2023-11-24 杭州爱华仪器有限公司 一种便携式音频信号发生装置及其控制方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0213097A (ja) * 1988-06-29 1990-01-17 Toa Electric Co Ltd スピーカ・システム用駆動制御装置
JP2005027163A (ja) * 2003-07-04 2005-01-27 Pioneer Electronic Corp 音声データ処理装置、音声データ処理方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007124382A (ja) 2007-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI489887B (zh) 用於喇叭或耳機播放之虛擬音訊處理技術
CN100586229C (zh) 音频信号处理装置和音频信号再现系统
JP5820806B2 (ja) スペクトル管理システム
JP2011130496A (ja) 音声出力装置、音声出力方法
JP2015126460A (ja) ソース機器
JP4840641B2 (ja) 音声信号の遅延時間差自動補正装置
JP6015146B2 (ja) チャンネルデバイダおよびこれを含む音声再生システム
JP6380060B2 (ja) スピーカ装置
JP5041308B1 (ja) ラウドネス補正手段と音質調整手段
JP2011035528A (ja) 音声出力装置、音声出力方法
JP5032463B2 (ja) 立体音響再生装置及び立体音響再生用プログラム
JP2007336080A (ja) 音響補正装置
US10506340B2 (en) Digital signal processor for audio, in-vehicle audio system and electronic apparatus including the same
CN102970640B (zh) 扬声器装置
JP2015103881A (ja) 音声信号処理装置および音声信号処理方法
JP2010016573A (ja) クロストークキャンセルステレオスピーカーシステム
JPH03163999A (ja) 音響再生装置
JP6699280B2 (ja) 音響再生装置
US20110033070A1 (en) Sound image localization processing apparatus and others
KR20100027713A (ko) 홈시어터 시스템의 사운드 셋팅 장치 및 방법
JP2006339694A (ja) オーディオ信号出力装置
CN107534813B (zh) 再现多信道音频信号的装置和产生多信道音频信号的方法
JPH11331982A (ja) 音響処理装置
JP2001218300A (ja) 音場表示方法および音声信号出力装置
KR20240012681A (ko) KIMJUN 3WAY 3D 입체음향 알고리즘 for TV+SOUND BAR

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110908

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4840641

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250