JP4839567B2 - レンズ駆動装置、レンズ鏡筒及び撮像装置 - Google Patents

レンズ駆動装置、レンズ鏡筒及び撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニア駆動方式を用いてレンズを変位駆動させるレンズ駆動装置、並びに、そのようなレンズ駆動装置によってレンズを変位駆動しながら被写体の像を結像させるレンズ鏡筒、並びに、そのようなレンズ鏡筒によって結像された被写体の像を撮像する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鏡筒本体に光軸を一致させた状態で配置された複数のレンズのうち、鏡筒本体に収納された一部のレンズをレンズ駆動装置によって光軸方向に変位駆動しながら、被写体の像を結像させるレンズ鏡筒がある。また、このようなレンズ鏡筒で結像された被写体の像をCCD(charge-coupled device)やCMOS(complementary mental-oxide semiconductor device)等の固体撮像素子で受像し、この固体撮像素子が受像した光を光電変換して電気信号として出力し、被写体の像に対応したデジタル画像データを生成する、例えばデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置がある。
【0003】
ところで、上述した撮像装置では、携帯の利便性や使い勝手の良さを向上させるため、装置全体の小型化が積極的に進められている。例えば、上述したレンズ駆動装置として、コイルに流れる電流と磁気回路に発生する磁界との間に働く力を推進力とする、いわゆるリニア駆動方式を用いたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
例えば図16及び図17に示すリニア駆動方式を用いたレンズ駆動装置100は、図示を省略する鏡筒本体の内部に、レンズ101を保持するレンズ保持部材102と、このレンズ保持部材102を光軸方向にスライド可能に支持する一対のガイド軸103a,103bと、レンズ保持部材102に取り付けられたコイル104と、コイル104の中心部を貫通した状態で配置されると共にコイル104を一対のガイド軸103a,103bと平行な方向に移動可能とするヨーク105と、ヨーク105に取り付けられてヨーク105と共に磁気回路を構成するマグネット106とを備えている。
【0005】
レンズ保持部材102は、レンズ101の外周部を保持するレンズ保持枠107と、このレンズ保持枠107の外周部に位置して、一方のガイド軸103aを挿通するガイド孔108aが形成された第1の支持部108と、他方のガイド軸103bを挟み込むガイド溝109aが形成された第2の支持部109とを有し、これら一対のガイド軸103a,103bに沿ってスライド可能に支持されている。
【0006】
一対のガイド軸103a,103bは、光軸と平行に配置されており、レンズ保持部材102を光軸方向にスライド可能に支持しながら、それぞれの両端部が鏡筒本体に固定支持されている。
【0007】
コイル104は、導線が略矩形筒状に巻回されてなり、その中心軸が一対のガイド軸103a,103bと平行となるように、レンズ保持枠107の第1の支持部108側の外周部に取り付けられている。また、コイル104は、その導線の両端部がフレキシブルプリントケーブル110と電気的に接続されており、このフレキシブルプリントケーブル110を介して外部からの給電が可能となっている。
【0008】
ヨーク105は、コイル104の中心部を貫通した状態で一対のガイド軸103a,103bと平行に配置された矩形平板状の内側ヨーク105aと、この内側ヨーク105aの外側に当該内側ヨーク105aと平行に配置された矩形平板状の外側ヨーク105bとを有している。また、外側ヨーク105bの両端部は、それぞれ内側ヨーク105aに向かって略垂直に折り曲げられることによって、内側ヨーク105aに当接された状態となっている。したがって、このヨーク105は、全体略リング状に形成されている。また、内側ヨーク105aは、一対のガイド軸103a,103bに沿ってレンズ保持部材102がスライドした際に、コイル104を一対のガイド軸103a,103bと平行な方向に移動可能としている。また、外側ヨーク105bの内側の主面には、矩形平板状のマグネット106が吸着されている。
【0009】
マグネット106は、外側ヨーク105bの内側の主面に吸着された状態で、コイル104と所定のギャップを隔てて対峙するように配置されている。これにより、マグネット106は、ヨーク105と共に閉ループ状の磁気回路を構成している。
【0010】
以上のように構成されるレンズ駆動装置100では、コイル104にフレキシブルプリントケーブル110を介して駆動電流が供給されると、このコイル104に流れる電流と磁気回路に発生する磁界との間に働く力を推進力として、レンズ保持部材102を一対のガイド軸103a,103bに沿って変位駆動させることができる。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−34523号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したリニア駆動方式を用いたレンズ駆動装置100では、駆動モータによる回転駆動をギヤやラックを介して直線駆動に変換する駆動方式に比べて小型化が可能である。
【0013】
しかしながら、従来のレンズ駆動装置100では、上述したコイル104への給電をフレキシブルプリントケーブル110を介して行っている。このため、レンズ保持部材102を変位駆動した際に、フレキシブルプリントケーブル110の弾性変形に伴う反力の違いによって負荷が変動し、このレンズ保持部材102の安定した駆動を阻害してしまうといった問題があった。
【0014】
また、鏡筒本体の内部には、例えば図18に示す絞り111aの開口を調節するためのアイリスユニット111が、上述したレンズ駆動装置100に隣接して配置される場合がある。この場合、レンズ保持部材102を安定的に変位駆動させるためには、弾性変形したフレキシブルプリントケーブル110とアイリスユニット111との接触を絶対に回避しなければならない。
【0015】
このため、従来のレンズ駆動装置100では、図19に示すように、アイリスユニット111の側方を通過するコイル104及びフレキシブルプリントケーブル110との間に、十分なクリアランスd’を設けなければならず、その結果、装置全体の寸法D’が大きくなってしまうといった問題があった。
【0016】
また、このようなレンズ駆動装置100を備えるレンズ鏡筒では、上述したリニア駆動の不安定化によって、被写体の像を安定的且つ精度良く結像させることが困難となってしまうだけでなく、フレキシブルプリントケーブル110との接触を防ぐためのクリアランスを設けたために、装置全体が大型化してしまうといった問題があった。さらに、上述した撮像装置でも、このようなレンズ鏡筒によって結像された被写体の像を高分解能で撮像することが困難となるだけでなく、同様に装置全体の大型化を招いてしまうといった問題があった。
【0017】
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、リニア駆動の安定化及び高精度化を図ると共に、更なる小型化を可能にしたレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
【0018】
また、本発明は、そのようなレンズ駆動装置を備えることによって、結像性能の更なる向上を図ると共に、装置全体の更なる小型化を可能としたレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、そのようなレンズ鏡筒を備えることによって、撮像性能の更なる向上を図ると共に、装置全体の更なる小型化を可能とした撮像装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係るレンズ駆動装置は、ズームレンズを保持するズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズを保持するフォーカスレンズ保持部材と、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材をスライド可能に支持する非導電性のガイド軸と、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材にそれぞれ取り付けられたコイルと、コイルの中心部を貫通した状態で配置されると共に、コイルをガイド軸と平行な方向に移動可能とするヨークと、ヨークに取り付けられてヨークと共に磁気回路を構成するマグネットとを備え、ガイド軸は一対設けられ、一方の外周面にズームレンズ保持部材を駆動させるズームレンズ駆動用導体パターンが形成され、他方の外周面にフォーカスレンズ保持部材を駆動させるフォーカスレンズ駆動用導体パターンが形成されることにより、外周面からの給電が可能とされ、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材は、それぞれ、コイルと電気的に接続された導電性の弾性部材を有し、ズームレンズ保持部材に設けられた弾性部材は、その一端側がズームレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側がガイド軸のズームレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、フォーカスレンズ保持部材に設けられた弾性部材は、その一端側がフォーカスレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側がガイド軸のフォーカスレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、コイルにガイド軸及び各弾性部材を介して駆動電流を供給することによって、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材をガイド軸に沿ってそれぞれ独立して変位駆動させることを特徴としている。
【0021】
以上のように、本発明に係るレンズ駆動装置では、コイルにガイド軸を介して駆動電流が供給されることから、給電のためのフレキシブルプリントケーブル等が不要となり、レンズ保持部材をガイド軸に沿って安定的且つ精度良く変位駆動させることができる。
【0022】
また、本発明に係るレンズ鏡筒は、ズームレンズ及びフォーカスレンズと、ズームレンズ及びフォーカスレンズが光軸を一致させた状態で配置される鏡筒本体と、鏡筒本体に収納され、ズームレンズを保持するズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズを保持するフォーカスレンズ保持部材と、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材を光軸方向にスライド可能に支持する非導電性のガイド軸と、ガイド軸にスライド可能に支持されたズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材を光軸方向に変位駆動するレンズ駆動手段とを備え、レンズ駆動手段は、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材に取り付けられたコイルと、コイルの中心部を貫通した状態で配置される共にコイルをガイド軸と平行な方向に移動可能とするヨークと、ヨークに取り付けられてヨークと共に磁気回路を構成するマグネットとを有し、ガイド軸は一対設けられ、一方の外周面にズームレンズ保持部材を駆動させるズームレンズ駆動用導体パターンが形成され、他方の外周面にフォーカスレンズ保持部材を駆動させるフォーカスレンズ駆動用導体パターンが形成されることにより、外周面からの給電が可能とされ、レンズ駆動手段は、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材のそれぞれに、コイルと電気的に接続された導電性の弾性部材を有し、ズームレンズ保持部材に設けられた弾性部材は、その一端側がズームレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側がガイド軸のズームレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、フォーカスレンズ保持部材に設けられた弾性部材は、その一端側がフォーカスレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側がガイド軸のフォーカスレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、コイルにガイド軸及び各弾性部材を介して駆動電流を供給することによって、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材をガイド軸に沿ってそれぞれ独立して変位駆動させることを特徴としている。
【0023】
以上のように、本発明に係るレンズ鏡筒では、レンズ駆動手段において、コイルにガイド軸を介して駆動電流が供給されることから、給電のためのフレキシブルプリントケーブル等が不要となり、レンズ保持部材をガイド軸に沿って安定的且つ精度良く変位駆動させることができる。また、レンズを光軸方向に変位駆動させながら、被写体の像を安定的且つ精度良く結像させることができる。
【0024】
また、本発明に係る撮像装置は、ズームレンズ及びフォーカスレンズと、ズームレンズ及びフォーカスレンズが光軸を一致させた状態で配置される鏡筒本体と、鏡筒本体に収納され、ズームレンズを保持するズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズを保持するフォーカスレンズ保持部材と、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材を光軸方向にスライド可能に支持する非導電性のガイド軸と、ガイド軸にスライド可能に支持されたズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材を光軸方向に変位駆動するレンズ駆動手段と、鏡筒本体に取り付けられ、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材により結像された被写体の像を撮像する撮像手段とを備え、レンズ駆動手段は、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材に取り付けられたコイルと、コイルの中心部を貫通した状態で配置されると共にコイルをガイド軸と平行な方向に移動可能とするヨークと、ヨークに取り付けられてヨークと共に磁気回路を構成するマグネットとを有し、ガイド軸は一対設けられ、一方の外周面にズームレンズ保持部材を駆動させるズームレンズ駆動用導体パターンが形成され、他方の外周面にフォーカスレンズ保持部材を駆動させるフォーカスレンズ駆動用導体パターンが形成されることにより、外周面からの給電が可能とされ、レンズ駆動手段は、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材のそれぞれに、コイルと電気的に接続された導電性の弾性部材を有し、ズームレンズ保持部材に設けられた弾性部材は、その一端側がズームレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側がガイド軸のズームレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、フォーカスレンズ保持部材に設けられた弾性部材は、その一端側がフォーカスレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側がガイド軸のフォーカスレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、コイルにガイド軸及び各弾性部材を介して駆動電流を供給することによって、ズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズ保持部材をガイド軸に沿ってそれぞれ独立して変位駆動させることを特徴としている。
【0025】
以上のように、本発明に係る撮像装置では、レンズ駆動手段において、コイルにガイド軸を介して駆動電流が供給されることから、給電のためのフレキシブルプリントケーブル等が不要となり、レンズ保持部材をガイド軸に沿って安定的且つ精度良く変位駆動させることができる。また、レンズを光軸方向に変位駆動させながら、被写体の像を安定的且つ精度良く結像させることができ、この被写体の像を撮像手段により高分解能で撮像することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したレンズ駆動装置、レンズ鏡筒及び撮像装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
図1に示すように、本発明を適用した撮像装置1は、鏡筒本体2に光軸を一致させた状態で配置された複数のレンズのうち、ズーム用のレンズ又はフォーカス用のレンズを光軸方向に変位駆動させる本発明を適用したレンズ駆動装置を備えるものである。また、この撮像装置1は、ズーム用レンズのズーミング(変倍操作)とフォーカス用レンズのフォーカッシング(焦点調節操作)とを行いながら、被写体の像を結像させる本発明を適用したレンズ鏡筒を備えるものである。また、この撮像装置1は、レンズ鏡筒によって結像された被写体の像を撮像する固体撮像素子を鏡筒本体2に取り付けることによって、装置全体を小型パッケージ化したものである。そして、この撮像装置1は、装置全体の小型化が図られることによって、例えばビデオカメラやデジタルスチルカメラ等を構成するのに好適なものとして使用されている。
【0028】
具体的に、この撮像装置1において、鏡筒本体2は、図1及び図2に示すように、強度及び量産性があり且つ遮光性を有する黒色の樹脂材料、例えばガラス繊維を含有するポリカーボネート樹脂等からなり、光軸の前後方向において3分割された前部鏡筒3と中間鏡筒4と後部鏡筒5とを有している。
【0029】
このうち、前部鏡筒3は、中間鏡筒4の前面側に位置決め固定されており、その背面側には、中間鏡筒4に対して位置決めされる複数の位置決め突部と、中間鏡筒にネジ止めされるネジを貫通させる複数の貫通孔とが形成されている。一方、中間鏡筒4の正面側には、これら複数の位置決め突部が嵌合される位置決め穴と、これら複数の貫通孔を貫通したネジが螺合される複数のネジ穴とが形成されている。したがって、前部鏡筒3は、位置決め突部が中間鏡筒4の位置決め穴に係合されることによって中間鏡筒4に対して位置決めされると共に、貫通孔を通して中間鏡筒のネジ穴にネジが螺合されることによって、中間鏡筒4の正面側に固定されている。なお、前部鏡筒3と中間鏡筒4との間には、前部鏡筒3に保持されたレンズの調芯を行うためのレンズ調芯機構が設けられている。
【0030】
一方、後部鏡筒5は、中間鏡筒4の背面側に位置決め固定されており、その正面側には、中間鏡筒4に対して位置決される複数の位置決め突部と、中間鏡筒4にネジ止めされるネジを貫通させる複数の貫通孔とが形成されている。一方、中間鏡筒4の背面側には、これら複数の位置決め突部が嵌合される位置決め穴と、これら複数の貫通孔を貫通したネジが螺合される複数のネジ穴とが形成されている。したがって、後部鏡筒5は、位置決め突部が中間鏡筒4の位置決め穴に係合されることによって中間鏡筒4に対して位置決めされると共に、貫通孔を通して中間鏡筒4のネジ穴にネジが螺合されることによって、中間鏡筒4の背面側に固定されている。
【0031】
複数のレンズは、図3に示すように、被写体側から順に、前部鏡筒3に固定された第1のレンズ6、第2のレンズ7及び第3のレンズ8からなる固定レンズ群9と、中間鏡筒4の内部で光軸方向に変位駆動される第4のレンズ10、第5のレンズ11及び第6のレンズ12からなるズーム用の可動レンズ群13と、中間鏡筒4に固定された第7のレンズ(固定レンズ)14と、中間鏡筒4の内部で光軸方向に変位駆動される第8のレンズ15、第9のレンズ16及び第10のレンズ17からなるフォーカス用の可動レンズ群18とを有し、いわゆる4群インナーフォーカス式のズームレンズとして構成されている。
【0032】
このうち、固定レンズ群9は、前部鏡筒3の前面に設けられた略円筒状のレンズ保持部19に保持されている。また、固定レンズ14は、中間鏡筒4の内周部に設けられた略円環状のレンズ保持枠20に保持されている。一方、ズーム用の可動レンズ群13及びフォーカス用の可動レンズ群18は、レンズ支持機構によって光軸方向に移動可能に支持されている。
【0033】
このレンズ支持機構は、ズーム用の可動レンズ群13を保持するズーム用のレンズ保持部材21と、フォーカス用の可動レンズ群18を保持するフォーカス用のレンズ保持部材22と、これらズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22を光軸方向にスライド可能に支持する一対のガイド軸23a,23bとを有している。
【0034】
ズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22は、強度及び量産性があり且つ遮光性を有する黒色の樹脂材料等からなり、それぞれ可動レンズ群13,18の外周部を保持するレンズ保持枠21a,22aを有している。また、ズーム用のレンズ保持部材21は、一対のガイド軸23a,23bのうち、一方のガイド軸23aを挿通するガイド孔24aが形成された筒状の第1の支持部24と、他方のガイド軸23bを挟み込むガイド溝25aが形成された片状の第2の支持部25とを有し、これら第1の支持部24と第2の支持部25とは、レンズ保持枠21aの外周部において互いに対向する位置から突出形成されている。
【0035】
一方、フォーカス用のレンズ保持部材22は、一対のガイド軸23a,23bのうち、一方のガイド軸23bを挿通するガイド孔26aが形成された筒状の第1の支持部26と、他方のガイド軸23aを挟み込むガイド溝27aが形成された片状の第2の支持部27とを有し、これら第1の支持部26と第2の支持部27とは、レンズ保持枠22aの外周部において互いに対向する位置から突出形成されている。
【0036】
ここで、ズーム用のレンズ保持部材21は、第1の支持部24のガイド孔24aに一方のガイド軸23aが挿通され、第2の支持部25のガイド溝25aに他方のガイド軸23bが挟み込まれることによって、固定レンズ群9と固定レンズ14との間で、一対のガイド軸23a,23bに沿ってスライド可能に支持されている。これに対して、フォーカス用のレンズ保持部材22は、第1の支持部26のガイド孔26aに他方のガイド軸23bが挿通され、第2の支持部27のガイド溝27aに一方のガイド軸23aが挟み込まれることによって、後述する絞り44と固体撮像素子48との間で、一対のガイド軸23a,23bに沿ってスライド可能に支持されている。
【0037】
このように、ズーム用のレンズ保持部材21とフォーカス用のレンズ保持部材22とは、一対のガイド軸23a,23bに対して互いに逆向きに配置されている。これにより、一対のガイド軸23a,23bに対するズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22のガタツキの発生を抑制している。
【0038】
一対のガイド軸23a,23bは、中間鏡筒4の内部で光軸と平行に配置されると共に、それぞれの両端部が前部鏡筒3と後部鏡筒5との間で固定支持されている。このため、前部鏡筒3には、一対のガイド軸23a,23bの一端を固定支持する一対の受部28a,28bが形成されている。また、後部鏡筒5には、一対のガイド軸23a,23bの他端を固定支持する一対の受部29a,29bが形成されている。また、中間鏡筒4のレンズ保持枠20には、一対のガイド軸23a,23bを貫通させる一対の貫通孔30a,30bが形成されている。
【0039】
また、一対のガイド軸23a,23bは、鏡筒本体2内において互いに対向するコーナー部に配置されている。これにより、ズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22は、第1の支持部24,26と第2の支持部25,27とを結ぶ直線が重力方向に対して略45゜傾けられた状態となることから、外部からの振動等によってガタツキが発生するのを抑制することができる。
【0040】
また、一対のガイド軸23a,23bは、例えばステンレスや黄銅等の剛性を有する導電性材料からなり、後述するコイルに駆動電流を供給するための駆動回路(図示せず。)と電気的に接続されている。すなわち、これら一対のガイド軸23a,23bは、外周面からの給電が可能となっている。
【0041】
中間鏡筒4には、これらズーム用のレンズ保持部材21とフォーカス用のレンズ保持部材22とをそれぞれ一対のガイド軸23a,23bに沿って光軸方向に変位駆動するためのズーム用のレンズ駆動機構31aと、フォーカス用のレンズ駆動機構31bとが設けられている。
【0042】
これらズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bは、いわゆるムービングコイルタイプのリニアアクチェータを用いたリニア駆動方式によって、一対のガイド軸23a,23bに支持されたレンズ保持部材21,22をそれぞれ独立に光軸方向へと変位駆動させるものである。また、これらズーム用又はフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bのうち何れか一方は、本発明を適用したレンズ駆動装置を構成している。
【0043】
ここで、ズーム用のレンズ駆動機構31aに本発明を適用した例について説明する。
【0044】
ズーム用のレンズ駆動機構31aは、図4,図5及び図6に示すように、レンズ保持部材21に取り付けられたコイル32と、コイル32の中心部を貫通した状態で配置されると共にコイル32を一対のガイド軸23a,23bと平行な方向に移動可能とするヨーク33と、ヨーク33に取り付けられてヨーク33と共に磁気回路を構成するマグネット34と、レンズ保持部材21に取り付けられ、それぞれ一対のガイド軸23a,23bに沿って配置された一対の板バネ35a,35bとを有している。
【0045】
コイル32は、導線が略矩形筒状に巻回されてなり、その中心軸が一対のガイド軸23a,23bと平行となるように、レンズ保持枠21aの第1の支持部24側の外周部に取り付けられている。また、コイル32は、その導線の両端部がレンズ保持部材21に取り付けられた一対の板バネ35a,35bの基端部と半田付け等によって電気的に接続されている。
【0046】
ヨーク33は、コイル32の中心部を貫通した状態で一対のガイド軸23a,23bと平行に配置された矩形平板状の内側ヨーク33aと、この内側ヨーク33aの外側に当該内側ヨーク33aと平行に配置された矩形平板状の外側ヨーク33bとを有している。また、外側ヨーク33bの両端部は、それぞれ内側ヨーク33aに向かって略垂直に折り曲げられることによって、内側ヨーク33aに当接された状態となっている。したがって、このヨーク33は、全体略リング状に形成されている。また、内側ヨーク33aは、一対のガイド軸23a,23bに沿ってレンズ保持部材21がスライドした際に、コイル32を一対のガイド軸23a,23bと平行な方向に移動可能としている。また、外側ヨーク33bの内側の主面には、矩形平板状のマグネット34が吸着されている。
【0047】
マグネット34は、外側ヨーク33bの内側の主面に吸着された状態で、コイル32と所定のギャップを隔てて対峙するように配置されている。これにより、マグネット34は、ヨーク33と共に閉ループ状の磁気回路を構成している。
【0048】
一対の板バネ35a,35bは、一対のガイド軸23a,23bの外周面からコイル32への給電を行うための接点部材であり、例えばステンレスや鋼、銅合金等の弾性を有する導電性材料からなる。
【0049】
このうち、一方の板バネ35aは、図7(a),(b)に示すように、その基端部がレンズ保持部材21の第1の支持部24に片持ち支持されると共に、その他端部が弾性変位可能な状態で一方のガイド軸23aの外周面に当接されている。
【0050】
具体的に、一方の板バネ35aは、基端部側に位置決め孔36と、この基端部から先端部に向かって二股状に分岐された一対の弾性変位片37,37とを有している。一方、第1の支持部24には、板バネ35aの基端部を外部に臨ませる位置決め凹部38と、位置決め凹部38の底面部から上方に向かって突出された位置決め突部39と、板バネ35aの先端部がガイド孔24aに臨む透孔40と、位置決め凹部38と透孔40との間に板バネ35aの基端部を差し込む差込み孔41とが設けられている。そして、一方の板バネ35aは、基端部が差込み孔41から位置決め凹部38へと差し込まれることによって、位置決め孔36に位置決め突部39が係合された状態となっている。これにより、基端部の差込み孔41からの抜けが防止されている。一方、透孔40からガイド孔24aに臨む板バネ35aの弾性変位片37,37は、ガイド軸23aの外周面と当接されることによって、このガイド軸23aの外周面を押圧している。
【0051】
また、一方の板バネ35aは、基端部から先端部に向かって二股状に分岐された一対の弾性変位片37,37によって、ガイド軸23aの外周面と2点で接触することになる。これにより、例えば接触部分への異物の挟み込みや、取付時に生じた若干の塑性変形によってガイド軸23aとの接触が阻害される危険性を少なくしている。さらに、これら一対の弾性変位片37,37の先端部には、ガイド軸23aの外周面に向かって略円弧状に突出された接点部37a,37aが設けられており、これら接点部37a,37aによってガイド軸23aとの滑らかな摺接が可能となっている。
【0052】
これに対して、他方の板バネ35bは、図5に示すように、上述した一方の板バネ35aと略々同一形状を有しており、その基端部がレンズ保持部材21の第2の支持部25に片持ち支持されると共に、その他端部が弾性変位可能な状態で他方のガイド軸23bの外周面に当接されている。
【0053】
また、他方の板バネ35bは、基端部から先端部に向かって二股状に分岐された一対の弾性変位片42,42を有しており、ガイド軸23bの外周面と2点で接触することで、上述した接触部分への異物の挟み込みや、取付時に生じた若干の塑性変形によってガイド軸23bとの接触が阻害される危険性を少なくしている。さらに、これら一対の弾性変位片42,42の先端部には、ガイド軸23bの外周面に向かって略円弧状に突出された接点部42a,42aが設けられており、これら接点部42a,42aによってガイド軸23bとの滑らかな摺接が可能となっている。
【0054】
したがって、これら一対の板バネ35a,35bは、レンズ保持部材21が一対のガイド軸23a,23bに沿ってスライドした際に、これら一対のガイド軸23a,23bの外周面と摺接されることになる。そして、一方のガイド軸23aから他方のガイド軸23bへ(或いは、他方のガイド軸23bから一方のガイド軸23aへ)と駆動電流を流すことで、これら一対のガイド軸23a,23bの外周面からコイル32への給電が可能となっている。
【0055】
そして、このレンズ駆動機構31aでは、コイル32に一対のガイド軸23a,23bを介して駆動電流が供給されると、このコイル32に流れる電流と磁気回路に発生する磁界との間に働く力を推進力として、レンズ保持部材21を一対のガイド軸23a,23bに沿って変位駆動させることができる。
【0056】
なお、レンズ保持部材21には、位置検出用マグネット43が取り付けられている。一方、中間鏡筒4には、この位置検出用マグネット43によって発生する磁界から磁気抵抗効果を利用してレンズ保持部材21の位置を検出するMRセンサ(図示せず。)が設けられている。また、中間鏡筒4には、電源投入時等においてレンズ駆動機構の初期化を行うためのリセットセンサを配置することも可能である。
【0057】
一方、フォーカス用のレンズ駆動機構31bは、上述したレンズ保持部材22に取り付けられたコイル32への給電をフレキシブルプリントケーブルを介して行う以外は、ズーム用のレンズ駆動機構31aと略々同様の構成を有している。
【0058】
すなわち、フォーカス用のレンズ駆動機構31bは、レンズ保持部材21に取り付けられたコイル32と、コイル32の中心部を貫通した状態で配置されると共にコイル32を一対のガイド軸23a,23bと平行な方向に移動可能とするヨーク33と、ヨーク33に取り付けられてヨーク33と共に磁気回路を構成するマグネット34とを有している。そして、コイル32は、その導線の両端部がフレキシブルプリントケーブル(図示せず。)と電気的に接続されており、このフレキシブルプリントケーブルを介して外部からの給電が可能となっている。
【0059】
したがって、このレンズ駆動機構31bでは、コイル32にフレキシブルプリントケーブルを介して駆動電流が供給されると、このコイル32に流れる電流と磁気回路に発生する磁界との間に働く力を推進力として、レンズ保持部材22を一対のガイド軸23a,23bに沿って変位駆動させることができる。
【0060】
また、中間鏡筒4には、図2及び図3に示すように、固定レンズ14とフォーカス用の可動レンズ群18との間に位置して、絞り44が配置されている。絞り44は、中間鏡筒4に位置決め固定されたアイリスユニット45と一体に構成されており、このアイリスユニット45は、駆動モータ46の駆動により2枚のシャッタ部材(図示せず。)をスライドさせながら絞り44の開口44aを調節する。
【0061】
後部鏡筒5には、複数のレンズにより結像される被写体の像面側に位置して、光学フィルタ47と、撮像手段となる固体撮像素子48とが配置されている。このため、後部鏡筒5の背面側の略中央部には、光学フィルタ47が嵌合される第1の嵌合凹部49と、矩形枠状のシールゴム50を介して固体撮像素子48が嵌合される第2の嵌合凹部51とが段差状に連続して形成されている。また、第1の嵌合凹部49の底面部には、シールゴム50の開口部50aに対応した矩形状の開口部52が形成されている。
【0062】
シールゴム50は、固体撮像素子48に嵌合されると共に、この固体撮像素子48への不要な光の侵入を防止するために、所定の大きさで形成された開口部50aを有している。
【0063】
光学フィルタ47は、近赤外光が固体撮像素子48に到達しないようにするための赤外カットフィルタ47aと、固体撮像素子48に向かう光から特定の空間周波数成分を取り出すためのローパスカットフィルタ47bとが貼り合わされた構造を有している。
【0064】
固体撮像素子48は、入射した光を光電変換して電気信号として出力するものであり、CCD(charge-coupled device)やCMOS(complementary mental-oxide semiconductor device)等の半導体チップ48aが配線基板53上に実装された構造を有している。また、配線基板53の背面側には、半導体チップ48aから出力される電気信号を外部の信号処理回路等に供給するための複数の接続端子54が突出して設けられている。この固体撮像素子48は、板金55に取り付けられて後部鏡筒5の背面側に位置決め固定される。このため、板金55には、後部鏡筒5に固体撮像素子48を位置決めするための一対の位置決め孔と、後部鏡筒5にネジ止めされるネジを貫通させる一対の貫通孔とが形成されている。一方、後部鏡筒5の背面側には、一対の位置決め孔に係合される一対の位置決め突部と、一対の貫通孔を貫通したネジが螺合される一対のネジ穴とが形成されている。
【0065】
そして、この後部鏡筒5に光学フィルタ47及び固体撮像素子48を取り付ける際は、先ず、第1の嵌合凹部49に光学フィルタ47を嵌合させる。次に、半導体チップ48aに嵌合されたシールゴム50を介して固体撮像素子48を第2の嵌合凹部51に嵌合させる。このとき、シールゴム50は、第1の嵌合凹部49に嵌合された光学フィルタ47に圧着されることによって、光学フィルタ47を所定の弾性力で押圧する。これにより、第1の嵌合凹部49に嵌合された光学フィルタ47のガタツキの発生を防止すると共に、第2の嵌合凹部51に嵌合された固体撮像素子48のガタツキの発生を防止することができる。次に、固体撮像素子48が取り付けられた板金55を後部鏡筒5の背面側に固定する。すなわち、この固体撮像素子48が取り付けられた板金55は、一対の位置決め孔に一対の位置決め突部が係合されると共に、一対の貫通孔を通して一対のネジ穴にネジが螺合されることによって、後部鏡筒5の背面側に位置決め固定される。これにより、後部鏡筒5に対して光学フィルタ47及び固体撮像素子48を高精度に位置決め固定することができる。
【0066】
以上のように構成される撮像装置1では、ズーム用のレンズ駆動機構31aによってズーム用の可動レンズ群13を光軸方向に変位させるズーミング(変倍操作)を行いながら、複数のレンズにより結像される被写体の像面と固体撮像素子48の受光面とが一致するように、フォーカス用のレンズ駆動機構31bによってフォーカス用の可動レンズ群18を光軸方向に変位させるフォーカッシング(焦点調節操作)を行う。これにより、複数のレンズにより結像される被写体の像面と固体撮像素子48の受光面とを一致させたまま、焦点距離を連続的に変化させることができる。
【0067】
例えば、ワイドポジションでは、ズーム用の可動レンズ群13を最も前面側(ワイド端)に位置させることによって、固体撮像素子48の受光面に結像される被写体の像を最も広角(ワイド)とすることができる。一方、テレポジションでは、ズーム用の可動レンズ群13を最も背面側(テレ端)に位置させることによって、固体撮像素子48の受光面に結像される被写体の像を最も望遠(テレ)とすることができる。
【0068】
そして、この撮像装置1では、複数のレンズにより結像された被写体の像を固体撮像素子48で受像し、この固体撮像素子48から出力される電気信号を処理することで、被写体の像に対応したデジタル画像データを生成することができる。
【0069】
ところで、上述したズーム用のレンズ駆動機構31aでは、コイル32に一対のガイド軸23a,23bを介して駆動電流を供給することによって、レンズ保持部材21を一対のガイド軸23a,23bに沿って変位駆動することが可能である。すなわち、本発明を適用したレンズ駆動装置では、従来のような給電のためのフレキシブルプリントケーブル110等が不要となり、レンズ保持部材21を一対のガイド軸23a,23bに沿って安定的且つ精度良く変位駆動させることが可能である。
【0070】
ここで、本発明のように、コイルへの給電をガイド軸を介して行う場合と、従来のように、コイルへの給電をフレキシブルプリントケーブルを介して行う場合とのレンズ保持部材の光軸方向への変位に伴う機械的な負荷量の変化について測定した。この測定結果を図8に示す。
【0071】
なお、図8中に示す曲線S1は、コイルへの給電をガイド軸を介して行った場合のグラフであり、図8中に示す曲線S2は、コイルへの給電をフレキシブルプリントケーブルを介して行った場合のグラフである。
【0072】
図8に示す測定結果から、コイルへの給電をガイド軸を介して行った場合には、レンズ保持部材の光軸方向の変位に伴う機械的な負荷量が一定となるのに対して、コイルへの給電をフレキシブルプリントケーブルを介して行った場合には、レンズ保持部材の光軸方向の変位に伴って機械的な負荷量が変化することがわかる。これは、レンズ保持部材とガイド軸との間で働く摺動抵抗が一定に保たれるものの、フレキシブルプリントケーブルの弾性変形に伴う反力が、フレキシブルプリントケーブルの屈曲状態に応じて変化するために、この反力が外部抵抗としてレンズ保持部材に加わったためと考えられる。
【0073】
したがって、本発明のように、コイルへの給電をガイド軸を介して行った場合には、レンズ保持部材の光軸方向の変位に伴う機械的な負荷量を一定に保つことが可能であり、このレンズ保持部材の駆動制御が容易となることから、レンズ保持部材を一対のガイド軸に沿って安定的且つ精度良く変位駆動させることが可能である。
【0074】
なお、上述した撮像装置1では、ズーム用のレンズ駆動機構31aについて、コイル32への給電を一対のガイド軸23a,23bを介して行う構成となっているが、フォーカス用レンズのレンズ駆動機構31bについて、コイル32への給電を一対のガイド軸23a,23bを介して行う構成とすることも可能である。
【0075】
また、ズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bの両方について、コイルへの給電をガイド軸を介して行う構成とするためには、例えば導電性を有する3本のガイド軸を用いた構成とすればよい。
【0076】
具体的には、3本のガイド軸のうち、2本を給電用のガイド軸とし、残りの1本を接地用のガイド軸とする。そして、ズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22は、それぞれ異なる給電用のガイド軸と、共通する接地用のガイド軸とによって、それぞれスライド可能に支持された構成とすればよい。
【0077】
これにより、ズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bの両方について、コイルへの給電をガイド軸を介して行うことができ、ズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22をそれぞれ独立に光軸方向へと変位駆動させることができる。
【0078】
また、ズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bの両方について、コイルへの給電をガイド軸を介して行う構成として、導電性を有する4本のガイド軸を用いた構成とすることも可能である。
【0079】
すなわち、ズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22を、それぞれ独立した一対のガイド軸によってスライド可能に支持した構成とする。
【0080】
これにより、ズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bの両方について、コイルへの給電をガイド軸を介して行うことができ、ズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22をそれぞれ独立に光軸方向へと変位駆動させることができる。
【0081】
したがって、上述した撮像装置1では、ズーム用のレンズ駆動機構31aとフォーカス用のレンズ駆動機構31bとに本発明を適用すれば、鏡筒本体2に収納されたズーム用の可動レンズ群13とフォーカス用の可動レンズ群18とを光軸方向に安定的且つ精度良く変位駆動させることが可能である。そして、ズーミング(変倍操作)とフォーカッシング(焦点調節操作)とを適切に行うことが可能なことから、被写体の像を安定的且つ精度良く固体撮像素子48の受光面上に結像させることが可能である。また、被写体の像を安定的且つ精度良く結像させることによって、この被写体の像を固体撮像素子によって高分解能で撮像することが可能である。
【0082】
また、本発明では、上述した導電性を有する一対のガイド軸23a,23bの外周面に導電性の潤滑剤を塗布してもよい。例えばカーボン微粉末等を含有した導電性オイルや導電性グリスを一対のガイド軸23a,23bに塗布することによって、板バネ35a,35bのガイド軸23a,23bとの導電性を維持しながら、レンズ保持部材21とガイド軸23a,23bとの摺動抵抗を低減させることが可能である。
【0083】
また、上述した撮像装置1では、図9に示すように、中間鏡筒4の内部に配置されたアイリスユニット45の側方をズーム用のレンズ駆動機構31aのコイル32が通過することになるが、従来のようなフレキシブルプリントケーブル110が不要となることで、レンズ保持部材21を安定的に変位駆動させることが可能となる。
【0084】
また、従来のようなフレキシブルプリントケーブル110の弾性変形に伴うフレキシブルプリントケーブル110とアイリスユニットとの接触を考慮する必要がなくなることから、上述したアイリスユニット45の側方を通過するコイル32とのクリアランスdだけを考慮すればよく、従来のクリアランスd’に比べて間隔を狭くすることが可能である。
【0085】
したがって、上述した撮像装置1では、鏡筒本体2を小さく設計することが可能となり、装置全体の寸法Dも、従来の寸法D’に比べて小さくすることが可能である。
【0086】
また、本発明は、上述した導電性を有する一対のガイド軸23a,23bを用いた構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば図10に示すように、非導電性性を有するガイド軸60の外周面に軸線方向に沿った導体パターン61a,61bが形成された構成とすることも可能である。
【0087】
例えば図11に示すように、非導電性を有する一対のガイド軸23a,23bのうち、一方のガイド軸23aの外周面における固定レンズ群9と固定レンズ14との間の領域に亘って一対の導体パターン61a,61bを形成し、他方のガイド軸23の外周面における絞り44と固体撮像素子48との間の領域に亘って一対の導体パターン(図示せず。)を形成する。
【0088】
これにより、ズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bの両方について、コイルへの給電をそれぞれ別個のガイド軸を介して行うことができ、ガイド軸の本数を増やすことなく、ズーム用及びフォーカス用のレンズ保持部材21,22をそれぞれ独立に光軸方向へと変位駆動させることができる。
【0089】
なお、この場合、ズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bは、コイルへの給電を行うガイド軸23a,23bが異なる以外は、略々同様の構成を有している。したがって、これらズーム用及びフォーカス用のレンズ駆動機構31a,31bの具体的な構成について、ズーム用のレンズ駆動機構31aを例に挙げると共に、一対のガイド軸23a,23bをガイド軸60として、まとめて説明するものとする。
【0090】
このガイド軸60は、例えばセラミック等の剛性を有する非導電性材料からなり、その外周面の互いに対向する位置には、例えば金めっきや銅めっき等の導電性材料を十分薄くパターニングすることで、軸線方向に沿った一対の導体パターン61a,61bが形成されている。
【0091】
一方、レンズ保持部材21には、図11及び図12に示すように、ガイド軸60に沿って一対の板バネ62a,62bが取り付けられ、これら一対の板バネ62a,62bは、その基端部が第1の支持部24に片持ち支持されると共に、その他端部が弾性変位可能な状態でガイド軸60の一対の導体パターン61a,61bと当接されている。
【0092】
一対の板バネ62a,62bは、図13(a),(b)に示すように、導電性の弾性部材からなり、その基端部が半田付け等によってコイル32を構成する導線の両端部と電気的に接続されている。また、一対の板バネ62a,62bは、基端部側に第1の位置決め孔63a,63bと、この基端部から先端部に向かって二股状に分岐された一対の弾性変位片64,64とを有している。
【0093】
一方、第1の支持部24には、一方の板バネ62aの基端部を外部に臨ませる第1の位置決め凹部65と、第1の位置決め凹部65の底面部から上方に向かって突出された第1の位置決め突部66と、一方の板バネ62aの先端部がガイド孔24aに臨む第1の透孔67と、第1の位置決め凹部65と第1の透孔67との間に一方の板バネ62aの基端部を差し込む第1の差込み孔68とが設けられている。そして、一方の板バネ62aは、基端部が第1の差込み孔68から第1の位置決め凹部65へと差し込まれることによって、第1の位置決め孔63aに第1の位置決め突部66が係合された状態となっている。これにより、基端部の第1の差込み孔68からの抜けが防止されている。一方、第1の透孔67から第1のガイド孔24aに臨む板バネ62aの弾性変位片64,64は、ガイド軸60の外周面に設けられた一方の導体パターン61aと当接されることによって、この一方の導体パターン61aを押圧している。
【0094】
また、第1の支持部24には、一方の板バネ62aの取付位置と対向する位置に、他方の板バネ62bの基端部を外部に臨ませる第2の位置決め凹部69と、第2の位置決め凹部69の底面部から上方に向かって突出された第2の位置決め突部70と、他方の板バネ62bの先端部がガイド孔24aに臨む第2の透孔71と、第2の位置決め凹部69と第2の透孔71との間に他方の板バネ62bの基端部を差し込む第2の差込み孔72とが設けられている。そして、他方の板バネ62bは、基端部が第2の差込み孔72から第2の位置決め凹部69へと差し込まれることによって、第2の位置決め孔63bに第2の位置決め突部70が係合された状態となっている。これにより、基端部の第2の差込み孔72からの抜けが防止されている。一方、第2の透孔71から第1のガイド孔24aに臨む板バネ62bの弾性変位片64,64は、ガイド軸60の外周面に設けられた他方の導体パターン61bと当接されることによって、この他方の導体パターン61bを押圧している。
【0095】
また、これら一対の板バネ62a,62bは、基端部から先端部に向かって二股状に分岐された一対の弾性変位片64,64によって、それぞれガイド軸60の外周面に形成された一対の導体パターン61a,61bと2点で接触することになる。これにより、例えば接触部分への異物の挟み込みや、取付時に生じた若干の塑性変形によって一対の導体パターン61a,61bとの接触が阻害される危険性を少なくしている。さらに、これら一対の弾性変位片64,64の先端部には、ガイド軸60の外周面に向かって略円弧状に突出された接点部64a,64aが設けられており、これら接点部64a,64aによってガイド軸60の外周面に形成された導体パターン61a,61bとの滑らかな摺接が可能となっている。
【0096】
したがって、これら一対の板バネ62a,62bは、レンズ保持部材21が一対のガイド軸23a,23bに沿ってスライドした際に、一方のガイド軸60の外周面を押圧しながら一対の導体パターン61a,61bと摺接されることになる。そして、一方の導体パターン61aから他方の導体パターン61bへ(或いは、他方の導体パターン61bから一方の導体パターン61bへ)と駆動電流を流すことで、ガイド軸60の外周面に形成された一対の導体パターン61a,61bからコイル32への給電が可能となっている。
【0097】
そして、このレンズ駆動機構31aでは、コイル32に一対の導体パターン61a,61bを介して駆動電流が供給されると、このコイル32に流れる電流と磁気回路に発生する磁界との間で働く力を推進力として、レンズ保持部材21を一対のガイド軸23a,23bに沿って変位駆動させることができる。
【0098】
また、本発明は、上述した一対の板バネ35a,35bのように、レンズ保持部材21に一対のガイド軸23a,23bの外周面からコイル32への給電を行う接点部材を設けた構成に必ずしも限定されるものではなく、例えば図14に示すように、レンズ保持部材21のガイド軸23a,23bとの摺接部分に、コイル32と電気的に接続された導体部を設けた構成とすることも可能である。
【0099】
具体的に、この導体部は、レンズ保持部材21の第1の支持部24に形成されたガイド孔24aと、第2の支持部25に形成されたガイド溝25aとに圧入し嵌合された軸受部材80a,80bであり、例えば銅合金等の導電性材料からなる。また、これら軸受部材80a,80bは、半田付け等によってコイル32を構成する導線の両端部と電気的に接続されている。
【0100】
したがって、これら軸受部材80a,80bは、レンズ保持部材21が一対のガイド軸23a,23bに沿ってスライドした際に、これら一対のガイド軸23a,23bの外周面と摺接されることによって、一方のガイド軸23aから他方のガイド軸23bへ(或いは、他方のガイド軸23bから一方のガイド軸23aへ)と駆動電流を流すことでき、これら一対のガイド軸23a,23bの外周面からコイル32への給電を行うことができる。
【0101】
また、この場合には、一対のガイド軸23a,23bとの導電性を維持しながら、レンズ保持部材21と一対のガイド軸23a,23bとの摺動抵抗を低減させることが可能である。また、一対のガイド軸23a,23bの外周面に上述した導電性の潤滑剤を塗布してもよい。
【0102】
ここで、上述した図8に示す測定結果と同様に、ガイド軸からコイルへの給電を軸受部材を介して行った場合のレンズ保持部材21の光軸方向への変位に伴う機械的な負荷量の変化について測定した。この測定結果を図15に示す。
【0103】
なお、図15中に示す曲線S1は、上記ガイド軸からコイルへの給電を板バネを介して行った場合のグラフであり、図15中に示す曲線S2は、上記コイルへの給電をフレキシブルプリントケーブルを介して行った場合のグラフであり、図15中に示す曲線S3は、ガイド軸からコイルへの給電を軸受部材を介して行った場合のグラフである。
【0104】
図15に示す測定結果から、ガイド軸からコイルへの給電を軸受部材を介して行った場合には、レンズ保持部材の光軸方向の変位に伴う機械的な負荷量が一定となると共に、この負荷量がガイド軸からコイルへの給電を板バネを介して行った場合に比べて低下することがわかる。
【0105】
したがって、本発明のように、ガイド軸からコイルへの給電を軸受部材を介して行った場合には、レンズ保持部材の光軸方向の変位に伴う機械的な負荷量を一定に保ったまま、この負荷量をより低下させることができ、レンズ保持部材の駆動制御を更に容易なものとし、レンズ保持部材を一対のガイド軸に沿ってより安定的且つ精度良く変位駆動させることが可能となる。
【0106】
なお、本発明を適用したレンズ駆動装置は、上述した4群インナーフォーカス式のズームレンズとして構成された撮像装置1に適用される場合に限定されず、鏡筒本体に光軸を一致させた状態で配置された複数のレンズのうち、鏡筒本体に収納された一部のレンズを光軸方向に変位させることによって、被写体の像を結像するレンズ鏡筒、並びにそのようなレンズ鏡筒により結像された被写体の像を固体撮像素子により撮像する撮像装置に広く適用可能である。
【0107】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るレンズ駆動装置では、コイルにガイド軸を介して駆動電流を供給することによって、レンズ保持部材をガイド軸に沿って安定的且つ精度良く変位駆動させることが可能であり、また、装置全体を小型化することが可能である。
【0108】
また、本発明に係るレンズ鏡筒では、そのようなレンズ駆動装置によってレンズを光軸方向に変位駆動させながら、被写体の像を安定的且つ精度良く結像させることが可能であり、また、鏡筒本体を小型化することによって、装置全体の更なる小型化が可能である。
【0109】
また、本発明に係る撮像装置では、そのようなレンズ鏡筒によって被写体の像を安定的且つ精度良く結像させることが可能なことから、この被写体の撮像手段によって高分解能で撮像することが可能であり、また、鏡筒本体を小型化することによって、装置全体の更なる小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した撮像装置の外観を示す斜視図である。
【図2】上記撮像装置の構成を示す分解斜視図である。
【図3】上記撮像装置の内部構造を示す断面図である。
【図4】本発明を適用したレンズ駆動装置の構成を示す斜視図であり、ヨーク及びマグネットを除いた状態を示す図である。
【図5】上記レンズ駆動装置の構成を示す平面図であり、ヨーク及びマグネットを加えた状態を示す図である。
【図6】本発明を適用したレンズ駆動装置の構成を示す斜視図であり、ヨーク及びマグネットを取り付けた状態を示す図である。
【図7】上記レンズ駆動装置の板バネの取付状態を示し、(a)は、その平面図であり、(b)は、その断面図である。
【図8】コイルへの給電をガイド軸を介して行う場合と、コイルへの給電をフレキシブルプリントケーブルを介して行う場合とのレンズ保持部材の光軸方向への変位に対する機械的な負荷量の変化を示す特性図である。
【図9】上記本発明を適用したレンズ駆動装置とアイリスユニットとの位置関係を示す正面図である。
【図10】上記レンズ駆動装置を構成するガイド軸の変形例を示す斜視図である。
【図11】図10に示すガイド軸を用いたレンズ駆動装置の構成を示す斜視図である。
【図12】図10に示すガイド軸を用いたレンズ駆動装置の構成を示す平面図である。
【図13】図10に示すガイド軸を用いたレンズ駆動装置の板バネの取付状態を示し、(a)は、その平面図であり、(b)は、その断面図である。
【図14】上記レンズ駆動装置の変形例を示す斜視図である。
【図15】ガイド軸からコイルへの給電を軸受部材を介して行った場合のレンズ保持部材の光軸方向への変位に対する機械的な負荷量の変化を示す特性図である。
【図16】従来のレンズ駆動装置の構成を示す斜視図であり、ヨーク及びマグネットを除いた状態を示す図である。
【図17】上記従来のレンズ駆動装置の構成を示す斜視図であり、ヨーク及びマグネットを加えた状態を示す図である。
【図18】上記従来のレンズ駆動装置及びアイリスユニットの構成を示す斜視図である。
【図19】上記従来のレンズ駆動装置とアイリスユニットとの位置関係を示す正面図である。
【符号の説明】
1 撮像装置、2 鏡筒本体、3 前部鏡筒、4 中間鏡筒、5 後部鏡筒、9 固定レンズ群、13 ズーム用の可動レンズ群、14 固定レンズ、18 フォーカス用の可動レンズ群、23a,23b 一対のガイド軸、31a ズーム用のレンズ駆動機構、31b フォーカス用のレンズ駆動機構、32 コイル、33 ヨーク、33a 内側ヨーク、33b 外側ヨーク、34 マグネット、35a,35b 一対の板バネ、44 絞り、45 アイリスユニット、47光学フィルタ、48 固体撮像素子、60 ガイド軸、61a,61b 一対の導体パターン、62a,62b 一対の板バネ、80a,80b 軸受部材

Claims (3)

  1. ズームレンズを保持するズームレンズ保持部材及びフォーカスレンズを保持するフォーカスレンズ保持部材と、
    上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材をスライド可能に支持する非導電性のガイド軸と、
    上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材にそれぞれ取り付けられたコイルと、
    上記コイルの中心部を貫通した状態で配置されると共に、上記コイルを上記ガイド軸と平行な方向に移動可能とするヨークと、
    上記ヨークに取り付けられて上記ヨークと共に磁気回路を構成するマグネットとを備え、
    上記ガイド軸は一対設けられ、一方の外周面に上記ズームレンズ保持部材を駆動させるズームレンズ駆動用導体パターンが形成され、他方の外周面に上記フォーカスレンズ保持部材を駆動させるフォーカスレンズ駆動用導体パターンが形成されることにより、外周面からの給電が可能とされ、
    上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材は、それぞれ、上記コイルと電気的に接続された導電性の弾性部材を有し、
    上記ズームレンズ保持部材に設けられた上記弾性部材は、その一端側が上記ズームレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側が上記ガイド軸の上記ズームレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、
    上記フォーカスレンズ保持部材に設けられた上記弾性部材は、その一端側が上記フォーカスレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側が上記ガイド軸の上記フォーカスレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、
    上記コイルに上記ガイド軸及び上記各弾性部材を介して駆動電流を供給することによって、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材を上記ガイド軸に沿ってそれぞれ独立して変位駆動させることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. ズームレンズ及びフォーカスレンズと、
    上記ズームレンズ及び上記フォーカスレンズが光軸を一致させた状態で配置される鏡筒本体と、
    上記鏡筒本体に収納され、上記ズームレンズを保持するズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズを保持するフォーカスレンズ保持部材と、
    上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材を光軸方向にスライド可能に支持する非導電性のガイド軸と、
    上記ガイド軸にスライド可能に支持された上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材を光軸方向に変位駆動するレンズ駆動手段とを備え、
    上記レンズ駆動手段は、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材に取り付けられたコイルと、上記コイルの中心部を貫通した状態で配置される共に上記コイルを上記ガイド軸と平行な方向に移動可能とするヨークと、上記ヨークに取り付けられて上記ヨークと共に磁気回路を構成するマグネットとを有し、
    上記ガイド軸は一対設けられ、一方の外周面に上記ズームレンズ保持部材を駆動させるズームレンズ駆動用導体パターンが形成され、他方の外周面に上記フォーカスレンズ保持部材を駆動させるフォーカスレンズ駆動用導体パターンが形成されることにより、外周面からの給電が可能とされ、
    上記レンズ駆動手段は、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材のそれぞれに、上記コイルと電気的に接続された導電性の弾性部材を有し、
    上記ズームレンズ保持部材に設けられた上記弾性部材は、その一端側が上記ズームレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側が上記ガイド軸の上記ズームレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、
    上記フォーカスレンズ保持部材に設けられた上記弾性部材は、その一端側が上記フォーカスレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側が上記ガイド軸の上記フォーカスレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、
    上記コイルに上記ガイド軸及び上記各弾性部材を介して駆動電流を供給することによって、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材を上記ガイド軸に沿ってそれぞれ独立して変位駆動させることを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. ズームレンズ及びフォーカスレンズと、
    上記ズームレンズ及び上記フォーカスレンズが光軸を一致させた状態で配置される鏡筒本体と、
    上記鏡筒本体に収納され、上記ズームレンズを保持するズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズを保持するフォーカスレンズ保持部材と、
    上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材を光軸方向にスライド可能に支持する非導電性のガイド軸と、
    上記ガイド軸にスライド可能に支持された上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材を光軸方向に変位駆動するレンズ駆動手段と、
    上記鏡筒本体に取り付けられ、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材により結像された被写体の像を撮像する撮像手段とを備え、
    上記レンズ駆動手段は、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材に取り付けられたコイルと、上記コイルの中心部を貫通した状態で配置されると共に上記コイルを上記ガイド軸と平行な方向に移動可能とするヨークと、上記ヨークに取り付けられて上記ヨークと共に磁気回路を構成するマグネットとを有し、
    上記ガイド軸は一対設けられ、一方の外周面に上記ズームレンズ保持部材を駆動させるズームレンズ駆動用導体パターンが形成され、他方の外周面に上記フォーカスレンズ保持部材を駆動させるフォーカスレンズ駆動用導体パターンが形成されることにより、外周面からの給電が可能とされ、
    上記レンズ駆動手段は、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材のそれぞれに、上記コイルと電気的に接続された導電性の弾性部材を有し、
    上記ズームレンズ保持部材に設けられた上記弾性部材は、その一端側が上記ズームレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側が上記ガイド軸の上記ズームレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、
    上記フォーカスレンズ保持部材に設けられた上記弾性部材は、その一端側が上記フォーカスレンズ保持部材に取り付けられると共に、その他端側が上記ガイド軸の上記フォーカスレンズ駆動用導体パターンを押圧しながら当接し、
    上記コイルに上記ガイド軸及び上記各弾性部材を介して駆動電流を供給することによって、上記ズームレンズ保持部材及び上記フォーカスレンズ保持部材を上記ガイド軸に沿ってそれぞれ独立して変位駆動させることを特徴とする撮像装置。
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