JP4839259B2 - 電池パック、及び電池駆動機器 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池を備える電池パック、及びこれを備えた電池駆動機器に関する。
近年、ノートパソコンやデジタルカメラ、携帯電話等の電池駆動機器において広く使用されている電池パックは、二次電池の状態を監視し、二次電池を過充電や過放電等から保護する制御回路を備えている。ここで、電池パックは二次電池が寿命に到達すると使用することができなくなるが、制御回路は寿命に到達していないケースが多い。そこで、特許文献1では、使用済みの電池パックが備える回路保護基板の電池保護機能の良否を判定し、保護回路基板が電池保護機能を保持している場合は、この保護回路基板に対して新たな二次電池を取り付け、電池パックをリサイクルする電池の製造方法が開示されている。
特開2003−92152号公報
しかしながら、電池パックの製造元に許可無く二次電池を交換する不正なリサイクル業者も多く存在し、このような業者によって電池パックがリサイクルされると、粗悪な二次電池が取り付けられる可能性が高く、粗悪な電池パックが市場に流通するといった問題が発生する。このような改造品は、電池パックの正規の製造メーカが品質管理を行うことができず、安全上問題がある。また、正規のメーカが製造したものであると信じて電池パックを購入したユーザの信頼を損なう結果ともなる。また、このような業者による不正なリサイクルに限らず、例えばユーザが電池パックに内蔵されている二次電池を製造メーカに無断で交換した場合であっても、電池パックの正規の製造メーカが品質管理を行うことができず、安全上問題の問題が生じるという不都合があった。
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、交換された二次電池の使用を制限することができる電池パック、及びこれを用いた電池駆動機器を提供することを目的とする。
本発明に係る電池パックは、負荷回路へ駆動電流を供給する二次電池と、前記二次電池の正極に接続される第1接続端子と、前記二次電池の負極に接続される第2接続端子と、前記二次電池の使用を許可する旨の情報を初期値として記憶するための書き換え可能な不揮発性の記憶部と、前記記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されていない場合、前記二次電池の放電及び充電のうち少なくとも一方を禁止し、前記記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されている場合、前記二次電池の充放電を可能な状態にすると共に前記記憶部に記憶されている前記使用を許可する旨の情報を消去する使用可否判定処理を、起動される都度1回実行する使用可否制御部と、前記第1及び第2接続端子間の電圧を検出する電圧検出部と、前記第1及び第2接続端子のうち少なくとも一つの端子状態が、開放状態であるか否かを検出する端子状態検出部と、前記使用可否制御部による前記使用可否判定処理が実行された後に前記電圧検出部によって検出された電圧が前記二次電池における使用に適した電圧範囲の下限として予め設定された下限電圧を下回る場合であって、かつ前記端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態でないとき、前記二次電池の使用を許可する旨の情報を前記記憶部に記憶させる許可情報記憶処理部とを備える。
この構成によれば、使用可否制御部が起動される都度、使用可否制御部によって、使用可否判定処理として、記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されていない場合、二次電池の放電及び充電のうち少なくとも一方が禁止され、記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されている場合、二次電池の充放電が可能な状態にされると共に記憶部に記憶されている前記使用を許可する旨の情報が消去される。また、電圧検出部によって、二次電池の正極に接続される第1接続端子と二次電池の負極に接続される第2接続端子との間の電圧が検出される。そして、端子状態検出部によって、第1及び第2接続端子のうち少なくとも一つの端子状態が、開放状態であるか否かが検出される。さらに、許可情報記憶処理部によって、使用可否制御部による使用可否判定処理が実行された後に電圧検出部によって検出された電圧が二次電池における使用に適した電圧範囲の下限として予め設定された下限電圧を下回る場合であって、かつ端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態でないとき、二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶される。この場合、二次電池が電池パックから取り外されると、電圧検出部によって検出される第1及び第2接続端子間の電圧が下限電圧を下回り、かつ第1及び第2接続端子が開放状態になるので、許可情報記憶処理部により二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶されることがなく、使用可否制御部によって記憶部から前記使用を許可する旨の情報が消去されたままの状態となる。そして、第1及び第2接続端子に新たに二次電池が取り付けられて使用可否制御部が起動されると、記憶部には、前記使用を許可する旨の情報が記憶されていないから、二次電池の放電及び充電のうち少なくとも一方が禁止されて電池パックの使用が禁止されるので、交換された二次電池の使用を制限することができる。
さらに、二次電池が取り外されることなく正常な放電によって二次電池の端子電圧が下限電圧を下回った場合には、端子状態検出部によって検出される端子状態は開放状態にならないから、許可情報記憶処理部によって、二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶される。そうすると、再び使用可否制御部が起動されたとき、使用可否制御部によって、二次電池の充放電が可能な状態にされるので、二次電池が取り外されていないにもかかわらず、誤って二次電池の使用を制限してしまうおそれが低減される。
また、前記二次電池から前記負荷回路へ供給される電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部によって検出される電流が実質的にゼロである期間中において前記電圧検出部により検出される電圧が、所定の期間内に前記二次電池の自己放電により生じ得る最大の電圧低下を超える値として設定された強制放電判定値以上減少した場合、前記許可情報記憶処理部により前記二次電池の使用を許可する旨の情報が前記記憶部に記憶されることを禁止する許可情報記憶禁止部とをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、電流検出部によって検出される電流が実質的にゼロである期間中、すなわち二次電池が負荷回路への電流供給を行っていない期間中に、電圧検出部により検出される電圧が、所定の期間内に二次電池の自己放電により生じ得る最大の電圧低下を超える値として設定された強制放電判定値以上減少した場合、すなわち二次電池が正常な放電以外の要因で強制的に放電されたと考えられる場合に、許可情報記憶禁止部によって、許可情報記憶処理部により前記二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶されることが禁止される。そうすると、何者かが二次電池を取り外すことなく強制放電させて、すなわち端子状態検出部によって第1及び第2接続端子が開放状態にならない状態で二次電池の端子電圧を低下させ、下限電圧を下回らせることによって許可情報記憶処理部により二次電池の使用を許可する旨の情報を記憶部に記憶させようとしても、許可情報記憶禁止部によって、前記二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶されることが禁止されるので、記憶部から、使用可否制御部によって前記使用を許可する旨の情報が消去されたままの状態となる。そして、第1及び第2接続端子に新たに二次電池が取り付けられて使用可否制御部が起動されると、記憶部には、前記使用を許可する旨の情報が記憶されていないから、二次電池の放電及び充電のうち少なくとも一方が禁止されて電池パックの使用が禁止されるので、交換された二次電池の使用を制限することができる。
また、少なくとも前記使用可否制御部を含む制御回路への、動作用電源電圧の供給を制御する電源供給制御部をさらに備え、前記許可情報記憶処理部は、前記電圧検出部によって検出された電圧が、前記下限電圧を下回る電圧に予め設定されたユニットシャットダウン電圧以下であって、かつ前記端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態でないとき、前記二次電池の使用を許可する旨の情報を前記記憶部に記憶させた後、前記電源供給制御部による前記動作用電源電圧の供給を停止させ、前記電圧検出部によって検出された電圧が、前記ユニットシャットダウン電圧以下であって、かつ前記端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態であるとき、前記二次電池の使用を許可する旨の情報を前記記憶部に記憶させることなく前記電源供給制御部による前記動作用電源電圧の供給を停止させることが好ましい。
この構成によれば、電圧検出部によって検出された電圧が、下限電圧を下回る電圧に予め設定されたユニットシャットダウン電圧以下であって、かつ端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態でないとき、許可情報記憶処理部によって、二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶された後、電源供給制御部による動作用電源電圧の供給が停止されるので、制御回路の消費電流が遮断される結果、制御回路の消費電流により二次電池が過放電になるおそれが低減される。また、電圧検出部によって検出された電圧が、ユニットシャットダウン電圧以下であって、かつ端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態であるとき、すなわち二次電池が取り外されたと考えられる場合、許可情報記憶処理部によって、二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶されることなく電源供給制御部による動作用電源電圧の供給が停止されるので、二次電池が取り外されたと考えられる場合、速やかに制御回路が停止され、再び制御回路が起動されるときは、必ず使用可否制御部が起動されて使用可否判定処理が実行されるから、電池パックの使用禁止処理の確実性を向上させることができる。
また、前記電圧検出部によって検出された電圧が、前記ユニットシャットダウン電圧を上回りかつ前記下限電圧を下回る電圧に設定された負荷シャットダウン電圧以下になった場合、前記負荷回路へ所定の負荷シャットダウン指示を出力する負荷シャットダウン指示部をさらに備え、前記負荷回路は、前記負荷シャットダウン指示部からの負荷シャットダウン指示に応じて電源オフに先立つ準備動作を行った後に当該負荷回路の電源をオフすることが好ましい。
この構成によれば、電圧検出部によって検出された電圧が過放電保護電圧を上回りかつ下限電圧を下回る電圧に設定された負荷シャットダウン電圧以下になった場合、負荷シャットダウン指示が負荷回路へ出力される。そうすると、負荷回路が、負荷シャットダウン指示部からの負荷シャットダウン指示に応じて電源オフに先立つ準備動作を行った後に電源オフされるので、負荷回路が動作中に二次電池の端子電圧が過放電保護電圧を下回り、準備動作を行うことができないまま二次電池からの駆動電流の供給が途絶えてしまうおそれが低減される。
また、前記第1接続端子をプルダウンするプルダウン抵抗と、前記プルダウン抵抗と直列接続された第1スイッチング素子とをさらに備え、前記端子状態検出部は、前記第1スイッチング素子をオフさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧と前記第1スイッチング素子をオンさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧との差に基づいて、前記第1接続端子が開放状態であるか否か判定することにより前記端子状態の検出を実行すると共に、当該端子状態の検出を実行する期間を除く期間に前記第1スイッチング素子をオフさせることが好ましい。
この構成によれば、端子状態検出部によって、第1スイッチング素子をオフさせた場合に電圧検出部により検出される電圧と第1スイッチング素子をオンさせて第1接続端子をプルダウンした場合に電圧検出部により検出される電圧との差に基づいて、第1接続端子が開放状態であるか否かが判定される。そして、端子状態検出部により当該端子状態の検出を実行する期間を除く期間において、第1スイッチング素子がオフされるので、端子状態の検出を行わない期間にプルダウン抵抗によって電力が消費されることが低減される。
また、前記第2接続端子をプルアップするプルアップ抵抗と、前記プルアップ抵抗と直列接続された第2スイッチング素子とをさらに備え、前記端子状態検出部は、前記第2スイッチング素子をオフさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧と前記第2スイッチング素子をオンさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧との差に基づいて、前記第2接続端子が開放状態であるか否か判定することにより前記端子状態の検出を実行すると共に、当該端子状態の検出を実行する期間を除く期間に前記第2スイッチング素子をオフさせるようにしてもよい。
この構成によれば、端子状態検出部によって、第2スイッチング素子をオフさせた場合に電圧検出部により検出される電圧と第2スイッチング素子をオンさせて第2接続端子をプルアップした場合に電圧検出部により検出される電圧との差に基づいて、第2接続端子が開放状態であるか否かが判定される。そして、端子状態検出部により当該端子状態の検出を実行する期間を除く期間において、第2スイッチング素子がオフされるので、端子状態の検出を行わない期間にプルアップ抵抗によって電力が消費されることが低減される。
また、本発明に係る電池駆動機器は、上述の電池パックと、前記電池パックから供給される電流により駆動される負荷回路とを備える。この構成によれば、電池駆動機器の負荷回路を駆動する電流を供給する電池パックにおいて、交換された二次電池の使用を制限することができる。
このような構成の電池パック及び電池駆動機器は、この構成によれば、使用可否制御部が起動される都度、使用可否制御部によって、使用可否判定処理として、記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されていない場合、二次電池の放電及び充電のうち少なくとも一方が禁止され、記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されている場合、二次電池の充放電が可能な状態にされると共に記憶部に記憶されている前記使用を許可する旨の情報が消去される。また、電圧検出部によって、二次電池の正極に接続される第1接続端子と二次電池の負極に接続される第2接続端子との間の電圧が検出される。そして、端子状態検出部によって、第1及び第2接続端子のうち少なくとも一つの端子状態が、開放状態であるか否かが検出される。さらに、許可情報記憶処理部によって、使用可否制御部による使用可否判定処理が実行された後に電圧検出部によって検出された電圧が二次電池における使用に適した電圧範囲の下限として予め設定された下限電圧を下回る場合であって、かつ端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態でないとき、二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶される。この場合、二次電池が電池パックから取り外されると、電圧検出部によって検出される第1及び第2接続端子間の電圧が下限電圧を下回り、かつ第1及び第2接続端子が開放状態になるので、許可情報記憶処理部により二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶されることがなく、使用可否制御部によって記憶部から前記使用を許可する旨の情報が消去されたままの状態となる。そして、第1及び第2接続端子に新たに二次電池が取り付けられて使用可否制御部が起動されると、記憶部には、前記使用を許可する旨の情報が記憶されていないから、二次電池の放電及び充電のうち少なくとも一方が禁止されて電池パックの使用が禁止されるので、交換された二次電池の使用を制限することができる。
さらに、二次電池が取り外されることなく正常な放電によって二次電池の端子電圧が下限電圧を下回った場合には、端子状態検出部によって検出される端子状態は開放状態にならないから、許可情報記憶処理部によって、二次電池の使用を許可する旨の情報が記憶部に記憶される。そうすると、再び使用可否制御部が起動されたとき、使用可否制御部によって、二次電池の充放電が可能な状態にされるので、二次電池が取り外されていないにもかかわらず、誤って二次電池の使用を制限してしまうおそれが低減される。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る電池パック1を用いた電池駆動機器の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す電池駆動機器は、電池パック1が負荷機器本体3に接続されて構成されている。電池パック1は、負荷機器本体3の電源を供給する。電池パック1は、制御IC2(制御回路)、接続端子11,12,13、組電池14、電圧検出回路15(電圧検出部)、電流検出抵抗16(電流検出部)、温度センサ17、電源回路18、スイッチング素子Q1,Q2、及びダイオードD1,D2を備えている。また、制御IC2は、制御部21と、アナログデジタル(A/D)変換器22と、通信部23と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)24(記憶部)とを備えている。
負荷機器本体3は、電池パック1から供給される電力によって駆動される電池駆動機器の本体部であり、例えば携帯型パーソナルコンピュータの本体である。負荷機器本体3は、接続端子31,32,33、制御IC34、充電電流供給部35、及び負荷回路38を備えている。充電電流供給部35は、AC−DCコンバータやDC−DCコンバータなどから成り、入力電圧を、制御部37で指示された電圧値、電流値、およびパルス幅に変換し、接続端子31,11;33,13を介して電池パック1へ供給する。
制御IC34は、通信部36と制御部37とを備えている。負荷回路38は、パーソナルコンピュータの回路本体であり、例えばCPU(Central Processing Unit)、メモリ、ハードディスク装置、その他周辺回路等である。制御部37は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成されており、負荷回路38の電源制御を行う制御回路である。
なお、制御部21と、アナログデジタル変換器22と、通信部23とを電池パック1に備える例に限られず、負荷機器本体3に制御部21、アナログデジタル変換器22、及び通信部23を備えてもよく、制御部21に含まれる充放電制御部211、使用可否制御部212、端子状態検出部213、許可情報記憶処理部214、許可情報記憶禁止部215、シャットダウン処理部216を電池パック1と負荷機器本体3とで分担して備えるようにしてもよい。また、負荷機器本体3は、充電電流供給部35を備えず、電池パック1は、別体の充電装置によって充電される構成としてもよい。
電池パック1では、接続端子11は、充電用のスイッチング素子Q1と放電用のスイッチング素子Q2とを介して組電池14の正極に接続されている。スイッチング素子Q1,Q2としては、例えばFET(Field Effect Transistor)が用いられる。スイッチング素子Q1は、寄生ダイオードのカソードが接続端子11の方向にされており、スイッチング素子Q2は、寄生ダイオードのカソードが組電池14の方向にされている。また、接続端子13は、電流検出抵抗16を介して組電池14の負極に接続されており、接続端子11からスイッチング素子Q1,Q2、組電池14、及び電流検出抵抗16を介して接続端子13に至る電流経路が構成されている。
電流検出抵抗16は、組電池14の充電電流および放電電流を電圧値に変換する。組電池14は、複数、例えば三個の二次電池141,142,143が直列に接続された組電池である。二次電池141,142,143は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の二次電池である。
温度センサ17は、二次電池141,142,143の温度を検出する温度センサである。そして、温度センサ17によって検出された二次電池141,142,143の温度は、制御IC2内のアナログデジタル変換器22に入力される。また、組電池14の端子電圧Vt、及び二次電池141,142,143の各端子電圧V1,V2,V3は電圧検出回路15によってそれぞれ読取られ、制御IC2内のアナログデジタル変換器22に入力される。さらにまた、電流検出抵抗16によって検出された充電電流Icの電流値も、制御IC2内のアナログデジタル変換器22に入力される。アナログデジタル変換器22は、各入力値をデジタル値に変換して、制御部21へ出力する。
電源回路18は、制御IC2へ、動作用の電源電圧Vpsを供給する電源回路であり、例えばDC−DCコンバータやICレギュレータが用いられる。そして、組電池14の正極がダイオードD1のアノードに接続され、ダイオードD1のカソードが電源回路18に接続されている。また、接続端子11がダイオードD2のアノードに接続され、ダイオードD2のカソードが電源回路18に接続されている。また、電源回路18は、組電池14からダイオードD1を介して供給された電圧、及び接続端子11,12,13に接続された図略の充電装置や充電電流供給部35から供給される充電電流のうちいずれかに基づいて、制御IC2の動作用電源電圧Vpsを生成するようになっている。さらに、電源回路18は、制御部21からの制御信号に応じて制御IC2への動作用電源電圧Vpsの供給を停止するようになっている。この場合、電源回路18は、電源供給制御部の一例に相当している。なお、電源供給制御部は、電源回路18とは別に、例えば電源回路18から制御IC2へ動作用電源電圧Vpsを供給する電源経路をオン、オフするスイッチング素子によって構成してもよい。
そして、ダイオードD1,D2によって、スイッチング素子Q1,Q2を迂回する電流経路が阻止されている。
図2は、図1に示す電圧検出回路15の構成の一例を示す回路図である。図2に示す電圧検出回路15は、スイッチング素子S1H,S2H,S3H,S1L,S2L,S3Lと、スイッチング素子Q41,Q42,Q43(第1スイッチング素子)と、抵抗R1,R2,R3(プルダウン抵抗)と、キャパシタC1,C2,C3とを備えて構成されている。抵抗R1,R2,R3は、例えば1kΩ〜数十kΩ(例えば47kΩ程度)の抵抗値を好適に用いることができる。また、キャパシタC1,C2,C3は、例えば回路の浮遊容量や、二次電池141,142,143に接続された回路の入力容量等であってもよい。
また、組電池14には、二次電池141の正極に端子T1が接続され、二次電池141と二次電池142との接続点に中間タップT2が接続され、二次電池142と二次電池143との接続点に中間タップT3が接続され、二次電池143の負極に端子T4が接続されている。
この場合、二次電池141の正極に接続された端子T1、二次電池142の正極に接続された中間タップT2、及び二次電池143の正極に接続された中間タップT3が第1接続端子の一例に相当し、二次電池141の負極に接続された中間タップT2、二次電池142の負極に接続された中間タップT3、及び二次電池143の負極に接続された端子T4が第2接続端子の一例に相当している。また、複数の二次電池の直列回路、例えば組電池14や、二次電池141,142の直列回路、二次電池142,143の直列回路を請求項における二次電池の一例としてもよい。
キャパシタC1,C2,C3は、二次電池141,142,143によってそれぞれ充電され、端子T1,中間タップT2,T3が開放状態にされた場合に各端子電圧を保持する。例えば、端子T1と中間タップT2との間にはキャパシタC1が接続され、中間タップT2と中間タップT3との間にはキャパシタC2が接続され、中間タップT3と端子T4との間にはキャパシタC3が接続されている。
スイッチング素子S1H,S2H,S3H,S1L,S2L,S3L及びスイッチング素子Q41,Q42,Q43は、例えばFETを用いて構成されており、制御部21からの制御信号に応じてオン、オフするようになっている。そして、アナログデジタル変換器22の正極側入力端子221は、スイッチング素子S1Hを介して端子T1と接続され、スイッチング素子S2Hを介して中間タップT2と接続され、スイッチング素子S3Hを介して中間タップT3と接続されている。アナログデジタル変換器22の負極側入力端子222は、スイッチング素子S1Lを介して中間タップT2と接続され、スイッチング素子S2Lを介して中間タップT3と接続され、スイッチング素子S3Lを介して端子T4と接続されている。
また、端子T1は、抵抗R1とスイッチング素子Q41とを介して端子T4に接続されており、スイッチング素子Q41がオンすることによりプルダウンされるようになっている。中間タップT2は、抵抗R2とスイッチング素子Q42とを介して端子T4に接続されており、スイッチング素子Q42がオンすることによりプルダウンされるようになっている。中間タップT3は、抵抗R3とスイッチング素子Q43とを介して端子T4に接続されており、スイッチング素子Q43がオンすることによりプルダウンされるようになっている。
制御部21は、スイッチング素子S1H,S1Lをオン、スイッチング素子S2H,S3H,S2L,S3Lをオフすることにより、端子T1と中間タップT2との間の電圧V12をアナログデジタル変換器22へ入力させることで、電圧V12を検出する。同様に、制御部21は、スイッチング素子S2H,S2Lをオン、スイッチング素子S1H,S3H,S1L,S3Lをオフすることにより、中間タップT2と中間タップT3との間の電圧V23をアナログデジタル変換器22へ入力させることで、電圧V23を検出し、スイッチング素子S3H,S3Lをオン、スイッチング素子S1H,S2H,S1L,S2Lをオフすることにより、中間タップT3と端子T4との間の電圧V34をアナログデジタル変換器22へ入力させることで、電圧V34を検出する。
ここで、組電池14が取り外されたりせず、端子T1、中間タップT2,T3、及び端子T4が開放状態になっていなければ、電圧V12,V23,V34は、二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3とそれぞれ等しい。
なお、スイッチング素子S1H,S2H,S3H,S1L,S2L,S3Lによって、アナログデジタル変換器22の入力電圧を切り替えることにより、電圧V12,V23,V34を検出する例に限られず、例えば、電圧V12,V23,V34を検出するアナログデジタル変換器をそれぞれ備えてもよい。
制御部21は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、充放電制御部211、使用可否制御部212、端子状態検出部213、許可情報記憶処理部214、許可情報記憶禁止部215、及びシャットダウン処理部216(負荷シャットダウン指示部)として機能する。そして、制御部21は、電源回路18から動作用電源電圧の供給が開始されることにより、起動されて制御プログラムの実行を開始するようになっている。
充放電制御部211は、アナログデジタル変換器22からの各入力値に応答して、負荷機器本体3に設けられた充電電流供給部35に対して、出力を要求する充電電流の電圧値、電流値を演算し、通信部23から接続端子12,32を介して負荷機器本体3へ送信することで、例えばCCCV(定電流定電圧)充電を行う。
具体的には、充放電制御部211は、例えば、負荷機器本体3から、電流値Iccの充電電流Icを供給させることにより定電流充電を実行し、組電池14の端子電圧Vtが予め設定された終止電圧Vfに達すると、終止電圧Vfを印加して組電池14を充電する定電圧充電に切り替える。そして、充放電制御部211は、組電池14に流れる充電電流Icが充電終止電流値Ia以下になると、組電池14が満充電になったものと判定して充電を終了する。
電流値Iccは、たとえば公称容量値NCを定電流放電して、1時間で放電できるレベルを1Cとして、その70%に、並列セル数PNを乗算した電流値(例えば、NC=2000mAhで、2個並列であるとき、70%で2800mA)に設定されている。
終止電圧Vfは、二次電池141,142,143がリチウムイオン二次電池の場合、例えば、二次電池141,142,143の負極電位が実質的に0Vになったときの、正極電位と負極電位との電位差、すなわち二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3を、基準電圧Veとしたとき、基準電圧Veに直列セル数SNを乗じた電圧が用いられる。基準電圧Veは、リチウムイオン二次電池の場合約4.2Vであるから、終止電圧Vfとして、例えば4.2V×3=12.6Vが予め設定されている。
なお、「負極電位が実質的に0V」とは、二次電池141,142,143の温度等の環境条件や、製造上の特性バラツキ、測定誤差等によるバラツキの範囲を0Vに含む意であり、例えば負極電位が0V±0.1Vの範囲となることを示すものとする。充電終止電流値Iaは、例えば、0.1Ita(ItA=電池容量(Ah)/1(h))に設定されている。また、充放電制御部211の充電方法はCCCV充電に限られず、定電流充電の後にパルス状に充電電流を供給するパルス充電を行うものや、定電流充電の後に微少電流により充電を行うトリクル充電等を行うもの等、種々の充電方式を用いることができる。また、図略の負荷回路へ負荷電流を供給しながら組電池14を充電する構成であってもよい。
また、充放電制御部211は、アナログデジタル変換器22からの各入力値から、接続端子11,13間の短絡や負荷機器本体3からの異常電流などの電池パック1の外部における異常や、組電池14の異常な温度上昇等の異常、及び組電池14の過充電等を検出する。具体的には、例えば、電流検出抵抗16によって検出された電流値が、予め設定された異常電流判定閾値を超えると、接続端子11,13間の短絡や負荷機器本体3からの異常電流に基づく異常が生じたと判定し、例えば温度センサ17によって検出された二次電池141,142,143の温度が予め設定された異常温度判定閾値を超えると、組電池14の異常が生じたと判定する。そして、充放電制御部211は、このような異常を検出した場合、スイッチング素子Q1,Q2をオフさせて、過電流や過熱等の異常から、組電池14を保護する保護動作を行う。
また、充放電制御部211は、電圧検出回路15によって検出された端子電圧V1,V2,V3が、予め設定された過充電検出電圧を超えると、過充電が生じたと判定し、スイッチング素子Q1をオフさせて、過充電から組電池14を保護する保護動作を行う。
また、充放電制御部211は、例えば電圧検出回路15により検出された二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3のいずれかが、二次電池の過放電を防止するために予め設定された過放電保護電圧Voff以下になった場合、スイッチング素子Q2をオフさせて、過放電による二次電池141,142,143の劣化を防止するようになっている。過放電保護電圧Voffは、例えば2.5Vに設定されている。なお、充放電制御部211は、端子電圧VtがVoff×SN以下になった場合、スイッチング素子Q2をオフさせる構成としてもよい。
EEPROM24には、例えば電池パック1の工場出荷時等に、予め二次電池141,142,143の使用を許可する旨の情報が初期値として記憶されている。
使用可否制御部212は、EEPROM24により使用を許可する旨の情報が記憶されていない場合、スイッチング素子Q1,Q2をオフして組電池14の充放電を禁止する。また、使用可否制御部212は、EEPROM24により使用を許可する旨の情報が記憶されている場合、スイッチング素子Q1,Q2をオンして組電池14の充放電を可能にすると共にEEPROM24に記憶されている使用を許可する旨の情報を消去する使用可否判定処理を、制御部21が起動される都度1回実行する。
なお、二次電池141,142,143の充放電経路を遮断するヒューズをさらに備え、使用可否制御部212は、このヒューズを溶断させることにより、組電池14の充放電を禁止する構成としてもよい。
制御部21は、電源回路18から制御IC2へ電源電圧Vpsが供給されずに動作を停止している状態で、電源回路18から制御IC2への動作用電源電圧Vpsの供給が開始されると、例えば図略のリセットICによってリセットが解除される等して起動されるようになっている。そして、制御部21は、電源回路18から供給される電源電圧Vpsが低下して動作可能な電源範囲を下回ると、例えば図略のリセットICによってリセットされる等して動作を停止するようになっている。
従って、制御部21は、一回起動されると、後述する許可情報記憶処理部214によって、電源回路18による電源電圧Vpsの供給が停止されるか、組電池14が放電して端子電圧Vtが低下し、電源回路18が電源電圧Vpsを維持できなくなって電源電圧Vpsが低下するか、あるいは組電池14が取り外されて電源電圧Vpsが低下するまで動作を継続する。そうすると、制御部21は、一回起動されると、許可情報記憶処理部214による電源電圧Vpsの供給停止、組電池14の放電による端子電圧Vtの低下、あるいは組電池14が取り外されることによって停止した後、再び電源電圧Vpsが増大して動作可能な電圧になるまで再び起動されることはない。
そうすると、使用可否制御部212は、制御部21が起動される都度1回だけ使用可否判定処理を実行するので、例えば許可情報記憶処理部214による電源電圧Vpsの供給停止、組電池14の放電による端子電圧Vtの低下、あるいは組電池14が取り外されることによって停止した後、再び電源電圧Vpsが増大して動作可能な電圧になって再び起動されたときに、再び使用可否判定処理を実行する。
端子状態検出部213は、スイッチング素子Q41,Q42,Q43をオフさせた状態で電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22によって検出される電圧V12,V23,V34と、その後にスイッチング素子Q41,Q42,Q43をオンさせた場合に電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22によって検出される電圧V12,V23,V34とのそれぞれの差が、予め設定された開放判定閾値Vthopを超える場合に端子T1、中間タップT2,T3が開放状態であり、すなわち二次電池141,142,143が電池パック1から取り外されたと判定する。そして、端子状態検出部213は、端子T1、中間タップT2,T3の端子状態の検出を実行する期間を除く期間には、スイッチング素子Q41,Q42,Q43をオフさせることにより、不要な消費電流を低減するようになっている。
なお、組電池14が取り外された場合には、端子T1、中間タップT2,T3がすべて開放状態になるから、端子状態検出部213は、必ずしも端子T1、中間タップT2,T3の開放状態を検出する必要はなく、端子T1、中間タップT2,T3のうちいずれかの端子状態を検出するようにしてもよい。
許可情報記憶処理部214は、使用可否制御部212による使用可否判定処理が実行された後に電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22によって検出された電圧V12,V23,V34が、予め設定されたユニットシャットダウン電圧Vsd以下になった場合、端子状態検出部213によって端子T1、中間タップT2,T3の端子状態を検出させる。そして、当該検出された端子状態が、すべて開放状態でないとき、許可情報記憶処理部214は、二次電池141,142,143の使用を許可する旨の情報をEEPROM24に記憶させる許可情報記憶処理を行った後、電源回路18による動作用電源電圧Vpsの供給を停止させる一方、当該検出された端子状態の少なくとも一つが開放状態であるとき、許可情報記憶処理部214は、二次電池141,142,143の使用を許可する旨の情報をEEPROM24に記憶させることなく電源回路18による動作用電源電圧Vpsの供給を停止させる。
許可情報記憶禁止部215は、電流検出抵抗16及びアナログデジタル変換器22によって検出される電流が実質的にゼロである期間中において、電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22により検出される電圧が、所定の期間内、例えば3分間で二次電池141,142,143の自己放電により生じ得る最大の電圧低下を超える値として設定された強制放電判定値Vthdc以上減少した場合、スイッチング素子Q1,Q2をオフして組電池14の充放電を禁止すると共に、許可情報記憶処理部214により二次電池の使用を許可する旨の情報がEEPROM24に記憶されることを禁止する。
なお、「実質的にゼロ」とは、完全なゼロのみならず、リーク電流やアナログデジタル変換器22等の検出誤差によって検出される電流値の範囲を許容する意味である。
シャットダウン処理部216は、電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22によって検出される電圧V12,V23,V34のうち少なくとも一つが、ユニットシャットダウン電圧Vsd以下になった場合、例えば制御部21のRAMに記憶されているデータや、その他電池パック1の状態を示す情報等をEEPROM24に記憶させる退避処理を実行する。ユニットシャットダウン電圧Vsdは、制御部21が組電池14の出力電圧の低下に伴う動作用電源電圧Vpsの低下により動作不能となる前に、上述の退避処理や許可情報記憶処理を実行可能であって、かつ過放電保護を行った後に速やかに制御IC2を停止させて消費電流を低下させるために、過放電保護電圧Voff(2.5V)より低く、かつ極力近い電圧、例えば2.3V程度の電圧が設定されている。
また、シャットダウン処理部216は、電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22によって検出される電圧V12,V23,V34のうち少なくとも一つが、負荷シャットダウン電圧Vlsd以下になった場合、通信部23によって負荷機器本体3へ負荷シャットダウン指示を送信させる。負荷シャットダウン電圧Vlsdは、例えばユニットシャットダウン電圧Vsdや過放電保護電圧Voffを超えかつ二次電池141,142,143における使用電圧範囲の下限として予め設定された下限電圧Vu(放電終止電圧)を下回る電圧に設定されている。下限電圧Vuは、例えば3.0Vに設定されている。
負荷機器本体3では、充放電制御部211からの要求を、制御IC34において、通信部36で受信し、制御部37が充電電流供給部35を制御して、充放電制御部211からの要求に応じた電圧値、及び電流値で、充電電流を供給させる。
また、制御部37は、通信部36によって、シャットダウン処理部216からの負荷シャットダウン指示が受信されると、負荷回路38によって、電源オフに先立つ準備動作を行わせた後に負荷回路38を電源オフさせる。このような準備動作としては、例えば、負荷機器本体3が携帯型パーソナルコンピュータ本体である場合、OS(Operaing System)の終了処理や揮発性の主記憶メモリ上のデータをハードディスクに記憶させるハイバネーション処理、ハードディスクの磁気ヘッドを退避させる処理等がある。
負荷シャットダウン電圧Vlsdは、例えば、上述のような準備動作が終了したときに、二次電池141,142,143の端子電圧が過放電保護電圧Voffとなるように設定されている。例えば、負荷回路38が上述のような準備動作を実行するために、35Wの電力消費を2分間継続する場合、例えば組電池14としてリチウム二次電池が並列2セル、直列3セル接続されていれば、過放電保護電圧Voffから逆算して、残量が残り1200mWh或いは35Wの放電を2分間持続可能なレベル、すなわち130〜140mAhとなる電圧値が予め設定されており、二次電池141,142,143の端子電圧が過放電保護電圧Voffに達して負荷回路38の消費電力を供給できなくなる前に、準備動作が終了するように負荷シャットダウン電圧Vlsdが設定されている。
なお、負荷機器本体3が制御部21を備え、制御部21からの要求により充電電流供給部35の動作を制御してもよく、通信部23は、アナログデジタル変換器22により取得された端子電圧Vtや充電電流Icを通信部36を介して負荷機器本体3に設けられた制御部21へ送信するようにしてもよい。この場合、通信部36が電圧検出部、及び電流検出部の一例に相当する。
次に、上述のように構成された電池パック1及び負荷機器本体3の動作について説明する。まず、例えば正規のメーカが電池パック1を製造する際に、予めEEPROM24に組電池14の使用を許可する旨の情報を書き込んでおく。組電池14の使用を許可する旨の情報は、例えばEEPROM24の特定のアドレスに「1」を記憶させることにより示してもよく、例えばEEPROM24の特定のアドレスに「0」を記憶させることにより示してもよく、種々のデータを用いることができる。この場合、例えばEEPROM24を初期化して全エリアを「0」にすることにより、EEPROM24の特定のアドレスが「0」にされて、組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されるようにしてもよい。また、組電池14の使用を許可する旨の情報として、暗号化されたデータを用いることで、第三者による偽造の困難性を高めるようにしてもよい。
図3、図4、図5、図6は、図1に示す電池パック1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、初期状態では、組電池14が充電されておらず、電源回路18に電力が供給されないために、電源回路18から電源電圧Vps出力されず、制御部21がリセット状態で停止している。
ここで、電池パック1に、例えば負荷機器本体3を接続して接続端子11,13間に充電電圧を供給すると、当該充電電圧がダイオードD2を介して電源回路18へ供給され、電源回路18から電源電圧Vpsが制御IC2へ出力され、制御部21のリセットが解除されて起動される。
制御部21が起動される際、スイッチング素子Q41,Q42,Q43、及びスイッチング素子S1H,S2H,S3H,S1L,S2L,S3Lは、初期状態としてオフされるようになっている(ステップS1)。
次に、使用可否制御部212によって、EEPROM24に、組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されているか否かが確認される(ステップS2)。そして、組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されていれば(ステップS3でYES)、使用可否制御部212によって、スイッチング素子Q1,Q2がオンされて、組電池14が充放電可能な状態にされる(ステップS4)。
そして、使用可否制御部212によって、EEPROM24に記憶されている組電池14の使用を許可する旨の情報が、当該組電池14の使用を許可する旨の情報以外の情報に書き換えられることにより、組電池14の使用を許可する旨の情報が消去される(ステップS5)。
以上、EEPROM24に、組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されている場合には、ステップS1〜S5の処理により、組電池14が充放電可能にされ、電池パック1が使用可能となる。組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されていない場合については後述する。
次に、充放電制御部211からの要求に応じた充電電流、及び充電電圧が制御IC34及び充電電流供給部35によって組電池14へ供給されることで、組電池14が充電される(ステップS6)。組電池14が充電されると、組電池14の端子電圧VtがダイオードD1を介して電源回路18へ供給され、組電池14から供給された電力に基づき電源回路18から電源電圧Vpsが制御IC2へ供給されるので、以後、電池パック1が負荷機器本体3から切り離された場合でも、制御部21が動作を継続するようになっている。
次に、ステップS7において、シャットダウン処理部216によって、上述のようにスイッチング素子S1H,S2H,S3H,S1L,S2L,S3Lのオン、オフが切り替えられることにより、アナログデジタル変換器22で二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3が検出され、端子電圧V1,V2,V3が負荷シャットダウン電圧Vlsdと比較される(ステップS7)。
そして、端子電圧V1,V2,V3のいずれもが負荷シャットダウン電圧Vlsdを超えていれば(ステップS7でNO)、ステップS6における組電池14の充放電を継続する一方、例えばステップS6において負荷機器本体3が電池パック1によって駆動され、組電池14が放電することにより端子電圧V1,V2,V3のうち少なくとも一つが、負荷シャットダウン電圧Vlsd以下になった場合、シャットダウン処理部216によって、通信部23から負荷機器本体3へ負荷シャットダウン指示が送信される(ステップS8)。
そうすると、負荷機器本体3では、制御部37によって、通信部36により受信された負荷シャットダウン指示に応じて、負荷回路38によって、電源オフに先立つ準備動作が行われた後に負荷回路38が電源オフされる。これにより、組電池14の端子電圧Vtが過放電保護電圧Voffまで低下して、負荷機器本体3の駆動電力を供給できなくなる前に、負荷回路38によって、準備動作を実行させ、その後に電源オフさせることができるので、突然負荷機器本体3の駆動電力がオフにされて準備動作を実行することなく組電池14からの電力供給が途絶えてしまうおそれが低減される。
このとき、組電池14はまだ充放電可能な状態になっている(ステップS9)。そして、充放電制御部211によって、過放電保護電圧Voffと、電圧V12,V23,V34とが比較され(ステップS10)、電圧V12,V23,V34が過放電保護電圧Voff以下に低下すると(ステップS10でYES)、放電用のスイッチング素子Q2がオフされて二次電池141,142,143の放電が禁止され(ステップS11)、二次電池141,142,143の充電のみ可能な状態にされる(ステップS12)。
これにより、二次電池141,142,143の過放電を抑制することができると共に、再び二次電池141,142,143が充電されて電圧V12,V23,V34が過放電保護電圧Voffを超えれば(ステップS13でNO、ステップS10でNO)、スイッチング素子Q2がオンされて(ステップS15)、二次電池141,142,143が充放電可能になるようにされている(ステップS9)。
次に、ステップS13において、シャットダウン処理部216によって、ユニットシャットダウン電圧Vsdと、電圧V12,V23,V34とが比較され(ステップS13)、電圧V12,V23,V34がユニットシャットダウン電圧Vsd以下に低下すると(ステップS13でYES)、例えば制御部21のRAMに記憶されているデータやその他電池パック1の状態を示す情報等をEEPROM24に記憶させる退避処理が実行される(ステップS14)。
次に、ステップS19〜S23において、端子状態検出部213によって、端子T1,中間タップT2,T3が開放状態であるか否かが確認される。具体的には、端子状態検出部213からの制御信号に応じて、スイッチング素子Q41,Q42,Q43をオフさせた状態で電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22によって電圧V12,V23,V34が検出され、当該検出された電圧V12,V23,V34が、端子状態検出部213によって電圧値V12off,V23off,V34offとしてRAMに一時記憶される(ステップS19)。
この場合、組電池14が第三者によって取り外されることなく二次電池141,142,143が端子T1、中間タップT2,T3,及び端子T4と正常に接続されていれば、電圧値V12off,V23off,V34offは、二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3となる。また、組電池14が第三者によって不正に取り外されて、端子T1、中間タップT2,T3,及び端子T4が開放状態になった場合であっても、組電池14が取り外される直前の端子電圧V1,V2,V3がキャパシタC1,C2,C3によって保持されているため、電圧値V12off,V23off,V34offは、組電池14が取り外されていない場合と同様に、端子電圧V1,V2,V3となる。
次に、端子状態検出部213からの制御信号に応じて、スイッチング素子Q41,Q42,Q43をオンさせた状態で電圧検出回路15及びアナログデジタル変換器22によって電圧V12,V23,V34が検出され、当該検出された電圧V12,V23,V34が、端子状態検出部213によって電圧値V12on,V23on,V34onとしてRAMに一時記憶される(ステップS20)。
この場合、組電池14が第三者によって取り外されることなく二次電池141,142,143が、端子T1、中間タップT2,T3,及び端子T4と正常に接続されていれば、スイッチング素子Q41,Q42,Q43をオンさせても電圧値V12off,V23off,V34offは、二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3とほぼ等しい。一方、組電池14が第三者によって不正に取り外されて、端子T1、中間タップT2,T3,及び端子T4が開放状態になると、スイッチング素子Q41,Q42,Q43がオンされることにより、キャパシタC1,C2,C3に充電されている電荷が放電されるので、電圧値V12off,V23off,V34offは、ほぼゼロに等しい。そこで、例えばユニットシャットダウン電圧Vsdに満たず、スイッチング素子Q41,Q42,Q43をオンさせて放電させたときのキャパシタC1,C2,C3の残留電圧を超える程度の電圧を開放判定閾値Vthopとして予め設定しておく。
そして、端子状態検出部213によって、開放判定閾値Vthopと、電圧値V12offと電圧値V12onとの差とが比較され(ステップS21)、電圧値V12offと電圧値V12onとの差が開放判定閾値Vthopを超えていれば端子T1が開放状態であると判断されて、二次電池141,142,143が交換された後の電池パック1の使用を禁止させるべくステップS25を実行せずにステップS27へ移行する(ステップS21でYES)。一方、電圧値V12offと電圧値V12onとの差が開放判定閾値Vthop以下であれば、端子状態検出部213によって、端子T1は開放状態ではないと判断されてステップS22へ移行する(ステップS21でNO)。
次に、ステップS22において、端子状態検出部213によって、開放判定閾値Vthopと、電圧値V23offと電圧値V23onとの差とが比較され、電圧値V23offと電圧値V23onとの差が開放判定閾値Vthopを超えていれば中間タップT2が開放状態であると判断されて、二次電池141,142,143が交換された後の電池パック1の使用を禁止させるべくステップS25を実行せずにステップS27へ移行する(ステップS22でYES)。一方、電圧値V23offと電圧値V23onとの差が開放判定閾値Vthop以下であれば、端子状態検出部213によって、中間タップT2は開放状態ではないと判断されてステップS23へ移行する(ステップS22でNO)。
次に、ステップS23において、端子状態検出部213によって、開放判定閾値Vthopと、電圧値V34offと電圧値V34onとの差とが比較され、電圧値V34offと電圧値V34onとの差が開放判定閾値Vthopを超えていれば中間タップT3が開放状態であると判断されて、二次電池141,142,143が交換された後の電池パック1の使用を禁止させるべくステップS25を実行せずにステップS27へ移行する(ステップS23でYES)。一方、電圧値V34offと電圧値V34onとの差が開放判定閾値Vthop以下であれば、端子状態検出部213によって、中間タップT3は開放状態ではないと判断されてステップS24へ移行する(ステップS23でNO)。
なお、組電池14が第三者によって不正に取り外された場合、端子T1、中間タップT2,T3,及び端子T4がすべて開放状態になると考えられるから、ステップS21〜S23のうち、いずれか一つを実行することで、組電池14が取り外されたことを検出するようにしてもよい。
ところで、ステップS13〜S23では、二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3がユニットシャットダウン電圧Vsd以下になったとき、端子T1、中間タップT2,T3が開放状態であれば、組電池14が取り外されたものと判定するようになっている。そのため、第三者が二次電池141,142,143を取り外さずに、例えば二次電池141,142,143の両端を短絡するなどして強制的に放電させ、端子電圧V1,V2,V3をユニットシャットダウン電圧Vsd以下に低下させると、端子状態検出部213によって、端子T1、中間タップT2,T3は開放状態ではないと判定されるから、正常な電圧低下であると判定される。そうすると、もし仮に許可情報記憶禁止部215を備えていないと、許可情報記憶禁止部215によって、EEPROM24に、組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されてしまい、その後に第三者が二次電池を交換した場合、二次電池の使用を制限できなくなるおそれがある。
そこで、電池パック1では、ステップS1〜S23と並行して、許可情報記憶禁止部215によって、二次電池141,142,143の強制放電の有無が検出され、強制放電が検出された場合、許可情報記憶処理部214によって組電池14の使用を許可する旨の情報がEEPROM24に記憶されることが禁止される。
図5は、許可情報記憶禁止部215の動作の一例を示すフローチャートである。上述のようにして制御部21が起動されると、許可情報記憶禁止部215によって、電流検出抵抗16で検出される組電池14の放電電流Icが実質的にゼロである期間中において、例えば3分毎に端子電圧V1,V2,V3が検出される(ステップS101)。そうすると、組電池14の放電電流Icが実質的にゼロ、すなわち組電池14は負荷機器本体3に対して放電していないのであるから、二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3は、自己放電に伴う微小な電圧低下しかないはずである。
次に、許可情報記憶禁止部215によって、3分間における端子電圧V1,V2,V3の電圧変化と強制放電判定値Vthdcとが比較され(ステップS102)、3分間における端子電圧V1,V2,V3の電圧変化が強制放電判定値Vthdcに満たなければ(ステップS102でNO)再びステップS101へ戻って3分毎に端子電圧V1,V2,V3の検出を繰り返す一方、3分間における端子電圧V1,V2,V3の電圧変化が強制放電判定値Vthdc以上であれば(ステップS102でYES)、二次電池141,142,143が第三者によって強制放電されたものと判断し(ステップS103)、強制放電を検出した旨を示す情報が、例えばEEPROM24に記憶される。
図4に戻ってステップS24において、許可情報記憶禁止部215によって、強制放電を検出した旨を示す情報がEEPROM24に記憶されているか否か、すなわち強制放電の検出の有無が確認され(ステップS24)、EEPROM24に強制放電を検出した旨を示す情報が記憶されていない場合(ステップS24でNO)、二次電池141,142,143は電池パック1から取り外されておらず、また強制的に放電されてもいないと考えられ、従って端子電圧V1,V2,V3は負荷機器本体3への放電や自己放電等により正常にユニットシャットダウン電圧Vsd以下に低下したものと判断されて、許可情報記憶処理部214によって、EEPROM24に、組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶され(ステップS25)、ステップS27へ移行する。
一方、ステップS24において、EEPROM24に強制放電を検出した旨を示す情報が記憶されている場合(ステップS24でYES)、二次電池141,142,143が交換された後の電池パック1の使用を禁止させるべく、ステップS25を実行せずにステップS27へ移行する。
そして、ステップS27において、許可情報記憶処理部214によって、電源回路18による制御IC2への動作用電源電圧Vpsの供給が停止される。そうすると、例えば図略のリセットICによって制御部21がリセットされて動作を停止する。
この場合、ステップS21〜S23において、二次電池141,142,143の取外しが検出された場合や、ステップS24において二次電池141,142,143の強制放電が検出された場合には、速やかにステップS27において電源回路18による制御IC2の動作用電源電圧Vpsの供給が停止されるから、再び制御IC2が動作を開始するときは、必ず起動後のステップS1から動作が開始され、ステップS2,S3,S4,S18の使用可否判定処理が実行される結果、電池パック1の使用禁止処理の確実性を向上させることができる。
そして、例えば第三者が新しい二次電池を二次電池141,142,143の代わりに取り付ける等して再び制御部21が起動されると、上述したようにステップS1,S2の処理が実行された後、使用可否制御部212によって、EEPROM24に、組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されているか否かが確認される(ステップS2)。そうすると、組電池14が不正に取り外されることなく二次電池141,142,143の端子電圧V1,V2,V3が負荷機器本体3への放電や自己放電等により正常にユニットシャットダウン電圧Vsd以下に低下した場合には、ステップS13〜S25の処理により、EEPROM24に組電池14の使用を許可する旨の情報が記憶されているから、ステップS3において、使用可否制御部212は、電池パック1の使用を許可するべくステップS4へ移行し、以下、ステップS4〜S27が繰り返される。
一方、ステップS19〜S24において、端子T1、中間タップT2,T3が開放状態になったこと、すなわち組電池14が取り外されたことが検出された場合や、ステップS101〜S103、S24において、二次電池141,142,143の強制放電が検出された場合には、組電池14の使用を許可する旨の情報がEEPROM24に記憶されておらず、ステップS5において組電池14の使用を許可する旨の情報が消去されたままになっているから、例えば第三者が新しい二次電池を二次電池141,142,143の代わりに取り付ける等して再び制御部21が起動されると、ステップS3において、使用可否制御部212により、ステップS18へ移行してスイッチング素子Q1,Q2がオフされ、電池パック1の使用が禁止される。
この場合、組電池14が取り外されることにより、電源回路18から制御IC2へ供給される電源電圧Vpsが瞬時に低下し、制御部21によってステップS13〜S27の処理が実行されないまま制御部21が停止した場合であっても、ステップS5において、組電池14の使用を許可する旨の情報が消去されているので、例えば第三者が新しい二次電池を二次電池141,142,143の代わりに取り付ける等して再び制御部21が起動された場合、ステップS3において、使用可否制御部212により、ステップS18へ移行してスイッチング素子Q1,Q2がオフされ、電池パック1の使用が禁止される。
これにより、電池パック1は、第三者が不正に交換した二次電池の使用を制限することができる。
ところで、第三者が不正に交換した二次電池の使用を制限する方法としては、例えば、ステップS19〜S24の処理を行わず、ステップS13において端子電圧V1,V2,V3のうち少なくとも一つが、ユニットシャットダウン電圧Vsd以下になった場合(ステップS13でYES)や下限電圧Vuを下回った場合に、二次電池が取り外されたものと判断して履歴情報をEEPROM24に記憶させ、再び制御部が起動された後にEEPROM24に履歴情報が記憶されていれば使用禁止、EEPROM24に履歴情報が記憶されていなければ使用可能とする構成も考えられる。
しかしながら、このように、端子電圧V1,V2,V3が、ユニットシャットダウン電圧Vsdや下限電圧Vuを下回ることのみによって、二次電池が取り外されたことを検出する構成では、負荷への電力供給や自己放電等による正常な電圧低下で端子電圧V1,V2,V3が、ユニットシャットダウン電圧Vsdや下限電圧Vuを下回った場合であっても二次電池が取り外されたものと判断されて履歴情報がEEPROM24に記憶されてしまう結果、再び制御部が起動された後に、二次電池の交換はされていないにもかかわらず使用禁止されてしまう。
一方、図1に示す電池パック1によれば、端子電圧V1,V2,V3のうち少なくとも一つが、ユニットシャットダウン電圧Vsd以下になり、さらに端子T1、中間タップT2,T3のいずれかが開放状態にされたことを検出して、二次電池が取り外されたと判断するため、正常な電圧低下で電池パック1が使用禁止にされてしまうことがない。
また、ステップS19〜S27の処理は、端子電圧V1,V2,V3のうち少なくとも一つが、ユニットシャットダウン電圧Vsdとは別の下限電圧Vuを下回ったことを検出した場合に実行するようにしてもよいが、電池パック1では、ユニットシャットダウン電圧Vsdの検出結果に基づきステップS19〜S27の処理を行うことで、ユニットシャットダウン電圧Vsdとは別の、例えば下限電圧Vuと端子電圧V1,V2,V3とを比較する処理が増大することを抑制している。特に、比較処理をコンパレータ等の回路素子で行う場合には、下限電圧Vuと端子電圧V1,V2,V3とを比較する回路素子が不要となり、回路規模の増大が抑制される。
なお、電圧検出回路15は、端子T1,中間タップT2,T3を抵抗R1,R2,R3でプルダウンし、抵抗R1,R2,R3の接続をスイッチング素子Q41,Q42,Q43でオン、オフする構成を示したが、図6に示す電圧検出回路15aのように、中間タップT2,T3、端子T4を抵抗R1,R2,R3(プルアップ抵抗)でプルアップし、抵抗R1,R2,R3の接続をスイッチング素子Q41,Q42,Q43(第2スイッチング素子)でオン、オフすることで、スイッチング素子Q41,Q42,Q43をオフさせた場合とオンさせた場合の各端子における電圧差に基づき、各端子が開放状態か否かを判定するようにしてもよい。
本発明は、携帯型パーソナルコンピュータやデジタルカメラ、携帯電話機等の電子機器、電気自動車やハイブリッドカー等の車両、等の電池駆動機器、及びこのような電池駆動機器の電源として用いられる電池パックとして好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る電池パックを用いた電池駆動機器の構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す電圧検出回路の構成の一例を示す回路図である。 図1に示す電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。 図2に示す電圧検出回路の変形例を示す回路図である。
符号の説明
1 電池パック
3 負荷機器本体
14 組電池
15 電圧検出回路
16 電流検出抵抗
18 電源回路
21 制御部
22 アナログデジタル変換器
24 EEPROM
35 充電電流供給部
37 制御部
38 負荷回路
141,142,143 二次電池
211 充放電制御部
212 使用可否制御部
213 端子状態検出部
214 許可情報記憶処理部
215 許可情報記憶禁止部
216 シャットダウン処理部
C1,C2,C3 キャパシタ
D1,D2 ダイオード
Q1,Q2,Q41,Q42,Q43 スイッチング素子
R1,R2,R3 抵抗
T1,T4 端子
T2,T3 中間タップ
V1,V2,V3,Vt 端子電圧
Voff 放電終止電圧
Vsd ユニットシャットダウン電圧
Vlsd 負荷シャットダウン電圧
Vu 下限電圧

Claims (7)

  1. 負荷回路へ駆動電流を供給するための二次電池と、
    前記二次電池の正極に接続される第1接続端子と、
    前記二次電池の負極に接続される第2接続端子と、
    前記二次電池の使用を許可する旨の情報を初期値として記憶するための書き換え可能な不揮発性の記憶部と、
    前記記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されていない場合、前記二次電池の放電及び充電のうち少なくとも一方を禁止し、前記記憶部により前記使用を許可する旨の情報が記憶されている場合、前記二次電池の充放電を可能な状態にすると共に前記記憶部に記憶されている前記使用を許可する旨の情報を消去する使用可否判定処理を、起動される都度1回実行する使用可否制御部と、
    前記第1及び第2接続端子間の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記第1及び第2接続端子のうち少なくとも一つの端子状態が、開放状態であるか否かを検出する端子状態検出部と、
    前記使用可否制御部による前記使用可否判定処理が実行された後に前記電圧検出部によって検出された電圧が前記二次電池における使用に適した電圧範囲の下限として予め設定された下限電圧を下回る場合であって、かつ前記端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態でないとき、前記二次電池の使用を許可する旨の情報を前記記憶部に記憶させる許可情報記憶処理部と
    を備えることを特徴とする電池パック。
  2. 前記二次電池から前記負荷回路へ供給される電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出される電流が実質的にゼロである期間中において前記電圧検出部により検出される電圧が、所定の期間内に前記二次電池の自己放電により生じ得る最大の電圧低下を超える値として設定された強制放電判定値以上減少した場合、前記許可情報記憶処理部により前記二次電池の使用を許可する旨の情報が前記記憶部に記憶されることを禁止する許可情報記憶禁止部とをさらに備えること
    を特徴とする請求項1記載の電池パック。
  3. 少なくとも前記使用可否制御部を含む制御回路への、動作用電源電圧の供給を制御する電源供給制御部をさらに備え、
    前記許可情報記憶処理部は、
    前記電圧検出部によって検出された電圧が、前記下限電圧を下回る電圧に予め設定されたユニットシャットダウン電圧以下であって、かつ前記端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態でないとき、前記二次電池の使用を許可する旨の情報を前記記憶部に記憶させた後、前記電源供給制御部による前記動作用電源電圧の供給を停止させ、前記電圧検出部によって検出された電圧が、前記ユニットシャットダウン電圧以下であって、かつ前記端子状態検出部によって検出された端子状態が開放状態であるとき、前記二次電池の使用を許可する旨の情報を前記記憶部に記憶させることなく前記電源供給制御部による前記動作用電源電圧の供給を停止させること
    を特徴とする請求項1又は2記載の電池パック。
  4. 前記電圧検出部によって検出された電圧が、前記ユニットシャットダウン電圧を上回りかつ前記下限電圧を下回る電圧に設定された負荷シャットダウン電圧以下になった場合、前記負荷回路へ所定の負荷シャットダウン指示を出力する負荷シャットダウン指示部をさらに備え、
    前記負荷回路は、
    前記負荷シャットダウン指示部からの負荷シャットダウン指示に応じて電源オフに先立つ準備動作を行った後に当該負荷回路の電源をオフすること
    を特徴とする請求項3記載の電池パック。
  5. 前記第1接続端子をプルダウンするプルダウン抵抗と、
    前記プルダウン抵抗と直列接続された第1スイッチング素子とをさらに備え、
    前記端子状態検出部は、
    前記第1スイッチング素子をオフさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧と前記第1スイッチング素子をオンさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧との差に基づいて、前記第1接続端子が開放状態であるか否か判定することにより前記端子状態の検出を実行すると共に、当該端子状態の検出を実行する期間を除く期間に前記第1スイッチング素子をオフさせること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池パック。
  6. 前記第2接続端子をプルアップするプルアップ抵抗と、
    前記プルアップ抵抗と直列接続された第2スイッチング素子とをさらに備え、
    前記端子状態検出部は、
    前記第2スイッチング素子をオフさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧と前記第2スイッチング素子をオンさせた場合に前記電圧検出部により検出される電圧との差に基づいて、前記第2接続端子が開放状態であるか否か判定することにより前記端子状態の検出を実行すると共に、当該端子状態の検出を実行する期間を除く期間に前記第2スイッチング素子をオフさせること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池パック。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電池パックと、
    前記電池パックから供給される電流により駆動される負荷回路とを備えること
    を特徴とする電池駆動機器。
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